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貿易・法律系資格の受験順

通関士と行政書士はどちらを先に受けるか(受験資格・試験時期・合格率・試験範囲)

通関士は輸出入の通関手続を、行政書士は官公署に提出する書類や権利義務・事実証明に関する書類の作成を中心とする資格です。扱う手続が異なるため、勤務先や目指す仕事に合わせて受ける順番を決める材料を、公式情報から整理します(確認日:2026年10月9日)。

業務範囲の違い

通関士

通関業法第2条は、通関士を「通関業者の通関業務に従事する者」と定めています。通関業務は、他人の依頼を受けて、税関への申告などの手続を代理・代行し、その手続に必要な通関書類を作成する仕事です。通関士の確認を受けて、通関業者の事務所で働く形が基本です。

行政書士

官公署に提出する書類や、権利義務・事実証明に関する書類の作成を業とします。許認可の申請など、幅広い分野の書類作成が対象です。

輸出入の通関手続が仕事の中心なら通関士、許認可や契約書など書類作成の幅を広げたいなら行政書士、と整理できます。

試験科目と合格基準の違い

通関士

通関業法、関税法・関税定率法その他の関税に関する法律と外国為替及び外国貿易法、通関書類の作成要領その他通関手続の実務の3科目です。合格基準は各科目とも満点の60%以上で、マークシート方式です。受験手数料は3,000円です。

行政書士

法令等科目は憲法、行政法、民法、商法、基礎法学から択一式と記述式で、基礎知識科目は択一式で出題されます。法令等科目で満点の50%以上、基礎知識科目で満点の40%以上、試験全体で満点の60%以上のすべてを満たす必要があります。受験手数料は10,400円です。

科目の上では、通関士の関税関係の法律と行政書士の憲法・行政法・民法・商法は重なりません。学習内容を引き継げる範囲は小さいため、先に受ける資格は、仕事での必要度で選ぶのが現実的です。

試験時期の違い(令和8年)

通関士(第60回)

受験申込は7月21日から8月4日まで、試験は10月4日(日)、合格発表は11月10日に税関ホームページ、11月20日に官報の予定です。

行政書士

試験は11月8日(日)の13時から16時までの3時間です。年1回の実施で、11月の第2日曜日にあたります。

通関士のほうが5週間ほど早く、同じ年に両方を受けることもできる日程です。

合格率の違い

通関士(第59回・令和7年:15.1%)

受験者6,322人に対し合格者954人でした。前回の第58回は12.4%です。一部の科目だけを受ける人を含めた合計の数字です(税関)。

行政書士(令和7年度:14.54%)

受験者50,163人でした。受験者数は通関士の約8倍にあたります。

合格率は年度によって変動します。学習時間は、行政書士にはアガルートの500〜1,000時間という目安がありますが、通関士は確認できた目安がないため、このページでは比べていません。

どちらを先に受けるかの目安

通関士を先に受ける人

通関業者や貿易関連の職場で、輸出入の通関手続に携わる人、携わる予定の人。試験日が行政書士より早いため、通関士の学習から始めて、その後に行政書士へ広げる順序も取れます。

行政書士を先に受ける人

許認可の申請や契約書の作成など、通関以外の書類作成業務を中心にしたい人。通関士の受験資格には制限がないため、行政書士に合格したあとにいつでも受験できます。

通関士の隣の資格は、通関士と海事代理士はどちらを先に受けるかでも比べられます。行政書士の隣の資格は、海事代理士と行政書士はどちらを先に受けるかにもまとめています。

よくある質問

  • 通関士と行政書士に、受験資格の制限はありますか?
    どちらも学歴・年齢などによる受験資格の制限はありません。行政書士試験研究センターは「年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも受験できます」と案内しています。通関士も、税関の試験案内で受験資格の制限は設けられていません。
  • 試験日は重なりますか?
    令和8年は通関士(第60回)が10月4日、行政書士が11月8日で、5週間ほど離れており重なりません。年によって日程は変わるため、受験案内で確かめてください。
  • どちらのほうが合格率は低いですか?
    通関士は、第59回(令和7年)が受験者6,322人に対し合格者954人で合格率15.1%でした。行政書士は、令和7年度が受験者50,163人で合格率14.54%です。数字は近く、どちらも合格率は年度によって変わります。

出典