問1認定個人情報保護団体の認定業務
認定個人情報保護団体の認定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人情報等の適正な取扱いの確保を目的として、対象事業者の個人情報等の取扱いに関する苦情の処理等の業務を行おうとする法人は、個人情報保護委員会の認定を受けることができる。
- イ.認定は、対象とする個人情報取扱事業者等の事業の種類その他の業務の範囲を限定して行うことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 47条1項が認定制度を定める
個人情報保護法第47条「個人情報取扱事業者、仮名加工情報取扱事業者又は匿名加工情報取扱事業者(以下この章において「個人情報取扱事業者等」という。)の個人情報、仮名加工情報又は匿名加工情報(以下この章において「個人情報等」という。)の適正な取扱いの確保を目的として次に掲げる業務を行おうとする法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。次条第三号ロにおいて同じ。)は、個人情報保護委員会の認定を受けることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 47条2項が範囲限定認定を定める
個人情報保護法第47条「前項の認定は、対象とする個人情報取扱事業者等の事業の種類その他の業務の範囲を限定して行うことができる」e-Gov原文
ひっかけ認定業務は苦情処理・情報提供・その他必要業務の3類型(47条1項各号)。
解説認定個人情報保護団体制度は、①対象事業者の苦情処理、②情報提供、③その他適正取扱いの確保に必要な業務を行う法人に対し、個人情報保護委員会が認定を与える制度である(47条1項各号)。認定は業務範囲を限定して行うことができ(47条2項)、事業分野ごとに複数の認定団体が設立される実務運用の根拠となっている。
補足認定を受けようとする者は政令で定めるところにより個人情報保護委員会に申請し(47条3項)、認定があれば委員会がこれを公示する(47条4項)。
問2認定の申請・公示
認定の申請及び公示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定を受けようとする者は、政令で定めるところにより、個人情報保護委員会に申請しなければならない。
- イ.個人情報保護委員会は、認定をしたときであっても、その旨を公示する義務を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 47条3項が申請手続を定める
個人情報保護法第47条「第一項の認定を受けようとする者は、政令で定めるところにより、個人情報保護委員会に申請しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 47条4項が公示義務を定める
個人情報保護法第47条「個人情報保護委員会は、第一項の認定をしたときは、その旨(第二項の規定により業務の範囲を限定する認定にあっては、その認定に係る業務の範囲を含む。)を公示しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ認定の公示義務は委員会側の義務であり、認定団体自身の義務ではない。
解説認定手続は、①政令の定めによる個人情報保護委員会への申請(47条3項)、②委員会による認定審査、③認定時の公示(47条4項)という流れで進む。業務範囲を限定した認定の場合、公示にはその業務範囲も含まれる。
補足認定業務の範囲を変更する場合にも、47条3項・4項の規定が準用される(50条2項)。
問3認定の欠格条項
認定の欠格条項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人情報保護法の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者は、認定を受けることができる。
- イ.認定を取り消され、その取消しの日から2年を経過しない者は、認定を受けることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 48条1号が欠格事由を定める
個人情報保護法第48条「この法律の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者」e-Gov原文
- イ.正しい
- 48条2号が欠格事由を定める
個人情報保護法第48条「第百五十五条第一項の規定により認定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者」e-Gov原文
ひっかけ欠格事由は法人自身の処罰歴だけでなく役員の処罰歴・取消し前在任歴も対象になる。
解説認定の欠格条項(48条)は、①個人情報保護法違反による処刑後2年未経過(1号)、②認定取消し後2年未経過(2号)、③役員に拘禁刑以上の刑・法違反による処刑後2年未経過者や取消し前30日以内の役員であった者がいる場合(3号)、の3類型から成る。
補足3号の役員要件は、認定取消しの実効性を確保するため、旧役員による法人の看板の掛け替えを防ぐ趣旨である。
問4認定の基準
認定の基準に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人情報保護委員会は、認定業務を行うために必要な知識及び能力並びに経理的基礎を有していない申請者に対しても、業務実施方法さえ定められていれば認定をしなければならない。
- イ.認定業務以外の業務を行っている申請者について、その業務を行うことによって認定業務が不公正になるおそれがある場合であっても、他の要件を満たせば認定は妨げられない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 49条2号が知識・能力・経理的基礎を要件とする
個人情報保護法第49条「第四十七条第一項各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うに足りる知識及び能力並びに経理的基礎を有するものであること」e-Gov原文
- イ.誤り
- 49条3号が兼業の不公正おそれ排除を要件とする
個人情報保護法第49条「第四十七条第一項各号に掲げる業務以外の業務を行っている場合には、その業務を行うことによって同項各号に掲げる業務が不公正になるおそれがないものであること」e-Gov原文
ひっかけ認定基準は3要件すべてを満たす必要がある累積要件(いずれか一つでも欠格)。
解説認定基準(49条各号)は、①業務実施方法の適正性、②知識・能力・経理的基礎の充足、③兼業による不公正おそれの排除、という3要件のいずれにも適合していなければ認定できない累積要件である。いずれか一つでも欠ければ認定できない。
補足49条は「いずれにも適合していると認めるときでなければ、その認定をしてはならない」という覊束的な文言を用いており、委員会の裁量認定ではない。
問5変更の認定等
認定業務の範囲の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定を受けた者は、その認定に係る業務の範囲を変更しようとするときは、原則として個人情報保護委員会の認定を受けなければならない。
- イ.個人情報保護委員会規則で定める軽微な変更については、変更の認定を受ける必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 50条1項本文が変更認定の原則を定める
個人情報保護法第50条「第四十七条第一項の認定(同条第二項の規定により業務の範囲を限定する認定を含む。次条第一項及び第百五十五条第一項第五号において同じ。)を受けた者は、その認定に係る業務の範囲を変更しようとするときは、個人情報保護委員会の認定を受けなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 50条1項ただし書が軽微変更の例外を定める
個人情報保護法第50条「ただし、個人情報保護委員会規則で定める軽微な変更については、この限りでない」e-Gov原文
ひっかけ業務範囲変更は「原則再認定・軽微変更は例外」という構造。
解説認定業務の範囲変更には、原則として個人情報保護委員会の変更認定が必要である(50条1項本文)が、委員会規則で定める軽微な変更は例外とされる(同項ただし書)。変更認定には、新規認定と同様の申請手続(47条3項)・公示(47条4項)・認定基準(49条)の規定が準用される(50条2項)。
補足変更認定にも欠格条項(48条)の適用があるかは条文上明記されていないが、実務上は新規認定と同様の審査が行われる。
問6認定業務の廃止の届出
認定個人情報保護団体による認定業務の廃止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、その認定業務を廃止しようとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を個人情報保護委員会に届け出なければならない。
- イ.個人情報保護委員会は、廃止の届出があったときであっても、その旨を公示する義務を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 51条1項が事前届出を定める
個人情報保護法第51条「第四十七条第一項の認定(前条第一項の変更の認定を含む。)を受けた者(以下この節及び第六章において「認定個人情報保護団体」という。)は、その認定に係る業務(以下この節及び第六章において「認定業務」という。)を廃止しようとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を個人情報保護委員会に届け出なければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 51条2項が公示義務を定める
個人情報保護法第51条「個人情報保護委員会は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公示しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ認定・廃止のいずれも委員会による公示がセットになる。
解説認定業務の廃止には事前届出(51条1項)が必要であり、届出があれば委員会はその旨を公示する(51条2項)。新規認定(47条4項)・廃止(51条2項)のいずれも公示対象である点で一貫している。
補足51条1項の括弧書により、「認定個人情報保護団体」「認定業務」という用語がこの節・第6章を通じて定義される。
問7対象事業者の要件
認定個人情報保護団体の対象事業者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、その同意の有無にかかわらず、あらゆる個人情報取扱事業者等を対象事業者とすることができる。
- イ.認定個人情報保護団体は、対象事業者の氏名又は名称を公表する義務を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 52条1項前段が同意主義を定める
個人情報保護法第52条「認定個人情報保護団体は、認定業務の対象となることについて同意を得た個人情報取扱事業者等を対象事業者としなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 52条2項が公表義務を定める
個人情報保護法第52条「認定個人情報保護団体は、対象事業者の氏名又は名称を公表しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ対象事業者は「任意同意による加盟制」であり、強制加入ではない。
解説認定個人情報保護団体の対象事業者は、団体の認定業務の対象となることに同意した個人情報取扱事業者等に限られる(52条1項前段、任意加盟制)。対象事業者は公表される(52条2項)ため、消費者は加盟状況を確認できる。個人情報保護指針を遵守しない対象事業者は、一定の措置を経た上で対象から除外され得る(52条1項後段)。
補足対象からの除外には、54条4項の指導・勧告等の措置を経ることが前提とされている(52条1項後段)。
問8対象からの除外
認定個人情報保護団体による対象事業者の除外に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、対象事業者が個人情報保護指針を遵守しない場合、指導・勧告等の措置をとることなく、直ちに当該対象事業者を対象から除外することができる。
- イ.対象事業者は、認定個人情報保護団体から苦情解決のための説明・資料提出を求められたときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 52条1項後段が除外の要件を定める
個人情報保護法第52条「第五十四条第四項の規定による措置をとったにもかかわらず、対象事業者が同条第一項に規定する個人情報保護指針を遵守しないときは、当該対象事業者を認定業務の対象から除外することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 53条3項が対象事業者の応答義務を定める
個人情報保護法第53条「対象事業者は、認定個人情報保護団体から前項の規定による求めがあったときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない」e-Gov原文
ひっかけ対象事業者の除外には54条4項の措置を経る段階的プロセスが必須。
解説対象事業者の除外(52条1項後段)は、①個人情報保護指針の公表(54条3項)、②指針遵守のための指導・勧告等の措置(54条4項)を経てもなお遵守しない場合に限られる、段階的なプロセスである。いきなりの除外は認められない。
補足53条の苦情処理手続における対象事業者の協力義務(53条3項)も、認定団体の実効的な自主規制機能を支える規定である。
問9苦情処理の申出への対応
認定個人情報保護団体の苦情処理業務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、本人その他の関係者から対象事業者の個人情報等の取扱いに関する苦情について解決の申出があったときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事情を調査するとともに、当該対象事業者に対し、その苦情の内容を通知してその迅速な解決を求めなければならない。
- イ.苦情の申出をすることができるのは、当該個人情報の本人に限られず、本人以外の関係者もすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 53条1項が苦情処理業務の内容を定める
個人情報保護法第53条「認定個人情報保護団体は、本人その他の関係者から対象事業者の個人情報等の取扱いに関する苦情について解決の申出があったときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事情を調査するとともに、当該対象事業者に対し、その苦情の内容を通知してその迅速な解決を求めなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 53条1項が申出主体を「本人その他の関係者」とする
個人情報保護法第53条「本人その他の関係者から対象事業者の個人情報等の取扱いに関する苦情について解決の申出があったとき」e-Gov原文
ひっかけ苦情申出の主体は「本人その他の関係者」で本人に限定されない。
解説認定個人情報保護団体の苦情処理業務(53条1項)は、①相談対応・助言、②苦情に係る事情調査、③対象事業者への通知・迅速解決の要求、という3段階から成る。申出主体は本人に限らず、本人以外の「その他の関係者」(家族等)も含まれる点に注意。
補足苦情処理に必要な範囲で、対象事業者への説明・資料提出の求め(53条2項)も認められる。
問10苦情処理のための説明・資料要求権
認定個人情報保護団体による説明・資料の要求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、苦情の解決について必要があると認めるときは、当該対象事業者に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる。
- イ.対象事業者は、正当な理由がないのに、認定個人情報保護団体からの説明・資料提出の求めを拒んではならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 53条2項が説明・資料要求権を定める
個人情報保護法第53条「認定個人情報保護団体は、前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該対象事業者に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 53条3項が「正当な理由がないのに」という限定を付す
個人情報保護法第53条「対象事業者は、認定個人情報保護団体から前項の規定による求めがあったときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない」e-Gov原文
ひっかけ対象事業者の応答義務にも「正当な理由」による拒否の余地がある。
解説認定個人情報保護団体の説明・資料要求権(53条2項)に対応し、対象事業者には正当な理由がない限り拒否できない応答義務が課される(53条3項)。行政庁の報告徴収・立入検査(16条等)と類似する「正当な理由の抗弁」の構造が民間の自主規制団体レベルでも採用されている点が特徴的である。
補足この説明・資料要求権は苦情の解決に必要な範囲に限定され、無制限の調査権ではない(53条2項)。
問11個人情報保護指針の作成
個人情報保護指針の作成に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、消費者の意見を代表する者その他の関係者の意見を聴くことなく、独自の判断のみで個人情報保護指針を作成しなければならない。
- イ.個人情報保護指針の作成は、認定個人情報保護団体の努力義務にとどまる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 54条1項が意見聴取を要件とする
個人情報保護法第54条「消費者の意見を代表する者その他の関係者の意見を聴いて、この法律の規定の趣旨に沿った指針(以下この節及び第六章において「個人情報保護指針」という。)を作成するよう努めなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 54条1項が「努めなければならない」という努力義務の文言を用いる
個人情報保護法第54条「作成するよう努めなければならない」e-Gov原文
ひっかけ指針作成は努力義務だが、公表後は遵守確保の仕組みと連動する。
解説個人情報保護指針は、①利用目的の特定、②安全管理措置、③開示等請求への対応手続、又は仮名加工情報・匿名加工情報に係る作成方法・安全管理措置その他の事項に関し、消費者代表等の意見を聴いて作成される(54条1項)。作成自体は努力義務だが、いったん作成し公表された指針は、対象事業者への遵守指導等の実効的な仕組み(54条4項)と結び付いている。
補足指針は個人情報だけでなく仮名加工情報・匿名加工情報についても作成対象となり得る(54条1項後段)。
問12個人情報保護指針の届出・公表
個人情報保護指針の届出及び公表に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、個人情報保護指針を作成したときは、内閣総理大臣にこれを届け出なければならず、変更した場合は届出を要しない。
- イ.個人情報保護委員会は、個人情報保護指針の届出があったときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該指針を公表しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 54条2項が届出義務の内容を定める
個人情報保護法第54条「認定個人情報保護団体は、前項の規定により個人情報保護指針を作成したときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、遅滞なく、当該個人情報保護指針を個人情報保護委員会に届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 54条3項が委員会の公表義務を定める
個人情報保護法第54条「個人情報保護委員会は、前項の規定による個人情報保護指針の届出があったときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該個人情報保護指針を公表しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ指針の届出先・監督機関は個人情報保護委員会(内閣総理大臣ではない)。
解説個人情報保護指針の届出・公表プロセスは、①団体による作成(54条1項)、②委員会への届出・変更時の届出(54条2項)、③委員会による公表(54条3項)、④公表後の遵守確保措置(54条4項)という4段階で構成される。届出先を「内閣総理大臣」と誤認しないよう注意(個人情報保護法の所管は内閣府の外局である個人情報保護委員会)。
補足個人情報保護委員会は内閣府の外局として設置される独立性の高い行政委員会である。
問13個人情報保護指針の遵守確保措置
個人情報保護指針の遵守確保のための措置に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、個人情報保護指針が公表されたときは、対象事業者に対し、当該指針を遵守させるため必要な指導、勧告その他の措置をとらなければならない。
- イ.個人情報保護指針の遵守確保措置(指導・勧告等)は、54条1項の指針作成と同様に努力義務にとどまる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 54条4項が遵守確保措置の義務を定める
個人情報保護法第54条「認定個人情報保護団体は、前項の規定により個人情報保護指針が公表されたときは、対象事業者に対し、当該個人情報保護指針を遵守させるため必要な指導、勧告その他の措置をとらなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 54条4項が「とらなければならない」という法的義務の文言を用いる
個人情報保護法第54条「対象事業者に対し、当該個人情報保護指針を遵守させるため必要な指導、勧告その他の措置をとらなければならない」e-Gov原文
ひっかけ指針作成=努力義務、公表後の遵守確保措置=法的義務、と規律の強さが変化する。
解説54条は「指針の作成」(1項、努力義務)と「公表後の遵守確保措置」(4項、法的義務)とで規律の強さが異なる、段階的な構造を持つ。指針が一旦公表されると、団体は対象事業者への指導・勧告等の実効性確保措置を義務として負う。この措置を尽くしてなお対象事業者が遵守しない場合に、52条1項後段の対象除外につながる。
補足遵守確保措置の実効性が、52条1項後段の対象事業者除外の前提要件となっている点で、54条4項と52条1項は連動する規定である。
問14目的外利用の禁止
認定個人情報保護団体の目的外利用の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体は、認定業務の実施に際して知り得た情報を、対象事業者の同意さえあれば認定業務以外の目的にも利用することができる。
- イ.この目的外利用の禁止規定は、認定個人情報保護団体自身の営業活動のための情報利用も許容している。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 55条が目的外利用を例外なく禁止する
個人情報保護法第55条「認定個人情報保護団体は、認定業務の実施に際して知り得た情報を認定業務の用に供する目的以外に利用してはならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 55条が目的外利用を包括的に禁止する
個人情報保護法第55条「認定業務の用に供する目的以外に利用してはならない」e-Gov原文
ひっかけ目的外利用の禁止は団体自身の利益目的での利用も対象とする包括的な規律。
解説認定個人情報保護団体は、苦情処理業務等を通じて対象事業者や本人の機微な情報に接する立場にあるため、認定業務の実施に際して知り得た情報の目的外利用が包括的に禁止される(55条)。この規律は、認定団体の中立性・信頼性を確保するための基盤的な規定である。
補足この規定に違反した場合の直接の罰則は個人情報保護法上明記されていないが、認定取消し事由(155条)に該当し得る。
問15名称の使用制限
認定個人情報保護団体の名称の使用制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.認定個人情報保護団体でない者は、認定個人情報保護団体という名称又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。
- イ.この名称使用制限は「認定個人情報保護団体」という文言そのものの使用のみを禁止し、これに紛らわしい名称の使用は禁止の対象外である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 56条が名称使用制限を定める
個人情報保護法第56条「認定個人情報保護団体でない者は、認定個人情報保護団体という名称又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 56条が「これに紛らわしい名称」も禁止する
個人情報保護法第56条「認定個人情報保護団体という名称又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない」e-Gov原文
ひっかけ名称使用制限は「完全一致」だけでなく「紛らわしい名称」も対象。
解説名称の使用制限(56条)は、消費者・事業者が非認定団体を認定団体と誤認して信頼するのを防ぐための規定であり、「認定個人情報保護団体」という文言そのものに限らず、これに紛らわしい名称の使用も禁止される。名称詐称による信頼の濫用を防止する趣旨である。
補足同様の名称使用制限は、他の認定・登録制度(適格消費者団体、貸金業協会等)にも共通して見られる規律パターンである。