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民法・第12

民法(総則:制限行為能力・意思表示・代理⑨)の問題(15問)

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12章では、民法上の未成年者の法律行為・民法上の成年被後見人の法律行為・民法上の保佐人の同意を要する行為等・民法上の制限行為能力者の相手方の催告権・民法上の制限行為能力者の詐術を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1民法上の未成年者の法律行為

制限行為能力者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 未成年者が法律行為をするには、原則としてその法定代理人の同意を得なければならず、これに反する法律行為は、取り消すことができる。
  • 成年被後見人の法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除き、取り消すことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
5条のとおり → 正しい

民法第5条未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならないe-Gov原文

正しい
9条のとおり → 正しい

民法第9条成年被後見人の法律行為は、取り消すことができるe-Gov原文

ひっかけ未成年者は原則『法定代理人の同意』が必要(単に利益を得る行為を除く)。成年被後見人の行為は『日常生活行為を除き』取消し可(5条・9条)。

解説未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為についてはこの限りでない。これに反する法律行為は取り消すことができる(5条)。民法上の未成年者の法律行為を押さえる。

補足制限行為能力者(未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人)は取消権により保護される。賃貸借契約を制限行為能力者が単独でした場合、取消しの可否が問題となる。

2民法上の成年被後見人の法律行為

成年被後見人及び被保佐人に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 成年被後見人の法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除き、取り消すことができる。
  • 被保佐人が借財又は保証をするには、その保佐人の同意を得る必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
9条のとおり → 正しい

民法第9条成年被後見人の法律行為は、取り消すことができるe-Gov原文

誤り
保佐人の同意を得なければならない → 『得る必要はない』は誤り

民法第13条被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならないe-Gov原文

ひっかけ成年被後見人の行為は『日常生活行為を除き』取消し可。被保佐人は『借財・保証・不動産の得喪』等の重要行為に保佐人の同意が必要(9条・13条)。

解説成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為についてはこの限りでない(9条)。民法上の成年被後見人の法律行為を押さえる。

補足成年被後見人は原則すべての法律行為を取り消せる(日常生活行為を除く)。被保佐人は13条所定の重要な行為についてのみ保佐人の同意を要する。

3民法上の保佐人の同意を要する行為等

保佐人の同意を要する行為及び相手方の催告権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 被保佐人が、借財又は保証をすること、不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること等の所定の行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。
  • 制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
13条1項のとおり → 正しい

民法第13条被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならないe-Gov原文

正しい
20条1項のとおり → 正しい

民法第20条一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができるe-Gov原文

ひっかけ被保佐人は『借財・保証・不動産の得喪』等に保佐人の同意が必要。相手方は『1箇月以上』の期間を定めて追認の確答を催告できる(13条・20条)。

解説被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない(借財又は保証、不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為等)(13条1項)。民法上の保佐人の同意を要する行為等を押さえる。

補足被保佐人は日常的な行為は単独でできるが、13条所定の重要な行為には保佐人の同意を要する。相手方は催告により法律関係の不安定を解消できる。

4民法上の制限行為能力者の相手方の催告権

制限行為能力者の相手方の催告権及び詐術に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。
  • 制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときであっても、その行為を取り消すことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
20条1項のとおり → 正しい

民法第20条一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができるe-Gov原文

誤り
詐術を用いたときは取り消せない → 『取り消すことができる』は誤り

民法第21条制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができないe-Gov原文

ひっかけ相手方は『1箇月以上』の期間を定めて追認の確答を催告できる。制限行為能力者が『詐術』を用いたときは取消権を失う(20条・21条)。

解説制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる(20条1項)。制限行為能力者の相手方の催告権を押さえる。

補足相手方は催告により追認・取消しを確定させられる。制限行為能力者が行為能力者であると信じさせる詐術を用いた場合は、保護に値しないため取消権が否定される。

5民法上の制限行為能力者の詐術

制限行為能力者の詐術及び未成年者の法律行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。
  • 未成年者が法律行為をするには、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為を除き、その法定代理人の同意を得なければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
21条のとおり → 正しい

民法第21条制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができないe-Gov原文

正しい
5条のとおり → 正しい

民法第5条未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならないe-Gov原文

ひっかけ制限行為能力者が『詐術』を用いたら取消権を失う。未成年者は原則『法定代理人の同意』が必要(単に利益を得る行為を除く)(21条・5条)。

解説制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない(21条)。制限行為能力者の詐術を押さえる。

補足詐術は制限行為能力者であることを黙秘しつつ他の言動と相まって相手方を誤信させた場合も含みうる。詐術があれば取消権が失われ相手方が保護される。

6民法上の心裡留保

心裡留保及び虚偽表示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、無効とする。
  • 相手方と通じてした虚偽の意思表示であっても、当事者間においては有効である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
93条1項のとおり → 正しい

民法第93条表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられないe-Gov原文

誤り
虚偽表示は無効 → 『当事者間で有効』は誤り

民法第94条相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とするe-Gov原文

ひっかけ心裡留保は原則『有効』(相手方が悪意有過失なら無効)。通謀虚偽表示は『無効』(93条・94条)。

解説意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、無効とする(93条1項)。民法上の心裡留保を押さえる。

補足心裡留保は原則有効だが相手方が悪意・有過失なら無効となる。虚偽表示は当事者間で無効だが、その無効は善意の第三者に対抗できない。

7民法上の虚偽表示

虚偽表示及び心裡留保に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときは、相手方の善意悪意にかかわらず、常に無効である。
  • 相手方と通じてした虚偽の意思表示は無効であり、その無効は、善意の第三者に対抗することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
原則有効(相手方悪意有過失で無効) → 『常に無効』は誤り

民法第93条表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられないe-Gov原文

正しい
94条のとおり → 正しい

民法第94条相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とするe-Gov原文

ひっかけ心裡留保は『原則有効』(相手方が悪意有過失で無効)。虚偽表示は無効だが『善意の第三者』には対抗できない(93条・94条)。

解説相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない(94条)。民法上の虚偽表示を押さえる。

補足通謀虚偽表示は当事者間では無効だが、その外観を信頼した善意の第三者は保護される(第三者に無効を対抗できない)。

8民法上の錯誤

錯誤及び詐欺又は強迫に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 詐欺又は強迫による意思表示は、無効である。
  • 意思表示は、所定の錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
取り消すことができる(取消し) → 『無効である』は誤り

民法第96条詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができるe-Gov原文

正しい
95条1項のとおり → 正しい

民法第95条その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができるe-Gov原文

ひっかけ錯誤・詐欺・強迫はいずれも『取消し』(無効ではない)。錯誤は『重要なもの』であるときに取消し可(95条・96条)。

解説意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる(95条1項)。民法上の錯誤を押さえる。

補足錯誤による取消しには錯誤が重要であることが必要である。動機の錯誤(基礎事情の錯誤)は、その事情が表示されていたときに取消しの対象となる。錯誤・詐欺・強迫は無効でなく取消しである。

9民法上の詐欺又は強迫

詐欺又は強迫及び代理行為の要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、代理人自身に対してその効力を生ずる。
  • 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
本人に対して直接に効力を生ずる → 『代理人自身に効力を生ずる』は誤り

民法第99条本人に対して直接にその効力を生ずるe-Gov原文

正しい
96条のとおり → 正しい

民法第96条詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができるe-Gov原文

ひっかけ代理行為の効果は『本人に直接』帰属。詐欺・強迫は取消し可(第三者詐欺は相手方が悪意有過失のときに限る)(99条・96条)。

解説詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合には、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、取り消すことができる(96条)。民法上の詐欺又は強迫を押さえる。

補足詐欺による取消しは善意無過失の第三者に対抗できないが、強迫による取消しは第三者にも対抗できる(強迫は表意者の帰責性が小さい)。第三者詐欺は相手方の悪意有過失が要件である。

10民法上の代理行為の要件及び効果

代理行為の要件及び効果並びに制限行為能力者の詐術に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。
  • 制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
99条1項のとおり → 正しい

民法第99条本人に対して直接にその効力を生ずるe-Gov原文

正しい
21条のとおり → 正しい

民法第21条制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができないe-Gov原文

ひっかけ代理は『権限内+顕名』で本人に直接効果帰属。制限行為能力者が詐術を用いたら取消権を失う(99条・21条)。

解説代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる(99条1項、顕名主義)。民法上の代理行為の要件及び効果を押さえる。

補足代理の効果帰属には代理権・顕名・権限内の行為が必要である。管理業務では代理・委任の場面が多く、代理行為の効果帰属が重要となる。

11民法上の代理行為の瑕疵

代理行為の瑕疵及び詐欺又は強迫に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 代理人が相手方に対してした意思表示の効力が意思の不存在、錯誤、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと等によって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、原則として、代理人について決するものとする。
  • 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができず、常に有効である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
101条1項のとおり → 正しい

民法第101条その事実の有無は、代理人について決するものとするe-Gov原文

誤り
取り消すことができる → 『取り消せず常に有効』は誤り

民法第96条詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができるe-Gov原文

ひっかけ代理行為の瑕疵(錯誤・詐欺等)の有無は原則『代理人』について判断。詐欺・強迫は取消し可(101条・96条)。

解説代理人が相手方に対してした意思表示の効力が意思の不存在、錯誤、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする(101条1項)。民法上の代理行為の瑕疵を押さえる。

補足代理では意思表示をするのは代理人であるため、瑕疵の有無は原則代理人を基準に判断する。ただし特定の法律行為を委託した場合は本人の事情も考慮される(101条3項)。

12民法上の自己契約及び双方代理等

自己契約及び双方代理並びに代理行為の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にはその効力を生じない。
  • 同一の法律行為について、相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為は、原則として、代理権を有しない者がした行為とみなす。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
本人に対して直接に効力を生ずる → 『直接には効力を生じない』は誤り

民法第99条本人に対して直接にその効力を生ずるe-Gov原文

正しい
108条1項のとおり → 正しい

民法第108条当事者双方の代理人としてした行為は、代理権を有しない者がした行為とみなすe-Gov原文

ひっかけ代理は本人に『直接』効果帰属。自己契約・双方代理は原則『無権代理とみなす』(債務の履行・本人の許諾を除く)(99条・108条)。

解説同一の法律行為について、相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為についてはこの限りでない(108条1項)。民法上の自己契約及び双方代理等を押さえる。

補足自己契約・双方代理は本人の利益を害するおそれがあるため原則無権代理とみなされる。ただし本人に不利益のない債務の履行や本人があらかじめ許諾した場合は許される。

13民法上の権限外の行為の表見代理

権限外の行為の表見代理及び保佐人の同意に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときであっても、本人はその責任を負わない。
  • 被保佐人が不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をするには、保佐人の同意を得る必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
正当な理由があるとき表見代理が成立し本人が責任を負う → 『責任を負わない』は誤り

民法第110条第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用するe-Gov原文

誤り
保佐人の同意を得なければならない → 『得る必要はない』は誤り

民法第13条被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならないe-Gov原文

ひっかけ権限外の行為でも第三者に『権限があると信ずべき正当な理由』があれば表見代理成立(本人が責任)。被保佐人の不動産の得喪等には保佐人の同意が必要(110条・13条)。

解説権限外の行為の表見代理は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときに成立し、本人が責任を負う(110条)。民法上の権限外の行為の表見代理を押さえる。

補足表見代理は本人に一定の帰責性があり相手方が善意無過失(正当な理由あり)の場合に本人が責任を負う制度である。代理権授与表示(109条)・権限外の行為(110条)・代理権消滅後(112条)の3類型がある。

14民法上の無権代理行為の効力

無権代理及び虚偽表示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人が追認をしなくても、本人に対して当然にその効力を生ずる。
  • 相手方と通じてした虚偽の意思表示による無効は、善意の第三者に対しても対抗することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
追認をしなければ効力を生じない → 『追認しなくても当然に効力を生ずる』は誤り

民法第113条本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じないe-Gov原文

誤り
善意の第三者に対抗できない → 『善意の第三者に対抗できる』は誤り

民法第94条善意の第三者に対抗することができないe-Gov原文

ひっかけ無権代理行為は本人が『追認』しなければ本人に効力が生じない。虚偽表示の無効は『善意の第三者』に対抗できない(113条・94条)。

解説代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない(113条1項)。民法上の無権代理を押さえる。

補足無権代理行為は本人の追認により有効となる(追認は契約時にさかのぼる)。追認がなければ本人に効力は生じず、相手方は無権代理人の責任を追及できる。

15民法上の無権代理行為の追認

無権代理行為の追認及び錯誤に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 無権代理行為の追認は、別段の意思表示がないときは、追認をした時からその効力を生ずる。
  • 錯誤による意思表示は、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときであっても、いつでも無効である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
契約の時にさかのぼって効力を生ずる → 『追認をした時から効力を生ずる』は誤り

民法第116条追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずるe-Gov原文

誤り
取り消すことができる(取消し) → 『いつでも無効』は誤り

民法第95条その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができるe-Gov原文

ひっかけ無権代理の追認は原則『契約の時にさかのぼって』効力を生ずる(遡及効)。錯誤は無効でなく『取消し』(116条・95条)。

解説追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない(116条)。民法上の無権代理行為の追認を押さえる。

補足無権代理行為の追認は原則として契約時にさかのぼって効力を生じ、初めから有効な代理行為であったことになる(第三者の権利を害さない範囲)。錯誤は取消しである。