問1消費者契約法の定義e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約法上の「消費者契約」とは、消費者と事業者との間で締結される契約をいう。
- イ.消費者契約法上の「事業者」には、法人その他の団体のほか、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人も含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 2条3項が消費者契約を定義する
消費者契約法第2条「消費者と事業者との間で締結される契約をいう」一次資料を確認
- イ.正しい
- 2条2項が事業者を定義する
消費者契約法第2条「法人その他の団体及び事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人をいう」一次資料を確認
ひっかけ個人でも『事業として契約』すれば事業者。賃貸人が事業者なら消費者契約法が適用。
解説消費者契約法上、「消費者」は個人(事業として又は事業のために契約する場合を除く)、「事業者」は法人その他の団体及び事業として又は事業のために契約する個人をいい、両者の間の契約が「消費者契約」である(2条)。賃貸人が事業者、賃借人が個人(消費者)である賃貸借契約は消費者契約に当たり、同法が適用される。
補足事業のために借りる(社宅・店舗等)場合は、賃借人が消費者に当たらないことがある。
問2不実告知・断定的判断の提供による取消しe-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の意思表示の取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、重要事項について事実と異なることを告げ、それにより消費者が誤認して意思表示をしたときは、消費者はこれを取り消すことができる。
- イ.事業者が将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供した場合でも、消費者は契約の意思表示を取り消すことはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 4条1項1号が不実告知を取消事由とする
消費者契約法第4条「重要事項について事実と異なることを告げること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 4条1項2号が断定的判断の提供を取消事由とする
消費者契約法第4条「将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること」一次資料を確認
ひっかけ不実告知も断定的判断の提供も、どちらも誤認による取消事由。
解説消費者契約法は、事業者の不適切な勧誘によって消費者が誤認・困惑して意思表示をした場合に取消しを認める。誤認類型は、①重要事項の不実告知(4条1項1号)、②断定的判断の提供(同項2号)、③不利益事実の不告知(同条2項)である。賃貸借でも、賃料・設備等の重要事項について虚偽の説明があれば取消しの対象となり得る。
補足取消しは、善意でかつ過失がない第三者には対抗できない(4条6項)。
問3不利益事実の不告知による取消しe-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の不利益事実の不告知による取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者が消費者の不利益となる事実を故意又は重大な過失によって告げなかった場合でも、消費者契約の取消しは一切認められない。
- イ.事業者が消費者に不利益となる事実を告げようとしたにもかかわらず、消費者がこれを拒んだときは、不利益事実の不告知による取消しは認められない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 4条2項が不利益事実の不告知を取消事由とする
消費者契約法第4条「故意又は重大な過失によって告げなかったことにより」一次資料を確認
- イ.正しい
- 4条2項ただし書が拒絶の場合を取消しの例外とする
消費者契約法第4条「当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない」一次資料を確認
ひっかけ不利益事実の不告知は『故意・重過失』で取消し。消費者が告知を拒めば取消し不可。
解説事業者が、ある重要事項について利益となる旨を告げながら、不利益となる事実を故意又は重大な過失によって告げなかった場合、消費者は誤認による取消しができる(4条2項)。ただし、事業者が不利益事実を告げようとしたのに消費者がこれを拒んだときは、取消しは認められない(同項ただし書)。
補足賃貸借では、近隣の嫌悪施設等の不利益事実を意図的に隠した場合などが問題となり得る。
問4困惑による取消し(不退去・退去妨害)e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の困惑による取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者が事業者に対し退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず事業者がその場所から退去しない場合に、消費者が困惑して契約の意思表示をしたときであっても、取消しはできない。
- イ.事業者が勧誘場所から退去する旨の意思を示した消費者を退去させない場合(退去妨害)は、消費者契約法上の取消事由に当たらない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 4条3項1号が不退去を困惑類型の取消事由とする
- イ.誤り
- 4条3項2号が退去妨害を困惑類型の取消事由とする
消費者契約法第4条「その場所から当該消費者を退去させないこと」一次資料を確認
ひっかけ不退去も退去妨害も困惑類型の取消事由。
解説消費者が困惑して意思表示をした場合の取消類型には、①不退去(消費者が退去を求めたのに事業者が退去しない・4条3項1号)、②退去妨害(消費者が退去を求めたのに退去させない・同項2号)などがある。賃貸借契約の勧誘でこれらの困惑類型に該当すれば、消費者は取消しができる。
補足誤認による取消しと困惑による取消しは、いずれも追認できる時から1年(契約締結時から5年)で時効消滅する(7条)。
問5損害賠償責任の免除条項・解除権放棄条項の無効e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の無効となる契約条項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する消費者契約の条項は、無効である。
- イ.事業者の債務不履行により生じた消費者の解除権を放棄させる消費者契約の条項は、消費者の同意があれば有効である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 8条1項1号が全部免除条項を無効とする
消費者契約法第8条「事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し」一次資料を確認
- イ.誤り
- 8条の2が解除権放棄条項を無効とする
消費者契約法第8条の2「消費者の解除権を放棄させ、又は当該事業者にその解除権の有無を決定する権限を付与する消費者契約の条項は、無効とする」一次資料を確認
ひっかけ責任の全部免除条項・解除権の放棄条項は、同意があっても無効。
解説消費者契約法は、消費者に著しく不利な条項を無効とする。事業者の債務不履行による損害賠償責任を全部免除する条項(8条1項1号)や、消費者の解除権を放棄させる条項(8条の2)は無効である。賃貸借契約で、貸主の修繕義務違反による責任を一切免れる特約などは無効となり得る。
補足故意・重過失でない一部免除でも、軽過失にのみ適用される旨を明示しない条項は無効となる(8条3項)。
問6違約金条項・消費者の利益を一方的に害する条項の無効e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の無効となる契約条項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃貸借契約の解除に伴う違約金を定める条項は、その額が平均的な損害の額を超える場合であっても、全額が有効である。
- イ.法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は義務を加重する条項であって、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 9条1号が平均的損害の超過部分を無効とする
消費者契約法第9条「当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの当該超える部分」一次資料を確認
- イ.正しい
- 10条が消費者の利益を一方的に害する条項を無効とする
消費者契約法第10条「民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする」一次資料を確認
ひっかけ違約金は『平均的損害を超える部分』が無効。10条は信義則違反の一方的不利条項を無効に。
解説解除に伴う違約金・損害賠償の予定額が、同種契約の解除で事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるときは、その超える部分が無効となる(9条1号)。また、任意規定より消費者に不利で、信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項は無効となる(10条)。賃貸借の過大な違約金や原状回復の不当な特約が問題となり得る。
補足金銭の支払を怠った場合の遅延損害金は、年14.6パーセントを超える部分が無効となる(9条2号)。
問7事業者及び消費者の努力義務e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の事業者及び消費者の努力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者は、消費者契約の条項を定めるに当たっては、その内容が消費者にとって平易なものになるよう配慮するよう努めなければならない。
- イ.事業者の情報提供は法的義務であり、これを怠ると常に消費者契約が無効となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 3条1項1号が条項の明確化の努力義務を定める
消費者契約法第3条「消費者にとって平易なものになるよう配慮すること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 3条1項が努力義務として定める
消費者契約法第3条「事業者は、次に掲げる措置を講ずるよう努めなければならない」一次資料を確認
ひっかけ条項の明確化・情報提供は『努力義務』(違反が当然に無効・取消しを生むわけではない)。
解説消費者契約法3条は、事業者に対し、契約条項を明確・平易にすること、消費者の知識・経験等を考慮した情報提供をすることなどを努力義務として課す(1項)。消費者にも、提供された情報を活用して契約内容を理解する努力義務がある(2項)。あくまで努力義務であり、違反が直ちに取消し・無効を生むわけではない。
補足情報提供義務違反でも、不実告知等の要件を満たせば4条による取消しが問題となりうる。
問8過量な内容の消費者契約の取消しe-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の過量な内容の消費者契約の取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者が、契約の目的となるものの分量等が消費者にとっての通常の分量等を著しく超えることを知りながら勧誘し、消費者が意思表示をしたときは、消費者はこれを取り消すことができる。
- イ.過量な内容の消費者契約の取消しは、消費者が既に同種の契約を締結しており、それらを合算した分量等が通常の分量等を著しく超える場合にも認められる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 4条4項が過量契約の取消しを定める
消費者契約法第4条「を著しく超えるものであることを知っていた場合において、その勧誘により当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる」一次資料を確認
- イ.正しい
- 4条4項後段が合算による過量も対象とする
消費者契約法第4条「合算した分量等が当該消費者にとっての通常の分量等を著しく超えるものであることを知っていた場合」一次資料を確認
ひっかけ過量契約は『事業者が過量を知りながら勧誘』で取消し可。同種契約の合算も対象。
解説消費者にとっての通常の分量等を著しく超える契約(過量契約)について、事業者がその過量を知りながら勧誘した場合、消費者は取り消すことができる(4条4項)。1回の契約だけでなく、既存の同種契約と合算して過量となる場合も対象となる。高齢者への過量な物品販売などを念頭に置いた規定である。
補足『著しく超える』かどうかは、契約の目的物の内容や消費者の生活状況等に照らして判断される。
問9媒介の委託を受けた第三者e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の媒介の委託を受けた第三者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者から契約締結の媒介の委託を受けた第三者が不実告知等をした場合、消費者は消費者契約を取り消すことができない。
- イ.事業者から媒介の委託を受けた第三者が不実告知等の行為をした場合についても、消費者契約の取消しに関する規定が準用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 5条1項が受託者の行為に4条を準用する
消費者契約法第5条「前条の規定は、事業者が第三者に対し、当該事業者と消費者との間における消費者契約の締結について媒介をすることの委託」一次資料を確認
- イ.正しい
- 5条1項が受託者の行為を取消しの対象に含める
消費者契約法第5条「前条の規定は、事業者が第三者に対し、当該事業者と消費者との間における消費者契約の締結について媒介をすることの委託」一次資料を確認
ひっかけ媒介の委託を受けた第三者の不実告知等でも、消費者は取り消せる。
解説賃貸借では、貸主(事業者)が仲介業者などの第三者に契約締結の媒介を委託することが多い。この受託者等が消費者に不実告知・断定的判断の提供・不利益事実の不告知・困惑させる行為をした場合も、消費者は契約を取り消すことができる(5条1項で4条を準用)。事業者本人の行為に限らない点が重要である。
補足消費者・事業者・受託者等の代理人も、それぞれ本人とみなして規定が適用される(5条2項)。
問10取消権を行使した消費者の返還義務e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の取消権を行使した消費者の返還義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者が、取消し可能であることを知らずに給付を受けていた場合、取消し後の返還義務は現に利益を受けている限度(現存利益)にとどまる。
- イ.消費者契約を取り消した消費者は、民法の原則どおり、給付を受けたものを全部返還しなければならず、現存利益への軽減はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 6条の2が現存利益の返還を定める
消費者契約法第6条の2「当該消費者契約によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う」一次資料を確認
- イ.誤り
- 6条の2が民法の原状回復義務を修正する
消費者契約法第6条の2「現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う」一次資料を確認
ひっかけ善意の消費者の返還義務は『現存利益』まで(全部返還ではない)。
解説民法では、取り消された行為は初めから無効とみなされ、原則として給付を受けたものを全部返還しなければならない(121条の2第1項)。しかし消費者契約法は、取消し可能であることを知らずに給付を受けた消費者を保護し、その返還義務を現に利益を受けている限度(現存利益)に軽減している(6条の2)。
補足取消し可能であることを知っていた消費者は、民法の原則どおり原状回復義務を負う。
問11消費者契約の取消権の行使期間e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の取消権の行使期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約の取消権は、追認をすることができる時から5年間行わないときに、時効によって消滅する。
- イ.消費者契約の取消権は、当該消費者契約の締結の時から5年を経過したときにも消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 7条1項が短期の行使期間を定める
消費者契約法第7条「追認をすることができる時から一年間」一次資料を確認
ひっかけ消費者契約の取消権は『追認できる時から1年・締結から5年』(民法より短い)。
解説消費者契約の取消権は、追認をすることができる時(誤認に気づいた時等)から1年、契約締結の時から5年で時効により消滅する(7条1項)。民法の詐欺・強迫による取消権(追認できる時から5年・行為時から20年)より短く設定されており、早期の権利行使が求められる。霊感商法による取消しのみ3年・10年と長い。
補足霊感等による困惑(4条3項8号)の取消権だけは、3年・10年と長期の期間が定められている。
問12消費者契約の取消しと第三者e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の取消しと第三者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対しても対抗することができる。
- イ.消費者契約の取消しは、第三者が善意か悪意かを問わず、すべての第三者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 4条6項が善意無過失の第三者を保護する
消費者契約法第4条「これをもって善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 4条6項が第三者対抗を制限する
消費者契約法第4条「これをもって善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」一次資料を確認
ひっかけ消費者契約の取消しは『善意無過失の第三者』には対抗できない(取引安全の保護)。
解説消費者契約法4条による取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない(4条6項)。取引の安全を保護するため、誤認・困惑による意思表示を信頼して取引に入った善意無過失の第三者を守る趣旨である。民法の詐欺取消し(96条3項)と同様の構造である。
補足第三者が悪意又は有過失であれば、消費者は取消しを対抗できる。
問13後見開始の審判等を理由とする解除権付与条項の無効e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法における消費者契約の条項の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃貸借契約において、賃借人(消費者)が後見開始、保佐開始又は補助開始の審判を受けたことのみを理由として賃貸人(事業者)に解除権を付与する条項は、無効である。
- イ.後見開始の審判を受けたことのみを理由として事業者に解除権を付与する条項は、消費者が事業者に対し役務その他のものを提供することとされている契約も含め、すべての消費者契約において無効である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 8条の3が後見開始等の審判のみを理由とする解除権付与条項を無効とする
消費者契約法第8条の3「後見開始、保佐開始又は補助開始の審判を受けたことのみを理由とする解除権を付与する」一次資料を確認
- イ.誤り
- 8条の3括弧書が消費者を提供者とする契約を除外する → すべて無効ではない
消費者契約法第8条の3「消費者が事業者に対し物品、権利、役務その他の消費者契約の目的となるものを提供することとされているものを除く」一次資料を確認
ひっかけ後見開始『のみ』を理由とする事業者の解除権付与は無効。ただし消費者が提供者となる契約は除外。
解説消費者契約法8条の3は、消費者が後見開始・保佐開始・補助開始の審判を受けたことのみを理由として事業者に解除権を付与する条項を無効とする。賃貸借では、賃借人が成年後見等の対象となったこと自体を理由に賃貸人が解約できるとする条項は無効である。ただし、消費者が事業者に物品・権利・役務等を提供する側となる契約はこの無効ルールから除かれる(括弧書)。事業者の債務不履行による消費者の解除権を放棄させる条項を無効とする8条の2とは、無効とする対象(消費者側の事情を理由とする事業者の解除権)が異なる点に注意する。
補足後見開始等のほかに賃料滞納など独立した解除事由がある場合まで否定する趣旨ではない。
問14金銭支払遅延に係る損害賠償額の予定・違約金の上限(年14.6%)e-Gov等の一次資料で確認済み
賃料等の支払遅延に関する消費者契約法上の損害賠償額の予定又は違約金の定めについて、次のア・イの記述の正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃料の支払を遅延した場合の遅延損害金を定める条項は、その利率がどれほど高率であっても、約定どおり全額が有効である。
- イ.消費者が支払期日までに金銭を支払わない場合の損害賠償の額を予定し又は違約金を定める条項は、支払期日の翌日から支払をする日までの期間について年14.6パーセントの割合を乗じて計算した額を超える部分が、無効となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 9条1項2号が年14.6%を超える部分を無効とする → 全額有効ではない
消費者契約法第9条「年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの当該超える部分」一次資料を確認
- イ.正しい
- 9条1項2号が遅延損害金の上限を年14.6%とし超過部分を無効とする
消費者契約法第9条「支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について」一次資料を確認
消費者契約法第9条「年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの当該超える部分」一次資料を確認
ひっかけ遅延損害金は年14.6%が上限。超える部分だけが無効(条項全部が無効ではない)。
解説消費者契約法9条1項2号は、消費者が金銭の支払を遅延した場合の損害賠償額の予定・違約金について、支払期日の翌日から支払日までの期間に年14.6パーセントを乗じた額を上限とし、これを超える部分を無効とする。賃料延滞に対する遅延損害金条項も、年14.6%を超える部分は無効となる。同条1項1号(契約の解除に伴う損害賠償額の予定・違約金が平均的損害の額を超える部分を無効とする)とは規律する場面が異なる点に注意する。なお、無効となるのは『超える部分』であり、条項全体が無効となるわけではない。
補足年14.6%以下の遅延損害金条項はこの規律では無効とならない。
問15困惑による取消し(退去困難な場所への同行・不安をあおる告知)e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約法上の困惑による消費者契約の取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者が、勧誘をすることを告げずに、消費者が任意に退去することが困難な場所であることを知りながら消費者をその場所に同行して勧誘した場合であっても、消費者は困惑を理由として契約を取り消すことはできない。
- イ.社会生活上の経験が乏しい消費者が進学・就職等の願望の実現に過大な不安を抱いていることを知りながら、その不安をあおって契約を締結させた場合は、困惑による取消しの対象とはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 4条3項3号が退去困難な場所への同行勧誘を困惑類型とする → 取消し可
消費者契約法第4条「当該消費者が任意に退去することが困難な場所であることを知りながら」一次資料を確認
- イ.誤り
- 4条3項5号が不安をあおる告知を困惑類型とする → 取消し可
ひっかけ困惑類型は不退去・退去妨害だけではない。同行勧誘・不安あおり・デート商法等も含む。
解説消費者契約法4条3項の困惑類型は、不退去(1号)・退去妨害(2号)に限られない。退去が困難な場所への同行勧誘(3号)、相談の連絡を威迫して妨げる行為(4号)、社会生活上の経験が乏しい消費者の願望実現に係る過大な不安をあおる告知(5号)、恋愛感情等に乗じた勧誘(6号、いわゆるデート商法)、判断力低下に乗じた勧誘(7号)、霊感等による告知(8号)なども含まれる。これらの行為により消費者が困惑して契約の意思表示をしたときは、消費者は取り消すことができる。
補足いずれも『困惑して意思表示をした』ことが取消しの要件となる。
問16契約条項の明確化努力e-Gov等の一次資料で確認済み
契約条項の明確化努力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者は、消費者契約の条項が平易なものになるよう配慮することに努めなければならない。
- イ.消費者契約の条項は、消費者に理解しにくくても常に有効であり、平易さへの配慮は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 消費者契約法第3条第1項第1号の「平易なものになるよう配慮すること」と一致するため正しい。
消費者契約法第3条第1項第1号「平易なものになるよう配慮すること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件・主体・効果のすり替え
消費者契約法第3条第1項第1号「平易なものになるよう配慮すること」一次資料を確認
ひっかけ契約書は書いた者勝ち、と考えるとイを正しいと誤る。事業者には条項を明確・平易なものにするよう配慮する努力義務がある。
解説事業者は、消費者契約の条項を定めるに当たっては、その内容が解釈について疑義が生じない明確なもので、かつ、消費者にとって平易なものになるよう配慮するよう努めなければならない(消費者契約法3条1項1号)。アはこのとおり正しく、「配慮は不要」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足3条1項は努力義務の規定で、条項の明確・平易のほか、勧誘の際に消費者の年齢・心身の状態・知識・経験を総合的に考慮した情報提供に努めることも定めている(同項2号)。
問17取消権と民法96条e-Gov等の一次資料で確認済み
取消権と民法96条に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約法の取消規定は、民法96条の適用を妨げるものではない。
- イ.消費者契約法4条による取消しがある場合、民法96条は常に適用されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 消費者契約法第6条の「民法第九十六条の規定の適用を妨げるものと解してはならない」と一致するため正しい。
消費者契約法第6条「民法第九十六条の規定の適用を妨げるものと解してはならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件・主体・効果のすり替え
消費者契約法第6条「民法第九十六条の規定の適用を妨げるものと解してはならない」一次資料を確認
ひっかけ特別法があるから民法は出番なし、と考えるとイを正しいと誤る。消費者契約法の取消しと民法96条の詐欺・強迫取消しは併存する。
解説消費者契約法4条1項から4項までの規定は、消費者契約の申込み又は承諾の意思表示に対する民法96条の規定の適用を妨げるものと解してはならない(消費者契約法6条)。アはこのとおり正しく、「民法96条は常に適用されない」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足誤認・困惑による取消し(消費者契約法4条)と詐欺・強迫による取消し(民法96条)は要件も期間も異なる別の権利で、事案によっては両方を主張し得る。「特別法が民法を排除する」と決めつけない。
問18取消権の時効期間e-Gov等の一次資料で確認済み
取消権の時効期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約法4条の取消権は、原則として追認できる時から1年間行わないと時効で消滅する。
- イ.消費者契約法4条の取消権は、追認できる時から10年間行使しなくても消滅しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 消費者契約法第7条第1項の「追認をすることができる時から一年間」と一致するため正しい。
消費者契約法第7条第1項「追認をすることができる時から一年間」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件・主体・効果のすり替え
消費者契約法第7条第1項「追認をすることができる時から一年間」一次資料を確認
ひっかけ取消権はいつまでも行使できる、と考えるとイを正しいと誤る。追認できる時から1年(原則)で時効消滅する。
解説消費者契約法4条1項から4項までの規定による取消権は、追認をすることができる時から1年間行わないときは、時効によって消滅する。消費者契約の締結の時から5年を経過したときも同様である(消費者契約法7条1項)。アはこのとおり正しく、「10年間行使しなくても消滅しない」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足原則は「追認できる時から1年・締結時から5年」の二重の期間制限。霊感商法等(4条3項8号)に係る取消権は「3年・10年」に伸長されている(7条1項括弧書き)。
問19媒介受託者の行為e-Gov等の一次資料で確認済み
媒介受託者の行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者から媒介委託を受けた受託者等の一定行為にも、取消規定が準用される。
- イ.媒介を委託された第三者の行為は、消費者契約法上まったく考慮されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 消費者契約法第5条第1項の「受託者等」という。)が消費者に対して」と一致するため正しい。
消費者契約法第5条第1項「受託者等」という。)が消費者に対して」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件・主体・効果のすり替え
消費者契約法第5条第1項「受託者等」という。)が消費者に対して」一次資料を確認
ひっかけ勧誘したのが本人でなく仲介業者なら取消しできない、と考えるとイを正しいと誤る。媒介の委託を受けた受託者等の行為にも取消規定が準用される。
解説事業者が第三者に消費者契約の締結について媒介の委託をした場合、その委託を受けた第三者(受託者等。再委託を受けた者も含む)が消費者に対して誤認・困惑等の行為をしたときにも、取消しの規定(4条1項〜4項)が準用される(消費者契約法5条1項)。アはこのとおり正しく、「まったく考慮されない」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足受託者等には「二以上の段階にわたる委託を受けた者」も含まれる。賃貸の場面では、貸主から勧誘を任された仲介業者の不当勧誘でも借主が取消しを主張し得る、という実務的な意味を持つ。
問20消費者契約条項の無効e-Gov等の一次資料で確認済み
消費者契約条項の無効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.民法等に比べて消費者の権利を制限し、信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項は無効となる。
- イ.消費者の利益を一方的に害する条項でも、事業者が定めれば常に有効である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 消費者契約法第10条の「消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする」と一致するため正しい。
消費者契約法第10条「消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件・主体・効果のすり替え
消費者契約法第10条「消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする」一次資料を確認
ひっかけ契約書に書いて合意すればどんな条項も有効、と考えるとイを正しいと誤る。信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項は無効になる。
解説法令中の公の秩序に関しない規定(任意規定)の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は義務を加重する消費者契約の条項であって、民法1条2項の基本原則(信義則)に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする(消費者契約法10条)。アはこのとおり正しく、「常に有効」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足10条は「①任意規定より消費者に不利」+「②信義則に反して一方的に害する」の二段階で判断する一般条項。条文の例示として、消費者の不作為を新たな契約の申込み・承諾とみなす条項が挙げられている。