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民事執行法・第15

民事執行法(不動産執行・債権執行復習)の問題(15問)

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この章で確認する論点

15章では、司法書士 民執② 債務名義・司法書士 民執② 動産執行の開始と執行官の弁済受領・司法書士 民執② 執行抗告と執行異議・司法書士 民執② 差押禁止債権・司法書士 民執② 強制執行の実施と執行文の付与を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民事執行法10条11条22条25条26条35条38条43条45条59条122条145条152条168条172条180条197条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月〜2026年6月時点の法令に準拠
1司法書士 民執② 債務名義

民事執行法上の債務名義について、民事執行法の復習として、次のア・イの記述の正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 確定判決のほか、仮執行の宣言を付した判決も、強制執行の債務名義となる。
  • 金銭の一定の額の支払等を目的とする請求について公証人が作成した公正証書(執行証書)も、債務名義となる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
判決類は債務名義

民事執行法第22条仮執行の宣言を付した判決e-Gov原文

正しい
執行証書も債務名義

民事執行法第22条公証人が作成した公正証書e-Gov原文

ひっかけ執行証書になるのは『金銭等の給付』請求のみ。建物明渡し等は執行証書にできない。

解説強制執行は債務名義により行う(22条)。確定判決・仮執行宣言付判決・仮執行宣言付支払督促・和解調書・執行証書(金銭等の給付について強制執行認諾文言のある公正証書)等が債務名義となる。執行証書を作れるのは金銭・代替物・有価証券の一定数量の給付請求に限られる。

補足債務名義に基づき強制執行するには、原則として執行文の付与が必要(25条)。

2司法書士 民執② 動産執行の開始と執行官の弁済受領

民事執行法上の動産執行に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 動産に対する強制執行(動産執行)は、執行官の目的物に対する差押えにより開始する。
  • 動産執行においては、執行官は、差押債権者のためにその債権及び執行費用の弁済を受領することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
動産執行の主体は執行官

民事執行法第122条執行官の目的物に対する差押えにより開始するe-Gov原文

正しい
執行官が弁済を受領できる

民事執行法第122条執行官は、差押債権者のためにその債権及び執行費用の弁済を受領することができるe-Gov原文

ひっかけ動産執行の執行機関は『執行官』。不動産・債権執行は『執行裁判所』。

解説動産執行は執行官が主体となり、目的物の差押え(占有取得)により開始する(122条)。不動産執行・債権執行が執行裁判所を執行機関とするのと対照的。執行官は差押債権者のために弁済を受領できる。

補足債務者の占有する動産は執行官が占有して差し押さえる。

3司法書士 民執② 執行抗告と執行異議

民事執行法上の不服申立てに関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 民事執行の手続に関する裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り、執行抗告をすることができる。
  • 執行裁判所の執行処分で執行抗告をすることができないものに対しては、執行裁判所に執行異議を申し立てることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
法に定めがある裁判についてのみ執行抗告できる

民事執行法第10条民事執行の手続に関する裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り、執行抗告をすることができるe-Gov原文

正しい
執行抗告の対象外は執行異議で争う

民事執行法第11条執行裁判所の執行処分で執行抗告をすることができないものに対しては、執行裁判所に執行異議を申し立てることができるe-Gov原文

ひっかけ執行抗告は『特別の定めがある場合のみ』、それ以外は『執行異議』。

解説民事執行の手続に関する裁判に対する不服申立てには、執行抗告(法に特別の定めがある場合に限る。10条)と執行異議(執行抗告ができない執行処分や執行官の処分・遅怠に対し執行裁判所に申し立てる。11条)がある。執行抗告は上級審への抗告、執行異議は執行裁判所自身への不服申立てである。

補足執行官の執行処分及びその遅怠に対しても、執行異議を申し立てることができる(11条1項後段)。

4司法書士 民執② 差押禁止債権

民事執行法上の差押禁止債権に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権については、その支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分は、差し押さえてはならない。
  • 債権者が扶養義務等に係る金銭債権を請求する場合における差押禁止の範囲は、給付の2分の1に相当する部分とされる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
152条1項が給与の差押禁止範囲を定める

民事執行法第152条その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分e-Gov原文

正しい
152条3項が扶養義務等の特例を定める

民事執行法第152条前二項中「四分の三」とあるのは、「二分の一」とするe-Gov原文

ひっかけ給料の差押禁止は『4分の3』。養育費等の請求では『2分の1』に縮減。

解説給料・賃金・退職年金・賞与等の給与債権は、生活保障のため、その支払期に受けるべき給付の4分の3(政令で定める額を上限とする)が差押禁止とされる(152条1項。退職手当も4分の3。同条2項)。ただし、債権者が扶養義務等に係る金銭債権(養育費等)を請求する場合は、差押禁止の範囲が2分の1に縮減される(同条3項)。

補足差押禁止額には政令で定める上限があり、高額所得者では一定額を超える部分は差押え可能となる(152条1項かっこ書)。

5司法書士 民執② 強制執行の実施と執行文の付与

民事執行法上の執行文等について、民事執行法の復習として、次のア・イの記述の正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 強制執行は、原則として、執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施する。
  • 執行証書についての執行文は、事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官が付与する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
執行文の付与が原則必要

民事執行法第25条執行文の付された債務名義の正本e-Gov原文

誤り
裁判所書記官が付与とするのは誤り

民事執行法第26条を保存する公証人が付与するe-Gov原文

ひっかけ執行証書の執行文は『公証人』、それ以外は『裁判所書記官』。

解説強制執行は、原則として執行文の付された債務名義の正本に基づき実施する(25条、少額訴訟判決・支払督促は執行文不要)。執行文は、執行証書以外の債務名義については記録の存する裁判所の裁判所書記官が、執行証書についてはその原本を保存する公証人が付与する(26条1項)。

補足条件成就執行文・承継執行文は、その事由を証する文書等が必要となる。

6司法書士 民執② 債権差押命令の内容と効力発生時期

民事執行法上の債権差押命令に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 執行裁判所は、差押命令において、債務者に対し債権の取立てその他の処分を禁止し、かつ、第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならない。
  • 債権差押えの効力は、差押命令が債務者に送達された時に生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
二重の禁止で差押えを実効化

民事執行法第145条債務者に対し債権の取立てその他の処分を禁止し、かつ、第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならないe-Gov原文

誤り
効力は第三債務者送達時に生じる

民事執行法第145条差押えの効力は、差押命令が第三債務者に送達された時に生ずるe-Gov原文

ひっかけ差押えの効力発生は『第三債務者への送達時』。債務者送達時ではない。

解説債権執行の差押命令は、債務者には債権の取立て・処分を、第三債務者には債務者への弁済を禁止する(145条1項)。差押えの効力は第三債務者に送達された時に生じる(145条5項)。第三債務者への送達が効力の起点である点が重要。

補足差押債権者は、債務者への差押命令送達日から1週間経過後に取立てができる。

7司法書士 民執② 執行抗告の期間と請求異議の訴え

民事執行法上の執行抗告及び請求異議の訴えに関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 執行抗告は、裁判の告知を受けた日から1週間の不変期間内に、抗告状を原裁判所に提出してしなければならない。
  • 債務名義に係る請求権の存在又は内容について異議のある債務者は、その債務名義による強制執行の不許を求めるために、第三者異議の訴えを提起することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
執行抗告の期間は告知から1週間

民事執行法第10条執行抗告は、裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内に、抗告状を原裁判所に提出してしなければならないe-Gov原文

誤り
債務者が請求権を争う訴えは請求異議

民事執行法第35条請求異議の訴えを提起することができるe-Gov原文

ひっかけ執行抗告は『1週間』、請求権を争う債務者の訴えは『請求異議の訴え』。

解説執行抗告は、裁判の告知から1週間の不変期間内に抗告状を原裁判所に提出して行う(10条2項。理由書も提出を要する)。債務名義に表示された請求権の存在・内容を争う債務者は、強制執行の不許を求めて請求異議の訴えを提起する(35条。確定判決の異議事由は口頭弁論終結後に生じたものに限る)。第三者異議の訴え(38条)とは主体・対象が異なる。

補足確定判決についての請求異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限られる(35条2項)。

8司法書士 民執② 間接強制と不動産担保権の実行の方法

民事執行法上の間接強制及び担保権の実行に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 作為又は不作為を目的とする債務で直接強制ができないものについての強制執行は、執行裁判所が、債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を債権者に支払うべき旨を命ずる方法により行うことができる。
  • 不動産担保権の実行は、担保不動産競売の方法に限られ、担保不動産収益執行の方法によることはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
金銭支払の命令で履行を促す

民事執行法第172条債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を債権者に支払うべき旨を命ずる方法により行うe-Gov原文

誤り
競売だけでなく収益執行も選べる

民事執行法第180条次に掲げる方法であつて債権者が選択したものにより行うe-Gov原文

ひっかけ間接強制は『金銭支払の命令』、不動産担保権実行は『競売又は収益執行を選択』。

解説作為・不作為債務で直接強制も代替執行もできないものは、執行裁判所が金銭の支払を命じて履行を心理的に強制する間接強制による(172条)。不動産担保権の実行は、担保不動産競売(売却して配当)と担保不動産収益執行(賃料等の収益から弁済)の2方法があり、債権者がいずれかを選択する(180条)。

補足間接強制の決定をする場合、執行裁判所は申立ての相手方を審尋しなければならない(172条3項)。

9司法書士 民執② 不動産執行の方法と開始決定

民事執行法上の不動産執行について、民事執行法の復習として、次のア・イの記述の正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不動産に対する強制執行(不動産執行)は、強制競売の方法によってのみ行うことができる。
  • 執行裁判所は、強制競売の手続を開始するには、強制競売の開始決定をし、その開始決定において、債権者のために不動産を差し押さえる旨を宣言しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
強制競売のみとするのは誤り

民事執行法第43条強制競売又は強制管理の方法により行うe-Gov原文

正しい
開始決定で差押えを宣言

民事執行法第45条債権者のために不動産を差し押さえる旨を宣言しなければならないe-Gov原文

ひっかけ不動産執行は『競売』だけでなく『管理』もある。両者は併用可。

解説不動産執行は、目的物を売却して配当する『強制競売』と、賃料等の収益から弁済を受ける『強制管理』があり、併用もできる(43条)。強制競売は、執行裁判所が開始決定をして差押えを宣言し、開始決定は債務者に送達される(45条)。差押えの効力は債務者への送達又は差押登記の時に生じる。

補足強制競売の申立てを却下する裁判には、執行抗告ができる(45条3項)。

10司法書士 民執② 債権差押命令の審尋と不服申立て

民事執行法上の債権差押命令の手続に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 差押命令は、債務者及び第三債務者を審尋した上で発しなければならない。
  • 差押命令の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
事前の審尋は不要(隠匿防止)

民事執行法第145条差押命令は、債務者及び第三債務者を審尋しないで発するe-Gov原文

正しい
不服申立ては執行抗告による

民事執行法第145条差押命令の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができるe-Gov原文

ひっかけ差押命令は『無審尋』で発令。不服は『執行抗告』。

解説債権差押命令は、財産の隠匿・取立てを防ぐため、債務者・第三債務者を審尋しないで発せられる(145条2項)。差押命令の申立てについての裁判には執行抗告ができる(145条6項)。密行性(無審尋)が債権執行の特徴。

補足第三債務者は、供託(権利供託・義務供託)により二重弁済の危険を免れることができる。

11司法書士 民執② 請求異議の異議事由と第三者異議の訴え

民事執行法上の請求異議の訴え及び第三者異議の訴えに関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 確定判決についての請求異議の異議の事由は、口頭弁論の終結前に生じたものに限られる。
  • 強制執行の目的物について所有権その他目的物の譲渡又は引渡しを妨げる権利を有する第三者は、債権者に対し、その強制執行の不許を求めるために、第三者異議の訴えを提起することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
終結後の事由でなければ請求異議で主張できない

民事執行法第35条確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限るe-Gov原文

正しい
第三者が自己の権利を守るための訴え

民事執行法第38条強制執行の目的物について所有権その他目的物の譲渡又は引渡しを妨げる権利を有する第三者は、債権者に対し、その強制執行の不許を求めるために、第三者異議の訴えを提起することができるe-Gov原文

ひっかけ請求異議は『債務者が請求権を争う・終結後の事由』、第三者異議は『第三者が目的物の権利を主張』。

解説請求異議の訴えは、債務名義の請求権の存在・内容を争う債務者の訴えで、確定判決についての異議事由は口頭弁論の終結後に生じたものに限られる(35条)。第三者異議の訴えは、強制執行の目的物について所有権等の権利を有する第三者が、その執行の不許を求める訴えである(38条)。誰が何を争うかで両者を区別する。

補足第三者異議の訴えは、執行裁判所が管轄する(38条3項)。

12司法書士 民執② 執行官の処分に対する不服と執行抗告の理由書

民事執行法上の執行官の処分に対する不服及び執行抗告の手続に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 執行官の執行処分及びその遅怠に対しては、執行裁判所に執行抗告を申し立てることができる。
  • 抗告状に執行抗告の理由の記載がないときは、抗告人は、抗告状を提出した日から1週間以内に、執行抗告の理由書を原裁判所に提出しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
執行官の処分への不服は執行異議

民事執行法第11条執行官の執行処分及びその遅怠に対しても、同様とするe-Gov原文

正しい
理由書の提出期限は抗告状提出から1週間

民事執行法第10条抗告人は、抗告状を提出した日から一週間以内に、執行抗告の理由書を原裁判所に提出しなければならないe-Gov原文

ひっかけ執行官の処分は『執行異議』、執行抗告の理由書は『提出日から1週間以内』。

解説執行官の執行処分及びその遅怠に対する不服は、執行抗告ではなく執行異議による(11条1項後段)。執行抗告では、抗告状に理由の記載がないときは、抗告状提出の日から1週間以内に理由書を原裁判所に提出しなければならず、これを怠ると執行抗告は却下される(10条3項・5項)。手続の厳格さに注意。

補足理由書を提出しないときは、原裁判所が執行抗告を却下しなければならない(10条5項1号)。

13司法書士 民執② 売却に伴う権利の消滅等

不動産の競売による権利の消長について、民事執行法の復習として、次のア・イの記述の正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不動産の上に存する抵当権は、その不動産の売却(競売)によっても消滅しない。
  • 不動産の上に存する留置権は、その不動産の売却により消滅し、買受人がその被担保債権を弁済する責めを負うことはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
消滅しないとするのは誤り

民事執行法第59条抵当権は、売却により消滅するe-Gov原文

誤り
消滅・弁済責めなしとするのは誤り

民事執行法第59条買受人は、これらによつて担保される債権を弁済する責めに任ずるe-Gov原文

ひっかけ抵当権は『消滅』、留置権は『引受け』。担保物権で扱いが分かれる。

解説競売では、先取特権・一定の質権・抵当権は売却により消滅し(消除主義、59条1項)、買受人は負担のない所有権を取得する。これに対し留置権や一定の質権は消滅せず、買受人が被担保債権を弁済する責めを負う(引受主義、同4項)。担保物権ごとに消除主義・引受主義の別を押さえる。

補足差押えに対抗できない用益権・仮処分等も、売却により効力を失う(59条2項・3項)。

14司法書士 民執② 財産開示手続の実施決定の要件

民事執行法上の財産開示手続に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 財産開示手続は、執行力のある債務名義の正本を有しない金銭債権の債権者であっても、その申立てにより実施する旨の決定がされる。
  • 財産開示手続は、その債務名義の正本に基づく強制執行を開始することができないときであっても、実施する旨の決定がされる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
債務名義を持つ債権者の申立てが必要

民事執行法第197条執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権の債権者の申立てによりe-Gov原文

誤り
強制執行が開始できる状態が前提

民事執行法第197条当該執行力のある債務名義の正本に基づく強制執行を開始することができないときは、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ財産開示は『債務名義を持つ債権者』が前提。強制執行を開始できる状態が必要。

解説財産開示手続は、債務者の財産状況を裁判所で陳述させる手続で、執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権者、又は一般の先取特権を有する者の申立てによる(197条)。債務名義に基づく強制執行を開始できる状態が前提(開始できないときは実施しない)。

補足2019年改正で、第三者からの情報取得手続(金融機関・登記所等への照会)も新設された。

15司法書士 民執② 不動産の引渡し等の強制執行の方法

民事執行法上の不動産の引渡しの強制執行に関する民事執行法の復習として、次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不動産等の引渡し又は明渡しの強制執行は、執行裁判所が債務者の不動産等に対する占有を解いて債権者にその占有を取得させる方法により行う。
  • 不動産等の引渡しの強制執行は、債権者又はその代理人が執行の場所に出頭しなくても、することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
引渡し執行の主体は執行官

民事執行法第168条執行官が債務者の不動産等に対する占有を解いて債権者にその占有を取得させる方法により行うe-Gov原文

誤り
占有を取得する債権者側の出頭が必要

民事執行法第168条債権者又はその代理人が執行の場所に出頭したときに限り、することができるe-Gov原文

ひっかけ引渡し執行は『執行官が実施』、『債権者の出頭が必要』。

解説不動産等の引渡し・明渡しの強制執行は、執行官が債務者の占有を解いて債権者に占有を取得させる方法(直接強制)により行う(168条1項)。占有を取得する債権者側の協力が必要なため、債権者又はその代理人が執行の場所に出頭したときに限り実施できる(同3項)。目的物でない動産は取り除いて債務者等に引き渡す。

補足執行官は、占有者を特定するため、不動産等に在る者に質問し又は文書の提示を求めることができる(168条2項)。

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