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不正競争防止法・第5

不正競争防止法の問題(22問)

この章を解く(22問)→

不正競争は、登録権ではなく行為類型で止める

事業者間の公正な競争を守る不正競争防止法の章です。周知表示混同惹起・著名表示冒用・商品形態模倣、営業秘密の三要件、差止請求・損害賠償・信用回復、外国公務員贈賄の禁止までを収録しています。登録を要する特許・商標とは異なり、「不正な競争行為」を類型で禁じる枠組みが特徴です。

第5章は不正競争防止法です。特許や商標のような登録権ではなく、周知表示の混同、著名表示冒用、商品形態模倣、営業秘密侵害といった行為類型を禁じます。

  • 周知表示と著名表示を分ける。
  • 商品形態模倣は保護期間や適用除外を確認する。
  • 営業秘密は秘密管理性、有用性、非公知性を見る。

この章で確認する論点

5章では、周知表示混同惹起行為・著名表示冒用行為・商品形態模倣行為・差止請求権・周知表示・形態模倣の要件・不正競争に対する損害賠償を中心に22問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

不正競争防止法を他資格と横断して確認する場合は、知的財産法を学べる資格と無料問題も使えます。

  • 1号(周知)は混同が要る。2号(著名)は混同が要らない。ここが両肢の分かれ目。
  • 3号の形態模倣に、意匠登録も特許もいらない。『登録がないと守られない』が誤りの肢。
  • 差止めは損害が出てからでなくてよい。3条1項は『おそれ』があれば請求を認める。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

不正競争防止法2条3条4条5条6条7条14条15条16条17条18条

問題と解説を読む22問・答え付き

答え・解説つきで22問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2025年12月〜2026年6月時点の法令に準拠
1周知表示混同惹起行為・著名表示冒用行為

不正競争防止法上の不正競争に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 他人の周知な商品等表示と同一又は類似の表示を使用し、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為は、不正競争に当たる。
  • 他人の著名な商品等表示と同一又は類似のものを自己の商品等表示として使用する行為は、混同が生じていなくても不正競争に当たりうる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
周知表示混同惹起

不正競争防止法第2条第1項第1号として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用しe-Gov原文

不正競争防止法第2条第1項第1号他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為e-Gov原文

正しい
著名表示冒用

不正競争防止法第2条第1項第2号自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似のものを使用しe-Gov原文

ひっかけ1号(周知)は混同が要る。2号(著名)は混同が要らない。ここが両肢の分かれ目。

解説アの「他人の周知な商品等表示と同一・類似の表示を使用し、他人の商品・営業と混同を生じさせる行為」は、周知表示混同惹起行為として不正競争防止法2条1項1号に当たり、正しい。イの「他人の著名な商品等表示と同一・類似のものを自己の表示として使用する行為は、混同が生じていなくても不正競争に当たりうる」も正しい。著名表示冒用行為(同項2号)は、ブランドへのただ乗りや希釈化を防ぐため、1号と違って『混同』を要件としない。よってアー正、イー正。

補足2号の『著名』は1号の『周知』より広い知名度を要し、需要者を超えて全国的に知られている水準が求められる。

2商品形態模倣行為

不正競争防止法上の商品形態の模倣に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 他人の商品の形態(その商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く)を模倣した商品を譲渡する行為は、不正競争に当たる。
  • 商品形態の模倣行為が不正競争に当たるのは、その形態が意匠登録や特許で保護されている場合に限られる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
形態模倣(デッドコピー)

不正競争防止法第2条第1項第3号他人の商品の形態e-Gov原文

不正競争防止法第2条第1項第3号を模倣した商品を譲渡し、貸し渡しe-Gov原文

誤り
登録なしでも保護

不正競争防止法第2条第1項第3号を模倣した商品を譲渡し、貸し渡しe-Gov原文

ひっかけ3号の形態模倣に、意匠登録も特許もいらない。『登録がないと守られない』が誤りの肢。

解説アの「他人の商品の形態(機能を確保するために不可欠な形態を除く)を模倣した商品を譲渡する行為」は、不正競争防止法2条1項3号の商品形態模倣行為(デッドコピー規制)に当たり、正しい。イは「形態模倣が不正競争となるのは意匠登録や特許で保護されている場合に限る」とするが、3号は登録の有無を要件としない。登録していない商品形態でも保護されるため、イは誤り。先行開発した商品形態へのただ乗りを、登録制度とは別に規制する仕組みである。よってアー正、イー誤。

補足2条5項は『模倣』を、他人の商品形態に依拠して実質的に同一の形態の商品を作り出すことと定義しており、独自に同種の形態へ到達した場合は含まない。

3差止請求権

不正競争に対する差止請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争に対して差止請求をするには、現実に営業上の損害が発生していることが必要である。
  • 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
おそれで足りる

不正競争防止法第3条第1項不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができるe-Gov原文

正しい
差止請求権

不正競争防止法第3条第1項不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ差止めは損害が出てからでなくてよい。3条1項は『おそれ』があれば請求を認める。

解説アは「差止請求には現実に営業上の損害が発生していることが必要」とするが、不正競争防止法3条1項は『侵害されるおそれがある者』も停止・予防を請求できると定める。現実の損害発生は要件でないため、アは誤り。イの「営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その侵害の停止又は予防を請求できる」は、同項の文言どおりで正しい。差止めは侵害を未然に防ぐ救済なので、おそれの段階で行使できる。よってアー誤、イー正。

補足損害賠償(4条)は故意・過失と現実の損害が要るのに対し、差止め(3条)は故意・過失も損害発生も不要で、行使の前提が異なる。

4周知表示・形態模倣の要件(総合)

不正競争防止法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 周知表示混同惹起行為に当たるためには、その他人の商品等表示が全国的に著名な程度にまで知られていることが必要である。
  • 他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡する行為は、その形態が意匠登録されている場合に限り、不正競争となる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
周知<著名

不正競争防止法第2条第1項第1号として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用しe-Gov原文

誤り
登録なしでも保護

不正競争防止法第2条第1項第3号他人の商品の形態e-Gov原文

不正競争防止法第2条第1項第3号を模倣した商品を譲渡し、貸し渡しe-Gov原文

ひっかけ1号は周知で足り、著名までは不要。3号の形態模倣に登録は不要。両方とも要件を盛りすぎた誤りの肢。

解説アは「周知表示混同惹起行為には全国的に著名な程度まで知られていることが必要」とするが、不正競争防止法2条1項1号は『需要者の間に広く認識されている』(周知)で足り、2号の『著名』ほどの知名度は要しない。要件を著名まで引き上げているため、アは誤り。イは「形態模倣が不正競争となるのは意匠登録されている場合に限る」とするが、3号は登録の有無を要件としない。登録がなくても保護されるため、イも誤り。よってアー誤、イー誤。

補足登録不要の形態模倣保護にも期限があり、19条1項6号イにより、日本国内で最初に販売された日から3年を経過した商品は規制対象から外れる。

5不正競争に対する損害賠償

不正競争に対する損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争に対する損害賠償を請求するには、相手方の故意又は過失は必要なく、不正競争の事実だけで足りる。
  • 不正競争防止法には、不正競争による損害の賠償に関する規定は存在しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
故意過失が要件

不正競争防止法第4条故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずるe-Gov原文

誤り
損害賠償責任

不正競争防止法第4条故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずるe-Gov原文

ひっかけアは故意・過失を不要と言い、イは損害賠償規定の存在自体を否定する。4条は故意・過失を要件として損害賠償責任を定めており、どちらも誤り。

解説故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる(不正競争防止法4条)。損害賠償の成立には故意又は過失が必要であり、「不正競争の事実だけで足りる」とするアは誤り。同条という規定が現に存在する以上、「損害の賠償に関する規定は存在しない」とするイも誤り。差止請求(3条)が故意・過失を問わないのに対し、損害賠償(4条)は故意・過失を要件とする点で両者は分かれる。よって『アー誤、イー誤』。

補足損害額の立証負担を軽くするため、譲渡数量などから損害額を算定する推定規定が置かれている(5条)。同じ不正競争でも、差止め(3条)と損害賠償(4条)で要件が違う。

6営業秘密に関する差止請求権の消滅時効

営業秘密の不正使用に対する差止請求権の消滅時効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 営業秘密を使用する行為に対する差止請求権には消滅時効の適用がなく、いつまでも行使することができる。
  • 営業秘密を使用する行為に対する差止請求権は、その行為の開始の時から起算しても、期間の経過によって消滅することはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
消滅時効あり

不正競争防止法第15条侵害の停止又は予防を請求する権利は、次に掲げる場合には、時効によって消滅するe-Gov原文

誤り
20年の上限

不正競争防止法第15条その行為の開始の時から二十年を経過したときe-Gov原文

ひっかけ営業秘密の差止請求権も、放置すれば時効で消える。20年という出口がある。

解説営業秘密を使用する行為に対する差止請求権(不正競争防止法3条1項)は、永久に行使できるわけではなく消滅時効にかかる。その行為により営業上の利益を侵害される保有者が、その事実およびその行為を行う者を知った時から3年間行わないとき、またはその行為の開始の時から20年を経過したときは、時効によって消滅する(同15条1項)。アは『消滅時効の適用がなくいつまでも行使できる』とするが、時効にかかるため誤り。イは『行為の開始時から起算しても消滅しない』とするが、開始から20年で消滅するため誤り。よって『アー誤、イー誤』。

補足3年(知った時から)と20年(行為開始から)は、いずれか早く満了した方で差止請求権が消滅する。20年は不法行為による損害賠償請求権の長期の期間(民法724条2号)に合わせたものである。

7損害の額の推定

不正競争による損害賠償における損害額の推定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争による損害賠償請求では、侵害者がその侵害行為によって利益を受けていても、その利益額を被害者の損害額と推定する規定はない。
  • 侵害者がその侵害行為によって利益を受けているときは、その利益の額が、被害者の受けた損害の額と推定される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
損害額の推定

不正競争防止法第5条第2項その利益の額は、その営業上の利益を侵害された者が受けた損害の額と推定するe-Gov原文

正しい
立証負担の軽減

不正競争防止法第5条第2項その利益の額は、その営業上の利益を侵害された者が受けた損害の額と推定するe-Gov原文

ひっかけ侵害者が得た利益額は、被害者の損害額と推定されます。

解説侵害者がその侵害行為によって利益を受けているときは、その利益の額が、営業上の利益を侵害された者の受けた損害の額と推定される(不正競争防止法5条2項)。この推定規定があるため、「利益額を損害額と推定する規定はない」とするアは誤り。同じ5条2項を述べたイは正しい。不正競争による損害は額の立証が難しいことが多く、被害者の立証負担を軽くするために、譲渡数量による算定(同1項)や使用料相当額の請求(同3項)と並んでこの推定が置かれている。

補足5条2項はあくまで「推定」なので、侵害者が反証すれば損害額は利益額より小さく認定されうる。

8信用回復の措置

不正競争による信用毀損への対応に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の信用を害した者に対し、裁判所が信用を回復するのに必要な措置を命ずることは認められていない。
  • 信用回復の措置は、損害賠償に代えてのみ命じられ、損害賠償とともに命じられることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
信用回復措置

不正競争防止法第14条その者の営業上の信用を回復するのに必要な措置を命ずることができるe-Gov原文

誤り
賠償との関係

不正競争防止法第14条損害の賠償に代え、又は損害の賠償とともにe-Gov原文

ひっかけ信用回復の措置は、損害賠償と一緒に命じることもできます。

解説アもイもどちらも誤りである。故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の信用を害した者に対し、裁判所は被害者の請求により信用回復に必要な措置を命じられるので(不正競争防止法14条)、「命ずることは認められていない」とするアは誤り。その措置は「損害の賠償に代え、又は損害の賠償とともに」命じられるので(同条)、「損害賠償に代えてのみ」とするイも誤り。虚偽の事実を流された場合などに、金銭賠償と謝罪広告の両方を同時に命じることもできる。

補足信用回復の措置を命じるには故意又は過失が要る点で、過失を問わない差止請求(3条)とは要件が異なる。

9具体的態様の明示義務

不正競争の侵害訴訟に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争の侵害訴訟においては、侵害を主張される側(相手方)は、自己の行為の具体的態様を明らかにする義務を負うことはない。
  • 侵害の行為を組成したものとして主張された物又は方法の具体的態様を相手方が否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
立証の負担調整

不正競争防止法第6条相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならないe-Gov原文

正しい
明示義務

不正競争防止法第6条侵害の行為を組成したものとして主張する物又は方法の具体的態様を否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならないe-Gov原文

ひっかけアは相手方に明示義務が「ない」と言い切る肢。6条は否認するなら自己の行為態様を明らかにせよと定めており、義務がないとする点が誤り。

解説侵害の行為を組成したものとして主張される物又は方法の具体的態様を相手方が否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない(不正競争防止法6条)。だから相手方が具体的態様を明らかにする義務を負うことはないとするアは誤り。否認する以上は自己の行為の具体的態様を示せとするイは、この規定どおりで正しい。営業秘密の不正使用などでは侵害の中身を権利者がつかみにくいため、単なる否認を許さず、立証の負担を当事者間で調整している。よって『アー誤、イー正』。

補足この明示義務にも例外があり、相手方において明らかにできない相当の理由があるときは義務を負わない(6条ただし書)。否認すれば必ず手の内を全部見せろ、というわけではない。

10外国の国旗等の商業上の使用禁止

不正競争防止法上の外国国旗等の使用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 外国の国旗等と同一又は類似の記章を商標として使用する行為は、不正競争防止法上、何ら規制されていない。
  • 何人も、外国の国旗等と同一又は類似の記章を商標として使用すること等は、原則として禁止される(権限ある外国官庁の許可がある場合を除く)。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
使用禁止

不正競争防止法第16条第1項外国国旗等類似記章を商標として使用した商品を譲渡し、引き渡しe-Gov原文

正しい
国際信義

不正競争防止法第16条第1項外国国旗等類似記章を商標として使用して役務を提供してはならないe-Gov原文

ひっかけ外国の国旗・紋章を勝手に商標へ使うことは、原則として禁じられている。

解説何人も、外国の国旗・国の紋章その他の記章であって経済産業省令で定めるもの(外国国旗等類似記章)と同一・類似のものを商標として使用し、又はこれを使用した商品を譲渡・輸出入等してはならない(不正競争防止法16条1項)。アは「何ら規制されていない」とする点が16条1項に反するため誤り。イは原則禁止とし、権限ある外国官庁の許可がある場合を除くとしており正しい。これは競争行為そのものの規制ではなく、国際信義を保つための規定である。

補足16条1項の対象は外国の「国旗・国の紋章その他の記章」。外国の紋章(16条2項)や外国政府等の監督用・証明用の印章・記号(16条3項)にも別途規制があり、いずれも権限ある外国官庁の許可があれば適用されない。

11国際機関の標章の商業上の使用禁止

不正競争防止法上の国際機関の標章に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際機関を表示する標章と同一又は類似のものを商標として使用する行為は、不正競争防止法上、何ら規制されていない。
  • 何人も、国際機関と関係があると誤認させるような方法で、国際機関を表示する標章と同一又は類似のものを商標として使用すること等は、原則として禁止される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
使用禁止

不正競争防止法第17条国際機関類似標章を商標として使用して役務を提供してはならないe-Gov原文

正しい
国際信義

不正競争防止法第17条国際機関類似標章を商標として使用して役務を提供してはならないe-Gov原文

ひっかけ国際機関の標章を勝手に商標として使う行為は、無規制どころか17条で原則禁止されている。

解説アの「何ら規制されていない」が誤り。国際機関と関係があると誤認させる方法で、国際機関を表示する標章(経済産業省令で定めるもの)と同一・類似のものを商標として使用する行為等は、不正競争防止法17条で原則禁止されている。イはその原則禁止を述べたもので正しい。当該国際機関の許可がある場合は除かれるが、許可なく国連等の標章を商標的に使えば規制対象となる。国際信義の保持を目的とする規定である。

補足外国の国旗・国の紋章や、外国政府の監督用・証明用の印章・記号も、16条で同様に商業的使用が禁じられる(パリ条約由来)。

12外国公務員等に対する不正の利益の供与等の禁止

不正競争防止法上の外国公務員贈賄の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 何人も、外国公務員等に対し、国際的な商取引に関して営業上の不正の利益を得るために、その職務に関する行為をさせること等を目的として、金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をしてはならない。
  • ここでいう「外国公務員等」には、外国の政府又は地方公共団体の公務に従事する者が含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
外国公務員贈賄

不正競争防止法第18条第1項金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をしてはならないe-Gov原文

正しい
対象者

不正競争防止法第18条第2項外国の政府又は地方公共団体の公務に従事する者e-Gov原文

ひっかけ賄賂の相手が外国の公務員でも、国際商取引がらみなら不正競争防止法18条が直接届く。

解説アは18条1項の条文どおりで正しい。何人も、外国公務員等に対し、国際的な商取引に関して営業上の不正の利益を得るために、その職務に関する行為をさせること等を目的として、金銭その他の利益を供与し、又はその申込み・約束をしてはならない。イも正しく、外国公務員等には外国の政府又は地方公共団体の公務に従事する者が含まれる(同条2項1号)。組み合わせは正・正。OECD外国公務員贈賄防止条約を国内で実施する規定である。

補足外国公務員等の範囲はさらに広く、政府関係機関の事務従事者や国際機関の公務従事者も含まれる(18条2項各号)。

13営業秘密の三要件

不正競争防止法上の営業秘密に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争防止法上の「営業秘密」とは、秘密として管理されている、事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。
  • 営業秘密として保護されるためには、秘密管理性・有用性・非公知性の3つの要件を満たす必要がある。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
三要件

不正競争防止法第2条第6項「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいうe-Gov原文

正しい
要件充足

不正競争防止法第2条第6項「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいうe-Gov原文

ひっかけ「秘密として管理」「有用」「公然と知られていない」の三つが一つの定義に畳み込まれている。

解説不正競争防止法上の営業秘密とは、秘密として管理されている生産方法・販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう(不正競争防止法2条6項)。アはこの定義文そのもので正しい。この定義は、秘密管理性(秘密として管理)・有用性(事業活動に有用)・非公知性(公然と知られていない)の3要素から成り、これをすべて満たして初めて営業秘密になる。イの三要件という整理も正しい。

補足実務で争点になりやすいのは秘密管理性で、経産省の営業秘密管理指針はアクセス制限と、接した者が秘密と認識できること(マル秘表示等)の両方を求める。

14営業秘密(総合)

不正競争防止法上の営業秘密に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 営業秘密として保護されるためには、秘密として管理されていれば足り、有用性や非公知性は要件ではない。
  • 公然と知られている情報であっても、秘密として管理されていれば、不正競争防止法上の営業秘密に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
三要件

不正競争防止法第2条第6項「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいうe-Gov原文

誤り
非公知性

不正競争防止法第2条第6項「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいうe-Gov原文

ひっかけ三つのうち一つでも落ちれば営業秘密にならない。秘密管理だけ、では届かない。

解説営業秘密は、秘密管理性・有用性・非公知性の3要件をすべて満たして初めて保護される(不正競争防止法2条6項)。アは秘密として管理されていれば足り有用性や非公知性は不要としており、定義に反して誤り。イは公然と知られた情報でも秘密管理されていれば営業秘密に当たるとするが、公知の情報は非公知性を欠くため営業秘密にならず、これも誤り。3要件は一つでも欠ければ営業秘密として保護されない。

補足非公知性は刊行物やネットで一般に入手できる状態を指し、刊行された特許公報に載った技術情報のように既に公開されたものは、社内で秘扱いにしても営業秘密に戻らない。

15不正競争訴訟における書類提出命令

不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 裁判所は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、当事者の申立てにより、当事者に対し、侵害行為の立証や損害の計算に必要な書類の提出を命ずることができる。
  • 書類の所持者が提出を拒むことについて正当な理由があるときであっても、裁判所は書類の提出を命じなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
条文が提出を命ずることができると定める

不正競争防止法第7条当事者の申立てにより、当事者に対し、当該侵害行為について立証するためe-Gov原文

誤り
ただし書が正当な理由による拒絶を認める

不正競争防止法第7条その提出を拒むことについて正当な理由があるときは、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ本文だけ読むと「命ずることができる」が「常に命じる」に見え、ただし書の逃げ道を見落とす。

解説第7条本文は、裁判所が当事者の申立てにより、侵害の立証又は損害の計算に必要な書類等の提出を命ずることができると定める。アはこの本文どおりで正しい。イは、所持者に提出を拒む正当な理由があっても裁判所は提出を命じなければならないとするが、7条にはただし書があり、提出を拒むことについて正当な理由があるときはこの限りでないとされる。命令は義務ではなく、正当な理由があれば外れる。だからイは誤り。義務的か裁量的かを、ただし書まで読んで決める問題である。

補足正当な理由の有無を判断するため、裁判所は書類を提示させて非公開で見ることができ、誰もその開示を求められない(インカメラ手続)。

16書類提出命令の対象と申立て

不正競争防止法上の書類の提出等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 書類の提出命令の対象には書類のみが含まれ、電磁的記録は提出を命ずることができる対象に含まれない。
  • 裁判所による書類等の提出命令は、当事者の申立てにより行われる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
条文が「書類又は電磁的記録」と明記する

不正競争防止法第7条必要な書類又は電磁的記録の提出を命ずることができるe-Gov原文

正しい
条文が「当事者の申立てにより」と定める

不正競争防止法第7条当事者の申立てにより、当事者に対しe-Gov原文

ひっかけ紙の「書類」だけを思い浮かべると、条文が並記する電磁的記録が視界から消える。

解説第7条本文は、提出命令の対象を「必要な書類又は電磁的記録」と明記する。アは対象を書類のみとし電磁的記録を除くとするが、条文が電磁的記録を並べて挙げている以上、誤り。イは、提出命令が当事者の申立てにより行われるとするもので、これも7条本文の「当事者の申立てにより」のとおり正しい。対象物の範囲(書類+電磁的記録)と、命令の起点(当事者の申立て)という二点を、同じ7条本文から拾う形になっている。

補足提出命令は裁判所が職権で出すのではなく、当事者の申立てが前提になる点も、紛らわしいので条文で確かめておきたい。

17技術的制限手段回避装置等の提供

不正競争防止法上の技術的制限手段に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 営業上用いられている技術的制限手段の効果を妨げることにより、影像の視聴等を可能とする機能を有する装置等を一定の態様で譲渡等する行為は、不正競争に当たり得る。
  • 技術的制限手段を回避する機能を有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為は、常に不正競争防止法の対象外である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
技術的制限手段

不正競争防止法第2条第1項第17号当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能を有する装置e-Gov原文

誤り
電気通信回線による提供

不正競争防止法第2条第1項第17号当該機能を有するプログラム若しくは指令符号を電気通信回線を通じて提供する行為e-Gov原文

ひっかけ規制されるのは物理的な装置の販売だけ、と考えるとイを正しいと誤る。ネット経由のプログラム提供も対象になる。

解説営業上用いられている技術的制限手段(コピーガードなど)の効果を妨げて、影像の視聴や記録などを可能にする機能を持つ装置やプログラムを、一定の態様で提供する行為は、不正競争に当たり得る(不正競争防止法2条1項17号)。アはこのとおりで正しい。そうしたプログラムを電気通信回線(インターネット等)を通じて提供する行為も条文上明示されているので、「常に対象外」とするイは誤り。

補足技術的制限手段の規制は、コピーコントロールやアクセスコントロールを回避する装置・プログラムの流通を止め、コンテンツ提供のビジネスを保護する趣旨である。

18ドメイン名の不正取得等

不正競争防止法上のドメイン名に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正の利益を得る目的又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示と同一・類似のドメイン名を使用する権利を取得・保有・使用する行為は、不正競争に当たり得る。
  • ドメイン名の不正取得等が不正競争となるには、常に実際の商品の混同が発生していることが必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
ドメイン名不正取得等

不正競争防止法第2条第1項第19号不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示e-Gov原文

誤り
混同要件との混同

不正競争防止法第2条第1項第19号同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為e-Gov原文

ひっかけドメイン名が問題になるには実際の商品混同が要る、と考えるとイを正しいと誤る。図利加害目的が中心要件で、混同の発生までは要しない。

解説不正の利益を得る目的または他人に損害を加える目的(図利加害目的)で、他人の特定商品等表示と同一・類似のドメイン名を使用する権利を取得・保有し、またはそのドメイン名を使用する行為は、不正競争に当たり得る(不正競争防止法2条1項19号)。アはこのとおりで正しい。中心要件は図利加害目的であって、周知表示混同惹起(1号)のように現実の商品・営業の混同発生を常に要求する類型ではないので、イは誤り。

補足これは、有名企業のブランド名などを先取りしてドメイン名を取得する、いわゆるサイバースクワッティングに対処する規定である。

19品質等誤認表示

不正競争防止法上の品質等誤認表示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商品又はその広告等に、その商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途又は数量について誤認させるような表示をする行為は、不正競争に当たり得る。
  • 役務については、質・内容・用途・数量を誤認させる表示をしても、不正競争防止法上の不正競争にはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
品質等誤認表示

不正競争防止法第2条第1項第20号その商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量e-Gov原文

誤り
役務の誤認表示

不正競争防止法第2条第1項第20号その役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような表示e-Gov原文

ひっかけ誤認表示の規制は商品だけ、と考えるとイを正しいと誤る。役務(サービス)の質・内容等の誤認表示も対象になる。

解説商品やその広告等に、その商品の原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量について誤認させるような表示をする行為は、不正競争に当たり得る(不正競争防止法2条1項20号)。アはこのとおりで正しい。同号は商品だけでなく、役務(サービス)の質・内容・用途・数量について誤認させる表示も対象にしているので、「役務については不正競争にならない」とするイは誤り。

補足品質等誤認表示は、消費者の適正な商品・役務選択を害する行為を防ぐもので、景品表示法の不当表示規制とも重なる場面がある。商標登録の有無とは関係なく規制される。

20代理人等による商標冒用

不正競争防止法上の代理人等による商標冒用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • パリ条約同盟国等で商標権相当の権利を有する者の代理人等が、正当な理由なく承諾を得ずにその商標と同一・類似の商標を一定の商品等に使用する行為は、不正競争に当たり得る。
  • この代理人等による商標冒用の類型は、行為の日前1年以内に代理人又は代表者であった者には及ばない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
代理人等による商標冒用

不正競争防止法第2条第1項第22号代理人若しくは代表者又はその行為の日前一年以内に代理人若しくは代表者であった者e-Gov原文

誤り
元代理人等も対象

不正競争防止法第2条第1項第22号その行為の日前一年以内に代理人若しくは代表者であった者e-Gov原文

ひっかけ対象は現在の代理人だけ、と考えるとイを正しいと誤る。行為日前1年以内に代理人等であった者も対象になる。

解説パリ条約の同盟国等で商標に関する権利を有する者の代理人・代表者が、正当な理由なく本人の承諾を得ずに、その商標と同一・類似の商標を一定の商品等に使用する行為は、不正競争に当たり得る(不正競争防止法2条1項22号)。アはこのとおりで正しい。同号は、現在の代理人・代表者だけでなく、その行為の日前1年以内に代理人・代表者であった者も対象にしているので、「1年以内に代理人等であった者には及ばない」とするイは誤り。

補足これは、外国の商標権者との代理店契約などの関係を利用して、無断でその商標を国内で使う「冒用」を防ぐ規定で、パリ条約6条の7を国内で実施したものである。

21営業秘密の3要件

不正競争防止法上の「営業秘密」に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 営業秘密として保護されるには、その情報が秘密として管理されていること(秘密管理性)が必要である。
  • 営業秘密として保護されるには、事業活動に有用であること(有用性)と、公然と知られていないこと(非公知性)も必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
2条6項:3要件の1つ

不正競争防止法第2条第6項秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報e-Gov原文

正しい
2条6項:3要件

不正競争防止法第2条第6項公然と知られていないものe-Gov原文

ひっかけ営業秘密は『秘密管理・有用・非公知』の3点セット。

解説不正競争防止法上の営業秘密は、(1)秘密として管理されていること(秘密管理性)、(2)事業活動に有用な情報であること(有用性)、(3)公然と知られていないこと(非公知性)の3要件をすべて満たす必要がある(2条6項)。アは秘密管理性、イは有用性・非公知性を述べており、いずれも正しい。3つのうち1つでも欠ければ営業秘密として保護されない。結論はアー正、イー正。

補足秘密管理性は、従業員が『これは秘密だ』と容易に認識できる管理措置がされているかで判断される。

22周知表示混同惹起行為

不正競争防止法の周知表示混同惹起行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • この規定で保護されるには、その商品等表示が全国的に知られていることが必要である。
  • 他人の周知な商品等表示と同一又は類似の表示を使用して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為は、不正競争に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
『需要者の間に広く認識』

不正競争防止法第2条第1項第1号他人の商品等表示…として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し…他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為e-Gov原文

正しい
2条1項1号

不正競争防止法第2条第1項第1号他人の商品等表示…として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し…他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為e-Gov原文

ひっかけ『周知』は全国でなくてよい。一地方で広く知られていれば保護される。

解説不正競争防止法2条1項1号は、他人の周知な商品等表示と同一・類似の表示を使い、他人の商品・営業と混同を生じさせる行為を不正競争とする。だからイは正しい。ここでの『周知』は需要者の間に広く認識されていれば足り、一地方でもよく、全国的な認知までは要らない。だから『全国的に知られていることが必要』とするアは誤り。なお、さらに広く知られた『著名』表示は、混同がなくても保護される(2号)。結論はアー誤、イー正。

補足周知より広く知られた『著名』表示は、混同のおそれがなくても冒用が禁じられる(2条1項2号・著名表示冒用行為)。

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