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民法・第18

民法(総則・物権・不法行為復習)の問題(15問)

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この章で確認する論点

18章では、行政書士 民法③ 共有物変更・管理・分割の復習・行政書士 民法③ 留置権の復習・行政書士 民法③ 離婚・財産分与の復習・行政書士 民法③ 権限外行為の表見代理の復習・行政書士 民法③ 制限行為能力者の復習を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法9条13条95条110条162条251条252条295条388条695条696条697条702条703条708条715条717条722条724条761条768条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月〜2026年6月時点の法令に準拠
1行政書士 民法③ 共有物変更・管理・分割の復習

民法の重要論点に関する共有に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 各共有者は、その形状又は効用の著しい変更を伴う共有物の変更を加えるには、他の共有者の同意を得なければならない。
  • 共有物の管理に関する事項は、共有物を使用する共有者があるときも、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
251条1項が共有物の変更に同意を要求する

民法第251条各共有者は、他の共有者の同意を得なければe-Gov原文

正しい
252条1項が管理事項の決定方法を定める

民法第252条各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とするe-Gov原文

ひっかけ共有は『変更=全員同意/管理=過半数/保存=単独』。

解説共有物については、①変更(著しい変更を伴うもの)は共有者全員の同意(251条1項)、②管理に関する事項及び軽微な変更は持分価格の過半数(252条1項)、③保存行為は各共有者が単独で(252条5項)できる。また各共有者はいつでも分割を請求でき、不分割特約は5年を超えられない(256条)。行為の重さに応じて必要な同意の度合いが変わる。

補足共有物の分割をしない旨の契約(不分割特約)は5年を超えられず、更新も更新時から5年までである(256条)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

2行政書士 民法③ 留置権の復習

民法の重要論点に関する留置権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
  • 占有が不法行為によって始まった場合には、留置権は成立しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
295条1項が留置権の内容を定める

民法第295条その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができるe-Gov原文

正しい
295条2項が不法占有を留置権から除外する

民法第295条占有が不法行為によって始まった場合には、適用しないe-Gov原文

ひっかけ留置権は『物に関して生じた債権』が要件。不法占有では成立しない。

解説留置権は、他人の物を占有する者が、その物に関して生じた債権(修理代金など)の弁済を受けるまでその物を留置できる法定担保物権である(295条1項)。債権が弁済期にないときや、占有が不法行為によって始まったときは成立しない(同条1項ただし書・2項)。当事者の意思によらず法律上当然に発生する点が抵当権などと異なる。

補足留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまで留置物の全部を留置できる(不可分性、296条)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

3行政書士 民法③ 離婚・財産分与の復習

民法の重要論点に関する財産分与に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
  • 財産分与について当事者間に協議が調わないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
768条1項が財産分与請求権を定める

民法第768条協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができるe-Gov原文

正しい
768条2項が家庭裁判所への請求を定める

民法第768条当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ財産分与は、協議が調わなければ『家庭裁判所』が一切の事情を考慮して定める。

解説離婚をした者の一方は、相手方に対して財産分与を請求できる(768条1項)。協議が調わないときは家庭裁判所に協議に代わる処分を請求でき(同条2項)、家庭裁判所は当事者双方の財産の取得・維持への寄与の程度等一切の事情を考慮して、分与の額・方法を定める(同条3項)。財産分与には、夫婦財産の清算・離婚後の扶養・損害賠償の要素が含まれるとされる。

補足財産分与は、協議上の離婚だけでなく裁判上の離婚にも準用される(771条)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

4行政書士 民法③ 権限外行為の表見代理の復習

民法の重要論点に関する権限外の行為の表見代理に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときは、表見代理が成立し、本人がその責任を負う。
  • 権限外の行為の表見代理が成立するためには、第三者が代理人に権限があると信じたことについて正当な理由が必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
110条が権限外の行為の表見代理を定める

民法第110条代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときe-Gov原文

正しい
110条が正当な理由を要件とする

民法第110条第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときe-Gov原文

ひっかけ権限外の表見代理は『基本代理権の存在』+『第三者の正当な理由』で成立。

解説代理人が与えられた代理権の範囲を超えて行為をした場合でも、第三者がその権限があると信ずべき正当な理由があるときは、表見代理が成立し、本人が責任を負う(110条)。前提として、何らかの基本代理権が存在することが必要である。代理権授与の表示による表見代理(109条)、代理権消滅後の表見代理(112条)と並ぶ表見代理の一類型である。

補足正当な理由とは、第三者が無過失で代理権の存在を信じたことをいうと解されている。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

5行政書士 民法③ 制限行為能力者の復習

民法の重要論点に関する制限行為能力者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 成年被後見人の法律行為は取り消すことができるが、日用品の購入その他日常生活に関する行為については取り消すことができない。
  • 被保佐人が、不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をするには、保佐人の同意を得る必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
9条が成年被後見人の行為能力を定める

民法第9条成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでないe-Gov原文

誤り
13条1項3号が保佐人の同意を要する行為とする

民法第13条不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすることe-Gov原文

ひっかけ成年被後見人は原則すべて取消し可、被保佐人は13条の重要行為のみ同意が必要。

解説成年被後見人の法律行為は、日用品の購入など日常生活に関する行為を除き、常に取り消すことができる(9条)。これに対し被保佐人は、13条1項に列挙された重要な行為(借財・保証、不動産等重要財産の得喪、訴訟行為、相続の承認放棄など)について保佐人の同意を要し、同意を欠く行為は取り消せる(13条4項)。保護の範囲が両者で異なる。

補足被補助人については、家庭裁判所の審判で同意を要する特定の行為が個別に定められる(17条)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

6行政書士 民法③ 不当利得・不法原因給付の復習

民法の重要論点に関する不当利得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
  • 不法な原因のために給付をした者は、その不法な原因が受益者についてのみ存したときであっても、その給付したものの返還を請求することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
703条が善意の受益者の返還義務を定める

民法第703条その利益の存する限度において、これを返還する義務を負うe-Gov原文

誤り
708条ただし書が不法原因給付の例外を定める

民法第708条ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ善意の受益者は現存利益まで。不法原因給付でも受益者のみ不法なら返還可。

解説不当利得では、善意の受益者は現存利益の限度で返還すれば足りる(703条)が、悪意の受益者は受けた利益に利息を付して返還し、なお損害があれば賠償する(704条)。また、不法な原因のために給付をした者は原則として返還を請求できない(不法原因給付・708条本文)が、不法な原因が受益者の側にのみある場合は例外的に返還を請求できる(同条ただし書)。

補足悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない(704条)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

7行政書士 民法③ 所有権取得時効の復習

民法の重要論点に関する所有権の取得時効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 20年間、所有の意思をもって平穏かつ公然に他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
  • 占有の開始時に善意かつ無過失であった者でも、所有権を時効取得するには20年間の占有を要する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
162条1項が長期取得時効を定める

民法第162条二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得するe-Gov原文

誤り
162条2項が短期取得時効を定める

民法第162条十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得するe-Gov原文

ひっかけ取得時効は『原則20年/善意無過失なら10年』。

解説所有権の取得時効には、20年間の占有による長期取得時効(162条1項)と、占有開始時に善意かつ無過失であった場合の10年間による短期取得時効(同条2項)がある。いずれも所有の意思をもって平穏・公然に占有することが要件である。善意無過失は占有開始時に判断される。

補足「所有の意思」のある占有を自主占有といい、賃借人のような他主占有では取得時効は成立しない。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

8行政書士 民法③ 日常家事債務の復習

民法の重要論点に関する日常の家事に関する債務の連帯責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方も、これによって生じた債務について連帯してその責任を負う。
  • 夫婦の一方が、あらかじめ第三者に対し責任を負わない旨を予告していた場合であっても、他の一方は日常の家事に関する債務について連帯責任を免れない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
761条本文が日常家事債務の連帯責任を定める

民法第761条夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負うe-Gov原文

誤り
761条ただし書が連帯責任の例外を定める

民法第761条第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ日常家事債務は夫婦が連帯責任。ただし事前の予告があれば免れる。

解説夫婦の一方が日常の家事(食料品の購入や子の教育費など)に関して第三者と取引をしたときは、他方も連帯して責任を負う(761条本文)。これは夫婦間の取引の相手方を保護する趣旨である。ただし、あらかじめ第三者に責任を負わない旨を予告した場合は連帯責任を負わない(同条ただし書)。

補足日常家事の範囲を超える行為については、判例上、相手方が日常家事に属すると信じる正当な理由がある場合に限り表見代理の趣旨が類推される。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

9行政書士 民法③ 錯誤の復習

民法の重要論点に関する錯誤に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 錯誤による意思表示の取消しは、いかなる場合であっても、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができる。
  • 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合でも、相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたときは、錯誤による取消しをすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
95条4項が第三者保護を定める

民法第95条善意でかつ過失がない第三者に対抗することができないe-Gov原文

正しい
95条3項2号が重過失の例外を定める

民法第95条相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたときe-Gov原文

ひっかけ錯誤取消しは『善意無過失の第三者』に対抗不可。重過失でも例外あり。

解説錯誤による意思表示は、その錯誤が法律行為の目的・取引上の社会通念に照らして重要であれば取り消せる(95条1項)。表意者に重大な過失があると原則取消しできないが、相手方が悪意・重過失であるか、相手方も同一の錯誤に陥っていた場合は例外的に取消せる(同条3項)。取消しは善意無過失の第三者には対抗できない(同条4項)。

補足動機の錯誤は、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていた場合に取消しの対象となる(95条2項)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

10行政書士 民法③ 使用者責任・工作物責任の復習

民法の重要論点に関する不法行為(使用者責任・工作物責任)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ある事業のために他人を使用する者は、被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたときであっても、被用者が事業の執行について第三者に加えた損害の賠償責任を免れることはできない。
  • 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害が生じた場合において、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
715条1項ただし書が使用者の免責事由を定める

民法第715条使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたときe-Gov原文

正しい
717条1項が工作物責任の占有者・所有者の関係を定める

民法第717条占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならないe-Gov原文

ひっかけ使用者は『相当の注意』で免責の余地、工作物の所有者は『無過失責任』。

解説使用者責任(715条)では、使用者は被用者が事業の執行につき加えた損害を賠償するが、選任・監督に相当の注意をした等の場合は免責され得る(ただし実務上免責は容易に認められない)。工作物責任(717条)では、第一次的に占有者が責任を負うが、占有者が必要な注意をしたときは所有者が賠償責任を負い、所有者の責任には免責規定がない(無過失責任)。

補足使用者・所有者が被害者に賠償した場合、被用者や他に責任を負う者に求償できる(715条3項・717条3項)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

11行政書士 民法③ 法定地上権の復習

民法の重要論点に関する法定地上権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 法定地上権が成立するには、抵当権の設定当時、土地と建物が別々の所有者に属していることが必要である。
  • 土地及び建物が同一の所有者に属する場合にその一方に抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について地上権が設定されたものとみなされる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
388条が同一所有者を法定地上権の要件とする

民法第388条土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合においてe-Gov原文

正しい
388条が法定地上権の成立を定める

民法第388条その建物について、地上権が設定されたものとみなすe-Gov原文

ひっかけ法定地上権は『抵当権設定時に土地建物が同一所有者』が出発点。

解説法定地上権は、①抵当権設定当時に土地と建物が同一所有者に属し、②土地または建物に抵当権が設定され、③抵当権の実行により土地と建物の所有者が異なることになった場合に、建物のために法律上当然に成立する地上権である(388条)。建物が取り壊されるのを防ぎ、社会経済的損失を避ける趣旨である。地代は当事者の請求により裁判所が定める。

補足地代について当事者の協議が調わないときは、当事者の請求により裁判所が定める(388条)。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

12行政書士 民法③ 不法行為の過失相殺の復習

民法の重要論点に関する不法行為による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不法行為において被害者に過失があったときは、裁判所は、必ずこれを考慮して損害賠償の額を定めなければならない。
  • 不法行為による損害賠償については、損害賠償の方法及び中間利息の控除に関する規定が準用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
722条2項が過失相殺を裁量的とする

民法第722条これを考慮して、損害賠償の額を定めることができるe-Gov原文

正しい
722条1項が賠償方法等の準用を定める

民法第722条第四百十七条及び第四百十七条の二の規定は、不法行為による損害賠償について準用するe-Gov原文

ひっかけ不法行為の過失相殺は『任意的』、債務不履行の過失相殺は『必要的』。

解説不法行為の損害賠償では、被害者に過失があれば裁判所は『これを考慮して額を定めることができる』とされ、考慮は裁量的である(722条2項)。これに対し債務不履行の過失相殺(418条)は『裁判所はこれを考慮して定める』とされ必要的である点が異なる。また不法行為にも金銭賠償の原則や中間利息の控除が準用される(722条1項)。

補足過失相殺をするには、被害者に事理を弁識する能力(責任能力までは不要)があれば足りるとするのが判例である。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

13行政書士 民法③ 事務管理の復習

民法の重要論点に関する事務管理に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 義務なく他人のために事務の管理を始めた者は、本人の意思を知っているときであっても、常に自己が最も合理的と考える方法で事務管理をすれば足りる。
  • 管理者が本人の意思に反して事務管理をしたときであっても、支出した有益な費用の全額の償還を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
697条2項が本人の意思尊重義務を定める

民法第697条その意思に従って事務管理をしなければならないe-Gov原文

誤り
702条3項が意思に反する管理の費用償還を制限する

民法第702条本人が現に利益を受けている限度においてのみ、前二項の規定を適用するe-Gov原文

ひっかけ事務管理は『本人の意思に従う』。意思に反すれば償還は現存利益まで。

解説事務管理では、管理者は事務の性質に従い最も本人の利益に適合する方法で管理し、本人の意思を知り又は推知できるときはその意思に従わなければならない(697条)。有益費は本人に償還請求できるが(702条1項)、本人の意思に反する管理であったときは、本人が現に利益を受けている限度でのみ償還を受けられる(同条3項)。

補足事務管理は契約に基づかない義務であり、原則として管理者は報酬を請求できない。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

14行政書士 民法③ 不法行為損害賠償請求権の時効復習

民法の重要論点に関する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。
  • 不法行為による損害賠償請求権は、不法行為の時から10年間行使しないときは、時効によって消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
724条1号が主観的起算点の時効期間を3年とする

民法第724条損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときe-Gov原文

誤り
724条2号が客観的起算点の時効期間を20年とする

民法第724条不法行為の時から二十年間行使しないときe-Gov原文

ひっかけ不法行為の時効は『知った時から3年・行為時から20年』(人身は3年→5年)。

解説不法行為による損害賠償請求権は、①被害者等が損害及び加害者を知った時から3年(724条1号)、②不法行為の時から20年(同条2号)のいずれかの経過で時効消滅する。ただし、人の生命又は身体を害する不法行為については、①の期間が3年ではなく5年に伸長される(724条の2)。

補足債務不履行による損害賠償請求権の時効(166条1項)とは起算点・期間が異なるので区別が必要である。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

15行政書士 民法③ 和解の復習

民法の重要論点に関する和解に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 和解は、当事者の一方のみが譲歩してその間に存する争いをやめることを約することによって、効力を生ずる。
  • 和解の後、和解によって権利を有すると認められた者が実は従来その権利を有していなかった旨の確証が得られたときは、その和解は無効となる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
695条が和解の要件として互譲を求める

民法第695条当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずるe-Gov原文

誤り
696条が和解の確定効を定める

民法第696条その権利は、和解によってその当事者の一方に移転し、又は消滅したものとするe-Gov原文

ひっかけ和解は『互譲』が要件。後に確証が出ても和解どおりに権利が確定する。

解説和解は、当事者が互いに譲歩(互譲)して争いをやめることを約する契約である(695条)。和解により権利関係が確定すると、後に和解の内容と異なる事実の確証が得られても、和解は覆らず、和解の内容どおりに権利が移転・消滅したものと扱われる(696条。和解の確定効)。紛争の蒸し返しを防ぐ趣旨である。

補足ただし、和解の対象としていなかった事項についての錯誤など、一定の場合には和解の効力が争われることがある。 復習では、誰が、誰に対して、どの効果を主張できるかを整理する。

読み終えたら、解いて採点

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