問1調査士法人に対する懲戒の種類
調査士法人に対する懲戒に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士法人がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、法務大臣は、当該調査士法人に対し、戒告、業務の全部又は一部の停止又は解散の処分をすることができる。
- イ.調査士法人に対する業務停止処分の期間は、三年以内とされている。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 43条1項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第43条第1項「調査士法人がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、法務大臣は、当該調査士法人に対し、次に掲げる処分をすることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 43条1項2号は「二年以内」と定める → 「三年以内」は誤り
土地家屋調査士法第43条第1項第2号「二年以内の業務の全部又は一部の停止」e-Gov原文
ひっかけ調査士法人の業務停止処分は「二年以内」。個人の調査士に対する処分期間(42条)と混同しない。
解説43条1項は調査士法人に対する懲戒の種類(戒告・業務の全部又は一部の停止・解散)を定める。個人の調査士に対する懲戒(42条)と並行する規定であり、法人という組織体に対する処分として「解散」が加わる点が個人への懲戒と異なる。
補足調査士法人が処分の手続中に清算に入っても、手続結了までは存続が擬制される(43条2項)点は次の設問で扱う。
問2調査士法人の懲戒手続中の存続擬制
調査士法人の懲戒処分の手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.懲戒処分の手続に付された調査士法人は、清算が結了した時点で当然に消滅し、以後は懲戒に関する規定の適用を受けない。
- イ.懲戒処分の手続に付された調査士法人は、清算が結了した後においても、この章の規定の適用については、当該手続が結了するまで、なお存続するものとみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 43条2項は清算結了後もなお存続すると定める → 「当然に消滅し適用を受けない」は誤り
土地家屋調査士法第43条第2項「清算が結了した後においても、この章の規定の適用については、当該手続が結了するまで、なお存続するものとみなす」e-Gov原文
- イ.正しい
- 43条2項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第43条第2項「清算が結了した後においても、この章の規定の適用については、当該手続が結了するまで、なお存続するものとみなす」e-Gov原文
ひっかけ懲戒手続中の調査士法人は、清算を結了させても手続からは逃れられない(43条2項の存続擬制)。
解説43条2項は、懲戒処分の手続に付された調査士法人が清算により法人格を失っても、その手続が結了するまでは懲戒規定の適用上なお存続するとみなす。これにより、清算を急いで懲戒処分を免れることを防止している。
補足この存続擬制は「この章の規定の適用について」に限られ、一般的な法人格の存続を意味するものではない点に注意。
問3登録取消しの制限
調査士の懲戒処分に伴う登録取消しの制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法務大臣は、調査士に対し懲戒処分をしようとする場合においては、行政手続法の通知を発送し、又は同法の措置をとつた後直ちに調査士会連合会にその旨を通告しなければならない。
- イ.調査士会連合会は、前項の通告を受けた調査士について、法務大臣から処分の手続が結了した旨の通知を受けるまでは、登録の取消しをすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 45条1項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第45条第1項「行政手続法第十五条第一項の通知を発送し、又は同条第四項前段の措置をとつた後直ちに調査士会連合会にその旨を通告しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 45条2項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第45条第2項「法務大臣から第四十二条各号に掲げる処分の手続が結了した旨の通知を受けるまでは、当該調査士について、第十五条第一項第一号又は第十六条第一項各号の規定による登録の取消しをすることができない」e-Gov原文
ひっかけ懲戒処分の着手(法務大臣の通告)と登録取消しの制限(調査士会連合会の取消し禁止)はセットの手続。調査士会連合会が先走って登録を取り消すことを防ぐ。
解説45条は、法務大臣による懲戒処分の手続と、調査士会連合会による登録取消し(15条1項1号・16条1項各号)が競合する場面を調整する規定である。法務大臣が処分に着手したら直ちに調査士会連合会へ通告し(1項)、通告を受けた調査士会連合会は法務大臣の処分手続が結了するまで登録取消しができない(2項)という順序を定める。
補足これにより、懲戒処分の対象者が登録取消しにより先に調査士でなくなり、懲戒処分の対象から外れてしまう事態を防いでいる。
問4懲戒処分の公告
懲戒処分の公告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法務大臣は、調査士又は調査士法人に懲戒処分をしたときは、その旨を当該処分を受けた者にのみ通知すればよく、公告する必要はない。
- イ.懲戒処分の公告は、処分の日から一年以内に行えば足りる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 46条は官報公告を義務付ける → 「公告する必要はない」は誤り
土地家屋調査士法第46条「遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 46条は「遅滞なく」と定める → 「一年以内に行えば足りる」は誤り
ひっかけ懲戒処分の公告は「遅滞なく」「官報」で行う。通知だけで足りるとする誤り、期限を緩める誤りの両方に注意。
解説46条は、42条(調査士個人への懲戒)及び43条1項(調査士法人への懲戒)による処分について、遅滞なく官報で公告する義務を法務大臣に課す。処分の相手方への通知(45条等が前提とする手続)とは別に、社会一般への公示として官報公告が必要とされる。
補足官報公告は懲戒処分の透明性を確保し、依頼者や取引の相手方が調査士・調査士法人の処分歴を確認できるようにする趣旨である。
問5調査士会の設立義務と目的
調査士会の設立及び目的に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士は、その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域ごとに、会則を定めて、一個の調査士会を設立しなければならない。
- イ.調査士会は、調査士に対する懲戒処分を決定することを目的とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 47条1項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第47条第1項「その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域ごとに、会則を定めて、一個の調査士会を設立しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 47条2項は指導・連絡事務を目的と定める → 「懲戒処分を決定すること」は誤り
土地家屋調査士法第47条第2項「会員の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする」e-Gov原文
ひっかけ調査士会の目的は「会員の品位保持・業務改善のための指導及び連絡」(47条2項)であり、懲戒権限を持つのは法務大臣(42条・43条)。調査士会自身に懲戒処分の決定権があると誤解しない。
解説47条1項は調査士会の設立義務(管轄区域ごとに一個)、2項は目的(会員の指導・連絡)、3項は法人格の付与、4項は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の一部準用を定める。調査士会は自律的な会員組織であるが、懲戒権限自体は国(法務大臣)に留保されている点を押さえる。
補足調査士会は55条により、所属会員の法令違反を思料するときは法務大臣に報告する義務を負う(懲戒の端緒を提供する役割)。
問6調査士会の法人格
調査士会の法人格に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会は、権利能力なき社団であり、法人格を有しない。
- イ.調査士会は、法人とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 47条3項は法人とする → 「法人格を有しない」は誤り
土地家屋調査士法第47条第3項「調査士会は、法人とする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 47条3項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第47条第3項「調査士会は、法人とする」e-Gov原文
ひっかけ調査士会は法人(47条3項)。任意団体・権利能力なき社団と誤解しない。
解説47条3項により調査士会は法人格を持つ。4項は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の一部(4条・78条)を調査士会に準用し、法人としての権利能力や不法行為責任等の基本的な規律を及ぼす。調査士会連合会についても61条で同様に47条3項・4項が準用される。
補足法人格を持つことで、調査士会は自らの名で財産を所有し、契約を締結し、訴訟当事者となることができる。
問7調査士会の会則の記載事項
調査士会の会則の記載事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会の会則には、入会及び退会に関する規定(入会金その他の入会についての特別の負担に関するものを含む。)を記載しなければならない。
- イ.調査士会の会則には、会員の業務に関する紛議の調停に関する規定を記載しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 48条6号のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第48条第6号「入会及び退会に関する規定(入会金その他の入会についての特別の負担に関するものを含む。)」e-Gov原文
- イ.正しい
- 48条8号のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第48条第8号「会員の業務に関する紛議の調停に関する規定」e-Gov原文
ひっかけ会則の記載事項は48条1号から12号まで列挙。名称・事務所、役員、会議、品位保持、執務、入会退会、研修、紛議調停、情報公開、資産会計、会費、その他の12類型を押さえる。
解説48条は調査士会の会則の必要的記載事項を12号にわたり列挙する。うち1号(名称・事務所の所在地)・7号(研修)・10号(資産及び会計)・11号(会費)に関する事項は、49条ただし書により変更時の法務大臣認可が不要とされる点は別の設問で扱う。
補足9号「調査士会及び会員に関する情報の公開に関する規定」は、調査士会の透明性確保の観点から会則記載事項とされている。
問8調査士会の会則の認可
調査士会の会則の認可に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会の会則を定め、又はこれを変更するには、いかなる場合であっても法務大臣の認可を受ける必要はない。
- イ.法務大臣は、調査士会の会則の認可に当たり、調査士会連合会の意見を聴く必要はなく、単独の判断で認可の可否を決定することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 49条1項は認可を原則必要とする → 「いかなる場合であっても不要」は誤り
土地家屋調査士法第49条第1項「調査士会の会則を定め、又はこれを変更するには、法務大臣の認可を受けなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 49条2項は意見聴取を義務付ける → 「意見を聴く必要はなく単独で決定できる」は誤り
土地家屋調査士法第49条第2項「法務大臣は、調査士会連合会の意見を聴いて、認可し、又は認可しない旨の処分をしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ会則の認可は「原則必要」(49条1項本文)だが、48条1号・7号・10号・11号の事項は例外的に認可不要(49条1項ただし書)。「いかなる場合も不要」「いかなる場合も必要」のどちらの極端な言い切りも誤りになりやすい。
解説49条1項は会則の制定・変更に関する法務大臣の認可を原則としつつ、48条のうち会員の負担に直結しない技術的事項(名称・事務所の所在地、研修、資産及び会計、会費)についてはただし書で認可を不要とする。2項は、認可に当たり法務大臣が調査士会連合会の意見を聴く手続を定める。
補足認可を要しない事項(1号・7号・10号・11号)は、いずれも調査士会の内部運営に関する技術的事項である点を確認する。
問9調査士会の登記
調査士会の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
- イ.調査士会が登記をしなければならない事項は、登記の前であっても、これをもつて第三者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 50条1項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第50条第1項「調査士会は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 50条2項は登記後の対抗力のみを認める → 「登記の前であっても対抗できる」は誤り
土地家屋調査士法第50条第2項「登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない」e-Gov原文
ひっかけ調査士会の登記事項は「登記の後でなければ」第三者対抗力を持たない(50条2項)。調査士法人の登記(30条2項)と同じ対抗要件構造。
解説50条1項は調査士会の登記義務、2項はその対抗要件(登記後でなければ第三者に対抗できない)を定める。この構造は調査士法人の登記(30条)と同型であり、法人の組織に関する事項を公示し取引の安全を図る趣旨は共通する。
補足調査士会連合会についても61条により50条が準用され、同様の登記義務・対抗要件が及ぶ。
問10調査士会の役員
調査士会の役員に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会の副会長は、会長を補佐する職務のみを行い、会長に事故があるときや会長が欠員のときにその職務を代理し又は行うことはできない。
- イ.調査士会に、会長、副会長及び会則で定めるその他の役員を置く。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 51条3項は代理・職務執行も定める → 「補佐のみ」は誤り
土地家屋調査士法第51条第3項「会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行なう」e-Gov原文
- イ.正しい
- 51条1項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第51条第1項「調査士会に、会長、副会長及び会則で定めるその他の役員を置く」e-Gov原文
ひっかけ副会長の職務は「補佐」だけでなく「会長事故時の代理」「会長欠員時の職務執行」の3層構造(51条3項)。
解説51条1項は役員の種類(会長・副会長・その他会則で定める役員)、2項は会長の職務(代表・会務総理)、3項は副会長の職務を定める。副会長の職務は平常時の会長補佐にとどまらず、非常時(事故・欠員)の職務代行機能も担う点を押さえる。
補足調査士会連合会にも61条により51条が準用され、会長・副会長の職務構造は同様に及ぶ。
問11調査士の入会及び退会
調査士の入会及び退会に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録の申請又は変更の登録の申請をする者は、その申請と同時に、申請を経由すべき調査士会に入会する手続をとらなければならない。
- イ.変更の登録の申請をした調査士は、当該申請に基づく変更の登録の時に、従前所属していた調査士会を退会する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 52条1項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第52条第1項「その申請と同時に、申請を経由すべき調査士会に入会する手続をとらなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 52条3項のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第52条第3項「当該申請に基づく変更の登録の時に、従前所属していた調査士会を退会する」e-Gov原文
ひっかけ入会は「申請と同時」、退会は「変更登録の時」というタイミングの違いを押さえる。移転先への入会と移転元からの退会は自動的に連動する。
解説52条1項は新規登録・変更登録いずれについても、申請と同時に申請経由先の調査士会への入会手続を要求する。2項は入会手続をとつた者が登録又は変更登録の時に会員となること、3項は変更登録の申請をした調査士が変更登録の時に従前の調査士会を退会することを定め、事務所移転に伴う所属替えが登録手続と連動する仕組みになっている。
補足13条(所属する調査士会の変更の登録)と52条(入会及び退会)はセットで機能し、事務所移転時の調査士会の切り替えを実現する。
問12法務大臣に対する報告義務
調査士会の法務大臣に対する報告義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会は、所属の会員がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反すると思料するときであっても、その会員の同意がない限り法務大臣へ報告してはならない。
- イ.調査士会の法務大臣への報告義務は、所属の会員が実際に違反したことが確定した場合に限られ、違反の疑いがあるにとどまる段階では生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 55条は同意を要件としない → 「会員の同意がない限り報告してはならない」は誤り
土地家屋調査士法第55条「調査士会は、所属の会員が、この法律又はこの法律に基づく命令に違反すると思料するときは、その旨を、法務大臣に報告しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 55条は「思料するとき」で足りる → 「違反が確定した場合に限られる」は誤り
土地家屋調査士法第55条「違反すると思料するときは、その旨を、法務大臣に報告しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ55条の報告義務は「思料するとき」で足り、会員の同意も違反の確定も要件ではない。調査士会の自律的な会員保護と法務大臣による監督のバランスの中で、報告義務は比較的軽いトリガーで生じる。
解説55条は、調査士会が所属会員の法令違反を思料するときに法務大臣へ報告する義務を課す。これは、法務大臣が42条・43条の懲戒権限を適切に行使できるよう、現場に近い調査士会からの情報提供を制度化したものである。会員保護のための裁量的判断(同意取得等)は条文上予定されていない。
補足この報告義務は調査士会の会員に対する監督機能の一環であり、54条の紛議調停(会員間・当事者間の私的な紛争解決)とは制度趣旨が異なる。
問13紛議の調停
調査士会による紛議の調停に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会は、所属の会員の業務に関する紛議につき、当該会員又は当事者その他関係人の請求により調停をすることができる。
- イ.調査士会による紛議の調停は、法務大臣の許可を得なければ行うことができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 54条のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第54条「当該会員又は当事者その他関係人の請求により調停をすることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 54条は請求のみを要件とする → 「法務大臣の許可を得なければならない」は誤り
土地家屋調査士法第54条「調査士会は、所属の会員の業務に関する紛議につき、当該会員又は当事者その他関係人の請求により調停をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ紛議の調停は調査士会の自律的な機能であり、法務大臣の許可・関与は不要(54条)。55条の法務大臣への報告義務(法令違反の場合)と混同しない。
解説54条は、調査士会が所属会員の業務に関する紛議(依頼者との報酬トラブル等)につき、請求に基づき調停をすることができると定める。これは調査士会の自治的な紛争解決機能であり、法務大臣が関与する懲戒手続(42条・43条)とは別の制度である。
補足紛議の調停は「することができる」という任意規定であり、調停を必ず行わなければならない義務ではない。
問14調査士会連合会の会則の記載事項
調査士会連合会の会則の記載事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会連合会の会則には、調査士の登録に関する規定を記載する必要はない。
- イ.調査士会連合会の会則には、調査士の登録に関する規定を記載しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 58条3号は登録に関する規定を記載事項とする → 「記載する必要はない」は誤り
土地家屋調査士法第58条第3号「調査士の登録に関する規定」e-Gov原文
- イ.正しい
- 58条3号のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第58条第3号「調査士の登録に関する規定」e-Gov原文
ひっかけ調査士会連合会は名簿の登録事務を担う(8条2項)ため、会則にも「調査士の登録に関する規定」を独自に記載する(58条3号)。この点は個々の調査士会の会則記載事項(48条)とは異なる、連合会固有の記載事項である。
解説58条は、調査士会連合会の会則記載事項を1号から5号まで定める。1号・2号は48条の一部事項(名称等・役員・会議に関する規定等)を準用する形で引用し、3号は連合会固有の「調査士の登録に関する規定」、4号は情報公開に関する規定、5号はその他必要な規定を定める。連合会が登録事務の主体(8条2項)であることと3号の記載事項は対応関係にある。
補足48条のうち、48条1号・7号・10号・11号は58条1号として、48条2号・3号は58条2号として準用される点も併せて確認する。
問15調査士会連合会の会則の認可
調査士会連合会の会則の認可に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査士会連合会の会則を定め、又はこれを変更するには、法務大臣の認可を受けなければならない。
- イ.調査士会連合会の会則のうち、第五十八条第一号及び第四号に掲げる事項に係る会則の変更については、法務大臣の認可を受ける必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 59条本文のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第59条「調査士会連合会の会則を定め、又はこれを変更するには、法務大臣の認可を受けなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 59条ただし書のとおり → 正しい
土地家屋調査士法第59条「前条第一号及び第四号に掲げる事項に係る会則の変更については、この限りでない」e-Gov原文
ひっかけ調査士会の会則認可(49条:48条1号・7号・10号・11号が例外)と、調査士会連合会の会則認可(59条:58条1号・4号が例外)は、例外事項の号数が対応しつつも条文上の号立てが異なる点に注意。
解説59条は調査士会連合会の会則認可について、49条と並行する構造(原則認可・一部事項は例外)を定める。ただし例外の対象は58条1号(48条1号・7号・10号・11号相当)及び4号(情報公開に関する規定)であり、49条の例外(48条1号・7号・10号・11号)とは条文構造上の引用の仕方が異なる点を区別する。
補足連合会の会則認可も、49条2項のような『調査士会連合会の意見を聴く』手続は定められていない(連合会自身の会則なので当然、意見聴取の対象は存在しない)。