問1代価弁済と抵当権消滅請求主体e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じて代価を弁済したときは、抵当権はその第三者のために消滅する。
- イ.抵当不動産の第三取得者は、民法383条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 民法378条は、所有権又は地上権を買い受けた第三者が抵当権者の請求に応じて代価を弁済したときに抵当権が消滅すると定めており、この制度は抵当権者側からの請求が起点になる点が特徴である。
民法第378条「抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 民法379条は、抵当不動産の第三取得者が383条所定の手続により自ら抵当権消滅請求をできると定めており、代価弁済とは異なり第三取得者側の意思で開始する制度である。
民法第379条「抵当不動産の第三取得者は、第三百八十三条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。」一次資料を確認
ひっかけ代価弁済と抵当権消滅請求を同じ制度、同じ請求の起点と混同しない。
解説代価弁済(378条)は抵当権者の請求に第三者が応じる制度であり、対象は所有権又は地上権を買い受けた第三者である。これに対し抵当権消滅請求(379条)は抵当不動産の第三取得者が383条の手続に従って自ら行う制度であり、請求の起点と対象者が異なる。
補足378条の『請求に応じて』と379条の『第三取得者は…することができる』という主語の違いを確認する。
問2消滅請求不可主体と停止条件付第三取得者e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当権消滅請求をすることができない。
- イ.抵当不動産の停止条件付第三取得者は、停止条件の成否が未定である間でも、抵当権消滅請求をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 民法380条は、主たる債務者・保証人及びこれらの者の承継人を抵当権消滅請求の主体から明示的に除外しており、これらの者は本来の債務の弁済義務者であるため対象にならない。
民法第380条「主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当権消滅請求をすることができない。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 民法381条は、抵当不動産の停止条件付第三取得者について停止条件の成否が未定である間は抵当権消滅請求をすることができないと定めており、記述は条件未定中でも請求できるとしている点で誤りである。
民法第381条「停止条件の成否が未定である間は、抵当権消滅請求をすることができない。」一次資料を確認
ひっかけ第三取得者であれば誰でも常に抵当権消滅請求ができると考えない。
解説抵当権消滅請求ができるのは379条の第三取得者が原則だが、380条は主たる債務者・保証人及びその承継人を主体から除外し、381条は停止条件付第三取得者について条件の成否が未定である間の請求を禁じている。除外される主体の範囲を条文ごとに整理しておく。
補足380条の除外主体と、381条の『停止条件の成否が未定である間』という時的制限を分けて確認する。
問3消滅請求時期と手続書面e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当不動産の第三取得者は、競売による差押えの効力が発生した後でも、抵当権消滅請求をすることができる。
- イ.抵当権消滅請求をするとき、第三取得者は登記をした各債権者に所定の書面を送付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 民法382条は、抵当権の実行としての競売による差押えの効力が発生する前に抵当権消滅請求をしなければならないと定めており、記述は差押え後でも可能としている点で条文と逆である。
民法第382条「競売による差押えの効力が発生する前に、抵当権消滅請求をしなければならない。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 民法383条は、抵当権消滅請求をする第三取得者が登記をした各債権者に対し所定の書面を送付しなければならないと定めており、記述どおりの手続要件である。
民法第383条「登記をした各債権者に対し、次に掲げる書面を送付しなければならない。」一次資料を確認
ひっかけ差押え後でも請求できる、あるいは書面送付なしで足りると考えない。
解説抵当権消滅請求は、競売による差押えの効力が発生する前という時的制限(382条)と、登記をした各債権者への書面送付という手続(383条)の両方を満たして行う必要がある。時期を過ぎたり書面を欠いたりすると制度を利用できない。
補足382条の『差押えの効力が発生する前に』という時期要件と、383条の書面送付義務をセットで確認する。
問4二箇月競売申立てとみなし承諾e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権消滅請求の書面送付を受けた債権者が、送付後二箇月以内に競売申立てをしないときは、提供代価又は金額を承諾したものとみなされる。
- イ.債権者が競売の申立てを取り下げたときも、提供代価又は金額を承諾したものとみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 民法384条1号は、書面の送付を受けた債権者が送付後二箇月以内に競売の申立てをしないときに提供代価又は金額を承諾したものとみなすと定めており、記述どおりである。
民法第384条「書面の送付を受けた後二箇月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしないとき。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 民法384条2号は、債権者が競売の申立てを取り下げたときも提供代価又は金額を承諾したものとみなすと定めており、記述どおりである。
民法第384条「その債権者が前号の申立てを取り下げたとき。」一次資料を確認
ひっかけ二箇月という期間や、みなし承諾の事由の数を一箇月・三箇月などに置き換えない。
解説384条のみなし承諾は、二箇月以内に競売申立てをしない場合(1号)、申立てを取り下げた場合(2号)のほか、申立てを却下する決定が確定した場合(3号)、競売手続を取り消す決定が確定した場合(4号)の計4通りが定められている。設問で問われる号がどれかを条文の号番号で特定する。
補足384条各号(1号〜4号)のうち、設問の記述がどの号に対応するかを確認する。
問5競売申立通知と消滅請求効果e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権消滅請求の書面送付を受けた債権者が競売申立てをするときは、所定期間内に債務者及び抵当不動産の譲渡人にその旨を通知しなければならない。
- イ.一部の登記債権者が提供代価を承諾すれば、第三取得者が払渡し又は供託をしなくても抵当権は消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 民法385条は、競売申立てをする債権者が384条1号の期間内に債務者及び抵当不動産の譲渡人にその旨を通知しなければならないと定めており、記述どおりである。
民法第385条「同号の期間内に、債務者及び抵当不動産の譲渡人にその旨を通知しなければならない。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 民法386条は、登記をしたすべての債権者の承諾と第三取得者による払渡し又は供託の両方がそろって初めて抵当権が消滅すると定めており、記述は一部の債権者の承諾のみで消滅するとしている点で誤りである。
民法第386条「登記をしたすべての債権者が抵当不動産の第三取得者の提供した代価又は金額を承諾し、かつ、抵当不動産の第三取得者がその承諾を得た代価又は金額を払い渡し又は供託したときは、抵当権は、消滅する。」一次資料を確認
ひっかけ一部の債権者の承諾だけで抵当権が消滅する、あるいは通知義務がないと考えない。
解説抵当権消滅の効果(386条)は、登記をしたすべての債権者が代価又は金額を承諾し、かつ第三取得者がその承諾を得た代価又は金額を払い渡し又は供託したときに生じる。競売申立てをする債権者には、384条1号の期間内に債務者・譲渡人へ通知する義務(385条)もあわせて課される。
補足386条の『すべての債権者』という文言と、『承諾』+『払渡し又は供託』という二つの要件を確認する。
問6抵当権者同意賃貸借と不利益者承諾e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.登記をした賃貸借は、先順位抵当権者全員の同意があっても、その同意の登記がなければ同意抵当権者に対抗できる。
- イ.抵当権者が賃貸借への同意をするには、その同意によって不利益を受けるべき者の承諾は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 民法387条1項は、抵当権者全員の同意に加えてその同意の登記があることを対抗要件とし、記述は同意の登記なしで対抗できるとしている点で条文と逆である。
民法第387条第1項「すべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 民法387条2項は、抵当権者が同意をするに際し不利益を受けるべき者の承諾を得なければならないと定めており、記述は承諾が不要としている点で条文と逆である。
民法第387条第2項「その他抵当権者の同意によって不利益を受けるべき者の承諾を得なければならない。」一次資料を確認
ひっかけ同意だけで対抗できる、あるいは不利益者の承諾なしに同意できると考えない。
解説抵当権者の同意による賃貸借の対抗力(387条1項)は、抵当権者全員の同意と、その同意の登記の両方がそろって生じる。さらに抵当権者が同意をするには、その抵当権を目的とする権利者その他不利益を受けるべき者の承諾も必要になる(同条2項)。
補足387条1項の『同意をし、かつ、その同意の登記があるとき』という要件と、2項の承諾要件を分けて確認する。
問7法定地上権と地代決定e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.土地及びその上の建物が同一所有者に属し、その土地又は建物に抵当権が設定され、実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について地上権が設定されたものとみなされる。
- イ.法定地上権の地代は、当事者の請求により裁判所が定める。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 民法388条前段は、抵当権設定当時に土地及び建物が同一の所有者に属していた場合において、その実行により所有者を異にするに至ったときに、建物について地上権が設定されたものとみなすと定めており、記述どおりである。
民法第388条「土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 民法388条後段は、法定地上権が成立した場合の地代を当事者の請求により裁判所が定めると定めており、記述どおりである。
民法第388条「地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。」一次資料を確認
ひっかけ抵当権設定当時にすでに土地と建物の所有者が別々だった場合にも法定地上権が成立すると考えない。
解説法定地上権は、抵当権設定当時に土地及び建物が同一の所有者に属し、その土地又は建物に抵当権が設定され、実行により所有者が別々になったときに、当事者の合意なく法律上当然に成立する(388条前段)。地代は協議が整わなければ当事者の請求により裁判所が定める(同条後段)。
補足388条前段の『同一の所有者に属する場合』という設定当時の所有関係と、後段の地代決定方法を分けて確認する。
問8一括競売と優先権範囲e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権設定後に抵当地に建物が築造されたときでも、抵当権者は土地とともにその建物を競売することはできない。
- イ.抵当権設定後築造建物を土地とともに競売する場合でも、抵当権者の優先権は土地の代価についてのみ行使できる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 民法389条1項本文は、抵当権設定後に抵当地に建物が築造されたときは抵当権者が土地とともにその建物を競売できると定めており、記述は競売できないとしている点で条文と逆である。
民法第389条第1項「抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は、土地とともにその建物を競売することができる。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 民法389条1項ただし書は、一括競売をする場合でも抵当権者の優先権は土地の代価についてのみ行使できると定めており、記述どおりである。
民法第389条第1項「その優先権は、土地の代価についてのみ行使することができる。」一次資料を確認
ひっかけ建物の代価にも当然に優先権が及ぶ、または一括競売自体ができないと考えない。
解説抵当権設定後に築造された建物は、抵当権者が土地とともに一括競売できる(389条1項本文)が、優先権は土地の代価についてのみ行使でき、建物の代価には及ばない(同項ただし書)。建物所有者が抵当地占有について対抗力を有する場合はこの規定自体が適用されない(同条2項)。
補足389条1項本文の『土地とともにその建物を競売することができる』とただし書の『優先権は、土地の代価についてのみ』を分けて確認する。
問9第三取得者買受けと費用償還e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる。
- イ.抵当不動産の第三取得者が必要費又は有益費を支出しても、抵当不動産の代価から他の債権者より先に償還を受けることはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 民法390条は、抵当不動産の第三取得者がその競売において買受人となることができると定めており、記述どおりである。
民法第390条「抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 民法391条は、第三取得者が支出した必要費又は有益費について196条の区別に従い他の債権者より先に代価から償還を受けられると定めており、記述はこれを否定している点で条文と逆である。
民法第391条「抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができる。」一次資料を確認
ひっかけ第三取得者を競売の買受人になれない、あるいは費用償還を受けられない立場と誤解しない。
解説抵当不動産の第三取得者は、その不動産の競売において自ら買受人となることができ(390条)、支出した必要費又は有益費についても196条の区別に従い他の債権者より先に代価から償還を受けられる(391条)。第三取得者は競売にも費用償還にも排除されない。
補足390条の『買受人となることができる』と391条の『他の債権者より先に…償還を受けることができる』という優先性を確認する。
問10共同抵当同時配当と一部配当e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.共同抵当で同時に各不動産の代価を配当すべきときは、債権者は任意の一不動産の代価から常に債権全部の弁済を受ける。
- イ.共同抵当である不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者はその代価から債権全部の弁済を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 民法392条1項は、共同抵当で同時に各不動産の代価を配当すべきときは各不動産の価額に応じて債権の負担を按分すると定めており、記述は同時配当でも一不動産から全部弁済を受けるとしている点で条文と逆である。
民法第392条第1項「同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 民法392条2項前段は、ある不動産の代価のみを配当すべきときは抵当権者がその代価から債権の全部の弁済を受けることができると定めており、記述どおりである。
民法第392条第2項「ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。」一次資料を確認
ひっかけ同時配当でも一不動産から全部弁済を受けられる、あるいは異時配当で次順位者の代位がないと考えない。
解説共同抵当は、同時に各不動産の代価を配当する場合(392条1項)は価額に応じた按分となるのに対し、ある不動産の代価のみを配当する場合(同条2項前段)は抵当権者がその代価から債権全部の弁済を受けられる。この場合、次順位抵当権者は他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度に代位できる(同条2項後段)。
補足392条1項の『価額に応じて…按分する』と2項前段の『代価から債権の全部の弁済を受けることができる』を対比して確認する。
問11共同抵当代位と付記登記e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.共同抵当の一部配当で次順位抵当権者は、先順位抵当権者が他の不動産代価から弁済を受けるべき金額を限度として代位できる。
- イ.共同抵当で代位により抵当権を行使する者は、その代位を付記することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 392条2項後段は、異時配当で一つの不動産の代価から全部弁済を受けた抵当権者に対し、次順位抵当権者が他の不動産から本来弁済を受けるべき金額を限度に代位できると定める。
民法第392条第2項「次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 393条は392条2項後段により代位して抵当権を行使する者がその代位を登記に付記できると定めており、付記できないとする記述は条文と逆で誤りである。
民法第393条「代位によって抵当権を行使する者は、その抵当権の登記にその代位を付記することができる。」一次資料を確認
ひっかけ次順位抵当権者の代位を『付記登記できない』と誤って否定しない。
解説共同抵当で異時配当により一つの不動産から全部弁済を受けた抵当権者に対し、次順位抵当権者は392条2項後段により他の不動産分を限度として代位でき、393条によりその代位を登記に付記できる。付記登記は代位者の権利保全手段であり、これを否定する規定ではない。
補足392条2項後段の代位限度額と、393条の付記登記の可否を条文表現でセットで確認する。
問12他財産弁済と供託請求e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権者は、抵当不動産の代価から弁済を受けない部分に限らず、常に他の財産からも先に弁済を受けることができる。
- イ.抵当不動産の代価に先立って他の財産の代価を配当すべき場合、他の債権者は抵当権者に配当すべき金額の供託を請求できない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 394条1項は他財産からの弁済を抵当不動産の代価で足りない部分に限定しており、常に他財産から先に弁済を受けられるとする記述は誤りである。
民法第394条第1項「抵当不動産の代価から弁済を受けない債権の部分についてのみ、他の財産から弁済を受けることができる。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 394条2項は他財産の代価が先に配当される場合、他の各債権者が抵当権者への配当額の供託を請求できると定めており、これを否定する記述は誤りである。
民法第394条第2項「他の各債権者は、抵当権者に同項の規定による弁済を受けさせるため、抵当権者に配当すべき金額の供託を請求することができる。」一次資料を確認
ひっかけ抵当権者が常に他財産から自由に、かつ優先的に弁済を受けられると混同しない。
解説抵当権者は抵当不動産の代価からまず弁済を受けるのが原則であり、他財産からの回収(394条1項)は不足部分に限られる。抵当不動産より先に他財産が配当される例外的な場面(394条2項)では、他の債権者が抵当権者への配当額の供託を請求でき、抵当権者の優先地位と他の債権者の利益の調整が図られている。
補足394条1項の『弁済を受けない部分についてのみ』という限定文言と、2項の供託請求の仕組みをセットで確認する。
問13抵当建物使用者引渡猶予と催告例外e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権者に対抗できない賃貸借により抵当建物を使用収益する一定の者は、買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。
- イ.買受け後の建物使用対価について、買受人が一箇月分以上の支払を催告し、相当期間内に履行がない場合には、引渡猶予の規定は適用されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 395条1項は抵当権者に対抗できない賃貸借による建物使用者に、買受人の買受けの時から六箇月間の引渡猶予を認め、実行直後の急な明渡しから使用者を保護する。
民法第395条第1項「買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 395条2項は買受け後の使用対価につき一箇月分以上の支払を催告しても履行がない場合は引渡猶予を適用しないと定め、猶予が対価不払いで失われる例外を示す。
民法第395条第2項「一箇月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、適用しない。」一次資料を確認
ひっかけ六箇月の引渡猶予を無条件・無期限の権利と誤解しない。
解説抵当建物使用者は395条1項により買受けの時から六箇月間、建物の引渡しを猶予されるのが原則だが、買受け後の使用対価について一箇月分以上の支払を催告されても履行しない場合は、395条2項によりこの猶予が適用されなくなる例外がある。
補足395条1項の猶予期間と、2項の催告不履行による適用除外をセットで確認する。
問14抵当権時効消滅と取得時効e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しても、その担保債権と別個に時効で消滅する。
- イ.債務者又は抵当権設定者でない者が、抵当不動産について取得時効に必要な要件を備える占有をしたとき、抵当権はこれによって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 396条は債務者・設定者に対しては抵当権が担保する債権と同時でなければ時効消滅しないと定めており、抵当権だけが別個に時効消滅するとする記述は誤りである。
民法第396条「債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。」一次資料を確認
- イ.正しい
- 397条は債務者・設定者でない第三者が抵当不動産について取得時効の要件を備える占有をした場合に抵当権が消滅すると定めており、条文どおりの記述である。
民法第397条「債務者又は抵当権設定者でない者が抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。」一次資料を確認
ひっかけ396条の対債務者・設定者関係と、397条の対第三者取得時効の場面を混同しない。
解説抵当権は、債務者・抵当権設定者との関係では396条により担保債権と同時でなければ時効消滅しない付従的な扱いを受ける一方、債務者・設定者でない第三者が抵当不動産について取得時効の要件を備える占有をした場合には、397条により抵当権自体が消滅する。消滅原因と対象者の違いを区別する。
補足396条『担保する債権と同時でなければ』という付従性の表現と、397条『債務者又は抵当権設定者でない者』という主体限定をセットで確認する。
問15地上権放棄対抗と一括競売例外e-Gov等の一次資料で確認済み
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.地上権を抵当権の目的とした地上権者は、その地上権を放棄すれば、その放棄を抵当権者に対抗できる。
- イ.抵当権設定後に築造された建物の所有者が、抵当地占有について抵当権者に対抗できる権利を有する場合でも、一括競売の規定は適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 398条は抵当権目的の地上権又は永小作権の放棄を抵当権者に対抗できないと定めており、対抗できるとする記述は条文と逆で誤りである。
民法第398条「その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 389条2項は建物所有者が抵当地占有について抵当権者に対抗できる権利を有する場合は一括競売の規定を適用しないと定めており、常に適用されるとする記述は誤りである。
民法第389条第2項「その建物の所有者が抵当地を占有するについて抵当権者に対抗することができる権利を有する場合には、適用しない。」一次資料を確認
ひっかけ398条の放棄対抗不可と、389条2項の一括競売適用除外を、いずれも逆方向で覚えない。
解説地上権等を抵当権の目的とした権利者による放棄は398条により抵当権者に対抗できず、抵当権者の利益は放棄によって害されない。他方、389条1項の一括競売は抵当権者に認められた権限だが、同条2項により建物所有者が抵当地占有について対抗できる権利を有する場合には適用されない例外がある。抵当権者を保護する規定と抵当権者の権限を制限する例外を区別する。
補足398条『対抗することができない』の主語(放棄した地上権者等)と、389条2項『適用しない』の対象(一括競売の規定)を確認する。