本文へ移動

本ページには広告(PR・アフィリエイトリンク)を含みます。

民法・第65

民法(相殺の禁止・充当㊼)の問題(15問)

この章を解く(15問)→

この章で確認する論点

65章では、差押禁止債権との相殺禁止・差押後取得債権との相殺・差押前取得債権との相殺・差押前原因の後取得債権・差押前原因相殺の例外を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

民法を他資格と横断して確認する場合は、民法を学べる資格と無料問題も使えます。

  • 差押禁止が執行手続だけの制限だと考えて債務者側からの相殺を許さず、債権者側からの相殺と主語を逆にしない。
  • 第三債務者と差押債務者の間で相殺適状を作れば差押え後でも自由に対抗できるとせず、反対債権の取得時を確認する。
  • 差押えがあればそれ以前から保有する反対債権まで一律に相殺不能になるとせず、差押後取得債権との区別を明確にする。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法510条511条512条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov等の一次資料で確認済み2026年7月時点の法令に準拠
1差押禁止債権との相殺禁止e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権が差押えを禁じたものであるとき、その債務者は相殺をもって債権者に対抗できない。
  • 510条は、差押禁止債権を受働債権とする相殺禁止を定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法510条は、差押禁止債権の債務者が自己の反対債権による相殺を債権者へ対抗することを禁じる。債権者に現実の給付を確保する規律と一致する。

民法第510条第1項「債権が差押えを禁じたものであるときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。」一次資料を確認

正しい
同条は、給与等の差押禁止債権を受働債権として債務者側から相殺することを制限する。どちらの債権を相殺される側に置くかまで正しく示している。

民法第510条第1項「差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止」一次資料を確認

ひっかけ差押禁止が執行手続だけの制限だと考えて債務者側からの相殺を許さず、債権者側からの相殺と主語を逆にしない。

解説差押禁止債権を受働債権とする場合、その債務者は自己の反対債権による相殺をもって差押禁止債権の債権者へ対抗できない。

補足民法510条で差押禁止債権が受働債権か、相殺を主張するのがその債務者か、対抗相手が債権者かを確認する。

2差押後取得債権との相殺e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺を差押債権者に対抗できない。
  • 第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺を常に差押債権者に対抗できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法511条1項は、差押えを受けた第三債務者が差押え後に取得した反対債権による相殺を差押債権者へ対抗できないとする。差押後の作出的相殺を防ぐ原則である。

民法第511条第1項「差押え後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することはできない」一次資料を確認

誤り
差押後取得債権による相殺は原則として差押債権者へ対抗できない。常に対抗できるとする記述は、差押債権者の地位を害するため511条1項と反対である。

民法第511条第1項「対抗することはできない」一次資料を確認

ひっかけ第三債務者と差押債務者の間で相殺適状を作れば差押え後でも自由に対抗できるとせず、反対債権の取得時を確認する。

解説差押えを受けた第三債務者は、差押え後に取得した反対債権による相殺を原則として差押債権者へ対抗できない。

補足民法511条1項について、差押時と第三債務者による反対債権取得時の先後を比較し、差押後取得なら原則対抗不可とする。

3差押前取得債権との相殺e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 第三債務者は、差押え前に取得した債権による相殺を差押債権者に対抗できない。
  • 第三債務者は、差押え前に取得した債権による相殺を差押債権者に対抗できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法511条1項後段は、第三債務者が差押え前に取得した反対債権による相殺を差押債権者へ対抗できるとする。できないとする記述は既存の相殺期待を否定する。

民法第511条第1項「差押え前に取得した債権による相殺をもって対抗することができる。」一次資料を確認

正しい
差押え前から反対債権を取得していた第三債務者の相殺期待は差押債権者に優先して保護される。取得時と対抗効果を正しく述べている。

民法第511条第1項「差押え前に取得した債権による相殺をもって対抗することができる。」一次資料を確認

ひっかけ差押えがあればそれ以前から保有する反対債権まで一律に相殺不能になるとせず、差押後取得債権との区別を明確にする。

解説第三債務者が差押え前に取得した反対債権による相殺は、差押債権者に対しても対抗できる。

補足民法511条1項で反対債権の取得が差押前なら既存の相殺期待が保護され、差押債権者へ対抗できることを確認する。

4差押前原因の後取得債権e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 差押後に取得した債権でも差押前原因に基づくなら、第三債務者はその相殺を差押債権者に対抗できない。
  • 差押後取得債権が差押前原因に基づく場合、第三債務者が差押後に他人の債権を取得しても、常に相殺を対抗できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
差押え後に取得した債権でも、差押え前の原因に基づいて生じた場合、民法511条2項は原則として相殺による対抗を認めるため、本肢は誤り。

民法第511条第2項「差押え前の原因に基づいて生じたものであるときは」一次資料を確認

誤り
第三債務者が差押え後に他人の債権を取得した場合は、民法511条2項ただし書により相殺対抗の例外となるため、常に対抗できるとする本肢は誤り。

民法第511条第2項「第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。」一次資料を確認

ひっかけ債権の取得時だけで結論を出さず、発生原因の時期と、差押え後に他人の債権を取得した事実を分けて確認する。

解説差押え後に取得した債権でも、差押え前の原因に基づくなら相殺対抗が認められるが、差押え後に他人から取得した債権は除外される。

補足差押え、発生原因、債権取得の三つの時点を並べ、511条2項本文とただし書へ順に当てはめる。

5差押前原因相殺の例外e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 差押後取得債権が差押前原因に基づくとき、第三債務者はその相殺を差押債権者に対抗できる。
  • ただし、第三債務者が差押後に他人の債権を取得したときは、この例外は適用されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法511条2項本文は、差押後取得債権でも差押前の原因に基づいて生じたものなら相殺を対抗できるとする。発生原因への合理的期待を保護する例外である。

民法第511条第2項「その債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができる。」一次資料を確認

正しい
同項ただし書は、第三債務者が差押後に他人から反対債権を取得した場合を本文例外から除く。差押後の債権譲受けによる相殺対抗を防ぐ規律に一致する。

民法第511条第2項「第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。」一次資料を確認

ひっかけ取得時が差押後というだけで直ちに結論を出さず、差押前原因かを確認し、さらに差押後の他人債権取得という除外を見落とさない。

解説差押後に取得した反対債権でも差押前の原因に基づいて生じたものは相殺を対抗できるが、差押後に他人の債権を取得した場合は除かれる。

補足民法511条2項を『差押前原因なら対抗可→差押後に他人から取得なら不可』の順で適用する。

6相殺充当の合意優先e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 512条1項は、当事者が別段の合意をしなかったときに適用される。
  • 当事者に別段の合意があっても、512条1項の時期順序による充当が必ず優先する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法512条1項の法定相殺充当は、当事者が別段の充当合意をしていない場合に適用される。合意による処理を優先する適用前提を正しく述べている。

民法第512条第1項「当事者が別段の合意をしなかったときは」一次資料を確認

誤り
当事者に別段の合意があればその合意が優先し、512条1項の時期順序は必ず適用されるわけではない。法定順序を合意より常に優先する点が誤りである。

民法第512条第1項「別段の合意をしなかったときは」一次資料を確認

ひっかけ相殺充当は常に相殺適状時の順序で決まるとせず、先に当事者間の別段の合意が存在しないかを確認する。

解説複数の債権・債務を相殺する際、当事者に別段の充当合意があれば合意が優先し、合意がない場合に512条1項の法定順序を用いる。

補足民法512条1項冒頭の『別段の合意をしなかったとき』を入口にし、合意がなければ法定充当へ進む。

7相殺適状時期による充当e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 別段合意がない場合、相殺の意思表示に係る債権債務は、相殺意思表示の到達時順で消滅する。
  • 別段合意がない場合、相殺意思表示に係る債権債務は、相殺適状となった時期の順序に従い対当額で消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法512条1項が基準とするのは相殺意思表示の到達順ではなく、各債権・債務が相殺適状となった時期の順序である。意思表示時を基準にする点が誤りである。

民法第512条第1項「相殺に適するようになった時期の順序に従って」一次資料を確認

正しい
別段合意がないとき、同項は相殺適状となった時期の順序で債権・債務を組み合わせ、重なる対当額を消滅させる。基準時と消滅範囲が一致する。

民法第512条第1項「相殺に適するようになった時期の順序に従って、その対当額について相殺によって消滅する。」一次資料を確認

ひっかけ相殺の意思表示をした順や到達した順で充当せず、対当額を超えて一方の債権・債務全額が消滅するとも考えない。

解説別段の合意がない相殺充当では、各債権・債務が相殺適状となった時期の順序に従い、組み合わさる対当額を消滅させる。

補足民法512条1項で、相殺適状となった時期の順序と対当額消滅という二つの判断要素を確認する。

8相殺債権不足と数個債務e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 相殺債権が負担債務全部を消滅させるのに足りない場合、債権者が数個の債務を負担しても488条4項2号から4号は準用されない。
  • 相殺債権が負担債務全部を消滅させるのに足りない場合、債権者が負担する債務に元本以外の利息・費用があっても489条は準用されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
相殺債権が債務全部を消滅させるのに足りず、債権者が数個の債務を負担する場合、民法512条2項は488条4項2号から4号を準用するため、本肢は誤り。

民法第512条第2項「第四百八十八条第四項第二号から第四号までの規定を準用する。」一次資料を確認

誤り
相殺の対象となる債務に元本のほか利息・費用がある場合、民法512条2項は489条の充当規律を準用すると定めるため、本肢は誤り。

民法第512条第2項「第四百八十九条の規定を準用する。」一次資料を確認

ひっかけ相殺では弁済充当の規定が一切使われないと考えない。512条2項が不足額の処理へ必要な規定を準用している。

解説相殺債権が債務全額に足りないときは、複数債務なら488条の法定充当、利息・費用があれば489条の充当規律を準用する。

補足不足があるかを確認し、債務が複数か、元本のほかに費用・利息があるかで準用条文を振り分ける。

9相殺債権不足時の488条準用e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 別段合意がなく、相殺債権が負担債務全部を消滅させるのに足りず、債権者が数個の債務を負担するときは、488条4項2号から4号を準用する。
  • この準用は、512条2項2号の元本・利息・費用を支払うべき場合を除く。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法512条2項1号は、相殺債権が複数債務全部を消滅させるのに不足する場合、488条4項2号から4号の法定充当基準を準用する。範囲まで正しい。

民法第512条第2項「第四百八十八条第四項第二号から第四号までの規定を準用する。」一次資料を確認

正しい
同号は、元本のほか利息・費用を支払うべき次号の場面を除外する。費用・利息・元本の特則を489条準用へ振り分ける適用除外を正しく述べている。

民法第512条第2項「次号に規定する場合を除く。」一次資料を確認

ひっかけ不足する相殺債権を複数債務へ自由に配分せず、元本のほか利息・費用がある場面まで1号だけで処理しない。

解説相殺債権が複数の負担債務全部を消滅させるのに不足するときは、原則として488条4項2号から4号の法定充当基準を準用する。

補足民法512条2項1号で複数債務・相殺債権不足を確認し、次号の費用・利息・元本の場面を除外する。

10相殺債権不足時の489条準用e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 別段合意がなく、相殺債権が負担債務全部を消滅させるのに足りず、元本のほか利息・費用を支払うべきときは489条を準用する。
  • この場合、489条2項中の「前条」は読み替えずに適用する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法512条2項2号は、相殺債権が不足し、負担債務について元本以外に利息・費用も支払うべき場合に489条を準用する。充当特則の選択が正しい。

民法第512条第2項「第四百八十九条の規定を準用する。」一次資料を確認

誤り
同号は、489条2項の『前条』を『前条4項2号から4号まで』と読み替えて準用する。読み替えずそのまま適用するとする記述は明文の修正を無視する。

民法第512条第2項「「前条」とあるのは、「前条第四項第二号から第四号まで」と読み替えるものとする。」一次資料を確認

ひっかけ費用・利息・元本がある場面を通常の複数債務配分だけで処理せず、準用時の明示的な読替えも省略しない。

解説相殺債権が不足し、負担債務に元本・利息・費用がある場合は489条を準用し、同条2項の『前条』を488条4項2号から4号までと読み替える。

補足民法512条2項2号で489条準用と読替内容を確認し、『費用→利息→元本』の順序へつなげる。

11相殺債務不足への512条2項準用e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 相殺債権者の負担債務が有する債権全部を消滅させるのに足りないとき、512条2項は準用されない。
  • 相殺債権者の負担債務が有する債権全部を消滅させるのに足りないとき、512条2項を準用する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法512条3項は、相殺をする債権者の負担債務がその有する複数の債権全部を消滅させるのに足りない場合、同条2項の不足充当規定を準用する。準用を否定する点が逆である。

民法第512条第3項「前項の規定を準用する。」一次資料を確認

正しい
相殺をする側の負担債務が、その側の有する複数債権全部に足りないという反対方向の不足には、民法512条3項により同条2項が準用される。

民法第512条第3項「相殺をする債権者の負担する債務がその有する債権の全部を消滅させるのに足りないときは、前項の規定を準用する。」一次資料を確認

ひっかけどちら側の総額が不足しているかを確認せず、512条3項の準用を否定しない。

解説民法512条2項は相殺債権が複数債務に足りない場合、3項は負担債務が複数債権に足りない場合を扱う。

補足負担債務が保有債権全部に足りないため、512条3項から2項を準用する。

12相殺充当と対当額e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 別段合意がない512条1項の相殺では、対当額を超えて債権債務が消滅する。
  • 512条1項の相殺充当は、相殺に適するようになった時期を問わず債権者が自由に選べる順序で行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
民法512条1項は、相殺による消滅範囲を債権と債務の対当額に限定しているため、その額を超えて消滅するとする本肢は誤り。

民法第512条第1項「その対当額について相殺によって消滅する。」一次資料を確認

誤り
別段の合意がない相殺充当は、民法512条1項により、相殺に適するようになった時期の順序に従うため、債権者が自由に選べるとする本肢は誤り。

民法第512条第1項「相殺に適するようになった時期の順序に従って」一次資料を確認

ひっかけ相殺を選択した側が充当順序や消滅額を自由に決められるとは考えず、時期順と対当額という二つの制限を確認する。

解説別段の合意がない相殺充当は、相殺適状になった時期の順序で行い、債権と債務が対応する対当額の範囲で消滅する。

補足合意の有無、相殺適状となった時期、対当額の三点を押さえて512条1項の充当を判断する。

13差押後他人債権取得の扱いe-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 第三債務者が差押後に他人の債権を取得したときは、差押前原因に基づく後取得債権の相殺対抗の例外は適用されない。
  • 511条2項は、第三債務者が差押え後に他人の債権を取得した場合をただし書で除外する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
差押え前の原因に基づく後取得債権であっても、第三債務者が差押え後に他人の債権を取得した場合は、民法511条2項ただし書により相殺対抗の例外から除外される。

民法第511条第2項「第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。」一次資料を確認

正しい
民法511条2項ただし書は、差押え後に第三債務者が他人から取得した債権を明示的に除外し、差押債権者に対する相殺対抗を認めない。

民法第511条第2項「ただし、第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。」一次資料を確認

ひっかけ発生原因が差押え前というだけで、差押え後の他人債権取得まで保護されると考えない。

解説差押え前の原因に基づく後取得債権でも、差押え後に他人から取得した債権は相殺対抗の例外に入らない。

補足取得原因の時期に加え、債権を差押え後に他人から取得したものかを確認する。

14差押禁止債権相殺の対抗e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 差押禁止債権の債務者は、相殺をもって債権者に対抗できない。
  • 510条は、差押禁止債権の債権者が相殺をもって債務者に対抗できないと定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
民法510条は、差押禁止債権の債務者が、その債権者に対して相殺を主張することを禁止しており、主体と相手方が条文どおりである。

民法第510条第1項「相殺をもって債権者に対抗することができない。」一次資料を確認

誤り
相殺をもって対抗できないのは差押禁止債権の債務者であり、債権者ではない。主体と相手方を逆にしている。

民法第510条第1項「その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。」一次資料を確認

ひっかけ『債務者は債権者に対抗できない』という主体と相手方を逆に読まない。

解説民法510条は、差押禁止債権の債務者から債権者への相殺対抗を禁止する。

補足差押禁止債権を受け取る側を守るため、支払義務者からの相殺は対抗できない。

15相殺充当と当事者合意e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 512条の相殺充当は、当事者に別段の合意がある場合にも必ず時期順序に従う。
  • 512条1項は、当事者が別段の合意をしないとき、相殺適状時期の順序に従い対当額で消滅すると定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
民法512条1項の法定充当は、当事者が別段の合意をしなかった場合の補充規定である。合意がある場合にも必ず時期順序に従うわけではない。

民法第512条第1項「当事者が別段の合意をしなかったときは」一次資料を確認

正しい
別段の合意がない場合、民法512条1項は相殺適状となった時期の順序に従い、対当額について相殺消滅すると定める。

民法第512条第1項「相殺に適するようになった時期の順序に従って、その対当額について相殺によって消滅する。」一次資料を確認

ひっかけ相殺適状の時期順が、当事者の別段の合意より常に優先すると考えない。

解説相殺充当は当事者の別段の合意が優先し、合意がなければ相殺適状となった時期の順序で決まる。

補足まず充当合意の有無を確認し、なければ相殺適状の時期順と対当額を当てはめる。

読み終えたら、解いて採点

この章の15問を、確認根拠つきで採点します。選択肢ごとの正誤を自分で判断してから答え合わせできます。

この章を解く(15問)→

登録不要・無料。各問にe-Gov等の一次資料で確認済みの根拠つき。 宅地建物取引士の過去問の公開状況も確認できます。

この章を解く(15問)→