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著作権法・第4

著作権法の問題(55問)

30条 私的使用の複製・32条 引用・著作者人格権などを、条文の原文と選択肢ごとの理由で確認できます。

この章を解く(55問)→

著作権は、登録より表現と例外を先に見る

コンテンツを守る著作権法の章で、3級で最も収録の多い分野(55問)です。著作物の定義、無方式主義、著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)と著作権の支分権(複製・公衆送信・翻案など)、保護期間、私的複製・引用・教育目的の利用といった権利制限を収録しています。権利の種類の切り分けと例外要件が曖昧だと誤りの選択肢に引き込まれるため、条文に当たって確認できます。

第4章は著作権法です。著作権は創作時に発生するため、登録の有無で判断しません。問題文では、そもそも著作物に当たるか、著作者人格権と財産権のどちらを聞いているか、私的使用・引用・教育目的利用などの権利制限に入るかを先に分けます。

  • 著作者人格権は譲渡できない。
  • 複製、公衆送信、翻案など支分権を分ける。
  • 私的使用、引用、教育目的利用は要件を確認する。

条文検索で確認されている論点

この章には、私的使用のための複製(著作権法30条)・引用(32条)・同一性保持権(20条)・保護期間や職務著作に関する問題を収録しています。条文名だけでなく、どの要件が結論を分けるかを各選択肢の根拠と一緒に確認できます。

この章で確認する論点

4章では、著作物の定義・私的使用のための複製・著作権の保護期間・著作隣接権の保護期間・著作者の権利の発生を中心に55問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

著作権法を他資格と横断して確認する場合は、知的財産法を学べる資格と無料問題も使えます。

  • 守られるのは事実・データそのものではなく、それを創作的に表した表現。記録の有無は関係ない。
  • 創作した瞬間に発生し、登録は発生要件ではない。これが17条2項の無方式主義。
  • アは20条1項、イは21条。条文の文言どおりで、どちらも引っかけはない。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

著作権法2条6条11条12条15条16条17条18条19条20条21条22条23条25条26条27条28条30条31条32条35条36条37条38条39条40条41条46条47条51条52条54条59条61条63条64条65条79条84条89条91条95条96条97条101条

問題と解説を読む55問・答え付き

答え・解説つきで55問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2025年12月〜2026年6月時点の法令に準拠
1著作物の定義

著作権法上の「著作物」に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
  • 単なる事実やデータそのものであっても、文章の形で記録されていれば当然に著作物として保護される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
著作権法2条1項1号の定義どおり、思想又は感情を創作的に表現し、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するものが著作物である。

著作権法第2条第1項第1号思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものe-Gov原文

誤り
著作権法が保護するのは創作的な表現であり、事実やデータそのものではない。文章として記録したという形式だけで、当然に著作物になるわけではない。

著作権法第2条第1項第1号思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものe-Gov原文

ひっかけ守られるのは事実・データそのものではなく、それを創作的に表した表現。記録の有無は関係ない。

解説著作物とは、思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸・学術・美術または音楽の範囲に属するものをいう(著作権法2条1項1号)。アはこの定義をそのまま述べているので正しい。鍵は「創作的に表現したもの」で、単なる事実やデータそのものは、文章の形で記録されても創作的な表現とはいえず著作物に当たらない。だから記録さえあれば当然に著作物とするイは誤り。結論は『アー正、イー誤』。保護されるのは事実そのものではなく、それを創作的に言い表した表現の部分である。

補足同じ事実を扱っても、素材の選択または配列に創作性があれば、編集著作物・データベースの著作物として保護されうる(著作権法12条・12条の2)。

2著作者の権利の発生(無方式主義)

著作権の発生に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作権は、著作物を文化庁に登録することによって初めて発生する。
  • 著作者人格権および著作権の享有には、いかなる方式の履行をも要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
登録は発生要件でない

著作権法第17条第2項著作者人格権及び著作権の享有には、いかなる方式の履行をも要しないe-Gov原文

正しい
創作で自動発生

著作権法第17条第2項著作者人格権及び著作権の享有には、いかなる方式の履行をも要しないe-Gov原文

ひっかけ創作した瞬間に発生し、登録は発生要件ではない。これが17条2項の無方式主義。

解説著作者人格権および著作権の享有には、いかなる方式の履行をも要しない(無方式主義。著作権法17条2項)。著作物を創作した時点で権利が自動的に発生し、登録や表示は発生の条件ではない。だから文化庁への登録で初めて発生するとしたアは誤り、無方式主義をそのまま述べたイは正しく、『アー誤、イー正』。これは設定登録ではじめて権利が生じる特許権・意匠権・商標権と対照的で、著作権だけは手続なしに生まれる。

補足著作権にも登録制度はあるが、その役割は発生ではなく対抗にあり、著作権を譲り受けても登録しなければ二重譲受人など第三者に対抗できない(著作権法77条)。

3同一性保持権と複製権

著作者の権利に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けない。
  • 著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
著作者人格権

著作権法第20条第1項著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとするe-Gov原文

正しい
著作権(財産権)

著作権法第21条著作者は、その著作物を複製する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけアは20条1項、イは21条。条文の文言どおりで、どちらも引っかけはない。

解説アの「著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けない」は、同一性保持権を定めた著作権法20条1項そのままで正しい。イの「著作物を複製する権利を専有する」も、複製権を定めた21条のとおりで正しい。20条は著作者の人格的利益を守る著作者人格権の一つ、21条は著作物の利用をコントロールする著作権(財産権)の一つで、章立てが異なるが、肢の文言はいずれも条文に一致する。よってアー正、イー正。

補足20条2項には例外があり、建築物の増改築・修繕(2号)や、プログラムを実行可能にする・効率化するための改変(3号)は同一性保持権が及ばない。

4私的使用のための複製

著作権の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的とするときは、原則として、その使用する者は著作物を複製することができる。
  • 会社の業務において従業員が利用するために著作物を複製する行為も、私的使用のための複製に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
私的複製

著作権法第30条第1項個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することe-Gov原文

著作権法第30条第1項次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができるe-Gov原文

誤り
範囲は限定的

著作権法第30条第1項個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することe-Gov原文

ひっかけ30条1項の『限られた範囲』は、個人・家庭内まで。会社の業務利用はここに入らない。

解説アの「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的とするとき」に「その使用する者が複製できる」は、私的使用のための複製を定めた著作権法30条1項の柱書どおりで正しい。イの「会社の業務において従業員が利用するための複製」は、この『限られた範囲』に当たらない。企業内での業務利用は私的使用ではなく、原則として権利者の許諾を要するため、イは誤り。私的複製の枠を社内利用へ広げて読むと誤答する。よってアー正、イー誤。

補足私的使用に当たっても、公衆用に設置された自動複製機器(店頭のダビング機等)を使う複製は30条1項1号で除外される。

5引用

著作物の引用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 未公表の著作物であっても、出所さえ明示すれば、著作権法上の引用として自由に利用することができる。
  • 公表された著作物は、公正な慣行に合致し、引用の目的上正当な範囲内で行われるものであれば、引用して利用することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
対象は公表著作物

著作権法第32条第1項公表された著作物は、引用して利用することができるe-Gov原文

正しい
引用の要件

著作権法第32条第1項公表された著作物は、引用して利用することができるe-Gov原文

著作権法第32条第1項その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならないe-Gov原文

ひっかけ引用できるのは『公表された』著作物だけ。出所を書いても、未公表のものは引用にならない。

解説アは「未公表の著作物であっても、出所さえ明示すれば自由に引用できる」とするが、著作権法32条1項が引用できるのは『公表された著作物』に限る。未公表の著作物は引用の対象とならず、出所明示があっても自由にはならないため、アは誤り。イの「公表された著作物は、公正な慣行に合致し、引用の目的上正当な範囲内であれば引用できる」は、同項の要件どおりで正しい。引用には、対象が公表著作物であること、公正な慣行への合致、目的上正当な範囲という3要件がある。よってアー誤、イー正。

補足引用(32条)で著作物を利用するときは、48条1項1号により、複製・利用の態様に応じ合理的な方法・程度で出所を明示する義務がある。

6著作権の保護期間

著作権の保護期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作権は、原則として、著作者の死後70年を経過するまでの間、存続する。
  • 著作権の存続期間は、著作物の創作の時に始まる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
死後70年

著作権法第51条第2項著作権は、この節に別段の定めがある場合を除き、著作者の死後e-Gov原文

著作権法第51条第2項七十年を経過するまでの間、存続するe-Gov原文

正しい
創作時に始まる

著作権法第51条第1項著作権の存続期間は、著作物の創作の時に始まるe-Gov原文

ひっかけ始期は創作時(51条1項)、終期は死後70年(51条2項)。アが終期、イが始期を問うている。

解説アの「著作者の死後70年を経過するまでの間、存続する」は、著作権法51条2項の原則どおりで正しい。イの「存続期間は、著作物の創作の時に始まる」も、51条1項のとおりで正しい。著作権は創作の時点で発生し(無方式主義)、著作者の死亡を起点に70年で満了する。共同著作物は最終に死亡した著作者の死後70年、無名・変名や団体名義、映画の著作物には公表後70年などの別の定めがある。よってアー正、イー正。

補足映画の著作物は死後起算ではなく公表後70年(公表されなければ創作後70年)で、起算点が一般の著作物と異なる(54条1項)。

7著作者人格権と著作権の譲渡

著作者人格権と著作権(財産権)の譲渡に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者人格権は、財産権である著作権と同様に、契約により他人に譲渡することができる。
  • 著作権(財産権)は、その全部又は一部を譲渡することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
人格権は譲渡不可

著作権法第59条著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができないe-Gov原文

正しい
財産権は譲渡可

著作権法第61条第1項著作権は、その全部又は一部を譲渡することができるe-Gov原文

ひっかけ人格権(59条)は一身専属で動かせない。財産権(61条1項)は譲渡できる。アはここを取り違えさせる肢。

解説アは「著作者人格権も契約により譲渡できる」とするが、著作権法59条は著作者人格権を『著作者の一身に専属し、譲渡することができない』と定める。財産権と同様には扱えないため、アは誤り。イの「著作権(財産権)はその全部又は一部を譲渡できる」は、61条1項のとおりで正しい。したがって著作権を第三者へ譲渡しても、公表権・氏名表示権・同一性保持権といった人格権は著作者のもとに残る。よってアー誤、イー正。

補足61条2項により、譲渡契約で翻案権(27条)・二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(28条)を特掲しないと、これらは譲渡者に留保されたと推定される。

8著作者人格権と著作権の性質(総合)

著作者人格権と著作権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者人格権は、著作者の一身に専属するが、契約によって他人に譲渡することができる。
  • 著作権(財産権)は、その性質上、全部を譲渡することはできず、一部の譲渡のみが認められる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
一身専属

著作権法第59条著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができないe-Gov原文

誤り
全部・一部とも可

著作権法第61条第1項著作権は、その全部又は一部を譲渡することができるe-Gov原文

ひっかけアは『譲渡できる』、イは『全部はできない』。どちらも条文の逆を述べた誤りの肢。

解説アは「著作者人格権は一身に専属するが、契約によって他人に譲渡できる」とするが、著作権法59条は一身専属かつ譲渡不可と定めており、契約によっても譲渡できない。前半は正しくとも後半が条文に反するため、アは誤り。イは「著作権は全部を譲渡できず一部の譲渡のみ認められる」とするが、61条1項は『その全部又は一部を譲渡することができる』としており、全部の譲渡も可能。よってイも誤り。人格権は一切譲渡不可、財産権は全部でも一部でも譲渡可、という対照で、アー誤、イー誤。

補足財産権の一部譲渡とは、複製権だけ、演奏権だけといった支分権ごとの移転や、地域・期間を限った譲渡を指す。

9職務著作(法人著作)

職務上作成する著作物に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 法人等の業務に従事する者が職務上作成した著作物は、いかなる場合も、実際に作成した個人が著作者となる。
  • 職務著作(法人著作)の規定は、プログラムの著作物には一切適用されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
法人著作

著作権法第15条第1項その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とするe-Gov原文

誤り
プログラムも対象

著作権法第15条第2項法人等の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成するプログラムの著作物の著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とするe-Gov原文

ひっかけアの「いかなる場合も個人が著作者」、イの「プログラムには一切適用されない」がどちらも言い過ぎ。15条1項・2項の要件を満たせば法人が著作者になる。

解説法人等の発意に基づき、その業務に従事する者が職務上作成する著作物で、その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、作成時の契約・勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする(著作権法15条1項)。だから「いかなる場合も作成した個人が著作者となる」とするアは誤り。プログラムの著作物については、法人名義での公表という要件が外れ、同様に法人等が著作者となる(同15条2項)から、「プログラムには一切適用されない」とするイも誤り。よって『アー誤、イー誤』。

補足プログラムだけは「法人名義での公表」が要件から外れ、社内利用にとどまるソフトでも法人著作が成立しうる(15条2項)。一般の著作物(15条1項)との分かれ目はそこにある。

10翻案権・頒布権

著作権(財産権)に含まれる権利に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、変形し、脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。
  • 著作者は、その映画の著作物をその複製物により頒布する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
翻案権

著作権法第27条著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有するe-Gov原文

正しい
頒布権

著作権法第26条第1項著作者は、その映画の著作物をその複製物により頒布する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ翻案権(27条)と頒布権(26条1項)という別々の支分権を、それぞれ条文どおりに述べた肢。どちらも著作権に含まれる。

解説著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する(著作権法27条)から、アは正しい。著作者は、その映画の著作物をその複製物により頒布する権利を専有する(同26条1項)から、イも正しい。著作権(財産権)は複製権だけを指すのではなく、翻案権等や頒布権を含む複数の支分権の集合であり、両肢はそれぞれ別の支分権の条文に対応している。よって『アー正、イー正』。

補足翻案によって生じた二次的著作物の利用については、その原著作物の著作者も二次的著作物の著作者と同じ種類の権利を持つ(28条)。頒布権は映画の著作物に固有の権利として置かれている。

11営利を目的としない上演等

著作権の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。
  • この非営利・無料の上演等は、出演する実演家に報酬が支払われる場合であっても、常に認められる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
非営利上演等

著作権法第38条第1項公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができるe-Gov原文

誤り
無報酬が条件

著作権法第38条第1項実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでないe-Gov原文

ひっかけイの「報酬が支払われても常に認められる」が38条1項ただし書に反する。非営利・無料に加えて出演者が無報酬であることまで揃って初めて許諾不要になる。

解説公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる(著作権法38条1項本文)から、アは正しい。ただし同項ただし書は、実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合はこの限りでないとする。だから「実演家に報酬が支払われる場合であっても常に認められる」とするイは誤り。非営利・無料という入口を満たしても、出演者への報酬があれば例外は外れ、原則どおり許諾が必要になる。よって『アー正、イー誤』。

補足38条1項が許諾不要とするのは上演・演奏・上映・口述に限られ、複製や公衆送信はこの条文ではカバーされない。

12公表権・氏名表示権

著作者人格権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者は、まだ公表されていない著作物を公衆に提供し、又は提示する権利(公表権)を有する。
  • 著作者は、その著作物に実名若しくは変名を著作者名として表示し、又は著作者名を表示しないこととする権利(氏名表示権)を有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
公表権

著作権法第18条第1項その著作物でまだ公表されていないものe-Gov原文

著作権法第18条第1項を公衆に提供し、又は提示する権利を有するe-Gov原文

正しい
氏名表示権

著作権法第19条第1項その実名若しくは変名を著作者名として表示し、又は著作者名を表示しないこととする権利を有するe-Gov原文

ひっかけ公表するか、名前を出すか。どちらも著作者本人が決める人格的な権利。

解説著作者人格権は、著作者の人格的利益を守る権利で、公表権・氏名表示権・同一性保持権から成る。公表権は、まだ公表されていない著作物を公衆に提供・提示するかどうかを決める権利(著作権法18条1項)であり、アはこれをそのまま述べたもので正しい。氏名表示権は、著作者名を実名・変名で表示するか、表示しないかを決める権利(同19条1項)であり、イも条文どおりで正しい。よって『アー正、イー正』。

補足これらの著作者人格権は著作者の一身に専属し、譲渡できない(59条)。相続もされず、著作者の死亡によって消滅する点が、譲渡・相続できる著作権(財産権)と異なる。

13学校その他の教育機関における複製等

教育機関における著作物の複製に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 学校その他の教育機関において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における利用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度で、公表された著作物を複製することができる。
  • この教育機関での複製は、著作権者の利益を不当に害することとなる場合であっても、常に認められる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
教育目的の制限

著作権法第35条第1項その授業の過程における利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、公表された著作物を複製e-Gov原文

誤り
限界

著作権法第35条第1項著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ授業のための複製でも、著作権者の利益を不当に害する形なら認められない。

解説教育の公共性に配慮し、非営利の学校その他の教育機関において、教育を担任する者および授業を受ける者は、授業の過程における利用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度で、公表された著作物を複製できる(著作権法35条1項)。アはこれをそのまま述べたもので正しい。ただし、著作物の種類・用途や複製の部数・態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は認められない(同項ただし書)。イは『不当に害する場合であっても常に認められる』とするが、このただし書に反するため誤り。よって『アー正、イー誤』。

補足同じ授業目的でも、複製ではなく公衆送信(オンライン配信等)を行う場合は、教育機関の設置者が補償金を支払う必要がある(35条2項)。それでも不当に害する利用は補償金を払っても認められない。

14試験問題としての複製等

試験問題としての著作物の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 試験問題として著作物を複製することは、いかなる場合も、あらかじめ著作権者の許諾を得なければすることができない。
  • 営利を目的として試験問題として著作物を複製・公衆送信する場合であっても、補償金を支払う必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
試験問題の特例

著作権法第36条第1項当該試験又は検定の問題として複製e-Gov原文

誤り
補償金

著作権法第36条第2項通常の使用料の額に相当する額の補償金を著作権者に支払わなければならないe-Gov原文

ひっかけ試験問題に使うのは許諾不要、ただし営利でやるなら補償金が要る。

解説公表された著作物は、入学試験その他人の学識技能に関する試験・検定の目的上必要と認められる限度で、許諾なく試験・検定の問題として複製・公衆送信できる(著作権法36条1項。著作権者の利益を不当に害する場合を除く)。アは『いかなる場合も許諾が必要』とするが、この特例により許諾不要の場合があるため誤り。一方、営利を目的としてこれを行う者は、通常の使用料の額に相当する額の補償金を著作権者に支払わなければならない(同条2項)。イは『営利目的でも補償金は不要』とするが、これに反するため誤り。よって『アー誤、イー誤』。

補足許諾不要とされるのは、事前に許諾を取ると問題が漏れて試験の公正が損なわれるためである。複製だけでなく公衆送信(オンライン試験等)も対象に含まれる。

15二次的著作物と原著作者の権利・利用許諾

著作物の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。
  • 著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
原著作者の権利

著作権法第28条二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関しe-Gov原文

著作権法第28条同一の種類の権利を専有するe-Gov原文

正しい
利用許諾

著作権法第63条第1項著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができるe-Gov原文

ひっかけ翻訳・映画化された作品の利用には、原作者の権利も及びます。

解説小説の映画化や翻訳のように、既存の著作物を翻案して創作されたものが二次的著作物である。その二次的著作物の利用に関し、原著作物の著作者は、二次的著作物の著作者が持つのと同一の種類の権利を専有する(著作権法28条)。アはこの28条の内容で正しい。イも正しく、著作権者は他人に対し著作物の利用を許諾できる(同63条1項)。だから映画化作品を使うときは、映画の著作者だけでなく原作小説の著作者の許諾も要りうる。

補足28条が原著作者に与えるのは支分権と同じ種類の権利であって、同一の権利そのものを共有するわけではない。

16著作物の利用の許諾と利用権の譲渡

著作物の利用の許諾に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作物の利用の許諾を得た者は、その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その著作物を利用することができる。
  • 利用の許諾を得た者は、その利用権を、著作権者の承諾を得なくても自由に第三者に譲渡することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
利用権

著作権法第63条第2項その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その許諾に係る著作物を利用することができるe-Gov原文

誤り
譲渡の制限

著作権法第63条第3項著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができないe-Gov原文

ひっかけライセンスを受けても、その地位を勝手に他人へ譲ることはできません。

解説著作権者から利用の許諾(ライセンス)を受けた者は、その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内で著作物を利用できる(著作権法63条2項)。アはこの範囲内利用の説明で正しい。これに対し、その利用権を第三者に譲渡するには著作権者の承諾が必要で(同条3項)、「承諾を得なくても自由に譲渡できる」とするイは誤り。誰に使わせるかは著作権者にとって重大な利害なので、許諾された範囲で使うのは自由でも、ライセンシーが地位ごと他人へ移すには承諾が要る。

補足令和2年改正で当然対抗制度(63条の2)が入り、利用権は登録なしで著作権の譲受人に対抗できるようになった。

17二次的著作物・利用権(総合)

著作物の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 二次的著作物が利用される場合、その原著作物の著作者は、二次的著作物の利用に関して何らの権利も有しない。
  • 著作物の利用の許諾を得た者の利用権は、著作権者の承諾を得なくても自由に第三者に譲渡することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
原著作者の権利

著作権法第28条二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関しe-Gov原文

著作権法第28条同一の種類の権利を専有するe-Gov原文

誤り
譲渡の制限

著作権法第63条第3項著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができないe-Gov原文

ひっかけ「原作者は無関係」「ライセンスは自由に転売できる」は、どちらも逆です。

解説アとイはどちらも逆を述べた誤りである。二次的著作物が利用される場合、原著作物の著作者も二次的著作物の著作者と同一種類の権利を専有するので(著作権法28条)、「原著作者は何らの権利も有しない」とするアは誤り。利用の許諾を受けた者の利用権は、著作権者の承諾を得ない限り第三者に譲渡できないので(同63条3項)、「自由に譲渡できる」とするイも誤り。原作者を無視した利用も、ライセンスの無断転売も、どちらも認められない。

補足利用権を譲渡できないのと違い、許諾の範囲内での利用そのものは63条2項により自由にできる。

18著作隣接権

著作隣接権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演家、レコード製作者、放送事業者等が有する著作隣接権の享有には、いかなる方式の履行をも要しない。
  • 放送事業者は、著作隣接権として一定の権利を享有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
無方式主義

著作権法第89条第5項前各項の権利の享有には、いかなる方式の履行をも要しないe-Gov原文

正しい
隣接権の主体

著作権法第89条第3項放送事業者は、第九十八条から第百条までに規定する権利を享有するe-Gov原文

ひっかけ著作物を『伝える側』にも、登録不要で権利が生まれます。

解説アもイも正しい。実演家・レコード製作者・放送事業者等が有する著作隣接権の享有には、いかなる方式の履行をも要しない(著作権法89条5項)。著作権と同じ無方式主義で、登録や表示なしに発生する。これがア。イは放送事業者についてで、放送事業者は98条から100条までに規定する権利(複製権・再放送権等)を著作隣接権として享有する(同89条3項)。著作物を創作する著作者とは別に、それを公衆へ伝達する者にも権利が認められる、という構造である。よってアー正、イー正。実演家にはさらに、譲渡も相続もできない実演家人格権(氏名表示権・同一性保持権)が認められる点で、レコード製作者・放送事業者と立場が異なる。

補足実演家の録音・録画権は、最初に許諾して録画された実演には及ばないワンチャンス主義の制約を受ける。

19出版権の設定

出版権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複製権等を有する者は、その著作物について、出版すること等を引き受ける者に対し、出版権を設定することができる。
  • 複製権等保有者は、その複製権を目的とする質権が設定されている場合であっても、質権者の承諾を得ることなく自由に出版権を設定することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
出版権

著作権法第79条第1項出版権を設定することができるe-Gov原文

誤り
質権者の保護

著作権法第79条第2項当該質権を有する者の承諾を得た場合に限り、出版権を設定することができるe-Gov原文

ひっかけ出版権の設定は、複製権に質権が付いていれば質権者の承諾しだいです。

解説アは正しく、複製権等を有する者(複製権等保有者)は、その著作物の出版や電子的な公衆送信を引き受ける者に対して出版権を設定できる(著作権法79条1項)。出版権者は設定行為で定めた範囲で独占的に出版等を行える。イは誤り。複製権・公衆送信権を目的とする質権が設定されているときは、複製権等保有者は『自由に』設定できるのではなく、その質権者の承諾を得た場合に限り出版権を設定できる(同79条2項)。質権者の担保利益を害さないための制約である。よってアー正、イー誤。出版権は、設定行為に存続期間の定めがなければ、最初の出版行為等があった日から3年で消滅する(同83条2項)。

補足出版権者は、原則として複製権等保有者の承諾を得なければ、他人にその出版権を譲渡できない(同87条)。

20無名・変名の著作物の保護期間

無名又は変名の著作物の保護期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 無名又は変名の著作物の著作権は、その著作物の創作後70年を経過するまでの間、存続する。
  • 無名又は変名の著作物の著作権は、原則として、その著作物の公表後70年を経過するまでの間、存続する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
起算点

著作権法第52条第1項無名又は変名の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年を経過するまでの間、存続するe-Gov原文

正しい
公表時起算

著作権法第52条第1項無名又は変名の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年を経過するまでの間、存続するe-Gov原文

ひっかけ作者の分からない著作物は、公表のときから70年を数えます。

解説アの起算点が誤りで、無名・変名の著作物の著作権は『創作後』ではなく、その著作物の公表後70年を経過するまで存続する(著作権法52条1項)。著作者が誰か分からない以上、死亡時を基準にできないため、公表時から数える。イは同じく公表後70年とするもので正しい。よってアー誤、イー正。ただし、変名が著作者のものとして周知である場合、公表後70年の期間内に実名の登録があった場合、または著作者がその実名・周知の変名を表示して著作物を公表した場合は、原則どおり著作者の死後70年で計算される(同52条2項)。誰の著作物か判明する事情が整えば、起算点は通常の死亡時起算に戻る。

補足団体名義の著作物も同様に公表後70年が原則(同53条)で、起算点を公表時に置く点が無名・変名と共通する。

21二次的著作物と著作隣接権(総合)

著作権法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 二次的著作物に対する著作権法による保護は、その原著作物の著作者の権利に影響を及ぼし、原著作物の保護を消滅させる。
  • 著作隣接権を享有するためには、文化庁への登録という方式の履行が必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
原著作物の保護

著作権法第11条二次的著作物に対するこの法律による保護は、その原著作物の著作者の権利に影響を及ぼさないe-Gov原文

誤り
無方式主義

著作権法第89条第5項前各項の権利の享有には、いかなる方式の履行をも要しないe-Gov原文

ひっかけ翻案しても原作の権利は残り、隣接権の発生にも手続きはいりません。

解説アもイも誤り。アは、二次的著作物に対する保護が原著作物の著作者の権利に『影響を及ぼし、消滅させる』としているが、二次的著作物への保護は原著作物の著作者の権利に影響を及ぼさない(著作権法11条)。翻訳・編曲・映画化などで二次的著作物が生まれても、原著作物の著作権・著作者人格権はそのまま存続する。イは、著作隣接権の享有に文化庁への登録という方式が必要だとするが、その享有にはいかなる方式の履行をも要しない(無方式主義。同89条5項)。著作権と同じく、登録なしに発生する。よってアー誤、イー誤。二次的著作物の利用には、二次的著作物の著作者だけでなく原著作物の著作者の許諾も必要になる(同28条)ため、原権利が残るこの帰結は実務上も効いてくる。

補足登録は権利発生の要件ではないが、著作権の移転は登録しなければ第三者に対抗できない(同77条)。

22公開の演説等の利用

公開して行われた演説等の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 公開して行われた政治上の演説や、裁判手続における公開の陳述は、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、原則としていずれの方法によっても利用することができる。
  • 公開して行われた政治上の演説であっても、これを利用するには常に著作者の許諾が必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
公開演説の利用

著作権法第40条第1項同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができるe-Gov原文

誤り
著作権の制限

著作権法第40条第1項同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができるe-Gov原文

ひっかけイは公開の政治演説でも「常に許諾が必要」とする肢。40条1項は原則として許諾なく利用できる建て付けで、常時許諾を要するわけではない。

解説公開して行われた政治上の演説又は陳述、及び裁判手続等における公開の陳述は、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず利用できる(著作権法40条1項)。政治演説等は広く国民に伝えられるべきものだからである。アはこの規定どおりで正しい。これに対し、公開の政治演説でも利用には常に著作者の許諾が必要とするイは、原則自由という40条1項の建て付けに反して誤り。ただし、ある政治家の演説だけを集めて編集するような『同一著作者のものの編集利用』は、例外として許諾が必要になる。よって『アー正、イー誤』。

補足40条1項とは別に、国や地方公共団体の機関などで行われた公開の演説・陳述は、報道の目的上正当と認められる場合に新聞・雑誌掲載や放送ができる(同条2項)。利用の入口が複数ある。

23公開演説の利用と時事の事件の報道

著作権の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 写真、映画、放送その他の方法によって時事の事件を報道する場合には、当該事件を構成し、又は当該事件の過程で見聞される著作物を、報道の目的上正当な範囲内において利用することができる。
  • 公開して行われた政治上の演説は、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、原則として利用することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
報道目的の利用

著作権法第41条時事の事件を報道する場合には、当該事件を構成し、又は当該事件の過程において見られ、若しくは聞かれる著作物は、報道の目的上正当な範囲内において、複製し、及び当該事件の報道に伴つて利用することができるe-Gov原文

正しい
公開演説の利用

著作権法第40条第1項同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができるe-Gov原文

ひっかけアは時事報道での利用(41条)、イは公開演説の利用(40条1項)を、それぞれ条文に沿って述べた肢。報道・言論にかかわる制限規定で、どちらも正しい。

解説時事の事件を報道する場合には、当該事件を構成し、又は当該事件の過程において見られ・聞かれる著作物を、報道の目的上正当な範囲内において複製し、報道に伴って利用できる(著作権法41条)。盗難された美術品を事件報道でそのまま映すような場面が典型で、アはこの規定どおり正しい。また、公開して行われた政治上の演説は、同一著作者のものを編集して利用する場合を除き原則として利用でき(同40条1項)、イも正しい。どちらも報道・言論の公共性に配慮して財産権を制限する規定である。よって『アー正、イー正』。

補足41条で利用できるのは「報道の目的上正当な範囲内」までで、事件と無関係な部分まで使うことはできない。後追いの解説番組で作品をたっぷり見せるような利用はこの枠を超える。

24美術の著作物等の展示に伴う複製

美術の著作物等の展示に伴う複製に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 美術・写真の著作物の原作品を適法に公に展示する者は、観覧者のための解説・紹介を目的とする小冊子に展示著作物を掲載するなど、必要な限度で複製することができる。
  • この展示に伴う複製は、当該展示著作物の種類・用途や複製の部数・態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合であっても、常に認められる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
展示に伴う複製

著作権法第47条第1項当該展示著作物を複製することができるe-Gov原文

誤り
限界

著作権法第47条第1項著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでないe-Gov原文

ひっかけイは「権利者の利益を不当に害する場合でも常に認められる」とした肢。47条1項ただし書がまさにその場合を除いており、無制限ではない。

解説美術・写真の著作物の原作品を、展示権(25条)を害することなく適法に公に展示する者は、観覧者のための解説・紹介を目的とする小冊子へ展示著作物を掲載するなど、必要と認められる限度で複製できる(著作権法47条1項)。アはこの規定どおり正しい。もっとも同項にはただし書があり、著作物の種類・用途や複製の部数・態様に照らして著作権者の利益を不当に害することとなる場合は認められない。だから、そうした場合でも常に複製が認められるとするイは誤り。展覧会の解説冊子は作れても、鑑賞用の画集に等しい体裁にまで膨らませることはできない。よって『アー正、イー誤』。

補足「解説・紹介を目的とする」小冊子であることが要件で、観覧者への案内という名目を超えて販売用の作品集になると枠を外れる。部数や画質まで含めて『不当に害しないか』が問われる。

25公開演説・展示複製(総合)

著作権の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 公開して行われた政治上の演説を利用するには、いかなる場合も著作者の許諾が必要である。
  • 美術の著作物の展示者は、著作権者の利益を不当に害することとなる場合であっても、解説・紹介用の小冊子への掲載のための複製を自由に行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
公開演説の利用

著作権法第40条第1項同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができるe-Gov原文

誤り
限界

著作権法第47条第1項著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでないe-Gov原文

ひっかけアは演説の利用に「常に許諾が必要」、イは展示複製を「無制限に自由」とする肢。40条1項は原則自由、47条1項はただし書で限界があり、両肢とも逆を述べていて誤り。

解説公開して行われた政治上の演説は、同一著作者のものを編集して利用する場合を除き、原則として許諾なく利用できる(著作権法40条1項)。だから、いかなる場合も著作者の許諾が必要とするアは誤り。また、美術等の著作物の適法な展示者は、解説・紹介用の小冊子への掲載等のため必要な限度で複製できるが、著作権者の利益を不当に害することとなる場合は認められない(同47条1項ただし書)。よって、そうした場合でも自由に複製できるとするイも誤り。制限規定にはそれぞれ『同一著作者の編集を除く』『不当に害しない限度』といった歯止めが付いている。よって『アー誤、イー誤』。

補足二つの制限は限界の置き方が違う。40条1項の歯止めは『同一著作者のものを編集して利用する場合』という利用の型で、47条1項の歯止めは『権利者の利益を不当に害するか』という程度の問題に置かれている。

26映画の著作物の保護期間

映画の著作物の保護期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 映画の著作物の著作権は、原則として、その著作物の公表後70年を経過するまでの間、存続する。
  • 映画の著作物の著作権は、その映画の著作者の死後70年を経過するまで存続するのが原則である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
公表時起算

著作権法第54条第1項映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年e-Gov原文

誤り
起算点の違い

著作権法第54条第1項映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年e-Gov原文

ひっかけ映画は死亡時起算ではない。数えるのは公表のときから。

解説通常の著作物は著作者の死後70年で保護期間が満了するが、映画は監督・脚本家・撮影者など多数の者が関与し著作者の死亡時を一律に基準にしにくい。そこで映画の著作物の著作権は、原則としてその著作物の公表後70年(創作後70年以内に公表されなかったときは創作後70年)を経過するまで存続する(著作権法54条1項)。アはこの「公表後70年」を述べていて正しい。イは「著作者の死後70年」を原則とするが、映画の起算点は死亡時ではなく公表時なので誤り。

補足公表時起算という点では無名・変名の著作物(公表後70年。52条)と同じ系統で、死亡時を基準にできない著作物の保護期間を公表時に寄せている。

27図書館等における複製

図書館等における著作物の複製に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 図書館等では、営利を目的とするか否かにかかわらず、利用者の求めに応じて著作物を自由に複製することができる。
  • 図書館等は、利用者の調査研究の用に供するため、公表された著作物の一部分の複製物を一人につき一部提供する等の複製をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
非営利

著作権法第31条第1項その営利を目的としない事業としてe-Gov原文

正しい
図書館の複製

著作権法第31条第1項図書館等の利用者の求めに応じ、その調査研究の用に供するためにe-Gov原文

ひっかけ「自由に複製できる」が落とし穴。非営利・一部分・一人一部の枠がある。

解説アの「営利を目的とするか否かにかかわらず自由に複製できる」が誤りで、政令で定める図書館等の複製は営利を目的としない事業として行われる(著作権法31条1項柱書の「その営利を目的としない事業として」)。営利でないことが前提であり、利用者の求めがあれば何でも自由に複製してよいわけではない。イは、利用者の調査研究の用に供するため、公表された著作物の一部分の複製物を一人につき一部提供するという内容で、31条1項1号そのままだから正しい。非営利・一部分・一人一部という枠の中で認められる。

補足2021年改正で、一定の要件を満たす特定図書館等は登録利用者にメール等で著作物の一部分を公衆送信できるようになり、その際は著作権者に補償金を支払う(31条2項・5項)。

28視覚障害者等のための複製

視覚障害者等のための著作物の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 公表された著作物は、点字により複製することができる。
  • 視覚障害者等の福祉に関する事業を行う一定の者は、視覚著作物について、視覚障害者等が利用するために必要な方式により、複製又は公衆送信を行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
点字複製

著作権法第37条第1項公表された著作物は、点字により複製することができるe-Gov原文

正しい
アクセシブル化

著作権法第37条第3項当該視覚障害者等が利用するために必要な方式により、複製し、又は公衆送信を行うことができるe-Gov原文

ひっかけ点字も録音図書も、許諾なしで作れる場面が条文で用意されている。

解説公表された著作物は、点字により複製することができる(著作権法37条1項)。アはこの条文どおりで正しい。イについては、視覚障害その他の障害により視覚的な表現の認識が困難な者の福祉に関する事業を行う政令で定める者は、視覚著作物を、視覚障害者等が利用するために必要な方式(音声化など)により複製し、又は公衆送信できる(同条3項)から正しい。点字化(1項)と、録音図書等の作成・送信(3項)が別々の項で認められている。

補足ただし37条3項は、権利者やその許諾を受けた者が既にその方式で著作物を公衆に提供・提示している場合には適用されない(同項ただし書)。

29映画の著作権消滅と原著作物

映画の著作物に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 映画の著作物の著作権が存続期間の満了により消滅しても、その映画の利用に関する原著作物(原作小説等)の著作権は消滅しない。
  • 映画の著作物の著作権が存続期間の満了により消滅したときは、その映画の利用に関する原著作物の著作権も、映画の著作権とともに消滅したものとされる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
原著作物の特則

著作権法第54条第2項当該映画の著作物の利用に関するその原著作物の著作権は、当該映画の著作物の著作権とともに消滅したものとするe-Gov原文

正しい
ともに消滅

著作権法第54条第2項当該映画の著作物の利用に関するその原著作物の著作権は、当該映画の著作物の著作権とともに消滅したものとするe-Gov原文

ひっかけ映画の期間が切れると、原作の権利も映画利用との関係では一緒に切れる。

解説映画の著作物の保護期間は公表後70年が原則だが(著作権法54条1項)、原作小説や脚本といった原著作物との関係に特則がある。映画の著作物の著作権が存続期間の満了により消滅したときは、当該映画の著作物の利用に関するその原著作物の著作権は、映画の著作権とともに消滅したものとされる(同条2項)。よってアの「原著作物の著作権は消滅しない」は誤り、イの「映画とともに消滅したものとされる」が正しい。原作の権利が一般に消えるのではなく、あくまで映画の利用に関する範囲で映画と運命を共にする。

補足原著作物の著作権が全面的に消えるわけではなく、消滅するのは「当該映画の著作物の利用に関する」限りなので、原作小説そのものの利用には別途原作の著作権が及ぶ。

30点字による複製

著作権の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 公表された著作物は、点字により複製することができる。
  • 点字による複製であっても、公表された著作物を複製するには、常に著作権者の許諾が必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
点字複製

著作権法第37条第1項公表された著作物は、点字により複製することができるe-Gov原文

誤り
許諾不要

著作権法第37条第1項公表された著作物は、点字により複製することができるe-Gov原文

ひっかけ点字化に許諾は要らない。「常に許諾が必要」が誤りの軸。

解説公表された著作物は、点字により複製することができる(著作権法37条1項)。アはこの条文どおりで正しい。これは権利制限規定であり、点字化に著作権者の許諾は要らない。したがって「点字による複製であっても常に著作権者の許諾が必要」とするイは誤り。視覚障害者等の情報アクセスを保障するため、点字という方式に限っては許諾を経ずに複製できるようにしてある。

補足37条は点字複製(1項)だけでなく、点字データの作成・公衆送信(2項)や福祉事業者による録音図書等の作成・公衆送信(3項)も許諾なしで認めている。

31保護を受ける著作物

保護を受ける著作物に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作物は、日本国民の著作物、最初に国内において発行された著作物、条約により日本が保護の義務を負う著作物のいずれかに該当するものに限り、著作権法による保護を受ける。
  • 最初に国内において発行された著作物は、著作権法による保護を受ける著作物に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
保護対象

著作権法第6条著作物は、次の各号のいずれかに該当するものに限り、この法律による保護を受けるe-Gov原文

正しい
国内発行

著作権法第6条最初に国内において発行された著作物e-Gov原文

ひっかけ外国の著作物も、条約を通じて(3)の枠で広く保護に入る。

解説保護を受ける著作物は、(1)日本国民(国内法令で設立された法人・国内に主たる事務所を有する法人を含む)の著作物、(2)最初に国内において発行された著作物、(3)条約により日本が保護の義務を負う著作物、のいずれかに限られる(著作権法6条)。アはこの3類型を列挙したもので正しく、イは(2)に当たるので正しい。ベルヌ条約等への加盟により、多くの外国著作物も(3)を通じて保護される。

補足6条2号には「最初に国外において発行されたが、その発行の日から30日以内に国内において発行されたものを含む」というかっこ書きがある。国外初発行でも30日以内に国内発行すれば、2号の国内発行著作物として扱われる。

32共同著作物の著作者人格権の行使

共同著作物の著作者人格権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができない。
  • 共同著作物の各著作者は、自己の判断で単独に著作者人格権を行使することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
全員の合意

著作権法第64条第1項共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができないe-Gov原文

誤り
単独行使不可

著作権法第64条第1項共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができないe-Gov原文

ひっかけ共同著作物の人格権は、著作者が一人で動かせない。

解説共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ行使することができない(著作権法64条1項)。共同著作物とは、二人以上が共同して創作し、各人の寄与を分離して個別に利用できないものを指す。アは64条1項どおりで正しい。イは「各著作者が自己の判断で単独に行使できる」とする点が全員合意の原則に反するため誤り。

補足全員合意が原則だが、各著作者は信義に反して合意の成立を妨げることはできない(64条2項)。一人が不当に反対して権利行使を止めることは許されない。

33共有著作権の行使

共有に係る著作権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共有に係る著作権について、各共有者は、他の共有者の同意を得なくても、自由にその持分を譲渡することができる。
  • 共有著作権は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
持分処分の制限

著作権法第65条第1項各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又は質権の目的とすることができないe-Gov原文

正しい
全員の合意

著作権法第65条第2項共有著作権は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができないe-Gov原文

ひっかけ共有著作権は、持分の譲渡も権利の行使も単独ではできない。

解説共有に係る著作権について、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又は質権の目的とすることができない(著作権法65条1項)。また共有著作権は、共有者全員の合意によらなければ行使できない(同条2項)。アは「同意なく自由に持分を譲渡できる」とする点が65条1項に反するため誤り。イは65条2項どおりで正しい。持分の処分にも権利の行使にも、他の共有者の関与が必要になる。

補足もっとも、各共有者は正当な理由がない限り、持分譲渡の同意や行使の合意を拒めない(65条3項)。同意・合意の要件は、不当な拒絶までは認めていない。

34実演家・レコード製作者の権利

著作隣接権に含まれる権利に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有する。
  • レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
録音録画権

著作権法第91条第1項実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有するe-Gov原文

正しい
複製権

著作権法第96条レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ実演やレコードを世に伝える者にも、固有の権利が与えられている。

解説実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有する(著作権法91条1項)。レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有する(同96条)。いずれも著作物そのものの著作権ではなく、著作物を伝達する者に与えられる著作隣接権である。アは91条1項、イは96条の文言どおりで、ともに正しい。

補足録音権・複製権のほか、実演家・レコード製作者には送信可能化権、譲渡権、貸与権、商業用レコードの二次使用料を受ける権利なども認められる。一方で、実演家の人格権は氏名表示権と同一性保持権に限られ、公表権はない。

35著作隣接権の保護期間

著作隣接権の存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演に係る著作隣接権の存続期間は、その実演が行われた日の属する年の翌年から起算して70年を経過した時に満了する。
  • 放送に係る著作隣接権の存続期間は、その放送が行われた日の属する年の翌年から起算して70年を経過した時に満了する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
実演70年

著作権法第101条第2項実演に関しては、その実演が行われた日の属する年の翌年から起算して七十年を経過した時e-Gov原文

誤り
放送50年

著作権法第101条第2項放送に関しては、その放送が行われた日の属する年の翌年から起算して五十年を経過した時e-Gov原文

ひっかけ同じ著作隣接権でも、実演は70年・放送は50年で年数が違う。

解説実演に係る著作隣接権の存続期間は、その実演が行われた日の属する年の翌年から起算して70年を経過した時に満了する(著作権法101条2項1号)。放送に係るものは、その放送が行われた日の属する年の翌年から起算して50年で満了する(同項3号)。アは実演を70年とする点で正しい。イは放送を70年とするが、放送は50年なので誤り。実演・レコードは70年、放送・有線放送は50年という年数の差が分かれ目になる。

補足レコードの起算点は「発行」が行われた日の翌年からで(101条2項2号)、実演の「実演が行われた日」とは起算事由が異なる。年数は同じ70年でも、いつから数え始めるかが実演とレコードで分かれる。

36著作隣接権の保護期間(放送)

著作隣接権の存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送に係る著作隣接権の存続期間は、その放送が行われた日の属する年の翌年から起算して70年を経過した時に満了する。
  • 実演に係る著作隣接権の存続期間は、その実演が行われた日の属する年の翌年から起算して50年を経過した時に満了する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
放送50年

著作権法第101条第2項放送に関しては、その放送が行われた日の属する年の翌年から起算して五十年を経過した時e-Gov原文

誤り
実演70年

著作権法第101条第2項実演に関しては、その実演が行われた日の属する年の翌年から起算して七十年を経過した時e-Gov原文

ひっかけ放送と実演の年数を入れ替えると、両方とも崩れる。

解説放送に係る著作隣接権の存続期間は、その放送が行われた日の属する年の翌年から起算して50年を経過した時に満了する(著作権法101条2項3号)。実演に係るものは、翌年から起算して70年で満了する(同項1号)。アは放送を70年とするが正しくは50年なので誤り。イは実演を50年とするが正しくは70年なので誤り。両方とも年数を取り違えており、誤・誤の組み合わせになる。

補足有線放送も放送と同じく翌年から50年で、放送系は50年でそろう(101条2項4号)。50年の組(放送・有線放送)と70年の組(実演・レコード)で線が引かれている。

37共同著作物・共有著作権(総合)

共同著作物・共有著作権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共同著作物の著作者人格権は、各著作者が単独で自由に行使することができる。
  • 共有に係る著作権の持分は、他の共有者の同意を得ることなく、自由に譲渡することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
全員の合意

著作権法第64条第1項共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができないe-Gov原文

誤り
持分処分の制限

著作権法第65条第1項各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又は質権の目的とすることができないe-Gov原文

ひっかけ共同でも共有でも、「一人で自由に」という前提が崩れている。

解説共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ行使できない(著作権法64条1項)。共有に係る著作権の持分は、他の共有者の同意を得なければ譲渡・質入れできない(同65条1項)。アは人格権を「各著作者が単独で自由に行使できる」とする点が64条1項に反するため誤り。イは持分を「同意を得ることなく自由に譲渡できる」とする点が65条1項に反するため誤り。共同・共有のいずれでも、単独・自由の前提が成り立たない。

補足条文の置き場所が違い、人格権の行使は64条、共有著作権(財産権)の持分処分は65条1項・行使は65条2項で扱う。人格権か財産権かで根拠条文が分かれる。

38上演権・演奏権・公の伝達権

著作権(財産権)に含まれる権利に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者は、その著作物を公に上演し、又は演奏する権利を専有する。
  • 著作者は、公衆送信される著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
上演権・演奏権

著作権法第22条上演し、又は演奏する権利を専有するe-Gov原文

正しい
公の伝達権

著作権法第23条第2項公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ受信装置で公衆に見せ聞かせる「公の伝達」も、れっきとした著作者の専有権。

解説アは22条そのもので、著作者は著作物を公に上演し、又は演奏する権利(上演権・演奏権)を専有する。イも正しく、公衆送信される著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利(公の伝達権)は23条2項が定める。23条は1項で公衆送信権、2項で公の伝達権という二段構えになっており、テレビ放送を店舗の大型モニターで客に見せる行為が後者にあたる。どちらの肢も支分権の条文どおりで、組み合わせは正・正となる。

補足公の伝達権の対象は『公衆送信される』著作物に限られ、上映会で映像を直接映す行為は上映権(22条の2)で別に捉える。

39展示権

展示権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者は、その美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物を、これらの原作品により公に展示する権利を専有する。
  • 展示権は、すべての種類の著作物について、その複製物を展示する行為に及ぶ。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
展示権

著作権法第25条著作者は、その美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物をこれらの原作品により公に展示する権利を専有するe-Gov原文

誤り
対象の限定

著作権法第25条著作者は、その美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物をこれらの原作品により公に展示する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ展示権が動くのは、美術品か未発行写真の『原作品』を公に見せたときだけ。

解説展示権は、美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物を、これらの原作品により公に展示する権利である(著作権法25条)。アはこの条文どおりで正しい。イが誤るのは対象範囲で、25条は『原作品』による展示に限り、しかも美術と未発行写真の二類型だけを挙げる。すべての著作物の複製物の展示に及ぶわけではない。たとえば小説や音楽の複製物を並べても展示権の対象外であり、絵画の写真複製を掲示する行為も原作品ではないため含まれない。

補足原作品の所有者は原則として展示できる(45条1項)が、街路や建物外壁など屋外に恒常設置する場合はこの例外が外れる(同条2項)。

40上演権・展示権(総合)

著作権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者は、その著作物を公に上演・演奏する権利を有しない。
  • 展示権は、すべての種類の著作物について、その複製物を展示する行為にまで及ぶ。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
上演権・演奏権

著作権法第22条上演し、又は演奏する権利を専有するe-Gov原文

誤り
対象の限定

著作権法第25条著作者は、その美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物をこれらの原作品により公に展示する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ「上演権はない」「展示権は全著作物に及ぶ」は、どちらも支分権の射程を取り違えた誤り。

解説アは「上演・演奏する権利を有しない」とする点が誤り。著作者はこれらの権利(上演権・演奏権)を専有する(著作権法22条)。イも誤りで、展示権はすべての著作物の複製物に及ぶのではなく、美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物の原作品による展示に限られる(同25条)。二つの肢はいずれも支分権の範囲を広げすぎ・狭めすぎており、組み合わせは誤・誤となる。

補足上演権・演奏権の『公に』とは公衆に直接見せ聞かせる目的を指し、家庭内など公衆向けでない演奏には及ばない。

41編集著作物

編集著作物に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 編集物(データベースに該当するものを除く)で、その素材の選択又は配列によって創作性を有するものは、編集著作物として保護される。
  • 編集著作物としての保護は、その編集物の部分を構成する著作物(素材)の著作者の権利に影響を及ぼさない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
選択・配列の創作性

著作権法第12条第1項その素材の選択又は配列によつて創作性を有するものは、著作物として保護するe-Gov原文

正しい
素材の権利

著作権法第12条第2項前項の規定は、同項の編集物の部分を構成する著作物の著作者の権利に影響を及ぼさないe-Gov原文

ひっかけ守られるのは素材の選び方・並べ方であって、素材の中身の権利はそのまま残る。

解説編集物(データベースに該当するものを除く)で、その素材の選択又は配列によって創作性を有するものは、編集著作物として保護される(著作権法12条1項)。新聞・雑誌・百科事典・詩集などがこれにあたり、アはこの通りで正しい。保護されるのはあくまで選択・配列の創作性であって、編集物を構成する個々の素材の著作者が持つ権利には影響を及ぼさない(同条2項)。だから素材を実際に使うには、その素材の著作者の許諾が別途いる。イはこの2項どおりで正しい。

補足保護対象は選択・配列なので、ありふれた五十音順や日付順だけの並べ方では創作性が認められず、編集著作物にならないことがある。

42映画の著作物の著作者

映画の著作物の著作者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 映画の著作物の著作者は、その映画において翻案・複製された原作小説や脚本・音楽等の著作者を除き、制作・監督・演出・撮影・美術等を担当してその映画の全体的形成に創作的に寄与した者である。
  • 映画の著作物の著作者には、その映画に用いられた原作小説や脚本の著作者が当然に含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
全体的形成

著作権法第16条映画の著作物において翻案され、又は複製された小説、脚本、音楽その他の著作物の著作者を除き、制作、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とするe-Gov原文

誤り
原作者の除外

著作権法第16条映画の著作物において翻案され、又は複製された小説、脚本、音楽その他の著作物の著作者を除きe-Gov原文

ひっかけ原作者・脚本家は条文の「除き」の側で、映画の著作者にはならない。

解説映画の著作物の著作者は、その映画において翻案・複製された小説・脚本・音楽その他の著作物の著作者を除き、制作・監督・演出・撮影・美術等を担当して映画の全体的形成に創作的に寄与した者である(著作権法16条)。監督や撮影監督などがこれにあたり、アは正しい。原作小説や脚本の著作者はこの「除き」に入るので映画の著作者には含まれず、当然に含まれるとするイは誤り。原作者・脚本家は原著作物の著作者として、別途28条の権利等を持つ。

補足著作者と著作権者は別問題で、映画の著作権は16条で著作者が決まった後、29条により一定の場合は映画製作者へ帰属する。

43時事問題に関する論説の転載等

時事問題に関する論説の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 新聞・雑誌に掲載された時事問題に関する論説は、利用を禁止する旨の表示があっても、他の新聞・雑誌に自由に転載することができる。
  • 新聞・雑誌に掲載された時事問題に関する論説(学術的な性質のものを除く)は、利用を禁止する旨の表示がない限り、他の新聞・雑誌への転載等ができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
禁止表示

著作権法第39条第1項これらの利用を禁止する旨の表示がある場合は、この限りでないe-Gov原文

正しい
時事論説

著作権法第39条第1項他の新聞紙若しくは雑誌に転載しe-Gov原文

ひっかけ転載できるのが原則だが、禁止表示が一つあればそこで止まる。

解説新聞・雑誌に掲載された政治上・経済上・社会上の時事問題に関する論説(学術的な性質のものを除く)は、他の新聞・雑誌に転載し、又は放送・有線放送等を行うことができる(著作権法39条1項本文)。ただし、これらの利用を禁止する旨の表示がある場合はこの限りでない(同項ただし書)。アは禁止表示があっても自由に転載できるとしている点でただし書に反し、誤り。イは禁止表示がない限り転載等ができるとしており、本文どおりで正しい。

補足同じ言論の自由系でも、40条の公開の政治演説や裁判手続での公開陳述は禁止表示の留保がなく、いずれの方法でも利用できる点で39条と扱いが違う。

44公開の美術の著作物等の利用

屋外に設置された美術の著作物等の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 屋外の場所に恒常的に設置された美術の著作物の原作品や建築の著作物は、一定の場合を除き、いずれの方法によっても利用することができる。
  • 屋外に恒常的に設置された彫刻であっても、これを増製してその増製物を譲渡により公衆に提供する行為は、自由に行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
公開美術の利用

著作権法第46条次に掲げる場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができるe-Gov原文

誤り
除外される利用

著作権法第46条彫刻を増製し、又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合e-Gov原文

ひっかけ撮るのは自由でも、彫刻を複製して配るのは別。

解説美術の著作物でその原作品が屋外の場所に恒常的に設置されているものや建築の著作物は、一定の場合を除き、いずれの方法によっても利用できる(著作権法46条)。街中の銅像を写真に撮るような利用がこれにあたり、アは正しい。もっとも、46条1号は彫刻を増製し又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合を除外しているから、屋外の彫刻でも増製してその増製物を譲渡する行為は自由にはできず、イは誤り。

補足除外は彫刻の増製だけでなく、建築の著作物を建築により複製する場合、屋外恒常設置のための複製、専ら販売目的の複製・販売(4号)も含む。

45出版権の消滅の請求

出版権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複製権等保有者である著作者は、その著作物の内容が自己の確信に適合しなくなったときは、出版を廃絶するため、出版権者に通知してその出版権を消滅させることができる。
  • 著作者は、いかなる理由があっても、いったん設定した出版権を消滅させることはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
確信不適合

著作権法第84条第3項その著作物の内容が自己の確信に適合しなくなつたときはe-Gov原文

著作権法第84条第3項出版権者に通知してその出版権を消滅させることができるe-Gov原文

誤り
消滅請求

著作権法第84条第3項出版権者に通知してその出版権を消滅させることができるe-Gov原文

ひっかけいったん設定したら消せない、ではない。著作者の確信が変われば消せる。

解説複製権等保有者である著作者は、その著作物の内容が自己の確信に適合しなくなったときは、出版を廃絶するため、出版権者に通知してその出版権を消滅させることができる(著作権法84条3項)。考えが変わった著作物の流通を止められる規定で、アは正しい。したがって、いかなる理由でも消滅させられないとするイは誤り。出版権者が出版・公衆送信の義務に違反したときも、複製権等保有者は出版権を消滅させられる(同条1項・2項)。

補足ただし3項の廃絶は、出版権者に通常生ずべき損害をあらかじめ賠償しなければ行えず、義務違反による1項・2項の消滅とは要件が異なる。

46編集著作物・映画の著作者(総合)

著作物に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 編集物は、その素材の選択又は配列に創作性がなくても、編集著作物として保護される。
  • 映画の著作物の著作者は、原作小説・脚本・音楽等の著作者を除き、その映画の全体的形成に創作的に寄与した者である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
創作性

著作権法第12条第1項その素材の選択又は配列によつて創作性を有するものは、著作物として保護するe-Gov原文

正しい
全体的形成

著作権法第16条映画の著作物において翻案され、又は複製された小説、脚本、音楽その他の著作物の著作者を除き、制作、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とするe-Gov原文

ひっかけ編集著作物には創作性という関門があり、それを抜いた記述は成り立たない。

解説編集物が編集著作物として保護されるのは、その素材の選択又は配列によって創作性を有する場合である(著作権法12条1項)。アは創作性がなくても保護されるとしており、要件を外しているので誤り。イの映画の著作者は、原作小説・脚本・音楽等の著作者を除き、制作・監督・撮影等で映画の全体的形成に創作的に寄与した者であり(同16条)、こちらは条文どおりで正しい。

補足12条1項のかっこ書はデータベースを除いており、データベースの著作物は配列ではなく情報の選択・体系的構成の創作性で12条の2が別に規定する。

47時事論説・公開美術(総合)

著作権の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 新聞・雑誌に掲載された時事問題に関する論説は、利用を禁止する旨の表示があっても、自由に転載することができる。
  • 屋外に恒常的に設置された彫刻について、専らその複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する行為も、自由に行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
禁止表示

著作権法第39条第1項これらの利用を禁止する旨の表示がある場合は、この限りでないe-Gov原文

誤り
除外される利用

著作権法第46条専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する場合e-Gov原文

ひっかけ制限規定は入口だけ見ると広いが、ただし書と除外号で必ず絞られる。

解説新聞・雑誌の時事問題に関する論説は、利用を禁止する旨の表示がある場合は転載等できない(著作権法39条1項ただし書)。アは禁止表示があっても自由に転載できるとしており、ただし書に反して誤り。屋外に恒常設置された彫刻も、専らその複製物の販売を目的として複製し又は販売する行為は46条4号で自由利用から除かれるので、これを自由にできるとするイも誤り。どちらも制限規定に付いた留保・除外を見落とした記述である。

補足46条の除外は彫刻の増製や4号の販売目的複製などだが、屋外の建築を写真に撮る等の通常の利用までは妨げず、除外されるのは限られた態様にとどまる。

48商業用レコードの二次使用料(実演家)

商業用レコードの二次使用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けずに、放送を受信して同時に有線放送を行った場合であっても、実演家への二次使用料の支払義務を免れることはできない。
  • 放送事業者等が、実演が録音されている商業用レコードを用いた放送を行った場合には、当該実演に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
条文に「場合を除く」と除外規定がある

著作権法第95条第1項聴衆又は観衆から料金を受けずに、当該放送を受信して同時に有線放送を行つた場合を除くe-Gov原文

正しい
条文が「支払わなければならない」と義務づけている

著作権法第95条第1項実演家に二次使用料を支払わなければならないe-Gov原文

ひっかけ95条1項のかっこ書きを読み飛ばすと、非営利・無料の同時有線放送まで支払義務が残る。

解説実演が録音された商業用レコードを放送に用いた放送事業者等は、その実演に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない(第95条第1項本文)。これがイで、条文どおり正しい。アはこの支払義務に例外がないかのように書くが、95条1項にはかっこ書きの除外がある。営利を目的とせず、かつ聴衆又は観衆から料金を受けずに、放送を受信して同時に有線放送を行った場合は対象から外れる。だから「支払義務を免れることはできない」と言い切るアは誤り。除外に当たる行為を挙げると、非営利・無料での同時有線放送の一場面だけである。

補足この二次使用料の請求権は、文化庁長官が指定する団体(実演家については芸団協)がある場合、その団体によってのみ行使される(95条5項)。

49商業用レコードの二次使用料(レコード製作者)

商業用レコードの二次使用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商業用レコードを用いた放送等についてレコード製作者に支払われるべき二次使用料の額は、実演家に支払われるものと異なり、無償である。
  • 放送事業者等が商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行った場合には、そのレコードに係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
条文に支払義務が明記され無償とはされていない

著作権法第97条商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合e-Gov原文

正しい
条文が「支払わなければならない」と義務づけている

著作権法第97条レコード製作者に二次使用料を支払わなければならないe-Gov原文

ひっかけ「実演家とは違って製作者は無償」という対比の作り方そのものが条文にない。

解説第97条は、放送事業者等が商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行ったとき、そのレコードに係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならないと定める。イはこの本文どおりで正しい。アは、製作者に支払われる額が実演家と異なり無償だとするが、97条は製作者についても「支払わなければならない」と義務を課しており、無償とする根拠はない。実演家分(95条)と製作者分(97条)は別個の権利として、どちらも有償で発生する。

補足製作者の二次使用料も指定団体(一般社団法人日本レコード協会)を通じて行使され、額は協会と放送事業者等の協議で定まる(97条3項)。

50商業用レコードの二次使用(実演家とレコード製作者)

商業用レコードの二次使用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送事業者等が実演が録音されている商業用レコードを用いた放送等を行った場合、当該実演に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない。
  • 放送事業者等が商業用レコードを用いた放送等を行った場合、そのレコードに係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
条文が支払義務を明記している

著作権法第95条第1項実演家に二次使用料を支払わなければならないe-Gov原文

正しい
条文が支払義務を明記している

著作権法第97条レコード製作者に二次使用料を支払わなければならないe-Gov原文

ひっかけ条文番号が95条と97条に分かれているせいで、片方だけが対象に見える。

解説放送事業者等が実演入りの商業用レコードを放送等に用いれば、実演家に二次使用料を支払う(第95条第1項)。これがアで正しい。同じ放送等について、レコード製作者にも二次使用料を支払う(第97条)。これがイで正しい。実演家分は95条、製作者分は97条と根拠条文が分かれているだけで、ひとつの放送行為から両者への支払義務が同時に立ち上がる。よって両方とも正。支払先が二者になる点が、この問題の確認事項である。

補足実演家・製作者いずれの請求も、指定団体(芸団協/日本レコード協会)を通じて行う点も共通する。

51商業用レコードの二次使用と支払の要否(横断)

商業用レコードの二次使用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送事業者等は、実演が録音されている商業用レコードを用いた放送等を行った場合でも、実演家への二次使用料の支払を要しない。
  • 放送事業者等は、商業用レコードを用いた放送等を行った場合でも、そのレコードに係るレコード製作者への二次使用料の支払を要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
条文が支払義務を明記している

著作権法第95条第1項実演家に二次使用料を支払わなければならないe-Gov原文

誤り
条文が支払義務を明記している

著作権法第97条レコード製作者に二次使用料を支払わなければならないe-Gov原文

ひっかけ「支払を要しない」と書かれた肢を二つ並べられると、片方くらいは正しく見えてくる。

解説アは、実演入りの商業用レコードを放送等に用いても実演家への支払を要しないとするが、第95条第1項が「支払わなければならない」と義務を課しているため誤り。イは、同じ場合に製作者への支払を要しないとするが、第97条が製作者についても支払義務を定めているため誤り。一つの放送行為から、実演家分(95条)と製作者分(97条)の二つの支払義務が生じる。どちらかを不要と判断した時点で結論を外す。したがって両方とも誤り。

補足95条・97条の二次使用料は請求権であって、利用そのものを止める許諾権ではない。放送等は使用料の支払を条件に自由に行える。

52著作権の保護期間

著作権(財産権)の保護期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作権の保護期間は、原則として著作物が公表された時から70年である。
  • 著作権は、原則として著作者の死後70年を経過するまで存続する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
原則は死後70年

著作権法第51条第2項著作権は、…著作者の死後…七十年を経過するまでの間、存続する。e-Gov原文

正しい
51条2項:死後70年

著作権法第51条第2項著作権は、…著作者の死後…七十年を経過するまでの間、存続する。e-Gov原文

ひっかけ個人の著作物は『死後70年』。公表から、ではない。

解説著作権の保護期間は、個人の著作物については原則として著作者の死後70年までである(著作権法51条2項)。2018年の改正で死後50年から70年に延長された。公表時起算(公表後70年)になるのは、法人名義の著作物・無名変名の著作物・映画の著作物などの例外であり、個人の原則は死後起算。だから『公表時から70年』とするアは誤り、イは正しい。結論はアー誤、イー正。

補足2018年(TPP11発効)に死後50年から70年へ延長された。法人著作物・映画は公表後70年が原則。

53著作者人格権の一身専属性

著作者人格権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。
  • 著作権(財産権)を第三者に譲渡すると、著作者人格権も当然にその第三者に移転する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
59条:一身専属

著作権法第59条著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。e-Gov原文

誤り
人格権は著作者に残る

著作権法第59条著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。e-Gov原文

ひっかけ著作権を売っても、著作者人格権は作者に残る。

解説著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)は、著作者の人格的利益を守る権利で、著作者の一身に専属し譲渡できない(著作権法59条)。だからアは正しい。財産権である著作権を第三者に譲渡しても、著作者人格権は著作者に残り、当然には移転しない。だからイは誤り。実務では不行使特約で対応する。結論はアー正、イー誤。

補足実務では、譲渡契約に『著作者人格権を行使しない』旨の不行使特約を入れることが多い(権利自体は移らないため)。

54私的使用のための複製

私的使用のための複製に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 会社の業務のため社内で配布する目的であっても、自分で購入した書籍であれば、私的使用として自由に複製することができる。
  • 著作物を個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内で使用することを目的とするときは、原則としてその使用する者が複製することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
企業内利用は範囲外

著作権法第30条第1項個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(…「私的使用」…)を目的とするときは、…その使用する者が複製することができる。e-Gov原文

正しい
30条1項:私的使用

著作権法第30条第1項個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(…「私的使用」…)を目的とするときは、…その使用する者が複製することができる。e-Gov原文

ひっかけ『私的使用』は個人・家庭内まで。会社の仕事用は別。

解説著作権法30条1項は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内で使用する目的なら、使用する者が複製できると定める(私的使用のための複製)。だからイは正しい。しかし、会社の業務のために社内で配布する目的の複製は、この『限られた範囲』を超え私的使用に当たらない。購入した書籍かどうかは関係ない。だからアは誤り。結論はアー誤、イー正。

補足公衆用の自動複製機器の利用、技術的保護手段の回避による複製、違法配信と知りながらのダウンロードなどは、私的使用でも認められない例外。

55著作物の定義

著作権法上の「著作物」に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • アイデアや単なる事実そのものも、新規なものであれば著作物として保護される。
  • 著作物として保護されるためには、その表現に新規性があることが必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
著作権法2条1項1号が保護するのは思想又は感情の創作的な『表現』である。アイデアや単なる事実は、新しいものであっても、それ自体は著作物の定義に入らない。

著作権法第2条第1項第1号思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものe-Gov原文

誤り
著作物に必要なのは創作的な表現であり、特許法のような新規性ではない。既に知られた題材でも、表現に創作性があれば著作物になり得る。

著作権法第2条第1項第1号思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものe-Gov原文

ひっかけ著作物は『表現』を守る。アイデアや事実は守らない。要件は創作性で新規性ではない。

解説著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したもので、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するものをいう(著作権法2条1項1号)。保護されるのは『表現』であり、アイデアや単なる事実そのものは著作物でない(ア誤)。また要件は『創作性』(個性が表れていること)であって、特許のような『新規性』ではない(イ誤)。結論はアー誤、イー誤。

補足同じ事実から誰が書いても同じになる表現(ありふれた表現)は創作性が低く、保護されにくい。

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