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労働安全衛生法・第5

作業環境測定の問題(8問)

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問題と解説を読む8問・答え付き

答え・解説つきで8問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1作業環境測定の実施義務と測定士による実施

労働安全衛生法令上の作業環境測定の実施に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で政令で定めるものについて、必要な作業環境測定を行い、その結果を記録しておかなければならない。
  • 事業者は、指定作業場について作業環境測定を行うときは、その使用する作業環境測定士にこれを実施させなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
法65条1項は事業者に測定の実施を義務づける → あわせて結果の記録も義務 → 記述は条文どおりで正しい

労働安全衛生法第65条第1項必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならないe-Gov原文

正しい
作業環境測定法3条1項は指定作業場の測定を作業環境測定士に実施させる義務を課す → 記述は条文どおりで正しい

作業環境測定法第3条第1項その使用する作業環境測定士にこれを実施させなければならないe-Gov原文

ひっかけ作業環境測定は『事業者の義務』。ただし指定作業場では、事業者が自由に誰に測らせてもよいわけではなく、作業環境測定士に実施させる(できないときは作業環境測定機関に委託する)という縛りがかかる点に注意。

解説作業環境測定の出発点は労働安全衛生法65条1項である。同項は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で政令で定めるものについて、事業者に『必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておく』義務を課す。どの作業場が対象かは法律本文ではなく政令(労働安全衛生法施行令)に委ねられている点が、衛生管理者の『50人』と同じく頻出の構造である。さらに、この65条1項の作業場のうち政令で定めるものは『指定作業場』と呼ばれ(作業環境測定法2条3号)、指定作業場の測定は作業環境測定法3条1項により、事業者が『その使用する作業環境測定士にこれを実施させなければならない』。自社で実施できないときは作業環境測定機関に委託する(同条2項)。つまり『測定義務は事業者にあるが、指定作業場では測定士が実際に手を動かす』という二段構えを押さえる。

補足作業環境測定の結果の記録の保存方法・期間などの細目は厚生労働省令で定められる。測定対象や測定士の要否は作業場の種類によって異なるので、まず『65条1項の対象か → 指定作業場か』の順で考えるとよい。

2作業環境測定基準に従った測定

労働安全衛生法上の作業環境測定の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 労働安全衛生法65条1項の規定による作業環境測定は、厚生労働大臣の定める作業環境測定基準に従って行わなければならない。
  • 作業環境測定基準は、各事業者が作業場の実情に応じて独自に定めることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
法65条2項は測定を作業環境測定基準に従って行うことを義務づける → 記述は条文どおりで正しい

労働安全衛生法第65条第2項厚生労働大臣の定める作業環境測定基準に従つて行わなければならないe-Gov原文

誤り
65条2項は『厚生労働大臣の定める』作業環境測定基準とする → 各事業者が独自に定めるとする記述は誤り

労働安全衛生法第65条第2項厚生労働大臣の定める作業環境測定基準e-Gov原文

ひっかけ作業環境測定の『やり方』は事業者任せではなく、厚生労働大臣が定める作業環境測定基準で統一されている。『各事業者が独自に』『所轄労働基準監督署長が』など、基準を定める主体をすり替えるひっかけに注意。

解説労働安全衛生法65条は、1項で測定の実施・記録義務を、2項で測定の『方法』を規律する。2項は、1項の作業環境測定を『厚生労働大臣の定める作業環境測定基準に従つて行わなければならない』とし、デザイン(測定点の決め方)・サンプリング・分析方法といった具体的手順を全国一律の基準にそろえている。これにより、同じ有害要因の作業場であれば事業場をまたいで測定結果を比較できる。具体的な数値や手順そのものは法律本文ではなく告示である作業環境測定基準に委ねられているため、試験では『基準に従って行う義務がある/その基準は厚生労働大臣が定める』という枠組みを押さえれば足りる。なお同条3項では、厚生労働大臣が測定の適切・有効な実施のための作業環境測定指針を公表することも定められている。

補足作業環境測定基準・作業環境測定指針はいずれも厚生労働大臣が定める・公表するものであり、事業者や個々の作業環境測定士が独自に設定するものではない。

3作業環境測定の結果の評価に基づく措置

労働安全衛生法上の作業環境測定の結果の評価とこれに基づく措置に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 作業環境測定の結果の評価に基づいて必要な措置を講ずる義務を負うのは、その作業環境測定を実施した作業環境測定士である。
  • 事業者は、作業環境測定の結果の評価に基づいて、労働者の健康を保持するため必要があると認められるときは、その他の適切な措置を講じなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
65条の2第1項は『事業者は…措置を講じなければならない』とする → 主体を測定士とする記述は誤り

労働安全衛生法第65条の2第1項事業者は、前条第一項又は第五項の規定による作業環境測定の結果の評価に基づいてe-Gov原文

正しい
65条の2第1項は事業者に評価に基づく措置を義務づける → 記述は条文どおりで正しい

労働安全衛生法第65条の2第1項その他の適切な措置を講じなければならないe-Gov原文

ひっかけ測定 → 評価 → 措置という流れで、最後の『措置』を講ずる主体は一貫して事業者。実際に測定・評価の作業をするのが作業環境測定士であっても、改善措置の法的義務者は事業者であるという主体のすり替えに注意。

解説労働安全衛生法65条の2第1項は、作業環境測定の結果を評価した上で、労働者の健康を保持するため必要があると認められるときは、事業者に対し『施設又は設備の設置又は整備、健康診断の実施その他の適切な措置』を講ずる義務を課す。ここで条文が義務者として明記しているのは『事業者』であり、測定や評価の実務を担う作業環境測定士ではない。作業環境測定法上、指定作業場の測定は作業環境測定士が実施するが、それは測定という事実行為の担い手にすぎず、測定結果を踏まえて作業環境を改善する法的責任は事業者にある。『測定・評価をした者=措置義務者』ではない点が、本条のひっかけポイントである。条文が例示する措置(施設・設備の設置・整備、健康診断の実施)も、いずれも事業者が事業場に対して行う対応であることを確認しておく。

補足措置の例として条文が挙げる『施設又は設備の設置又は整備』『健康診断の実施』は例示であり、『その他の適切な措置』として作業方法の改善や保護具の使用なども含まれ得る。義務の主体はいずれの場合も事業者である。

4評価の基準と評価結果の記録

労働安全衛生法上の作業環境測定の結果の評価に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 事業者は、作業環境測定の結果の評価を行うに当たっては、厚生労働大臣の定める作業環境測定基準に従って行わなければならない。
  • 事業者は、作業環境測定の結果の評価を行ったときであっても、その評価の結果を記録しておく必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
65条の2第2項は評価を『作業環境評価基準』に従って行うとする → 『作業環境測定基準』とする記述は誤り

労働安全衛生法第65条の2第2項厚生労働大臣の定める作業環境評価基準に従つて行わなければならないe-Gov原文

誤り
65条の2第3項は評価結果の記録を義務づける → 記録不要とする記述は誤り

労働安全衛生法第65条の2第3項その結果を記録しておかなければならないe-Gov原文

ひっかけ『測定』が従う基準は作業環境測定基準(65条2項)、『評価』が従う基準は作業環境評価基準(65条の2第2項)。名前が一字違いで紛らわしく、入れ替えのひっかけが典型。さらに、測定結果(65条1項)も評価結果(65条の2第3項)もそれぞれ記録義務がある点を混同しないこと。

解説労働安全衛生法65条の2は、測定の次の段階である『評価』を規律する。評価そのものは1項の措置義務の前提であり、2項はその評価を『厚生労働大臣の定める作業環境評価基準に従つて行わなければならない』とする。ここで押さえるべきは、測定の方法を縛るのが65条2項の『作業環境測定基準』、評価の方法を縛るのが65条の2第2項の『作業環境評価基準』という、二つの別個の基準の対応関係である。名称が似ているため、評価に測定基準を当てる(またはその逆の)ひっかけが出やすい。加えて3項は、事業者が評価を行ったときに『その結果を記録しておかなければならない』と定め、測定結果の記録(65条1項)とは別に、評価結果についても記録義務を課している。『測定基準/評価基準』『測定結果の記録/評価結果の記録』を二段の対で整理しておくとよい。

補足評価の具体的な手法や管理区分の判定方法は告示である作業環境評価基準に委ねられている。試験対策としては、評価が従う基準の名称が『作業環境評価基準』であること、評価結果にも記録義務があることの二点を確実に押さえれば足りる。

5指定作業場における作業環境測定の実施と委託

作業環境測定法上の指定作業場における作業環境測定の実施に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 事業者は、労働安全衛生法第65条第1項の規定により指定作業場について作業環境測定を行うときは、その使用する作業環境測定士にこれを実施させなければならない。
  • 事業者は、自らその使用する作業環境測定士に作業環境測定を実施させることができないときは、当該作業環境測定を作業環境測定機関に委託しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
指定作業場は測定士による測定が義務

作業環境測定法第3条その使用する作業環境測定士にこれを実施させなければならないe-Gov原文

正しい
委託は「することができる」ではなく義務

作業環境測定法第3条当該作業環境測定を作業環境測定機関に委託しなければならないe-Gov原文

ひっかけ指定作業場は「測定士に実施させる」義務、できなければ「測定機関に委託する」義務。どちらも努力義務ではなく義務。

解説作業環境測定法3条は、指定作業場(労働安全衛生法65条1項の作業場のうち政令で定めるもの)について、(1)自社の作業環境測定士に実施させる、(2)それができないときは作業環境測定機関に委託する、という二段構えの義務を定める。「委託することができる(任意)」と書けば誤り。測定そのものの義務(安衛法65条)や結果の評価(65条の2)とは別に、誰が測るかを定めた条文である点を押さえる。

補足ただし国又は地方公共団体の機関その他の機関で厚生労働大臣が指定するものに委託するときは、作業環境測定機関への委託の限りでない(3条2項ただし書)。

6作業環境測定士の資格及び登録の主体

作業環境測定法上の作業環境測定士の資格及び登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 作業環境測定士試験に合格し、かつ、厚生労働大臣又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う講習を修了した者その他これと同等以上の能力を有すると認められる者で厚生労働省令で定めるものは、作業環境測定士となる資格を有する。
  • 作業環境測定士となる資格を有する者が作業環境測定士となるには、都道府県労働局長の登録を受けなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
資格要件は5条に明記

作業環境測定法第5条作業環境測定士となる資格を有するe-Gov原文

誤り
「都道府県労働局長の登録」は誤り

作業環境測定法第2条厚生労働大臣の登録を受けe-Gov原文

ひっかけ測定士(個人)の登録は厚生労働大臣。都道府県労働局長が出てくるのは講習を行う者の登録や作業環境測定機関の登録の場面。

解説作業環境測定士になるには、(1)試験合格+講習修了等で資格を得て(5条)、(2)作業環境測定士名簿に登録(7条)という段階を踏む。第一種・第二種作業環境測定士はいずれも「厚生労働大臣の登録を受け」る者と定義されており(2条5号・6号)、登録主体を「都道府県労働局長」とすり替える出題に注意する。都道府県労働局長は、講習を行う者の登録(5条)や作業環境測定機関の登録(2条7号・33条2項の「厚生労働大臣又は都道府県労働局長」)の場面で登場する。

補足講習は、厚生労働大臣又は都道府県労働局長の登録を受けた者(登録講習機関)が行う(5条)。

7作業環境測定機関の登録

作業環境測定法上の作業環境測定機関の登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 作業環境測定機関になろうとする者は、作業環境測定士名簿に登録を受けなければならない。
  • 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、作業環境測定機関の登録の申請が厚生労働省令で定める基準に適合していると認めるときでなければ、登録をしてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
名簿の取り違えで誤り

作業環境測定法第33条作業環境測定機関名簿e-Gov原文

正しい
基準適合が登録の要件

作業環境測定法第33条厚生労働省令で定める基準に適合していると認めるときでなければe-Gov原文

ひっかけ測定士は「作業環境測定士名簿」、測定機関は「作業環境測定機関名簿」。名簿の名前を入れ替える出題に注意。

解説作業環境測定機関になろうとする者は、作業環境測定機関名簿に登録を受ける(33条1項)。登録は、厚生労働大臣又は都道府県労働局長が、申請が厚生労働省令で定める基準に適合すると認めるときに行う(33条2項)。測定士(個人)の登録先である作業環境測定士名簿(7条)と混同させる選択肢が頻出する。

補足作業環境測定機関は、厚生労働大臣又は都道府県労働局長の登録を受け、他人の求めに応じて事業場における作業環境測定を行うことを業とする者をいう(2条7号)。

8作業環境測定士の区分(第一種・第二種)

作業環境測定法上の作業環境測定士の区分(第一種・第二種)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 第二種作業環境測定士は、第一種作業環境測定士という名称を用いることができる。
  • 第二種作業環境測定士は、厚生労働省令で定める機器を用いて行う分析(解析を含む。)の業務を含めて、指定作業場についての作業環境測定の業務を行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
「用いることができる」は誤り

作業環境測定法第18条第一種作業環境測定士という名称を用いてはならないe-Gov原文

誤り
分析業務を「含めて」は誤り

作業環境測定法第2条作業環境測定の業務(厚生労働省令で定める機器を用いて行う分析e-Gov原文

ひっかけ第二種は試料採取等の測定まで、機器を用いた分析(解析)は第一種の領分。名称も第一種を名乗れない。

解説第一種作業環境測定士は指定作業場の作業環境測定の業務(機器を用いた分析・解析を含む)を行う。第二種作業環境測定士は、厚生労働省令で定める機器を用いて行う分析(解析を含む)の業務を除いた範囲で行う(2条5号・6号)。さらに第二種は第一種という名称を用いてはならない(18条2項)。区分の業務範囲と名称制限をセットで押さえる。

補足第一種・第二種いずれも厚生労働大臣の登録を受け、その名称を用いて事業場(指定作業場を除く)における作業環境測定の業務も行う(2条5号・6号)。

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