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民法・第17

民法(債務不履行:履行遅滞・履行不能・損害賠償・受領遅滞・債権者代位・詐害行為⑬)の問題(15問)

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17章では、民法を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

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1民法(債務不履行)の履行期と履行遅滞

債務不履行に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。
  • 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
412条1項のとおり → 正しい

民法第412条その期限の到来した時から遅滞の責任を負うe-Gov原文

正しい
415条1項のとおり → 正しい

民法第415条債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ確定期限のある債務は『期限の到来時』から遅滞(賃料は毎月の支払期日から遅滞)。債務不履行では『損害賠償請求』が可(帰責事由がないときを除く)(412条・415条)。

解説債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う(412条1項)。履行期と履行遅滞を押さえる。

補足確定期限のある債務は期限到来時から履行遅滞となる(不確定期限は請求又は到来を知った時、期限の定めなしは請求時)。賃料不払いは債務不履行として解除・損害賠償の対象となる。

2民法(債務不履行)の履行不能

履行不能及び履行期と履行遅滞に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。
  • 債務の履行について確定期限があるときであっても、債務者は、その期限の到来後に履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
412条の2第1項のとおり → 正しい

民法第412条の2債権者は、その債務の履行を請求することができないe-Gov原文

誤り
確定期限は期限の到来時から遅滞 → 『請求を受けた時から遅滞』は誤り

民法第412条その期限の到来した時から遅滞の責任を負うe-Gov原文

ひっかけ履行が社会通念上『不能』なら履行請求できない(損害賠償は別)。確定期限は『期限の到来時』から遅滞(請求不要)(412条の2・412条)。

解説債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない(412条の2第1項)。履行不能を押さえる。

補足履行が不能なら履行請求はできないが、帰責事由があれば損害賠償を請求できる。確定期限のある債務は期限到来時から遅滞となる(請求は不要)。

3民法(債務不履行)の受領遅滞

受領遅滞及び履行遅滞中の履行不能に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないことによって、その履行の費用が増加したときは、その増加額は、債権者の負担とする。
  • 債務者がその債務について遅滞の責任を負っている間に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
413条2項のとおり → 正しい

民法第413条その増加額は、債権者の負担とするe-Gov原文

正しい
413条の2第1項のとおり → 正しい

民法第413条の2その履行の不能は、債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなすe-Gov原文

ひっかけ受領遅滞で増えた履行費用は『債権者の負担』。履行遅滞中の不能は債務者の帰責事由によるものと『みなす』(413条・413条の2)。

解説債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないことによって、その履行の費用が増加したときは、その増加額は、債権者の負担とする(413条2項)。受領遅滞を押さえる。

補足受領遅滞では債務者の注意義務が軽減され増加費用は債権者負担となる。履行遅滞中に双方無責で不能となっても、債務者の帰責事由によるものとみなされる。

4民法(債務不履行)の履行遅滞中又は受領遅滞中の履行不能と帰責事由

履行遅滞中の履行不能と帰責事由及び受領遅滞に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務者がその債務について遅滞の責任を負っている間に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。
  • 債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないことによって履行の費用が増加したときであっても、その増加額は、債務者の負担とする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
413条の2第1項のとおり → 正しい

民法第413条の2その履行の不能は、債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなすe-Gov原文

誤り
増加額は債権者の負担 → 『債務者の負担』は誤り

民法第413条その増加額は、債権者の負担とするe-Gov原文

ひっかけ履行遅滞中の不能は債務者の帰責事由によるものと『みなす』。受領遅滞で増えた費用は『債権者の負担』(413条の2・413条)。

解説債務者がその債務について遅滞の責任を負っている間に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなす(413条の2第1項)。履行遅滞中又は受領遅滞中の履行不能と帰責事由を押さえる。

補足履行遅滞中の不能は債務者の責めに帰すべきものとみなされ損害賠償責任を負う。逆に受領遅滞中の不能は債権者の責めに帰すべきものとみなされる。受領遅滞の増加費用は債権者負担である。

5民法(債務不履行)の履行の強制

履行の強制及び損害賠償の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができる。
  • 債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることを目的とし、特別の事情によって生じた損害は、当事者がその事情を予見すべきであったときに請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
414条1項のとおり → 正しい

民法第414条直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができるe-Gov原文

正しい
416条のとおり → 正しい

民法第416条これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とするe-Gov原文

ひっかけ任意に履行しないときは『履行の強制』(直接強制・代替執行・間接強制等)を裁判所に請求可。損害賠償は『通常損害』が原則、特別損害は『予見すべきとき』(414条・416条)。

解説債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができる(414条1項)。履行の強制を押さえる。

補足履行の強制には直接強制・代替執行・間接強制がある(債務の性質が許さないときを除く)。損害賠償の範囲は通常損害が原則で、特別損害は予見可能性がある場合に限られる。

6民法(債務不履行)の損害賠償の範囲

損害賠償の範囲及び履行の強制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。
  • 債務者が任意に債務の履行をしないときであっても、債権者は、履行の強制を裁判所に請求することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
416条1項のとおり → 正しい

民法第416条これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とするe-Gov原文

誤り
履行の強制を裁判所に請求できる → 『請求することはできない』は誤り

民法第414条直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができるe-Gov原文

ひっかけ損害賠償は『通常損害』が原則。任意に履行しないときは『履行の強制』を裁判所に請求可(416条・414条)。

解説債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする(416条1項)。損害賠償の範囲を押さえる。

補足損害賠償の範囲は通常損害が原則で、特別損害は予見可能性がある場合に限られる。任意履行がないときは履行の強制を裁判所に請求できる。

7民法(債務不履行)の損害賠償の方法

損害賠償の方法及び損害賠償の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務不履行に対する損害賠償は、特別の事情によって生じた損害についても、当事者の予見可能性にかかわらず、常に賠償の対象となる。
  • 損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
予見すべきであったときに賠償請求できる → 『予見可能性にかかわらず常に賠償の対象』は誤り

民法第416条当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者は、その賠償を請求することができるe-Gov原文

正しい
417条のとおり → 正しい

民法第417条損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定めるe-Gov原文

ひっかけ特別損害は当事者が事情を『予見すべきであったとき』に賠償請求可。損害賠償は原則『金銭』でその額を定める(金銭賠償の原則)(416条・417条)。

解説損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める(417条)。損害賠償の方法を押さえる。

補足損害賠償は金銭賠償が原則である(原状回復は特約がある場合等)。特別の事情による損害は予見可能性がある場合に限り賠償の対象となる。

8民法(債務不履行)の過失相殺

過失相殺及び金銭債務の特則に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 金銭債務の不履行による損害賠償について、債権者は損害の証明をしなければ賠償を請求できず、債務者は不可抗力を抗弁とすることができる。
  • 債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
損害の証明を要せず不可抗力も抗弁とできない → 『証明を要し不可抗力を抗弁とできる』は誤り

民法第419条債権者は、損害の証明をすることを要しないe-Gov原文

正しい
418条のとおり → 正しい

民法第418条裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定めるe-Gov原文

ひっかけ金銭債務の不履行は『損害の証明不要・不可抗力を抗弁とできない』。債務不履行の過失相殺は裁判所が『必要的に考慮』(責任及び額を定める)(419条・418条)。

解説債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める(418条)。過失相殺を押さえる。

補足債務不履行の過失相殺は裁判所が必ず考慮する(責任の有無も含む・不法行為の過失相殺は額のみで任意的)。金銭債務は損害証明不要・不可抗力免責なしである。

9民法(債務不履行)の金銭債務の特則

金銭債務の特則及び過失相殺に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務の不履行に関して債権者に過失があったときであっても、裁判所は、過失相殺をすることはできない。
  • 金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
裁判所はこれを考慮して定める(過失相殺) → 『過失相殺をすることはできない』は誤り

民法第418条裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定めるe-Gov原文

正しい
419条1項のとおり → 正しい

民法第419条その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定めるe-Gov原文

ひっかけ債務不履行の過失相殺は裁判所が『必要的に考慮』。金銭債務の遅延損害金は『法定利率』(約定利率が超えるときは約定利率)(418条・419条)。

解説金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による(419条1項)。金銭債務の特則を押さえる。

補足賃料等の金銭債務の遅延損害金は法定利率(約定があればそれ)による。債権者は損害の証明を要せず、債務者は不可抗力を抗弁とできない。

10民法(債務不履行)の賠償額の予定

賠償額の予定及び履行期と履行遅滞に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。違約金は、賠償額の予定と推定する。
  • 債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
420条のとおり → 正しい

民法第420条当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができるe-Gov原文

正しい
412条1項のとおり → 正しい

民法第412条その期限の到来した時から遅滞の責任を負うe-Gov原文

ひっかけ当事者は損害賠償額を『予定』でき、違約金は賠償額の予定と『推定』。確定期限は『期限の到来時』から遅滞(420条・412条)。

解説当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。賠償額の予定は、履行の請求又は解除権の行使を妨げない。違約金は、賠償額の予定と推定する(420条)。賠償額の予定を押さえる。

補足賠償額の予定があると実損害と無関係に予定額を請求できる(履行請求・解除も妨げない)。違約金は賠償額の予定と推定される。

11民法(債務不履行)の損害賠償による代位

損害賠償による代位及び賠償額の予定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債権者が、損害賠償として、その債権の目的である物又は権利の価額の全部の支払を受けたときは、債務者は、その物又は権利について当然に債権者に代位する。
  • 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することはできず、違約金の定めも無効である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
422条のとおり → 正しい

民法第422条債務者は、その物又は権利について当然に債権者に代位するe-Gov原文

誤り
損害賠償の額を予定できる → 『予定できず違約金の定めも無効』は誤り

民法第420条当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができるe-Gov原文

ひっかけ損害賠償として物・権利の価額の全部の支払を受けると債務者が『当然に代位』(賠償者代位)。当事者は損害賠償額を『予定』できる(422条・420条)。

解説債権者が、損害賠償として、その債権の目的である物又は権利の価額の全部の支払を受けたときは、債務者は、その物又は権利について当然に債権者に代位する(422条)。損害賠償による代位を押さえる。

補足全額の損害賠償を支払った債務者は目的物・権利に代位する(賠償者代位・二重取りを防ぐ)。賠償額の予定・違約金の定めは有効である。

12民法(債務不履行)の代償請求権

代償請求権及び損害賠償による代位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債権者が損害賠償として債権の目的物の価額の全部の支払を受けたときであっても、債務者はその物について債権者に代位することはない。
  • 債務者が、その債務の履行が不能となったのと同一の原因により債務の目的物の代償である権利又は利益を取得したときは、債権者は、その受けた損害の額の限度において、債務者に対し、その権利の移転又はその利益の償還を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
債務者が当然に債権者に代位する → 『代位することはない』は誤り

民法第422条債務者は、その物又は権利について当然に債権者に代位するe-Gov原文

正しい
422条の2のとおり → 正しい

民法第422条の2その受けた損害の額の限度において、債務者に対し、その権利の移転又はその利益の償還を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ全額賠償を受けると債務者が『当然に代位』(賠償者代位)。履行不能と同一原因で得た代償は債権者が『損害の額の限度』で請求可(代償請求権)(422条・422条の2)。

解説債務者が、その債務の履行が不能となったのと同一の原因により債務の目的物の代償である権利又は利益を取得したときは、債権者は、その受けた損害の額の限度において、債務者に対し、その権利の移転又はその利益の償還を請求することができる(422条の2)。代償請求権を押さえる。

補足代償請求権は、履行不能と同一原因で債務者が保険金・損害賠償請求権等の代償を得た場合に、債権者が損害の限度でその移転・償還を請求できる制度である。

13民法(債務不履行)の債権者代位権の要件

債権者代位権及び履行不能に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときであっても、債務者に属する権利を行使することはできない。
  • 債務の履行が取引上の社会通念に照らして不能であるときであっても、債権者は、その債務の履行を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
被代位権利を行使できる(債権者代位権) → 『行使することはできない』は誤り

民法第423条債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利e-Gov原文

誤り
履行不能のとき履行を請求できない → 『履行を請求できる』は誤り

民法第412条の2債権者は、その債務の履行を請求することができないe-Gov原文

ひっかけ債権者は債権保全のため債務者の権利(被代位権利)を『行使できる』(債権者代位権)。履行不能のときは履行を『請求できない』(423条・412条の2)。

解説債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない(423条1項)。債権者代位権の要件を押さえる。

補足債権者代位権は債務者の責任財産を保全するため、債務者の権利を代わって行使する制度である(一身専属権・差押禁止権利を除く)。履行不能なら履行請求はできない。

14民法(債務不履行)の詐害行為取消請求

詐害行為取消請求及び損害賠償の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為であっても、その取消しを裁判所に請求することはできない。
  • 損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭以外の方法(原状回復)によりその内容を定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
詐害行為の取消しを裁判所に請求できる → 『請求することはできない』は誤り

民法第424条債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができるe-Gov原文

誤り
金銭をもって額を定める(金銭賠償の原則) → 『金銭以外の方法による』は誤り

民法第417条損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定めるe-Gov原文

ひっかけ債権者は債務者の詐害行為の取消しを裁判所に『請求できる』(受益者が善意のときを除く)。損害賠償は原則『金銭』(424条・417条)。

解説債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない(424条1項)。詐害行為取消請求を押さえる。

補足詐害行為取消権は、債務者が責任財産を不当に減少させる行為をした場合に、裁判所に取消しを請求する制度である(受益者が善意のときは取り消せない)。損害賠償は金銭賠償が原則である。

15民法(債務不履行)の債務不履行による損害賠償

債務不履行による損害賠償及び過失相殺に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときであっても、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することはできない。
  • 債務の不履行に関して債権者に過失があったときであっても、裁判所は、過失相殺をすることができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
損害の賠償を請求できる → 『請求することはできない』は誤り

民法第415条債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができるe-Gov原文

誤り
裁判所はこれを考慮して定める(過失相殺) → 『過失相殺をすることができない』は誤り

民法第418条裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定めるe-Gov原文

ひっかけ債務不履行では『損害賠償請求』が可(帰責事由がないときを除く)。債権者に過失があれば裁判所が『過失相殺』(415条・418条)。

解説債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない(415条1項)。債務不履行による損害賠償を押さえる。

補足債務不履行では帰責事由があれば損害賠償を請求できる(帰責事由がないときは免責)。債権者に過失があれば過失相殺により責任・額が減額される。

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