問1無効な行為の追認
無効及び取消し並びに期限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.無効な行為は、追認によっても、その効力を生じないが、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。
- イ.期限は、債務者の利益のために定めたものと推定し、期限の利益は放棄することができる。ただし、これによって相手方の利益を害することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 119条のとおり → 正しい
民法第119条「無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 136条のとおり → 正しい
民法第136条「期限は、債務者の利益のために定めたものと推定する」e-Gov原文
ひっかけ無効な行為は追認しても効力を生じない(無効と知って追認=『新たな行為』)。期限は『債務者の利益』と推定・放棄可(119条・136条)。
解説無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない。ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす(119条)。無効な行為の追認を押さえる。
補足無効は当然に効力がなく追認で有効にはならないが、無効と知ったうえでの追認は新たな行為とみなされる。取消し(取消しまでは有効)と区別する。
問2民法上の取消権者
取消権者及び期限の到来の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。
- イ.法律行為に始期を付したときであっても、その法律行為の履行は、期限が到来する前に請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 120条のとおり → 正しい
民法第120条「その代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 期限到来まで請求できない → 『期限到来前に請求できる』は誤り
民法第135条「期限が到来するまで、これを請求することができない」e-Gov原文
ひっかけ取消しができるのは『瑕疵ある意思表示をした者・代理人・承継人等』に限る(誰でもできるわけではない)。始期付きの履行は『期限到来まで請求不可』(120条・135条)。
解説錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる(120条2項。行為能力の制限による取消しは制限行為能力者等が取消権者となる)。民法上の取消権者を押さえる。
補足取消権者は限定されており、相手方や無関係の第三者は取り消せない。制限行為能力による取消しは制限行為能力者・その代理人等、意思表示の瑕疵による取消しは表意者等が取消権者となる。
問3民法上の取消しの効果
取消しの効果及び期限の到来の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。
- イ.法律行為に始期を付したときは、その法律行為の履行は、期限が到来するまで、これを請求することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 121条のとおり → 正しい
民法第121条「取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす」e-Gov原文
- イ.正しい
- 135条1項のとおり → 正しい
民法第135条「期限が到来するまで、これを請求することができない」e-Gov原文
ひっかけ取消しの効果は『初めから無効』(遡及的無効)。始期を付した履行は『期限到来まで請求不可』(121条・135条)。
解説取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす(121条)。取り消されるまでは有効だが、取り消されると遡及的に無効となる。民法上の取消しの効果を押さえる。
補足取消しは取り消されるまで有効で、取消しにより初めから無効となる(遡及効)。無効(当初から効力なし)との時間的な違いに注意する。
問4民法上の原状回復の義務
無効な行為に基づく原状回復の義務及び取消しの効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。
- イ.取り消された行為は、取消しの時から将来に向かって無効となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 121条の2第1項のとおり → 正しい
民法第121条の2「無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う」e-Gov原文
- イ.誤り
- 初めから無効であったものとみなす → 『取消しの時から将来に向かって無効』は誤り
民法第121条「取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす」e-Gov原文
ひっかけ無効・取消しにより給付を受けた者は『原状回復義務』を負う。取消しは『初めから無効』(遡及効)(121条の2・121条)。
解説無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う(121条の2第1項)。取消しにより無効となった場合も同様である。民法上の原状回復の義務を押さえる。
補足無効・取消しの場合、既に給付されたものは原状回復(返還)される。貸付契約が取り消された場合の元本の返還等に関わる。
問5民法上の取り消すことができる行為の追認
取り消すことができる行為の追認及び不能条件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取り消すことができる行為は、取消権者が追認したときは、以後、取り消すことができない。
- イ.不能の停止条件を付した法律行為は無効とし、不能の解除条件を付した法律行為は無条件とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- イ.正しい
- 133条のとおり → 正しい
民法第133条「不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする」e-Gov原文
ひっかけ取消権者が『追認』すると以後取り消せない(取消権の放棄)。不能の停止条件は『無効』、不能の解除条件は『無条件』(122条・133条)。
解説取り消すことができる行為は、120条に規定する者(取消権者)が追認したときは、以後、取り消すことができない(122条)。取り消すことができる行為の追認を押さえる。
補足追認は取消権の放棄で、追認後は確定的に有効となる。追認には取消しの原因が消滅し取消権を知った後にすることが必要である(124条)。
問6取消し及び追認の方法
取消し及び追認の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取り消すことができる行為の相手方が確定している場合には、その取消し又は追認は、相手方に対する意思表示によってする。
- イ.取り消すことができる行為は、取消権者が追認をした後であつても、なお取り消すことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 123条のとおり → 正しい
民法第123条「その取消し又は追認は、相手方に対する意思表示によってする」e-Gov原文
- イ.誤り
- 追認後は取り消すことができない → 『追認後もなお取り消すことができる』は誤り
ひっかけ相手方が確定している場合の取消し・追認は『相手方に対する意思表示』でする。追認後は取り消せない(123条・122条)。
解説取り消すことができる行為の相手方が確定している場合には、その取消し又は追認は、相手方に対する意思表示によってする(123条)。取消し及び追認の方法を押さえる。
補足取消し・追認は相手方に対する意思表示で行い、裁判上の請求等は必要ない(単独行為)。追認により取消権は消滅する。
問7民法上の追認の要件
取り消すことができる行為の追認の要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅する前であつても、その効力を生ずる。
- イ.取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 原因消滅かつ取消権を知った後でなければ効力を生じない → 『消滅する前でも効力を生ずる』は誤り
民法第124条「取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 124条1項のとおり → 正しい
民法第124条「取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない」e-Gov原文
ひっかけ追認は『取消しの原因が消滅し』かつ『取消権を有することを知った後』でなければ効力を生じない(例:強迫を脱した後)(124条)。
解説取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない(124条1項)。民法上の追認の要件を押さえる。
補足追認は取消権を確定的に放棄する行為なので、取消しの原因(強迫・制限行為能力等)が消滅し、取消権があることを認識した後でなければ効力を生じない。
問8民法上の法定追認
法定追認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について全部又は一部の履行等の事実があつたときであつても、追認をしたものとはみなされない。
- イ.追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について全部又は一部の履行等の事実があったときは、異議をとどめた場合を除き、追認をしたものとみなす。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 事実があったとき追認をしたものとみなす → 『みなされない』は誤り
民法第125条「次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす」e-Gov原文
- イ.正しい
- 125条のとおり → 正しい
民法第125条「次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす」e-Gov原文
ひっかけ追認できる時以後に『全部一部の履行・履行の請求・更改・担保の供与・権利の譲渡・強制執行』があると『法定追認』(異議をとどめたときを除く)(125条)。
解説追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について、全部又は一部の履行、履行の請求、更改、担保の供与、取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡、強制執行の事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときはこの限りでない(125条)。民法上の法定追認を押さえる。
補足追認できる状態になった後に取消権者が履行等の一定の行為をすると、追認の意思表示がなくても追認したものとみなされる(法定追認)。取引の安全を図る制度である。
問9民法上の取消権の期間の制限
取消権の期間の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取消権は、追認をすることができる時から十年間行使しないときに、時効によって消滅する。
- イ.取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 追認できる時から5年間 → 『十年間』は誤り
民法第126条「追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 126条のとおり → 正しい
民法第126条「追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する」e-Gov原文
ひっかけ取消権は『追認できる時から5年間』又は『行為の時から20年』で時効消滅(いずれか早い方)(126条)。
解説取消権は、追認をすることができる時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から20年を経過したときも、同様とする(126条)。民法上の取消権の期間の制限を押さえる。
補足取消権には期間制限があり、追認できる時から5年(主観的起算点)又は行為の時から20年(客観的起算点)で消滅する。法律関係の早期安定を図る趣旨である。
問10民法上の条件が成就した場合の効果
条件が成就した場合の効果及び無効な行為の追認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.停止条件付法律行為は停止条件が成就した時からその効力を生じ、解除条件付法律行為は解除条件が成就した時からその効力を失う。
- イ.無効な行為は、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 127条のとおり → 正しい
民法第127条「停止条件が成就した時からその効力を生ずる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 119条のとおり → 正しい
民法第119条「無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない」e-Gov原文
ひっかけ停止条件は成就時から『効力発生』、解除条件は成就時から『効力消滅』(原則遡及しない)。無効を知った追認は『新たな行為』(127条・119条)。
解説停止条件付法律行為は、停止条件が成就した時からその効力を生ずる。解除条件付法律行為は、解除条件が成就した時からその効力を失う(127条1項・2項)。当事者が効果を成就前にさかのぼらせる意思を表示したときはその意思に従う(同条3項)。条件が成就した場合の効果を押さえる。
補足条件成就の効果は原則として成就の時から生じ、遡及しない(当事者の合意で遡及可)。貸付契約に停止条件・解除条件を付す場合の効力発生・消滅時期に関わる。
問11条件の成就の妨害等
条件の成就の妨害等及び条件が成就した場合の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。
- イ.停止条件付法律行為は、契約の成立の時からその効力を生ずる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 130条1項のとおり → 正しい
民法第130条「その条件が成就したものとみなすことができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 停止条件が成就した時から効力を生ずる → 『契約の成立の時から効力を生ずる』は誤り
民法第127条「停止条件が成就した時からその効力を生ずる」e-Gov原文
ひっかけ不利益を受ける当事者が『故意に』条件成就を妨げると、相手方は条件『成就とみなせる』(逆に不正に成就させると不成就とみなせる)。停止条件は『成就時』から効力(130条・127条)。
解説条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。利益を受ける当事者が不正に条件を成就させたときは、相手方は成就しなかったものとみなすことができる(130条)。条件の成就の妨害等を押さえる。
補足条件成就の妨害・不正成就は信義則違反であり、みなし成就・みなし不成就により当事者間の公平を図る。停止条件付契約は条件成就時に効力を生じる。
問12民法上の既成条件
既成条件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.条件が法律行為の時に既に成就していた場合において、その条件が停止条件であるときは、その法律行為は無効とする。
- イ.条件が法律行為の時に既に成就していた場合において、その条件が停止条件であるときはその法律行為は無条件とし、その条件が解除条件であるときはその法律行為は無効とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 既成就の停止条件は無条件 → 『無効とする』は誤り
民法第131条「その条件が停止条件であるときはその法律行為は無条件とし」e-Gov原文
- イ.正しい
- 131条1項のとおり → 正しい
民法第131条「その条件が停止条件であるときはその法律行為は無条件とし」e-Gov原文
ひっかけ条件が『既に成就』していた場合、停止条件は『無条件』(確定的に有効)、解除条件は『無効』(131条)。
解説条件が法律行為の時に既に成就していた場合において、その条件が停止条件であるときはその法律行為は無条件とし、その条件が解除条件であるときはその法律行為は無効とする(131条1項)。逆に条件が成就しないことが既に確定していた場合は、停止条件付は無効、解除条件付は無条件となる(同条2項)。民法上の既成条件を押さえる。
補足既成条件(成否が既に確定している条件)は、実質的に条件としての意味がないため、成就している停止条件は無条件、成就している解除条件は無効等と扱われる。
問13民法上の不能条件
不能条件及び条件の成就の妨害に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不能の停止条件を付した法律行為は、無条件とする。
- イ.条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときであつても、相手方は、その条件が成就したものとみなすことはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 不能の停止条件付は無効 → 『無条件とする』は誤り
民法第133条「不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする」e-Gov原文
- イ.誤り
- 条件成就をみなすことができる → 『みなすことはできない』は誤り
民法第130条「その条件が成就したものとみなすことができる」e-Gov原文
ひっかけ不能の停止条件は『無効』、不能の解除条件は『無条件』。条件成就の故意の妨害は相手方が『成就とみなせる』(133条・130条)。
解説不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする。不能の解除条件を付した法律行為は、無条件とする(133条)。民法上の不能条件を押さえる。
補足不能条件(成就が不可能な条件)は、停止条件なら効力が生じないので無効、解除条件なら効力が消滅しないので無条件(確定的に有効)となる。
問14期限の到来の効果
期限の到来の効果及び原状回復の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法律行為に終期を付したときは、その法律行為の効力は、期限が到来しても消滅しない。
- イ.無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 期限が到来した時に消滅する → 『消滅しない』は誤り
- イ.誤り
- 原状に復させる義務を負う → 『義務を負わない』は誤り
民法第121条の2「無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ『終期』を付した法律行為は期限到来時に効力『消滅』。無効な行為の給付は『原状回復義務』(135条・121条の2)。
解説法律行為に始期を付したときは、その履行は期限が到来するまで請求できない。法律行為に終期を付したときは、その法律行為の効力は、期限が到来した時に消滅する(135条)。期限の到来の効果を押さえる。
補足始期は履行の請求時期を、終期は効力の消滅時期を画する。期限の到来は確実に到来する点で、成否が不確実な条件と区別される。
問15民法上の期限の利益及びその放棄
期限の利益及びその放棄並びに取消権者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.期限は、債権者の利益のために定めたものと推定する。
- イ.錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者に限らず、誰でも取り消すことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 債務者の利益のために定めたものと推定 → 『債権者の利益』は誤り
民法第136条「期限は、債務者の利益のために定めたものと推定する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 取消権者に限りできる → 『誰でも取り消すことができる』は誤り
民法第120条「その代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる」e-Gov原文
ひっかけ期限は『債務者の利益』のために定めたものと推定(弁済期前でも債務者は放棄=繰上返済できる)。取消しは『取消権者』に限る(136条・120条)。
解説期限は、債務者の利益のために定めたものと推定する。期限の利益は、放棄することができる。ただし、これによって相手方の利益を害することはできない(136条)。期限の利益及びその放棄を押さえる。
補足期限は原則として債務者の利益のためのもので、債務者は期限の利益を放棄して繰上弁済ができる。ただし利息付貸付では貸主の利息の利益を害さないよう調整される。期限の利益の喪失(137条)とあわせて理解する。