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行政手続法・第16

行政法総合(手続・不服申立て・訴訟復習)の問題(15問)

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この章で確認する論点

16章では、行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 理由提示の場面・行政書士 行政法総合③ 行政不服審査法② 審査請求の執行不停止原則と教示・行政書士 行政法総合③ 行政救済② 抗告訴訟の類型・行政書士 行政法総合③ 行政救済② 取消訴訟の被告適格・行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 審査基準と標準処理期間の義務性を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

行政手続法3条5条6条7条8条9条10条12条13条14条

行政不服審査法4条5条18条25条45条46条82条

行政事件訴訟法3条11条14条25条30条31条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 理由提示の場面

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 申請拒否処分をする場合、行政庁は原則として同時にその理由を示さなければならない。
  • 不利益処分をする場合、行政庁は原則として同時に当該不利益処分の理由を示さなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
理由提示義務

行政手続法第8条当該処分の理由を示さなければならないe-Gov原文

正しい
処分の透明性

行政手続法第14条当該不利益処分の理由を示さなければならないe-Gov原文

ひっかけ理由提示は不利益処分だけの制度ではない。

解説理由提示は申請拒否処分と不利益処分の双方で問題になる。処分を書面でする場合には理由も書面で示す必要がある。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。理由の程度は、事実関係と法規適用を相手方が知り得ることが重要になる。

2行政書士 行政法総合③ 行政不服審査法② 審査請求の執行不停止原則と教示

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 審査請求は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。
  • 行政庁は、不服申立てをすることができる処分を書面でする場合には、処分の相手方に対し、不服申立てをすることができる旨等を書面で教示しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
原則は執行不停止

行政不服審査法第25条処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げないe-Gov原文

正しい
教示義務がある

行政不服審査法第82条書面で教示しなければならないe-Gov原文

ひっかけ執行停止は『例外』。原則は止まらない。教示は書面処分のときに必要。

解説審査請求には執行不停止の原則があり(25条1項)、必要があれば審査庁が申立て又は職権で執行停止できる(処分庁の上級行政庁・処分庁である審査庁の場合)。行政庁は不服申立てができる処分を書面でするとき、不服申立先・期間等を書面で教示しなければならない(82条)。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。教示をしなかった場合の救済(不服申立書の提出等)の規定もある(83条)。

3行政書士 行政法総合③ 行政救済② 抗告訴訟の類型

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。
  • 抗告訴訟とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
申請に対する不作為が対象

行政事件訴訟法第3条相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらずe-Gov原文

正しい
抗告訴訟の総称

行政事件訴訟法第3条行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいうe-Gov原文

ひっかけ義務付け・差止めも抗告訴訟。取消訴訟だけではない。

解説抗告訴訟(3条)には、処分の取消しの訴え・裁決の取消しの訴え・無効等確認の訴え・不作為の違法確認の訴え・義務付けの訴え・差止めの訴えがある。これらは公権力の行使への不服を争う訴訟。当事者訴訟・民衆訴訟・機関訴訟と区別する。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。不作為の違法確認の訴えは『申請』をした者が原告となる。

4行政書士 行政法総合③ 行政救済② 取消訴訟の被告適格

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 処分をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合、処分の取消しの訴えは、当該処分をした行政庁の所属する国又は公共団体を被告として提起しなければならない。
  • 処分をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
被告は行政庁でなく国・公共団体(被告適格の改正)

行政事件訴訟法第11条処分の取消しの訴え当該処分をした行政庁の所属する国又は公共団体e-Gov原文

正しい
帰属先がない場合は行政庁自身が被告

行政事件訴訟法第11条処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならないe-Gov原文

ひっかけ原則の被告は『国又は公共団体』。行政庁自身が被告は所属しない場合の例外。

解説平成16年改正で、取消訴訟の被告は『処分をした行政庁』から『行政庁の所属する国又は公共団体』に改められた(11条1項)。原告が被告を誤りにくくする趣旨。行政庁が国・公共団体に所属しない場合のみ当該行政庁が被告となる(11条2項)。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。訴状には被告に加え、処分をした行政庁を記載する(11条4項)。

5行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 審査基準と標準処理期間の義務性

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 行政庁は、審査基準を定めるものとされている。
  • 行政庁は、標準処理期間を必ず定めなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
申請処分の透明化

行政手続法第5条行政庁は、審査基準を定めるものとするe-Gov原文

誤り
必ずではない

行政手続法第6条定めるよう努めるとともにe-Gov原文

ひっかけ審査基準と標準処理期間を同じ義務と見ない。

解説審査基準は定めるものとされ、標準処理期間は定めるよう努めるものとされる。義務と努力義務の対比が重要である。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。標準処理期間を定めた場合は公にしておかなければならない。

6行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 申請到達時の審査開始と補正

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 申請が事務所に到達したとき、行政庁は遅滞なく審査を開始しなければならない。
  • 形式上の要件に適合しない申請についても、行政庁は補正を求めず、必ず直ちに拒否処分をしなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
放置は許されない

行政手続法第7条遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならずe-Gov原文

誤り
直ちに拒否だけではない

行政手続法第7条相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、又はe-Gov原文

ひっかけ到達後放置と、形式不備への対応を分ける。

解説申請が到達すれば行政庁は審査を開始する。形式不備がある場合は補正を求めるか拒否するかの対応になる。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。形式上の要件に適合した届出は到達時に義務履行となる点とも対比する。

7行政書士 行政法総合③ 行政不服審査法② 審査請求期間

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 処分についての審査請求は、正当な理由がある場合を除き、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときは、することができない。
  • 処分についての審査請求は、正当な理由がある場合を除き、処分があった日の翌日から起算して2年を経過したときは、することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
主観的期間は3か月

行政不服審査法第18条処分があったことを知った日の翌日から起算して三月e-Gov原文

誤り
「2年」は誤り(1年)

行政不服審査法第18条があった日の翌日から起算して一年を経過したときe-Gov原文

ひっかけ『知った日から3か月』と『処分の日から1年』の二段構え。数字を取り違えない。

解説審査請求期間は、処分があったことを知った日の翌日から3か月(主観的期間、18条1項)、かつ処分があった日の翌日から1年(客観的期間、18条2項)。いずれも正当な理由があれば例外。再調査の請求をした場合はその決定を知った日から1か月などの特則がある。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。取消訴訟の出訴期間(知った日から6か月・処分の日から1年)とも対比して覚える。

8行政書士 行政法総合③ 行政救済② 取消訴訟の出訴期間

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 取消訴訟は、正当な理由があるときを除き、処分又は裁決があったことを知った日から6か月を経過したときは、提起することができない。
  • 取消訴訟は、正当な理由があるときを除き、処分又は裁決の日から5年を経過したときは、提起することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
主観的期間は6か月

行政事件訴訟法第14条あつたことを知つた日から六箇月を経過したときe-Gov原文

誤り
「5年」は誤り(1年)

行政事件訴訟法第14条処分又は裁決の日から一年を経過したときe-Gov原文

ひっかけ取消訴訟は『知った日から6か月』。審査請求の『3か月』と混同しない。

解説取消訴訟の出訴期間は、処分等を知った日から6か月(主観的期間、14条1項)、かつ処分等の日から1年(客観的期間、14条2項)。いずれも正当な理由があれば例外。審査請求の期間(知った日から3か月・処分の日から1年)と数字が異なるので対比して押さえる。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。審査請求を経た場合は、裁決を知った日から6か月・裁決の日から1年で起算される。

9行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 適用除外と地方公共団体の処分

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分には、行政手続法の申請処分・不利益処分の規定が当然に適用される。
  • 地方公共団体の機関がする処分で、その根拠規定が条例又は規則に置かれているものには、行政手続法の処分に関する規定は適用されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
当然適用ではない

行政手続法第3条試験又は検定の結果についての処分e-Gov原文

正しい
行政手続条例の領域

行政手続法第3条条例又は規則に置かれているものe-Gov原文

ひっかけ行政手続法の適用範囲は頻出。法律根拠と条例・規則根拠を分ける。

解説行政手続法はすべての行政活動に一律適用されるわけではない。試験結果処分や条例・規則根拠の地方公共団体の処分は適用除外として整理する。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。地方公共団体には行政手続条例が別途問題になる。

10行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 情報提供と公聴会の努力義務

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 行政庁は、申請者の求めがあったとき、審査の進行状況及び処分時期の見通しを必ず書面で示さなければならない。
  • 利害関係人の意見を聴く機会として、必要に応じ公聴会の開催その他の適当な方法をとるよう努めることが定められている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
努力義務

行政手続法第9条審査の進行状況及び当該申請に対する処分の時期の見通しを示すよう努めなければならないe-Gov原文

正しい
利害関係人の意見聴取

行政手続法第10条公聴会の開催その他の適当な方法によりe-Gov原文

ひっかけ努力義務を義務なしと読み落とさない。

解説申請手続では、審査状況の情報提供や利害関係人の意見聴取機会が努力義務として置かれている。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。標準処理期間と同様、努力義務か法的義務かの表現を読む。

11行政書士 行政法総合③ 行政不服審査法② 再調査の請求と審査請求をすべき行政庁

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 処分につき処分庁以外の行政庁に審査請求ができる場合で、法律に再調査の請求ができる旨の定めがあるときでも、処分に不服がある者は再調査の請求をすることはできず、必ず審査請求によらなければならない。
  • 審査請求は、法律等に特別の定めがある場合を除き、処分庁等に上級行政庁がないときは、当該処分庁等に対してする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
必ず審査請求とするのは誤り

行政不服審査法第5条処分庁に対して再調査の請求をすることができるe-Gov原文

正しい
原則は最上級行政庁、なければ処分庁等

行政不服審査法第4条上級行政庁がない場合e-Gov原文

ひっかけ再調査の請求は『法律に定めがあるとき』に選択できる。常に審査請求一択ではない。

解説審査請求先は、原則として処分庁等の最上級行政庁、上級行政庁がなければ処分庁等自身(4条)。法律に定めがあれば、審査請求の前に処分庁へ『再調査の請求』をすることもできる(5条、簡易な再審査)。再調査の請求と審査請求は不服申立人が選択できるのが原則。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。再審査請求は、法律に定めがある場合に裁決後さらに行える(6条)。

12行政書士 行政法総合③ 行政救済② 取消訴訟と執行停止

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 処分の取消しの訴えを提起すると、当然に処分の効力、処分の執行又は手続の続行が停止される。
  • 裁判所は、処分により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、申立てにより、決定をもって執行停止をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
当然に停止とするのは誤り

行政事件訴訟法第25条処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げないe-Gov原文

正しい
申立てにより執行停止が可能

行政事件訴訟法第25条重大な損害を避けるため緊急の必要があるときe-Gov原文

ひっかけ裁判所の執行停止は『申立て』が必要(職権ではない)。原則は不停止。

解説行政事件訴訟も執行不停止が原則(25条1項)。例外として、重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき、裁判所が申立てにより執行停止を決定できる(同2項)。ただし公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれや本案に理由がないとみえるときはできない(同4項)。職権ではなく『申立て』による点が審査請求と異なる。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。内閣総理大臣の異議があれば、裁判所は執行停止できない(27条)。

13行政書士 行政法総合③ 行政手続法発展 処分基準と聴聞対象

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 行政庁は、処分基準を必ず定め、かつ、必ず公にしておかなければならない。
  • 名あて人の資格又は地位を直接にはく奪する不利益処分をしようとするときでも、聴聞ではなく常に弁明の機会の付与で足りる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
審査基準と異なる

行政手続法第12条処分基準を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければならないe-Gov原文

誤り
弁明だけではない

行政手続法第13条名あて人の資格又は地位を直接にはく奪する不利益処分をしようとするときe-Gov原文

ひっかけ処分基準を審査基準と同じ義務にしない。

解説処分基準は努力義務であり、重い不利益処分では聴聞が必要になる。審査基準との義務性の違い、聴聞と弁明の区別が重要である。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。許認可取消しや資格・地位はく奪などは聴聞の中心論点。

14行政書士 行政法総合③ 行政不服審査法② 審査請求に対する裁決

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 処分についての審査請求が法定の期間経過後にされた不適法なものである場合、審査庁は、裁決で当該審査請求を棄却する。
  • 処分についての審査請求に理由がある場合、審査庁は、処分庁の上級行政庁又は処分庁のいずれでもないときであっても、裁決で当該処分を変更することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
「棄却」は誤り(却下)

行政不服審査法第45条当該審査請求を却下するe-Gov原文

誤り
変更できるとするのは誤り

行政不服審査法第46条当該処分を変更することはできないe-Gov原文

ひっかけ却下=門前払い、棄却=中身で負け。変更権は審査庁の立場で制限される。

解説裁決は、不適法なら却下(45条1項)、理由がなければ棄却(同2項)、理由があれば認容して処分の取消し・変更(46条1項)。ただし第三者機関的な審査庁(上級行政庁でも処分庁でもない)は、処分を取り消せても『変更』はできない(不利益変更の禁止と並ぶ重要論点)。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。違法・不当でも公益上取り消さない『事情裁決』もある(45条3項)。

15行政書士 行政法総合③ 行政救済② 裁量処分の審査と事情判決

行政書士試験の行政法総合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 行政庁の裁量処分については、裁判所はその当不当を審査し、不当と認めれば自由にこれを取り消すことができる。
  • 取消訴訟において処分が違法である以上、公の利益への著しい障害の有無にかかわらず、裁判所は常に処分を取り消さなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
当不当で自由に取り消せるとするのは誤り

行政事件訴訟法第30条裁量権の範囲をこえ又はその濫用があつた場合に限りe-Gov原文

誤り
常に取り消すとするのは誤り

行政事件訴訟法第31条請求を棄却することができるe-Gov原文

ひっかけ裁量は『逸脱・濫用』のみ司法審査。違法でも『事情判決』で取り消さないことがある。

解説裁判所は裁量処分について、裁量権の逸脱・濫用がある場合に限り取り消せる(30条、当不当は審査対象外=司法審査の限界)。また、処分が違法でも取消しが公益に著しい障害を生じ公共の福祉に適合しないときは、請求を棄却できる(事情判決、31条)。この場合は判決主文で違法を宣言する。

補足行政法は手続、事後救済、不服申立て、訴訟を横断して整理すると、制度ごとの要件差を取り違えにくい。事情判決をするときは、主文で処分が違法であることを宣言しなければならない。

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