問1営業秘密の定義(秘密管理性・有用性・非公知性)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の「営業秘密」の定義に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不正競争防止法上の営業秘密とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。
- イ.公然と知られている情報であっても、秘密として管理され、事業活動に有用なものであれば、不正競争防止法上の営業秘密に該当する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 不正競争防止法第2条第6項がこの3要件を定義している。
不正競争防止法第2条第6項「秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 不正競争防止法第2条第6項は「公然と知られていないもの」であることを要件としている。
不正競争防止法第2条第6項「公然と知られていないものをいう。」一次資料を確認
ひっかけ「秘密として管理されていること」だけに注目し、非公知性(公然と知られていないこと)の要件を見落とさないよう注意する。
解説営業秘密は秘密管理性・有用性・非公知性の3要件をすべて満たす情報をいう(不正競争防止法第2条第6項)。公然と知られている情報は、たとえ有用で管理されていても非公知性を欠き、営業秘密に該当しない(同項)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問2営業秘密の不正取得行為と悪意重過失による転得(2条1項4号・5号)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の営業秘密の不正取得・使用等に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.営業秘密について営業秘密不正取得行為が介在したことを知らず、かつ、そのことについて重大な過失もない者が、その営業秘密を取得し、又は使用する行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当する。
- イ.窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 不正競争防止法第2条第1項第5号は「知って、若しくは重大な過失により知らないで」取得等する行為を不正競争としている。
不正競争防止法第2条第1項第5号「その営業秘密について営業秘密不正取得行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為」一次資料を確認
- イ.正しい
- 不正競争防止法第2条第1項第4号による。
不正競争防止法第2条第1項第4号「窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為(以下「営業秘密不正取得行為」という。)又は営業秘密不正取得行為により取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為」一次資料を確認
ひっかけ営業秘密の不正取得行為そのものと、取得後に不正な介在を知って(又は重過失で知らずに)使用・開示する行為とを区別し、主観要件の有無を混同しないよう注意する。
解説窃取等の不正の手段による営業秘密の取得・使用・開示(営業秘密不正取得行為)は不正競争に該当する(不正競争防止法第2条第1項第4号)。不正取得行為の介在を知って、又は重大な過失により知らないで取得・使用・開示する行為も不正競争に該当するが、善意無重過失の場合は該当しない。(同項第5号)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問3限定提供データの定義と不正取得行為(2条7項・2条1項11号)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の限定提供データに関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不正競争防止法上の限定提供データとは、業として特定の者に提供する情報として電磁的方法により相当量蓄積され、及び管理されている技術上又は営業上の情報をいい、営業秘密に該当するものは除かれる。
- イ.窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により限定提供データを取得する行為、又はその取得した限定提供データを使用し、若しくは開示する行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 不正競争防止法第2条第7項による。
不正競争防止法第2条第7項「業として特定の者に提供する情報として電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他人の知覚によっては認識することができない方法をいう。次項において同じ。)により相当量蓄積され、及び管理されている技術上又は営業上の情報(営業秘密を除く。)をいう。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 不正競争防止法第2条第1項第11号による。
不正競争防止法第2条第1項第11号「窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により限定提供データを取得する行為(以下「限定提供データ不正取得行為」という。)又は限定提供データ不正取得行為により取得した限定提供データを使用し、若しくは開示する行為」一次資料を確認
ひっかけ限定提供データは営業秘密と並ぶ別個の保護対象であり、要件(電磁的方法による相当蓄積・管理)が営業秘密の要件(秘密管理性等)と異なる点を混同しないよう注意する。
解説限定提供データは電磁的方法により相当量蓄積・管理された技術上又は営業上の情報をいい、営業秘密に該当するものは除かれる(不正競争防止法第2条第7項)。窃取等の不正の手段による限定提供データの取得・使用・開示も不正競争に該当する。(同法第2条第1項第11号)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問4営業秘密侵害に対する差止請求権(3条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の差止請求権に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不正競争によって営業上の利益を現に侵害されている者に限り、侵害の停止を請求することができ、将来侵害されるおそれがあるにとどまる者は、差止めを請求することができない。
- イ.差止請求をするに際しては、侵害の停止又は予防そのものしか請求できず、侵害の行為を組成した物の廃棄や侵害の行為に供した設備の除却を併せて請求することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 不正競争防止法第3条第1項による。
不正競争防止法第3条第1項「不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 不正競争防止法第3条第2項による。
不正競争防止法第3条第2項「不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物(侵害の行為により生じた物を含む。)の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の停止又は予防に必要な行為を請求することができる。」一次資料を確認
ひっかけ差止請求権は「現に侵害されている場合」に限られると誤解しないよう、侵害のおそれがある段階でも請求できる点、および廃棄・除却等の付随請求ができる点を確認する。
解説営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、侵害の停止又は予防を請求できる。(不正競争防止法第3条第1項)。この請求に際し、侵害組成物の廃棄や侵害供用設備の除却その他必要な行為も請求できる。(同条第2項)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問5営業秘密侵害罪の罰則と告訴(21条1項・7項)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の営業秘密侵害罪に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.詐欺等行為又は管理侵害行為により取得した営業秘密を、不正の利益を得る目的で、又はその営業秘密保有者に損害を加える目的で使用し、又は開示したときは、十年以下の拘禁刑若しくは二千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科される。
- イ.不正競争防止法上の営業秘密侵害罪は、いずれも告訴がなければ公訴を提起することができない親告罪である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 不正競争防止法第21条第1項柱書及び第2号による。
不正競争防止法第21条第1項柱書「次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、十年以下の拘禁刑若しくは二千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」一次資料を確認
不正競争防止法第21条第1項第2号「詐欺等行為又は管理侵害行為により取得した営業秘密を、不正の利益を得る目的で、又はその営業秘密保有者に損害を加える目的で、使用し、又は開示したとき。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 不正競争防止法第21条第7項による。
不正競争防止法第21条第7項「第三項第六号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。」一次資料を確認
ひっかけ営業秘密侵害罪をすべて親告罪と思い込まないよう注意する。親告罪となるのは特定の類型(第21条第3項第6号)に限られる。
解説詐欺等行為・管理侵害行為により取得した営業秘密を図利加害目的で使用・開示する行為は、10年以下の拘禁刑・2000万円以下の罰金の併科を含む罰則の対象となる。(不正競争防止法第21条第1項柱書・第2号)。親告罪とされるのは同条第3項第6号の罪に限られる。(同条第7項)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問6周知表示混同惹起行為と著名表示冒用行為の要件差(2条1項1号・2号)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の周知な商品等表示に係る混同惹起行為と著名な商品等表示に係る冒用行為に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一又は類似のものを使用する行為が不正競争防止法上の不正競争に該当するためには、他人の商品又は営業と混同を生じさせることが必要である。
- イ.他人の商品等表示として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 不正競争防止法第2条第1項第2号は「混同を生じさせる」の文言を含まない→同項第1号の周知表示混同惹起行為とは要件が異なる。
不正競争防止法第2条第1項第2号「自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似のものを使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為」一次資料を確認
- イ.正しい
- 不正競争防止法第2条第1項第1号が「混同を生じさせる行為」を不正競争として定義している。
不正競争防止法第2条第1項第1号「電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為」一次資料を確認
ひっかけ周知表示混同惹起行為(1号)と著名表示冒用行為(2号)を同一の要件と混同し、著名表示冒用行為にも「混同を生じさせること」が必要だと誤解しないよう注意する。
解説周知な商品等表示に係る不正競争(周知表示混同惹起行為)は、需要者の間に広く認識されている表示と同一・類似の表示を使用し、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為である。(不正競争防止法第2条第1項第1号)。一方、著名な商品等表示に係る不正競争(著名表示冒用行為)は、著名な表示と同一・類似のものを使用する行為等であれば足り、混同の発生は要件とされていない。(同項第2号)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問7商品形態模倣行為の対象除外と「商品の形態」の範囲(2条1項3号)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の商品形態模倣行為に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当する。
- イ.商品形態模倣行為の対象となる「商品の形態」には、当該商品の機能を確保するために不可欠な形態も含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 不正競争防止法第2条第1項第3号による。
不正競争防止法第2条第1項第3号「他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為」一次資料を確認
- イ.誤り
- 不正競争防止法第2条第1項第3号のかっこ書が「当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く」と定めている。
不正競争防止法第2条第1項第3号「他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を」一次資料を確認
ひっかけ商品形態模倣行為の対象となる「商品の形態」に、機能確保に不可欠な形態まで含めてしまわないよう注意する。
解説他人の商品の形態を模倣した商品の譲渡等は不正競争に該当する。(不正競争防止法第2条第1項第3号)。ただし、当該商品の機能を確保するために不可欠な形態は、この「商品の形態」から除かれており、その模倣は不正競争に該当しない。(同号かっこ書)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問8商品形態模倣行為の適用除外(19条1項6号イ・ロ)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の商品形態模倣行為に係る適用除外に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.他人の商品の形態を模倣した商品を譲り受けた者は、譲り受けた時にその商品が模倣品であることを知っていた場合であっても、その商品を譲渡する行為について不正競争防止法上の適用除外の対象となる。
- イ.商品の形態を模倣した商品について、日本国内において最初に販売された日から起算して五年を経過すれば、その模倣品の譲渡等は不正競争防止法の適用除外となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 不正競争防止法第19条第1項第6号ロが「知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る」と定めている。
不正競争防止法第19条第1項第6号ロ「他人の商品の形態を模倣した商品を譲り受けた者(その譲り受けた時にその商品が他人の商品の形態を模倣した商品であることを知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る。)」一次資料を確認
- イ.誤り
- 不正競争防止法第19条第1項第6号イが「三年を経過した商品」と定めている。
不正競争防止法第19条第1項第6号イ「日本国内において最初に販売された日から起算して三年を経過した商品について、その商品の形態を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為」一次資料を確認
ひっかけ適用除外の経過期間(3年)や善意無重過失という主観要件を、数字や要件を変えた誤肢で見落とさないよう注意する。
解説商品形態模倣行為の適用除外は、日本国内で最初に販売された日から3年を経過した商品の模倣品の譲渡等(不正競争防止法第19条第1項第6号イ)と、模倣品と知らず重過失もない善意の譲受人による譲渡等(同号ロ)に限られる。年数の書換えや主観要件の緩和には注意する。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問9損害額の推定規定の適用範囲(5条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の損害の額の推定等に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不正競争によって営業上の利益を侵害された者に対する損害賠償請求において、侵害者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、営業上の利益を侵害された者が受けた損害の額と推定される。
- イ.不正競争防止法第5条第1項の損害額の推定規定は、限定提供データに係る不正競争(同法第2条第1項第11号から第16号まで)によって営業上の利益を侵害された場合にも適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 不正競争防止法第5条第2項による。
不正競争防止法第5条第2項「その者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、その営業上の利益を侵害された者が受けた損害の額と推定する。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 不正競争防止法第5条第1項が「第二条第一項第一号から第十六号まで又は第二十二号に掲げる不正競争」と定め、11号から16号(限定提供データ)を含む。
不正競争防止法第5条第1項「第二条第一項第一号から第十六号まで又は第二十二号に掲げる不正競争によって営業上の利益を侵害された者」一次資料を確認
ひっかけ5条1項の推定規定の対象を営業秘密や商品等表示だけに限定して考え、限定提供データに係る不正競争(11号〜16号)も対象に含まれることを見落とさないよう注意する。
解説侵害者が侵害行為により利益を得ているときは、その利益額を被侵害者の損害額と推定する規定がある。(不正競争防止法第5条第2項)。また、譲渡数量に基づく損害額の推定規定(同条第1項)は、営業秘密や商品等表示だけでなく、限定提供データに係る不正競争(同法第2条第1項第11号から第16号まで)にも適用される。(同法第5条第1項)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問10信用回復の措置(14条)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の信用回復の措置に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の信用を害した者に対しては、裁判所は、その営業上の信用を害された者の請求により、損害の賠償に代え、又は損害の賠償とともに、その者の営業上の信用を回復するのに必要な措置を命ずることができる。
- イ.信用回復の措置を命じられるのは、不正競争を行った者に故意がある場合に限られ、過失による場合はその対象とならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 不正競争防止法第14条による。
不正競争防止法第14条「その営業上の信用を害された者の請求により、損害の賠償に代え、又は損害の賠償とともに、その者の営業上の信用を回復するのに必要な措置を命ずることができる。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 不正競争防止法第14条が「故意又は過失により」と定めている。
不正競争防止法第14条「故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の信用を害した者に対しては」一次資料を確認
ひっかけ信用回復の措置の対象を故意による不正競争のみに限定して考え、過失による場合も対象となることを見落とさないよう注意する。
解説故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の信用を害した者に対しては、裁判所は損害賠償に代え、又は損害賠償とともに、信用回復に必要な措置を命ずることができる。(不正競争防止法第14条)。対象は故意の場合に限られず、過失による場合も含まれる。(同条)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問11ドメイン名の不正取得等の行為(2条1項19号)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上のドメイン名の不正取得等の行為に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不正の利益を得る目的又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、又は保有する行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当し得る。
- イ.他人の特定商品等表示と同一のドメイン名を使用する権利を取得する行為は、不正の利益を得る目的又は他人に損害を加える目的の有無にかかわらず、不正競争防止法上の不正競争に該当する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 2条1項19号は「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で」他人の特定商品等表示と同一・類似のドメイン名を使用する権利を取得・保有・使用する行為を不正競争と規定→取得・保有段階の行為も対象に含まれる。
不正競争防止法第2条第1項第19号「と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為」一次資料を確認
- イ.誤り
- 2条1項19号は主観的要件として不正の利益を得る目的又は加害目的を明示的に定める→目的を欠く単なるドメイン名取得は不正競争に当たらない→「目的の有無にかかわらず該当する」は誤り。
不正競争防止法第2条第1項第19号「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で」一次資料を確認
ひっかけドメイン名の不正取得等の規定を「取得・保有すれば常に不正競争」と読み、不正の利益を得る目的又は加害目的という主観的要件を見落とさないよう注意する。
解説2条1項19号は、不正の利益を得る目的又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示と同一・類似のドメイン名を使用する権利を取得・保有し、又はそのドメイン名を使用する行為を不正競争と定める(2条1項19号)。取得・保有段階でも成立し得るが、目的要件を欠けば該当しない(同号)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問12誤認惹起行為(原産地・品質等の誤認表示)(2条1項20号)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の誤認惹起行為に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商品にその原産地について誤認させるような表示をするだけでは足りず、その表示をした商品を譲渡等する行為まで行わなければ、不正競争防止法上の不正競争に該当しない。
- イ.商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途又は数量について誤認させるような表示をする行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当し得る。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 2条1項20号は「誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡し…行為」と規定→「表示をし」と「表示をした商品を譲渡し等する」を「又は」で並列→表示行為単独でも不正競争に該当し得る。
不正競争防止法第2条第1項第20号「誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡し」一次資料を確認
- イ.正しい
- 2条1項20号は商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量について誤認させる表示を不正競争の一類型として明記→列挙された事項に関する誤認表示は該当する。
不正競争防止法第2条第1項第20号「その商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量」一次資料を確認
ひっかけ誤認惹起行為を「表示した商品を流通させて初めて成立する」と誤解し、表示行為自体が独立の類型であることを見落とさないよう注意する。
解説2条1項20号は、商品の原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量等について誤認させるような表示をする行為、又はその表示をした商品を譲渡等する行為を不正競争と定める(2条1項20号)。表示行為自体も独立した類型である(同号)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問13代理人等の商標冒用行為(2条1項22号)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の代理人等の商標冒用行為に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.パリ条約の同盟国において商標に関する権利を有する者の代理人であった者が、正当な理由がないのに、その権利者の承諾を得ないで、その権利に係る商標と同一の商標を同一の商品に使用する行為は、不正競争防止法上の不正競争に該当し得る。
- イ.2条1項22号の対象には、商標に関する権利を有する者の代理人又は代表者であった者が、その地位を離れた後であっても、その行為の日前一年以内に代理人又は代表者であった場合が含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 2条1項22号は「正当な理由がないのに、その権利を有する者の承諾を得ないで」その権利に係る商標と同一・類似の商標を使用する行為を不正競争と規定→正当理由の不存在と無承諾の両方が要件。
不正競争防止法第2条第1項第22号「正当な理由がないのに、その権利を有する者の承諾を得ないでその権利に係る商標と同一若しくは類似の商標を」一次資料を確認
- イ.正しい
- 2条1項22号は「代理人若しくは代表者又はその行為の日前一年以内に代理人若しくは代表者であった者」と規定→現職だけでなく離職後1年以内の者も主体に含める。
不正競争防止法第2条第1項第22号「その行為の日前一年以内に代理人若しくは代表者であった者が」一次資料を確認
ひっかけ商標冒用行為の主体を「現職の代理人・代表者」に限定して読み、行為の日前一年以内の元代理人・元代表者も対象になる点を見落とさないよう注意する。
解説2条1項22号は、パリ条約の同盟国等で商標権に相当する権利を有する者の代理人・代表者(行為の日前一年以内に代理人・代表者であった者を含む)が、正当な理由なく権利者の承諾を得ずにその商標を使用する行為を不正競争と定める(2条1項22号)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問14秘密保持命令の発令要件と申立ての方式(10条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の秘密保持命令に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.秘密保持命令は、当事者の申立てがなくとも、裁判所が職権で発することができる。
- イ.秘密保持命令の申立ては、口頭ですることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 10条1項は「当事者の申立てにより、決定で…命ずることができる」と規定→発令には当事者の申立てが要件→職権発令を認める規定はない。
不正競争防止法第10条第1項「疎明があった場合には、当事者の申立てにより、決定で」一次資料を確認
- イ.誤り
- 10条2項は申立てについて「次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない」と規定→書面主義が要求される→口頭による申立ては認められない。
不正競争防止法第10条第2項「次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない」一次資料を確認
ひっかけ秘密保持命令を「裁判所が必要と判断すれば自ら発することができる」と誤解し、当事者の申立てと書面主義という2つの手続要件を見落とさないよう注意する。
解説秘密保持命令は、当事者の申立てにより、決定で発せられる(10条1項)。その申立ては、秘密保持命令を受けるべき者等の一定事項を記載した書面でしなければならない(10条2項)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。
問15営業秘密・限定提供データの差止請求権の消滅時効(15条1項・2項)e-Gov等の一次資料で確認済み
不正競争防止法上の差止請求権の消滅時効に関する次のア・イの記述について、正誤の組合せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.限定提供データを使用する行為に対する差止請求権の消滅時効については、営業秘密の場合と同様に第15条第1項の規定が準用されるが、その際「営業秘密保有者」を「限定提供データ保有者」と読み替える規定は置かれていない。
- イ.営業秘密を使用する行為に対する差止請求権は、営業秘密保有者がその侵害の事実及び行為者を知った時から3年間、その権利を行使しないときは、時効によって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 15条2項は1項の規定を限定提供データを使用する行為に対する差止請求権に準用する旨を規定→同項は「営業秘密保有者」とあるのは「限定提供データ保有者」と読み替える旨を明記→読み替え規定は存在する。
不正競争防止法第15条第2項「とあるのは、「限定提供データ保有者」と読み替えるものとする」一次資料を確認
- イ.正しい
- 15条1項1号は営業秘密保有者が侵害の事実及び行為者を知った時から3年間権利を行使しないときは時効により消滅すると規定→短期消滅時効の起算点と期間が3年と定められている。
不正競争防止法第15条第1項第1号「その事実及びその行為を行う者を知った時から三年間行わないとき」一次資料を確認
ひっかけ限定提供データへの準用を「営業秘密の規定がそのまま適用される」とだけ理解し、主体の読み替え規定が明文で置かれている点を見落とさないよう注意する。
解説営業秘密を使用する行為に対する差止請求権は、知った時から3年間又は行為開始から20年で時効消滅する(15条1項)。限定提供データについても同項が準用され、「営業秘密保有者」は「限定提供データ保有者」と読み替えられる(15条2項)。
補足各記述はe-Gov掲載の不正競争防止法の現行条文を根拠としている。