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貿易・海事系資格の受験順

通関士と海事代理士はどちらを先に受けるか(業務範囲・試験方式・時期・合格率)

通関士は輸出入の通関手続、海事代理士は船舶や船員に関する行政手続を、それぞれ書類の作成や代理で扱う資格です。扱う手続の違いから、勤務先や目指す仕事に合わせて受ける順番を決める材料を、公式情報から整理します(確認日:2026年10月9日)。

業務範囲の違い

通関士

通関業法第2条は、通関士を「通関業者の通関業務に従事する者」と定めています。通関業務は、他人の依頼を受けて、税関への申告などの手続を代理・代行し、その手続に必要な通関書類を作成する仕事です。通関士の確認を受けて、通関業者の事務所で働く形が基本です。

海事代理士

海事代理士法第1条は、他人の委託により、定められた行政機関に対し、船舶や船員に関する法令に基づく申請・届出・登記などの手続をし、その書類を作成することを業とする、と定めています。

貨物の輸出入が仕事の中心なら通関士、船舶・船員・海運の手続が中心なら海事代理士、と整理できます。

試験科目と口述試験の有無

通関士

通関業法、関税法・関税定率法その他の関税に関する法律と外国為替及び外国貿易法、通関書類の作成要領その他通関手続の実務の3科目です。合格基準は各科目とも満点の60%以上で、マークシート方式です。受験手数料は3,000円です。

海事代理士

筆記は、憲法・民法・商法(海商)などの一般法律常識と、船舶法、船員法、海上運送法、港則法などの海事法令です。筆記の合格者に、船舶法、船舶安全法、船員法、船舶職員及び小型船舶操縦者法の口述試験があります。受験料は6,800円(収入印紙)です。

通関士は筆記のみ、海事代理士は筆記と口述の2段階です。対象となる法律はほとんど重ならないため、学習の重なりは大きくありません。

試験時期の違い(令和8年)

通関士(第60回)

受験申込は7月21日から8月4日まで、試験は10月4日(日)、合格発表は11月10日に税関ホームページ、11月20日に官報の予定です。

海事代理士

筆記試験は9月25日(金)、口述試験は11月24日(火)です。出願は8月1日から8月31日までです。

どちらも年1回で、受験の機会は毎年1回ずつです。

合格率の違い

通関士(第59回・令和7年:15.1%)

受験者6,322人に対し合格者954人でした。前回の第58回は12.4%です。全科目の受験者だけでは13.9%で、一部の科目だけを受ける人を含めた合計の数字です(税関)。

海事代理士(令和7年筆記:52.9%)

筆記の受験者435人に対し合格者230人でした。口述は受験者233人に対し合格者219人(94.0%)で、最終合格者は219人です(国土交通省)。

合格率は年度によって変動します。受験者数は通関士のほうが大きく、合格率の水準も異なる試験です。

どちらを先に受けるかの目安

通関士を先に受ける人

フォワーダー、通関業者、商社や製造業の輸出入部門で、輸出入申告や関税の実務に関わる人、またはこれから関わる人。

海事代理士を先に受ける人

船舶の登録や船員関係の手続など、海事分野の行政手続を扱う、またはこれから扱う人。筆記は9月、口述は11月と、通関士より先に始まります。

両資格の違いを一覧で見たいときは海事代理士と通関士の違いもあわせてご覧ください。

よくある質問

  • 通関士と海事代理士に、受験資格の制限はありますか?
    どちらも学歴・年齢・性別などによる受験資格の制限はありません。ただし海事代理士は、試験に合格しても海事代理士法第3条の欠格事由に当たる人は登録できないと、国土交通省が案内しています。
  • 同じ年に両方を受けられますか?
    令和8年は通関士が10月4日(第60回)、海事代理士の筆記が9月25日、口述が11月24日の予定です。日程は重なりませんが、年によって変わるため、受験案内で確かめてください。
  • どちらの試験にも口述試験がありますか?
    海事代理士は筆記試験の合格者に口述試験があります。通関士の試験は、税関の案内するマークシート方式の3科目で、口述試験は案内されていません。

出典