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相続税法・第20

相続・贈与・相続税(申告・控除・納付復習)の問題(15問)

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この章で確認する論点

20章では、FP相続税贈与② 贈与税の申告書の提出期限・FP相続税贈与② 配偶者に対する相続税額の軽減・FP相続税贈与② 相続税の債務控除・FP相続税贈与② 贈与の成立と書面によらない贈与の解除・FP相続税贈与② 相続税の申告書の提出期限を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

相続税法1条の313条15条16条19条の219条の421条の621条の927条28条34条38条41条

民法549条550条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月〜2026年6月時点の法令に準拠
1FP相続税贈与② 贈与税の申告書の提出期限

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 贈与税の申告書は、原則として、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに提出しなければならない。
  • 贈与税の申告書も、納税地の所轄税務署長に提出する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
28条1項が贈与税の申告期限を定める

相続税法第28条その年の翌年二月一日から三月十五日までe-Gov原文

正しい
28条1項が提出先を所轄税務署長とする

相続税法第28条申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならないe-Gov原文

ひっかけ贈与税の申告は『翌年2月1日〜3月15日』(所得税は2月16日から)。

解説贈与税は暦年(1月1日から12月31日)ごとに課税され、その年の贈与について翌年2月1日から3月15日までに申告・納付する(28条1項)。所得税の確定申告期間(2月16日から3月15日)とは開始日が異なる点に注意する。提出先は納税地(原則として受贈者の住所地)の所轄税務署長である。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。贈与税の納税義務者は、原則として贈与により財産を取得した者(受贈者)である。

2FP相続税贈与② 配偶者に対する相続税額の軽減

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 配偶者が取得した財産のうち、配偶者の法定相続分相当額と1億6,000万円とのいずれか多い金額までに対応する部分については、配偶者の納付すべき相続税額が軽減される。
  • 配偶者に対する相続税額の軽減の適用を受けるには、相続税の申告書に、この規定の適用を受ける旨や金額計算の明細を記載した書類等を添付して提出する必要がある。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
19条の2第1項2号が1.6億円の最低保障を定める→いずれか多い金額まで軽減

相続税法第19条の2当該金額が一億六千万円に満たない場合には、一億六千万円e-Gov原文

正しい
19条の2第3項が書類添付を適用要件とする

相続税法第19条の2書類の添付がある場合に限り、適用するe-Gov原文

ひっかけ軽減枠は『法定相続分か1.6億円の多い方』。税額0でも申告書の提出と書類添付が要る。

解説配偶者の税額軽減は、配偶者が取得した遺産のうち『法定相続分相当額』または『1億6,000万円』のいずれか多い金額までに対応する相続税額を軽減する制度(19条の2第1項)。適用には相続税の申告書に所定の明細書類を添付する必要があり(同条3項)、納付税額が0でも申告は必要となる。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。未分割の財産は原則として税額軽減の対象に含まれないが、申告期限から3年以内に分割されれば対象にできる(19条の2第2項)。

3FP相続税贈与② 相続税の債務控除

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 相続又は遺贈により財産を取得した一定の者については、被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの(公租公課を含む。)のうち、その者の負担に属する部分の金額を、課税価格に算入すべき価額から控除する。
  • 被相続人に係る葬式費用のうち、その者の負担に属する部分の金額は、課税価格に算入すべき価額から控除する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
13条1項1号が控除対象の債務を定める

相続税法第13条被相続人の債務で相続開始の際現に存するものe-Gov原文

正しい
13条1項2号が葬式費用を控除対象に列挙

相続税法第13条被相続人に係る葬式費用e-Gov原文

ひっかけ債務控除の対象は『現に存する債務(公租公課含む)』と『葬式費用』。ただし債務は確実なものに限る(14条)。

解説債務控除では、被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの(公租公課を含む)と、被相続人に係る葬式費用を、相続人等の負担に属する部分について課税価格から控除する(13条1項1号・2号)。ただし控除すべき債務は『確実と認められるもの』に限られ(14条1項)、成立が不確実な保証債務などは原則として控除できない。葬式費用は被相続人の債務そのものではないが、政策的に控除が認められている点も押さえておく。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。墓地・墓石など非課税財産の取得・維持のための債務は、債務控除の対象とならない。

4FP相続税贈与② 贈与の成立と書面によらない贈与の解除

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。
  • 書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
贈与は相手方の受諾が必要

民法第549条贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずるe-Gov原文

正しい
書面によらない贈与は履行前なら解除可

民法第550条書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができるe-Gov原文

ひっかけ贈与は諾成契約。書面によらない贈与は解除できるが履行済み部分は不可。

解説贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって効力を生ずる諾成・無償・片務契約である(549条)。書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができるが、履行の終わった部分については解除できない(550条)。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。贈与は契約であり、相手方の受諾が必要である(単独行為である遺贈とは異なる)。書面による贈与は解除できない。

5FP相続税贈与② 相続税の申告書の提出期限

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 相続税の申告書は、その相続の開始があったことを知った日の翌日から10月以内に提出しなければならない。
  • 相続税の申告書の提出先は、被相続人の死亡時の住所地を所轄する市町村長である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
27条1項が相続税の申告期限を定める

相続税法第27条その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から十月以内e-Gov原文

誤り
27条1項が提出先を所轄税務署長とする

相続税法第27条申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならないe-Gov原文

ひっかけ相続税の申告・納付は『相続開始を知った日の翌日から10月以内』、提出先は『税務署長』。

解説相続税の申告書は、相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人の死亡日)の翌日から10月以内に、納税地の所轄税務署長に提出する(27条1項)。納税も原則として同じ申告期限までに金銭で行う(33条)。期限内に遺産分割が調わない場合でも、法定相続分で計算して申告する必要がある。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。相続税の納税地は、原則として被相続人の死亡時の住所地である。

6FP相続税贈与② 相続税の延納

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 税務署長は、納付すべき相続税額が10万円を超え、かつ、納期限までに金銭で納付することを困難とする事由がある場合には、納税義務者の申請により、年賦延納の許可をすることができる。
  • 相続税の延納は、税務署長が職権で行うものであり、納税義務者の申請を要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
38条1項が延納の要件を定める

相続税法第38条金銭で納付することを困難とする事由がある場合においては、納税義務者の申請によりe-Gov原文

誤り
38条1項が延納を申請に基づくものとする

相続税法第38条納税義務者の申請によりe-Gov原文

ひっかけ延納は『金銭納付が困難』なときに『申請』により認められる(職権ではない)。

解説延納は、相続税を金銭で一時に納付することが困難な場合に、年賦(分割)で納付することを認める制度である(38条1項)。①相続税額が10万円を超えること、②金銭納付を困難とする事由があること、③納税義務者の申請があること、④担保を提供すること(一定の少額・短期の場合を除く)が要件となる。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。延納する税額が一定額を超える場合などには、延納税額に相当する担保の提供が必要である(38条4項)。

7FP相続税贈与② 相続税の納税義務者

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 相続又は遺贈により財産を取得した個人で、財産を取得した時にこの法律の施行地(日本国内)に住所を有する者は、原則として相続税を納める義務がある。
  • 相続税の納税義務者は、財産を取得した時にこの法律の施行地(日本国内)に住所を有する個人に限られ、住所を有しない者が納税義務を負うことはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
1条の3第1項1号が国内に住所を有する者を納税義務者とする

相続税法第1条の3当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するものe-Gov原文

誤り
1条の3第1項2号・4号が住所を有しない者も納税義務者とする→『限られる』は誤り

相続税法第1条の3当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有しないものe-Gov原文

ひっかけ『国内に住所がある人だけが納税義務者』は誤り。住所がない人も一定要件で課税される。

解説相続税の納税義務者は、財産取得時に国内(この法律の施行地)に住所があるかどうかで居住無制限・非居住など複数の区分に分かれる(1条の3)。住所を有する者だけでなく、日本国籍の有無や過去10年以内の住所の有無により、住所を有しない者も納税義務を負う場合がある。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。財産取得時に国内に住所を有する個人は、取得した全ての財産(国内外を問わず)が課税対象となるのが原則である。

8FP相続税贈与② 相続時精算課税の選択

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 相続時精算課税は、贈与をした者がその年1月1日において60歳以上であり、財産を取得した者がその贈与者の直系卑属である推定相続人で、同日において18歳以上である場合に選択できる。
  • 相続時精算課税の選択届出書は、提出した後であっても、贈与者の生存中であれば撤回することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
21条の9第1項が贈与者60歳以上・受贈者18歳以上を要件とする

相続税法第21条の9その贈与をした者が同日において六十歳以上の者である場合e-Gov原文

相続税法第21条の9その年一月一日において十八歳以上であるものに限るe-Gov原文

誤り
21条の9第6項が届出書の撤回を禁止する→『撤回できる』は誤り

相続税法第21条の9相続時精算課税適用者は、第二項の届出書を撤回することができないe-Gov原文

ひっかけ精算課税は『60歳以上→18歳以上の推定相続人』。一度選ぶと撤回不可。

解説相続時精算課税は、原則として60歳以上の贈与者から18歳以上の推定相続人(直系卑属)への贈与について選択できる制度で、選択には届出書を納税地の所轄税務署長に提出する(21条の9第1項・2項)。いったん選択すると撤回できず、その贈与者からの贈与はその後すべて精算課税の対象となる(同条6項)。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。相続時精算課税を選択する旨の届出書は、贈与税の申告期間内に納税地の所轄税務署長へ提出する(21条の9第2項)。

9FP相続税贈与② 相続税の連帯納付義務

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 相続税については、各相続人が自己の負担分を納付すれば足り、他の相続人の相続税について責任を負うことはない。
  • 同一の被相続人から財産を取得した全ての者は、相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、互いに連帯納付の責めに任ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
34条1項が連帯納付義務を定める

相続税法第34条互いに連帯納付の責めに任ずるe-Gov原文

正しい
34条1項が連帯納付の限度を定める

相続税法第34条当該相続又は遺贈により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、互いに連帯納付の責めに任ずるe-Gov原文

ひっかけ相続税は『受けた利益の価額』を限度に相続人間で連帯納付。

解説相続税には連帯納付義務がある。同一の被相続人から財産を取得した相続人等は、各自が受けた利益の価額を限度として、他の相続人の相続税についても連帯して納付する責任を負う(34条1項)。ある相続人が相続税を滞納すると、他の相続人が連帯納付を求められることがあるため、納税資金の確保が重要となる。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。申告期限から5年を経過しても税務署長が連帯納付の通知を発していない場合など、一定の場合には連帯納付義務が解除される。

10FP相続税贈与② 相続税の物納

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 物納は、納税義務者が相続税を金銭で納付することが困難であれば、延納によって納付することができる場合であっても認められる。
  • 物納は、納付すべき相続税額を延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合に、納税義務者の申請により認められる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
41条1項が延納の困難を物納の要件とする

相続税法第41条延納によつても金銭で納付することを困難とする事由がある場合e-Gov原文

正しい
41条1項が物納を申請に基づくものとする

相続税法第41条納税義務者の申請により、その納付を困難とする金額として政令で定める額を限度として、物納の許可をすることができるe-Gov原文

ひっかけ納付は『金銭一時→延納→物納』の順。物納は延納でも困難な場合に限る。

解説物納は、相続税を金銭で納付することが困難で、かつ延納によっても金銭で納付することが困難な場合に、相続財産そのもの(不動産・国債など)で納付することを認める制度である(41条1項)。納付方法の順序は、金銭一時納付が原則で、それが困難なら延納、延納でも困難なら物納、という優先順位になっている。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。物納は納税義務者の申請により、税務署長の許可を受けて行う。

11FP相続税贈与② 遺産に係る基礎控除

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 遺産に係る基礎控除額の計算上の相続人の数は、相続の放棄があった場合には、その放棄を反映した後(放棄者を除いた後)の相続人の数による。
  • 遺産に係る基礎控除額は、3,000万円と、600万円に被相続人の相続人の数を乗じて算出した金額との合計額である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
15条2項が放棄を無視して相続人の数を計算する→『放棄後の数』は誤り

相続税法第15条相続の放棄があつた場合には、その放棄がなかつたものとした場合における相続人の数とするe-Gov原文

正しい
15条1項が基礎控除額の算式を定める

相続税法第15条三千万円と六百万円に当該被相続人の相続人の数を乗じて算出した金額との合計額e-Gov原文

ひっかけ基礎控除の人数は『放棄はなかったものとして』数える。養子の算入数にも上限がある。

解説遺産に係る基礎控除額は『3,000万円+600万円×法定相続人の数』で求める(15条1項)。この相続人の数は、相続放棄があってもなかったものとして数え(15条2項)、養子は実子がいれば1人まで・実子がいなければ2人までしか算入できない(同項各号)。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。養子の数は、実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人を上限として相続人の数に算入する(15条2項各号)。

12FP相続税贈与② 相続税の障害者控除

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 障害者控除では、その者が特別障害者である場合であっても、控除額の計算に用いる金額は一般障害者と同じく1年につき10万円である。
  • 障害者控除は、相続人に該当する障害者について、算出した金額から、所定の金額にその者が85歳に達するまでの年数を乗じて計算した金額を控除するものである。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
19条の4第1項が特別障害者は20万円と定める

相続税法第19条の4その者が特別障害者である場合には、二十万円e-Gov原文

正しい
19条の4第1項が85歳までの年数を乗じると定める

相続税法第19条の4八十五歳に達するまでの年数e-Gov原文

ひっかけ障害者控除は『85歳まで』の年数×(一般10万円/特別障害者20万円)。

解説障害者控除は、相続人である障害者について、85歳に達するまでの年数(1年未満は切上げ)に、一般障害者は10万円、特別障害者は20万円を乗じた額を相続税額から控除する(19条の4第1項)。未成年者控除が『18歳まで』を基準とするのに対し、障害者控除は『85歳まで』を基準とする点を取り違えないこと。控除しきれない額を扶養義務者から控除できる点は未成年者控除と同じ(同条3項による準用)。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。未成年者控除と障害者控除はいずれも相続人であることが要件で、相続を放棄しても放棄がなかったものとして相続人に該当すれば適用できる。

13FP相続税贈与② 物納財産と延納の担保

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 物納に充てることができる財産には、この法律の施行地(国内)にない国外財産も含まれる。
  • 相続税の延納の許可を受ける場合、延納税額がいくらであっても、担保を提供する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
41条2項が物納財産を国内の一定財産に限定する

相続税法第41条この法律の施行地にあるもののうち次に掲げるものe-Gov原文

誤り
38条4項が延納の担保提供を原則とする

相続税法第38条その延納税額に相当する担保を徴さなければならないe-Gov原文

ひっかけ物納財産は『国内の一定財産』に限る。延納は原則『担保』が必要。

解説物納に充てられる財産は、課税価格計算の基礎となった国内財産のうち、不動産・船舶・国債・上場株式など、一定の種類・順位のものに限られる(41条2項)。延納の場合は、原則として延納税額に相当する担保の提供が必要である(38条4項。延納税額100万円以下かつ期間3年以下の場合を除く)。いずれも納税資金が不足する場合の救済手段である。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。物納財産には、不動産・国債・上場株式などの優先順位があり、後順位の財産は先順位のものがない場合に充てられる。

14FP相続税贈与② 贈与税の配偶者控除

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 贈与税の配偶者控除は、婚姻期間が10年以上である配偶者から居住用不動産またはその取得のための金銭の贈与を受けた場合に適用される。
  • 贈与税の配偶者控除は、同一の配偶者からの贈与について、要件を満たせば毎年繰り返して適用を受けることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
21条の6第1項が婚姻期間二十年以上を要件とする→『10年以上』は誤り

相続税法第21条の6その者との婚姻期間が二十年以上である配偶者からe-Gov原文

誤り
21条の6第1項が過去に適用を受けた者を除外する→『毎年繰り返し』は誤り

相続税法第21条の6贈与により当該配偶者から取得した財産に係る贈与税につきこの条の規定の適用を受けた者を除くe-Gov原文

ひっかけ婚姻期間は『20年以上』、適用は同一配偶者間で『一度だけ』。

解説贈与税の配偶者控除は、婚姻期間20年以上の配偶者から居住用不動産またはその取得用の金銭の贈与を受けた場合に、課税価格から最高2,000万円を控除できる制度(21条の6第1項)。過去に同一配偶者からの贈与でこの控除を受けた者は対象外で、同一夫婦間では一生に一度しか使えない。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。控除額は最高2,000万円で、贈与を受けた居住用不動産等の価額がこれに満たない場合はその価額が限度となる(21条の6第1項)。

15FP相続税贈与② 相続税の総額の計算

FPの相続・贈与・相続税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 相続税の総額は、課税価格の合計額から遺産に係る基礎控除額を控除した残額を、各相続人が実際の遺産分割の割合に応じて取得したものとして計算する。
  • 相続税の総額の計算に用いる税率は、各取得金額の大小にかかわらず一律10%の比例税率である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
16条が法定相続分に応じて取得したものとした場合の金額で計算すると定める

相続税法第16条相続分に応じて取得したものとした場合e-Gov原文

誤り
16条の表が金額区分ごとに異なる税率を定める

相続税法第16条千万円を超え三千万円以下の金額百分の十五e-Gov原文

ひっかけ相続税の総額は『法定相続分で按分』して『超過累進税率』を適用する。実際の分割割合や一律税率ではない。

解説相続税の総額は、(1)課税価格の合計額から基礎控除額を引いた課税遺産総額を、(2)各相続人が法定相続分(民法900条・901条)に応じて取得したものと仮定して按分し、(3)各取得金額に10〜55%の超過累進税率を適用して算出した税額を合計して求める(16条)。実際にどう分割したかにかかわらず、いったん法定相続分で按分して総額を出すのが特徴で、その後に各人の実際の取得割合で総額を割り振る。『法定相続分で総額を出す→実際の取得分で按分』の2段階を取り違えないこと。

補足相続・贈与では、民法上の権利関係と、相続税法上の申告期限・控除・納付方法を分けて確認する。課税遺産総額の按分や税率適用の段階では実際の分割内容は問わない。各人の納付税額の段階で実際の取得割合に応じて割り振る。

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