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賃貸住宅管理業法・第2

特定転貸事業者(サブリース規制)の問題(10問)

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この章で扱う論点10論点

誇大広告等の禁止不当な勧誘等の禁止と罰則特定賃貸借契約の締結前重要事項説明特定賃貸借契約の定義・締結時書面特定転貸事業者への指示・業務停止命令書類の閲覧と立入検査特定賃貸借契約と特定転貸事業者の定義誇大広告等の禁止の対象者と対象事項不当な勧誘等の禁止における事実不告知・不実告知特定賃貸借契約の適正化のための申出

問題と解説を読む10

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1誇大広告等の禁止

特定賃貸借契約(サブリース)の誇大広告等の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 誇大広告等の禁止の規定は、特定転貸事業者には適用されるが、その勧誘者には適用されない。
  • 特定転貸事業者等は、特定賃貸借契約の条件について広告をするとき、家賃や維持保全の実施方法等について著しく事実に相違する表示をしてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
勧誘者に適用されないとするのは誤り

賃貸住宅管理業法第28条特定転貸事業者又は勧誘者e-Gov原文

正しい
誇大広告は禁止

賃貸住宅管理業法第28条著しく事実に相違する表示をしe-Gov原文

ひっかけ勧誘者を規制対象から外すのは誤り。勧誘者も含む。

解説サブリース規制では、特定転貸事業者だけでなく勧誘者(事業者に勧誘を行わせる者)も「特定転貸事業者等」として規制対象になる(28条)。家賃・維持保全の実施方法・契約解除等について、著しく事実に相違し又は著しく優良・有利と誤認させる広告(誇大広告等)は禁止。

補足いわゆる「家賃保証」の表示でも、減額リスク等を打ち消す表示がなければ誇大広告となりうる。

2不当な勧誘等の禁止と罰則

特定賃貸借契約に関する不当な勧誘等の禁止について、次のア・イの記述の正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特定転貸事業者等は、特定賃貸借契約の締結の勧誘をするに際し、相手方の判断に影響を及ぼす重要な事項について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない。
  • 不当な勧誘として故意に事実を告げない行為をしても、罰則が科されることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
不当勧誘は禁止

賃貸住宅管理業法第29条故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為e-Gov原文

誤り
罰則なしとするのは誤り

賃貸住宅管理業法第42条故意に事実を告げず、又は不実のことを告げたときe-Gov原文

ひっかけ不当勧誘に「罰則なし」は誤り。29条1号違反は刑事罰の対象。

解説サブリースの勧誘では、相手方の判断に影響する重要事項について、故意に事実を告げない・不実を告げる行為が禁止される(29条1号)。これに違反すると刑事罰(6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金等)の対象になる(42条)。威迫や迷惑な時間の勧誘等も省令で禁止されている。

補足誇大広告等の禁止(28条)違反にも別途、措置命令や罰則の仕組みがある。

3特定賃貸借契約の締結前重要事項説明

特定賃貸借契約の締結前の書面交付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特定転貸事業者は、特定賃貸借契約を締結しようとするときは、原則として相手方となろうとする者に対し、契約を締結するまでに重要事項について書面を交付して説明しなければならない。
  • 特定転貸事業者は、相手方となろうとする者の承諾を得れば、書面の交付に代えて電磁的方法により提供することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
締結前の重要事項説明は義務

賃貸住宅管理業法第30条書面を交付して説明しなければならないe-Gov原文

正しい
承諾があれば電磁的提供が可能

賃貸住宅管理業法第30条承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができるe-Gov原文

ひっかけオーナー(賃貸人)が相手方でも、専門知識を有する者でない限り説明は省略できない。

解説特定転貸事業者は、サブリース契約(特定賃貸借契約)の締結前に、家賃や維持保全の実施方法等の重要事項を書面交付して説明しなければならない(30条1項)。相手方の承諾があれば電磁的方法による提供も可能(同2項)。これは管理受託契約の重要事項説明(13条)と並ぶサブリース版の規律。

補足重要事項説明の相手方が宅建業者等であれば、説明の相手方から除外されることがある。

4特定賃貸借契約の定義・締結時書面

特定賃貸借契約(サブリース)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特定賃貸借契約とは、賃借人が賃貸住宅を第三者に転貸する事業を営むことを目的とせずに締結される、通常の賃貸借契約をいう。
  • 特定転貸事業者は、特定賃貸借契約を締結したときでも、相手方に書面を交付する義務はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
「転貸目的でない通常の賃貸借」は誤り

賃貸住宅管理業法第2条第三者に転貸する事業を営むことを目的として締結されるものe-Gov原文

誤り
書面交付義務なしとするのは誤り

賃貸住宅管理業法第31条遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならないe-Gov原文

ひっかけ特定賃貸借契約は「転貸事業目的」が要件。通常の賃貸借と取り違えない。

解説特定賃貸借契約(サブリース原賃貸借)は、賃借人が賃貸住宅を第三者に転貸する事業を目的として締結される賃貸借(2条4項)。これに基づき転貸する者が特定転貸事業者(同5項)。締結時には相手方へ遅滞なく契約内容を記載した書面を交付しなければならない(31条)。

補足賃借人が賃貸人と密接な関係を有する者である場合は、特定賃貸借契約から除かれることがある(2条4項括弧書)。

5特定転貸事業者への指示・業務停止命令

特定転貸事業者に対する国土交通大臣の監督に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国土交通大臣は、特定転貸事業者の違反に対して指示をすることはできるが、特定賃貸借契約に関する業務の停止を命ずることはできない。
  • 国土交通大臣は、特定転貸事業者が誇大広告等の禁止等の規定に違反した場合において特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めるときは、違反の是正のための措置を指示することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
業務停止を命じられないとするのは誤り

賃貸住宅管理業法第34条特定賃貸借契約に関する業務の全部若しくは一部を停止すべきことを命ずるe-Gov原文

正しい
指示は可能

賃貸住宅管理業法第33条当該違反の是正のための措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができるe-Gov原文

ひっかけサブリースで「業務停止は命じられない」は誤り。指示の先に業務停止命令がある。

解説サブリース規制の監督も段階的。まず指示(33条)、より重い処分として勧誘の停止・業務停止命令(34条)がある。勧誘者も指示・命令の対象。指示・命令をしたときは国土交通大臣はその旨を公表しなければならない(33条3項・34条3項)。

補足適正化のため報告徴収・立入検査もできる(36条)。

6書類の閲覧と立入検査

特定転貸事業者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特定転貸事業者は、業務及び財産の状況を記載した書類を備え置く義務はあるが、相手方となろうとする者から求めがあっても閲覧させる必要はない。
  • 特定賃貸借契約の適正化を図るための立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
閲覧不要とするのは誤り

賃貸住宅管理業法第32条求めに応じ、閲覧させなければならないe-Gov原文

誤り
犯罪捜査のためと解するのは誤り

賃貸住宅管理業法第36条犯罪捜査のために認められたものと解してはならないe-Gov原文

ひっかけ行政の立入検査を「犯罪捜査のため」とするのは典型的な誤り。行政調査と犯罪捜査は別。

解説特定転貸事業者は業務・財産状況の書類を備え置き、相手方等の求めに応じて閲覧させなければならない(32条)。行政の報告徴収・立入検査の権限(26条・36条)は監督のためのもので、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない(各3項)。

補足立入検査の職員は身分証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

7特定賃貸借契約と特定転貸事業者の定義

賃貸住宅管理業法上の特定賃貸借契約及び特定転貸事業者の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 「特定賃貸借契約」とは、賃貸住宅の賃貸借契約のうち、賃借人が当該賃貸住宅を第三者に転貸する事業を営むことを目的として締結されるものをいう。
  • 「特定転貸事業者」とは、特定賃貸借契約に基づき賃借した賃貸住宅を第三者に転貸する事業を営む者をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
転貸事業を営む目的で結ぶ賃貸借がマスターリース

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第2条賃借人が当該賃貸住宅を第三者に転貸する事業を営むことを目的として締結されるものをいうe-Gov原文

正しい
マスターリースで借り上げ転貸する業者

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第2条特定賃貸借契約に基づき賃借した賃貸住宅を第三者に転貸する事業を営む者をいうe-Gov原文

ひっかけマスターリース=特定賃貸借契約、サブリース業者=特定転貸事業者。

解説サブリース規制の対象は、オーナーから賃貸住宅を借り上げる『特定賃貸借契約(マスターリース)』と、それを転貸する『特定転貸事業者(サブリース業者)』。賃貸住宅管理業の登録とは別枠で、誇大広告・不当勧誘・重要事項説明等の行為規制がかかる。

補足賃貸人と密接な関係を有する者を賃借人とする契約は特定賃貸借契約から除かれる。

8誇大広告等の禁止の対象者と対象事項

賃貸住宅管理業法上の誇大広告等の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 誇大広告等の禁止は、特定転貸事業者のみならず、特定転貸事業者が特定賃貸借契約の締結についての勧誘を行わせる者(勧誘者)も、その規制の対象となる。
  • 誇大広告等の禁止の対象となる事項には、特定転貸事業者が支払うべき家賃や賃貸住宅の維持保全の実施方法は含まれない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
勧誘を委ねられた勧誘者も規制対象

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第28条特定転貸事業者が特定賃貸借契約の締結についての勧誘を行わせる者をいうe-Gov原文

誤り
支払家賃や維持保全方法も規制対象事項

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第28条特定賃貸借契約に基づき特定転貸事業者が支払うべき家賃、賃貸住宅の維持保全の実施方法、特定賃貸借契約の解除に関する事項e-Gov原文

ひっかけ規制対象は勧誘者にも及ぶ。家賃・維持保全方法も対象事項。

解説サブリースの誇大広告・不当勧誘の規制は、特定転貸事業者だけでなく『勧誘者』(建設会社・不動産業者・コンサル等、業者から勧誘を委ねられた者)にも及ぶ。規制対象事項は、支払家賃・維持保全の実施方法・契約解除に関する事項等。『家賃保証』をめぐるトラブルが立法の背景。

補足『著しく事実に相違』『実際よりも著しく優良・有利と誤認させる』表示が禁止される。

9不当な勧誘等の禁止における事実不告知・不実告知

賃貸住宅管理業法上の不当な勧誘等の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不当な勧誘等として禁止されるのは、特定賃貸借契約の締結の勧誘をするに際して重要な事項を告げない行為に限られ、既に締結された契約の解除を妨げるための行為は含まれない。
  • 特定転貸事業者等は、相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項につき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
解除を妨げる場面の不当行為も禁止される

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第29条特定賃貸借契約の締結の勧誘をするに際し、又はその解除を妨げるためe-Gov原文

正しい
故意の事実隠し・嘘の告知は不当勧誘

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第29条故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為e-Gov原文

ひっかけ締結勧誘時だけでなく『解除妨害』も対象。故意の不告知・不実告知が要件。

解説不当な勧誘等の禁止(29条)は、契約締結の勧誘の場面だけでなく『解除を妨げるため』の場面にも及ぶ。禁止されるのは、相手方の判断に影響する重要事項について、故意に事実を告げない(不告知)・不実のことを告げる(不実告知)行為。

補足威迫行為や迷惑を覚えさせる時間の勧誘等は、国土交通省令で定める禁止行為に当たる。

10特定賃貸借契約の適正化のための申出

賃貸住宅管理業法上の特定賃貸借契約の適正化を図るための申出に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めて国土交通大臣に申出をすることができるのは、当該特定賃貸借契約の当事者に限られる。
  • 国土交通大臣は、申出があった場合でも調査を行う義務を負わず、措置をとるか否かは全くその裁量に委ねられている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
誰でも国土交通大臣に申出できる

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第35条何人も、特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めるときは、国土交通大臣に対し、その旨を申し出てe-Gov原文

誤り
大臣は調査し事実なら措置をとる義務を負う

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第35条必要な調査を行い、その申出の内容が事実であると認めるときは、この法律に基づく措置その他適当な措置をとらなければならないe-Gov原文

ひっかけ申出は『何人も』可能。大臣は調査・措置の義務を負う。

解説特定賃貸借契約の適正化のための申出制度(35条)は、被害の早期是正のため『何人も』国土交通大臣に申出ができる。大臣は申出を受けたら調査を行い、事実であれば法に基づく措置等をとる義務を負う(裁量で放置できない)。

補足サブリーストラブルの是正には、行政による指示・業務停止命令という監督手段も用意されている。

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