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輸徴法・第22

輸徴法(保税作業・還付・徴収手続②)の問題(15問)

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この章で確認する論点

22章では、簡易税率適用物品の非課税と適用法令の原則・保税工場外保税作業①・保税工場外保税作業②・加工修繕免税の軽減期間と再輸出減税の軽減期間・再輸出減税の準用規定と保税展示場での使用の課税対象除外を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

輸徴法2条の24条10条15条の215条の316条の216条の317条18条20条21条21条の222条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1簡易税率適用物品の非課税と適用法令の原則

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 保税地域から引き取られる課税物品のうち、関税定率法第三条の二第一項本文(入国者の輸入貨物に対する簡易税率)の規定の適用を受けるものについては、当該引取りに係る内国消費税は、課さない。
  • 保税地域からの引取りに係る課税物品に内国消費税を課する場合に適用する法令は、常に引取りの日において適用される法令による。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
2条の2のとおり → 正しい

輸徴法第2_2条保税地域から引き取られる課税物品のうち、関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)第三条の二第一項本文(入国者の輸入貨物に対する簡易税率)の規定の適用を受けるものについては、当該引取りに係る内国消費税は、課さないe-Gov原文

誤り
『常に引取りの日において適用される法令による』が誤り。関税の法令適用日を基準とする

輸徴法第4条保税地域からの引取りに係る課税物品に内国消費税を課する場合に適用する法令は、当該物品に関税を課する場合の法令を適用する日において適用される法令によるe-Gov原文

ひっかけ内国消費税の適用法令は関税の法令適用日を基準とする(引取りの日そのものではない)。

解説輸徴法は消費税・酒税・たばこ税等の内国消費税について、関税の仕組みに準拠して保税地域からの引取り時に課税する制度。2条の2は簡易税率適用物品の非課税、4条1項は適用法令の決定基準を、いずれも関税の取扱いに連動させて定める。

補足輸徴法は独立した税目ではなく、消費税法等の『保税地域からの引取り』段階における賦課徴収の手続法として位置づける。

2保税工場外保税作業①(みなし規定と担保提供)

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 保税工場又は総合保税地域の許可を受けた者が、保税工場外における保税作業の許可を受けて外国貨物である課税物品を当該保税工場又は総合保税地域以外の場所に出す場合には、指定された場所に出されている当該物品及び当該物品を原料又は材料とした製品は、指定された期間が満了するまでは、なお当該保税工場又は総合保税地域にあるものとみなして、消費税法等及びこの法律の規定を適用する。
  • 税関長は、前項の許可をする場合において、必要があると認めるときであつても、その許可に係る課税物品に課されるべき内国消費税額に相当する担保を提供させることはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
10条1項のとおり → 正しい

輸徴法第10条同法第六十一条第一項の規定により指定された場所に出されている当該物品及び当該物品を原料又は材料とした製品は、同項の規定により指定された期間が満了するまでは、なお当該保税工場又は総合保税地域にあるものとみなして、消費税法等及びこの法律の規定を適用するe-Gov原文

誤り
『担保を提供させることはできない』が誤り。必要と認めるときは担保提供を求めることができる

輸徴法第10条税関長は、前項の許可をする場合において、必要があると認めるときは、その許可に係る課税物品に課されるべき内国消費税額に相当する担保を提供させることができるe-Gov原文

ひっかけ場外作業の許可には担保提供が求められうる(税関長の裁量)。

解説10条は保税工場外保税作業(いわゆる場外作業)に伴う内国消費税の取扱いを定める。1項でみなし規定(場外に出ても指定期間内は保税工場等にあるものとみなす)、2項で税関長の担保提供要求権限を定め、徴税確保の手当てをしている。

補足保税工場外作業は関税法61条1項が根拠であり、輸徴法10条はその内国消費税版の手当てと理解する。

3保税工場外保税作業②(期間経過後の徴収と移入みなし)

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 第一項に規定する指定された期間が経過した場合において、同項に規定する指定された場所に同項の課税物品又は当該物品を原料若しくは材料とした製品があるときは、税関長は、同項に規定する保税工場又は総合保税地域の許可を受けた者から、直ちに当該物品に係る内国消費税を徴収する。
  • 第一項の課税物品が前項の規定に該当することとなつた場合には、第一項に規定する指定された期間が経過した時に、当該物品は当該保税工場又は総合保税地域から同項に規定する指定された場所に移入されたものとみなし、当該物品を原料又は材料とした製品で課税物品に該当するものはその製造をした者がその場所で製造したものとみなして、消費税法等の規定を適用する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
10条3項のとおり → 正しい

輸徴法第10条第一項に規定する指定された期間が経過した場合において、同項に規定する指定された場所に同項の課税物品又は当該物品を原料若しくは材料とした製品があるときは、税関長は、同項に規定する保税工場又は総合保税地域の許可を受けた者から、直ちに当該物品に係る内国消費税を徴収するe-Gov原文

正しい
10条4項のとおり → 正しい

輸徴法第10条第一項の課税物品が前項の規定に該当することとなつた場合には、第一項に規定する指定された期間が経過した時に、当該物品は当該保税工場又は総合保税地域から同項に規定する指定された場所に移入されたものとみなし、当該物品を原料又は材料とした製品で課税物品に該当するものはその製造をした者がその場所で製造したものとみなして、消費税法等の規定を適用するe-Gov原文

ひっかけ期間経過後の残存物品は『直ちに徴収』かつ『指定場所への移入・製造とみなす』の両方が働く。

解説10条3項・4項は、場外作業の指定期間経過後も物品が場内に戻らない場合の徴税手続を定める。3項が直ちの徴収、4項がその課税タイミング・場所を確定するみなし規定という関係で、両者は一体で機能する。

補足みなし規定(4項)は3項の徴収の法的根拠(課税物件・課税時期の確定)を補強する技術的な規定と理解する。

4加工修繕免税の軽減期間と再輸出減税の軽減期間

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 加工又は修繕のため本邦から輸出された課税物品は、輸出の許可の日から三年以内に輸入されるものであれば、その消費税を軽減することができる。
  • 長期間にわたつて使用することができ、かつ、通常その輸入が貸借契約に基づき、又は請負契約の履行に関連して、本邦で一時的に使用するため行われる課税物品のうち政令で定めるもので輸入され、その輸入の許可の日から二年以内に輸出されるものについては、政令で定めるところにより、その消費税を軽減することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
『三年以内であれば軽減できる』が誤り。原則一年、延長には税関長の承認が必要

輸徴法第15_2条加工又は修繕のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から一年(一年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、一年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入される課税物品e-Gov原文

正しい
15条の3第1項のとおり → 正しい

輸徴法第15_3条長期間にわたつて使用することができ、かつ、通常その輸入が貸借契約に基づき、又は請負契約の履行に関連して、本邦で一時的に使用するため行われる課税物品のうち政令で定めるもので輸入され、その輸入の許可の日から二年(その使用のできる期間が特に長期にわたる課税物品で政令で定めるものについては、五年以内において政令で定める期間)以内に輸出されるものについては、政令で定めるところにより、その消費税を軽減することができるe-Gov原文

ひっかけ加工修繕免税は一年、一時使用の再輸出減税は二年(最長五年)が原則期間。

解説15条の2(加工・修繕のための輸出)は原則一年、15条の3(一時使用目的の輸入・再輸出減税)は原則二年(政令で定める長期使用物品は最長五年)と、軽減の対象期間が制度趣旨に応じて異なる点を区別する。

補足いずれも関税定率法上の対応する減税制度(11条・18条)と連動する仕組みである点も押さえる。

5再輸出減税の準用規定と保税展示場での使用の課税対象除外

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 関税定率法第十八条第二項(再輸出減税)の規定は前項の規定により消費税を軽減する場合について、同条第三項の規定は前項の規定により消費税の軽減を受けた課税物品について、同条第四項の規定は前項の規定により消費税の軽減を受けた者について、それぞれ準用する。
  • 保税展示場又は総合保税地域において、関税法上の承認を受けて、消費税法上の課税貨物を使用する場合(展示に関連して使用する場合に限る。)には、消費税法第四条第六項本文(課税の対象)の規定は、適用しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
15条の3第2項のとおり → 正しい

輸徴法第15_3条関税定率法第十八条第二項(再輸出減税)の規定は前項の規定により消費税を軽減する場合について、同条第三項の規定は前項の規定により消費税の軽減を受けた課税物品について、同条第四項の規定は前項の規定により消費税の軽減を受けた者について、それぞれ準用するe-Gov原文

正しい
16条の2第1項のとおり → 正しい

輸徴法第16_2条保税展示場又は総合保税地域において、関税法第六十二条の三第一項(保税展示場に入れる外国貨物に係る手続)又は第六十二条の十(総合保税地域に外国貨物を置くこと等の承認)の承認を受けて、消費税法第二条第一項第十一号(定義)に規定する課税貨物を使用する場合(展示に関連して使用する場合に限る。)には、同法第四条第六項本文(課税の対象)の規定は、適用しないe-Gov原文

ひっかけ保税展示場での課税対象除外は『展示に関連して使用する場合』に限定される。

解説15条の3第2項は関税定率法の再輸出減税規定(18条)を丸ごと準用する技術的規定。16条の2第1項は保税展示場・総合保税地域での『展示に関連する使用』を課税対象から除外する特例で、展示会等での一時使用に配慮した規定。

補足万博・見本市等の保税展示場制度における内国消費税の取扱いとして実務的に重要。

6保税展示場外使用のみなし規定と準用

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 保税展示場又は総合保税地域に入れられた課税貨物が、税関長の許可を受けて保税展示場又は総合保税地域以外の場所で使用される場合には、当該課税貨物は、指定された期間の満了を待たず直ちに当該保税展示場又は総合保税地域の外にあるものとみなして消費税法及びこの法律の規定を適用する。
  • 第十条第三項の規定は、前項の指定された期間が経過した場合について準用する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
『期間の満了を待たず直ちに場外にあるものとみなす』が誤り。期間満了までは場内にあるものとみなす

輸徴法第16_2条同法第六十二条の五の規定により指定された場所に出されている当該課税貨物は、同条の規定により指定された期間が満了するまでは、なお当該保税展示場又は総合保税地域にあるものとみなして、消費税法及びこの法律の規定を適用するe-Gov原文

正しい
16条の2第3項のとおり → 正しい

輸徴法第16_2条第十条第三項の規定は、前項の指定された期間が経過した場合について準用するe-Gov原文

ひっかけ保税展示場の場外使用も保税工場外作業と同じ『期間内は場内みなし』構造。

解説16条の2第2項・3項は10条1項・3項(保税工場外作業)の構造を保税展示場の場外使用にも横展開したもの。『指定期間満了まではなお場内にあるものとみなす』(2項)→『期間経過後もなお場外にあれば直ちに徴収』(3項準用)という同じロジックが繰り返される。

補足10条と16条の2は条文の作り方が並行しているため、セットで比較すると理解しやすい。

7保税展示場担保提供の併給義務と輸入時同一状態再輸出の還付

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 税関長は、関税法上の規定により保税展示場又は総合保税地域に入れられた外国貨物である課税物品につき担保の提供を求めるときは、当該物品についてその内国消費税の額に相当する金額の範囲内で、担保の提供を併せて求めなければならない。
  • 内国消費税を納付して輸入された課税物品のうち、輸入の際にこの規定の適用を受けようとする旨を届け出たものであつて、輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを本邦から輸出するときは、当該物品が輸入の許可の日から一年以内に輸出されるものである場合に限り、その内国消費税額に相当する金額を還付することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
16条の2第4項のとおり → 正しい

輸徴法第16_2条税関長は、関税法第六十二条の四第二項(販売物品についての担保の提供)(同法第六十二条の十五において準用する場合を含む。)の規定により保税展示場又は総合保税地域に入れられた外国貨物である課税物品につき担保の提供を求めるときは、当該物品についてその内国消費税の額に相当する金額の範囲内で、担保の提供を併せて求めなければならないe-Gov原文

正しい
16条の3第1項のとおり → 正しい

輸徴法第16_3条その輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを本邦から輸出するときは、当該物品がその輸入の許可の日から一年(一年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、一年を超え税関長が指定する期間)以内に輸出されるものe-Gov原文

ひっかけ同一状態再輸出の還付は原則『輸入許可の日から一年以内』が要件。

解説16条の2第4項は関税の担保要求に内国消費税分を上乗せして求める手続、16条の3第1項は輸入時と同一状態での再輸出に対する還付制度(いわゆる『そのまま再輸出』還付)。いずれも保税展示場・一時輸入に関連する制度として、担保(入口)と還付(出口)の両面から運用を支える。

補足16条の3は関税定率法の再輸出免税(17条)に相当する内国消費税版の還付制度として理解する。

8輸入時同一状態再輸出還付における納期限延長時の特例と還付加算金の不適用

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 消費税法等の規定により内国消費税の納期限が延長された課税物品でその内国消費税が納付されていないものについては、この還付の仕組みを一切利用することができない。
  • 第一項の規定による還付金については、国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)の規定は、当然に適用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
『一切利用することができない』が誤り。減額という形で実質的に利用できる

輸徴法第16_3条消費税法等の規定により内国消費税の納期限が延長された課税物品でその内国消費税が納付されていないもののうち、当該課税物品に係る内国消費税が納付されているものとみなして前項の規定を適用した場合に還付することができることとなるものについては、その延長された期限内に限り、政令で定めるところにより、その還付することができることとなる内国消費税額に相当する金額をその納期限が延長された内国消費税額から減額することができるe-Gov原文

誤り
『当然に適用される』が誤り。還付加算金の規定は適用されない

輸徴法第16_3条第一項の規定による還付金については、国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)の規定は、適用しないe-Gov原文

ひっかけ同一状態再輸出の還付金には利息に相当する還付加算金が付かない。

解説16条の3第2項は納期限延長中の物品にも実質的な還付の利益を及ぼす調整規定。4項は同一状態再輸出の還付金について還付加算金(還付が遅れた場合の利息相当)を一律に排除する特則で、通常の税額還付とは扱いが異なる点に注意。

補足還付加算金の不適用は16条の3第4項・17条6項など、輸徴法の複数の還付規定に共通して置かれている。

9違約品等の再輸出による還付と廃棄による還付

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 内国消費税を納付して輸入された課税物品のうち、品質又は数量等が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められる物品でその輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを返送のため輸出するときは、当該物品が輸入の許可の日から六月以内に保税地域に入れられたものである場合に限り、その内国消費税額に相当する金額を還付することができる。
  • 前項に規定する物品を輸出に代えて廃棄することがやむを得ないと認められる場合において、これをその輸入の許可の日から六月以内に保税地域に入れ、あらかじめ税関長の承認を受けて廃棄したときは、その内国消費税額に相当する金額を還付することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
17条1項1号のとおり → 正しい

輸徴法第17条当該物品がその輸入の許可の日から六月(六月を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、六月を超え一年以内において税関長が指定する期間。次項において同じ。)以内に保税地域e-Gov原文

輸徴法第17条一品質又は数量等が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められる物品e-Gov原文

正しい
17条2項のとおり → 正しい

輸徴法第17条前項に規定する物品を輸出に代えて廃棄することがやむを得ないと認められる場合において、これをその輸入の許可の日から六月以内に保税地域に入れ、あらかじめ税関長の承認を受けて廃棄したときe-Gov原文

ひっかけ違約品等の還付は『返送』でも『廃棄』でも認められる(要件は共通)。

解説17条は違約品等(契約相違・予期しない品質・法令により販売使用禁止となった物品)について、①返送のための輸出(1項)と②輸出に代えた廃棄(2項)のいずれでも還付を認める。いずれも原則『輸入許可の日から六月以内』の保税地域搬入が共通要件。

補足廃棄の場合はあらかじめ税関長の承認が必要という点が、単純な返送(輸出)との違い。

10違約品等還付における特例申告時の控除要件と還付加算金の不適用

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特例申告に係る課税物品について、特例納税申告書の提出後に輸出した場合であつても、内国消費税額に相当する金額を当該課税物品に課されるべき内国消費税額から控除することができる。
  • 第一項及び第二項の規定による還付金については、国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)の規定は、適用しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
『提出後に輸出した場合であつても控除できる』が誤り。提出前の輸出が要件

輸徴法第17条当該課税物品を当該特例納税申告書の提出前に輸出したときは、当該特例納税申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、政令で定めるところにより、その内国消費税額に相当する金額を当該課税物品に課されるべき内国消費税額から控除することができるe-Gov原文

正しい
17条6項のとおり → 正しい

輸徴法第17条第一項及び第二項の規定による還付金については、国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)の規定は、適用しないe-Gov原文

ひっかけ特例申告方式では還付でなく『申告前の控除』で処理され、その要件は提出前の輸出。

解説17条4項は特例申告方式における違約品等の内国消費税調整を、還付ではなく『申告前控除』という形で処理する仕組み(還付手続を経ずに済む簡便な方法)。6項は16条の3第4項と同様、還付金には還付加算金を付さないという輸徴法共通のルール。

補足通常の還付(1項・2項)と特例申告時の控除(4項)は事務処理の違いであり、実質的な還付相当額は同じ考え方に基づく。

11延滞税の免除と過大な還付に対する関税法準用

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 保税地域から引き取る課税物品に係る関税額の全部又は一部がやむを得ない理由によりその法定納期限後に確定したことに基づき、当該物品の内国消費税額の全部又は一部がその法定納期限後に確定することとなつたものであることについて、政令で定めるところにより税関長の確認を受けたときは、その税額に係る延滞税については、一定の期間に対応する部分の金額を免除する。
  • 関税法第十二条第一項(延滞税)の規定は、この法律に基づく還付が過大な額で行われた場合について準用されることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
18条のとおり → 正しい

輸徴法第18条保税地域から引き取る課税物品に係る関税額の全部又は一部がやむを得ない理由によりその法定納期限後に確定したことに基づき、当該物品の内国消費税額の全部又は一部がその法定納期限(国税通則法第二条第八号(定義)に規定する法定納期限をいう。)後に確定することとなつたものであることについて、政令で定めるところにより税関長の確認を受けたときe-Gov原文

誤り
『準用されることはない』が誤り。過大な還付には関税法の延滞税等の規定が準用される

輸徴法第20条関税法第十二条第一項(延滞税)(同法第十三条の二(過大な払戻し等に係る関税額の徴収)の規定に係る部分に限る。)及び第十三条の二の規定は、第十五条第二項、第十六条第四項、第十六条の三第一項又は第十七条第一項若しくは第二項の規定による還付が、これを受ける者の申請に基づいて過大な額で行われた場合についてe-Gov原文

ひっかけ延滞税は『免除される場合』(18条)と『過大還付の是正に関税法が準用される場合』(20条)の両方向がある。

解説18条は納税者側の事情によらない遅延(関税額確定の遅れ)に配慮した延滞税免除規定。20条はその裏返しとして、還付が申請に基づき過大に行われた場合に関税法の延滞税・徴収規定を準用し、不当利得的な状態を是正する仕組みを整えている。

補足20条は他にも関税法の複数条文(更正・決定の期間制限、徴収権の消滅時効等)を包括的に準用する技術的規定。

12納税地の特例①(輸入申告特例と保税地域以外からの輸入)

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 関税法第六十七条の十九(輸入申告の特例)の規定の適用を受けて輸入申告をする課税物品に係る内国消費税の納税地は、消費税法等の原則どおり、納税者の住所地とする。
  • 保税地域以外の場所から輸入される課税物品に係る内国消費税の納税地は、当該物品が無税である限り、いかなる場合も定まらない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
『消費税法等の原則どおり、納税者の住所地とする』が誤り。消費税法等の規定にかかわらず税関の所在地とする

輸徴法第21条関税法第六十七条の十九(輸入申告の特例)の規定の適用を受けて輸入申告をする課税物品に係る内国消費税(石油石炭税法第十五条第二項(引取りに係る原油等についての課税標準及び税額の申告等の特例)の規定による申告書に係る石油石炭税を除く。次項において同じ。)の納税地は、消費税法等の規定にかかわらず、当該輸入申告に係る税関長の所属する税関の所在地とするe-Gov原文

誤り
『無税である限り、いかなる場合も定まらない』が誤り。無税でも仮定的な課税関税長の所在地で定まる

輸徴法第21条保税地域以外の場所から輸入される課税物品(前項の課税物品を除く。)に係る内国消費税の納税地は、当該物品に係る関税を課する税関長(関税が無税とされている当該物品については、関税が課されるものとした場合の当該税関長)の所属する税関の所在地とするe-Gov原文

ひっかけ無税物品でも納税地は『仮定課税』のロジックで必ず定まる(未定にはならない)。

解説21条は保税地域からの引取りに係る内国消費税の納税地を、消費税法等の一般原則(住所地等)ではなく関税手続に連動させて(税関の所在地で)定める特例。無税物品でも『仮に関税が課されるとしたら』という仮定を用いて納税地を確定させる点が技術的なポイント。

補足内国消費税は関税と異なる税目だが、納税地の決定は関税の賦課徴収体制(税関の管轄)に全面的に依拠する。

13引取納税管理人の指定義務と当該職員の質問検査権

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 保税地域からの引取りに係る内国消費税に関する事項を処理させるための引取納税管理人を定めなければならない者が、関税法上の税関事務管理人を定めなければならない者である場合には、両者は互いに独立しており、引取納税管理人は税関事務管理人とは別の者を任意に選んで差し支えない。
  • 税関の当該職員は、内国消費税に関する調査のためであつても、消費若しくは使用をする者等に対して質問したり、物件の提示・提出を求めたりする権限を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
『互いに独立しており、任意に選んで差し支えない』が誤り。同一人物を引取納税管理人としても定める必要がある

輸徴法第21_2条保税地域からの引取りに係る内国消費税に関する事項を処理させるための国税通則法第百十七条第一項(納税管理人)に規定する納税管理人(以下この条において「引取納税管理人」という。)を定めなければならない者が関税法第九十五条第一項(税関事務管理人)に規定する税関事務管理人(以下この条において「税関事務管理人」という。)を定めなければならない者である場合には、税関事務管理人として定められた者を引取納税管理人として定めなければならないe-Gov原文

誤り
『権限を有しない』が誤り。調査に必要な範囲内で質問検査等の権限を有する

輸徴法第22条税関の当該職員(以下この条及び第二十四条第四号において「当該職員」という。)は、内国消費税に関する調査について必要な範囲内で、第十六条第一項又は第二項の規定に該当する消費若しくは使用をする者、同条第三項の確認を受けた者又は同条第四項の承認を受けた者に対して質問し、その消費し若しくは使用する課税物品、当該物品を原料若しくは材料として製造した製品若しくは帳簿書類その他の物件を検査し、又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができるe-Gov原文

ひっかけ税関事務管理人と引取納税管理人は原則として同一人物でなければならない。

解説21条の2第1項は、関税の税関事務管理人と内国消費税の引取納税管理人を同一人物に一本化することで、納税者・税関双方の事務負担を軽減する規定。22条1項は内国消費税に関する税関職員の調査権限(質問検査権)の根拠規定。

補足納税管理人の一本化は、関税と内国消費税がいずれも税関により一体的に執行される制度設計を反映している。

14当該職員の物件留置きと身分証明書の提示義務

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 当該職員は、内国消費税の調査について必要があるときは、当該調査において提出された物件を留め置くことができる。
  • 当該職員は、質問検査権の職務を執行する場合において、関係人の請求があつたときであつても、身分を示す証明書を提示する義務はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
22条2項のとおり → 正しい

輸徴法第22条当該職員は、内国消費税の調査について必要があるときは、当該調査において提出された物件を留め置くことができるe-Gov原文

誤り
『提示する義務はない』が誤り。関係人の請求があれば提示しなければならない

輸徴法第22条当該職員は、第一項の規定により、職務を執行する場合においては、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならないe-Gov原文

ひっかけ質問検査権の行使には身分証明書の携帯・請求時の提示義務が伴う。

解説22条2項の物件留置権限と3項の身分証明書提示義務は、税関職員の調査権限行使に伴う『権限の実効性確保』と『相手方の手続保障』という表裏の関係にある規定。

補足他の税法(国税通則法上の質問検査権等)と共通する『提示義務』の型として整理する。

15当該職員の権限の犯罪捜査目的での不承認と特例申告時の還付における輸出時期要件

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(輸徴法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 第一項及び第二項に規定する当該職員の権限は、犯罪捜査のためにも行使することができる権限と解される。
  • 特例申告に係る課税物品について、特例納税申告書の提出後に輸出したときであつても、内国消費税額の控除を受けることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
『犯罪捜査のためにも行使することができる権限と解される』が誤り。犯罪捜査目的の権限と解してはならない

輸徴法第22条第一項及び第二項に規定する当該職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならないe-Gov原文

誤り
『提出後に輸出したときであつても控除を受けることができる』が誤り。提出前の輸出が要件

輸徴法第16_3条特例申告に係る課税物品のうち、その輸入の際にこの項の規定の適用を受けようとする旨を政令で定めるところにより税関長に届け出たものであつて、その輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを当該課税物品に係る特例納税申告書の提出前に本邦から輸出したときe-Gov原文

ひっかけ行政調査権限(質問検査権)は犯罪捜査目的には使えないという原則は税法共通。

解説22条4項は行政調査権限と犯罪捜査権限を峻別する、税法に共通する重要な原則(いわゆる目的外使用の禁止)。16条の3第3項は17条4項と同じく、特例申告方式における還付相当の控除が『申告前の輸出』を要件とする点で共通する。

補足『提出前の輸出』要件は16条の3第3項・17条4項の両方に共通するので、特例申告方式の還付相当控除の型として一括して覚える。

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