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民法・第27

民法(抵当権:内容・効力範囲・順位・被担保債権・処分・代価弁済・法定地上権・賃貸借対抗力・引渡猶予㉔)の問題(15問)

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この章で確認する論点

27章では、民法を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法369条370条373条374条375条376条378条379条387条388条390条391条395条396条398条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1民法(担保・抵当権)の抵当権の内容

民法の抵当権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
  • 同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
369条1項のとおり → 正しい

民法第369条他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有するe-Gov原文

正しい
373条のとおり → 正しい

民法第373条その抵当権の順位は、登記の前後によるe-Gov原文

ひっかけ抵当権は『占有を移転せず』設定し優先弁済を受ける。数個の抵当権の順位は『登記の前後』(369条・373条)。

解説抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する(369条1項)。抵当権の内容を押さえる。

補足抵当権は目的物の占有を設定者に残したまま優先弁済を受ける担保物権である。賃貸物件に抵当権が設定されても賃借人はそのまま使用でき、数個の抵当権の順位は登記の前後による。

2民法(担保・抵当権)の抵当権の効力の及ぶ範囲

抵当権の効力の及ぶ範囲及び抵当権の順位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。
  • 同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、設定の前後による。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
370条のとおり → 正しい

民法第370条抵当権は、抵当地の上に存する建物を除きe-Gov原文

誤り
抵当権の順位は登記の前後による → 『設定の前後による』は誤り

民法第373条その抵当権の順位は、登記の前後によるe-Gov原文

ひっかけ抵当権は『付加一体物』に及ぶ(抵当地上の建物は除く)。数個の抵当権の順位は『登記の前後』(370条・373条)。

解説抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ(370条)。抵当権の効力の及ぶ範囲を押さえる。

補足抵当権は抵当不動産に付加して一体となっている物(付合物等)に及ぶが、抵当地上の建物には及ばない(土地と建物は別個の不動産)。数個の抵当権の順位は登記の前後による。

3民法(担保・抵当権)の抵当権の順位

抵当権の順位及び抵当権の被担保債権の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による。
  • 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
373条のとおり → 正しい

民法第373条その抵当権の順位は、登記の前後によるe-Gov原文

正しい
375条1項のとおり → 正しい

民法第375条その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができるe-Gov原文

ひっかけ抵当権の順位は『登記の前後』。利息等の定期金は『最後の二年分』についてのみ抵当権を行使可(後順位者保護)(373条・375条)。

解説同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による(373条)。抵当権の順位を押さえる。

補足抵当権の順位は登記の前後による。利息その他の定期金は満期となった最後の二年分についてのみ抵当権を行使できる(後順位抵当権者等を保護する)。

4民法(担保・抵当権)の抵当権の順位の変更

抵当権の順位の変更及び抵当権の被担保債権の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる。ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。
  • 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の五年分について、その抵当権を行使することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
374条1項のとおり → 正しい

民法第374条抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができるe-Gov原文

誤り
利息等は最後の二年分についてのみ抵当権を行使できる → 『最後の五年分』は誤り

民法第375条その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができるe-Gov原文

ひっかけ抵当権の順位は『合意で変更』可(利害関係者の承諾要・登記が効力要件)。利息等は『最後の二年分』のみ(374条・375条)。

解説抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる。ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない(374条1項)。抵当権の順位の変更を押さえる。

補足抵当権の順位は各抵当権者の合意で変更でき、利害関係者があればその承諾を要し、登記をしなければ効力を生じない。利息等は満期となった最後の二年分についてのみ抵当権を行使できる。

5民法(担保・抵当権)の抵当権の被担保債権の範囲

抵当権の被担保債権の範囲及び代価弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。
  • 抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
375条1項のとおり → 正しい

民法第375条その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができるe-Gov原文

正しい
378条のとおり → 正しい

民法第378条抵当権は、その第三者のために消滅するe-Gov原文

ひっかけ利息等は『最後の二年分』のみ抵当権行使可。所有権・地上権の買主が抵当権者の請求で代価を弁済すれば抵当権は『消滅』(代価弁済)(375条・378条)。

解説抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する(378条)。抵当権の被担保債権の範囲を押さえる。

補足利息等は満期となった最後の二年分についてのみ抵当権を行使できる。代価弁済は抵当権者の請求により第三取得者が代価を弁済して抵当権を消滅させる制度である。

6民法(担保・抵当権)の抵当権の処分

抵当権の処分及び法定地上権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
  • 土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至っても、法定地上権は成立しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
376条1項のとおり → 正しい

民法第376条抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保としe-Gov原文

誤り
所定の場合に法定地上権が成立する → 『法定地上権は成立しない』は誤り

民法第388条その建物について、地上権が設定されたものとみなすe-Gov原文

ひっかけ抵当権者は『転抵当・抵当権の譲渡放棄・順位の譲渡放棄』ができる。所定の場合『法定地上権』が成立(376条・388条)。

解説抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる(376条1項)。抵当権の処分を押さえる。

補足抵当権者は転抵当・抵当権や順位の譲渡・放棄ができる。土地建物が同一所有者に属し抵当権実行で別々の所有者になれば建物のため法定地上権が成立する(土地・建物いずれの抵当でも生じうる)。

7民法(担保・抵当権)の代価弁済

代価弁済及び抵当権の効力の及ぶ範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権は、抵当地の上に存する建物にも当然に及ぶ。
  • 抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
抵当権は抵当地の上の建物には及ばない → 『抵当地の上に存する建物にも当然に及ぶ』は誤り

民法第370条抵当権は、抵当地の上に存する建物を除きe-Gov原文

正しい
378条のとおり → 正しい

民法第378条抵当権は、その第三者のために消滅するe-Gov原文

ひっかけ抵当権は抵当地の上の『建物には及ばない』(土地と建物は別個)。代価弁済で抵当権は第三者のために『消滅』(370条・378条)。

解説抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する(378条)。代価弁済を押さえる。

補足抵当権は抵当地の上に存する建物には及ばない(土地と建物は別個の不動産)。代価弁済は抵当権者の請求により第三取得者が代価を弁済して抵当権を消滅させる。

8民法(担保・抵当権)の抵当権消滅請求

抵当権消滅請求及び抵当権の処分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とすることはできない。
  • 抵当不動産の第三取得者は、所定の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
抵当権者は抵当権を他の債権の担保とできる(転抵当) → 『他の債権の担保とすることはできない』は誤り

民法第376条抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保としe-Gov原文

正しい
379条のとおり → 正しい

民法第379条抵当不動産の第三取得者は、第三百八十三条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができるe-Gov原文

ひっかけ抵当権者は抵当権を『他の債権の担保』にできる(転抵当)。第三取得者は所定の手続で『抵当権消滅請求』が可(376条・379条)。

解説抵当不動産の第三取得者は、第三百八十三条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる(379条)。抵当権消滅請求を押さえる。

補足抵当権者は抵当権を他の債権の担保とできる(転抵当)。抵当不動産の第三取得者は所定の手続により抵当権消滅請求ができる(主債務者・保証人等は除く)。

9民法(担保・抵当権)の抵当権者の同意の登記がある場合の賃貸借の対抗力

抵当権者の同意の登記がある場合の賃貸借の対抗力及び抵当権の被担保債権の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、そのすべての定期金について、その抵当権を行使することができる。
  • 登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
利息等は最後の二年分についてのみ抵当権を行使できる → 『すべての定期金について行使できる』は誤り

民法第375条その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができるe-Gov原文

正しい
387条1項のとおり → 正しい

民法第387条その同意をした抵当権者に対抗することができるe-Gov原文

ひっかけ利息等は『最後の二年分』のみ抵当権行使可。登記賃貸借は『先順位抵当権者全員の同意登記』で抵当権者に対抗可(375条・387条)。

解説登記をした賃貸借は、その登記前に登記をした抵当権を有するすべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる(387条1項)。抵当権者の同意の登記がある場合の賃貸借の対抗力を押さえる。

補足抵当権設定後の登記賃貸借は先順位抵当権者全員の同意とその登記があれば同意した抵当権者に対抗できる(賃貸物件が競売されても賃借人が保護される)。利息等は満期となった最後の二年分についてのみ抵当権を行使できる。

10民法(担保・抵当権)の法定地上権

法定地上権及び抵当権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。
  • 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
388条のとおり → 正しい

民法第388条その建物について、地上権が設定されたものとみなすe-Gov原文

正しい
369条1項のとおり → 正しい

民法第369条他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有するe-Gov原文

ひっかけ土地建物が同一所有者で抵当権実行により別々の所有者になれば『法定地上権』が成立。抵当権は占有を移さず『優先弁済』(388条・369条)。

解説土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。この場合において、地代は、当事者の請求により、裁判所が定める(388条)。法定地上権を押さえる。

補足法定地上権は、抵当権設定時に土地建物が同一所有者に属し、抵当権実行で別々の所有者になったときに建物のため成立する(地代は当事者の請求で裁判所が定める)。賃貸物件が更地でなく建物付きの場合の重要論点である。

11民法(担保・抵当権)の抵当不動産の第三取得者による買受け

抵当不動産の第三取得者による買受け及び代価弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる。
  • 抵当不動産について所有権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその代価を弁済しても、抵当権は消滅しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
390条のとおり → 正しい

民法第390条抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができるe-Gov原文

誤り
代価弁済により抵当権は第三者のために消滅する → 『抵当権は消滅しない』は誤り

民法第378条抵当権は、その第三者のために消滅するe-Gov原文

ひっかけ第三取得者は『競売で買受人』となれる。代価弁済により抵当権は第三者のために『消滅』(390条・378条)。

解説抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる(390条)。抵当不動産の第三取得者による買受けを押さえる。

補足抵当不動産の第三取得者は競売において買受人となれる。代価弁済は抵当権者の請求により第三取得者が代価を弁済して抵当権を消滅させる。

12民法(担保・抵当権)の抵当不動産の第三取得者による費用の償還請求

抵当不動産の第三取得者による費用の償還請求及び買受けに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができない。
  • 抵当不動産の第三取得者は、抵当不動産について必要費又は有益費を支出したときは、第百九十六条の区別に従い、抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
第三取得者は競売で買受人となれる → 『買受人となることができない』は誤り

民法第390条抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができるe-Gov原文

正しい
391条のとおり → 正しい

民法第391条抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができるe-Gov原文

ひっかけ第三取得者は『競売で買受人』となれる。必要費・有益費は抵当不動産の代価から『他の債権者より先に償還』を受けられる(390条・391条)。

解説抵当不動産の第三取得者は、抵当不動産について必要費又は有益費を支出したときは、第百九十六条の区別に従い、抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができる(391条)。抵当不動産の第三取得者による費用の償還請求を押さえる。

補足抵当不動産の第三取得者は支出した必要費・有益費を占有者の費用償還の区別に従い抵当不動産の代価から他の債権者より優先して償還を受けられる。第三取得者は競売で買受人となれる。

13民法(担保・抵当権)の抵当建物使用者の引渡しの猶予

抵当建物使用者の引渡しの猶予及び抵当権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物を使用又は収益をする所定の者は、その建物の競売における買受人の買受けの時から直ちに、その建物を買受人に引き渡さなければならない。
  • 抵当権者は、債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
買受けの時から六箇月を経過するまで引渡しを要しない → 『直ちに引き渡さなければならない』は誤り

民法第395条その建物の競売における買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しないe-Gov原文

誤り
抵当権者は他の債権者に先立って優先弁済を受ける → 『優先弁済を受ける権利を有しない』は誤り

民法第369条他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有するe-Gov原文

ひっかけ抵当権に対抗できない賃借人(所定の者)は競売の買受けから『六箇月』引渡し猶予。抵当権者は『優先弁済権』を有する(395条・369条)。

解説抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物の使用又は収益をする者であって次に掲げるものは、その建物の競売における買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない(395条1項)。抵当建物使用者の引渡しの猶予を押さえる。

補足抵当権に対抗できない賃借人(競売開始前から使用等の所定の者)は買受けの時から六箇月を経過するまで建物の引渡しを猶予される(賃貸建物が競売された場合の賃借人保護の重要規定)。抵当権者は他の債権者に先立って優先弁済を受ける。

14民法(担保・抵当権)の抵当権の消滅時効

抵当権の消滅時効及び抵当権の順位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と別個に、単独で時効によって消滅する。
  • 同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、被担保債権額の大小による。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
抵当権は債務者等に対しては被担保債権と同時でなければ時効消滅しない → 『別個に単独で時効消滅する』は誤り

民法第396条その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しないe-Gov原文

誤り
抵当権の順位は登記の前後による → 『被担保債権額の大小による』は誤り

民法第373条その抵当権の順位は、登記の前後によるe-Gov原文

ひっかけ抵当権は債務者・設定者に対しては被担保債権と『同時でなければ』時効消滅しない。抵当権の順位は『登記の前後』(396条・373条)。

解説抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない(396条)。抵当権の消滅時効を押さえる。

補足抵当権は債務者・抵当権設定者に対しては被担保債権と同時でなければ時効消滅しない(被担保債権が存続する限り抵当権も存続する)。抵当権の順位は登記の前後による。

15民法(担保・抵当権)の抵当権の目的である地上権等の放棄

抵当権の目的である地上権等の放棄及び抵当権の順位の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 地上権又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄すれば、これをもって抵当権者に対抗することができる。
  • 抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができるが、その登記をしなくても効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
地上権等を放棄しても抵当権者に対抗できない → 『放棄すれば抵当権者に対抗できる』は誤り

民法第398条その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができないe-Gov原文

誤り
抵当権の順位の変更は登記が効力要件 → 『登記をしなくても効力を生ずる』は誤り

民法第374条その登記をしなければ、その効力を生じないe-Gov原文

ひっかけ地上権等を抵当権の目的とした者は権利を放棄しても抵当権者に『対抗できない』。抵当権の順位変更は『登記が効力要件』(398条・374条)。

解説地上権又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない(398条)。抵当権の目的である地上権等の放棄を押さえる。

補足地上権等を抵当権の目的とした者が権利を放棄しても抵当権者に対抗できない(抵当権者の利益を保護)。抵当権の順位の変更は登記をしなければ効力を生じない。

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