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刑法・第6章

情報セキュリティマネジメント:刑法(サイバー犯罪関連条項)の問題(15問)

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この章で確認する論点

第6章では、不正指令電磁的記録作成等の罪・不正指令電磁的記録の供用罪・取得等の罪・電子計算機損壊等業務妨害罪・電子計算機使用詐欺罪・電磁的記録不正作出及び供用罪を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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  • 「未遂は、罰する」という条文があると、その条全体の未遂が処罰されると早合点しがちだが、「前項」がどの項を指すかを必ず確認する。
  • 作成・提供・供用・取得等の4類型は法定刑が一様ではない点に注意する。取得等の罪だけが168条の2ではなく168条の3という独立条文で、より軽い法定刑を持つ。
  • 「損壊」という言葉から物理破壊のみを連想しがちだが、条文は虚偽情報・不正指令による誤動作も同列に規定している点を見落とさない。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

刑法:157条・158条・159条・161条・161条の2・163条の2・163条の3・163条の4・163条の5・168条の2・168条の3・175条・233条・234条・234条の2・246条の2・258条・259条

問題と解説を読む全15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov等の一次資料で確認済み2026年9月時点の法令に準拠
問1不正指令電磁的記録作成等の罪(刑法168条の2)の成立要件と未遂処罰の範囲e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の不正指令電磁的記録作成等の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.正当な理由がないのに、人の電子計算機における実行の用に供する目的で、人が電子計算機を使用するに際してその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録を作成した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処せられる。
  • イ.不正指令電磁的記録作成等の罪のうち、電磁的記録の作成又は提供(同条第1項)の罪についても、未遂は罰せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
同条第1項が作成・提供行為そのものを処罰対象とし、第1号が「不正な指令を与える電磁的記録」の定義を与えているため。

刑法第168条の2第1項「正当な理由がないのに、人の電子計算機における実行の用に供する目的で、次に掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

刑法第168条の2第1項第1号「人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」一次資料を確認

イ.誤り
第3項の「前項」は直前の第2項を指すため、第1項の未遂には適用されない。

刑法第168条の2第3項「前項の罪の未遂は、罰する。」一次資料を確認

ひっかけ「未遂は、罰する」という条文があると、その条全体の未遂が処罰されると早合点しがちだが、「前項」がどの項を指すかを必ず確認する。

解説不正指令電磁的記録作成等の罪(168条の2)は、第1項が作成・提供(3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)、第2項が供用(同項と同様の刑)、第3項が第2項=供用罪の未遂処罰を定める構造である。作成・提供罪自体の未遂を処罰する規定は置かれていない。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第168条の2の条文を根拠としている。

問2不正指令電磁的記録の供用罪・取得等の罪(刑法168条の2第2項・168条の3)の法定刑e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の不正指令電磁的記録の供用罪及び取得等の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.正当な理由がないのに、不正な指令を与える電磁的記録を人の電子計算機における実行の用に供した者は、これを作成した者と同様に、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処せられる。
  • イ.正当な理由がないのに、不正指令電磁的記録作成等の罪に規定する目的で、その対象となる電磁的記録を取得し、又は保管した者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
第2項が「同項と同様とする」と定め、第1項の法定刑をそのまま準用しているため。

刑法第168条の2第2項「正当な理由がないのに、前項第一号に掲げる電磁的記録を人の電子計算機における実行の用に供した者も、同項と同様とする。」一次資料を確認

イ.正しい
168条の3が独自に「二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金」という、168条の2より軽い法定刑を定めているため。

刑法第168条の3「正当な理由がないのに、前条第一項の目的で、同項各号に掲げる電磁的記録その他の記録を取得し、又は保管した者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

ひっかけ作成・提供・供用・取得等の4類型は法定刑が一様ではない点に注意する。取得等の罪だけが168条の2ではなく168条の3という独立条文で、より軽い法定刑を持つ。

解説不正指令電磁的記録に関する罪は、作成・提供・供用(168条の2、いずれも3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)と、取得・保管(168条の3、2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金)とで法定刑の重さが異なる。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第168条の2第2項及び第168条の3の条文を根拠としている。

問3電子計算機損壊等業務妨害罪(刑法234条の2)の実行行為の範囲e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の電子計算機損壊等業務妨害罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子計算機損壊等業務妨害罪が成立するのは、人の業務に使用する電子計算機そのものを物理的に損壊した場合に限られ、電子計算機に虚偽の情報や不正な指令を与えて誤動作させただけでは、この罪ではなく偽計業務妨害罪(233条)にとどまる。
  • イ.人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報又は不正な指令を与え、使用目的に反する動作をさせて人の業務を妨害した者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処せられ得る。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
条文が「損壊し」「虚偽の情報若しくは不正な指令を与え」「その他の方法により…動作をさせ」を並列で規定しているため、物理的損壊は行為類型の一つに過ぎない。

刑法第234条の2第1項「人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え」一次資料を確認

イ.正しい
条文が「虚偽の情報若しくは不正な指令を与え…動作をさせて、人の業務を妨害した者は」と直接規定しているため。

刑法第234条の2第1項「人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

ひっかけ「損壊」という言葉から物理破壊のみを連想しがちだが、条文は虚偽情報・不正指令による誤動作も同列に規定している点を見落とさない。

解説電子計算機損壊等業務妨害罪(234条の2)は、①電子計算機・電磁的記録の損壊、②虚偽の情報又は不正な指令の付与、③その他の方法による誤動作、のいずれかで人の業務を妨害した場合に成立し、法定刑は五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金である。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第234条の2第1項の条文を根拠としている。

問4電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)の構成要件と法定刑e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の電子計算機使用詐欺罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子計算機使用詐欺罪が成立するには、前条の詐欺罪(246条)と同様に、被害者となる人を欺く行為が必要である。
  • イ.電子計算機使用詐欺罪の法定刑は、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

ア.誤り
条文冒頭が「前条に規定するもののほか」として詐欺罪(人を欺く行為)とは別の行為類型であることを示しているため。

刑法第246条の2「前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて」一次資料を確認

イ.誤り
条文末尾が「十年以下の拘禁刑に処する。」とのみ規定し、罰金刑を併記していないため。

刑法第246条の2「十年以下の拘禁刑に処する。」一次資料を確認

ひっかけ「詐欺」という罪名から人を欺く要件や、他の条文(作成・不正作出系)の法定刑と混同しやすい。条文の主語・客体(電子計算機/電磁的記録)と法定刑の数字を条文ごとに正確に区別する。

解説電子計算機使用詐欺罪(246条の2)は、人ではなく電子計算機に虚偽の情報・不正な指令を与えて財産権の得喪・変更に係る不実・虚偽の電磁的記録を作出・供用し、財産上不法の利益を得る行為を処罰し、法定刑は十年以下の拘禁刑(罰金刑なし)である。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第246条の2の条文を根拠としている。

問5電磁的記録不正作出及び供用罪(刑法161条の2)の法定刑加重事由と未遂処罰e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の電磁的記録不正作出及び供用罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電磁的記録不正作出罪(161条の2第1項の作出行為)についても、未遂は罰せられる。
  • イ.人の事務処理を誤らせる目的で不正に作られた電磁的記録について、それが公務所又は公務員により作られるべきものであるときは、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
第4項の「前項」は直前の第3項を指すため、第1項の未遂には適用されない。

刑法第161条の2第4項「前項の罪の未遂は、罰する。」一次資料を確認

イ.正しい
第2項が「前項の罪が公務所又は公務員により作られるべき電磁的記録に係るとき」を加重類型として独立に規定しているため。

刑法第161条の2第2項「前項の罪が公務所又は公務員により作られるべき電磁的記録に係るときは、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

ひっかけ168条の2と同様、「前項の罪の未遂は、罰する。」という文言がどの項を指すかを条文の並び順で確認せず、条全体に未遂処罰が及ぶと誤読しないようにする。

解説電磁的記録不正作出及び供用罪(161条の2)は、私人が作成すべき電磁的記録の不正作出(第1項、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金)、公務所・公務員が作成すべき電磁的記録に係る場合の加重類型(第2項、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金)、供用(第3項、作出者と同一の刑)、供用罪の未遂処罰(第4項)という構造を持つ。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第161条の2の条文を根拠としている。

問6支払用カード電磁的記録不正作出等の罪(刑法163条の2)の客体と譲渡・貸渡し・輸入罪e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の支払用カード電磁的記録不正作出等の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者は十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処せられ、預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も同様に処せられる。
  • イ.不正に作られた同条第1項の電磁的記録をその構成部分とするカードを、同項の目的で譲り渡し、貸し渡し、又は輸入した者も、同項と同様の刑に処せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
163条の2第1項は代金・料金支払用カードの電磁的記録不正作出を定める→同項後段が預貯金引出用カードの電磁的記録不正作出も「同様とする」と明記→客体が広がっても法定刑は共通の十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金となる。

刑法第163条の2第1項「十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

刑法第163条の2第1項「預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。」一次資料を確認

イ.正しい
163条の2第3項は「同項の目的」(人の財産上の事務処理を誤らせる目的)での譲渡・貸渡し・輸入を規定→対象行為が作出だけでなく流通段階にも及ぶ→同項(第1項)と同様の刑が科される。

刑法第163条の2第3項「不正に作られた第一項の電磁的記録をその構成部分とするカードを、同項の目的で、譲り渡し、貸し渡し、又は輸入した者も、同項と同様とする。」一次資料を確認

ひっかけ「支払用カード」という語からクレジットカードだけを想定しがちだが、条文は預貯金引出用カード(キャッシュカード)も同項に含めている点を見落としやすい。

解説刑法163条の2は、第1項で支払用カード・預貯金引出用カードの電磁的記録の不正作出を、第2項でその供用を、第3項で不正カードの譲渡・貸渡し・輸入を、いずれも十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金という共通の法定刑で処罰する構造になっている。作出行為だけでなく流通段階(譲渡・貸渡し・輸入)まで同じ重さで処罰される点が、後続の163条の3(所持罪)・163条の4(準備罪)との刑の軽重の違いを理解する土台になる。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第163条の2の条文を根拠としている。

問7不正電磁的記録カード所持の罪(刑法163条の3)の成立要件と法定刑(同法163条の2との比較)e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の不正電磁的記録カード所持の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.不正電磁的記録カード所持の罪の法定刑は、支払用カード電磁的記録不正作出等の罪(刑法163条の2第1項)の法定刑と同じ十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金である。
  • イ.不正電磁的記録カード所持の罪が成立するのは、前条(163条の2)第1項の目的、すなわち人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、不正に作られた電磁的記録をその構成部分とするカード(同条第3項のカード)を所持した場合である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
163条の3は所持行為のみを処罰対象とする軽い類型として五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金を定める→163条の2第1項の作出行為に対する十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金と比べると刑の重さが異なる→「同じ」という記述は誤りとなる。

刑法第163条の3「五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

刑法第163条の2第1項「十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

イ.正しい
163条の3は「前条第一項の目的で」と目的要件を限定→さらに「同条第三項のカード」と客体を限定→両方を満たす所持だけが処罰される単純所持一般を処罰する規定ではない。

刑法第163条の3「前条第一項の目的で、同条第三項のカードを所持した者は、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

ひっかけ不正カード関連の各条文はいずれも「十年以下」「五年以下」「三年以下」と法定刑が段階的に異なるため、条文番号と刑の重さを対応づけずに覚えると混同しやすい。

解説163条の3の所持罪は、163条の2の作出・供用・譲渡等の罪よりも一段階手前の予備的な行為を処罰する規定であり、目的要件(163条の2第1項の目的)と客体要件(同条第3項のカード)の両方を満たさない限り成立しない。単に不正なカードを持っていたというだけでなく、財産上の事務処理を誤らせる目的の存在が要件になっている点、および法定刑が163条の2より軽い五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金である点をセットで押さえる。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第163条の2・第163条の3の条文を根拠としている。

問8支払用カード電磁的記録不正作出準備の罪(刑法163条の4)の構成要件と未遂処罰e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の支払用カード電磁的記録不正作出準備の罪及びその未遂処罰の範囲に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.支払用カード電磁的記録不正作出等の罪(163条の2第1項)の犯罪行為の用に供する目的で、同項の電磁的記録の情報を取得した者は三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処せられ、情を知ってその情報を提供した者も同様に処せられる。
  • イ.不正電磁的記録カード所持の罪(163条の3)及び支払用カード電磁的記録不正作出準備の罪のうち情報の保管(163条の4第2項)についても、未遂は罰せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
163条の4第1項は情報取得行為を独立の準備罪として処罰する→情を知った上での情報提供行為も同項が「同様とする」と定める→いずれも三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金となる。

刑法第163条の4第1項「第百六十三条の二第一項の犯罪行為の用に供する目的で、同項の電磁的記録の情報を取得した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。情を知って、その情報を提供した者も、同様とする。」一次資料を確認

イ.誤り
163条の5は未遂処罰の対象を「163条の2」と「前条(163条の4)第一項」に列挙して限定→列挙されていない163条の3の所持罪や163条の4第2項・第3項は対象外→両方とも未遂が罰せられるとする記述は誤りとなる。

刑法第163条の5「第百六十三条の二及び前条第一項の罪の未遂は、罰する。」一次資料を確認

ひっかけ「未遂は、罰する」という条文を見ると条文群全体に未遂処罰が及ぶと早合点しがちだが、163条の5は対象条項を「163条の2」と「前条第一項」に明示的に限定している点を見落としやすい。

解説163条の4は、163条の2の犯罪行為に使う電磁的記録の情報の取得・提供(第1項)、その情報の保管(第2項)、器械又は原料の準備(第3項)という3類型を同じ三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金で処罰する準備罪である。しかし163条の5の未遂処罰は163条の2の罪と163条の4第1項の罪だけに限定されており、163条の3の所持罪や163条の4第2項・第3項の罪には及ばない。条文の「前条第一項」がどの条・どの項を指すかを正確に追う訓練になる。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第163条の4・第163条の5の条文を根拠としている。

問9わいせつ電磁的記録頒布等の罪(刑法175条)の電気通信送信頒布と有償頒布目的所持e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上のわいせつ物頒布等の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.わいせつな電磁的記録その他の記録を電気通信の送信により頒布する行為は、わいせつな文書、図画等を頒布し、又は公然と陳列する行為と異なり、刑法175条の処罰対象には含まれない。
  • イ.有償で頒布する目的でわいせつな電磁的記録を保管する行為は、同条の処罰対象に含まれない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

ア.誤り
175条第1項前段はわいせつな文書・図画等の頒布・公然陳列を処罰する→同項後段が電気通信送信によるわいせつ電磁的記録の頒布も「同様とする」と明記→対象外とする記述は誤りとなる。

刑法第175条第1項「電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。」一次資料を確認

イ.誤り
175条第2項は有償頒布目的での所持・保管を独立に処罰対象として定める→わいせつな電磁的記録の保管もこの「同項の電磁的記録を保管した者」に該当→対象外とする記述は誤りとなる。

刑法第175条第2項「有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。」一次資料を確認

ひっかけ「文書、図画」という紙媒体的な表現に引きずられ、オンライン配信や電磁的記録の保管が処罰対象から外れると誤解しやすいが、175条は電磁的記録・電気通信送信も条文上明記して対象に含めている。

解説刑法175条は、第1項でわいせつな文書・図画・記録媒体の頒布及び公然陳列(電気通信の送信によるわいせつ電磁的記録の頒布を含む)を、第2項で有償頒布目的の所持・電磁的記録の保管を処罰する構造になっている。情報セキュリティマネジメント試験では、インターネット経由の電子データ頒布も紙媒体の頒布と同列に処罰対象となる点、および「頒布」だけでなく「有償頒布目的の保管」という準備段階の行為も処罰される点を押さえておく。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第175条の条文を根拠としている。

問10信用毀損及び業務妨害罪(刑法233条)と威力業務妨害罪(同法234条)の法定刑の異同e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の信用毀損及び業務妨害罪並びに威力業務妨害罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処せられる。
  • イ.威力を用いて人の業務を妨害した者は、偽計を用いて人の業務を妨害した者(233条)よりも重い法定刑に処せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
233条は「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて」という手段要件を定める→その結果として人の信用毀損又は業務妨害が生じた場合に成立→法定刑は三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金となる。

刑法第233条「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

イ.誤り
234条は独自の法定刑を定めず「前条の例による」と規定→前条=233条の三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金がそのまま適用される→233条より重いとする記述は誤りとなる。

刑法第234条「威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。」一次資料を確認

ひっかけ「威力」という語の強さから、威力業務妨害罪の方が偽計業務妨害罪より重く処罰されると思い込みやすいが、234条は独自の法定刑を持たず233条と同一の刑を準用しているにすぎない。

解説刑法233条は「虚偽の風説の流布又は偽計」という欺罔的な手段による信用毀損・業務妨害を、234条は「威力」という有形力を用いた業務妨害を処罰するが、234条は「前条の例による」として233条と同一の法定刑(三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金)を準用する構造になっている。234条の2(電子計算機損壊等業務妨害罪)が電子計算機を対象とする特別な業務妨害類型として重い法定刑(五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金)を独自に定めているのと対比すると、一般類型である233条・234条の法定刑の軽さが理解しやすい。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第233条・第234条の条文を根拠としている。

問11公正証書原本不実記載等の罪(刑法157条)の電磁的記録不実記録と未遂処罰e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の公正証書原本不実記載等の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.公務員に対し虚偽の申立てをして、権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処せられる。
  • イ.157条第3項による未遂処罰の対象は、同条第2項の罪(免状・鑑札・旅券に関する不実記載・不実記録)に限られ、同条第1項の罪については未遂を処罰する規定がない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
157条1項は公正証書原本への不実記載と、原本として用いられる電磁的記録への不実記録を同項内で並べて規定→いずれも五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金という共通の法定刑が科される。

刑法第157条第1項「権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

イ.誤り
3項は『前二項の罪』の未遂を処罰すると規定→『前二項』は直前の2つの項=第1項と第2項の両方を指す→第1項(公正証書原本関係)の未遂も処罰対象に含まれる。

刑法第157条第3項「前二項の罪の未遂は、罰する。」一次資料を確認

ひっかけ168条の2(不正指令電磁的記録作成等の罪)では『前項の罪』が直前の第2項のみを指し第1項の未遂は不処罰だったのに対し、157条3項は『前二項の罪』であり範囲が異なる点を見落としやすい。

解説刑法157条は、1項で登記簿・戸籍簿等の公正証書原本への不実記載・不実記録(電磁的記録を含む)を、2項で免状・鑑札・旅券への不実記載・不実記録(電磁的記録文書等を含む)を、それぞれ五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金・一年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金で処罰し、3項で『前二項』=1項と2項の両方の罪の未遂を処罰する。条文が『前項』か『前二項』かで未遂処罰の射程が変わる点は、168条の2など他の未遂規定と比較読解する際の典型的な着眼点である。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第157条の条文を根拠としている。

問12偽造公文書行使等の罪(刑法158条)における電磁的記録文書等の行使と未遂処罰(同条第2項)e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の偽造公文書行使等の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.刑法158条1項は、第154条から前条(157条)までの罪に係る文書等又は電磁的記録文書等を行使した者を、これらを偽造・変造し、又は不実の記載若しくは記録をさせた者と同一の刑に処すると定めている。
  • イ.158条第2項により、同条第1項(行使等)の罪の未遂も罰せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
158条1項は行使行為を独立の対象として掲げる→行使者を偽造・変造・不実記載/記録をした本犯と同一の法定刑で処罰する構造になっている。

刑法第158条第1項「第百五十四条から前条までの文書等若しくは電磁的記録文書等を行使し」一次資料を確認

刑法第158条第1項「その文書等若しくは電磁的記録文書等を偽造し、若しくは変造し、虚偽の文書等若しくは電磁的記録文書等を作成し、又は不実の記載若しくは記録をさせた者と同一の刑に処する。」一次資料を確認

イ.正しい
2項の『前項』は直前の1つの項=第1項のみを指す→1項の行使等の罪の未遂が処罰対象になる。

刑法第158条第2項「前項の罪の未遂は、罰する。」一次資料を確認

ひっかけ『行使』は偽造・変造そのものではなく、偽造された文書等・電磁的記録文書等を使う行為だが、158条は行使者を本犯(偽造者等)と同一の刑で処罰する点を見落としやすい。

解説刑法158条は、154条(詔書偽造等)から157条(公正証書原本不実記載等)までの罪に係る文書等・電磁的記録文書等の行使等を1項で処罰し、その法定刑は偽造・変造・不実記載/記録をした本犯と同一とする。2項は1項(行使等)の罪の未遂を処罰する。161条(偽造私文書等行使)が159条・160条の行使を対象とするのに対し、158条はより上位の154条〜157条(公文書・公正証書関連)の行使を対象とする点で守備範囲が異なる。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第158条の条文を根拠としている。

問13私文書偽造等の罪(刑法159条)電磁的記録印章使用の有無による法定刑の異同e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の私文書偽造等の罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.刑法159条1項は、他人の印章等を使用した文書等の偽造と、他人の電磁的記録印章等を使用した電磁的記録文書等の偽造とで異なる法定刑を定めており、後者(電磁的記録関連)の方が重く処罰される。
  • イ.同条第3項は、印章等又は電磁的記録印章等を使用しない権利、義務又は事実証明に関する文書等又は電磁的記録文書等の偽造・変造について、同条第1項より軽い一年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金を定めている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
1項柱書が『次の各号に掲げるいずれかの行為』に共通の法定刑を定める→1号・2号のどちらに該当しても三月以上五年以下の拘禁刑という同一の刑が科される。

刑法第159条第1項「行使の目的で、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。」一次資料を確認

イ.正しい
3項は『前二項に規定するもののほか』として印章等・電磁的記録印章等を用いない場合を補充的に処罰→なりすまし性が弱い分、法定刑も1項より軽く設定されている。

刑法第159条第3項「前二項に規定するもののほか、権利、義務又は事実証明に関する文書等又は電磁的記録文書等を偽造し、又は変造した者は、一年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。」一次資料を確認

ひっかけ『電磁的記録』という語が出ると新しい重罰類型だと思い込みやすいが、159条1項では紙の文書等と電磁的記録文書等は対等に並記されているだけで、法定刑は分かれていない点に注意する。

解説刑法159条は、1項で他人の印章等・電磁的記録印章等を使用した文書等・電磁的記録文書等の偽造(三月以上五年以下の拘禁刑)を、2項で押印・署名又は電磁的記録印章等を使用して作成されたものの変造(1項と同様)を、3項で印章等・電磁的記録印章等を用いない偽造・変造を補充的に軽く(一年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金)処罰する三段構えになっている。なりすまし性(他人の印章等・電磁的記録印章等の冒用)の有無が法定刑の重さを分ける軸であり、紙か電磁的記録かという媒体の違いでは法定刑は変わらない。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第159条の条文を根拠としている。

問14公用文書等毀棄罪(刑法258条)と私用文書等毀棄罪(259条)の客体該当性と法定刑異同e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の公用文書等毀棄罪及び私用文書等毀棄罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.公用文書等毀棄罪(258条)の客体は公務所の用に供する文書に限られ、公務所の用に供する電磁的記録を毀棄する行為は同罪の客体に含まれない。
  • イ.私用文書等毀棄罪(259条)の法定刑は、公用文書等毀棄罪(258条)と同じ三月以上七年以下の拘禁刑である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

ア.誤り
条文が『文書又は電磁的記録』と並記→公務所の用に供する電磁的記録の毀棄も条文上そのまま同罪の客体に含まれる。

刑法第258条「公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、三月以上七年以下の拘禁刑に処する。」一次資料を確認

イ.誤り
259条は下限のない『五年以下の拘禁刑』を規定→下限(三月)があり上限も七年の258条とは刑の重さの定め方が異なる。

刑法第259条「権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、五年以下の拘禁刑に処する。」一次資料を確認

ひっかけ『文書等毀棄』という罪名から紙媒体だけを想定しがちだが、258条・259条はいずれも条文本文で『文書又は電磁的記録』と明記しており、電磁的記録の毀棄(データの消去・破壊等)も客体に含まれる点を見落としやすい。

解説刑法258条(公用文書等毀棄)は公務所の用に供する文書又は電磁的記録を客体とし三月以上七年以下の拘禁刑、259条(私用文書等毀棄)は権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を客体とし五年以下の拘禁刑と定める。いずれも電磁的記録の毀棄を明文で客体に含めている点は共通だが、公用(公務所)と私用(権利義務関係)という客体の性質の違いに応じて法定刑(下限の有無・上限の高さ)が異なる。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第258条・第259条の条文を根拠としている。

問15偽造私文書等行使罪(刑法161条)における電磁的記録文書等の行使と未遂処罰(同条第2項)e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法上の偽造私文書等行使罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.刑法161条1項は、第159条又は第160条の罪に係る文書等又は電磁的記録文書等を行使した者を、これを偽造・変造し、又は虚偽の記載若しくは記録をした者と同一の刑に処すると定めている。
  • イ.161条第2項により、同条第1項(行使罪)の未遂も罰せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
161条1項の『前二条』は直前の2つの条=159条・160条を指す→両条の罪に係る文書等・電磁的記録文書等の行使者を、本犯と同一の法定刑で処罰する。

刑法第161条第1項「前二条の文書等又は電磁的記録文書等を行使した者は、その文書等若しくは電磁的記録文書等を偽造し、若しくは変造し、又は虚偽の記載若しくは記録をした者と同一の刑に処する。」一次資料を確認

イ.正しい
2項の『前項』は直前の1つの項=第1項のみを指す→1項の行使罪の未遂が処罰対象になる。

刑法第161条第2項「前項の罪の未遂は、罰する。」一次資料を確認

ひっかけ161条の『前二条』が指す範囲(159条・160条)を158条の『第百五十四条から前条まで』(154条〜157条)と混同しやすいが、対象となる条文範囲が異なる点を確認する必要がある。

解説刑法161条は、159条(私文書偽造等)・160条(虚偽診断書等作成)の罪に係る文書等・電磁的記録文書等の行使を1項で処罰し、その法定刑は偽造・変造・虚偽記載/記録をした本犯と同一とする。2項は1項(行使罪)の未遂を処罰する。158条が154条〜157条(詔書・公文書・公正証書関連)の行使を対象とするのに対し、161条は159条・160条(私文書・診断書関連)の行使を対象とする点で守備範囲が異なる。

補足各記述はe-Gov掲載の刑法(現行)第161条の条文を根拠としている。

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