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民法・第51

民法(分割債権・不可分債権債務㉝)の問題(15問)

民法427条 分割債権及び分割債務・431条 可分債権・可分債務への変更などを、条文の原文と選択肢ごとの理由で確認できます。

この章を解く(15問)→

条文検索で確認されている論点

この章には、分割債権及び分割債務の原則(民法427条)・不可分債権者の一人との更改・免除(429条)・可分債権・可分債務への変更(431条)に関する問題を収録しています。条文名だけでなく、どの要件が結論を分けるかを各選択肢の根拠と一緒に確認できます。

この章で確認する論点

51章では、分割債権債務の等割合原則・別段意思表示と分割債務誤認・不可分債権の準用規定・不可分債権の準用除外・不可分債権者一人との更改を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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  • 当事者が複数いるというだけで、連帯関係のように一人が全部を請求し、又は全部を負担すると判断しない。
  • 『数人の債務者』という語だけを見て連帯債務と決め、各債務者へ全部請求できるとしない。
  • 『不可分債権は連帯債権そのものではない』ことから、連帯債権の規定が全く関係しないと飛躍しない。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法427条428条429条430条431条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov等の一次資料で確認済み2026年7月時点の法令に準拠
1分割債権債務の等割合原則e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 数人の債権者があり、別段の意思表示がないときは、各債権者はそれぞれ等しい割合で権利を有する。
  • 数人の債務者があり、別段の意思表示がないときは、各債務者はそれぞれ等しい割合で義務を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法427条は、別段の意思表示がない場合、数人の債権者が持つ権利をそれぞれ等しい割合に分けることを原則としている。

民法第427条「各債権者又は各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。」一次資料を確認

正しい
民法427条は債務者側にも同じ原則を置き、別段の意思表示がなければ、各債務者はそれぞれ等しい割合で義務を負う。

民法第427条「それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。」一次資料を確認

ひっかけ当事者が複数いるというだけで、連帯関係のように一人が全部を請求し、又は全部を負担すると判断しない。

解説分割債権・分割債務の出発点は民法427条である。複数の債権者なら権利を、複数の債務者なら義務を、それぞれ等しい割合に分ける。ただし、これは別段の意思表示がない場合の原則である。

補足まず別段の意思表示の有無を確認し、なければ債権者側・債務者側のどちらも等割合から考える。

2別段意思表示と分割債務誤認e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 427条の等割合原則は、別段の意思表示がないときに働く。
  • 数人の債務者がある場合、別段の意思表示がなくても、各債務者は常に債務全部について履行責任を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法427条は『別段の意思表示がないとき』に等割合とする規定であり、この条件を満たすことを先に確認する必要がある。

民法第427条「別段の意思表示がないときは」一次資料を確認

誤り
別段の意思表示がない複数債務者について、民法427条が定めるのは等割合の義務である。各人が常に全部を負うとする記述は分割債務を連帯債務と取り違えている。

民法第427条「各債権者又は各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。」一次資料を確認

ひっかけ『数人の債務者』という語だけを見て連帯債務と決め、各債務者へ全部請求できるとしない。

解説427条は無条件に等割合を強制する規定ではなく、別段の意思表示がない場合の補充的な基準である。その基準が働くとき、各債務者の負担は等割合に分かれ、一人ごとの全部責任にはならない。

補足別段の意思表示がないことを確認した後、分割債務の各人の負担割合を判断する。

3不可分債権の準用規定e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権の目的が性質上不可分で数人の債権者がある場合、連帯債権の規定は一切準用されない。
  • 不可分債権では、債権の目的がその性質上不可分で、数人の債権者がある場合に、連帯債権の規定が一定範囲で準用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法428条は、性質上不可分の目的について数人の債権者がいる場合、一定の除外を置いたうえで連帯債権の規定を準用する。準用を一切否定する記述は誤りである。

民法第428条「次款(連帯債権)の規定」一次資料を確認

正しい
民法428条の適用前提は、債権の目的がその性質上不可分であることと、数人の債権者があることである。その場合に連帯債権の規定が一定範囲で準用される。

民法第428条「債権の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債権者があるときについて準用する。」一次資料を確認

ひっかけ『不可分債権は連帯債権そのものではない』ことから、連帯債権の規定が全く関係しないと飛躍しない。

解説不可分債権では、目的を分けられないことだけで結論を出さない。まず性質上の不可分性と複数債権者の存在を確認し、その後、428条が連帯債権の規定をどこまで準用するかを確認する。

補足適用前提と法的効果を分け、準用があることと一部除外があることをセットで押さえる。

4不可分債権の準用除外e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権への連帯債権規定の準用では、433条及び435条の規定が除かれる。
  • 不可分債権は、債権の目的がその性質上不可分である場合を前提とする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法428条は連帯債権の規定を準用する一方、433条及び435条を明示的に除いている。したがって全規定がそのまま及ぶわけではない。

民法第428条「第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。」一次資料を確認

正しい
民法428条が対象とするのは、債権の目的がその性質上不可分で、数人の債権者がある場合である。性質上の不可分性が準用判断の入口になる。

民法第428条「債権の目的がその性質上不可分である場合」一次資料を確認

ひっかけ準用という語を見ただけで、準用先の全条文が例外なく適用されると考えない。

解説428条は『連帯債権規定を準用する』と『433条・435条は除く』を一つの規律として定めている。不可分債権だから連帯債権規定の全部が及ぶ、と単純化してはいけない。

補足性質上の不可分性を確認し、連帯債権規定へ進み、最後に433条・435条の除外を差し引く。

5不可分債権者一人との更改e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権者の一人と債務者との間に更改があっても、他の不可分債権者は債務全部の履行を請求できる。
  • 不可分債権者の一人と債務者との間に更改があると、他の不可分債権者は債務全部の履行を請求できなくなる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法429条前段は、不可分債権者の一人と債務者の間に更改があっても、他の不可分債権者による債務全部の履行請求を認めている。

民法第429条「他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。」一次資料を確認

誤り
一人との更改により他の不可分債権者の全部請求権が消えるとするのは、民法429条前段と逆である。他の債権者はなお全部履行を請求できる。

民法第429条「更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。」一次資料を確認

ひっかけ債権者の一人との更改を、不可分債権全体について当然に全部請求を消す出来事として扱わない。

解説不可分債権では、債権者の一人と債務者が更改しても、その効果から他の債権者の全部請求まで直ちに消滅させない。429条は、他の不可分債権者に債務全部の履行請求を残す。

補足更改の当事者を特定し、その後に他の不可分債権者の請求権が残るかを429条で確認する。

6不可分債権者一人との免除e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権者の一人と債務者との間に免除があった場合、他の不可分債権者は債務全部の履行を請求できない。
  • 不可分債権者の一人との免除がある場合、他の不可分債権者は一切の償還なく債務全部の履行を受けられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
民法429条前段は、一人の不可分債権者と債務者の間に免除があっても、他の不可分債権者による債務全部の履行請求を残している。請求不能とする記述は誤りである。

民法第429条「免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。」一次資料を確認

誤り
他の不可分債権者は全部履行を請求できるが、民法429条後段により、権利を失った者へ分与されるはずだった利益を債務者へ償還しなければならない。償還不要ではない。

民法第429条「分与されるべき利益を債務者に償還しなければならない。」一次資料を確認

ひっかけ全部請求ができることを、他の債権者が免除された持分相当まで最終的に取得できることと混同しない。

解説一人との免除があった場面では二段階で処理する。第一に、他の不可分債権者の全部請求は維持される。第二に、全部履行を受けた側は、免除した者の分与利益に相当する部分を債務者へ償還する。

補足他の債権者の請求範囲を先に確認し、履行後の分与利益償還まで追う。

7分与利益の償還義務e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権者の一人が権利を失わなければ分与されるべき利益は、債務者に償還しなければならない。
  • 不可分債権者の一人との更改又は免除があっても、他の不可分債権者は債務全部の履行を請求できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法429条後段は、権利を失った不可分債権者が本来分与を受けたはずの利益について、他の不可分債権者から債務者への償還を求めている。

民法第429条「その権利を失わなければ分与されるべき利益を債務者に償還しなければならない。」一次資料を確認

正しい
民法429条前段は、一人との更改又は免除があっても、他の不可分債権者に債務全部の履行請求を認めている。

民法第429条「更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。」一次資料を確認

ひっかけ前段だけを覚えて『全部請求できるから全額を保持できる』と結論づけない。

解説429条は、他の不可分債権者の全部請求を守りつつ、権利を失った者の分与利益まで他の債権者へ残さないよう債務者への償還を定める。前段の請求権と後段の利益調整は一体である。

補足更改・免除後の全部請求を確認し、履行を受けた後に分与利益の償還を確認する。

8不可分債務の準用規定e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債務には、連帯債務の規定は一切準用されない。
  • 不可分債務では、債務の目的がその性質上不可分で、数人の債務者がある場合に、連帯債務の規定が一定範囲で準用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法430条は、性質上不可分の目的について数人の債務者がいる場合、440条を除いて連帯債務の規定を準用する。準用を全面否定する記述は誤りである。

民法第430条「第四款(連帯債務)の規定」一次資料を確認

正しい
民法430条の適用前提は、債務の目的がその性質上不可分であることと、数人の債務者があることである。その場合に連帯債務の規定が一定範囲で準用される。

民法第430条「債務の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債務者があるときについて準用する。」一次資料を確認

ひっかけ不可分債務を分割債務として等割合だけで処理したり、逆に連帯債務の全規定が及ぶと単純化したりしない。

解説不可分債務では、目的を分けられないことと債務者が複数いることを確認したうえで、連帯債務の規定へ接続する。ただし準用には440条の除外があり、連帯債務と完全に同一ではない。

補足適用前提を確認してから連帯債務規定を準用し、最後に除外条文を確認する。

9不可分債務の準用除外e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債務への連帯債務規定の準用では、440条の規定が除かれる。
  • 不可分債務には、440条を含む連帯債務の全規定がそのまま準用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法430条は連帯債務の規定を準用する一方、440条を明示的に除いている。したがって440条は不可分債務への準用範囲に入らない。

民法第430条「第四百四十条の規定を除く。」一次資料を確認

誤り
民法430条が440条を除くと明記しているため、連帯債務の全規定が例外なくそのまま準用されるという記述は誤りである。

民法第430条「第四百四十条の規定を除く。」一次資料を確認

ひっかけ連帯債務規定を準用するという前半だけを見て、440条を含む全規定が及ぶと判断しない。

解説430条は、不可分債務に連帯債務規定を利用しながら、440条だけは準用しないという構造である。『準用』は全規定の無条件適用を意味せず、条文が指定する除外を反映させる必要がある。

補足430条の準用先を確認した後、明示された440条を適用範囲から除く。

10不可分債権の可分化e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権が可分債権となったときでも、各債権者は常に債務全部の履行を請求できる。
  • 不可分債権が可分債権となったとき、各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法431条は、不可分債権が可分債権に変わった後、各債権者の請求を自己が権利を有する部分に限定する。従前どおり全部請求できるという記述は誤りである。

民法第431条「各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求することができ」一次資料を確認

正しい
不可分債権が可分化した場合、民法431条前段どおり、各債権者は自己の権利部分についてのみ履行を請求できる。

民法第431条「自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求することができ」一次資料を確認

ひっかけ債権が当初不可分だったという履歴だけで、可分化後も各債権者に全部請求を認めない。

解説不可分債権として成立した後でも、その債権が可分債権となれば請求範囲は変わる。各債権者は不可分だった時の全部請求を維持せず、自己が権利を有する部分だけを請求する。

補足現在も不可分かを確認し、可分化していれば各債権者の権利部分に請求範囲を切り替える。

11不可分債務の可分化e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債務が可分債務となったとき、各債務者はその負担部分についてのみ履行責任を負う。
  • 不可分債務が可分債務となった後も、各債務者は債務全部について履行責任を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法431条後段は、不可分債務が可分債務へ変わった後、各債務者の履行責任を自己の負担部分だけに限定する。

民法第431条「各債務者はその負担部分についてのみ履行の責任を負う。」一次資料を確認

誤り
可分化後も各債務者が全部を負うとするのは、民法431条後段が定める負担部分限度を無視している。不可分だった時の責任範囲を引き継がない。

民法第431条「その負担部分についてのみ履行の責任を負う。」一次資料を確認

ひっかけ当初不可分だったという経緯だけで、可分化後も一人に債務全部の履行を求められると考えない。

解説不可分債務では目的を分けられないため連帯債務規定が一定範囲で準用されるが、後に可分債務へ変われば前提が失われる。そこで各債務者の責任は自己の負担部分へ縮小する。

補足判断時点の債務が可分かを確認し、可分化していれば各債務者の負担部分だけを責任範囲とする。

12可分化後の債権債務誤認e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権が可分債権となった後も、各債権者は他の債権者の権利部分を含めて履行請求できる。
  • 不可分債務が可分債務となった後も、各債務者は他の債務者の負担部分を含めて責任を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
不可分債権が可分化すると、民法431条前段により各債権者は自己の権利部分だけを請求できる。他の債権者の部分まで請求することはできない。

民法第431条「自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求することができ」一次資料を確認

誤り
不可分債務が可分化すると、民法431条後段により各債務者は自己の負担部分だけを負う。他の債務者の部分まで責任を負うわけではない。

民法第431条「各債務者はその負担部分についてのみ履行の責任を負う。」一次資料を確認

ひっかけ債権側だけ又は債務側だけが部分化し、もう一方は全部のままだと考えない。

解説431条は可分化後の両側を対称的に処理する。債権者は自己の権利部分だけを請求し、債務者は自己の負担部分だけを履行する。可分化前の全部請求・全部責任をどちら側にも残さない。

補足可分化を確認したら、請求範囲と責任範囲の双方を各人の部分へ切り替える。

13分割債権と不可分債権の比較e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 分割債権では、別段の意思表示がないとき、各債権者は等しい割合で権利を有する。
  • 不可分債権が可分債権となったとき、各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法427条は、別段の意思表示がない分割債権について、各債権者の権利を等しい割合とする。

民法第427条「それぞれ等しい割合で権利を有し」一次資料を確認

正しい
民法431条前段は、不可分債権が可分債権へ変わった後、各債権者の請求を自己の権利部分に限定する。

民法第431条「自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求することができ」一次資料を確認

ひっかけ部分請求という結論が似ているため、成立当初から分割か、後に可分化したかを確認せず同じ条文で処理しない。

解説結果として各債権者の請求が部分に限られる場面でも、根拠は異なる。最初から分割債権なら427条の等割合原則、不可分債権が後に可分化したなら431条の請求範囲変更を使う。

補足債権の当初の性質を確認し、分割なら427条、可分化なら431条へ振り分ける。

14不可分債権と不可分債務の準用差e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権では、連帯債務の規定が準用される。
  • 不可分債務では、連帯債務の規定が一定範囲で準用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法428条が不可分債権へ準用するのは連帯債権の規定であり、連帯債務の規定ではない。債権側の準用先を逆にした記述は誤りである。

民法第428条「次款(連帯債権)の規定」一次資料を確認

正しい
民法430条は、性質上不可分の目的について数人の債務者がいる場合、一定の除外を置いて連帯債務の規定を準用する。

民法第430条「第四款(連帯債務)の規定」一次資料を確認

ひっかけ『不可分』という共通語だけで、債権・債務のどちらにも同じ連帯規定を準用しない。

解説不可分関係の準用先は当事者側に対応する。複数債権者の不可分債権は連帯債権規定へ、複数債務者の不可分債務は連帯債務規定へ接続する。準用先を確定してから除外範囲を確認する。

補足複数なのが債権者か債務者かを確認し、対応する連帯債権・連帯債務規定へ進む。

15不可分債権免除と可分化後責任e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 不可分債権者の一人との免除があったとき、他の不可分債権者は債務全部の履行を請求できない。
  • 不可分債務が可分債務となったとき、各債務者は債務全部について履行責任を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
民法429条は、一人の不可分債権者と債務者の間に免除があっても、他の不可分債権者による債務全部の履行請求を維持する。

民法第429条「他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。」一次資料を確認

誤り
民法431条後段は、不可分債務が可分化した後の各債務者の責任を自己の負担部分に限定する。全部責任を残す記述は誤りである。

民法第431条「各債務者はその負担部分についてのみ履行の責任を負う。」一次資料を確認

ひっかけ一人との免除を債権の可分化と同視したり、実際に可分化した後も全部責任を維持したりしない。

解説免除と可分化は結論が逆方向になる。一人との免除だけでは債権目的の不可分性が失われず、他の債権者の全部請求が残る。債務自体が可分化したなら不可分性の前提がなくなり、各債務者の責任は部分化する。

補足出来事が一人との免除か、債務目的の可分化かを特定し、全部請求維持又は部分責任へ分ける。

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