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民法・第35

民法(時効・物権変動・占有⑰)の問題(15問)

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この章で確認する論点

35章では、時効効力と援用権者・時効利益放棄と裁判所判断・裁判上請求と時効更新・強制執行等と取下げ例外・協議合意による完成猶予を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法144条145条146条147条148条151条152条162条166条176条177条178条179条180条181条182条183条185条186条187条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1時効効力と援用権者

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 時効の効力は、その起算日にさかのぼる。
  • 消滅時効については、保証人や物上保証人も、権利の消滅について正当な利益を有する者として援用し得る。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第144条時効の効力は、その起算日にさかのぼる。e-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第145条保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。e-Gov原文

ひっかけ主債務者だけが援用できる、と限定しない。

解説時効は効果の遡及と援用権者の範囲を分けて押さえる。

補足民法144条・145条を確認する。

2時効利益放棄と裁判所判断

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。
  • 時効は、当事者が援用しなくても、裁判所がこれによって裁判をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第146条時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。e-Gov原文

誤り
援用不要としている → 誤り

民法第145条援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。e-Gov原文

ひっかけ裁判所が職権で時効を適用する、としない。

解説時効完成と援用は同じではない。

補足民法145条・146条を確認する。

3裁判上請求と時効更新

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 裁判上の請求がある場合、一定の場合には、その事由が終了するまでの間は時効が完成しない。
  • 裁判上の請求により確定判決等で権利が確定したときは、時効は、当該事由終了時から新たに進行を始める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第147条第1項その事由が終了するe-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第147条第2項事由が終了した時から新たにその進行を始める。e-Gov原文

ひっかけ請求すれば常に即時更新、と読まない。

解説完成猶予と更新の発生場面を区別する。

補足民法147条を確認する。

4強制執行等と取下げ例外

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 強制執行がある場合、一定の場合には、その事由が終了するまでの間は時効が完成しない。
  • 強制執行の申立てが取り下げられて終了した場合でも、時効は必ずその終了時から新たに進行を始める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第148条第1項その事由が終了するe-Gov原文

誤り
必ず更新としている → 誤り

民法第148条第2項申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、この限りでない。e-Gov原文

ひっかけ取下げでも当然更新、としない。

解説強制執行等でも、終了原因で更新の有無が変わる。

補足民法148条を確認する。

5協議合意による完成猶予

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 権利について協議を行う旨の合意が書面でされたときは、一定の時まで時効が完成しない。
  • 催告により時効完成が猶予されている間にされた協議合意も、常に協議合意による完成猶予の効力を有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第151条第1項協議を行う旨の合意が書面でされたときe-Gov原文

誤り
常に効力ありとしている → 誤り

民法第151条第3項催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第一項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。e-Gov原文

ひっかけ催告と協議合意を無制限に重ねられる、としない。

解説協議合意は時効完成猶予の期間制限と併せて確認する。

補足民法151条1項・3項を確認する。

6承認による時効更新

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 時効は、権利の承認があったときは、その時から新たに進行を始める。
  • 承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第152条第1項権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。e-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第152条第2項行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しない。e-Gov原文

ひっかけ承認に常に処分権限が必要、としない。

解説承認は時効更新事由として頻出である。

補足民法152条を確認する。

7所有権取得時効の期間と要件

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 二十年間、所有の意思をもって、平穏・公然に他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
  • 十年の所有権取得時効には、占有開始時の善意かつ無過失が必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第162条第1項二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者e-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第162条第2項占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときe-Gov原文

ひっかけ10年なら善意だけで足りる、としない。

解説取得時効は期間と主観的要件の組合せで覚える。

補足民法162条を確認する。

8債権消滅時効の二本立て

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債権は、債権者が権利行使できることを知った時から十年間行使しないときに限り、時効で消滅する。
  • 債権は、権利を行使することができる時から十年間行使しないときにも、時効によって消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
十年に限るとしている → 誤り

民法第166条第1項知った時から五年間行使しないとき。e-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第166条第1項権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。e-Gov原文

ひっかけ知った時から10年、と取り違えない。

解説債権時効は主観的起算点と客観的起算点を並べて確認する。

補足民法166条1項を確認する。

9物権変動と不動産対抗要件

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 物権の設定及び移転は、登記をした時に初めて当事者間で効力を生ずる。
  • 不動産に関する物権変動は、登記をしなければ第三者に対抗することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
登記を効力要件としている → 誤り

民法第176条当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。e-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第177条その登記をしなければ、第三者に対抗することができない。e-Gov原文

ひっかけ登記がなければ当事者間でも無効、としない。

解説効力発生要件と対抗要件を混同しない。

補足民法176条・177条を確認する。

10動産対抗要件と混同例外

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ第三者に対抗することができない。
  • 同一物について所有権及び他の物権が同一人に帰属したときは、その物が第三者の権利の目的である場合でも、他の物権は必ず消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
条文どおり → 正しい

民法第178条その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。e-Gov原文

誤り
例外なく消滅としている → 誤り

民法第179条第1項第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。e-Gov原文

ひっかけ混同は常に絶対消滅、としない。

解説物権変動では不動産登記と動産引渡しを対比する。

補足民法178条・179条1項を確認する。

11占有権取得と代理占有

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有権は、所有の意思をもって物を所持する場合に限って取得される。
  • 占有権は、代理人によって取得することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
所有の意思を要件にしている → 誤り

民法第180条自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する。e-Gov原文

誤り
代理取得を否定している → 誤り

民法第181条占有権は、代理人によって取得することができる。e-Gov原文

ひっかけ占有は本人が現実所持しなければならない、としない。

解説取得時効の所有の意思と、占有権取得の自己のためにする意思を区別する。

補足民法180条・181条を確認する。

12占有権譲渡と簡易の引渡し

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有権の譲渡は、登記によってする。
  • 譲受人又はその代理人が現に占有物を所持する場合、占有権の譲渡は当事者の意思表示のみによってすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
登記によるとしている → 誤り

民法第182条第1項占有権の譲渡は、占有物の引渡しによってする。e-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第182条第2項当事者の意思表示のみによってすることができる。e-Gov原文

ひっかけ占有権譲渡に登記を持ち込まない。

解説占有移転の方法は現実の引渡しと簡易の引渡しを分ける。

補足民法182条を確認する。

13占有改定と占有性質変更

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有改定によって本人が占有権を取得するには、代理人から本人への現実の引渡しが常に必要である。
  • 権原の性質上所有の意思がない占有者でも、何もしなくても占有の性質は所有の意思ある占有に変わる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
現実引渡しを常に必要としている → 誤り

民法第183条本人は、これによって占有権を取得する。e-Gov原文

誤り
当然に変わるとしている → 誤り

民法第185条所有の意思をもって占有を始めるのでなければ、占有の性質は、変わらない。e-Gov原文

ひっかけ他主占有が時の経過だけで自主占有になる、としない。

解説占有改定と占有性質変更はどちらも意思表示が絡むが、要件が異なる。

補足民法183条・185条を確認する。

14占有態様と継続の推定

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有者は、悪意で、強暴に、かつ、隠秘に占有をするものと推定される。
  • 前後の両時点において占有した証拠があるときは、占有はその間継続したものと推定される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
逆にしている → 誤り

民法第186条第1項所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する。e-Gov原文

正しい
条文どおり → 正しい

民法第186条第2項占有は、その間継続したものと推定する。e-Gov原文

ひっかけ推定される内容を逆に覚えない。

解説占有の推定規定は取得時効の前提として重要である。

補足民法186条を確認する。

15占有承継と瑕疵承継

民法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有者の承継人は、常に前の占有者の占有を併せて主張しなければならず、自己の占有のみを主張することはできない。
  • 前の占有者の占有を併せて主張する場合でも、その瑕疵は承継しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
常に併算必須としている → 誤り

民法第187条第1項自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。e-Gov原文

誤り
瑕疵承継を否定している → 誤り

民法第187条第2項その瑕疵をも承継する。e-Gov原文

ひっかけ併算だけして瑕疵を切り離せる、としない。

解説占有承継では併算の利益と瑕疵承継がセットで問われる。

補足民法187条を確認する。

読み終えたら、解いて採点

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