問1民法(先取特権)の先取特権の内容
民法の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.先取特権者は、この法律その他の法律の規定に従い、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
- イ.先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 303条のとおり → 正しい
民法第303条「他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 304条1項のとおり → 正しい
民法第304条「先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる」e-Gov原文
ひっかけ先取特権は法律上当然に生じ『優先弁済』を受ける法定担保物権。目的物の売却・賃貸・滅失等の代替物にも『物上代位』(303条・304条)。
解説先取特権者は、この法律その他の法律の規定に従い、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する(303条)。先取特権の内容を押さえる。
補足先取特権は法律の定める債権について当然に生じる法定担保物権で、債務者の財産から優先弁済を受ける。目的物の売却・賃貸・滅失・損傷による金銭等にも物上代位できる(払渡し前の差押えが必要)。
問2民法(先取特権)の物上代位
先取特権の物上代位及び動産の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
- イ.不動産の賃貸借、旅館の宿泊、動産の保存、動産の売買等の原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 304条1項のとおり → 正しい
民法第304条「その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 動産の先取特権は特定の動産について生じる → 『総財産について』は誤り(それは一般の先取特権)
民法第311条「債務者の特定の動産について先取特権を有する」e-Gov原文
ひっかけ物上代位には『払渡し前の差押え』が必要。動産の先取特権は『特定の動産』について生じる(総財産は一般の先取特権)(304条・311条)。
解説先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない(304条1項)。物上代位を押さえる。
補足物上代位は目的物の代替物(売却代金・賃料・保険金等)に及ぶが、払渡し又は引渡しの前に差押えを要する。動産の先取特権は債務者の特定の動産について生じる。
問3民法(先取特権)の一般の先取特権
一般の先取特権及び動産の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共益の費用、雇用関係、子の監護の費用、葬式の費用又は日用品の供給の原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
- イ.不動産の賃貸借、旅館の宿泊、動産の保存、動産の売買等の原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 306条のとおり → 正しい
民法第306条「債務者の総財産について先取特権を有する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 311条のとおり → 正しい
民法第311条「債務者の特定の動産について先取特権を有する」e-Gov原文
ひっかけ一般の先取特権は『総財産』(共益費用・雇用・子の監護・葬式・日用品)。動産の先取特権は『特定の動産』(306条・311条)。
解説次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。一 共益の費用 二 雇用関係 三 子の監護の費用 四 葬式の費用 五 日用品の供給(306条)。一般の先取特権を押さえる。
補足一般の先取特権は共益費用・雇用関係・子の監護の費用・葬式費用・日用品供給の債権につき債務者の総財産に生じる。動産の先取特権は特定の動産についてのみ生じる。
問4民法(先取特権)の動産の先取特権
動産の先取特権及び雇用関係の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不動産の賃貸借、旅館の宿泊、動産の保存、動産の売買等の原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
- イ.雇用関係の先取特権は、給料その他の雇用関係に基づいて生じた債権については存在しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 311条のとおり → 正しい
民法第311条「債務者の特定の動産について先取特権を有する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 雇用関係の先取特権は給料等の債権について存在する → 『存在しない』は誤り
民法第308条「雇用関係の先取特権は、給料その他債務者と使用人との間の雇用関係に基づいて生じた債権について存在する」e-Gov原文
ひっかけ動産の先取特権は『特定の動産』。雇用関係の先取特権は『給料等の債権』について存在(労働者保護)(311条・308条)。
解説次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。一 不動産の賃貸借 二 旅館の宿泊 三 旅客又は荷物の運輸 四 動産の保存 五 動産の売買(311条)。動産の先取特権を押さえる。
補足動産の先取特権は不動産賃貸借・旅館宿泊・運輸・動産保存・動産売買等の債権につき特定の動産に生じる。雇用関係の先取特権は給料等の債権について存在し労働者を保護する。
問5民法(先取特権)の共益費用の先取特権
共益費用の先取特権及び雇用関係の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共益の費用の先取特権は、各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用について存在する。
- イ.雇用関係の先取特権は、給料その他債務者と使用人との間の雇用関係に基づいて生じた債権について存在する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 307条1項のとおり → 正しい
民法第307条「各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用について存在する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 308条のとおり → 正しい
民法第308条「雇用関係の先取特権は、給料その他債務者と使用人との間の雇用関係に基づいて生じた債権について存在する」e-Gov原文
ひっかけ共益費用は『財産の保存・清算・配当の費用』について存在(全債権者の利益)。雇用関係は『給料等の債権』(307条・308条)。
解説共益の費用の先取特権は、各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用について存在する(307条1項)。共益費用の先取特権を押さえる。
補足共益費用の先取特権は各債権者の共同の利益のためにされた財産の保存・清算・配当の費用について存在する。雇用関係の先取特権は給料等の債権について存在する。
問6民法(先取特権)の雇用関係の先取特権
雇用関係の先取特権及び葬式費用の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.雇用関係の先取特権は、給料その他債務者と使用人との間の雇用関係に基づいて生じた債権について存在する。
- イ.葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用については、その全額について存在する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 308条のとおり → 正しい
民法第308条「雇用関係の先取特権は、給料その他債務者と使用人との間の雇用関係に基づいて生じた債権について存在する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 葬式費用の先取特権は相当な額について存在する → 『全額について存在する』は誤り
民法第309条「葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用のうち相当な額について存在する」e-Gov原文
ひっかけ雇用関係は『給料等の債権』について存在。葬式費用は『相当な額』についてのみ(全額ではない)(308条・309条)。
解説葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用のうち相当な額について存在する(309条1項)。雇用関係の先取特権を押さえる。
補足雇用関係の先取特権は給料等の債権について存在する。葬式費用の先取特権は債務者のためにされた葬式費用のうち相当な額について存在する(扶養親族のための葬式費用の相当な額にも及ぶ)。
問7民法(先取特権)の葬式費用の先取特権
葬式費用の先取特権及び共益費用の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共益の費用の先取特権は、各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用については存在しない。
- イ.葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用のうち相当な額について存在する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 共益費用の先取特権は財産の保存清算配当の費用について存在する → 『存在しない』は誤り
民法第307条「各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用について存在する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 309条1項のとおり → 正しい
民法第309条「葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用のうち相当な額について存在する」e-Gov原文
ひっかけ共益費用は『財産の保存・清算・配当の費用』について存在。葬式費用は『相当な額』についてのみ(307条・309条)。
解説葬式の費用の先取特権は、債務者のためにされた葬式の費用のうち相当な額について存在する(309条1項)。葬式費用の先取特権を押さえる。
補足葬式費用の先取特権は債務者のためにされた葬式費用のうち相当な額について存在する(貧困者でも葬式ができるよう配慮した趣旨)。共益費用の先取特権は財産の保存・清算・配当の費用について存在する。
問8民法(先取特権)の日用品供給の先取特権
日用品供給の先取特権及び一般の先取特権の順位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、一般の先取特権が特別の先取特権に優先する。
- イ.日用品の供給の先取特権は、債務者又はその扶養すべき同居の親族及びその家事使用人の生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 特別の先取特権が一般の先取特権に優先する → 『一般の先取特権が優先する』は誤り
民法第329条「特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 310条のとおり → 正しい
民法第310条「生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する」e-Gov原文
ひっかけ一般と特別が競合すれば『特別の先取特権が優先』(共益費用は例外的に全員に優先)。日用品供給は『最後の六箇月間』(329条・310条)。
解説日用品の供給の先取特権は、債務者又はその扶養すべき同居の親族及びその家事使用人の生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する(310条)。日用品供給の先取特権を押さえる。
補足日用品供給の先取特権は生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品・燃料・電気の供給について存在する。一般と特別の先取特権が競合すれば特別の先取特権が優先する(共益費用は例外)。
問9民法(先取特権)の一般の先取特権の順位
一般の先取特権の順位及び動産の先取特権の順位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、被担保債権額の大小による。
- イ.一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 動産の先取特権の順位は所定の順序による → 『被担保債権額の大小による』は誤り
民法第330条「その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う」e-Gov原文
- イ.正しい
- 329条2項のとおり → 正しい
民法第329条「特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する」e-Gov原文
ひっかけ動産の先取特権の順位は『所定の順序』(債権額の大小ではない)。一般と特別が競合すれば『特別が優先』(330条・329条)。
解説一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力を有する(329条2項)。一般の先取特権の順位を押さえる。
補足一般の先取特権相互の順位は306条各号の順序による。一般と特別が競合すれば特別の先取特権が優先する(共益費用は例外)。同一動産上の特別の先取特権の順位は330条の所定の順序による。
問10民法(先取特権)の動産の先取特権の順位
動産の先取特権の順位及び先取特権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。
- イ.先取特権者は、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 330条1項のとおり → 正しい
民法第330条「その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う」e-Gov原文
- イ.正しい
- 303条のとおり → 正しい
民法第303条「他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する」e-Gov原文
ひっかけ動産の先取特権の順位は『不動産賃貸等→動産保存→動産売買等』の所定順序。先取特権は『優先弁済』を受ける(330条・303条)。
解説同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う(330条1項)。動産の先取特権の順位を押さえる。
補足同一動産上の特別の先取特権の順位は、第1に不動産賃貸・旅館宿泊・運輸、第2に動産保存、第3に動産売買等の順序による(動産保存は数人あれば後の保存者が優先)。先取特権は優先弁済を受ける。
問11民法(先取特権)の先取特権と第三取得者
先取特権と第三取得者及び日用品供給の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。
- イ.日用品の供給の先取特権は、債務者等の生活に必要な最後の一年間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 333条のとおり → 正しい
民法第333条「先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 日用品供給の先取特権は最後の六箇月間の供給について存在する → 『最後の一年間』は誤り
民法第310条「生活に必要な最後の六箇月間の飲食料品、燃料及び電気の供給について存在する」e-Gov原文
ひっかけ動産の先取特権は目的動産が第三取得者に『引き渡された後は行使できない』(追及効の制限)。日用品供給は『最後の六箇月間』(333条・310条)。
解説先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない(333条)。先取特権と第三取得者を押さえる。
補足動産の先取特権は目的動産が第三取得者に引き渡された後はその動産について行使できず追及効が制限される。日用品供給の先取特権は最後の六箇月間の供給について存在する。
問12民法(先取特権)の先取特権と動産質権との競合
先取特権と動産質権との競合及び先取特権と第三取得者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.先取特権は、債務者がその目的である動産を第三取得者に引き渡した後であっても、その動産について行使することができる。
- イ.先取特権と動産質権とが競合する場合には、動産質権者は、第三百三十条の規定による第一順位の先取特権者と同一の権利を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 目的動産が第三取得者に引き渡された後は行使できない → 『行使することができる』は誤り
民法第333条「その第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 334条のとおり → 正しい
民法第334条「動産質権者は、第三百三十条の規定による第一順位の先取特権者と同一の権利を有する」e-Gov原文
ひっかけ目的動産が第三取得者に引き渡された後は先取特権を『行使できない』。動産質権者は競合時『第一順位の先取特権者と同一の権利』(333条・334条)。
解説先取特権と動産質権とが競合する場合には、動産質権者は、第三百三十条の規定による第一順位の先取特権者と同一の権利を有する(334条)。先取特権と動産質権との競合を押さえる。
補足先取特権と動産質権が競合すると、動産質権者は330条の第一順位の先取特権者(不動産賃貸等)と同一の権利を有する。目的動産が第三取得者に引き渡された後は先取特権を行使できない。
問13民法(先取特権)の一般の先取特権の対抗力
一般の先取特権の対抗力及び先取特権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.一般の先取特権は、不動産について登記をしなければ、特別担保を有しない債権者に対しても対抗することができない。
- イ.先取特権者は、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 一般の先取特権は登記なしで特別担保を有しない債権者に対抗できる → 『登記をしなければ対抗できない』は誤り
民法第336条「不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 先取特権者は他の債権者に先立って優先弁済を受ける → 『優先弁済を受ける権利を有しない』は誤り
民法第303条「他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する」e-Gov原文
ひっかけ一般の先取特権は『登記なし』で特別担保を有しない債権者に対抗可(登記した第三者には対抗不可)。先取特権は『優先弁済権』を有する(336条・303条)。
解説一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる。ただし、登記をした第三者に対しては、この限りでない(336条)。一般の先取特権の対抗力を押さえる。
補足一般の先取特権は登記をしなくても特別担保を有しない一般債権者に対抗できるが、登記をした第三者(抵当権者等)には対抗できない。先取特権は優先弁済を受ける権利を有する。
問14民法(先取特権)の抵当権に関する規定の準用
抵当権に関する規定の準用及び物上代位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.先取特権の効力については、この節に定めるもののほか、抵当権に関する規定を一切準用しない。
- イ.先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しては、一切行使することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 先取特権の効力には抵当権の規定を準用する → 『一切準用しない』は誤り
民法第341条「その性質に反しない限り、抵当権に関する規定を準用する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 先取特権は代替物に物上代位で行使できる → 『一切行使することができない』は誤り
民法第304条「先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる」e-Gov原文
ひっかけ先取特権の効力には『抵当権の規定を準用』(性質に反しない限り)。目的物の代替物には『物上代位』で行使可(341条・304条)。
解説先取特権の効力については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、抵当権に関する規定を準用する(341条)。抵当権に関する規定の準用を押さえる。
補足先取特権の効力にはその性質に反しない限り抵当権に関する規定が準用される。先取特権は目的物の代替物(売却代金・賃料・保険金等)に物上代位できる。
問15民法(先取特権)の先取特権の不可分性
先取特権の不可分性及び一般の先取特権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.留置権の不可分性に関する第二百九十六条の規定は、先取特権については準用されない。
- イ.共益の費用、雇用関係、葬式の費用等の原因によって生じた債権を有する者であっても、債務者の総財産について先取特権を有しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 留置権の不可分性の規定は先取特権に準用される → 『準用されない』は誤り
民法第305条「第二百九十六条の規定は、先取特権について準用する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 一般の先取特権は債務者の総財産について生じる → 『総財産について先取特権を有しない』は誤り
民法第306条「債務者の総財産について先取特権を有する」e-Gov原文
ひっかけ留置権の不可分性の規定は先取特権にも『準用』される。一般の先取特権は『総財産』について生じる(305条・306条)。
解説第二百九十六条の規定は、先取特権について準用する(305条)。先取特権の不可分性を押さえる。
補足留置権の不可分性(296条)の規定は先取特権に準用される(債権全部の弁済まで目的物全部に効力が及ぶ)。一般の先取特権は共益費用・雇用・葬式費用等の債権につき債務者の総財産に生じる。