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個人情報保護法・第5

本人の権利(保有個人データの開示等)の問題(20問)

32条 保有個人データの公表等・33条 開示請求などを、条文の原文と選択肢ごとの理由で確認できます。

この章を解く(20問)→

この章の概要

本人の権利をあつかう章です。保有個人データの公表・利用目的の通知、開示・訂正・利用停止等の請求、請求の手続と手数料、訴えの事前請求、不開示事由を収録しています。本人が行使できる各請求と、事業者が応じる手続・例外の対応関係が論点になります。

条文検索で確認されている論点

この章には、保有個人データに関する公表等(個人情報保護法32条)・開示請求(33条)・訂正等請求(34条)・利用停止等請求(35条)に関する問題を収録しています。条文名だけでなく、どの要件が結論を分けるかを各選択肢の根拠と一緒に確認できます。

この章で確認する論点

5章では、保有個人データに関する公表等・利用目的の通知・保有個人データの開示請求・保有個人データの訂正等・保有個人データの利用停止等・本人の権利と公表義務を中心に20問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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  • 『知り得る状態に置く』と『求めに応じて通知する』は、32条1項と2項で別々の義務。
  • 開示請求権はあるが、33条2項に三つの不開示事由が置かれている。
  • 訂正できるのは『内容が事実でないとき』。本人の主観的な希望が基準になるのではない。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

個人情報保護法18条32条33条34条35条36条37条38条39条

問題と解説を読む20問・答え付き

答え・解説つきで20問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2025年12月時点の法令に準拠
1保有個人データに関する公表等・利用目的の通知

保有個人データに関する事業者の義務についての次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 個人情報取扱事業者は、保有個人データに関し、事業者の氏名・名称・住所や全ての保有個人データの利用目的等の一定事項を、本人の知り得る状態に置かなければならない。
  • 個人情報取扱事業者は、本人から保有個人データの利用目的の通知を求められたときは、原則として、本人に対し遅滞なくこれを通知しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
透明性の確保

個人情報保護法第32条第1項保有個人データに関し、次に掲げる事項についてe-Gov原文

個人情報保護法第32条第1項本人の知り得る状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む。)に置かなければならないe-Gov原文

正しい
本人の求めに応答

個人情報保護法第32条第2項本人から、当該本人が識別される保有個人データの利用目的の通知を求められたときは、本人に対し、遅滞なく、これを通知しなければならないe-Gov原文

ひっかけ『知り得る状態に置く』と『求めに応じて通知する』は、32条1項と2項で別々の義務。

解説個人情報取扱事業者は、保有個人データに関し、事業者の氏名・名称・住所、全ての保有個人データの利用目的、開示等の請求に応じる手続などの所定事項を、本人の知り得る状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む)に置かなければならない(個人情報保護法32条1項)。アはこの義務どおりで正しい。これとは別に、本人から自己が識別される保有個人データの利用目的の通知を求められたときは、原則として本人に対し遅滞なくこれを通知しなければならない(同条2項)。イはこの通知義務どおりで正しい。前者は受け身の状態を整える義務、後者は個別の求めに応答する義務であり、両者は別個に課されている。

補足32条1項の利用目的の公表と、21条の取得時の利用目的の通知・公表とは別の規定で、根拠条文が異なる。

2保有個人データの開示請求

保有個人データの開示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データの開示を請求することができる。
  • 開示請求があった場合、本人または第三者の生命・身体・財産その他の権利利益を害するおそれがある場合であっても、事業者は保有個人データの全部を必ず開示しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
開示請求権

個人情報保護法第33条第1項本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データの電磁的記録の提供による方法その他の個人情報保護委員会規則で定める方法による開示を請求することができるe-Gov原文

誤り
不開示事由あり

個人情報保護法第33条第2項本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合e-Gov原文

個人情報保護法第33条第2項その全部又は一部を開示しないことができるe-Gov原文

ひっかけ開示請求権はあるが、33条2項に三つの不開示事由が置かれている。

解説本人は、個人情報取扱事業者に対し、自己が識別される保有個人データの開示を請求することができる(個人情報保護法33条1項)。アはこの開示請求権どおりで正しい。もっとも開示が常に義務付けられるわけではなく、(1) 本人または第三者の生命・身体・財産その他の権利利益を害するおそれがある場合、(2) 事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、(3) 他の法令に違反することとなる場合には、全部または一部を開示しないことができる(同条2項)。イは(1)に当たる場合でも『必ず全部開示』としており、誤り。

補足不開示事由に当たり全部または一部を開示しない場合でも、その旨を本人に遅滞なく通知しなければならない(33条3項)。

3保有個人データの訂正等

保有個人データの訂正等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人は、保有個人データの内容が事実かどうかにかかわらず、自己の希望する内容への訂正を当然に請求でき、事業者はこれに必ず応じなければならない。
  • 事業者は、訂正等の請求を受けた場合、原則として、利用目的の達成に必要な範囲内において遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき訂正等を行わなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
事実でないときに訂正等

個人情報保護法第34条第1項当該本人が識別される保有個人データの内容が事実でないときは、当該保有個人データの内容の訂正、追加又は削除e-Gov原文

正しい
調査に基づく対応

個人情報保護法第34条第2項利用目的の達成に必要な範囲内において、遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき、当該保有個人データの内容の訂正等を行わなければならないe-Gov原文

ひっかけ訂正できるのは『内容が事実でないとき』。本人の主観的な希望が基準になるのではない。

解説訂正等を請求できるのは、保有個人データの内容が事実でないときに限られる(個人情報保護法34条1項)。アは『事実かどうかにかかわらず』『希望する内容へ当然に』『必ず応じなければならない』とするが、請求の対象は事実でない場合に絞られ、希望どおりの書換えを義務付ける制度ではないため誤り。請求を受けた事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき訂正・追加・削除を行わなければならない(同条2項)。イはこの調査に基づく対応どおりで正しい。事実か否かを調査で確かめ、その結果に従って処理する点に34条の眼目がある。

補足訂正・追加・削除のいずれを行うかは、調査結果に照らして事業者が判断する(34条2項)。

4保有個人データの利用停止等

保有個人データの利用停止等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人は、保有個人データが利用目的による制限等に違反して取り扱われているとき、または不正の手段により取得されたものであるときは、当該保有個人データの利用の停止または消去を請求することができる。
  • 利用停止等の請求に理由があると判明した場合、事業者は、本人の権利利益を保護するための代替措置をとるか否かにかかわらず、多額の費用を要することのみを理由に利用停止等を一切拒否できる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
違反への救済

個人情報保護法第35条第1項第十八条若しくは第十九条の規定に違反して取り扱われているとき、又は第二十条の規定に違反して取得されたものであるときは、当該保有個人データの利用の停止又は消去e-Gov原文

誤り
代替措置が条件

個人情報保護法第35条第2項違反を是正するために必要な限度で、遅滞なく、当該保有個人データの利用停止等を行わなければならないe-Gov原文

ひっかけ費用がかかることだけでは拒めない。緩和は代替措置をとることが条件(35条2項ただし書)。

解説本人は、保有個人データが利用目的による制限(18条)もしくは不適正な利用の禁止(19条)に違反して取り扱われているとき、または適正な取得(20条)に違反して取得されたものであるときは、利用の停止または消去を請求できる(個人情報保護法35条1項)。アはこの請求事由どおりで正しい。請求に理由があると判明したときは、事業者は違反を是正するために必要な限度で遅滞なく利用停止等を行うのが原則である(同条2項本文)。利用停止等に多額の費用を要するなどの場合に対応を緩められるのは、本人の権利利益を保護するための代替措置をとるときに限られる(同項ただし書)。イは『代替措置をとるか否かにかかわらず』『費用のみを理由に一切拒否できる』とするが、代替措置という条件を外している点で誤り。

補足35条1項の利用停止等は18条・19条・20条違反が要件で、35条3項の提供停止(27条・28条違反)とは請求事由が分かれている。

5本人の権利と公表義務(総合)

保有個人データに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 保有個人データが第三者提供の制限に違反して提供されている場合でも、本人はその第三者への提供の停止を請求することはできない。
  • 個人情報取扱事業者は、保有個人データの利用目的を本人の知り得る状態に置く必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
本人の救済手段あり

個人情報保護法第35条第3項第二十七条第一項又は第二十八条の規定に違反して第三者に提供されているときは、当該保有個人データの第三者への提供の停止を請求することができるe-Gov原文

誤り
公表義務あり

個人情報保護法第32条第1項保有個人データに関し、次に掲げる事項についてe-Gov原文

個人情報保護法第32条第1項第2号全ての保有個人データの利用目的e-Gov原文

ひっかけ違反提供には35条3項の提供停止請求があり、利用目的は32条1項で知り得る状態に置く義務がある。どちらの否定も成り立たない。

解説アは、保有個人データが第三者提供の制限(27条1項)または外国にある第三者への提供の制限(28条)に違反して提供されているときに、本人は第三者への提供の停止を請求できる(個人情報保護法35条3項)ことを見落としており、『請求することはできない』としている点で誤り。イは、全ての保有個人データの利用目的を含む所定事項を本人の知り得る状態に置かなければならない(同32条1項)のに『置く必要はない』としている点で誤り。本人による提供停止の請求(35条3項)と、事業者の側で利用目的等を見える状態にしておく義務(32条1項)は、本人が状況を把握できるからこそ請求が働くという関係にある。

補足35条3項の提供停止も、費用を要する場合に代替措置をとれば緩和される構造(同条4項ただし書)で、1項の利用停止等と同じ枠組みに乗る。

6開示等の請求に関する手数料

開示等の請求に関する手数料についての次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 個人情報取扱事業者は、利用目的の通知を求められたとき又は開示の請求を受けたときは、その措置の実施に関し、手数料を徴収することができる。
  • 手数料を徴収する場合は、実費を勘案して合理的であると認められる範囲内において、その額を定めなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
手数料

個人情報保護法第38条第1項当該措置の実施に関し、手数料を徴収することができるe-Gov原文

正しい
額の制約

個人情報保護法第38条第2項実費を勘案して合理的であると認められる範囲内において、その手数料の額を定めなければならないe-Gov原文

ひっかけ手数料を取れるのは利用目的の通知と開示の二つ。訂正等・利用停止等には手数料の規定がない。

解説個人情報取扱事業者は、本人から利用目的の通知を求められたとき、または保有個人データの開示の請求を受けたときは、その措置の実施に関し手数料を徴収することができる(個人情報保護法38条1項)。アはこの徴収できる場面どおりで正しい。徴収する場合は、実費を勘案して合理的であると認められる範囲内でその額を定めなければならない(同条2項)。イはこの額の制約どおりで正しい。手数料は徴収できるが、本人の権利行使を妨げるような高額は許されない。なお、訂正等や利用停止等の請求については手数料の規定が置かれていない。

補足額の上限は法定の定額ではなく、実費を勘案した合理的な範囲という相対的な基準で画される(38条2項)。

7開示等の請求等に応じる手続

開示等の請求等に応じる手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 個人情報取扱事業者は、開示等の請求等に応じる手続を定めるに当たり、本人に過重な負担を課しても差し支えない。
  • 個人情報取扱事業者は、開示等の請求等を受け付ける方法を定めることができ、本人はその方法に従って請求を行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
本人への配慮

個人情報保護法第37条第4項本人に過重な負担を課するものとならないよう配慮しなければならないe-Gov原文

正しい
受付方法

個人情報保護法第37条第1項その求め又は請求を受け付ける方法を定めることができるe-Gov原文

ひっかけ受付方法は定められる(37条1項)。だがその手続で本人に過重な負担を課すことは37条4項が許さない。

解説個人情報取扱事業者は、開示等の請求等を受け付ける方法(提出すべき書面、本人確認の方法など)を定めることができ、本人はその方法に従って請求を行う(個人情報保護法37条1項)。イはこの受付方法の設定どおりで正しい。ただし、その手続を定めるに当たっては、本人に過重な負担を課するものとならないよう配慮しなければならない(同条4項)。アは『過重な負担を課しても差し支えない』とするが、37条4項の配慮義務に反するため誤り。受付方法を定める裁量はあるが、その内容は本人が請求しにくくならない範囲に収まる必要がある。

補足本人が定められた受付方法によらずに請求しても、それだけを理由に拒むことはできない(37条1項後段の趣旨)。

8開示等の請求に係る訴えの事前請求

開示等の請求に係る訴えに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人は、開示等の請求に係る訴えを提起しようとするときは、原則として、あらかじめその請求を行い、その到達した日から2週間を経過した後でなければ、その訴えを提起することができない。
  • 本人は、開示等の請求に係る訴えを、事前の請求などの前置きを要することなく、いつでも直ちに提起することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
訴訟の前置

個人情報保護法第39条第1項その到達した日から二週間を経過した後でなければ、その訴えを提起することができないe-Gov原文

誤り
前置の原則

個人情報保護法第39条第1項その到達した日から二週間を経過した後でなければ、その訴えを提起することができないe-Gov原文

ひっかけ開示等を裁判で求める前に、まず事業者へ請求して2週間置く。これを飛ばせるのは事業者が請求を拒んだときだけ。

解説開示・訂正等・利用停止等の請求に係る訴えは、その被告となるべき者に対してあらかじめ請求を行い、その請求が到達した日から2週間を経過した後でなければ提起できない(個人情報保護法39条1項)。先に事業者へ任意対応の機会を与え、不要な訴訟を避ける趣旨である。アはこの前置を述べたもので正しい。一方イは「いつでも直ちに提訴できる」とするが、原則は前置を経る必要があるため誤り。ただし被告となるべき者がその請求を拒んだときは、2週間の経過を待たずに提訴できる(同項ただし書)。

補足この2週間の前置は仮処分命令の申立てにも準用される(39条3項)。

9理由の説明

本人の請求への対応に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 開示等の請求に対し、その措置をとらない旨を本人に通知する場合であっても、本人にその理由を説明する必要はない。
  • 求められた措置の全部又は一部をとらない旨等を通知する場合には、本人に対し、その理由を説明するよう努めなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
理由説明

個人情報保護法第36条本人に対し、その理由を説明するよう努めなければならないe-Gov原文

正しい
説明の努力義務

個人情報保護法第36条本人に対し、その理由を説明するよう努めなければならないe-Gov原文

ひっかけ請求を断るとき、理由を黙っていてよいわけではない。説明する努力までは求められる。

解説個人情報取扱事業者は、本人から求められ又は請求された措置(利用目的の通知・開示・訂正等・利用停止等)の全部又は一部をとらない旨を通知する場合、又はその措置と異なる措置をとる旨を通知する場合には、本人に対しその理由を説明するよう努めなければならない(個人情報保護法36条)。アは「理由を説明する必要はない」とするが、努力義務とはいえ説明が求められるため誤り。イは条文どおりで正しい。義務の性質は努力義務であって、説明をしなかったこと自体に直ちに罰則が及ぶわけではない。

補足「努めなければならない」という努力義務である点は、開示等そのものに応じる義務(33条以下、原則として法的義務)との強弱の違いになる。

10開示請求と不開示事由

保有個人データの開示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 開示請求があった場合でも、本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合は、その全部又は一部を開示しないことができる。
  • 開示請求があった場合、個人情報取扱事業者は、いかなる場合も保有個人データの全部を開示しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
不開示事由

個人情報保護法第33条第2項本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合e-Gov原文

個人情報保護法第33条第2項その全部又は一部を開示しないことができるe-Gov原文

誤り
全部開示ではない

個人情報保護法第33条第2項その全部又は一部を開示しないことができるe-Gov原文

ひっかけ開示は原則でも例外がある。「いかなる場合も全部」と言い切った時点でイは崩れる。

解説本人は保有個人データの開示を請求でき(個人情報保護法33条1項)、事業者は原則これに応じなければならない。ただし、(1) 本人又は第三者の生命・身体・財産その他の権利利益を害するおそれがある場合、(2) 事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、(3) 他の法令に違反することとなる場合は、その全部又は一部を開示しないことができる(同条2項各号)。アは(1)の不開示事由そのもので正しい。イは「いかなる場合も全部を開示しなければならない」とするが、不開示事由がある以上そうではなく誤り。

補足不開示としたときも、その旨を遅滞なく本人へ通知しなければならず(33条3項)、36条の理由説明の努力義務も併せて働く。

11利用停止等の請求事由

保有個人データの利用停止等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人は、保有個人データが利用目的による制限や不適正利用の禁止に違反して取り扱われているときは、当該保有個人データの利用の停止又は消去を請求することができる。
  • 本人は、保有個人データが適正な取得の規定に違反して取得されたものであるときも、当該保有個人データの利用の停止又は消去を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
請求事由

個人情報保護法第35条第1項第十八条若しくは第十九条の規定に違反して取り扱われているときe-Gov原文

正しい
請求事由

個人情報保護法第35条第1項又は第二十条の規定に違反して取得されたものであるときは、当該保有個人データの利用の停止又は消去e-Gov原文

ひっかけアの「違反する取扱い」とイの「違反する取得」は、35条1項が並べて掲げる別々の請求事由。どちらも請求できる。

解説本人は、保有個人データが、利用目的による制限(18条)若しくは不適正利用の禁止(19条)に違反して取り扱われているとき、又は適正取得(20条)に違反して取得されたものであるときは、その利用の停止又は消去を請求できる(個人情報保護法35条1項)。アは18条・19条違反の取扱いを、イは20条違反の取得を挙げており、いずれも35条1項の請求事由に当たるため両方とも正しい。なお第三者提供の制限(27条・28条)に違反して提供されている場合は提供の停止を請求でき(同条3項)、これらの違反がなくても一定の場合には利用停止等を請求できる(同条5項)。

補足1項は「利用の停止又は消去」、3項は「第三者への提供の停止」と、違反の中身ごとに請求できる措置の名前が分かれている。

12訂正等の請求と事業者の調査

保有個人データの訂正等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 訂正等の請求を受けた事業者は、調査をすることなく、直ちに本人の請求どおりに訂正等を行わなければならない。
  • 訂正等の請求を受けた事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき訂正等を行わなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
調査

個人情報保護法第34条第2項利用目的の達成に必要な範囲内において、遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき、当該保有個人データの内容の訂正等を行わなければならないe-Gov原文

正しい
事実に基づく対応

個人情報保護法第34条第2項利用目的の達成に必要な範囲内において、遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき、当該保有個人データの内容の訂正等を行わなければならないe-Gov原文

ひっかけ訂正の基準は本人の言い分ではなく、調査で確かめた事実。請求が来たらまず調べる。

解説本人は保有個人データの内容が事実でないときに訂正・追加・削除を請求でき(個人情報保護法34条1項)、請求を受けた事業者は、他の法令に特別の手続が定められている場合を除き、利用目的の達成に必要な範囲内において遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき訂正等を行わなければならない(同条2項)。アは「調査をすることなく直ちに請求どおり訂正する」とするが、条文は調査を前提に置くため誤り。イは条文どおりで正しい。訂正の根拠は本人の主張ではなく調査で確認された事実であり、請求どおりにならないこともある。

補足調査の結果、訂正等を行ったとき・行わないと決めたときのいずれも、その旨(訂正等をしたときは内容も)を遅滞なく本人へ通知しなければならない(34条3項)。

13開示の方法

保有個人データの開示の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 個人情報取扱事業者は、開示請求を受けたときは、原則として本人が請求した方法により、遅滞なく保有個人データを開示しなければならない。
  • 保有個人データの開示は、常に書面の交付によらなければならず、電磁的記録の提供による開示を請求することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
請求方法による開示

個人情報保護法第33条第2項遅滞なく、当該保有個人データを開示しなければならないe-Gov原文

誤り
デジタル開示

個人情報保護法第33条第1項本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データの電磁的記録の提供による方法その他の個人情報保護委員会規則で定める方法による開示を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ開示の形は本人が選ぶ。「常に書面」と固定した時点でイは外れる。

解説本人は、保有個人データについて、電磁的記録の提供による方法その他の個人情報保護委員会規則で定める方法による開示を請求でき(個人情報保護法33条1項)、事業者は本人が請求した方法により遅滞なく開示しなければならない(同条2項)。アは請求方法による開示を述べており正しい。イは「常に書面の交付によらなければならず、電磁的記録の提供は請求できない」とするが、本人は開示方法を選べるため誤り。ただし請求された方法による開示に多額の費用を要する等で困難な場合は、書面の交付による方法で足りる(同条2項括弧書き)。

補足本人が方法を指定しなかったときは、書面の交付による開示となる(33条2項)。

14利用停止等の請求事由の拡充

保有個人データの利用停止等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人は、保有個人データを事業者が利用する必要がなくなった場合等、本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがあるときは、利用停止等又は第三者提供の停止を請求することができる。
  • 利用停止等の請求は、事業者が個人情報保護法に違反した場合に限られ、それ以外の場合には一切認められない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
請求事由の拡充

個人情報保護法第35条第5項当該保有個人データの利用停止等又は第三者への提供の停止を請求することができるe-Gov原文

誤り
違反限定ではない

個人情報保護法第35条第5項当該保有個人データの利用停止等又は第三者への提供の停止を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ利用停止等を請求できるのは事業者が違反したときだけ、と思うとイの誤りに気づけない。違反がなくても請求できる場面がある。

解説本人は、当該本人が識別される保有個人データを事業者が利用する必要がなくなった場合、当該保有個人データに係る重大な漏えい等が生じた場合、その他当該保有個人データの取扱いにより本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合には、利用停止等又は第三者への提供の停止を請求できる(個人情報保護法35条5項)。アはこの請求事由を述べており正しい。イは「事業者が法に違反した場合に限られる」とするが、5項は違反がなくても請求できる場面を定めるため誤り。違反を要件とする1項・3項に、本人保護を厚くする5項が加わった構造である。

補足5項に基づく請求では、利用停止等に多額の費用を要する等の場合に、本人の権利利益を保護するための代替措置をとることでも足りるとされている(35条6項)。

15利用停止等と事業承継(総合)

個人情報の取扱いに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人は、保有個人データを事業者が利用する必要がなくなった場合には、利用停止等を請求することは一切できない。
  • 事業承継により取得した個人情報は、承継前の利用目的に拘束されず、承継後は自由に利用することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
請求事由の拡充

個人情報保護法第35条第5項当該保有個人データの利用停止等又は第三者への提供の停止を請求することができるe-Gov原文

誤り
目的の承継

個人情報保護法第18条第2項承継前における当該個人情報の利用目的の達成に必要な範囲を超えて、当該個人情報を取り扱ってはならないe-Gov原文

ひっかけ「請求は一切できない」も「承継後は自由に使える」も、どちらも保護を打ち消す言い切りで、両方とも崩れる。

解説アは「利用する必要がなくなった場合には利用停止等を請求することは一切できない」とするが、その場合はまさに35条5項の請求事由に当たり請求できるため誤り。イは「事業承継により取得した個人情報は承継前の利用目的に拘束されず自由に利用できる」とするが、合併その他の事由により事業を承継して個人情報を取得した者は、承継前における当該個人情報の利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱ってはならない(個人情報保護法18条2項)ため誤り。本人の請求権が及ぶ場面の広がり(35条5項)と、取得経緯に紐づいた利用目的の引き継ぎ(18条2項)という、別々の条文がいずれも本人保護に働く。

補足18条2項は承継前の目的に縛るだけで、その範囲内の取扱いには改めて本人の同意は要らない。範囲を超えるなら同意が必要になる。

16利用目的を通知しない決定の通知

保有個人データの利用目的通知に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人から保有個人データの利用目的の通知を求められても、32条2項ただし書に当たる場合には通知しないことができる。
  • 保有個人データの利用目的を通知しない旨の決定をしたときは、本人に対し遅滞なくその旨を通知しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
通知義務の例外

個人情報保護法第32条第2項ただし書次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでないe-Gov原文

正しい
不通知決定の通知

個人情報保護法第32条第3項利用目的を通知しない旨の決定をしたときは、本人に対し、遅滞なく、その旨を通知しなければならないe-Gov原文

ひっかけ通知しないことができる場合でも、不通知決定そのものは本人へ通知する。

解説利用目的通知には例外があるが、例外に当たるとして通知しない決定をした場合でも、事業者は本人に遅滞なくその旨を通知しなければならない。本人の求めに何も返さなくてよいわけではなく、請求への応答義務は残る。

補足32条は、利用目的の通知を求められたら遅滞なく通知(2項)、例外に当たり通知しない決定をしたときはその旨を通知(3項)という二段構え。通知しない場合でも本人に応答を返す構造が貫かれている。

17開示困難・不存在の場合の通知

保有個人データの開示請求への応答に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 開示請求に係る保有個人データが存在しないときでも、事業者は本人に対して遅滞なくその旨を通知しなければならない。
  • 本人が請求した方法による開示が困難なときは、事業者は何ら通知をせず、別の方法で開示して足りる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
不存在通知

個人情報保護法第33条第3項当該保有個人データが存在しないときe-Gov原文

誤り
開示困難通知

個人情報保護法第33条第3項本人が請求した方法による開示が困難であるときは、本人に対し、遅滞なく、その旨を通知しなければならないe-Gov原文

ひっかけ不開示、不存在、請求方法での開示困難はいずれも本人への通知が必要。

解説開示請求への応答では、全部又は一部を開示しない場合だけでなく、対象データが存在しない場合、本人が請求した方法による開示が困難な場合にも、本人へ遅滞なく通知する必要がある。開示できない・別方法にするという結論だけで手続を終えられない。

補足本人への通知が必要なのは「全部又は一部を開示しない旨の決定をしたとき」「保有個人データが存在しないとき」「請求した方法による開示が困難であるとき」の三つ(33条3項)。請求方法での開示が困難な場合は、書面の交付による方法で開示することになる(同条2項括弧書き)。

18開示等請求の代理人と本人負担

開示等の請求等に応じる手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 開示等の請求等は、政令で定めるところにより、代理人によってすることができる。
  • 事業者が開示等の請求等に応じる手続を定める場合、本人に過重な負担を課するものとなっても差し支えない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
代理人請求

個人情報保護法第37条第3項開示等の請求等は、政令で定めるところにより、代理人によってすることができるe-Gov原文

誤り
過重負担への配慮

個人情報保護法第37条第4項本人に過重な負担を課するものとならないよう配慮しなければならないe-Gov原文

ひっかけ受付方法は定められるが、本人の権利行使を過度に重くしてはならない。

解説事業者は開示等請求の受付方法を定めることができ、本人はその方法に従って請求する必要がある。ただし、制度は本人の権利行使のためのものなので、代理人による請求も認められ、手続を定める際には本人に過重な負担を課さないよう配慮しなければならない。

補足37条は、受付方法の指定(1項)・対象データを特定する事項の提示要求(2項)・代理人による請求(3項)・過重な負担を課さない配慮(4項)を定める。事業者の手続設計の自由には本人保護の歯止めが付いている。

19開示等請求の手数料

開示等請求に係る手数料に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 事業者は、利用目的の通知を求められたとき又は開示請求を受けたときは、手数料を徴収することができる。
  • 手数料を徴収する場合、その額は事業者が自由に定めることができ、実費や合理性を考慮する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
手数料徴収

個人情報保護法第38条第1項手数料を徴収することができるe-Gov原文

誤り
手数料の合理性

個人情報保護法第38条第2項実費を勘案して合理的であると認められる範囲内において、その手数料の額を定めなければならないe-Gov原文

ひっかけ手数料は取れるが、実費を踏まえた合理的範囲に限られる。

解説利用目的の通知や開示請求については手数料を徴収できるが、金額を自由に高く設定できるわけではない。実費を勘案して合理的と認められる範囲内で定める必要があり、本人の権利行使を不当に妨げるような設定は許されない。

補足手数料を徴収できるのは、利用目的の通知の求め(32条2項)と開示の請求(33条1項)への対応の二場面(38条1項)。額は実費を勘案して合理的であると認められる範囲内で定めなければならない(同条2項)。

20開示等請求に係る訴えの事前請求

開示等請求に係る訴えの提起に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本人が開示・訂正・利用停止等の請求に係る訴えを提起しようとするときは、原則として、被告となるべき者にあらかじめ当該請求を行う必要がある。
  • 事前請求が到達した日から2週間を経過する前は、被告となるべき者がその請求を拒んだ場合であっても、訴えを提起することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
事前請求

個人情報保護法第39条第1項その訴えの被告となるべき者に対し、あらかじめ、当該請求を行いe-Gov原文

誤り
拒否時の例外

個人情報保護法第39条第1項ただし書当該訴えの被告となるべき者がその請求を拒んだときは、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ訴えの前には事前請求と2週間経過が原則。ただし拒否されたら例外。

解説開示・訂正・利用停止等の請求に係る訴えを提起するには、原則として、被告となるべき者にあらかじめ請求し、その到達日から2週間を経過する必要がある。ただし、相手方がその請求を拒んだときは、2週間経過を待つ必要はない。

補足事前請求は到達日から2週間の経過が原則だが、被告となるべき者が請求を拒んだときは例外(39条1項ただし書)。請求は通常到達すべきであった時に到達したものとみなされ(同条2項)、仮処分命令の申立てにも準用される(同条3項)。

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