職場の健康管理系資格の受験順
メンタルヘルス検定III種と衛生管理者の違いと受験順(受験資格・合格率)
メンタルヘルス・マネジメント検定III種は一般社員が自分の心の不調に気づいて対処する知識を、衛生管理者は事業場の労働者の健康障害を防ぐ職務を担う国家資格です。人事・総務の担当になったとき、先に必要になるのは「選任が求められる免許」か「すぐ受けられる検定」かで受験順が決まります。公式情報をもとに判断材料を整理します(確認日:2026年10月12日)。
職場での役割と受験資格の違い
メンタルヘルス・マネジメント検定III種
実施は大阪商工会議所。III種(セルフケアコース)は一般社員向けで、公開試験は年2回、全国15都市の指定会場で一斉に実施します。学歴・年齢・性別・国籍に制限はなく、希望のコースを受験できます。
衛生管理者
実施は安全衛生技術試験協会。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者免許を持つ人から、労働者数に応じた数以上を選任する必要があります。代表的な受験資格は、大学・高専の卒業後1年以上、高等学校の卒業後3年以上、学歴を問わず10年以上の、それぞれ労働衛生の実務経験で、事業者証明書などの書類が必要です。
試験方式・受験料・合格率の違い
メンタルヘルス・マネジメント検定III種(第40回 69.7%)
試験時間は2時間、受験料は5,280円(税込)。2026年度は第41回が11月1日(日)、第42回が2027年3月21日(日)です。第41回の一般受付は9月17日で終わっており、第42回の一般受付は2027年1月22日から2月4日です。第40回の実受験者は5,496人、合格者は3,831人でした。
衛生管理者(令和7年度 第一種46.8%・第二種48.7%)
学科試験の試験手数料は8,800円(非課税)で、試験時間は3時間です。令和7年度の第一種は受験者66,401人、合格者31,046人で46.8%、第二種は受験者40,653人、合格者19,796人で48.7%でした。試験日は受験する安全衛生技術センターの日程で確かめます。
試験範囲の違い
衛生管理者の試験は、労働衛生、関係法令、労働生理の3科目で、第一種は有害業務に係る出題を含みます。法令では労働安全衛生法などが問われ、メンタルヘルスは労働衛生の中の一部の話題にとどまります。メンタルヘルス・マネジメント検定III種は、本サイトでは厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づくメンタルヘルスケアの意義、4つのケア、セルフケアを練習の対象にしています。ストレスへの対処や社内外の資源の活用まで含む検定の出題範囲全体は、公式テキストで確認してください。
どちらを先に受けるかの目安
メンタルヘルス・マネジメント検定III種を先に受ける人
実務経験がまだ足りず、衛生管理者の受験資格を満たせない人。受験資格に制限がなく、年2回の日程で受けられるため、社内の健康施策に関わり始めた段階で、心の不調への基本的な対応を押さえる最初の一歩に向きます。
衛生管理者を先に受ける人
すでに受験資格を満たし、自社の事業場で選任が必要な人。常時50人以上の事業場では選任が求められるため、人事・総務で担当になる可能性が高いなら、実務経験の証明書類を準備してこちらを優先します。第二種は金融・保険、情報通信、小売など有害業務の少ない業種に限られる点も確認してください。
出題範囲がほとんど重ならず、受験順による有利不利は大きくありません。受験資格を満たしているなら衛生管理者を優先し、満たしていない間にメンタルヘルス・マネジメント検定III種を受けておく並べ方が現実的です。衛生管理者の種類の選び方は衛生管理者は第一種と第二種のどちらを受けるかにまとめています。
よくある質問
- 衛生管理者の前に、メンタルヘルス・マネジメント検定III種に合格している必要はありますか?
必要ありません。メンタルヘルス・マネジメント検定は、大阪商工会議所が学歴・年齢・性別・国籍に制限はなく、希望のコースを受験できると案内しています。衛生管理者の受験資格は学歴別の労働衛生の実務経験などで決まり、III種の合格は条件に入っていません。 - 衛生管理者の資格を持っていれば、メンタルヘルス・マネジメント検定III種は不要ですか?
試験の関係では不要とも必要とも言えません。III種は一般社員が自分のストレスに気づいて対処する力(セルフケア)を問う検定で、衛生管理者の免許試験とは別の試験です。衛生管理者の職務は、作業環境管理、作業管理、健康管理、労働衛生教育など事業場の衛生全般で、どちらが上位ということはありません。 - どちらが合格しやすいですか?
公表されている合格率では、メンタルヘルス・マネジメント検定III種の第40回(2026年3月)が69.7%、衛生管理者の令和7年度は第一種46.8%、第二種48.7%でした。ただし受験資格の条件、出題数、試験方式が異なるため、数字だけでは難しさを比べられません。
出典
- 大阪商工会議所「メンタルヘルス・マネジメント検定試験 公開試験」(確認日:2026年10月12日)
- 大阪商工会議所「メンタルヘルス・マネジメント検定試験 結果・受験者データ」(確認日:2026年10月12日)
- 安全衛生技術試験協会「第一種・第二種衛生管理者のご紹介」(確認日:2026年10月12日)
- 安全衛生技術試験協会「試験手数料」(確認日:2026年10月12日)
- 安全衛生技術試験協会「免許試験の統計(合格率)」(令和7年度、確認日:2026年10月8日)