問1商標権の存続期間と更新
商標権の存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権の存続期間は、設定の登録の日から10年をもって終了する。
- イ.商標権の存続期間は、商標権者の更新登録の申請により更新することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
商標権は更新により半永久的に維持できます。
商標権の存続期間は、設定の登録の日から10年をもって終了する(商標法19条1項)。ただし、商標は事業者が継続的に使用する営業上の標識(ブランド)を保護するものなので、商標権者の更新登録の申請により存続期間を更新でき(同19条2項)、更新を繰り返す限り半永久的に維持できる。これは存続期間が満了すると消滅する特許権・意匠権との大きな違いである。
問2存続期間の更新登録の申請期間
商標権の存続期間の更新に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.更新登録の申請は、原則として、商標権の存続期間の満了前6月から満了の日までの間にしなければならない。
- イ.商標権は存続期間の満了によって当然に消滅し、更新は一切認められない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
更新には申請の『時期』のルールがあります。
商標権は更新により維持できるが、更新登録の申請には時期のルールがある。更新登録の申請は、原則として商標権の存続期間の満了前6月から満了の日までの間にしなければならない(商標法20条2項)。この期間内に申請できなかった場合でも、経済産業省令で定める期間内であれば申請できる救済がある(同20条3項)。更新自体は認められる(19条2項)が、所定の期間内の手続が必要、という点を押さえる。
問3商標登録の要件
商標登録の要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であっても、自己の業務に係るものであれば当然に商標登録を受けることができる。
- イ.自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標は、一定の不登録事由に該当しない限り、商標登録を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
「自分の商品名なら何でも登録できる」と考えると、アで誤ります。
商標は自他の商品・役務を区別する目印(識別力)であることが本質である。そのため、自己の業務に係る商品・役務について使用する商標は、不登録事由に該当しない限り登録を受けられる(商標法3条1項柱書)が、識別力を欠く商標は登録できない。具体的には、その商品・役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標(同項1号)、慣用商標、産地・品質等を普通に表示するだけの商標などである。『誰の商品かを区別できるか』が登録可否の核心になる。
問4商標権の効力
商標権の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する。
- イ.商標権の効力は、登録の際に指定した商品・役務の区分とは無関係に、あらゆる商品・役務に及ぶ。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
商標権は『何の商品・役務について』登録したかが重要です。
商標権者は、指定商品または指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する(商標法25条)。つまり商標権は、登録の際に指定した商品・役務を基準に効力が定まる。したがって、指定商品・役務(およびその類似範囲)を超えて、無関係なあらゆる商品・役務にまで当然に効力が及ぶわけではない。商標は『どの商品・役務についての目印か』が重要で、出願時の区分・指定が権利範囲を画する。
問5先使用による商標の使用をする権利
先使用権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.他人の商標登録出願前から不正競争の目的でなくその商標を使用し、出願の際に需要者の間に広く認識されていた者は、継続使用などの要件を満たせば、その商標を使用する権利を有する。
- イ.商標権者又は専用使用権者は、先使用権を有する者に対し、混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
先に使っていた人を保護する制度があります。
商標は早い者勝ち(先願主義・登録主義)が原則だが、登録前から使っていた者を一定の場合に保護する制度がある。他人の商標登録出願前から日本国内で不正競争の目的でなくその商標を使用し、出願の際に需要者の間に広く認識(周知)されていた者は、継続使用などの要件を満たせば、その商品・役務についてその商標を使用する権利を有する(先使用権。商標法32条1項)。ただし、出所の混同を避けるため、商標権者等は先使用権者に対し混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求できる(同32条2項)。
問6商標の意義と存続期間
商標に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標法上の「商標」には、文字や図形は含まれるが、音は一切含まれない。
- イ.商標権の存続期間は更新することができないため、設定登録から10年で確定的に消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
「商標=文字や図形だけ」「更新できない」とどちらも思い込むと、両方で誤ります。
商標法上の商標とは、人の知覚によって認識できるもののうち、文字・図形・記号・立体的形状・色彩・音その他政令で定めるもの(標章)であって、業として商品・役務について使用するものをいう(商標法2条1項)。近年は音商標や色彩のみからなる商標なども保護対象になっており、文字や図形に限られない。また商標権の存続期間は設定登録から10年だが、更新登録の申請により更新でき(同19条2項)、更新を続ける限り維持できる。商標の範囲の広さと、更新可能性をあわせて押さえる。
問7商標の先願主義
商標登録出願の先後関係に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.同一又は類似の商品・役務について使用をする同一又は類似の商標について異なった日に2以上の商標登録出願があったときは、最先の出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。
- イ.同一又は類似の商品・役務について使用をする同一又は類似の商標について同日に2以上の出願があったときは、出願人の協議により定めた一の出願人のみが商標登録を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
商標も『早い者勝ち(先願)』が原則です。
商標制度も先願主義を採用している。同一又は類似の商品・役務について使用をする同一又は類似の商標について異なった日に2以上の商標登録出願があったときは、最先の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる(商標法8条1項)。同日に2以上の出願があったときは、出願人の協議により定めた一の出願人のみが登録を受けられ、協議が不成立等のときはくじによる(同条2項・5項)。早く出願することが重要になる。
問8商標登録を受けることができない商標
商標の不登録事由に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標であっても、識別力さえあれば商標登録を受けることができる。
- イ.他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標は、商標登録を受けることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
識別力があっても登録できない商標があります。
商標登録には、識別力(商標法3条)に加えて、登録を受けることができない事由(同4条1項)に該当しないことが必要である。たとえば、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標(4条1項7号)、他人の周知・著名商標と紛らわしい商標(同10号・15号・19号)、他人の業務に係る商品・役務と混同を生ずるおそれがある商標(同15号)などは登録できない。識別力があっても、これらの不登録事由に当たれば登録は認められない。
問9商標権の効力が及ばない範囲
商標権の効力が及ばない範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権の効力は、自己の氏名を普通に用いられる方法で表示する商標にも、当然に及ぶ。
- イ.商標権の効力は、指定商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示する商標には及ばない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
商標権でも止められない使い方があります。
商標権は強い独占権だが、誰もが普通に使う表示まで独占させると不当なので、効力が及ばない範囲が定められている。たとえば、自己の肖像・氏名・名称等を普通に用いられる方法で表示する商標(商標法26条1項1号)、指定商品・役務の普通名称・産地・品質等を普通に用いられる方法で表示する商標(同2号)などには、登録商標と同一・類似であっても商標権の効力は及ばない。記述的・一般的な表示は誰もが使えるようにする趣旨である。
問10専用使用権・通常使用権
商標権の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権者は、その商標権について専用使用権を設定することができ、専用使用権者は設定行為で定めた範囲内において登録商標の使用をする権利を専有する。
- イ.商標権者は、その商標権について他人に通常使用権を許諾することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
商標権は他人に使わせる形でも活用できます。
商標権者は、商標権を自ら使うほか、他人に使わせる形でも活用できる。専用使用権を設定すると、専用使用権者は設定行為で定めた範囲内で登録商標を独占的に使用する権利を専有する(商標法30条)。一方、通常使用権を許諾すると、通常使用権者は設定範囲内で登録商標を使用できるが、独占権ではない(同31条)。専用=独占的、通常=非独占的という違いを押さえる。
問11団体商標
団体商標に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.一般社団法人や事業協同組合等は、その構成員に使用をさせる商標について、団体商標の商標登録を受けることができる。
- イ.団体商標の商標登録を受けようとする者は、出願人が一定の法人であることを証明する書面を特許庁長官に提出しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
団体が構成員に使わせるブランドの制度です。
団体商標は、一般社団法人その他の社団(法人格を有しないもの及び会社を除く)や事業協同組合その他の特別の法律により設立された組合等が、その構成員に使用をさせる商標について登録を受ける制度である(商標法7条1項)。地域の組合がブランドを共有する場合などに用いられる。団体商標の登録を受けようとする者は、出願人が所定の法人であることを証明する書面を特許庁長官に提出しなければならない(同条3項)。通常の商標(自己の業務に係る商品・役務に使用)との違いを押さえる。
問12不使用による商標登録の取消審判
商標の不使用取消審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不使用を理由とする商標登録の取消審判を請求できるのは、その商標について利害関係を有する者に限られる。
- イ.継続して3年以上日本国内において商標権者等のいずれもが指定商品・指定役務についての登録商標の使用をしていないときは、その商標登録の取消審判を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
使っていない商標は取り消されることがあります。
商標は使用してこそ保護に値するため、継続して3年以上、日本国内で商標権者・専用使用権者・通常使用権者のいずれもが各指定商品・役務について登録商標を使用していないときは、何人も、その商標登録を取り消すことについて審判(不使用取消審判)を請求できる(商標法50条1項)。請求があると、被請求人(商標権者)が使用の事実を証明しない限り取消しを免れない(同2項)。特許無効審判が『利害関係人』に限られるのと異なり『何人も』請求できる点が対比される。
問13防護標章登録
防護標章登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.防護標章登録は、登録商標が需要者の間に広く認識されているか否かにかかわらず、誰でも受けることができる。
- イ.商標権者は、登録商標が自己の指定商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている場合に、混同のおそれがある非類似の商品・役務について、その登録商標と同一の標章の防護標章登録を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
有名なブランドは、似ていない商品への便乗も防げます。
商標権の効力は原則として指定商品・役務(とその類似範囲)に限られるが、著名なブランドは非類似の商品にまで便乗されるおそれがある。そこで、商標権者は、登録商標が自己の指定商品・役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている(著名な)場合に、混同のおそれがある非類似の商品・役務について、その登録商標と同一の標章の防護標章登録を受けることができる(商標法64条)。これにより著名商標の保護範囲が実質的に拡張される。
問14商標権の侵害とみなす行為
商標権の侵害に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録商標と同一の商標の使用のみが商標権侵害となり、これに類似する商標の使用が侵害とみなされることはない。
- イ.指定商品又は指定役務についての登録商標に類似する商標の使用は、商標権を侵害するものとみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
『同一』だけでなく『類似』の使用も侵害になります。
商標権者は指定商品・役務について登録商標の使用を専有する(商標法25条)が、保護を実効的にするため、一定の行為は侵害とみなされる(みなし侵害。同37条)。たとえば、指定商品・役務についての登録商標に類似する商標の使用、指定商品・役務に類似する商品・役務についての登録商標やこれに類似する商標の使用、侵害品の所持・製造・輸入等である。同一の使用だけでなく『類似』の範囲や予備的行為まで侵害とみなされる点を押さえる。
問15商標の侵害とみなす行為(所持等)
商標権の侵害に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録商標を付した侵害品を、譲渡や引渡しのために所持する行為は、実際に譲渡しない限り、商標権侵害とみなされることはない。
- イ.指定商品又は指定役務についての登録商標に類似する商標の使用は、商標権を侵害するものとみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
侵害品を『持っているだけ』でも侵害になりえます。
商標法37条は、商標権侵害の実効的救済のため、侵害とみなす行為を広く定める。指定商品・役務についての登録商標に類似する商標の使用(1号)のほか、侵害品(登録商標等を付した商品)を譲渡・引渡し・輸出のために所持する行為、登録商標を表示する物を所持・製造・輸入する行為などである。実際の使用・譲渡の前段階の予備的行為も侵害とみなすことで、流通前の差止め等を可能にしている。
問16商標権侵害における損害額の推定
商標権侵害による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権侵害による損害賠償請求では、侵害者がその侵害行為により利益を受けていても、その利益額を商標権者の損害額と推定する規定はない。
- イ.商標権侵害で侵害者がその侵害行為により利益を受けているときは、その利益の額が商標権者の受けた損害の額と推定される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
商標権侵害でも、損害額の立証を助ける推定規定があります。
商標権侵害の損害賠償では、特許法102条・不正競争防止法5条と同様、立証を助ける規定がある。侵害品の譲渡数量に基づく算定(商標法38条1項)、侵害者がその侵害行為により受けた利益の額を商標権者の損害額と推定する規定(同条2項)、登録商標の使用に対し受けるべき金銭(使用料相当額)を損害額として請求できる規定(同条3項)である。権利者の立証負担を軽減する共通の仕組みである。
問17商標の損害額の推定(総合)
商標権侵害による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権侵害では、侵害者がその侵害行為により受けた利益の額を、商標権者の損害額と推定する規定はない。
- イ.商標権者は、登録商標の使用に対し受けるべき金銭(使用料相当額)を、自己が受けた損害の額として賠償請求することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
「推定規定はない」「使用料は請求できない」はどちらも誤りです。
商標権侵害の損害賠償でも、立証困難を緩和する規定がある。侵害者がその侵害行為により受けた利益の額を商標権者の損害額と推定し(商標法38条2項)、登録商標の使用に対し受けるべき金銭(使用料相当額)を損害額として請求できる(同条3項)。さらに譲渡数量に基づく算定(同条1項)もある。特許法102条・不正競争防止法5条と共通する、権利者の立証負担を軽減する仕組みである。
問18商標登録出願の変更
商標登録出願の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標登録出願人は、団体商標の商標登録出願を通常の商標登録出願に変更すること等ができるが、その出願について査定又は審決が確定した後は、変更することができない。
- イ.商標登録出願の変更があっても、もとの商標登録出願は取り下げられたものとはみなされず、両方の出願が併存する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
出願は別種類に変更でき、変更すると元の出願は消えます。
商標登録出願人は、団体商標・地域団体商標・通常の商標登録出願を相互に変更することができる(商標法11条1項~3項)。ただし、その商標登録出願について査定又は審決が確定した後は変更できない(同条4項)。出願の変更があったときは、もとの商標登録出願は取り下げたものとみなされる(同条5項)。出願の種類を後から選び直せるが、時期的制限ともとの出願の取扱いに注意する。
問19商標登録出願の変更(総合)
商標登録出願の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標登録出願の変更は、その出願について査定又は審決が確定した後であっても、いつでも行うことができる。
- イ.出願の変更があっても、もとの商標登録出願は取り下げられたものとはみなされない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
「いつでも変更できる」「元の出願は残る」はどちらも誤りです。
商標登録出願は通常・団体・地域団体の各出願を相互に変更できる(商標法11条1項~3項)が、制限がある。変更は、その商標登録出願について査定又は審決が確定した後はできない(同条4項)。また、変更があったときは、もとの商標登録出願は取り下げたものとみなされる(同条5項)。変更の時期的制限と、もとの出願が消滅する効果をあわせて押さえる。
問20商標権の差止請求権
商標権の差止請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.差止請求は、現に侵害が行われている場合に限られ、侵害するおそれがあるにすぎない者に対しては請求することができない。
- イ.商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
おそれの段階を除外して誤る
商標権の差止請求は、現に侵害している者だけでなく、侵害するおそれがある者に対しても予防を請求できます。事前の予防が認められる点が特徴です。「おそれ」の段階を見落とさないようにしましょう。
問21商標権侵害に対する廃棄除却請求
商標権の差止請求に伴う措置に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.侵害の行為を組成した物の廃棄や侵害の行為に供した設備の除却の請求は、差止請求とは無関係に、単独でのみ行うことができる。
- イ.商標権者又は専用使用権者は、差止請求をするに際し、侵害の行為を組成した物の廃棄や侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
付随性を見落として誤る
侵害組成物の廃棄や侵害供用設備の除却の請求は、差止請求をするに際して行うものです。条文は「前項の規定による請求をするに際し」と定めており、差止請求に付随する措置です。単独行使と決めつけないようにしましょう。