問1日本船舶の定義
船舶法上の日本船舶に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本国民の所有に属する船舶は、日本船舶である。
- イ.日本の官庁又は公署の所有に属する船舶は、日本船舶である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
ひっかけ日本船舶は『官公署・日本国民・一定の日本法人』の所有に属する船舶(1条)。
解説日本船舶とは、日本の官庁・公署の所有、日本国民の所有、又は日本の法令により設立した会社で代表者の全員及び業務執行役員の3分の2以上が日本国民であるものの所有等に属する船舶をいう(1条各号)。所有者が誰か(国・日本国民・一定要件を満たす日本法人)で日本船舶かどうかが決まる。日本船舶であることが、国旗掲揚やカボタージュなどの特権の前提になる。
補足会社以外の日本法人については、日本の法令により設立し代表者の全員が日本国民であるものの所有船舶が日本船舶とされる(1条4号)。法人の種類により国籍要件が異なる。
問2日本船舶と国旗
日本船舶と日本の国旗に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本船舶でなければ、日本の国旗を掲げることができない。
- イ.外国船舶であっても、日本の港に碇泊する間は、日本の国旗を掲げることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 2条のとおり → 正しい
船舶法第2条「日本船舶ニ非サレハ日本ノ国旗ヲ掲クルコトヲ得ス」e-Gov原文
- イ.誤り
- 日本船舶でなければ国旗を掲げられない → 『外国船舶でも掲げられる』は誤り
船舶法第2条「日本船舶ニ非サレハ日本ノ国旗ヲ掲クルコトヲ得ス」e-Gov原文
ひっかけ日本の国旗は『日本船舶だけ』が掲げられる。外国船舶は掲げられない(2条)。
解説日本船舶でなければ、日本の国旗を掲げることはできない(2条)。国旗の掲揚は、その船舶が日本の国籍を有する日本船舶であることの標識であり、外国船舶に認められるものではない。国籍を詐る目的で日本の国旗を掲げる行為は罰則の対象になる(22条)。日本船舶であることと国旗掲揚の関係を押さえる。
補足日本船舶であっても、船舶国籍証書又は仮船舶国籍証書を請け受けた後でなければ、日本の国旗を掲げて航行させることはできない(6条)。日本船舶であることに加え、証書の交付が掲揚・航行の要件になる。
問3日本船舶の特権(カボタージュ)
日本船舶の特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本船舶でなければ、不開港場に寄港し、又は日本各港の間において物品若しくは旅客の運送をすることができない。
- イ.海難又は捕獲を避けようとするとき、又は国土交通大臣の特許を得たときは、この限りでない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 3条本文のとおり → 正しい
船舶法第3条「日本船舶ニ非サレハ不開港場ニ寄港シ又ハ日本各港ノ間ニ於テ物品又ハ旅客ノ運送ヲ為スコトヲ得ス」e-Gov原文
- イ.正しい
- 3条ただし書のとおり → 正しい
船舶法第3条「海難若クハ捕獲ヲ避ケントスルトキ又ハ国土交通大臣ノ特許ヲ得タルトキハ此限ニ在ラス」e-Gov原文
ひっかけ国内各港間の運送・不開港場寄港は日本船舶の特権(カボタージュ)。例外あり(3条)。
解説日本船舶でなければ、不開港場への寄港や日本各港の間における物品・旅客の運送(沿岸輸送)をすることができない(3条本文)。自国の沿岸輸送を自国船舶に留保するカボタージュの規定である。ただし、法律若しくは条約に別段の定めがあるとき、海難・捕獲を避けようとするとき、国土交通大臣の特許を得たときは、この制限は適用されない(ただし書)。原則(日本船舶の特権)と例外をセットで押さえる。
補足「不開港場」とは、関税法上の開港以外の港をいう。原則として外国貿易船は開港に出入りするため、不開港場への寄港は日本船舶等に限られる。
問4不開港場寄港等の例外
日本船舶でない船舶による不開港場への寄港等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.国土交通大臣の特許を得ても、日本船舶でない船舶が不開港場に寄港することはできない。
- イ.法律若しくは条約に別段の定めがあるときは、3条本文の制限は適用されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 特許を得れば寄港できる → 『できない』は誤り
船舶法第3条「国土交通大臣ノ特許ヲ得タルトキハ此限ニ在ラス」e-Gov原文
ひっかけカボタージュには例外がある。法律・条約の別段の定め、海難等、国土交通大臣の特許で解除(3条)。
解説3条本文の沿岸輸送の留保(カボタージュ)には、法律若しくは条約に別段の定めがあるとき、海難・捕獲を避けようとするとき、国土交通大臣の特許を得たときという例外がある(3条ただし書)。条約による相互開放や、緊急時、行政庁の許可によって、日本船舶でない船舶にも寄港・運送が認められる場合がある。原則を絶対視せず、例外の3類型を押さえる。
補足これらの例外規定に違反して不開港場に寄港する等した場合は、船長が罰則の対象となる(23条)。特権の例外も法定の要件を満たす場合に限られる。
問5総トン数の測度
船舶の総トン数の測度に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本船舶の所有者は、日本に船籍港を定め、その船籍港を管轄する管海官庁に船舶の総トン数の測度を申請しなければならない。
- イ.外国において取得した船舶を外国各港の間において航行させるときは、船舶所有者は日本の領事にその船舶の総トン数の測度を申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 4条1項のとおり → 正しい
船舶法第4条「日本船舶ノ所有者ハ日本ニ船籍港ヲ定メ其船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ船舶ノ総トン数ノ測度ヲ申請スルコトヲ要ス」e-Gov原文
- イ.正しい
- 4条3項のとおり → 正しい
船舶法第4条「外国ニ於テ取得シタル船舶ヲ外国各港ノ間ニ於テ航行セシムルトキハ船舶所有者ハ日本ノ領事ニ其船舶ノ総トン数ノ測度ヲ申請スルコトヲ得」e-Gov原文
ひっかけ日本船舶は『船籍港を定め・管海官庁に総トン数の測度を申請』が出発点(4条)。
解説日本船舶の所有者は、まず日本に船籍港を定め、その船籍港を管轄する管海官庁に船舶の総トン数の測度を申請する(4条1項)。総トン数は登録・船舶国籍証書・各種規制の基礎となる数値であり、その確定(測度)が登録手続の前提になる。外国で取得し外国各港間で航行させる船舶については、日本の領事に測度を申請できる(3項)。測度→登記→登録→船舶国籍証書という流れの起点を押さえる。
補足船籍港を管轄する管海官庁は、他の管海官庁に総トン数の測度を嘱託することができる(4条2項)。測度の実施を他の官庁に委ねる仕組みがある。
問6船舶の登記・登録
船舶の登記及び登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本船舶の所有者は、登記をした後、船籍港を管轄する管海官庁に備えた船舶原簿に登録をしなければならない。
- イ.船舶原簿への登録は、登記をする前に行わなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 5条1項のとおり → 正しい
船舶法第5条「日本船舶ノ所有者ハ登記ヲ為シタル後船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ備ヘタル船舶原簿ニ登録ヲ為スコトヲ要ス」e-Gov原文
- イ.誤り
- 登記を為した後に登録 → 『登記の前に登録』は誤り
船舶法第5条「日本船舶ノ所有者ハ登記ヲ為シタル後船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ備ヘタル船舶原簿ニ登録ヲ為スコトヲ要ス」e-Gov原文
ひっかけ船舶は『登記が先、登録が後』。順序を逆にする肢に注意(5条)。
解説日本船舶の所有者は、登記をした後に、船籍港を管轄する管海官庁に備えた船舶原簿に登録をしなければならない(5条1項)。登記は私法上の権利関係(所有権・抵当権等)を公示する手続で登記所が扱い、登録は行政上の船舶の管理のための手続で管海官庁が扱う。総トン数の測度→登記→登録という順序を押さえる。
補足登録を行ったときは、管海官庁が船舶国籍証書を交付する(5条2項)。登記・登録を経て船舶国籍証書が交付され、これにより日本船舶として航行できるようになる。
問7船舶国籍証書の交付と航行
船舶国籍証書に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.船舶原簿への登録をしたときは、管海官庁は船舶国籍証書を交付しなければならない。
- イ.日本船舶は、船舶国籍証書又は仮船舶国籍証書を請け受けた後でなければ、日本の国旗を掲げ、又はこれを航行させることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 5条2項のとおり → 正しい
船舶法第5条「管海官庁ハ船舶国籍証書ヲ交付スルコトヲ要ス」e-Gov原文
- イ.正しい
- 6条のとおり → 正しい
船舶法第6条「船舶国籍証書又ハ仮船舶国籍証書ヲ請受ケタル後ニ非サレハ日本ノ国旗ヲ掲ケ又ハ之ヲ航行セシムルコトヲ得ス」e-Gov原文
ひっかけ登録すれば管海官庁が船舶国籍証書を交付。証書を得てから航行できる(5条・6条)。
解説船舶原簿への登録をしたときは、管海官庁が船舶国籍証書を交付する(5条2項)。そして日本船舶は、船舶国籍証書又は仮船舶国籍証書を請け受けた後でなければ、日本の国旗を掲げ又は航行させることができない(6条)。船舶国籍証書は、その船舶が日本船舶であることを証明する公文書であり、航行の前提となる。交付と航行要件の関係を押さえる。
補足外国での取得や外国港での証書の滅失等の場合には、領事や船長が仮船舶国籍証書を請け受けて航行することができる(13条・15条・16条)。本証書を得られない場合の暫定的手段として仮証書がある。
問8船舶国籍証書の検認
船舶国籍証書の検認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本船舶の所有者は、国土交通大臣の定める期日までに船舶国籍証書を管海官庁に提出し、その検認を受けなければならない。
- イ.船舶国籍証書の検認の期間は、総トン数100トン以上の鋼製船舶については2年である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 5条ノ2第1項のとおり → 正しい
船舶法第5条ノ2「国土交通大臣ノ定ムル期日マデニ船舶国籍証書ヲ」e-Gov原文
- イ.誤り
- 鋼製100トン以上は4年 → 2年は誤り
船舶法第5条ノ2「総トン数百トン以上ノ鋼製船舶ニ在リテハ四年」e-Gov原文
ひっかけ船舶国籍証書は定期検認が必要。鋼製は100トン以上4年・100トン未満2年、木製1年(5条ノ2)。
解説日本船舶の所有者は、国土交通大臣の定める期日までに船舶国籍証書を提出し、その検認を受けなければならない(5条ノ2第1項)。検認の周期は船舶の構造・大きさにより異なり、鋼製船舶は総トン数100トン以上が4年・100トン未満が2年、木製船舶は1年とされている(2項)。検認を受けず期日までに提出しないと証書は効力を失う(4項)。船種・トン数ごとの期間を押さえる。
補足船舶が外国にある等やむを得ない事由があるときは、申請により提出期日の延期が認められる(5条ノ2第3項)。延期された期日までに提出しないと証書は効力を失う点は同じである。
問9所有者の変更と航行
登録した船舶の所有者の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録した船舶について所有者の変更があったときは、新所有者は何らの手続を要せず、直ちにその船舶を航行させることができる。
- イ.所有者の変更があった場合、新所有者は、原則として船舶国籍証書の書換の申請をした後でなければ、その船舶を航行させることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 書換申請後でなければ航行できない → 『何らの手続も要しない』は誤り
船舶法第6条ノ2「新所有者ハ船舶国籍証書ノ書換ノ申請ヲ為シタル後ニ非ザレバ其船舶ヲ航行セシムルコトヲ得ズ」e-Gov原文
- イ.正しい
- 6条ノ2のとおり → 正しい
船舶法第6条ノ2「新所有者ハ船舶国籍証書ノ書換ノ申請ヲ為シタル後ニ非ザレバ其船舶ヲ航行セシムルコトヲ得ズ」e-Gov原文
ひっかけ船を買ったら『船舶国籍証書の書換申請』をしてから航行。無手続では航行できない(6条ノ2)。
解説登録した船舶について所有者の変更があったときは、新所有者は船舶国籍証書の書換の申請をした後でなければ、その船舶を航行させることができない(6条ノ2)。船舶国籍証書の記載(所有者)と実際の所有者を一致させてから航行させる趣旨である。ただし、その事実を知るに至るまでの間や、知った日から2週間内は、この限りでないとする例外がある。
補足登録した事項に変更を生じたときは2週間内に変更の登録(10条)、船舶国籍証書の記載事項に変更を生じたときは2週間内に書換の申請(11条)が必要になる。所有者変更はこれらの手続とも関係する。
問10船舶の標示
船舶の標示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本船舶は、日本の国旗を掲げる必要はあるが、その名称や船籍港を標示する必要はない。
- イ.日本船舶が標示すべき事項に、総トン数は含まれない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 名称・船籍港等の標示も要する → 『標示する必要はない』は誤り
船舶法第7条「日本ノ国旗ヲ掲ケ且其名称、船籍港、番号、総トン数、喫水ノ尺度其他ノ事項ヲ標示スルコトヲ要ス」e-Gov原文
- イ.誤り
- 総トン数も標示事項 → 『含まれない』は誤り
船舶法第7条「其名称、船籍港、番号、総トン数、喫水ノ尺度其他ノ事項ヲ標示スルコトヲ要ス」e-Gov原文
ひっかけ日本船舶は国旗のほか『名称・船籍港・番号・総トン数・喫水尺度等』を標示する(7条)。
解説日本船舶は、法令の定めるところに従い、日本の国旗を掲げ、かつその名称・船籍港・番号・総トン数・喫水の尺度その他の事項を船体に標示しなければならない(7条)。これらの標示は、船舶を外見から識別し、規制や安全の確保に役立てるためのものである。標示事項に何が含まれるか(総トン数・喫水尺度等)を正確に押さえる。
補足喫水の尺度の標示は、船舶の積載状態(どこまで沈んでいるか)を外部から確認できるようにするもので、過積載の防止等に関係する。標示事項にはそれぞれ意味がある。
問11変更の登録・書換
登録事項及び船舶国籍証書の記載事項の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録した事項に変更を生じたときは、船舶所有者は、その事実を知った日から1个月内に変更の登録をしなければならない。
- イ.船舶国籍証書に記載した事項に変更を生じたときは、船舶所有者は、その事実を知った日から2週間内にその書換を申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 2週間内 → 1个月内は誤り
船舶法第10条「其事実ヲ知リタル日ヨリ二週間内ニ変更ノ登録ヲ為スコトヲ要ス」e-Gov原文
- イ.正しい
- 11条のとおり → 正しい
船舶法第11条「其事実ヲ知リタル日ヨリ二週間内ニ其書換ヲ申請スルコトヲ要ス」e-Gov原文
ひっかけ登録事項の変更も証書記載事項の変更も『知った日から2週間内』に手続(10条・11条)。
解説登録した事項に変更を生じたときは2週間内に変更の登録をし(10条)、船舶国籍証書の記載事項に変更を生じたときは2週間内に書換を申請する(11条)。いずれも「その事実を知った日から」2週間内という起算点で統一されている。船舶法の各種手続の期間(2週間内)を、起算点(知った日)とあわせて押さえる。
補足船舶国籍証書が毀損したときも2週間内に書換を申請し(11条)、滅失したときは2週間内に更に請け受ける(12条)。証書の異常に関する手続も2週間内が基本になる。
問12抹消の登録
船舶の抹消の登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.日本船舶が解撤されたときは、船舶所有者は抹消の登録をすることを要しない。
- イ.船舶の存否が1个月間分明でないときは、抹消の登録をしなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 解撤時は抹消の登録を要する → 『要しない』は誤り
船舶法第14条「其事実ヲ知リタル日ヨリ二週間内ニ抹消ノ登録ヲ為シ且遅滞ナク船舶国籍証書ヲ返還スルコトヲ要ス」e-Gov原文
- イ.誤り
- 存否3个月間不明のとき → 1个月間は誤り
船舶法第14条「船舶ノ存否カ三个月間分明ナラサルトキ亦同シ」e-Gov原文
ひっかけ滅失・解撤・国籍喪失は『2週間内に抹消登録+証書返還』。存否不明は『3个月』で抹消(14条)。
解説日本船舶が滅失・沈没・解撤され、又は日本の国籍を喪失し若しくは総トン数20トン未満の船舶等になったときは、船舶所有者はその事実を知った日から2週間内に抹消の登録をし、遅滞なく船舶国籍証書を返還しなければならない(14条1項)。また、船舶の存否が3个月間分明でないときも同様とされる。所有者が手続をしないときは、管海官庁が催告のうえ職権で抹消の登録をすることができる(2項)。
補足抹消の登録は、その船舶がもはや日本船舶として登録を維持すべきでなくなったことを公示する手続である。職権抹消の仕組みにより、所有者が手続を怠っても登録が整理される。
問13仮船舶国籍証書の有効期間
仮船舶国籍証書の有効期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.外国において交付する仮船舶国籍証書の有効期間は、6个月を超えることができない。
- イ.日本において交付する仮船舶国籍証書の有効期間は、6个月を超えることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 外国交付は1年以内 → 6个月は誤り(6个月は日本交付)
船舶法第17条「外国ニ於テ交付スル仮船舶国籍証書ノ有効期間ハ一年ヲ超ユルコトヲ得ス」e-Gov原文
- イ.正しい
- 17条2項のとおり → 正しい
船舶法第17条「日本ニ於テ交付スル仮船舶国籍証書ノ有効期間ハ六个月ヲ超ユルコトヲ得ス」e-Gov原文
ひっかけ仮船舶国籍証書の有効期間は『外国交付=1年』『日本交付=6个月』。交付地で違う(17条)。
解説仮船舶国籍証書は、本来の船舶国籍証書を請け受けられない場合の暫定的な証書で、有効期間が定められている。外国において交付するものは1年を超えることができず(17条1項)、日本において交付するものは6个月を超えることができない(2項)。交付地(外国か日本か)で期間が異なる点を取り違えないことが要点である。
補足船舶が船籍港に到着したときは、仮船舶国籍証書は有効期間満了前であってもその効力を失う(18条)。本拠地に戻れば暫定証書の役割が終わるためである。
問14小型船舶への不適用
総トン数20トン未満の船舶等に対する船舶法の規定の適用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.総トン数20トン未満の船舶についても、第4条以下の総トン数の測度・登録等の規定がそのまま適用される。
- イ.総トン数20トン未満の船舶の船籍及び総トン数の測度に関する規程は、すべて船舶法本体に直接定められている。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 20トン未満等には適用しない → 『そのまま適用される』は誤り
船舶法第20条「総トン数二十トン未満ノ船舶及ヒ端舟其他櫓櫂ノミヲ以テ運転シ又ハ主トシテ櫓櫂ヲ以テ運転スル舟ニハ之ヲ適用セス」e-Gov原文
- イ.誤り
- 小型船舶の登録等に関する法律・命令による → 『すべて船舶法本体に直接』は誤り
船舶法第21条「小型船舶の登録等に関する法律(平成十三年法律第百二号)及ビ之ニ基キテ発スル命令ニ別段ノ定アルモノヲ除クノ外命令ヲ以テ之ヲ定ム」e-Gov原文
ひっかけ20トン未満の小型船舶は船舶法の登録規定の対象外。別に『小型船舶の登録等に関する法律』がある(20条・21条)。
解説総トン数20トン未満の船舶や、端舟その他櫓櫂のみ等で運転する舟には、船舶法第4条以下の総トン数の測度・登録・船舶国籍証書等の規定は適用されない(20条)。これらの小型船舶の船籍・総トン数の測度に関する規程は、小型船舶の登録等に関する法律及びこれに基づく命令の定めを除くほか、命令で定められる(21条)。大型船と小型船で適用される登録制度が異なる点を押さえる。
補足総トン数20トン未満の小型船舶のうち一定のものは、小型船舶の登録等に関する法律に基づき、日本小型船舶検査機構が行う登録の制度に服する。船舶法の管海官庁による登録とは別の仕組みである。
問15船舶の臨検
管海官庁による船舶の臨検に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.管海官庁は、船舶の総トン数、登録又は標示に関し必要があると認めるときは、いつでも当該官吏に船舶を臨検させることができる。
- イ.臨検をする当該官吏は、その身分を証明すべき証票を携帯する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 21条ノ2のとおり → 正しい
船舶法第21条ノ2「管海官庁ハ船舶ノ総トン数、登録又ハ標示ニ関シ必要アリト認ムルトキハ何時ニテモ当該官吏ヲシテ船舶ニ臨検セシムルコトヲ得」e-Gov原文
- イ.誤り
- 証票を携帯すべき → 『携帯する必要はない』は誤り
船舶法第21条ノ2「当該官吏ハ其ノ身分ヲ証明スヘキ証票ヲ携帯スヘシ」e-Gov原文
ひっかけ管海官庁は必要時にいつでも臨検できる。ただし臨検官吏は『身分証票を携帯』する(21条ノ2)。
解説管海官庁は、船舶の総トン数・登録・標示に関し必要があると認めるときは、いつでも当該官吏に船舶を臨検させることができる(21条ノ2)。登録や標示が適正に行われているかを確認するための行政調査である。この場合、臨検をする官吏はその身分を証明すべき証票を携帯しなければならない。権限(いつでも臨検可)と、それに伴う手続的義務(証票の携帯)をセットで押さえる。
補足船長が、臨検に際し呈示する目的で他の船舶の船舶国籍証書等を船内に備え置いて航行させた場合には、罰則の対象となる(22条ノ2)。臨検制度の実効性を担保する規定が置かれている。