問1個人番号の利用範囲の限定
マイナンバー(個人番号)の利用範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号は、原則として、法律(別表等)で定められた社会保障・税・災害対策に関する事務を処理するために必要な限度でしか利用できない。
- イ.事業者は、本人の同意があれば、社会保障や税などの法定事務以外の目的(社内の従業員管理の利便など)にも自由に個人番号を利用することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 利用範囲の限定
マイナンバー法第9条「個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号を利用することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 同意で自由化されない
マイナンバー法第9条「個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号を利用することができる」e-Gov原文
ひっかけ通常の個人情報の感覚で「本人が同意すれば使える」と当てはめると、同意では広がらない個人番号でイを取り違える。
解説個人番号を利用できるのは、法律(別表第一等)で定められた社会保障・税・災害対策に関する事務を処理するために必要な限度に限られる(マイナンバー法9条)。アはこの利用範囲の限定を述べており正しい。イは「本人の同意があれば法定事務以外の目的にも自由に利用できる」とするが、個人番号は法定の利用範囲を超える利用が認められず、本人が同意しても目的外利用はできないため誤り。通常の個人情報では本人同意で目的外利用に道が開ける場面でも、個人番号は同意があっても枠の外へ出られない点が違いになる。
補足災害時等、9条には個人の生命・身体・財産の保護に必要で本人同意を得るのが困難な場合に利用できる定めもあるが、これは別表事務に並ぶ法定の例外であって、同意で範囲を広げる仕組みではない。
問2提供の求めの制限・収集等の制限
特定個人情報の取扱いに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.何人も、特定個人情報の提供を受けることができる場合として法律で定められた場合を除き、他人に対し、個人番号の提供を求めてはならない。
- イ.何人も、法律で定められた場合に該当する場合を除き、他人の個人番号を含む特定個人情報を収集し、または保管してはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 提供の求めの制限
マイナンバー法第15条「個人番号の提供を求めてはならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 収集等の制限
マイナンバー法第20条「前条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報(他人の個人番号を含むものに限る。)を収集し、又は保管してはならない」e-Gov原文
ひっかけ個人番号は「使い方」だけでなく「求めること・集めること・持ち続けること」まで法定の場合に縛られる。アもイもその一場面。
解説何人も、特定個人情報の提供を受けることができる法定の場合(マイナンバー法19条各号)を除き、他人に対し個人番号の提供を求めてはならない(同15条)。アはこの提供の求めの制限を述べており正しい。さらに何人も、19条各号のいずれかに該当する場合を除き、他人の個人番号を含む特定個人情報を収集し又は保管してはならない(同20条)。イはこの収集・保管の制限を述べており正しい。利用範囲の限定(9条)に加えて、求める段階・集める段階・持ち続ける段階のいずれもが法定の場合に絞られている。
補足15条は「提供を求める」行為、20条は「収集・保管」する行為を規制し、どちらも19条が掲げる法定の場合を共通の入口にしている。
問3特定個人情報の提供の制限
特定個人情報の提供に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.マイナンバー法上、特定個人情報の提供は、本人の同意さえあれば、法律に定めのない場合でも自由に行うことができる。
- イ.本人またはその代理人が個人番号利用事務等実施者に対し、当該本人の個人番号を含む特定個人情報を提供することは、提供の制限の例外として認められる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 限定列挙
マイナンバー法第19条「何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報の提供をしてはならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 本人提供は適法
マイナンバー法第19条第3号「本人又はその代理人が個人番号利用事務等実施者に対し、当該本人の個人番号を含む特定個人情報を提供するとき」e-Gov原文
ひっかけ特定個人情報では『本人が同意すれば提供できる』という回路が、そもそも条文に用意されていない。
解説特定個人情報の提供は、19条各号が定める場合に限られ、何人もそれ以外の提供をしてはならない(限定列挙。マイナンバー法19条)。通常の個人情報なら本人の同意があれば第三者提供できるが、特定個人情報ではこの『同意による提供』が用意されておらず、同意があっても各号に当たらなければ提供は違法となる。だからアは誤り。これに対し、本人またはその代理人が、自分の個人番号を含む特定個人情報を個人番号利用事務等実施者(勤務先など)へ渡す行為は、各号の一つとして明文で認められている(同19条3号)。よってイは正しく、答えは『アー誤、イー正』。
補足個人情報保護法27条は本人同意を第三者提供の根拠にできるが、マイナンバー法19条はその回路を取り込んでおらず、同意は提供の根拠にならない。
問4本人確認の措置
個人番号の提供を受ける際の本人確認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号利用事務等実施者は、本人から個人番号の提供を受けるときは、本人確認の措置をとらなければならない。
- イ.本人確認の措置として、個人番号の提供をする者から個人番号カードの提示を受ける方法が認められている。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- なりすまし防止
マイナンバー法第16条「本人から個人番号の提供を受けるときは、次の各号のいずれかに掲げる措置をとらなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 番号確認+身元確認
マイナンバー法第16条第1号「個人番号の提供をする者から個人番号カードの提示を受けること」e-Gov原文
ひっかけ確認義務を負うのは番号を渡す側ではなく、受け取る側。
解説個人番号利用事務等実施者が本人から個人番号の提供を受けるときは、本人確認の措置をとらなければならない(マイナンバー法16条)。この確認は、提示された番号が正しい番号であることの確認(番号確認)と、提示した者がその番号の正しい持ち主であることの確認(身元確認)の二つから成り、アはこの義務を述べたもので正しい。その具体的手段の一つとして、提供する者から個人番号カードの提示を受ける方法が条文上挙げられており(同16条1号)、カード1枚で番号確認と身元確認の両方が足りる。よってイも正しく、答えは『アー正、イー正』。
補足個人番号カードは番号確認と身元確認を1枚で満たすが、番号カードを持たない者からは通知カード等の番号確認書類と運転免許証等の身元確認書類を組み合わせる。
問5提供の要求と収集・保管の制限
特定個人情報の取扱いに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号利用事務等実施者は、個人番号利用事務等を処理するために必要があるときであっても、本人に対して個人番号の提供を求めることはできない。
- イ.何人も、法律で定められた場合に該当しなくても、他人の個人番号を含む特定個人情報を自由に収集・保管することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 正当な要求は可能
マイナンバー法第14条第1項「個人番号利用事務等を処理するために必要があるときは、本人又は他の個人番号利用事務等実施者に対し個人番号の提供を求めることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 収集等の制限
マイナンバー法第20条「前条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報(他人の個人番号を含むものに限る。)を収集し、又は保管してはならない」e-Gov原文
ひっかけ『求められる』を定める14条と、『集めてよい』を定める20条は別の規定で、片方が広いからもう片方も広い、とはならない。
解説個人番号利用事務等実施者は、個人番号利用事務等を処理するために必要があるときは、本人または他の個人番号利用事務等実施者に対し、個人番号の提供を求めることができる(マイナンバー法14条1項)。事務処理に必要な範囲での要求は適法であり、『必要があっても一切求められない』とするアは誤り。他方、何人も、19条各号に当たる場合を除いて、他人の個人番号を含む特定個人情報を収集し、または保管してはならない(同20条)。法定の場合を超えた収集・保管は禁止されるから、『自由に収集・保管できる』とするイも誤り。求められる場面と集めてよい場面が別の条文で線引きされており、答えは『アー誤、イー誤』。
補足収集の禁止は『集める』行為そのものに及ぶため、メモや名刺に書き写すだけでも法定事由がなければ20条違反になる。
問6個人番号の指定及び通知
個人番号の付番に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号は、各人が自由に作成し、市町村長に届け出ることによって付番される。
- イ.いったん指定された個人番号は、漏えいして不正に用いられるおそれがある場合であっても、変更することは一切できない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 指定・通知
マイナンバー法第7条第1項「その者の個人番号として指定し、その者に対し、当該個人番号を通知しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 変更の例外
マイナンバー法第7条第2項「その者の従前の個人番号に代えて、次条第二項の規定により機構から通知された個人番号とすべき番号をその者の個人番号として指定し」e-Gov原文
ひっかけ番号を決めるのは本人ではなく市町村長で、しかも漏えい時には例外的に振り直しがある。
解説個人番号は、住民票コードを変換して得た番号を市町村長が個人番号として指定し、本人に通知する(マイナンバー法7条1項)。各人が自分で作って届け出るものではないから、アは誤り。指定された番号は原則として生涯同じものを用いるが、漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められるときは、本人の請求または職権により、従前の番号に代えて新たな番号を指定できる(同7条2項)。『一切変更できない』とするイも誤りで、答えは『アー誤、イー誤』。固定が原則で、漏えいのおそれという限られた事由のときだけ番号が振り直される。
補足番号を本人に知らせる手段は、令和2年5月25日に通知カードが廃止され、個人番号通知書の送付に切り替わっている。
問7個人番号の適切な管理(責務)
個人番号の管理に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号利用事務等実施者は、個人番号の管理について特段の措置を講ずる義務を負わない。
- イ.個人番号利用事務等実施者は、個人番号の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人番号の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 管理義務あり
マイナンバー法第12条「個人番号の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人番号の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 安全管理
マイナンバー法第12条「個人番号の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人番号の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない」e-Gov原文
ひっかけ個人番号の管理は努力目標ではなく、12条が正面から課す義務。
解説個人番号を扱う者には管理上の義務があり、『特段の措置を講ずる義務を負わない』とするアは誤り。個人番号利用事務等実施者は、個人番号の漏えい、滅失または毀損の防止その他の個人番号の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない(マイナンバー法12条)。イはこの条文の文言どおりで正しく、答えは『アー誤、イー正』。これは個人情報保護法23条の安全管理措置に対応する、マイナンバー側の規定である。
補足特定個人情報の取扱いを外部に委託したときは、委託元が委託先に必要かつ適切な監督を行わなければならず(同11条)、12条の管理責任は委託しても消えない。
問8秘密保持義務
情報提供ネットワークシステム等に関する秘密保持に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.情報提供ネットワークシステムの運営に関する事務に従事していた者は、その事務を離れた後は、業務上知り得た秘密を自由に漏らすことができる。
- イ.マイナンバー法には、特定個人情報の取扱いに関する秘密保持の規定は存在しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 退職後も及ぶ
マイナンバー法第25条「その業務に関して知り得た当該事務に関する秘密を漏らし、又は盗用してはならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 秘密保持義務
マイナンバー法第25条「情報提供等事務又は情報提供ネットワークシステムの運営に関する事務に従事する者又は従事していた者は、その業務に関して知り得た当該事務に関する秘密を漏らし、又は盗用してはならない」e-Gov原文
ひっかけ25条は『従事していた者』をわざわざ条文に書き込んでいる。
解説情報提供等事務または情報提供ネットワークシステムの運営に関する事務に従事する者、および従事していた者は、その業務に関して知り得た当該事務に関する秘密を漏らし、または盗用してはならない(マイナンバー法25条)。条文が『従事していた者』を明記しているため、その事務を離れた後に秘密を漏らすことも禁じられ、アは誤り。そして同条がこの秘密保持を定めている以上、『秘密保持の規定は存在しない』とするイも誤り。答えは『アー誤、イー誤』。離職や異動で担当を外れても、知り得た秘密について口が自由になるわけではない。
補足25条違反には罰則が定められており、退職後に秘密を漏らした場合でも刑事責任の対象となる。
問9個人番号カードの交付と本人確認
個人番号カードの交付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.市町村長は、個人番号カードを交付する際、その者が本人であることを確認するための措置をとらなければならない。
- イ.個人番号カードの交付に際しては、本人であることを確認するための措置は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- なりすまし防止
マイナンバー法第17条第1項「本人であることを確認するための次に掲げる措置をとらなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 確認の要否
マイナンバー法第17条第1項「本人であることを確認するための次に掲げる措置をとらなければならない」e-Gov原文
ひっかけ本人確認はカードを使う側だけでなく、市町村がカードを渡すその瞬間にも要求される。
解説市町村長は、個人番号カードを交付するとき、その者が本人であることを確認するための措置をとらなければならない(マイナンバー法17条1項)。交付時点でなりすましを排除しておかなければ、その後カードを用いた本人確認の信頼性が崩れるためで、アはこの義務を述べたもので正しい。これを裏返して『本人確認の措置は不要』とするイは同項に反し誤り。よって答えは『アー正、イー誤』。本人確認は番号を受け取る場面だけでなく、カードを手渡す場面にも入っている。
補足交付時の本人確認は、出来上がったカードの信頼性の出発点であり、ここを通したカードだから後の対面・オンラインの本人確認に使える。
問10個人番号カードの利用
個人番号カードの利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号カードは、本人確認の措置において利用することは法律上認められていない。
- イ.個人番号カードには、本人確認以外の用途は法律上一切想定されておらず、条例等による利用も認められない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 本人確認での利用
マイナンバー法第18条「個人番号カードは、第十六条の規定による本人確認の措置において利用するほか」e-Gov原文
- イ.誤り
- 多目的利用
マイナンバー法第18条「個人番号カードは、第十六条の規定による本人確認の措置において利用するほか」e-Gov原文
ひっかけ18条は本人確認『のほか』と書いており、用途を本人確認だけに閉じていない。
解説個人番号カードは、16条の本人確認の措置において利用されるほか、市町村の機関や政令で定める者が、条例(一定の場合は政令)の定めるところにより、カード記録事項が記録された部分と区分された領域に必要事項を記録して利用できる(マイナンバー法18条)。本人確認に使える以上、『本人確認において利用できない』とするアは誤り。さらに条例等に基づく他の事務にも利用が認められているから、『本人確認以外には一切使えず条例による利用も認められない』とするイも誤り。答えは『アー誤、イー誤』。カードは本人確認の道具であると同時に、条例で上乗せした事務の器でもある。
補足条例による利用は、カード記録事項の部分と区分された領域に記録して行うこととされ、券面の基本情報とは別の枠で各自治体の独自サービスが載る。
問11個人情報保護委員会の指導・助言・勧告
特定個人情報の取扱いに対する監督に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人情報保護委員会は、この法律の施行に必要な限度において、個人番号利用事務等実施者に対し、特定個人情報の取扱いに関し、必要な指導及び助言をすることができる。
- イ.委員会は、特定個人情報の取扱いに関して法令違反行為が行われた場合、必要があると認めるときは、是正のために必要な措置をとるべき旨を勧告することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 指導・助言
マイナンバー法第33条「特定個人情報の取扱いに関し、必要な指導及び助言をすることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 勧告
マイナンバー法第34条第1項「当該違反行為の中止その他違反を是正するために必要な措置をとるべき旨を勧告することができる」e-Gov原文
ひっかけ特定個人情報を監督するのは各省庁ではなく、個人情報保護委員会。
解説個人情報保護委員会は、この法律の施行に必要な限度において、個人番号利用事務等実施者に対し、特定個人情報の取扱いに関し必要な指導及び助言をすることができる(マイナンバー法33条)。アはこの文言どおりで正しい。また委員会は、特定個人情報の取扱いに関して法令違反行為が行われた場合に、特定個人情報の適正な取扱いの確保のため必要があると認めるときは、その中止その他是正のために必要な措置をとるべき旨を勧告できる(同34条1項)。イも正しく、答えは『アー正、イー正』。委員会の手当ては、まず指導・助言という軽いものから、勧告という強いものへと並んでいる。
補足指導・助言には法的拘束力がなく、勧告も従わせる強制力まではない。実効性は、後段の命令(34条2項)と命令違反への罰則で担保される。
問12勧告に従わない場合の命令・緊急命令
個人情報保護委員会の命令に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委員会は、勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に係る措置をとらなかったときは、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
- イ.委員会は、いかなる場合も、まず勧告を経なければ命令を発することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 命令
マイナンバー法第34条第2項「その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 緊急命令
マイナンバー法第34条第3項「個人の重大な権利利益を害する事実があるため緊急に措置をとる必要があると認めるとき」e-Gov原文
ひっかけ勧告→命令という順序には、緊急時に勧告を抜かす34条3項の抜け道がある。
解説個人情報保護委員会は、勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に係る措置をとらなかったときは、その措置をとるべきことを命ずることができる(マイナンバー法34条2項)。アはこの勧告前置の命令を述べたもので正しい。ただし、個人の重大な権利利益を害する事実があるため緊急に措置をとる必要があると認めるときは、前二項にかかわらず勧告を経ずに直接命令できる(同34条3項)。したがって『いかなる場合もまず勧告を経なければ命令できない』とするイは誤りで、答えは『アー正、イー誤』。原則は勧告を挟むが、緊急時はその一段を飛ばす。
補足34条3項の直接命令は『個人の重大な権利利益を害する事実』と『緊急の必要』の両方がそろって初めて使える、限られた例外である。
問13委員会による報告徴収・立入検査
個人情報保護委員会の報告徴収・立入検査に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委員会は、この法律の施行に必要な限度において、特定個人情報を取り扱う者その他の関係者に対し、必要な報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に立入検査をさせることができる。
- イ.委員会による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してよい。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 報告・立入検査
マイナンバー法第35条第1項「必要な報告若しくは資料の提出を求め」e-Gov原文
- イ.誤り
- 行政調査
マイナンバー法第35条第3項「立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」e-Gov原文
ひっかけ同じ立入検査でも、向いている先が違う。35条が消そうとしているのは『これは捜査だ』という読み替えのほう。
解説委員会は、この法律の施行に必要な限度で、特定個人情報を取り扱う者その他の関係者に対し、必要な報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に事務所等への立入検査・質問・帳簿書類等の検査をさせることができる(マイナンバー法35条1項)。検査する職員は身分証明書を携帯し、請求があれば提示する(同2項)。そのうえで、この立入検査の権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと明記される(同3項)。だからアは1項そのままで正、イは『犯罪捜査のためと解してよい』が3項に正面から反するため誤りで、組み合わせは『アー正、イー誤』になる。
補足犯罪捜査を否定する同趣旨の規定は行政手続法など他の行政調査にも置かれており、令状なしの立入りを刑事手続へ転用させないための定番の歯止めです。
問14立入検査をする職員の証明書
委員会の立入検査に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委員会による立入検査の権限は、犯罪の捜査のために認められたものと解釈してよい。
- イ.立入検査をする委員会の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 行政調査
マイナンバー法第35条第3項「立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 手続的保障
マイナンバー法第35条第2項「その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ証明書の提示は『請求があったとき』。常時掲げて回るのではなく、求められたら見せる、という建て付け。
解説立入検査をする委員会の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときはこれを提示しなければならない(マイナンバー法35条2項)。これは検査を受ける側が相手の権限を確かめられるようにするための手続で、イはこの2項どおりだから正。一方アは、立入検査の権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してよいとするが、35条3項はまさにこれを禁じている。よってアが誤、イが正で『アー誤、イー正』。前問と同じ35条の2項・3項を、肢の正誤を入れ替えて問うている。
補足身分証の携帯・提示と犯罪捜査の否定は、報告徴収・立入検査を定める条文にほぼ一組で付いてくる手続条項です。
問15委員会の監督権限(総合)
特定個人情報の取扱いに対する監督に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人情報保護委員会には、特定個人情報の取扱いに関して法令違反行為があっても、是正のための勧告や命令を行う権限はない。
- イ.個人情報保護委員会は、特定個人情報の取扱いに関し、個人番号利用事務等実施者に対して必要な指導及び助言をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 監督権限
マイナンバー法第34条第1項「違反を是正するために必要な措置をとるべき旨を勧告することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 指導・助言
マイナンバー法第33条「特定個人情報の取扱いに関し、必要な指導及び助言をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ『助言はできるが勧告・命令はできない』という線引きは存在しない。33条から35条まで地続きで委員会の手にある。
解説委員会の監督は段階を踏む。まず指導及び助言(マイナンバー法33条)、次に法令違反行為に対する是正の勧告、勧告に従わない場合の命令(同34条)、そして実態把握のための報告徴収・資料提出要求・立入検査(同35条)である。アは『勧告や命令の権限はない』とするが、34条が現にこれを与えているから誤り。イは33条の指導・助言そのままで正。したがって『アー誤、イー正』。委員会が助言止まりの機関ではなく、命令という拘束力ある手段まで握っている点が、この肢の分かれ目になる。
補足個人情報保護法の側でも委員会は同じ指導・助言から勧告・命令という階段を持ち、マイナンバー法34条はその構造を特定個人情報に重ねたものです。
問16個人番号の定義
個人番号の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号は、住民票コードとは無関係に、各人にランダムに割り当てられる番号である。
- イ.個人番号は、住民票コードを変換して得られる番号であって、その住民票に係る者を識別するために指定されるものである。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 個人番号の定義
マイナンバー法第2条第5項「当該住民票コードが記載された住民票に係る者を識別するために指定されるものをいう」e-Gov原文
- イ.正しい
- 識別番号
マイナンバー法第2条第5項「当該住民票コードが記載された住民票に係る者を識別するために指定されるものをいう」e-Gov原文
ひっかけランダムに見える12桁にも出どころがある。無から振るのではなく、住民票コードを変換してくる。
解説個人番号は、住民票コードを変換して得られる番号であって、当該住民票コードが記載された住民票に係る者を識別するために指定されるものをいう(マイナンバー法2条5項。指定の根拠は7条1項・2項)。住民票を有する者に市町村長が指定する。出発点が住民基本台帳の住民票コードである以上、イの『住民票コードを変換して得られ、本人を識別する番号』は定義どおりで正。逆にアの『住民票コードとは無関係にランダムに割り当てる』は、その由来を否定するから誤り。組み合わせは『アー誤、イー正』。
補足いったん指定された個人番号も固定ではなく、漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められるときは、本人の請求又は職権により市町村長が変更できます(7条2項)。
問17特定個人情報の定義
特定個人情報の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定個人情報とは、個人番号をその内容に含む個人情報をいう。
- イ.個人番号を含まない個人情報も、特定個人情報に当たる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 特定個人情報
マイナンバー法第2条第9項「この法律において「特定個人情報」とは、個人番号」e-Gov原文
- イ.誤り
- 範囲
マイナンバー法第2条第9項「この法律において「特定個人情報」とは、個人番号」e-Gov原文
ひっかけ境界線は情報の中身の濃さではなく、個人番号が一つでも混じっているか。混じっていなければ普通の個人情報のまま。
解説特定個人情報とは、個人番号(個人番号に対応し当該個人番号に代わって用いられる符号を含む)をその内容に含む個人情報をいう(マイナンバー法2条9項)。判定の軸は中に個人番号が入っているか一点で、アはこの定義そのままだから正。イは『個人番号を含まない個人情報も特定個人情報に当たる』とするが、個人番号を含むことが定義の核なので、含まなければ当たらず誤り。よって『アー正、イー誤』。同じ氏名・住所の一覧でも、そこに番号が一つ加わるかどうかで規律の重さが切り替わる。
補足個人番号をその内容に含む個人情報ファイルが特定個人情報ファイル(2条10項)で、ファイル単位でも同じ『番号を含むか』の線で扱いが変わります。
問18個人番号利用事務と個人番号関係事務
マイナンバー法上の事務の区分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号利用事務とは、行政機関等が法定の範囲で個人番号を利用して処理する事務をいう。
- イ.個人番号関係事務とは、個人番号利用事務に関して行われる、他人の個人番号を必要な限度で利用して行う事務をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 利用事務
マイナンバー法第2条第11項「個人番号を利用して処理する事務をいう」e-Gov原文
- イ.正しい
- 関係事務
マイナンバー法第2条第12項「個人番号利用事務に関して行われる他人の個人番号を必要な限度で利用して行う事務をいう」e-Gov原文
ひっかけ『利用』と『関係』は格の上下ではなく担い手の違い。番号を使って処理するのが利用、他人の番号を扱って書面を出すのが関係。
解説個人番号利用事務とは、行政機関・地方公共団体・独立行政法人等が、社会保障・税・災害対策に関する法定の事務において、必要な限度で個人番号を利用して処理する事務をいう(マイナンバー法2条11項)。アはこれに沿うから正。個人番号関係事務とは、その個人番号利用事務に関して行われる、他人の個人番号を必要な限度で利用して行う事務をいう(同2条12項)。イもこの定義どおりで正。両方正しく『アー正、イー正』。番号を自分の事務のために使う側(利用事務)と、他人の番号を書類に載せて回す側(関係事務)という役割の違いが、11項と12項を分けている。
補足勤務先が従業員の源泉徴収票へ番号を記載する事務は典型的な関係事務で、その委託を受けた税理士なども必要な限度で番号を利用できます(9条4項)。
問19特定個人情報ファイルの不正提供の罰則
特定個人情報の不正提供に対する罰則に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人番号利用事務等に従事する者等が、正当な理由がないのに、その業務に関して取り扱った特定個人情報ファイルを提供したときは、刑事罰の対象となる。
- イ.マイナンバー法には、特定個人情報ファイルの不正提供に対する罰則は定められていない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 罰則
マイナンバー法第48条「四年以下の拘禁刑若しくは二百万円以下の罰金に処し」e-Gov原文
- イ.誤り
- 罰則の存在
マイナンバー法第48条「四年以下の拘禁刑若しくは二百万円以下の罰金に処し」e-Gov原文
ひっかけ問われているのは持ち出された量の多寡ではなく、罰条が現に存在するか。ファイル単位の不正提供には正面から刑罰がある。
解説個人番号利用事務等や個人番号の指定・通知等に従事する者・従事していた者が、正当な理由がないのに、その業務に関して取り扱った個人の秘密に属する事項が記録された特定個人情報ファイルを提供したときは、4年以下の拘禁刑若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する(マイナンバー法48条)。アはこの罰則の対象を述べるから正、イは『罰則は定められていない』とするから誤りで、組み合わせは『アー正、イー誤』。ファイルという形でまとまった特定個人情報を漏らす行為を、最も重い類型として直接に罰する。
補足この48条の4年・200万円はマイナンバー法の罰則で最も重く、個人番号自体の不正提供・盗用(49条)や秘密漏えい(50条)の3年・150万円より一段上に置かれています。
問20委託・事業承継に伴う特定個人情報の提供
特定個人情報の提供に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定個人情報の取扱いの委託や、合併その他の事由による事業の承継に伴って特定個人情報を提供することは、提供の制限の例外として認められる。
- イ.特定個人情報は、委託や事業承継に伴う場合であっても、提供することは一切認められない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 例外
マイナンバー法第19条第6号「特定個人情報の取扱いの全部若しくは一部の委託又は合併その他の事由による事業の承継に伴い特定個人情報を提供するとき」e-Gov原文
- イ.誤り
- 提供可能
マイナンバー法第19条第6号「特定個人情報の取扱いの全部若しくは一部の委託又は合併その他の事由による事業の承継に伴い特定個人情報を提供するとき」e-Gov原文
ひっかけ提供制限の厳しさを『例外ゼロ』と読み替えると外す。委託と事業承継は19条が初めから空けてある通り道。
解説特定個人情報の提供は、マイナンバー法19条各号に掲げる場合を除き禁止される。その一つとして、特定個人情報の取扱いの全部若しくは一部の委託、又は合併その他の事由による事業の承継に伴い特定個人情報を提供するときが認められている(同条6号)。アはこの例外を述べるから正。イは『委託や承継でも一切提供できない』とするが、6号がまさにこれを認めているため誤り。したがって『アー正、イー誤』。事務をよそに任せる、あるいは事業ごと引き継ぐ場面で番号付きの情報が動くことまで止めはしない。
補足委託・承継に伴う移転を提供制限の外に置く発想は個人情報保護法27条5項と同じで、マイナンバー法19条6号はそれを特定個人情報へ持ち込んだものです。
問21個人番号関係事務における個人番号の利用
個人番号の利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法令や条例の規定により他人の個人番号を記載した書面の提出等の事務を行うものとされた者は、その事務を行うために必要な限度で個人番号を利用することができる。
- イ.個人番号関係事務の全部又は一部の委託を受けた者も、その事務を行うために必要な限度で個人番号を利用することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 関係事務
マイナンバー法第9条第4項「当該事務を行うために必要な限度で個人番号を利用することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 委託先の利用
マイナンバー法第9条第4項「当該事務の全部又は一部の委託を受けた者も、同様とする」e-Gov原文
ひっかけ勤務先が従業員の番号を扱えるのは恩恵ではなく、所得税法等が課す事務に9条4項が利用を結び付けているから。
解説個人番号は法定の範囲でしか使えないが、社会保障・税の手続では民間事業者も従業員等の番号を扱う。所得税法や健康保険法等の規定により、他人の個人番号を記載した書面の提出その他の事務(個人番号関係事務)を行うものとされた者は、その事務を行うために必要な限度で個人番号を利用できる(マイナンバー法9条4項前段)。アはこれに沿い正。さらに同項後段は、その事務の全部又は一部の委託を受けた者も同様とするから、イも正。『アー正、イー正』。番号を扱える人は本来の事務者にとどまらず、その委託を受けた先まで法律上つながっている。
補足委託先が再委託する場合は最初の委託者の許諾が要り(10条1項)、利用を認めつつ番号の流れに歯止めをかけています。
問22特定個人情報の提供とオプトアウト(総合)
特定個人情報・オプトアウトに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定個人情報は、委託や事業承継に伴う場合であっても、提供することは一切認められない。
- イ.個人情報保護委員会は、オプトアウトによる第三者提供の届出があっても、その届出に係る事項を公表してはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 提供の例外
マイナンバー法第19条第6号「特定個人情報の取扱いの全部若しくは一部の委託又は合併その他の事由による事業の承継に伴い特定個人情報を提供するとき」e-Gov原文
- イ.誤り
- 公表
個人情報保護法第27条第4項「当該届出に係る事項を公表しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ『絶対できない』と『公表してはならない』が並ぶと、片方くらい正しそうに見える。19条6号と27条4項を当てれば両方とも落ちる。
解説二つの制度をまたぐ問題になっている。アはマイナンバー法側で、特定個人情報も委託や事業承継に伴う提供は19条6号で認められるから、『一切認められない』は誤り。イは個人情報保護法側で、オプトアウトによる第三者提供の届出を受けた個人情報保護委員会は、当該届出に係る事項を公表しなければならない(同27条4項)。よって『公表してはならない』も誤り。結局アもイも誤りで、組み合わせは『アー誤、イー誤』。番号の提供例外と、オプトアウトを外から見えるようにする公表義務を、どちらも逆向きに書いて誤らせている。
補足オプトアウトはそもそも要配慮個人情報には使えず、委員会への届出と公表に加えてこの入口の絞り込みも実効性を支えています(要配慮個人情報の除外は27条2項本文)。