問1民法(賃貸借の基本)の賃貸借
民法の賃貸借に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。
- イ.賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 601条のとおり → 正しい
民法第601条「その賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 606条1項のとおり → 正しい
民法第606条「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ賃貸借は『使用収益させる+賃料支払・返還』の約定で成立。賃貸人は『修繕義務』を負う(601条・606条)。
解説賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる(601条)。賃貸借を押さえる。
補足賃貸借は諾成・双務・有償の契約である。賃貸人は目的物の使用収益に必要な修繕義務を負う(賃借人の責めに帰すべき事由による場合を除く)。
問2民法(賃貸借の基本)の短期賃貸借
短期賃貸借及び賃貸借の存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.処分の権限を有しない者がする賃貸借のうち、建物の賃貸借は三年を超えることができない。
- イ.賃貸借の存続期間は、当事者が合意すれば、五十年を超えて定めることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 存続期間は五十年を超えることができない → 『五十年を超えて定めることができる』は誤り
民法第604条「賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができない」e-Gov原文
ひっかけ処分権限のない者の建物賃貸借は『三年』が上限(短期賃貸借)。賃貸借の存続期間は『五十年』が上限(602条・604条)。
解説処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、建物の賃貸借は三年を超えることができない(602条)。短期賃貸借を押さえる。
補足処分権限のない者の賃貸借は山林十年・土地五年・建物三年・動産六箇月が上限である。賃貸借の存続期間は五十年を超えられない。
問3民法(賃貸借の基本)の賃貸借の存続期間
賃貸借の存続期間及び賃借権の譲渡及び転貸の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができず、契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は五十年とする。
- イ.賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 604条1項のとおり → 正しい
民法第604条「賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 612条1項のとおり → 正しい
民法第612条「賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない」e-Gov原文
ひっかけ賃貸借の存続期間は『五十年』が上限。賃借権の譲渡・転貸には『賃貸人の承諾』が必要(604条・612条)。
解説賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、五十年とする(604条1項)。賃貸借の存続期間を押さえる。
補足賃貸借の存続期間は五十年が上限で、更新もできるが更新後も五十年を超えられない。賃借権の譲渡・転貸には賃貸人の承諾が必要である。
問4民法(賃貸借の基本)の不動産賃貸借の対抗力
不動産賃貸借の対抗力及び賃貸人による修繕等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる。
- イ.賃貸人が賃貸物の保存に必要な行為をしようとするときであっても、賃借人がこれを拒めば、賃貸人はその行為をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 605条のとおり → 正しい
民法第605条「その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 賃借人は保存に必要な行為を拒めない → 『賃借人が拒めば賃貸人が行為できない』は誤り
ひっかけ不動産賃貸借は『登記』で第三者に対抗可。賃借人は賃貸人の『保存に必要な行為』を拒めない(605条・606条)。
解説不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる(605条)。不動産賃貸借の対抗力を押さえる。
補足不動産賃貸借は登記により第三者に対抗できる(借地借家法では建物の引渡し等でも対抗できる)。賃借人は賃貸人の保存に必要な行為を拒めない。
問5民法(賃貸借の基本)の賃貸人による修繕等
賃貸人による修繕等及び賃料の支払時期に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。
- イ.賃料は、動産、建物及び宅地については毎月末に、その他の土地については毎年末に、支払わなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 606条1項のとおり → 正しい
民法第606条「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ賃貸人は『修繕義務』を負う。賃料は『動産・建物・宅地は毎月末、その他の土地は毎年末』の後払い(606条・614条)。
解説賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない(606条1項)。賃貸人による修繕等を押さえる。
補足賃貸人は修繕義務を負う(賃借人の帰責事由による場合を除く)。賃料は動産・建物・宅地は毎月末、その他の土地は毎年末に後払いする。
問6民法(賃貸借の基本)の賃借人による費用の償還請求
賃借人による費用の償還請求及び不動産賃貸借の対抗力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。
- イ.不動産の賃貸借は、これを登記しても、第三者に対抗することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 608条1項のとおり → 正しい
民法第608条「賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 登記すれば第三者に対抗できる → 『登記しても対抗できない』は誤り
民法第605条「その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる」e-Gov原文
ひっかけ賃借人は必要費を『直ちに償還請求』、有益費は『終了時に償還請求』。不動産賃貸借は『登記』で対抗可(608条・605条)。
解説賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる(608条1項)。賃借人による費用の償還請求を押さえる。
補足賃借人は必要費を直ちに、有益費は賃貸借終了時に償還請求できる。不動産賃貸借は登記により第三者に対抗できる。
問7民法(賃貸借の基本)の賃借物の一部滅失等による賃料の減額等
賃借物の一部滅失等による賃料の減額等及び賃料の支払時期に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃料は、建物については毎年末に支払わなければならない。
- イ.賃借物の一部が賃借人の責めに帰することができない事由により使用及び収益をすることができなくなったときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 建物の賃料は毎月末に支払う → 『毎年末に支払う』は誤り
- イ.正しい
- 611条1項のとおり → 正しい
民法第611条「その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される」e-Gov原文
ひっかけ建物の賃料は『毎月末』の後払い。一部滅失等で使用収益できなくなれば賃料は『割合に応じて当然減額』(614条・611条)。
解説賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される(611条1項)。賃借物の一部滅失等による賃料の減額等を押さえる。
補足賃借物の一部が賃借人の帰責事由なく使用収益できなくなれば賃料は割合に応じて当然に減額される(請求ではなく当然減額)。建物の賃料は毎月末に後払いする。
問8民法(賃貸借の基本)の賃借権の譲渡及び転貸の制限
賃借権の譲渡及び転貸の制限並びに不動産賃貸借の対抗力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不動産の賃貸借は、登記をしなくても、当然に第三者に対抗することができる。
- イ.賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 登記したときに対抗できる → 『登記をしなくても当然に対抗できる』は誤り
民法第605条「これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 612条1項のとおり → 正しい
民法第612条「賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない」e-Gov原文
ひっかけ不動産賃貸借の対抗には『登記』が必要(当然にではない)。賃借権の譲渡・転貸には『賃貸人の承諾』が必要(605条・612条)。
解説賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない(612条1項)。賃借権の譲渡及び転貸の制限を押さえる。
補足賃借権の譲渡・転貸には賃貸人の承諾が必要で、無断譲渡・転貸で第三者に使用収益させたときは賃貸人は契約を解除できる。不動産賃貸借の対抗には登記が必要である。
問9民法(賃貸借の基本)の転貸の効果
転貸の効果及び賃借人による費用の償還請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出しても、賃貸人に対しその償還を請求することができない。
- イ.賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 必要費は直ちに償還請求できる → 『償還を請求することができない』は誤り
民法第608条「賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 613条1項のとおり → 正しい
民法第613条「賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ適法な転貸では転借人は賃貸人に『直接履行義務』を負う(賃料の前払は対抗不可)。必要費は『直ちに償還請求』可(613条・608条)。
解説賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う(613条1項)。転貸の効果を押さえる。
補足適法な転貸では転借人は賃貸人に対し賃借人の債務の範囲で直接履行義務を負い、賃料の前払をもって賃貸人に対抗できない。賃借人は必要費を直ちに償還請求できる。
問10民法(賃貸借の基本)の賃料の支払時期
賃料の支払時期及び賃貸借に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃料は、動産、建物及び宅地については毎月末に、その他の土地については毎年末に、支払わなければならない。
- イ.賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- イ.正しい
- 601条のとおり → 正しい
民法第601条「その賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる」e-Gov原文
ひっかけ賃料は『動産・建物・宅地は毎月末、その他の土地は毎年末』の後払い。賃貸借は『使用収益させる+賃料支払・返還』の約定で成立(614条・601条)。
解説賃料は、動産、建物及び宅地については毎月末に、その他の土地については毎年末に、支払わなければならない。ただし、収穫の季節があるものについては、その季節の後に遅滞なく支払わなければならない(614条)。賃料の支払時期を押さえる。
補足賃料は原則後払いで、動産・建物・宅地は毎月末、その他の土地は毎年末に支払う。賃貸借は諾成・双務・有償の契約である。
問11民法(賃貸借の基本)の賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了
賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了及び賃料の支払時期に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合には、賃貸借は、これによって終了する。
- イ.賃料は、動産、建物及び宅地については毎年末に支払えば足りる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 動産建物宅地の賃料は毎月末に支払う → 『毎年末で足りる』は誤り
ひっかけ賃借物の全部が使用収益不能になれば賃貸借は『当然終了』。動産・建物・宅地の賃料は『毎月末』(616条の2・614条)。
解説賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合には、賃貸借は、これによって終了する(616条の2)。賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了を押さえる。
補足賃借物の全部が使用収益不能になれば賃貸借は当然に終了する(帰責事由を問わない)。動産・建物・宅地の賃料は毎月末に支払う。
問12民法(賃貸借の基本)の期間の定めのない賃貸借の解約の申入れ
期間の定めのない賃貸借の解約の申入れ及び短期賃貸借に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.処分の権限を有しない者がする建物の賃貸借は、五年を超えて定めることができる。
- イ.当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 処分権限のない者の建物賃貸借は三年が上限 → 『五年を超えて定めることができる』は誤り
- イ.正しい
- 617条1項のとおり → 正しい
民法第617条「当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる」e-Gov原文
ひっかけ処分権限のない者の建物賃貸借は『三年』が上限。期間の定めがなければ『いつでも解約申入れ』可(602条・617条)。
解説当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合においては、土地の賃貸借は一年、建物の賃貸借は三箇月等の期間を経過することによって終了する(617条1項)。期間の定めのない賃貸借の解約の申入れを押さえる。
補足期間の定めのない賃貸借は各当事者がいつでも解約申入れでき、土地は一年、建物は三箇月、動産・貸席は一日の経過で終了する。処分権限のない者の建物賃貸借は三年が上限である。
問13民法(賃貸借の基本)の賃借人の原状回復義務
賃借人の原状回復義務及び賃貸借に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃借人は、賃借物に生じた損傷がある場合であっても、賃貸借が終了したときにその損傷を原状に復する義務を負わない。
- イ.賃貸借は、当事者の一方が使用及び収益をさせることを約するだけで、相手方が賃料を支払うことを約さなくてもその効力を生ずる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 賃借物の損傷を原状に復する義務を負う → 『原状に復する義務を負わない』は誤り
- イ.誤り
- 賃料支払等の約定によって効力を生ずる → 『賃料を約さなくても効力を生ずる』は誤り
民法第601条「その賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる」e-Gov原文
ひっかけ賃借人は損傷の『原状回復義務』を負う(通常損耗・経年変化は除く)。賃貸借は『賃料支払の約定』で成立(有償契約)(621条・601条)。
解説賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う(621条)。賃借人の原状回復義務を押さえる。
補足賃借人は賃借物の損傷を原状回復する義務を負うが、通常の使用による損耗・経年変化や賃借人の帰責事由によらない損傷は除かれる。賃貸借は有償契約である。
問14民法(賃貸借の基本)の賃貸借への使用貸借の規定の準用
賃貸借への使用貸借の規定の準用及び賃貸人による修繕等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.使用貸借に関する第五百九十七条第一項等の規定は、賃貸借については準用されない。
- イ.賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 使用貸借の所定の規定を賃貸借に準用する → 『準用されない』は誤り
民法第622条「第五百九十七条第一項、第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百条の規定は、賃貸借について準用する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 賃貸人は修繕義務を負う → 『修繕をする義務を負わない』は誤り
民法第606条「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ賃貸借には使用貸借の『期間満了終了・収去義務・損害賠償等の期間制限』が準用される。賃貸人は『修繕義務』を負う(622条・606条)。
解説第五百九十七条第一項、第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百条の規定は、賃貸借について準用する(622条)。賃貸借への使用貸借の規定の準用を押さえる。
補足賃貸借には使用貸借の期間満了による終了・収去義務・損害賠償等の期間制限の規定が準用される。賃貸人は目的物の修繕義務を負う。
問15民法(賃貸借の基本)の敷金
敷金及び賃借権の譲渡及び転貸の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.敷金とは、賃借人が賃貸人に交付する金銭であるが、賃料債務を担保する目的を含まないものをいう。
- イ.賃借人は、賃貸人の承諾を得なくても、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 敷金は賃料債務等を担保する目的で交付する金銭 → 『賃料債務を担保する目的を含まない』は誤り
民法第622条の2「賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう」e-Gov原文
- イ.誤り
- 賃貸人の承諾を得なければ譲渡転貸できない → 『承諾を得なくてもできる』は誤り
民法第612条「賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない」e-Gov原文
ひっかけ敷金は『賃料債務等を担保する目的』で交付する金銭(名目を問わない)。賃借権の譲渡・転貸には『賃貸人の承諾』が必要(622条の2・612条)。
解説敷金とは、いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう(622条の2)。敷金を押さえる。
補足敷金は賃料債務等を担保する目的で交付する金銭で、賃貸借終了かつ明渡し後に未払債務を控除した残額が返還される。賃借権の譲渡・転貸には賃貸人の承諾が必要である。