問1代価弁済と抵当権消滅請求主体
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じて代価を弁済したときは、抵当権はその第三者のために消滅する。
- イ.抵当不動産の第三取得者は、民法383条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第378条「抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第379条「抵当不動産の第三取得者は、第三百八十三条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。」e-Gov原文
ひっかけ債務者本人の制度として読まない。
解説代価弁済と抵当権消滅請求は、第三者・第三取得者の制度として整理する。
補足民法378条・379条を確認する。
問2消滅請求不可主体と停止条件付第三取得者
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当権消滅請求をすることができない。
- イ.抵当不動産の停止条件付第三取得者は、停止条件の成否が未定である間でも、抵当権消滅請求をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第380条「主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当権消滅請求をすることができない。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は請求可能としており条文と逆である。
民法第381条「停止条件の成否が未定である間は、抵当権消滅請求をすることができない。」e-Gov原文
ひっかけ第三取得者なら常に請求できるとしない。
解説抵当権消滅請求ができない主体を明確にする。
補足民法380条・381条を確認する。
問3消滅請求時期と手続書面
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当不動産の第三取得者は、競売による差押えの効力が発生した後でも、抵当権消滅請求をすることができる。
- イ.抵当権消滅請求をするとき、第三取得者は登記をした各債権者に所定の書面を送付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 記述は時期を遅らせており誤りである。
民法第382条「競売による差押えの効力が発生する前に、抵当権消滅請求をしなければならない。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第383条「登記をした各債権者に対し、次に掲げる書面を送付しなければならない。」e-Gov原文
ひっかけ差押え後でも可能としない。
解説抵当権消滅請求は差押え前に、登記債権者へ書面送付して行う。
補足民法382条・383条を確認する。
問4二箇月競売申立てとみなし承諾
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権消滅請求の書面送付を受けた債権者が、送付後二箇月以内に競売申立てをしないときは、提供代価又は金額を承諾したものとみなされる。
- イ.債権者が競売の申立てを取り下げたときも、提供代価又は金額を承諾したものとみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第384条「書面の送付を受けた後二箇月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしないとき。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第384条「その債権者が前号の申立てを取り下げたとき。」e-Gov原文
ひっかけ期間を一箇月・三箇月などに変えない。
解説抵当権消滅請求では、二箇月以内の競売申立て有無と取下げが重要である。
補足民法384条を確認する。
問5競売申立通知と消滅請求効果
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権消滅請求の書面送付を受けた債権者が競売申立てをするときは、所定期間内に債務者及び抵当不動産の譲渡人にその旨を通知しなければならない。
- イ.一部の登記債権者が提供代価を承諾すれば、第三取得者が払渡し又は供託をしなくても抵当権は消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第385条「同号の期間内に、債務者及び抵当不動産の譲渡人にその旨を通知しなければならない。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は要件を欠いており誤りである。
民法第386条「登記をしたすべての債権者が抵当不動産の第三取得者の提供した代価又は金額を承諾し、かつ、抵当不動産の第三取得者がその承諾を得た代価又は金額を払い渡し又は供託したときは、抵当権は、消滅する。」e-Gov原文
ひっかけ一部承諾や承諾だけで消滅するとしない。
解説抵当権消滅請求の効果は、全債権者の承諾と払渡し・供託まで見て判断する。
補足民法385条・386条を確認する。
問6抵当権者同意賃貸借と不利益者承諾
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.登記をした賃貸借は、先順位抵当権者全員の同意があっても、その同意の登記がなければ同意抵当権者に対抗できる。
- イ.抵当権者が賃貸借への同意をするには、その同意によって不利益を受けるべき者の承諾は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 記述は同意登記なしで対抗可能としており誤りである。
民法第387条第1項「すべての者が同意をし、かつ、その同意の登記があるときは、その同意をした抵当権者に対抗することができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は承諾不要としており条文と逆である。
民法第387条第2項「その他抵当権者の同意によって不利益を受けるべき者の承諾を得なければならない。」e-Gov原文
ひっかけ同意だけで対抗できるとしない。
解説抵当権者同意賃貸借は、同意・同意登記・不利益者承諾をセットで見る。
補足民法387条1項・2項を確認する。
問7法定地上権と地代決定
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.土地及びその上の建物が同一所有者に属し、その土地又は建物に抵当権が設定され、実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について地上権が設定されたものとみなされる。
- イ.法定地上権の地代は、当事者の請求により裁判所が定める。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第388条「土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第388条「地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。」e-Gov原文
ひっかけ抵当権設定時の土地建物所有関係を落とさない。
解説法定地上権は成立要件と地代決定をセットで押さえる。
補足民法388条を確認する。
問8一括競売と優先権範囲
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権設定後に抵当地に建物が築造されたときでも、抵当権者は土地とともにその建物を競売することはできない。
- イ.抵当権設定後築造建物を土地とともに競売する場合でも、抵当権者の優先権は土地の代価についてのみ行使できる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 記述は一括競売を否定しており条文と逆である。
民法第389条第1項「抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は、土地とともにその建物を競売することができる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第389条第1項「その優先権は、土地の代価についてのみ行使することができる。」e-Gov原文
ひっかけ建物代価にも当然に優先権が及ぶとしない。
解説一括競売は可能だが、優先権の範囲は土地代価に限られる。
補足民法389条1項を確認する。
問9第三取得者買受けと費用償還
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる。
- イ.抵当不動産の第三取得者が必要費又は有益費を支出しても、抵当不動産の代価から他の債権者より先に償還を受けることはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第390条「抵当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は優先償還を否定しており誤りである。
民法第391条「抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができる。」e-Gov原文
ひっかけ第三取得者を競売から排除したり費用償還を否定しない。
解説第三取得者は競売買受けも費用償還も条文上認められる。
補足民法390条・391条を確認する。
問10共同抵当同時配当と一部配当
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.共同抵当で同時に各不動産の代価を配当すべきときは、債権者は任意の一不動産の代価から常に債権全部の弁済を受ける。
- イ.共同抵当である不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者はその代価から債権全部の弁済を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 記述は同時配当で全部弁済を認めており誤りである。
民法第392条第1項「同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第392条第2項「ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。」e-Gov原文
ひっかけ同時配当と一部配当を混同しない。
解説共同抵当は同時配当の按分と一部配当の全部弁済を区別する。
補足民法392条1項・2項を確認する。
問11共同抵当代位と付記登記
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.共同抵当の一部配当で次順位抵当権者は、先順位抵当権者が他の不動産代価から弁済を受けるべき金額を限度として代位できる。
- イ.共同抵当で代位により抵当権を行使する者は、その代位を付記することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第392条第2項「次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権者に代位して抵当権を行使することができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は付記を否定しており条文と逆である。
民法第393条「代位によって抵当権を行使する者は、その抵当権の登記にその代位を付記することができる。」e-Gov原文
ひっかけ代位限度や付記可能性を落とさない。
解説共同抵当の次順位者代位と代位の付記登記を押さえる。
補足民法392条2項・393条を確認する。
問12他財産弁済と供託請求
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権者は、抵当不動産の代価から弁済を受けない部分に限らず、常に他の財産からも先に弁済を受けることができる。
- イ.抵当不動産の代価に先立って他の財産の代価を配当すべき場合、他の債権者は抵当権者に配当すべき金額の供託を請求できない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 記述は範囲を広げすぎている。
民法第394条第1項「抵当不動産の代価から弁済を受けない債権の部分についてのみ、他の財産から弁済を受けることができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は供託請求を否定しており誤りである。
民法第394条第2項「他の各債権者は、抵当権者に同項の規定による弁済を受けさせるため、抵当権者に配当すべき金額の供託を請求することができる。」e-Gov原文
ひっかけ抵当権者が常に他財産から自由に回収できるとしない。
解説抵当権者の他財産からの弁済は不足部分に限られ、供託請求の仕組みもある。
補足民法394条1項・2項を確認する。
問13抵当建物使用者引渡猶予と催告例外
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権者に対抗できない賃貸借により抵当建物を使用収益する一定の者は、買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。
- イ.買受け後の建物使用対価について、買受人が一箇月分以上の支払を催告し、相当期間内に履行がない場合には、引渡猶予の規定は適用されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第395条第1項「買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第395条第2項「一箇月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、適用しない。」e-Gov原文
ひっかけ猶予を無条件・永久の権利としない。
解説抵当建物使用者の六箇月猶予と、一箇月分以上催告の例外を押さえる。
補足民法395条1項・2項を確認する。
問14抵当権時効消滅と取得時効
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しても、その担保債権と別個に時効で消滅する。
- イ.債務者又は抵当権設定者でない者が、抵当不動産について取得時効に必要な要件を備える占有をしたとき、抵当権はこれによって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 記述は別個消滅を認めており誤りである。
民法第396条「債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条文どおりの記述である。
民法第397条「債務者又は抵当権設定者でない者が抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。」e-Gov原文
ひっかけ抵当権だけが常に独立して時効消滅するとしない。
解説抵当権の時効消滅は、債務者・設定者との関係と第三者取得時効を分ける。
補足民法396条・397条を確認する。
問15地上権放棄対抗と一括競売例外
次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.地上権を抵当権の目的とした地上権者は、その地上権を放棄すれば、その放棄を抵当権者に対抗できる。
- イ.抵当権設定後に築造された建物の所有者が、抵当地占有について抵当権者に対抗できる権利を有する場合でも、一括競売の規定は適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 記述は対抗可能としており条文と逆である。
民法第398条「その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は例外を無視しており誤りである。
民法第389条第2項「その建物の所有者が抵当地を占有するについて抵当権者に対抗することができる権利を有する場合には、適用しない。」e-Gov原文
ひっかけ抵当権者の利益を放棄や一括競売で当然に害せるとしない。
解説抵当目的権利の放棄対抗不可と、一括競売の適用除外を確認する。
補足民法398条・389条2項を確認する。