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民法・第67

民法(更改後担保・免除・混同㊾)の問題(15問)

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この章で確認する論点

67章では、更改後債務への担保移転・第三者設定担保の移転承諾・担保移転意思表示の時期・債権者交替更改の担保移転相手・債務免除による債権消滅を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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  • 担保が当然に新債務へ残ると考えない。518条は債権者による移転を認める規定であり、移せる範囲にも旧債務の目的という上限がある。
  • 債務者自身が設定した担保と第三者が設定した担保を同じに扱わない。問題文に『第三者が設定』とあれば、設定者の承諾の有無を直ちに確認する。
  • 『遅滞なく』『更改後でもよい』という時期の緩和に注意する。条文の語は『あらかじめ又は同時に』であり、後からの意思表示を含まない。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法518条519条520条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov等の一次資料で確認済み2026年7月時点の法令に準拠
1更改後債務への担保移転e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権者は、更改前債務の目的の限度で、その担保として設定された質権又は抵当権を更改後債務に移すことができる。
  • 債権者交替による更改では、更改前債権者が518条の債権者となる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
民法518条1項は、更改前債務の目的の限度で質権・抵当権を更改後債務へ移せると定めており、本肢は正しい。

民法第518条第1項「更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。」一次資料を確認

正しい
債権者交替更改では、担保移転を行う『債権者』は更改前債権者を指すため、本肢は518条1項どおりである。

民法第518条第1項「債権者の交替による更改にあっては、更改前の債権者」一次資料を確認

ひっかけ担保が当然に新債務へ残ると考えない。518条は債権者による移転を認める規定であり、移せる範囲にも旧債務の目的という上限がある。

解説更改で旧債務が消滅しても、債権者は旧債務の目的の限度で、その担保である質権・抵当権を新債務へ移せる。債権者交替更改でこの権限を持つのは更改前債権者である。

補足誰が担保を移すのか、どの担保をどの範囲で移すのかを分ける。債権者交替なら主体は新債権者ではなく旧債権者である。

2第三者設定担保の移転承諾e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 第三者が設定した質権又は抵当権を更改後債務に移すには、その第三者の承諾を得なければならない。
  • 第三者設定担保であっても、債権者は第三者承諾なく更改後債務に移すことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
第三者が質権・抵当権を設定した場合、518条1項はその第三者の承諾を要求しているため、本肢は正しい。

民法第518条第1項「第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。」一次資料を確認

誤り
第三者設定担保を承諾なしで移せるとする点が、設定者本人の承諾を必要とする518条1項に反するため誤りである。

民法第518条第1項「その承諾を得なければならない。」一次資料を確認

ひっかけ債務者自身が設定した担保と第三者が設定した担保を同じに扱わない。問題文に『第三者が設定』とあれば、設定者の承諾の有無を直ちに確認する。

解説更改前債務の質権・抵当権を第三者が設定していた場合、債権者だけの判断で新債務へ移すことはできず、その第三者の承諾が必要になる。担保提供者の負担を無断で新債務へ持ち越さないための要件である。

補足担保移転では、旧債務の目的の限度、担保の種類、第三者承諾、意思表示の時期と相手方を順番に点検する。

3担保移転意思表示の時期e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 518条の質権又は抵当権の移転は、更改後に相手方へ意思表示すれば足りる。
  • 518条の質権又は抵当権の移転は、あらかじめ又は同時に更改相手方へ意思表示しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
担保移転の意思表示は更改より後では足りず、あらかじめ又は更改と同時に行う必要があるため、本肢は誤りである。

民法第518条第2項「あらかじめ又は同時に」一次資料を確認

正しい
518条2項は、担保移転の意思表示をあらかじめ又は更改と同時に相手方へ行うよう求めており、本肢は正しい。

民法第518条第2項「あらかじめ又は同時に更改の相手方」一次資料を確認

ひっかけ『遅滞なく』『更改後でもよい』という時期の緩和に注意する。条文の語は『あらかじめ又は同時に』であり、後からの意思表示を含まない。

解説更改前の質権・抵当権を新債務へ移すには、債権者が更改の相手方に対し、更改より前または更改と同時にその意思を表示しなければならない。更改完了後の追完では足りない。

補足518条1項で担保を移せる条件を確認した後、2項で意思表示の時期と相手方を別に確認する。

4債権者交替更改の担保移転相手e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権者交替による更改の担保移転意思表示は、更改後債権者に対してしなければならない。
  • 債権者交替による更改の担保移転意思表示は、更改前債権者に対してしなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
債権者交替更改における担保移転の意思表示先は新債権者ではなく債務者なので、本肢は誤りである。

民法第518条第2項「債権者の交替による更改にあっては、債務者」一次資料を確認

誤り
518条2項が債権者交替更改で指定する相手方は債務者であり、更改前債権者とする本肢は誤りである。

民法第518条第2項「債務者」一次資料を確認

ひっかけ担保を移す主体である旧債権者と、意思表示を受ける債務者を取り違えない。『誰がするか』と『誰にするか』を別々に読む。

解説担保移転の意思表示は原則として更改の相手方に行うが、債権者交替更改では特則により債務者が相手方となる。新旧どちらの債権者へ向けるものでもない。

補足債権者交替という語を見たら、518条2項の括弧書きに切り替え、相手方を債務者と確定する。

5債務免除による債権消滅e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権者が債務者に対して債務を免除する意思表示をしたとき、その債権は消滅する。
  • 519条は、債権者から債務者への免除意思表示による債権消滅を定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
債権者が債務者へ免除の意思を表示した時に債権が消滅するという519条の要件・効果どおりで、本肢は正しい。

民法第519条第1項「債務を免除する意思を表示したときは、その債権は、消滅する。」一次資料を確認

正しい
519条は、債権者から債務者への免除意思表示を債権消滅の要件としており、本肢は正しい。

民法第519条第1項「債権者が債務者に対して」一次資料を確認

ひっかけ免除を債務者からの申出や、債権者と債務者の合意だけで成立する制度と読み替えない。条文上の意思表示主体は債権者である。

解説免除は、債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示することで、その債権を消滅させる制度である。誰が誰に意思を表示するかと、その時点で生じる債権消滅を一組で覚える。

補足設問では、主体が債権者、相手方が債務者、効果が債権消滅という三要素を519条に照らして確認する。

6免除の意思表示先e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 519条の免除は、債権者が債務者に対して意思表示する。
  • 519条の免除は、債務者が債権者に対して意思表示した時に債権を消滅させる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
519条は債権者が債務者に対して行う免除意思表示を定めているため、主体と相手方を正しく示す本肢は正しい。

民法第519条第1項「債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示したとき」一次資料を確認

誤り
免除意思を表示するのは債務者ではなく債権者であり、意思表示の方向を逆にした本肢は誤りである。

民法第519条第1項「債権者が債務者に対して」一次資料を確認

ひっかけ債務者が『払わない』と通知しても免除にはならない。問題文の主語と『に対して』の後の相手方を丁寧に確認する。

解説519条の免除では、権利を放棄する側である債権者が、義務を負う債務者に向けて免除の意思を表示する。その表示によって債権が消滅し、債務者からの意思表示で生じるものではない。

補足免除の問題は、債権者→債務者という矢印を書いてから、意思表示時に債権消滅という効果を当てはめる。

7混同による債権消滅e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権と債務が同一人に帰属しても、その債権は消滅しない。
  • 債権及び債務が同一人に帰属したとき、その債権は消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
債権と債務が同一人に帰属すると原則として債権は混同により消滅するため、消滅しないとする本肢は誤りである。

民法第520条第1項「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」一次資料を確認

正しい
520条本文は、債権・債務が同一人に帰属した時に債権が消滅すると定めているため、本肢は正しい。

民法第520条第1項「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」一次資料を確認

ひっかけ同一人への帰属だけを見て常に消滅と断定しない。まず本文の消滅原則を押さえ、次に債権が第三者の権利の目的かという例外を確認する。

解説混同は、同じ債権について債権者と債務者の地位が一人に集まった場合に、原則としてその債権を消滅させる。自分に対して自分が請求する関係を残す必要がないためである。

補足520条は『同一人に帰属→原則消滅→第三者権利目的なら例外』の順に読むと、本文とただし書を混同しにくい。

8第三者権利目的債権の混同例外e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権が第三者権利の目的であるときも、混同により必ず債権は消滅する。
  • 債権が第三者権利の目的であるときは、債権債務が同一人に帰属しても混同規定は適用されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
債権が第三者の権利の目的なら混同による消滅の例外となるため、必ず消滅すると断定する本肢は誤りである。

民法第520条第1項「その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。」一次資料を確認

誤り
520条は混同規定全体を不適用にするのではなく、第三者権利を守るため債権を消滅させない例外を定めるので、本肢は誤りである。

民法第520条第1項「この限りでない。」一次資料を確認

ひっかけ『必ず消滅する』はただし書を落としている。他方、『混同規定が一切適用されない』も正確ではなく、条文は債権消滅について例外を置く。

解説債権と債務が同一人に帰属しても、その債権が第三者の権利の目的であるときは、第三者の利益を守るため債権を消滅させない。これは混同による消滅効果に対する例外である。

補足例外の対象は『その債権』であり、そこに質権など第三者の権利が付いているかを確認してから結論を出す。

9更改後担保の担保種類e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 518条は、更改前債務の担保として設定された質権又は抵当権の移転を定める。
  • 518条の担保移転は、更改前債務の目的の限度において認められる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
518条1項が移転対象として明示する担保は質権または抵当権であり、その種類を正しく述べる本肢は正しい。

民法第518条第1項「質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。」一次資料を確認

正しい
担保を新債務へ移せる範囲は更改前債務の目的の限度までとされているため、本肢は518条1項どおりである。

民法第518条第1項「更改前の債務の目的の限度において」一次資料を確認

ひっかけ『すべての担保が無制限に移る』と一般化しない。担保の種類と量的範囲は別々の要件として問題文に当てはめる。

解説518条が更改後債務への移転を認めるのは、更改前債務を担保していた質権または抵当権である。しかも、新債務へ移せるのは更改前債務の目的の限度にとどまる。

補足対象が質権・抵当権か、範囲が旧債務の目的内かを確認し、第三者設定なら承諾要件も追加する。

10更改後担保移転の対象範囲e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 518条の担保移転は、更改前債務の目的の限度で認められる。
  • 518条の担保移転は、更改前債務の目的を超える範囲でも認められる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
518条1項は旧債務の目的を担保移転範囲の上限としているため、その限度を示す本肢は正しい。

民法第518条第1項「更改前の債務の目的の限度において」一次資料を確認

誤り
旧債務の目的を超えて担保を移せるとする点が、同目的の限度に制限する518条1項に反するため誤りである。

民法第518条第1項「更改前の債務の目的の限度において」一次資料を確認

ひっかけ新債務の目的や額が大きくなったから担保範囲も当然に広がる、と考えない。上限の基準はあくまで更改前債務である。

解説更改後債務へ質権・抵当権を移せても、その担保範囲を新債務に合わせて無制限に拡大することはできない。移転が認められるのは更改前債務の目的の限度である。

補足『何に移すか』は新債務、『どこまで移せるか』は旧債務の目的、と基準時点を分けて覚える。

11免除と債権消滅時e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 519条では、債権者が免除の意思表示をしても、債務者が承諾するまで債権は消滅しない。
  • 519条では、債権者が債務者に免除意思を表示したとき、債権は消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
519条は債務者の承諾を要件とせず、債権者が免除意思を表示した時に債権を消滅させるため、本肢は誤りである。

民法第519条第1項「意思を表示したときは、その債権は、消滅する。」一次資料を確認

正しい
債権者から債務者への免除意思表示時に債権が消滅するという519条の時点・効果を正しく示している。

民法第519条第1項「意思を表示したときは、その債権は、消滅する。」一次資料を確認

ひっかけ契約のように双方の合意が必要だと思い込み、『債務者の承諾時』へ消滅時点を遅らせる肢に注意する。

解説免除による債権消滅は、債権者が債務者に免除意思を表示した時に生じる。519条は債務者の承諾を条文上の要件としておらず、承諾まで効果を留保する制度ではない。

補足条文の『意思を表示したとき』に線を引き、主体・相手方・消滅時点を同時に確認すると判断しやすい。

12混同例外の対象e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 520条の混同例外は、債権が債務者本人の権利目的であるときに適用される。
  • 520条の混同例外は、債務が第三者の権利の目的であるときに適用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
混同による消滅の例外は債権が第三者の権利の目的である場合であり、債務者本人の権利目的とする本肢は誤りである。

民法第520条第1項「第三者の権利の目的」一次資料を確認

誤り
520条ただし書が対象とするのは第三者権利の目的である『債権』であり、『債務』へ置き換えた本肢は誤りである。

民法第520条第1項「その債権が第三者の権利の目的」一次資料を確認

ひっかけ債権を債務へ、第三者を債務者本人へ置き換える肢に注意する。似た名詞でも例外の要件は満たさない。

解説520条の混同例外は、『その債権』が『第三者の権利』の目的である場合に、債権を消滅させないというものだ。対象物と権利者の二点が条文どおりでなければならない。

補足例外部分を『債権×第三者の権利』と短く固定し、問題文の主語と修飾関係を照合する。

13担保移転の意思表示相手e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 518条の担保移転意思表示は、原則として更改相手方に対してする。
  • 債権者交替による更改では、担保移転意思表示の相手方は債務者である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
518条2項は原則として更改相手方への担保移転意思表示を求めているため、その相手方を正しく示す本肢は正しい。

民法第518条第2項「あらかじめ又は同時に更改の相手方」一次資料を確認

正しい
債権者交替更改では意思表示先を債務者とする518条2項の特則どおりであり、本肢は正しい。

民法第518条第2項「債権者の交替による更改にあっては、債務者」一次資料を確認

ひっかけ原則だけで処理し、新旧債権者のどちらかを相手方に選ばない。債権者交替の語があれば債務者という特則へ切り替える。

解説担保移転意思表示の相手方は原則として更改の相手方である。ただし、債権者交替更改では債務者が相手方となる。いずれも更改前または更改と同時に表示する必要がある。

補足意思表示の『時期』と『相手方』を一つの要件として覚えず、あらかじめ・同時/原則相手方・特則債務者に分解する。

14免除と混同の消滅事由e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 債権者の免除意思表示は債権消滅事由である。
  • 債権債務の混同は、第三者権利目的の場合を含め常に債権を消滅させる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
債権者による免除意思表示は519条が定める債権消滅事由であるため、本肢は正しい。

民法第519条第1項「その債権は、消滅する。」一次資料を確認

誤り
第三者の権利の目的である債権は混同しても消滅しない例外があるため、常に消滅するとする本肢は誤りである。

民法第520条第1項「この限りでない。」一次資料を確認

ひっかけ二つの制度を『債権が消える』という効果だけでまとめない。特に混同は『常に』と断定されたら第三者権利の例外を確認する。

解説免除と混同はいずれも債権消滅事由だが、要件が異なる。免除は債権者の対債務者意思表示、混同は債権・債務の同一人帰属であり、混同には第三者権利目的債権の例外がある。

補足519条では意思表示の方向、520条では同一人帰属と第三者権利の有無を確認し、条文ごとに判断する。

15更改後担保と第三者承諾e-Gov等の一次資料で確認済み

次のア・イの記述の正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

  • 第三者設定担保の更改後債務への移転に、第三者承諾は不要である。
  • 第三者設定担保の更改後債務への移転には、第三者承諾が必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
第三者設定の質権・抵当権を新債務へ移すには設定者の承諾が必要なので、不要とする本肢は誤りである。

民法第518条第1項「その承諾を得なければならない。」一次資料を確認

正しい
第三者が設定した担保の移転にその第三者の承諾を求める518条1項の要件どおりで、本肢は正しい。

民法第518条第1項「第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。」一次資料を確認

ひっかけ担保が同じ物に残るから第三者の負担は変わらない、と考えて承諾を省かない。担保する債務が新しくなる点に着目する。

解説第三者が更改前債務のために質権・抵当権を設定していた場合、その担保を更改後債務へ移すには設定した第三者の承諾が必要である。債権者の一方的な移転意思だけでは足りない。

補足第三者設定という事実を見つけたら承諾を確認し、さらに意思表示が更改前または同時かも別途確認する。

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