資格問題ドリル知的財産管理技能検定2級 対策
ホーム知的財産管理技能検定2級章別対策>第5
不正競争防止法・第5

不正競争防止法の問題(17問)

論点 17目安 約34組合せ 17
この章を解く(17問)→

この章で扱う論点17論点

不正競争に対する差止請求権不正競争による損害賠償営業秘密に係る差止請求権の消滅時効不正競争による損害額の推定不正競争防止法の適用除外周知表示混同惹起行為著名表示冒用行為商品形態模倣行為営業秘密の不正取得ドメイン名の不正取得等技術的制限手段の無効化装置の提供誤認惹起行為信用毀損行為代理人等による商標冒用限定提供データ相当な損害額の認定営業秘密不正取得の介在を知っての取得等

各選択肢に根拠条文(e-Gov法令データ照合済み)と、正誤の理由・覚え方のコツをつけています。

問題と解説を読む17

通読・復習用に、この章の全問題と解説を掲載しています。1問ずつ解きながら進めたい場合は「この章を解く」からどうぞ。

1不正競争に対する差止請求権

不正競争に対する差止請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者であっても、その侵害の停止又は予防を請求することはできない。
  • 不正競争に対する差止請求に際して、侵害の行為を組成した物の廃棄や侵害の行為に供した設備の除却を請求することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
差止請求(根拠:不正競争防止法第3条第1項
誤り
廃棄・除却請求(根拠:不正競争防止法第3条第2項

不正競争にも差止請求と、侵害品の廃棄請求ができます。

不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その侵害の停止又は予防を請求できる(不正競争防止法3条1項)。差止請求に際しては、侵害の行為を組成した物(侵害品)の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の停止・予防に必要な行為も請求できる(同条2項)。特許法100条等と同様の差止請求権で、過失を要件としない(損害賠償(同4条)は故意・過失が必要)。

2不正競争による損害賠償

不正競争による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、故意がある場合に限り損害賠償責任を負い、過失による場合は責任を負わない。
  • 不正競争による損害賠償責任は無過失責任であり、故意・過失がなくても常に成立する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
過失責任(根拠:不正競争防止法第4条
誤り
故意・過失が必要(根拠:不正競争防止法第4条

損害賠償には故意・過失が必要です(過失でも足ります)。

故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う(不正競争防止法4条)。すなわち過失責任であり、故意がなくても過失があれば責任を負うが、無過失責任ではない。過失を要件としない差止請求(同3条)との違いを押さえる。損害額の推定規定(同5条)や具体的態様の明示義務(同6条)により、権利者の立証負担は軽減されている。

3営業秘密に係る差止請求権の消滅時効

営業秘密の不正使用に対する差止請求権の消滅時効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 営業秘密を使用する行為に対する差止請求権は、保有者がその事実及び行為者を知った時から10年間行わないときに、時効によって消滅する。
  • 営業秘密を使用する行為に対する差止請求権は、その行為の開始の時から20年を経過したときにも、時効によって消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
3年(根拠:不正競争防止法第15条第1項
正しい
20年(根拠:不正競争防止法第15条第1項

営業秘密の差止請求権にも『3年・20年』の時効があります。

営業秘密を使用する行為が継続する場合、その不正使用に対する差止請求権は、(1) 営業秘密保有者がその事実及び行為者を知った時から3年間行わないとき(不正競争防止法15条1項1号)、(2) その行為の開始の時から20年を経過したとき(同項2号)に、時効によって消滅する。長期間経過した営業秘密の使用について、取引の安全を図る趣旨である。限定提供データの不正使用についても同様に準用される(同条2項)。

4不正競争による損害額の推定

不正競争による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争による損害賠償では、侵害者が譲渡した物の数量等に基づいて損害額を算定する規定はない。
  • 不正競争の損害額は、被侵害者が常に個別に立証しなければならず、推定・算定の特則は設けられていない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
損害額の算定(根拠:不正競争防止法第5条第1項
誤り
立証負担の軽減(根拠:不正競争防止法第5条第1項

不正競争にも損害額の立証を助ける規定があります。

不正競争による損害賠償でも、特許法102条・著作権法114条と同様、立証を助ける規定がある。不正競争防止法5条1項は、侵害品の譲渡数量に被侵害者の単位数量当たりの利益額を乗じて損害額を算定する方法を定める。さらに、侵害者が侵害により受けた利益の額を損害額と推定する規定(同条2項)、使用料相当額を損害額とできる規定(同条3項)もある。営業秘密侵害等での権利者の立証負担を軽減する共通の仕組みである。

5不正競争防止法の適用除外

不正競争防止法の適用除外に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 差止請求等の規定は、商品・営業の普通名称や、慣用されている商品等表示を普通に用いられる方法で使用する行為等には適用されない。
  • 自己の氏名を不正の目的でなく使用する行為等についても、一定の不正競争に関する規定の適用が除外される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
普通名称等(根拠:不正競争防止法第19条第1項
正しい
自己氏名(根拠:不正競争防止法第19条第1項

普通名称の使用や、善意の自己氏名使用は不正競争になりません。

不正競争防止法は、差止請求(3条)・損害賠償(4条)等の規定について、一定の行為を適用除外とする(同19条1項)。(1) 商品・営業の普通名称や慣用表示を普通に用いられる方法で使用する行為、(2) 自己の氏名を不正の目的でなく使用する行為、(3) 周知・著名表示が需要者に広く認識される前から使用する先使用者の継続使用などである。正当な事業活動や表現の自由との調整を図る規定である。

6周知表示混同惹起行為

不正競争防止法上の周知表示混同惹起行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 他人の周知な商品等表示と同一又は類似の商品等表示を使用して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為は、不正競争に当たる。
  • 周知表示混同惹起行為に当たるためには、相手方の商品等表示が全国的に著名であることが必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
周知表示混同惹起(根拠:不正競争防止法第2条第1項
誤り
周知性(根拠:不正競争防止法第2条第1項

有名な表示をまねて混同を起こす行為は不正競争です。

他人の商品等表示(氏名・商号・商標・容器包装等)として需要者の間に広く認識されているもの(周知表示)と同一又は類似の商品等表示を使用し、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項1号。周知表示混同惹起行為)。要件は『需要者の間に広く認識されている』周知性(一地域でも可)で足り、全国的な著名性までは不要だが、混同のおそれが必要である。著名表示冒用行為(同項2号)とは要件が異なる。

7著名表示冒用行為

不正競争防止法上の著名表示冒用行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 自己の商品等表示として、他人の著名な商品等表示と同一又は類似のものを使用する行為は、不正競争に当たる。
  • 著名表示冒用行為(2号)は、周知表示混同惹起行為(1号)と異なり、他人の商品・営業との混同のおそれを要件としない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
著名表示冒用(根拠:不正競争防止法第2条第1項
正しい
混同不要(根拠:不正競争防止法第2条第1項

超有名ブランドの冒用は、混同がなくても不正競争です。

自己の商品等表示として、他人の著名な商品等表示と同一又は類似のものを使用する行為等は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項2号。著名表示冒用行為)。著名表示は強い顧客吸引力を持つため、混同のおそれを要件とせず、ただ乗り(フリーライド)や希釈化(ダイリューション)・汚染(ポリューション)から保護される。混同のおそれを要件とする周知表示混同惹起行為(同項1号)より、保護の要件が緩やかである一方、必要な周知性の程度は『著名』とより高い。

8商品形態模倣行為

不正競争防止法上の商品形態模倣行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡する行為は、その形態が商品の機能を確保するために不可欠な形態であっても、不正競争に当たる。
  • 他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡等する行為は、不正競争防止法上の不正競争には含まれない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
機能的形態の除外(根拠:不正競争防止法第2条第1項
誤り
形態模倣(根拠:不正競争防止法第2条第1項

他人の商品のデッドコピーは不正競争ですが、機能上不可避な形態は除かれます。

他人の商品の形態(その商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く)を模倣した商品を譲渡・貸渡し・輸出入等する行為は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項3号。商品形態模倣行為、いわゆるデッドコピー規制)。機能を確保するために不可欠な形態は競争上独占させるべきでないため除かれる。なお、この保護は日本国内で最初に販売された日から3年に限られる(同19条1項5号イ)。

9営業秘密の不正取得

営業秘密に関する不正競争に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 窃取・詐欺・強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為は、不正競争に当たる。
  • 営業秘密不正取得行為により取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為も、不正競争に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
不正取得(根拠:不正競争防止法第2条第1項
正しい
使用・開示(根拠:不正競争防止法第2条第1項

営業秘密の不正な取得・使用・開示は不正競争です。

営業秘密に関する不正競争は、不正競争防止法2条1項4号~10号に類型化されている。4号は、窃取・詐欺・強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為(営業秘密不正取得行為)、又はこれにより取得した営業秘密を使用・開示する行為である。さらに、不正取得の介在を知って取得・使用・開示する行為(5号・6号)、正当に示された営業秘密を不正の利益・加害目的で使用・開示する行為(7号)等も規制される。営業秘密侵害は刑事罰の対象にもなる。

10ドメイン名の不正取得等

不正競争防止法上のドメイン名に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正の利益を得る目的等で、他人の特定商品等表示と同一又は類似のドメイン名を使用する権利を取得・保有し、又はそのドメイン名を使用する行為は、不正競争に当たる。
  • ドメイン名の不正取得・使用は、不正競争防止法上の不正競争には含まれない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
ドメイン名(根拠:不正競争防止法第2条第1項
誤り
規制対象(根拠:不正競争防止法第2条第1項

有名企業名のドメインを不正目的で押さえる行為は不正競争です。

不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(氏名・商号・商標・標章等)と同一又は類似のドメイン名を使用する権利を取得・保有し、又はそのドメイン名を使用する行為は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項19号)。いわゆるサイバースクワッティング(ドメイン名の不正取得・買い占め)を規制する類型である。差止請求・損害賠償の対象となる。

11技術的制限手段の無効化装置の提供

不正競争防止法上の技術的制限手段に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • コピーガード等の技術的制限手段を無効化する装置を提供する行為は、不正競争防止法上、何ら規制されていない。
  • 営業上用いられている技術的制限手段の効果を妨げる機能を有する装置等を提供する行為は、不正競争に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
規制対象(根拠:不正競争防止法第2条第1項
正しい
アクセス・コピー制御(根拠:不正競争防止法第2条第1項

コピーガード破りの装置を売る行為は不正競争です。

営業上用いられている技術的制限手段(コピーガード、アクセスコントロール等)により制限されている影像・音の視聴やプログラムの実行等を、その効果を妨げることにより可能とする機能を有する装置・プログラム・指令符号等を提供する行為は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項17号・18号)。コンテンツの保護技術を回避する手段の提供を規制し、コンテンツ産業を保護する類型である。

12誤認惹起行為

不正競争防止法上の誤認惹起行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商品・役務やその広告等に、その商品の原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量等について誤認させるような表示をする行為は、不正競争に当たる。
  • 商品の品質や原産地について誤認させる表示をする行為は、不正競争防止法上の不正競争には当たらない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
誤認惹起(根拠:不正競争防止法第2条第1項
誤り
規制対象(根拠:不正競争防止法第2条第1項

産地や品質を偽る表示は不正競争です。

商品・役務やその広告・取引書類・通信に、その商品の原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量、又はその役務の質・内容・用途・数量について誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡等する行為は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項20号。誤認惹起行為)。産地偽装や品質・内容についての虚偽・誇大な表示等を規制し、需要者の正しい商品選択を保護する類型である。

13信用毀損行為

不正競争防止法上の信用毀損行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布する行為は、不正競争に当たる。
  • 信用毀損行為は、競争関係にある他人について虚偽の事実を告知・流布して、その営業上の信用を害する点で、不正競争として規制される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
信用毀損(根拠:不正競争防止法第2条第1項
正しい
規制対象(根拠:不正競争防止法第2条第1項

競争相手をおとしめる嘘を広める行為は不正競争です。

競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布する行為は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項21号。信用毀損行為)。競争相手の商品・営業について事実に反する事実を述べて信用を毀損する行為(例:根拠なく他社製品の欠陥を吹聴する)を規制する。なお、他人の特許権等を侵害する旨の警告も、内容が虚偽であれば信用毀損行為に当たりうるため、警告には慎重さが求められる。

14代理人等による商標冒用

不正競争防止法上の代理人等による商標冒用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 外国で商標に関する権利を有する者の代理人が、正当な理由なくその承諾を得ずに、その権利に係る商標と同一・類似の商標を同一・類似の商品等に使用する行為は、不正競争に当たらない。
  • 外国の商標権者の代理人等が、正当な理由なくその承諾を得ずに、その商標と同一・類似の商標を同一・類似の商品等に使用する行為等は、不正競争に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
代理人冒用(根拠:不正競争防止法第2条第1項
正しい
規制対象(根拠:不正競争防止法第2条第1項

外国ブランドの代理店が無断でその商標を使う行為は不正競争です。

パリ条約の同盟国等で商標に関する権利を有する者の代理人・代表者(又は行為の日前1年以内に代理人・代表者であった者)が、正当な理由なく、その権利を有する者の承諾を得ずに、その権利に係る商標と同一・類似の商標を同一・類似の商品・役務に使用する行為等は、不正競争に当たる(不正競争防止法2条1項22号)。外国商標権者と代理人等との信頼関係に反する商標の冒用を規制する、パリ条約に基づく類型である。

15限定提供データ

不正競争防止法上の限定提供データに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 限定提供データとは、業として不特定多数に広く提供される情報をいう。
  • 限定提供データには、営業秘密に該当する情報も当然に含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
限定提供データ(根拠:不正競争防止法第2条第7項
誤り
営業秘密の除外(根拠:不正競争防止法第2条第7項

限定提供データは、会員等に提供されるビッグデータ等を保護する制度です。

限定提供データとは、業として特定の者に提供する情報として、電磁的方法により相当量蓄積され、かつ管理されている技術上又は営業上の情報(営業秘密を除く)をいう(不正競争防止法2条7項。2018年改正で新設)。会員制で提供されるビッグデータ等の保護を目的とし、その不正取得・使用・開示は不正競争(同2条1項11号~16号)として規制される。営業秘密(秘密管理性が要件)とは異なり、一定の者への提供を予定している点が特徴である。

16相当な損害額の認定

不正競争による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不正競争による侵害訴訟で、損害が生じたことは認められるが、損害額の立証に必要な事実の立証が極めて困難なときは、裁判所は、相当な損害額を認定することができる。
  • 損害額を立証できない場合、裁判所は損害賠償請求を全部棄却しなければならず、相当な損害額を認定することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
相当な損害額(根拠:不正競争防止法第9条
誤り
請求の救済(根拠:不正競争防止法第9条

損害額が立証しにくくても、裁判所が相当額を認定できます。

不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、損害が生じたことは認められるが、損害額を立証するために必要な事実の立証が当該事実の性質上極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる(不正競争防止法9条)。損害額推定(同5条)等とあわせ、立証困難による請求棄却を防ぎ、権利者を救済する規定である(特許法105条の3等にも同様の規定がある)。

17営業秘密不正取得の介在を知っての取得等

営業秘密に関する不正競争に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • その営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って営業秘密を取得し、又は使用・開示する行為は、不正競争に当たらない。
  • 不正取得の介在を重大な過失により知らないで営業秘密を取得・使用する行為は、不正競争には当たらない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
悪意取得(根拠:不正競争防止法第2条第1項
誤り
重過失(根拠:不正競争防止法第2条第1項

盗まれた営業秘密と知って受け取って使うのも不正競争です。

営業秘密に関する不正競争(不正競争防止法2条1項4号~10号)には、不正取得者本人の行為(4号)だけでなく、転得者の行為も含まれる。営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用・開示する行為は、不正競争に当たる(同項5号)。悪意又は重過失の転得者を規制することで、不正取得された営業秘密の流通を抑止する趣旨である。