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衛生・環境管理系資格の受験順

衛生管理者とビル管理士はどちらを先に受けるか(職場・受験資格・試験範囲)

衛生管理者は労働安全衛生法に基づき事業場ごとに選任される資格、ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)は建築物衛生法に基づき特定建築物ごとに選任される資格です。選任される職場が違うため、勤務先に合わせて受ける順番を決める材料を公式情報から整理します(確認日:2026年10月9日)。

選任が必要になる職場の違い

衛生管理者

労働安全衛生法第12条により、事業者が政令で定める規模の事業場ごとに選任します。安全衛生技術試験協会は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任が必要と案内しています。職務は、作業環境管理、作業管理、健康管理、労働衛生教育など、労働者の健康障害の防止です。

ビル管理士

建築物衛生法第6条により、特定建築物の所有者等が、建築物環境衛生管理技術者免状を持つ人から選任します。特定建築物は、興行場、百貨店、店舗、事務所、学校、共同住宅などのうち、多数の者が使用し、維持管理に環境衛生上の配慮が必要なものとして政令で定める建築物です(同法第2条)。

働く人の健康を守るために事業場で選任されるのが衛生管理者、建物の衛生環境を維持するために建築物ごとに選任されるのがビル管理士、と整理できます。

受験資格の違い

衛生管理者

大学(短期大学を含む)または高等専門学校の卒業後1年以上、高等学校の卒業後3年以上、学歴を問わず10年以上の、それぞれ労働衛生の実務経験など、学歴別の区分があります(協会の資格紹介)。

ビル管理士

興行場、百貨店、店舗、事務所、学校、旅館・ホテルなどの用途の建築物で、空気調和設備、給排水設備、清掃、ねずみ・昆虫等の防除などの維持管理に関する実務に、業として2年以上従事した人です。倉庫専用、駐車場、工場などの用途は実務に含まれません。

試験科目と試験方式の違い

衛生管理者(第一種)

労働衛生、関係法令、労働生理の3科目で44問、試験時間は3時間です。労働安全衛生法と関係する規則が中心の出題です。

ビル管理士(第56回・令和8年度)

建築物衛生行政概論、建築物の構造概論、建築物の環境衛生、空気環境の調整、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ・昆虫等の防除の7科目。午前3科目(3時間)と午後4科目(3時間)に分かれ、受験手数料は17,900円(非課税)です。

衛生管理者は3科目を1回の3時間で解く試験、ビル管理士は7科目を1日6時間かけて解く試験で、範囲の広さが違います。建築・設備に関する科目は衛生管理者の試験範囲に入っておらず、学習の重なりは大きくありません。

合格率の違い(令和7年度)

衛生管理者(第一種46.8%・第二種48.7%)

第一種は受験者66,401人に対し合格者31,046人、第二種は受験者40,653人に対し合格者19,796人でした(協会の統計)。

ビル管理士(30.6%)

第55回の受験者7,131人に対し合格者2,180人でした(日本建築衛生管理教育センター)。

合格率は年度によって変動します。受験者の規模は、衛生管理者のほうがはるかに大きくなっています。

どちらを先に受けるかの目安

衛生管理者を先に受ける人

業種を問わず、50人以上の事業場で総務・人事・安全衛生を担当する人、または担当になる見込みの人。受験資格の区分が学歴別に用意されており、早い時期から受験を考えやすい試験です。

ビル管理士を先に受ける人

ビルメンテナンス会社や施設の設備管理で、空調・給排水・清掃の維持管理に2年以上従事している人。実務が受験の前提なので、実務経験が条件を満たした時点が受ける時期になります。

衛生管理者の中での選び方は衛生管理者は第一種と第二種のどちらを受けるかにまとめています。

よくある質問

  • ビル管理士には、衛生管理者のような学歴別の受験資格はありますか?
    ビル管理士の受験資格は、学歴ではなく実務経験で決まります。日本建築衛生管理教育センターは、興行場、百貨店、店舗、事務所、学校、旅館・ホテルなどの用途の建築物で、環境衛生上の維持管理に関する実務に業として2年以上従事した人を対象としています。実務従事証明書の提出が必要です。
  • 未経験でも先に受けられるのは、どちらですか?
    公式情報から言えるのは、ビル管理士は2年以上の維持管理の実務が受験の前提になることです。衛生管理者は、学歴に応じた労働衛生の実務経験の区分が多数あり、協会の受験資格アシストで自分が当てはまるか確かめられます。どちらも実務の経験が関わるため、自分の経歴が区分に当たるかを先に確認してください。
  • 衛生管理者に合格していると、ビル管理士の試験が免除されますか?
    今回確認した日本建築衛生管理教育センターの試験概要には、衛生管理者の免許を理由にした科目免除は見当たりませんでした。免除の有無は年度ごとの試験概要で確かめてください。

出典