問1先願主義と取り下げられた出願の扱い(種苗法9条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における先願に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.同一の品種又は特性により明確に区別されない品種について二以上の品種登録出願があったときは、最先の出願者に限り、品種登録を受けることができる。
- イ.先に行われた品種登録出願が取り下げられた場合であっても、その出願は先願としての地位を失わず、後の出願が品種登録を受けることの妨げとなる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 同一の品種又は特性により明確に区別されない品種について二以上の出願→最先の出願者に限り品種登録を受けられる(第9条第1項)
種苗法第9条第1項「同一の品種又は特性により明確に区別されない品種について二以上の品種登録出願があったときは、最先の出願者に限り、品種登録を受けることができる」一次資料を確認
- イ.誤り
- 出願が取り下げられ又は却下されたとき→第1項の適用では初めからなかったものとみなす→先願の地位は残らない
種苗法第9条第2項「品種登録出願が取り下げられ、又は却下されたときは、その品種登録出願は、前項の規定の適用については、初めからなかったものとみなす」一次資料を確認
ひっかけ先に出願した事実さえあれば、その後に取り下げても、後から出願した人は登録を受けられないと考えてしまう。
解説同一の品種又は特性により明確に区別されない品種について二以上の出願があったときは、最先の出願者に限り品種登録を受けることができる(種苗法第9条第1項)。ただし、出願が取り下げられ、又は却下されたときは、先願に関する規定の適用上、その出願は初めからなかったものとみなされる(同条第2項)。先に出願があることと、その出願が有効に残っていることを分けて読むのがポイントになる。
補足育成者でない者がした品種登録出願は、先願の規定の適用上、品種登録出願でないものとみなされる(第9条第3項)。
問2共同育成の共同出願と願書の記載事項(種苗法5条1項・3項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における品種登録出願に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.育成者が二人以上あるときは、そのうちの一人が単独で品種登録出願をすることができる。
- イ.品種登録出願の願書には、出願品種の名称及び出願者が保持していると思料する出願品種の特性を記載しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 育成者が二人以上あるときはこれらの者が共同して出願する必要がある(第5条第3項)→一人での単独出願はできない
種苗法第5条第3項「育成者が二人以上あるときは、これらの者が共同して品種登録出願をしなければならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 願書には出願者の氏名等、種類、名称、出願者が保持していると思料する特性、育成者の氏名等などを記載する(第5条第1項)
種苗法第5条第1項第3号「出願品種の名称」一次資料を確認
種苗法第5条第1項第4号「出願者が保持していると思料する出願品種の特性」一次資料を確認
ひっかけ共同で育成した品種でも、育成者の一人が代表して出願できると考えてしまう。
解説品種登録を受けようとする者は、出願者の氏名又は名称及び住所又は居所、出願品種の属する農林水産植物の種類、出願品種の名称、出願者が保持していると思料する出願品種の特性、育成をした者の氏名及び住所又は居所などを記載した願書を農林水産大臣に提出する(種苗法第5条第1項)。育成者が二人以上あるときは、これらの者が共同して出願しなければならない(同条第3項)。共同して出願していない場合は拒絶の対象になり得る(第17条第1項第1号)。
補足願書には、出願品種の植物体の写真その他出願品種が特性を保持していることを証する資料を添付しなければならない(第5条第2項)。
問3職務育成品種と予約承継・相当の利益(種苗法8条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における従業者等が育成をした品種に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.従業者等が育成をした品種が職務育成品種に該当しない場合において、あらかじめ使用者等が品種登録出願をすることを定めた契約や勤務規則その他の定めの条項は、無効とされる。
- イ.職務育成品種について、契約や勤務規則その他の定めにおいてあらかじめ使用者等が品種登録出願をすることを定めているときは、その品種登録を受ける地位は使用者等が有し、この場合において従業者等は相当の利益を受ける権利を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 従業者等が育成した品種が職務育成品種でない→あらかじめ使用者等に出願・名義変更・育成者権の承継等をさせる定めは無効(第8条第1項)
種苗法第8条第1項「あらかじめ使用者等が品種登録出願をすること、従業者等がした品種登録出願の出願者の名義を使用者等に変更すること又は従業者等が品種登録を受けた場合には使用者等に育成者権を承継させ若しくは使用者等のため専用利用権を設定することを定めた契約、勤務規則その他の定めの条項は、無効とする」一次資料を確認
- イ.正しい
- 職務育成品種でかつ使用者等が出願する旨の定めがある→登録を受ける地位は使用者等→従業者等は相当の金銭その他の経済上の利益を受ける権利を有する(第8条第2項)
種苗法第8条第2項「当該職務育成品種に係る品種登録を受ける地位は、当該使用者等が有するものとする」一次資料を確認
種苗法第8条第2項「この場合において、従業者等は、相当の金銭その他の経済上の利益」一次資料を確認
ひっかけ職務で育成したかどうかにかかわらず、勤務規則に書いておけば会社が出願者になれると考えてしまう。
解説従業者等が育成をした品種のうち、その育成が使用者等の業務の範囲に属し、かつ職務に属する職務育成品種でないものについては、あらかじめ使用者等が出願すること等を定めた契約や勤務規則の条項は無効になる(種苗法第8条第1項)。職務育成品種であって、あらかじめ使用者等が出願することを定めているときは、品種登録を受ける地位は使用者等が有し、従業者等は相当の利益を受ける権利を有する(同条第2項)。職務育成品種かどうかで、予約の効力が分かれる。
補足相当の利益の内容は、職務育成品種の育成により使用者等が受けるべき利益の額、その育成に関連する使用者等の負担及び貢献の程度並びに従業者等の処遇その他の事情を考慮して定めなければならない(第8条第3項)。
問4出願公表後の警告と補償金請求権の行使時期(種苗法14条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における出願公表の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.出願者は、出願公表があった後に出願品種の内容を記載した書面を提示して警告をしたときは、その警告後品種登録前に出願品種を業として利用した者に対し、補償金の支払を請求することができる。
- イ.補償金の支払を請求する権利は、品種登録前であっても、出願公表があれば直ちに行使することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 出願公表後に書面を提示して警告→警告後品種登録前に業として利用した者に対し、登録を受けた場合に受けるべき金銭の額に相当する額の補償金を請求できる(第14条第1項)
種苗法第14条第1項「出願公表があった後に出願品種の内容を記載した書面を提示して警告をしたときは」一次資料を確認
種苗法第14条第1項「補償金の支払を請求することができる」一次資料を確認
- イ.誤り
- 補償金請求権は品種登録があった後でなければ行使できない(第14条第2項)→出願公表後でも品種登録前は行使不可
種苗法第14条第2項「前項の規定による請求権は、品種登録があった後でなければ、行使することができない」一次資料を確認
ひっかけ出願公表で内容が明らかになるのだから、登録前でも無断で利用した者にすぐお金を請求できると考えてしまう。
解説出願者は、出願公表があった後に出願品種の内容を記載した書面を提示して警告をしたときは、その警告後品種登録前に出願品種等を業として利用した者に対し、補償金の支払を請求することができる(種苗法第14条第1項)。ただし、この請求権は、品種登録があった後でなければ行使することができない(同条第2項)。請求できることと、実際に行使できる時期は別に定められている。
補足補償金請求権の行使は、育成者権の行使を妨げない(第14条第3項)。
問5品種登録をしなければならない場合と拒絶の方式(種苗法17条1項・18条1項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における品種登録出願の拒絶と品種登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.農林水産大臣は、品種登録出願が拒絶の事由に該当しない場合であっても、品種登録をするかどうかを裁量で判断することができる。
- イ.農林水産大臣は、品種登録出願を拒絶するときは、口頭で拒絶することもできる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 第17条第1項で拒絶する場合を除き品種登録をしなければならない(第18条第1項)→拒絶事由がないのに登録をしない裁量はない
種苗法第18条第1項「第十七条第一項の規定により拒絶する場合を除き、品種登録をしなければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 拒絶事由に該当するときは、その品種登録出願について文書により拒絶しなければならない(第17条第1項)→口頭での拒絶は認められない
種苗法第17条第1項「その品種登録出願について、文書により拒絶しなければならない」一次資料を確認
ひっかけ審査は行政の判断だから、登録するかどうかにも拒絶の方法にも幅があると考えてしまう。
解説農林水産大臣は、品種登録出願につき第17条第1項の規定により拒絶する場合を除き、品種登録をしなければならない(種苗法第18条第1項)。拒絶する場合は、その品種登録出願について、文書により拒絶しなければならない(第17条第1項)。拒絶事由には、出願品種が第3条第1項、第4条第2項、第5条第3項、第9条第1項又は第10条の規定により品種登録をすることができないものであるとき、出願者が正当な理由なく審査のための命令に従わないときなどがある。
補足品種登録は、品種登録番号及び年月日、品種の名称、審査特性、育成者権の存続期間などの事項を品種登録簿に記載してするものとされている(第18条第2項)。
問6専用利用権の移転と質権設定・通常利用権の許諾(種苗法25条3項・4項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における専用利用権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.専用利用権者は、育成者権者の承諾を得なくても、その専用利用権について質権を設定し、又は他人に通常利用権を許諾することができる。
- イ.専用利用権は、品種の利用の事業とともにする場合、育成者権者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 専用利用権者が質権を設定し又は通常利用権を許諾するには育成者権者の承諾が必要(第25条第4項)→承諾なしにできるとする記述は誤り
種苗法第25条第4項「専用利用権者は、育成者権者の承諾を得た場合に限り、その専用利用権について質権を設定し、又は他人に通常利用権を許諾することができる」一次資料を確認
- イ.正しい
- 専用利用権の移転が認められるのは、事業とともにする場合、育成者権者の承諾を得た場合、相続その他の一般承継の場合に限られる(第25条第3項)
種苗法第25条第3項「専用利用権は、品種の利用の事業とともにする場合、育成者権者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる」一次資料を確認
ひっかけ専用利用権は排他的な強い権利だから、専用利用権者が自由に質権の設定や再許諾をできると考えてしまう。
解説専用利用権は、品種の利用の事業とともにする場合、育成者権者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる(種苗法第25条第3項)。専用利用権者が、その専用利用権について質権を設定し、又は他人に通常利用権を許諾するには、育成者権者の承諾を得なければならない(同条第4項)。専用利用権でも、処分には育成者権者の承諾などの制約がかかる。
補足専用利用権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録品種等を利用する権利を専有する(第25条第2項)。
問7先育成による通常利用権と通常利用権者の権利(種苗法26条2項・27条)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における通常利用権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録品種の育成をした者よりも先に、その登録品種と同一の品種又は特性により明確に区別されない品種の育成をした者は、その登録品種に係る育成者権について通常利用権を有する。
- イ.通常利用権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録品種等を利用する権利を専有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 登録品種の育成をした者より先に同一又は特性により明確に区別されない品種を育成した者→その登録品種に係る育成者権について通常利用権を有する(第27条)
種苗法第27条「登録品種の育成をした者よりも先に当該登録品種と同一の品種又は特性により明確に区別されない品種の育成をした者は、その登録品種に係る育成者権について通常利用権を有する」一次資料を確認
- イ.誤り
- 通常利用権者は設定行為で定めた範囲内等で業として利用する権利を有する(第26条第2項)→「専有」は専用利用権者の権利(第25条第2項)
種苗法第26条第2項「通常利用権者は、この法律の規定により又は設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録品種等を利用する権利を有する」一次資料を確認
種苗法第25条第2項「専用利用権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録品種等を利用する権利を専有する」一次資料を確認
ひっかけ通常利用権も専用利用権と同様に、利用する権利を独り占めできる強い権利だと考えてしまう。
解説通常利用権者は、この法律の規定により又は設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録品種等を利用する権利を有する(種苗法第26条第2項)。これに対し、専用利用権者は、設定行為で定めた範囲内で業としてその登録品種等を利用する権利を専有する(第25条第2項)。有するか専有するかが二つの利用権を分ける。また、登録品種の育成者より先に同一の品種等を育成した者は、その登録品種に係る育成者権について通常利用権を有する(第27条)。
補足育成者権者は、その育成者権について他人に通常利用権を許諾することができる(第26条第1項)。
問8裁定の申請要件と農業資材審議会の意見聴取(種苗法28条1項・6項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における通常利用権の裁定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録品種等の利用が継続して一年以上日本国内において適当にされていないときは、その登録品種等につき業として利用しようとする者は、育成者権者に対し通常利用権の許諾につき協議を求めることができる。
- イ.農林水産大臣は、通常利用権を設定すべき旨の裁定をしようとするときであっても、農業資材審議会の意見を聴く必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 利用が継続して二年以上日本国内において適当にされていないとき、又は公共の利益のため特に必要なときに協議を求められる(第28条第1項)→一年以上ではない
種苗法第28条第1項「登録品種等の利用が継続して二年以上日本国内において適当にされていないとき」一次資料を確認
- イ.誤り
- 第2項の裁定をしようとするときは農業資材審議会の意見を聴かなければならない(第28条第6項)→意見聴取は不要とする記述は誤り
種苗法第28条第6項「農林水産大臣は、第二項の裁定をしようとするときは、農業資材審議会の意見を聴かなければならない」一次資料を確認
ひっかけ利用されていない期間は短くてもよいと考えたり、裁定は大臣限りの判断で足りると考えたりしてしまう。
解説登録品種等の利用が継続して二年以上日本国内において適当にされていないとき、又は利用が公共の利益のため特に必要であるときは、業として利用しようとする者は、育成者権者又は専用利用権者に対し通常利用権の許諾につき協議を求めることができる(種苗法第28条第1項)。協議が成立せず、又は協議をすることができないときは、農林水産大臣の裁定を申請することができ(同条第2項)、農林水産大臣は裁定をしようとするときは農業資材審議会の意見を聴かなければならない(同条第6項)。
補足利用が適当にされていないことについて正当な理由がある場合は、公共の利益のため特に必要である場合を除き、通常利用権を設定すべき旨の裁定をしてはならない(第28条第5項)。
問9差止請求権と廃棄等の請求(種苗法33条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における育成者権の侵害に対する差止請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.育成者権者は、自己の育成者権を侵害するおそれがある者に対し、その侵害の予防を請求することができる。
- イ.育成者権者は、侵害の停止又は予防を請求するに際し、侵害の行為を組成した種苗、収穫物若しくは加工品又は侵害の行為に供した物の廃棄その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 育成者権者は侵害する者に対し侵害の停止、侵害するおそれがある者に対し侵害の予防を請求できる(第33条第1項)
種苗法第33条第1項「育成者権者又は専用利用権者は、自己の育成者権又は専用利用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる」一次資料を確認
- イ.正しい
- 差止請求をするに際し、侵害の行為を組成した種苗・収穫物・加工品や侵害の行為に供した物の廃棄その他侵害の予防に必要な行為を請求できる(第33条第2項)
種苗法第33条第2項「侵害の行為を組成した種苗、収穫物若しくは加工品又は侵害の行為に供した物の廃棄その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる」一次資料を確認
ひっかけまだ侵害が起きていない段階では請求できず、侵害された物の廃棄までは請求できないと考えてしまう。
解説育成者権者又は専用利用権者は、自己の育成者権又は専用利用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる(種苗法第33条第1項)。この請求をするに際し、侵害の行為を組成した種苗、収穫物若しくは加工品又は侵害の行為に供した物の廃棄その他の侵害の予防に必要な行為も請求することができる(同条第2項)。予防の請求と廃棄等の請求は、条文上の別の項に置かれている。
補足故意又は過失により育成者権を侵害した者に損害賠償を請求する場合には、損害の額の推定等に関する第34条の規定がある。
問10過失の推定と侵害者の利益額による損害の推定(種苗法34条2項・35条)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における育成者権の侵害に対する損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.他人の育成者権又は専用利用権を侵害した者の過失は推定されないため、育成者権者は、侵害者に過失があったことを立証しなければならない。
- イ.育成者権者が故意又は過失により自己の育成者権を侵害した者に損害賠償を請求する場合において、その者が侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、育成者権者が受けた損害の額と推定される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 他人の育成者権又は専用利用権を侵害した者は、その侵害の行為について過失があったものと推定される(第35条)→過失は推定されないとする記述は誤り
種苗法第35条「他人の育成者権又は専用利用権を侵害した者は、その侵害の行為について過失があったものと推定する」一次資料を確認
- イ.正しい
- 侵害者が侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額が育成者権者の受けた損害の額と推定される(第34条第2項)
種苗法第34条第2項「その者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、育成者権者又は専用利用権者が受けた損害の額と推定する」一次資料を確認
ひっかけ損害賠償を請求するには、権利者が侵害者の過失も損害額も一から証明しなければならないと考えてしまう。
解説他人の育成者権又は専用利用権を侵害した者は、その侵害の行為について過失があったものと推定される(種苗法第35条)。損害額についても、侵害者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額が権利者の受けた損害の額と推定される(第34条第2項)。権利者の立証の負担を軽くする推定規定が、過失と損害額の両方に置かれている。
補足登録品種の審査特性により明確に区別されない品種は、当該登録品種と特性により明確に区別されない品種と推定される(第35条の2)。
問11登録品種の名称を使用する義務と他品種への使用禁止(種苗法22条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における登録品種の名称の使用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録品種の種苗を業として譲渡の申出をし、又は譲渡する場合には、その登録品種の名称を使用しなければならない。
- イ.登録品種が属する農林水産植物の種類又はこれと類似の農林水産植物の種類として農林水産省令で定めるものに属する当該登録品種以外の品種の種苗を業として譲渡する場合には、その登録品種の名称を使用しても差し支えない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 登録品種の種苗を業として譲渡の申出をし又は譲渡する場合は、その登録品種の名称の使用が義務づけられる(第22条第1項)
種苗法第22条第1項「の種苗を業として譲渡の申出をし、又は譲渡する場合には、当該登録品種の名称」一次資料を確認
種苗法第22条第1項「を使用しなければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 同じ又は類似の種類に属する登録品種以外の品種の種苗を業として譲渡するときは、その登録品種の名称を使用してはならない(第22条第2項)
種苗法第22条第2項「登録品種が属する農林水産植物の種類又はこれと類似の農林水産植物の種類として農林水産省令で定めるものに属する当該登録品種以外の品種の種苗を業として譲渡の申出をし、又は譲渡する場合には」一次資料を確認
種苗法第22条第2項「当該登録品種の名称を使用してはならない」一次資料を確認
ひっかけ登録品種の名称は自由に使える呼び名であり、別の品種の種苗にも使ってよいと考えてしまう。
解説登録品種の種苗を業として譲渡の申出をし、又は譲渡する場合には、その登録品種の名称を使用しなければならない(種苗法第22条第1項)。一方、登録品種が属する農林水産植物の種類又はこれと類似の農林水産植物の種類として農林水産省令で定めるものに属する、当該登録品種以外の品種の種苗を業として譲渡の申出をし、又は譲渡する場合には、その登録品種の名称を使用してはならない(同条第2項)。使うべき場面と使ってはならない場面が一組で定められている。
補足名称を使用する義務は、登録品種であった品種の種苗についても及ぶ(第22条第1項)。
問12共有に係る育成者権の利用と利用権の設定(種苗法23条2項・3項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における共有に係る育成者権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.育成者権が共有に係るときは、各共有者は、契約で別段の定めをした場合を除き、他の共有者の同意を得ないでその登録品種等を利用することができる。
- イ.育成者権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その育成者権について専用利用権を設定し、又は他人に通常利用権を許諾することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 育成者権が共有のとき、各共有者は契約で別段の定めをした場合を除き、他の共有者の同意を得ずに登録品種等を利用できる(第23条第2項)
種苗法第23条第2項「各共有者は、契約で別段の定めをした場合を除き、他の共有者の同意を得ないでその登録品種等を利用することができる」一次資料を確認
- イ.正しい
- 育成者権が共有のとき、専用利用権の設定や通常利用権の許諾には他の共有者の同意が必要(第23条第3項)
種苗法第23条第3項「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その育成者権について専用利用権を設定し、又は他人に通常利用権を許諾することができない」一次資料を確認
ひっかけ共有の権利だから、利用も利用権の設定も、常に共有者全員の同意が必要だと考えてしまう。
解説育成者権が共有に係るときは、各共有者は、契約で別段の定めをした場合を除き、他の共有者の同意を得ないでその登録品種等を利用することができる(種苗法第23条第2項)。これに対し、その育成者権について専用利用権を設定し、又は他人に通常利用権を許諾するには、他の共有者の同意が必要である(同条第3項)。自分で利用するだけなら同意は不要で、他人に利用させるときは同意が必要という線引きになっている。
補足各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができない(第23条第1項)。
問13品種登録を取り消さなければならない場合(種苗法49条1項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における品種登録の取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.農林水産大臣は、品種登録が先願に関する第9条第1項の規定に違反してされたことが判明したときは、品種登録を取り消さなければならない。
- イ.農林水産大臣は、第一年分の登録料が所定の納付期間内に納付されないときは、品種登録を取り消さなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 品種登録が第3条第1項、第4条第2項、第5条第3項、第9条第1項又は第10条に違反してされたと判明したとき→農林水産大臣は取り消さなければならない(第49条第1項第1号)
種苗法第49条第1項「農林水産大臣は、次に掲げる場合には、品種登録を取り消さなければならない」一次資料を確認
種苗法第49条第1項第1号「その品種登録が第三条第一項、第四条第二項、第五条第三項、第九条第一項又は第十条の規定に違反してされたことが判明したとき」一次資料を確認
- イ.正しい
- 第45条第5項に規定する期間内に第一年分の登録料が納付されない→農林水産大臣は品種登録を取り消さなければならない(第49条第1項第4号)
種苗法第49条第1項第4号「第四十五条第五項に規定する期間内に第一年分の登録料が納付されないとき」一次資料を確認
ひっかけ一度された品種登録は、登録の要件に問題があっても、その後は大臣の裁量で取り消せるかどうかが決まると考えてしまう。
解説農林水産大臣は、品種登録が第3条第1項、第4条第2項、第5条第3項、第9条第1項又は第10条の規定に違反してされたことが判明したときや、第一年分の登録料が所定の期間内に納付されないときなど、第49条第1項各号の場合には、品種登録を取り消さなければならない。取り消すかどうかを選ぶ余地はなく、要件を欠いた登録の是正と登録料の納付確保の両方が取消しの理由になる。
補足第45条第7項に規定する期間内に登録料及び割増登録料が納付されないときも、品種登録は取り消される(第49条第1項第5号)。
問14品種登録表示の義務と虚偽表示の罪(種苗法55条1項・56条・69条)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における品種登録表示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録品種の種苗を業として譲渡する者は、その種苗が品種登録されている旨の表示を付すかどうかを任意に選ぶことができる。
- イ.登録品種以外の品種の種苗に品種登録されている旨の表示を付する行為をして第56条の規定に違反した者は、五十万円以下の罰金に処せられる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 登録品種の種苗を業として譲渡する者には、種苗又はその包装に品種登録されている旨の表示を付す義務がある(第55条第1項)→任意ではない
種苗法第55条第1項「登録品種の種苗を業として譲渡する者は、その譲渡する登録品種の種苗又はその種苗の包装に、農林水産省令で定めるところにより、その種苗が品種登録されている旨の表示を付さなければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 登録品種以外の品種の種苗に品種登録されている旨の表示を付する行為は禁止(第56条第1号)→違反者は三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金(第69条)→五十万円以下ではない
種苗法第56条第1号「登録品種以外の品種の種苗又はその種苗の包装にその種苗が品種登録されている旨の表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為」一次資料を確認
種苗法第69条「第五十六条の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する」一次資料を確認
ひっかけ登録表示は宣伝のための任意の表示であり、虚偽の表示をしても軽い罰で済むと考えてしまう。
解説登録品種の種苗を業として譲渡する者は、その種苗又はその包装に、品種登録されている旨の表示を付さなければならない(種苗法第55条第1項)。逆に、何人も、登録品種以外の品種の種苗又はその包装に品種登録されている旨の表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為などをしてはならず(第56条)、これに違反した者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処せられる(第69条)。付す義務と付してはならない禁止が対になっている。
補足指定種苗について表示すべき事項に虚偽の表示をした種苗を販売した者は、五十万円以下の罰金に処せられる(第71条第1号)。
問15侵害の罪の刑と法人に対する両罰規定(種苗法67条・73条1項)e-Gov等の一次資料で確認済み
種苗法における育成者権の侵害に対する罰則に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.育成者権又は専用利用権を侵害した者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処せられる。
- イ.法人の従業者がその法人の業務に関して育成者権の侵害の罪(第67条)に当たる違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して三億円以下の罰金刑が科される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 育成者権又は専用利用権の侵害の罪は十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金(併科あり)(第67条)→三年以下・三百万円以下ではない
種苗法第67条「育成者権又は専用利用権を侵害した者は、十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」一次資料を確認
- イ.正しい
- 従業者等が法人の業務に関して第67条の違反行為をしたとき→行為者を罰するほか法人に三億円以下の罰金刑(第73条第1項第1号)
種苗法第73条第1項「行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する」一次資料を確認
種苗法第73条第1項第1号「第六十七条又は第七十条第一項三億円以下の罰金刑」一次資料を確認
ひっかけ育成者権の侵害も知的財産権の侵害の一つだから、刑は他の罪と同程度に軽く、法人に科される罰金も個人と同じ上限だと考えてしまう。
解説育成者権又は専用利用権を侵害した者は、十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処せられ、又はこれを併科される(種苗法第67条)。法人の従業者などが法人の業務に関して第67条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して三億円以下の罰金刑が科される(第73条第1項第1号)。詐欺の行為により品種登録を受けた者や、虚偽表示をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処せられる(第68条・第69条)。
補足第68条・第69条の違反行為について法人に科される罰金刑は、一億円以下である(第73条第1項第2号)。