問1労働基準法上の労働条件の明示
労働基準法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
- イ.就業規則で労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 15条1項のとおり → 正しい
労働基準法第15条「労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 91条のとおり → 正しい
労働基準法第91条「その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」e-Gov原文
ひっかけ労働契約締結時は『賃金・労働時間その他の労働条件』を明示。減給の制裁は『一回は平均賃金一日分の半額まで・総額は賃金総額の10分の1まで』(15条・91条)。
解説使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。賃金・労働時間等の一定事項は書面の交付等の方法により明示しなければならない(15条1項)。労働条件の明示を押さえる。
補足明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除できる(15条2項)。減給の制裁には上限がある(91条)。
問2労働基準法上の賠償予定の禁止
賠償予定の禁止及び制裁規定の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
- イ.就業規則で減給の制裁を定める場合においては、一回の減給の額が平均賃金の一日分を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてもよい。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 16条のとおり → 正しい
労働基準法第16条「違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 一日分の半額・10分の1を超えてはならない → 『超えてもよい』は誤り
労働基準法第91条「その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」e-Gov原文
ひっかけ労働契約の不履行に『違約金・損害賠償額の予定』は禁止(実損害の賠償請求は可)。減給の制裁は上限あり(16条・91条)。
解説使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない(16条、賠償予定の禁止)。労働基準法上の賠償予定の禁止を押さえる。
補足違約金・損害賠償額の予定は労働者の足止め策となるため禁止される。実際に生じた損害の賠償を請求することまでは禁止されない。
問3前借金相殺の禁止
前借金相殺の禁止及び休業補償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。
- イ.労働者が療養のため労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中、平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 17条のとおり → 正しい
労働基準法第17条「前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 76条1項のとおり → 正しい
労働基準法第76条「平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない」e-Gov原文
ひっかけ『前借金その他労働を条件とする前貸の債権』と賃金の相殺は禁止(人身拘束の防止)。業務上の療養で休業したら平均賃金の『60%』の休業補償(17条・76条)。
解説使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない(17条、前借金相殺の禁止)。前借金相殺の禁止を押さえる。
補足前借金と賃金の相殺は労働者を借金で拘束することにつながるため禁止される。業務上の負傷・疾病では療養補償・休業補償等の災害補償が使用者の無過失責任として行われる。
問4労働基準法上の解雇制限
解雇制限及び解雇の予告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後三十日間並びに産前産後の女性が所定の規定によつて休業する期間及びその後三十日間は、原則として解雇してはならない。
- イ.使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも十四日前にその予告をすれば足りる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 19条1項のとおり → 正しい
労働基準法第19条「療養のために休業する期間及びその後三十日間」e-Gov原文
- イ.誤り
- 少なくとも30日前 → 『十四日前で足りる』は誤り
労働基準法第20条「少くとも三十日前にその予告をしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ『業務上の傷病の療養休業期間+その後30日間』『産前産後の休業期間+その後30日間』は解雇禁止。解雇予告は『30日前』(19条・20条)。
解説使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が65条の規定によって休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。ただし打切補償を支払う場合又は天災事変等で事業継続が不可能となった場合はこの限りでない(19条1項)。労働基準法上の解雇制限を押さえる。
補足業務上の傷病の療養期間・産前産後の休業期間とその後30日間は解雇が制限される。労働者が最も保護を要する時期の解雇を禁じる趣旨である。
問5労働基準法上の解雇の予告
解雇の予告及び療養補償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも三十日前にその予告をしなければならず、三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
- イ.労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 20条のとおり → 正しい
労働基準法第20条「少くとも三十日前にその予告をしなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 75条1項のとおり → 正しい
労働基準法第75条「その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ解雇は『30日前の予告』又は『30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)』。業務上の傷病は使用者が『療養補償』(20条・75条)。
解説使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければならない(20条)。解雇の予告を押さえる。
補足解雇には30日前の予告か解雇予告手当が必要である。予告日数は支払った平均賃金の日数分だけ短縮できる。天災事変等・労働者の責に帰すべき事由による場合は例外がある。
問6労働基準法上の賃金の支払
賃金の支払及び休業手当に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃金は、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合等を除き、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
- イ.使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の四十の手当を支払えば足りる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 24条1項のとおり → 正しい
労働基準法第24条「通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 平均賃金の60%以上 → 『100分の40で足りる』は誤り
労働基準法第26条「その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」e-Gov原文
ひっかけ賃金は『通貨・直接・全額』払が原則(+毎月1回以上・一定期日)。使用者の責による休業は『平均賃金の60%以上』の休業手当(24条・26条)。
解説賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合等はこの限りでない(24条1項)。労働基準法上の賃金の支払を押さえる。
補足賃金支払の5原則(通貨払・直接払・全額払・毎月1回以上払・一定期日払)である。使用者の責による休業には平均賃金の60%以上の休業手当が必要である。
問7労働基準法上の休業手当
休業手当に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者の責に帰すべき事由による休業の場合であつても、使用者は、休業期間中の労働者に対して手当を支払う必要はない。
- イ.使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 60%以上の休業手当を支払う → 『支払う必要はない』は誤り
労働基準法第26条「その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 26条のとおり → 正しい
労働基準法第26条「その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」e-Gov原文
ひっかけ『使用者の責に帰すべき事由』による休業では、休業期間中の労働者に平均賃金の『60%以上』の休業手当(26条)。
解説使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない(26条、休業手当)。労働基準法上の休業手当を押さえる。
補足使用者の経営上の障害等による休業でも、使用者の責に帰すべき事由に当たれば平均賃金の60%以上の休業手当が必要である。労働者の生活保障の趣旨である。
問8出来高払制の保障給
出来高払制の保障給に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じた一定額の賃金の保障をする必要はない。
- イ.出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 一定額の賃金の保障をする → 『保障をする必要はない』は誤り
労働基準法第27条「労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 27条のとおり → 正しい
労働基準法第27条「労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ出来高払制その他の請負制の労働者には、使用者は『労働時間に応じた一定額の賃金の保障』(保障給)(27条)。
解説出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない(27条、出来高払制の保障給)。出来高払制の保障給を押さえる。
補足出来高払制では労働者の責によらず賃金が著しく低くなるおそれがあるため、労働時間に応じた一定額の保障給が必要である。労働者の生活保障の趣旨である。
問9労働基準法上の年次有給休暇
年次有給休暇に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、その雇入れの日から起算して一年間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、十労働日の有給休暇を与えれば足りる。
- イ.使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 6箇月間継続勤務 → 『一年間継続勤務』は誤り
労働基準法第39条「その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 39条1項のとおり → 正しい
労働基準法第39条「その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない」e-Gov原文
ひっかけ年次有給休暇は『6箇月間継続勤務+全労働日の8割以上出勤』で『10労働日』付与(39条)。
解説使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない(39条1項)。以後継続勤務年数に応じて付与日数が加算される。労働基準法上の年次有給休暇を押さえる。
補足年次有給休暇は雇入れから6箇月継続勤務・8割以上出勤で10日付与され、以後1年ごとに加算される(最大20日)。年10日以上付与される労働者には年5日の時季指定義務がある。
問10就業規則の作成及び届出の義務
就業規則の作成及び届出の義務並びに賠償予定の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.常時十人以上の労働者を使用する使用者は、所定の事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。
- イ.使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 89条のとおり → 正しい
労働基準法第89条「常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 16条のとおり → 正しい
労働基準法第16条「違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」e-Gov原文
ひっかけ『常時10人以上』の労働者を使用する使用者は就業規則を作成し『行政官庁に届出』。労働契約の不履行に違約金等の予定は禁止(89条・16条)。
解説常時10人以上の労働者を使用する使用者は、始業終業の時刻・休憩時間・休日・休暇、賃金の決定計算支払方法等の所定の事項について就業規則を作成し、行政官庁(所轄労働基準監督署長)に届け出なければならない。変更した場合も同様である(89条)。就業規則の作成及び届出の義務を押さえる。
補足就業規則の作成・届出義務は常時10人以上の労働者を使用する事業場に課される。10人未満の事業場には作成義務がない。
問11労働基準法上の就業規則の作成の手続
就業規則の作成の手続及び就業規則の届出義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、これがない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
- イ.常時五人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 90条1項のとおり → 正しい
労働基準法第90条「労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 常時10人以上 → 『常時五人以上』は誤り
労働基準法第89条「常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない」e-Gov原文
ひっかけ就業規則の作成変更には過半数労働組合又は過半数代表者の『意見を聴く』(同意ではない)。作成届出義務は『常時10人以上』(90条・89条)。
解説使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合、ない場合は労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない(90条1項)。就業規則の作成の手続を押さえる。
補足就業規則の作成・変更には過半数代表等の意見聴取が必要だが、同意までは不要である。届出には意見書を添付する。作成義務は常時10人以上の事業場に課される。
問12制裁規定の制限
制裁規定の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.就業規則で労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、一回の減給の額が平均賃金の一日分を超えてもよい。
- イ.就業規則で労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 一回の額は一日分の半額を超えてはならない → 『一日分を超えてもよい』は誤り
労働基準法第91条「その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 91条のとおり → 正しい
労働基準法第91条「その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」e-Gov原文
ひっかけ減給の制裁は『一回=平均賃金一日分の半額まで』『総額=一賃金支払期の賃金総額の10分の1まで』(91条)。
解説就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない(91条、制裁規定の制限)。制裁規定の制限を押さえる。
補足減給の制裁は労働者の生活に大きく影響するため上限が定められている。一回の減給は平均賃金一日分の半額まで、総額は一賃金支払期の賃金総額の10分の1までである。
問13労働基準法上の療養補償
療養補償及び賃金の支払に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合であつても、使用者は、その療養の費用を負担する必要はない。
- イ.賃金は、労働者の同意があれば、通貨以外のもので、労働者の代理人に対して支払うことができるのが原則である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 療養の費用を負担する → 『負担する必要はない』は誤り
労働基準法第75条「その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 通貨で直接労働者に全額払が原則 → 『通貨以外で代理人に支払えるのが原則』は誤り
労働基準法第24条「通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」e-Gov原文
ひっかけ業務上の傷病は使用者が『療養補償』(費用負担)。賃金は『通貨・直接・全額』払が原則(代理人・通貨以外は原則不可)(75条・24条)。
解説労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない(75条1項、療養補償)。労働基準法上の療養補償を押さえる。
補足災害補償(療養補償・休業補償等)は使用者の無過失責任である。実際には労災保険で給付される。賃金は直接労働者本人に支払い、代理人(親権者等)への支払は原則できない。
問14労働基準法上の休業補償
休業補償及び解雇制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.労働者が療養のため労働することができないために賃金を受けない場合であつても、使用者は、休業補償を行う必要はない。
- イ.使用者は、労働者が業務上負傷し療養のために休業する期間中であつても、いつでも自由に当該労働者を解雇することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 60%の休業補償を行う → 『行う必要はない』は誤り
労働基準法第76条「平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 療養休業期間及びその後30日間は解雇制限 → 『いつでも自由に解雇できる』は誤り
労働基準法第19条「療養のために休業する期間及びその後三十日間」e-Gov原文
ひっかけ業務上の傷病で療養休業し賃金を受けないときは平均賃金の『60%』の休業補償。療養休業期間+その後30日間は『解雇制限』(76条・19条)。
解説労働者が前条の規定による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の100分の60の休業補償を行わなければならない(76条1項、休業補償)。労働基準法上の休業補償を押さえる。
補足業務上の傷病による休業には休業補償(平均賃金の60%)が必要で、その療養休業期間とその後30日間は解雇が制限される。使用者の無過失責任である。
問15一箇月単位の変形労働時間制
一箇月単位の変形労働時間制及び前借金相殺の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用者は、一箇月単位の変形労働時間制を、労使協定又は就業規則その他これに準ずるものの定めなしに、当然に採用することができる。
- イ.使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 労使協定又は就業規則等の定めが必要 → 『定めなしに当然に採用できる』は誤り
労働基準法第32条の2「就業規則その他これに準ずるものにより、一箇月以内の一定の期間を平均し」e-Gov原文
- イ.誤り
- 相殺してはならない → 『相殺することができる』は誤り
労働基準法第17条「前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」e-Gov原文
ひっかけ1箇月単位の変形労働時間制は『労使協定又は就業規則その他これに準ずるもの』の定めが必要。前借金と賃金の相殺は禁止(32条の2・17条)。
解説使用者は、労使協定又は就業規則その他これに準ずるものにより、1箇月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えない定めをしたときは、その定めにより、特定の週・日に法定労働時間を超えて労働させることができる(32条の2、1箇月単位の変形労働時間制)。一箇月単位の変形労働時間制を押さえる。
補足1箇月単位の変形労働時間制は、労使協定又は就業規則等で定めれば、特定の週・日に法定労働時間を超えて労働させても時間外労働とならない制度である。繁閑のある業務の労働時間の弾力化を図る。