本文へ移動

本ページには広告(PR・アフィリエイトリンク)を含みます。

民法・第46

民法(債権の目的・選択債権㉘)の問題(15問)

この章を解く(15問)→

この章で確認する論点

46章では、債権目的非金銭性と特定物保存義務・種類債権品質と目的物特定・金銭債権通貨選択と特定通貨例外・強制通用失効と外国通貨弁済・法定利率別段意思と三パーセントを中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

民法を他資格と横断して確認する場合は、民法を学べる資格と無料問題も使えます。

  • 金銭評価できないことを理由に債権の成立を否定したり、特定物だから引渡し前の保存責任がないと考えたりしない。
  • 中等品質という品質基準と、目的物が個別に特定するための要件を同じ問題として混同しない。
  • 金銭債権は全て特定通貨でしか弁済できない、又は反対に特定通貨の合意があっても自由に別通貨を選べる、としない。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法399条400条401条402条403条404条405条406条407条408条409条410条411条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov等の一次資料で確認済み2026年7月時点の法令に準拠
1債権目的非金銭性と特定物保存義務e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権は、金銭に見積もることができないものであっても、その目的とすることができる。
  • 特定物引渡債務では、債務者は引渡しまで善良な管理者の注意をもってその物を保存しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法399条は、債権の目的を金銭評価できるものに限定せず、金銭に見積もれない給付も債権の目的になり得ると定める。

民法第399条「金銭に見積もることができないものであっても、その目的とすることができる。」一次資料を確認

正しい
民法400条は、特定物の引渡しを目的とする債務について、引渡しを完了するまで債務者に善良な管理者の注意による保存を求める。

民法第400条「善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。」一次資料を確認

ひっかけ金銭評価できないことを理由に債権の成立を否定したり、特定物だから引渡し前の保存責任がないと考えたりしない。

解説債権の目的は財産的価値を金額に換算できる給付だけではない。一方、目的物が特定物である場合は、その物を引き渡すまで代替物ではなく当該物を善管注意で保存する義務が問題になる。

補足まず給付が債権目的になり得るかを確認し、特定物引渡しなら引渡しまでの保存義務を追加で確認する。

2種類債権品質と目的物特定e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 種類のみで指定された目的物の品質を法律行為の性質又は当事者意思で定められないとき、債務者は中等の品質の物を給付しなければならない。
  • 種類債権では、債務者が給付に必要な行為を完了しても、債権者の同意がなければ目的物は特定しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
種類債権で品質を法律行為の性質又は当事者の意思から定められない場合、民法401条1項は中等の品質を補充的な給付基準とする。

民法第401条第1項「中等の品質を有する物を給付しなければならない。」一次資料を確認

誤り
民法401条2項の特定には、債務者が給付に必要な行為を完了する経路と、債権者の同意を得て給付物を指定する経路がある。必要行為完了にまで同意を要求する記述は誤りである。

民法第401条第2項「債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了し、又は債権者の同意を得てその給付すべき物を指定したときは」一次資料を確認

ひっかけ中等品質という品質基準と、目的物が個別に特定するための要件を同じ問題として混同しない。

解説種類債権は二段階で読む。まず品質が未確定なら中等品質を基準とする。次に、債務者が給付に必要な行為を完了するか、債権者の同意を得て物を指定すると、その物が債権の目的物として特定する。

補足品質の定めを確認して中等品質を補い、その後、必要行為完了又は同意指定の有無を確認する。

3金銭債権通貨選択と特定通貨例外e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 金銭債権では、債務者は常に特定の種類の通貨でしか弁済できない。
  • 特定の種類の通貨の給付を債権の目的としたときは、債務者が各種通貨を選択できるという原則は適用されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法402条1項本文は、通常の金銭債権について債務者が各種通貨から選択して弁済できるとする。常に一種類だけに限定する記述は誤りである。

民法第402条第1項「債務者は、その選択に従い、各種の通貨で弁済をすることができる。」一次資料を確認

正しい
民法402条1項ただし書は、特定種類の通貨給付自体を債権の目的とした場合、本文の各種通貨選択を適用しない。

民法第402条第1項「特定の種類の通貨の給付を債権の目的としたときは、この限りでない。」一次資料を確認

ひっかけ金銭債権は全て特定通貨でしか弁済できない、又は反対に特定通貨の合意があっても自由に別通貨を選べる、としない。

解説金銭債権では債務者による通貨選択が本文の原則である。しかし、当事者が特定種類の通貨を給付対象にしたなら、その特定を尊重して選択原則を外す。本文とただし書を続けて判断する。

補足債権の目的が一般的な金銭額か、特定種類の通貨給付かを先に確認する。

4強制通用失効と外国通貨弁済e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 特定種類の通貨が弁済期に強制通用の効力を失っているとき、債務者は他の通貨で弁済しなければならない。
  • 外国通貨で債権額を指定したとき、債務者は履行地における為替相場により日本の通貨で弁済できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
特定種類の通貨が弁済期に強制通用力を失っている場合、民法402条2項は、その通貨に固執せず他の通貨による弁済を債務者に求める。

民法第402条第2項「強制通用の効力を失っているときは、債務者は、他の通貨で弁済をしなければならない。」一次資料を確認

正しい
外国通貨で債権額を指定した場合でも、民法403条は履行地の為替相場を用いた日本通貨による弁済を認めている。外国通貨だけに履行方法を固定しない。

民法第403条「履行地における為替相場により、日本の通貨で弁済をすることができる。」一次資料を確認

ひっかけ指定された通貨が使えなくなれば債務自体も履行不能になる、又は外国通貨指定なら日本通貨弁済は一切できないと考えない。

解説通貨に関する例外は原因を分ける。特定通貨が強制通用力を失った場合は他の通貨で弁済し、外国通貨で債権額を表示した場合は履行地の為替相場により日本通貨へ換算して弁済できる。

補足通貨の強制通用力と、債権額が外国通貨表示かを順に確認し、それぞれの代替弁済方法を選ぶ。

5法定利率別段意思と三パーセントe-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないとき、利率は利息が生じた最初の時点における法定利率による。
  • 民法上、法定利率は年五パーセントとされている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
利息を生ずべき債権で別段の意思表示がない場合、民法404条1項は、利息が最初に生じた時点の法定利率を適用する。後日の利率だけで決めない。

民法第404条第1項「その利息が生じた最初の時点における法定利率による。」一次資料を確認

誤り
民法404条2項が定める法定利率は年三パーセントであり、年五パーセントとする記述は現行条文と一致しない。

民法第404条第2項「法定利率は、年三パーセントとする。」一次資料を確認

ひっかけ過去の法定利率の記憶で年五パーセントとしたり、法定利率が変動するたび既存債権の利率も当然に切り替わると考えたりしない。

解説法定利率は、当事者が別段の利率を定めていない場合に補充的に使う。適用する率は、各支払時点ではなく利息が最初に生じた時点で固定して判断し、条文上の基準率は年三パーセントである。

補足別段の意思表示を確認し、なければ利息発生の最初の時点を確定して、その時点の法定利率を適用する。

6法定利率変動と利息元本組入れe-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 法定利率は、民法上、十年を一期として一期ごとに変動するものとされる。
  • 利息の支払が六月分以上延滞すれば、債権者は催告なしに当然にこれを元本に組み入れることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
民法404条3項は、法定利率の変動単位を十年ではなく三年を一期と定める。期間を十年とする記述は誤りである。

民法第404条第3項「三年を一期とし、一期ごとに、次項の規定により変動するものとする。」一次資料を確認

誤り
民法405条による利息の元本組入れには、一年分以上の延滞、債権者の催告、それでも支払わないことが必要である。六月分や催告不要という記述は複数の要件を欠く。

民法第405条「利息の支払が一年分以上延滞した場合において、債権者が催告をしても、債務者がその利息を支払わないときは」一次資料を確認

ひっかけ数字だけを暗記して、利率変動の三年と元本組入れの一年を取り違えたり、延滞だけで自動的に元本化すると考えたりしない。

解説法定利率の見直し周期は三年である。一方、延滞利息を元本へ組み入れるには、一年分以上の延滞だけでなく、債権者が催告し、それでも債務者が支払わないという段階を踏む。期間だけでなく手続要件も必要になる。

補足問題が利率変動か元本組入れかを分け、後者なら延滞期間・催告・不払いを全て確認する。

7選択債権選択権帰属と行使方法e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権の目的が数個の給付の中から選択によって定まるとき、その選択権は債務者に属する。
  • 選択権は、相手方に対する意思表示によって行使する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
数個の給付から選択により目的が定まる選択債権では、民法406条が選択権を原則として債務者に帰属させる。

民法第406条「その選択権は、債務者に属する。」一次資料を確認

正しい
民法407条1項は、選択権者の内心だけでは足りず、相手方に対する意思表示によって選択権を行使すると定める。

民法第407条第1項「選択権は、相手方に対する意思表示によって行使する。」一次資料を確認

ひっかけ給付を受ける側だから債権者が当然に選択するとしたり、債務者の内部決定だけで選択が完了すると考えたりしない。

解説選択債権では、複数の給付が候補として残る間、まず選択権者を確定する。原則的な選択権者は債務者であり、選択は相手方への意思表示によって行使される。内部で決めただけでは条文上の行使方法を満たさない。

補足選択権の帰属を406条で確認し、相手方への意思表示がされたかを407条で確認する。

8選択意思表示撤回と選択権移転e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 選択権を行使する意思表示は、相手方の承諾がなくても自由に撤回できる。
  • 債権が弁済期にある場合、相手方が相当期間を定めて催告しても選択権者が期間内に選択しないときは、選択権は相手方に移転する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
選択権行使の意思表示をした後は、民法407条2項により相手方の承諾がなければ撤回できない。選択権者だけで自由に戻せるわけではない。

民法第407条第2項「相手方の承諾を得なければ、撤回することができない。」一次資料を確認

正しい
民法408条は、債権が弁済期にあること、相手方が相当期間を定めて催告したこと、選択権者が期間内に選択しないことを経て、選択権を相手方へ移転させる。

民法第408条「相当の期間を定めて催告をしても、選択権を有する当事者がその期間内に選択をしないときは、その選択権は、相手方に移転する。」一次資料を確認

ひっかけ一度の意思表示を自由に撤回できるとしたり、弁済期到来だけで催告なしに直ちに選択権が移ると考えたりしない。

解説選択権は行使すれば相手方の承諾なしに撤回できない。他方、選択権者が弁済期後も選ばないときは、相手方の期間を定めた催告を経て選択権が移る。確定後の変更制限と、未行使時の移転は別制度である。

補足選択済みなら撤回承諾を確認し、未選択なら弁済期・相当期間の催告・期間経過を確認する。

9第三者選択と選択不能時移転e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 第三者が選択すべき場合、その選択は債権者又は債務者に対する意思表示によってする。
  • 第三者が選択できず、又は選択する意思を有しないとき、選択権は債権者に移転する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
第三者が選択権者である場合、民法409条1項は、債権者又は債務者のいずれかに対する意思表示で選択することを認めている。

民法第409条第1項「債権者又は債務者に対する意思表示によってする。」一次資料を確認

誤り
第三者が選択不能又は選択意思を欠く場合、民法409条2項は選択権を債権者ではなく債務者へ移転させる。移転先を逆にした記述は誤りである。

民法第409条第2項「第三者が選択をすることができず、又は選択をする意思を有しないときは、選択権は、債務者に移転する。」一次資料を確認

ひっかけ第三者が選べない場合、給付を受ける債権者へ当然に選択権が移ると考えない。

解説第三者選択では、意思表示の相手は債権者又は債務者のどちらでもよい。しかし第三者が選択できない、又は選択する意思がないときは、選択権が原則的な帰属先である債務者へ移る。

補足第三者が選択可能かを確認し、可能なら当事者への意思表示、不可能等なら債務者への移転を適用する。

10不能による特定と選択者過失e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 選択債権の給付中に不能のものがあるときは、その不能が選択権者の過失による場合でも、債権は常に全部消滅する。
  • 選択は、原則として債権の発生の時にさかのぼって効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
選択肢の一つが選択権者の過失で不能になった場合、民法410条は債権を全部消滅させず、残存する給付について存続させる。

民法第410条「その不能が選択権を有する者の過失によるものであるときは、債権は、その残存するものについて存在する。」一次資料を確認

正しい
民法411条本文は、選択による目的の確定に債権発生時までさかのぼる効力を与える。選択時からだけ将来効が生ずるのが原則ではない。

民法第411条「選択は、債権の発生の時にさかのぼってその効力を生ずる。」一次資料を確認

ひっかけ一部不能を債権全体の消滅としたり、選択の効力は常に意思表示時以後にだけ生じると考えたりしない。

解説選択債権の候補の一部が不能になっても、選択権者の過失による場合は残る給付へ債権が特定される。さらに選択が成立すると、その効力は原則として債権発生時まで遡る。候補減少と選択効の時点は別論点である。

補足不能となった給付と原因を確認して残存給付を特定し、選択成立後は債権発生時への遡及を確認する。

11選択効遡及と第三者権利保護e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 選択は債権発生時にさかのぼって効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。
  • 選択の効力は、第三者の権利を害する場合でも、必ず債権発生時まで完全にさかのぼる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法411条本文は選択の効力を債権発生時へ遡らせるが、ただし書は既に成立した第三者の権利を害する遡及を認めない。記述は原則と限界をともに示している。

民法第411条「ただし、第三者の権利を害することはできない。」一次資料を確認

誤り
民法411条ただし書により、選択の遡及効は第三者の権利を害する範囲では制限される。必ず完全に遡るという記述はただし書を無視している。

民法第411条「第三者の権利を害することはできない。」一次資料を確認

ひっかけ『遡及する』という本文だけを絶対視し、選択前に取得された第三者の権利も当然に消せると考えない。

解説選択により給付が一つに確定すると、その効果は原則として債権発生時まで遡る。しかし遡及の間に第三者の権利が成立している場合、その権利を後から覆すことはできない。本文とただし書を二段階で適用する。

補足選択成立を確認して債権発生時へ遡らせた後、第三者の権利を害する範囲を遡及効から除く。

12特定物保存義務と種類債権品質誤認e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 特定物引渡債務では、債務者は引渡しまで自己の財産に対するのと同一の注意を尽くせば足りる。
  • 種類債権の品質を法律行為の性質又は当事者意思で定められないとき、債務者は最高品質の物を給付しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
民法400条が特定物引渡債務に求めるのは善良な管理者の注意であり、自己の財産に対するのと同一の注意へ軽減する規定ではない。

民法第400条「善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。」一次資料を確認

誤り
種類物の品質を他の基準で定められない場合、民法401条1項が要求するのは最高品質ではなく中等品質である。債務者へ最上級品を当然に求めない。

民法第401条第1項「中等の品質を有する物を給付しなければならない。」一次資料を確認

ひっかけ特定物の保存義務を自己財産同一注意へ下げたり、種類物の品質を最高品質へ引き上げたりしない。

解説物に関する債務でも、特定物と種類物で確認点が違う。特定物はその個体を引渡しまで善管注意で保存する。種類物は品質が未確定なら中等品質を給付基準とする。どちらも債務者の基準を過度に軽くも重くもしない。

補足目的物が特定物か種類物かを分け、前者は保存上の注意、後者は品質基準を確認する。

13外国通貨準用と法定利率発生時e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 各種通貨弁済や特定通貨が強制通用力を失った場合の規定は、外国通貨給付を債権目的とした場合にも準用される。
  • 別段の意思表示がない利息債権の利率は、利息が生じた最初の時点における法定利率による。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法402条3項は、各種通貨による弁済の原則と強制通用力喪失時の処理を、外国通貨の給付自体を目的とした債権にも準用する。

民法第402条第3項「前二項の規定は、外国の通貨の給付を債権の目的とした場合について準用する。」一次資料を確認

正しい
別段の意思表示がない利息債権では、民法404条1項により、利息が最初に生じた時点の法定利率を用いる。弁済時の率へ当然に差し替えない。

民法第404条第1項「利息が生じた最初の時点における法定利率による。」一次資料を確認

ひっかけ外国通貨だから402条1項・2項が一切関係しない、又は法定利率は弁済時点で決まると考えない。

解説外国通貨の給付を目的にした場合も、402条の通貨選択・強制通用力喪失に関する規律が切り離されるわけではない。また法定利率は利息発生後の各時点で変えず、利息が最初に生じた時点を基準にする。

補足外国通貨給付なら準用条文を確認し、利息債権なら別段意思と最初の利息発生時を確認する。

14選択権移転要件と第三者選択方法e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 選択権は、債権が弁済期にない段階でも、相手方が催告すれば直ちに移転する。
  • 第三者が選択すべき場合、その選択は債権者又は債務者に対する意思表示によってする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法408条による選択権移転には、債権が弁済期にあること、相当期間を定めた催告、期間内の不選択が必要である。弁済期前の催告だけで直ちに移転しない。

民法第408条「債権が弁済期にある場合において、相手方から相当の期間を定めて催告をしても」一次資料を確認

正しい
第三者が選択権者である場合、民法409条1項は、債権者又は債務者への意思表示を選択の方法として認める。

民法第409条第1項「第三者が選択をすべき場合には、その選択は、債権者又は債務者に対する意思表示によってする。」一次資料を確認

ひっかけ催告という一語だけで即時移転を認めたり、第三者の意思表示を債権者・債務者の双方へ要求したりしない。

解説選択権者が選ばない場合の移転は、相手方保護のための手順を要する。弁済期が到来し、相当期間を定めて催告し、それでも選ばないときに初めて移転する。第三者が選ぶ場合は当事者のいずれかへの意思表示で足りる。

補足不選択なら移転の三要件を確認し、第三者選択なら意思表示先を確認する。

15利息組入れと選択意思表示撤回e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 利息の元本組入れは、利息支払が一月分でも延滞すれば、債権者の催告なしにできる。
  • 選択権行使の意思表示は、相手方に到達した後でも、相手方の承諾なしに撤回できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
民法405条による利息の元本組入れには、一年分以上の延滞と催告後の不払いが必要である。一月分の延滞だけ、かつ催告なしでは要件を満たさない。

民法第405条「債権者が催告をしても、債務者がその利息を支払わないときは、債権者は、これを元本に組み入れることができる。」一次資料を確認

誤り
民法407条2項は、選択意思表示の撤回に相手方の承諾を要求する。意思表示が到達した後に選択権者だけで撤回することはできない。

民法第407条第2項「相手方の承諾を得なければ、撤回することができない。」一次資料を確認

ひっかけ利息延滞や撤回意思があるだけで、相手方への手続を経ず直ちに法律効果が生じると考えない。

解説元本組入れと選択撤回は別論点だが、どちらも一方当事者の意思だけで自由に行える制度ではない。元本組入れには延滞期間・催告・不払いが、選択撤回には相手方の承諾が必要になる。

補足元本組入れは三要件を、選択撤回は相手方承諾を個別にチェックする。

読み終えたら、解いて採点

この章の15問を、確認根拠つきで採点します。選択肢ごとの正誤を自分で判断してから答え合わせできます。

この章を解く(15問)→

登録不要・無料。各問にe-Gov等の一次資料で確認済みの根拠つき。 宅地建物取引士の過去問の公開状況も確認できます。

この章を解く(15問)→