問1共同申請の原則と申請主義
不動産登記法上の共同申請の原則及び申請主義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。
- イ.登記は、法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の申請又は官庁若しくは公署の嘱託がなければ、することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 共同申請主義
不動産登記法第60条「登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 申請主義
不動産登記法第16条「当事者の申請又は官庁若しくは公署の嘱託がなければ」e-Gov原文
ひっかけ権利の登記は『共同申請』が原則。判決・相続等は単独申請の例外。
解説不動産登記は、当事者の申請又は官公署の嘱託を要する(申請主義、16条)。権利に関する登記は、登記によって利益を受ける登記権利者と不利益を受ける登記義務者が共同で申請するのが原則(共同申請主義、60条)。判決による登記や相続登記など、単独申請が認められる例外がある。
補足表示に関する登記は、登記官が職権でできる場合がある。
問2権利の順位と登記することができる権利
不動産登記法上の権利の順位及び登記することができる権利に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.同一の不動産について登記した権利の順位は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記の前後による。
- イ.賃借権は、不動産登記法上、登記をすることができる権利には含まれない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 登記の先後が順位を決める
不動産登記法第4条「法令に別段の定めがある場合を除き、登記の前後による」e-Gov原文
ひっかけ賃借権・配偶者居住権も登記できる権利。所有権・担保物権だけではない。
解説登記できる権利は、所有権・地上権・永小作権・地役権・先取特権・質権・抵当権・賃借権・配偶者居住権・採石権(3条)。同一不動産上の権利の順位は原則として登記の前後で決まる(4条1項)。賃借権も登記でき、登記すれば第三者に対抗できる(民法605条)。
補足付記登記の順位は主登記の順位による(4条2項)。
問3登記識別情報と所有権保存登記の申請人
不動産登記法上の登記識別情報及び所有権の保存の登記の申請人に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記権利者及び登記義務者が共同して権利に関する登記を申請する場合、申請人は、登記義務者の登記識別情報を提供する必要はない。
- イ.所有権の保存の登記は、原則として、表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人でなければ、申請することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 提供不要とするのは誤り
不動産登記法第22条「登記識別情報を提供しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 申請できる者が限定される
不動産登記法第74条「表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人」e-Gov原文
ひっかけ登記識別情報は『権利証』に代わる本人確認手段。共同申請で必要。
解説共同申請等では、登記義務者の本人確認手段として登記識別情報を提供する(22条)。提供できないときは事前通知や資格者代理人による本人確認情報で代替する。所有権保存登記は、表題部所有者やその一般承継人、確定判決で所有権を確認された者、収用による取得者等に申請権者が限定される(74条)。
補足区分建物では、表題部所有者から所有権を取得した者も保存登記を申請できる(74条2項)。
問4一般承継人による申請と相続による移転登記
不動産登記法上の一般承継人による申請及び相続による移転の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記権利者等が権利に関する登記の申請人となることができる場合に、その者について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人は、当該権利に関する登記を申請することができる。
- イ.相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 一般承継人による申請
不動産登記法第62条「相続人その他の一般承継人は、当該権利に関する登記を申請することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 性質上、登記義務者がいない
不動産登記法第63条「相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ相続・合併の移転登記は『単独申請』。共同申請主義の例外。
解説登記の申請人が死亡・合併した場合、一般承継人がその地位を承継して申請できる(62条)。相続・合併による権利移転の登記は、相手方(登記義務者)が存在しないため登記権利者の単独申請で行う(63条2項)。共同申請主義(60条)の重要な例外群。
補足相続人に対する遺贈による所有権移転登記も、単独申請ができる(63条3項)。
問5判決による登記と登記名義人の氏名等の変更登記
不動産登記法上の判決による登記及び登記名義人の氏名等の変更の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共同して登記を申請すべき者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、その他方が単独で申請することができる。
- イ.登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記は、登記権利者及び登記義務者が共同して申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 確定判決があれば単独申請
不動産登記法第63条「他方が単独で申請することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 共同申請とするのは誤り
不動産登記法第64条「登記名義人が単独で申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ氏名・住所の変更登記は『単独申請』。共同申請主義の例外。
解説登記手続を命ずる確定判決(給付判決)があれば、勝訴した者が単独で登記を申請できる(63条1項)。登記名義人の氏名・名称・住所の変更・更正登記は、不利益を受ける相手方がいないため登記名義人の単独申請による(64条1項)。
補足判決による登記の『判決』は、登記手続を命ずる給付判決の確定が必要。
問6登記識別情報の通知
不動産登記法上の登記識別情報の通知に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、登記を完了したときは、申請人が登記名義人となるか否かにかかわらず、常に申請人に登記識別情報を通知しなければならない。
- イ.申請人があらかじめ登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をした場合等は、登記官は登記識別情報を通知することを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 常に通知とするのは誤り
不動産登記法第21条「申請人自らが登記名義人となる場合」e-Gov原文
- イ.正しい
- 不通知の申出ができる
不動産登記法第21条「登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をした場合」e-Gov原文
ひっかけ登記識別情報の通知は『自らが登記名義人となる場合』。常時ではない。
解説登記識別情報は、登記により申請人自らが登記名義人となるとき、その本人に通知される(21条)。以後の登記申請で本人確認手段(旧・権利証に相当)として用いる。あらかじめ通知を希望しない旨の申出をすれば通知されない。
補足登記識別情報を提供できないときは、事前通知や本人確認情報で代替する。
問7申請の却下と補正
不動産登記法上の申請の却下に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、申請に係る不動産の所在地が当該申請を受けた登記所の管轄に属しないときであっても、登記の申請を却下することはできない。
- イ.申請の不備が補正することができるものであっても、登記官は補正の機会を与えることなく、直ちに当該申請を却下しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 却下できないとするのは誤り
不動産登記法第25条「登記の申請を却下しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 直ちに却下とするのは誤り
不動産登記法第25条「登記官が定めた相当の期間内に、申請人がこれを補正したとき」e-Gov原文
ひっかけ補正できる不備は、まず補正の機会。直ちに却下ではない。
解説登記官は、管轄違い・登記事項以外の登記・二重登記・無権限者の申請・方式不適合等の却下事由があれば、理由を付した決定で申請を却下する(25条)。ただし補正可能な不備は、登記官が定めた相当期間内に補正されれば却下しない(同ただし書)。登記官は形式的審査権を持つ。
補足登記官の審査は原則として提出された書面による形式的審査。
問8仮登記の要件と本登記の順位
不動産登記法上の仮登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.仮登記は、第3条各号に掲げる権利の設定、移転、変更又は消滅に関して請求権を保全しようとするときにすることができる。
- イ.仮登記に基づいて本登記をした場合、当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 請求権保全は仮登記事由
不動産登記法第105条「権利の設定、移転、変更又は消滅に関して請求権」e-Gov原文
- イ.正しい
- 仮登記の順位保全効
不動産登記法第106条「当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による」e-Gov原文
ひっかけ仮登記自体に対抗力はないが、本登記時に『順位』が保全される。
解説仮登記には、登記申請に必要な情報を提供できない場合の1号仮登記(105条1号)と、権利変動に関する請求権を保全する2号仮登記(同2号)がある。仮登記は対抗力を持たないが、後に本登記をすれば本登記の順位が仮登記の順位にさかのぼる(順位保全効、106条)。
補足本登記をするには、原則として登記上の利害関係を有する第三者の承諾が必要。
問9仮登記の申請方法と遺贈による登記
不動産登記法上の仮登記の申請方法及び遺贈による登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるときは、仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。
- イ.遺贈による所有権の移転の登記は、相続人に対する遺贈であっても、常に登記権利者及び登記義務者が共同して申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 承諾があれば単独申請
不動産登記法第107条「当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 常に共同申請とするのは誤り
不動産登記法第63条「登記権利者が単独で申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ相続人への遺贈は『単独申請』に。相続登記の申請義務化と関連する近年の改正。
解説仮登記は、仮登記義務者の承諾又は仮登記を命ずる処分があれば、仮登記権利者が単独で申請できる(107条1項)。相続人に対する遺贈による所有権移転登記も、令和の改正で登記権利者の単独申請が認められた(63条3項)。共同申請主義の例外を整理して押さえる。
補足相続人以外への遺贈は、原則どおり共同申請による。
問10申請の却下事由
不動産登記法上の申請の却下事由に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.申請の権限を有しない者による登記の申請であっても、登記官はこれを却下することはできない。
- イ.登記官は、申請に係る登記が既に登記されているときは、その申請を却下しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 却下できないとするのは誤り
不動産登記法第25条「申請の権限を有しない者の申請によるとき」e-Gov原文
- イ.正しい
- 既登記の申請は却下
不動産登記法第25条「申請に係る登記が既に登記されているとき」e-Gov原文
ひっかけ無権限者の申請・二重登記はいずれも却下事由。形式審査で弾かれる。
解説申請の却下事由(25条)には、管轄違い(1号)、登記事項以外の登記(2号)、既登記事項の申請(3号)、無権限者の申請(4号)、方式不適合(5号)、登記記録との不一致(6号・7号)、登記原因証明情報の不提供(8号)等がある。登記官の形式的審査の対象。
補足却下は理由を付した決定で行い、これに対しては審査請求ができる。
問11抵当証券発行時の債務者変更登記と仮登記の特則
不動産登記法上の抵当証券発行時の債務者の変更登記及び仮登記の特則に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当証券が発行されている場合における債務者の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記は、登記権利者及び登記義務者が共同して申請しなければならない。
- イ.仮登記の登記権利者及び登記義務者が共同して仮登記を申請する場合には、登記識別情報の提供に関する規定(第22条本文)が適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 共同申請とするのは誤り
不動産登記法第64条「債務者が単独で申請することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 適用されるとするのは誤り
不動産登記法第107条「第二十二条本文の規定は、適用しない」e-Gov原文
ひっかけ仮登記の申請には登記識別情報の提供が不要。本登記とは扱いが異なる。
解説抵当証券が発行されている場合の債務者の氏名等の変更・更正登記は、債務者が単独で申請できる(64条2項)。仮登記を共同申請する場合は、登記識別情報の提供に関する22条本文が適用されない(107条2項)。仮登記は終局的な権利変動の登記ではなく、本人確認の要請が緩やかであるため。
補足仮登記を命ずる処分は、仮登記権利者の申立てにより裁判所が行う。
問12登記原因証明情報の提供
不動産登記法上の登記原因証明情報の提供に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.権利に関する登記を申請する場合には、申請人は、原則として、その申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならない。
- イ.登記原因を証する情報の提供は、法令に別段の定めがある場合には、要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 登記の真正を担保するため
不動産登記法第61条「申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 例外的に提供不要の場合がある
不動産登記法第61条「法令に別段の定めがある場合を除き」e-Gov原文
ひっかけ権利の登記は『登記原因証明情報』が原則必要。別段の定めがあれば不要。
解説権利に関する登記(所有権移転・抵当権設定等)の申請には、登記原因(売買・相続・設定契約等)を証する情報の提供が原則として必要(61条)。登記の真正を確保する趣旨。表示に関する登記や、別段の定めがある場合は提供を要しない。
補足登記識別情報とは別の情報で、登記原因の存在を証明するもの。
問13抵当権の順位の変更の登記
不動産登記法上の抵当権の順位の変更の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当権の順位の変更の登記の申請は、順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同してしなければならない。
- イ.抵当権の順位の変更の登記は、利害関係を有する者の一人が単独で申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 順位を変える抵当権者全員で申請する
不動産登記法第89条「順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同してしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 利害関係人の一人の単独申請では足りない
不動産登記法第89条「抵当権の順位の変更の登記の申請は、順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同してしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ抵当権の順位変更の登記は『当該抵当権者が共同申請』。順位変更は登記が効力要件。
解説抵当権の順位の変更は、順位の変更によって影響を受ける抵当権者全員の合意で行い、その登記の申請も当該抵当権の登記名義人が共同してする(89条)。順位の変更は登記をしなければ効力を生じない(民法374条2項)点も重要。
補足順位変更には、利害関係を有する第三者があるときはその承諾が必要。
問14仮登記の抹消の申請
不動産登記法上の仮登記の抹消に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.仮登記の抹消は、共同申請の原則により、常に登記権利者と登記義務者が共同してしなければならない。
- イ.仮登記の登記名義人の承諾がある場合における当該仮登記の登記上の利害関係人も、単独で仮登記の抹消を申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 共同申請の原則の例外
不動産登記法第110条「仮登記の登記名義人が単独で申請することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 承諾があれば利害関係人も単独申請可
不動産登記法第110条「仮登記の登記名義人の承諾がある場合における当該仮登記の登記上の利害関係人も、同様とする」e-Gov原文
ひっかけ仮登記の抹消は『仮登記名義人が単独』、承諾ある利害関係人も単独で可。
解説登記は共同申請が原則(60条)だが、仮登記の抹消には例外がある。仮登記の登記名義人は単独で抹消を申請でき、また仮登記の登記名義人の承諾があれば、仮登記の登記上の利害関係人も単独で抹消を申請できる(110条)。仮登記は本登記前の暫定的な登記なので抹消が簡易化されている。
補足仮登記の登記名義人の承諾を証する情報の提供が必要となる。
問15登記識別情報を提供できない場合の事前通知
不動産登記法上の事前通知に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記識別情報を提供することができない場合であっても、登記官は、登記義務者に対して、申請があった旨等の通知をする必要はない。
- イ.登記官は、事前通知をした場合、登記義務者からの申出の有無にかかわらず、直ちに申請に係る登記をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- なりすまし防止のため通知が必要
不動産登記法第23条「その旨の申出をすべき旨を通知しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 本人の確認(申出)を経て登記する
不動産登記法第23条「当該申出がない限り、当該申請に係る登記をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ登記識別情報を出せないときは『事前通知』。義務者の申出がないと登記できない。
解説登記識別情報を提供できないときは、登記官が登記義務者に対し、申請があった旨と、内容が真実なら一定期間内に申出をすべき旨を通知する(事前通知。23条)。登記義務者の申出があって初めて登記され、なりすましによる不正登記を防ぐ。所有権の登記で住所変更があるときは前住所への通知も加わる。
補足資格者代理人による本人確認情報の提供等があれば、事前通知は省略できる。
問16登記の申請方法と権利に関する登記の登記事項
不動産登記法上の登記の申請及び登記事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記の申請は、電子情報処理組織を使用する方法又は申請情報を記載した書面を提出する方法のいずれかにより、申請情報を登記所に提供してしなければならない。
- イ.権利に関する登記の登記事項には、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- オンライン申請か書面申請のいずれか
不動産登記法第18条「登記の申請は、次に掲げる方法のいずれかにより」e-Gov原文
- イ.正しい
- 登記の目的・受付・原因等が登記事項
不動産登記法第59条「登記の目的二申請の受付の年月日及び受付番号三登記原因及びその日付」e-Gov原文
ひっかけ登記申請は『オンライン又は書面』、登記事項は『目的・受付・原因・権利者』等。
解説登記の申請は、電子情報処理組織を使用する方法(オンライン申請)又は申請情報を記載した書面を提出する方法のいずれかにより、申請情報を登記所に提供して行う(18条)。権利に関する登記の登記事項には、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号、登記原因及びその日付、権利者の氏名・住所等がある(59条)。
補足登記名義人が2人以上であるときは、各登記名義人ごとの持分も登記事項となる(59条4号)。
問17登記の抹消における第三者の承諾と登記官の過誤による更正
不動産登記法上の登記の抹消及び更正に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。
- イ.登記の錯誤又は遺漏が登記官の過誤によるものであるときは、登記官は、その監督法務局又は地方法務局の長の許可を得ることなく、職権で更正の登記をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 利害関係人の承諾が必要
不動産登記法第68条「当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 職権更正でも長の許可を要する
不動産登記法第67条「当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長の許可を得て、登記の更正をしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ登記の抹消は『第三者の承諾』、登記官の過誤による更正は『長の許可』が必要。
解説権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者があるときは、その承諾があるときに限り申請できる(68条)。登記に錯誤・遺漏があり、それが登記官の過誤によるときは、登記官は監督する法務局又は地方法務局の長の許可を得て職権で更正する(利害関係人があるときはその承諾も必要。67条2項)。
補足登記の更正は、更正の前後で登記の同一性が認められる場合に限り認められる。
問18職権による登記の抹消と審査請求
不動産登記法上の職権による登記の抹消及び審査請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、権利に関する登記を完了した後に当該登記が一定の却下事由に該当することを発見したときであっても、職権で当該登記を抹消することはできない。
- イ.登記官の処分に不服がある者は、当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 異議手続を経て職権抹消する
不動産登記法第71条「職権で、第一項に規定する登記を抹消しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 監督する法務局長に審査請求できる
不動産登記法第156条「当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ完了後の却下事由は『手続を経て職権抹消』、不服は『監督法務局長に審査請求』。
解説登記官は、権利に関する登記を完了した後にその登記が一定の却下事由(25条1号から3号又は13号)に該当することを発見したときは、利害関係人に1月以内の期間を定めて異議の機会を与え、異議がない等のときは職権で登記を抹消する(71条)。登記官の処分・不作為に不服がある者は、監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求できる(156条)。
補足審査請求に係る登記官の処分には、行政不服審査法の一部の規定が適用されない特則がある。
問19審査請求の経由と更正の前提となる通知
不動産登記法上の審査請求及び更正の手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.審査請求は、当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に対し、直接しなければならない。
- イ.登記官は、権利に関する登記に錯誤又は遺漏があることを発見したときであっても、登記権利者及び登記義務者に通知する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 審査請求は処分をした登記官を経由する
不動産登記法第156条「審査請求は、登記官を経由してしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ審査請求は『登記官を経由』、錯誤遺漏の発見は『通知が必要』。
解説審査請求は、処分をした登記官を経由して、その登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に対してする(156条2項)。経由を受けた登記官は、請求に理由があると認めれば相当の処分をする。登記官は、権利に関する登記に錯誤・遺漏があることを発見したときは、遅滞なく登記権利者及び登記義務者に通知しなければならない(67条1項)。
補足登記官は、審査請求を理由があると認めるときは、相当の処分をして審査請求人に通知する。
問20電子情報処理組織による申請と代位者の登記事項
不動産登記法上の電子申請及び代位による登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記の申請は、法務省令で定めるところにより電子情報処理組織を使用する方法によってすることができる。
- イ.民法第423条その他の法令の規定により他人に代わって登記を申請した代位者があっても、代位者の氏名又は名称及び住所並びに代位原因は、登記事項とならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- オンライン申請が認められている
不動産登記法第18条「法務省令で定めるところにより電子情報処理組織」e-Gov原文
- イ.誤り
- 代位者と代位原因は登記される
不動産登記法第59条「当該代位者の氏名又は名称及び住所並びに代位原因」e-Gov原文
ひっかけ申請はオンラインも可、代位の場合は『代位者と代位原因が登記事項』。
解説登記の申請は、法務省令で定めるところにより電子情報処理組織を使用する方法(オンライン申請)又は書面を提出する方法による(18条)。債権者が民法423条等により債務者に代位して登記を申請したときは、代位者の氏名・名称及び住所並びに代位原因が権利に関する登記の登記事項となる(59条7号)。
補足代位による登記がされると、登記記録に代位者と代位原因が記録される。
問21更正における利害関係人の承諾と職権抹消の異議手続
不動産登記法上の登記の更正及び職権抹消に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官が登記官の過誤による錯誤又は遺漏について職権で更正の登記をする場合、登記上の利害関係を有する第三者があるときであっても、その第三者の承諾を要しない。
- イ.登記官は、職権で登記を抹消しようとするときは、登記権利者及び登記義務者並びに登記上の利害関係を有する第三者に対し、1月以内の期間を定め、異議のある者がその期間内に異議を述べるべき旨を通知しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 利害関係人があれば承諾を要する
不動産登記法第67条「当該第三者の承諾があるときに限る」e-Gov原文
ひっかけ職権更正は『利害関係人の承諾』、職権抹消は『1月以内の異議手続』。
解説登記官の過誤による錯誤・遺漏の職権更正は、監督法務局長の許可を得て行うが、登記上の利害関係を有する第三者があるときはその承諾が必要(67条2項)。職権で登記を抹消しようとするときは、登記権利者・登記義務者及び利害関係人に1月以内の期間を定めて異議申述の機会を与え、異議がない等のときに職権抹消する(71条)。
補足通知を受けるべき者の住所等が知れないときは、通知に代えて公告がされる(71条2項)。
問22表示に関する登記の申請義務(表題登記)
不動産登記法上の表示に関する登記の申請義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.新築した建物(区分建物以外)の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、建物の表題登記を申請しなければならない。
- イ.新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、土地の表題登記を申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 建物表題登記は申請義務がある
不動産登記法第47条「その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 土地表題登記も申請義務がある
不動産登記法第36条「新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ新築建物・新生土地の表題登記は取得から1月以内の申請義務。
解説新築した建物(区分建物以外)の所有権を取得した者は、その取得の日から1月以内に建物の表題登記を申請しなければならない(47条1項)。新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者も、取得の日から1月以内に土地の表題登記を申請しなければならない(36条)。表示に関する登記には申請義務がある。
補足表示に関する登記は申請義務があり怠ると過料の対象となりうるが、権利に関する登記は原則として申請義務がない(ただし相続による所有権移転登記は2024年4月から義務化された)。
問23地目地積の変更と土地滅失の登記の申請義務
不動産登記法上の土地の変更及び滅失の登記の申請に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から1月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請しなければならない。
- イ.土地が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から3月以内に、当該土地の滅失の登記を申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 地目地積変更は1月以内の申請義務
不動産登記法第37条「その変更があった日から一月以内に」e-Gov原文
ひっかけ地目地積変更・土地滅失も変更滅失から1月以内の申請義務。
解説地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、変更があった日から1月以内に変更の登記を申請しなければならない(37条1項)。土地が滅失したときも、その滅失の日から1月以内に滅失の登記を申請しなければならない(42条)。表示に関する登記の申請期間はいずれも原則1月以内である。
補足表示に関する登記の申請義務の期間は、新築・変更・滅失のいずれも原則として事由発生から1月以内で統一されている。
問24合筆の登記の制限
不動産登記法上の合筆の登記の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.地目が相互に異なる土地であっても、相互に接続していれば、合筆の登記をすることができる。
- イ.相互に接続していない土地の合筆の登記は、することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 地目が異なれば接続していても合筆不可
不動産登記法第41条「地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記」e-Gov原文
- イ.正しい
- 非接続の土地は合筆不可
不動産登記法第41条「相互に接続していない土地の合筆の登記」e-Gov原文
ひっかけ接続しない土地・地目が異なる土地・所有者が異なる土地は合筆できない。
解説合筆の登記の制限として、相互に接続していない土地、地目又は地番区域が相互に異なる土地、表題部所有者・所有権登記名義人が相互に異なる土地、持分を異にする土地、所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地などの合筆の登記はすることができない(41条)。
補足合筆の登記の制限は、合筆後の土地の権利関係が複雑になり登記記録上で公示できなくなることを防ぐためのものである。
問25信託の登記の申請方法
不動産登記法上の信託の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.信託の登記の申請は、当該信託に係る権利の移転等の登記の申請とは別個に、その登記の後に行わなければならない。
- イ.信託の登記は、委託者と受託者が共同して申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 信託登記は別個でなく同時申請
不動産登記法第98条「信託の登記の申請は、当該信託に係る権利の保存、設定、移転又は変更の登記の申請と同時にしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 信託登記は受託者の単独申請
不動産登記法第98条「信託の登記は、受託者が単独で申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ信託の登記は受託者の単独申請。権利移転等の登記と同時にする。
解説信託の登記の申請は、当該信託に係る権利の保存・設定・移転・変更の登記の申請と同時にしなければならない(98条1項)。信託の登記は、受託者が単独で申請することができる(同2項)。信託の登記は、その不動産が信託財産に属することを公示する役割を持つ。
補足信託財産の所有権移転登記と信託の登記は一の申請情報で同時に申請するが、所有権移転登記は通常の共同申請、信託の登記は受託者の単独申請という違いがある。
問26仮処分の登記に後れる登記の抹消
不動産登記法上の仮処分の登記に後れる登記の抹消に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有権について処分禁止の登記がされた後、その仮処分の債権者が仮処分の債務者を登記義務者とする所有権の登記を申請する場合、当該債権者は、処分禁止の登記に後れる登記の抹消を単独で申請することができる。
- イ.登記官が処分禁止の登記に後れる登記を抹消するときは、職権で、当該処分禁止の登記も抹消しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 仮処分の効力で後れる登記を排除できる
不動産登記法第111条「当該処分禁止の登記に後れる登記の抹消を単独で申請することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 目的達成後の処分禁止登記は職権抹消
不動産登記法第111条「職権で、当該処分禁止の登記も抹消しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ仮処分債権者は後れる登記を単独抹消でき、登記官が職権で仮処分登記も抹消。
解説所有権について処分禁止の登記がされた後、その仮処分の債権者が仮処分の債務者を登記義務者とする所有権の登記を申請する場合、債権者は処分禁止の登記に後れる登記の抹消を単独で申請することができる(111条1項)。この場合、登記官は職権で処分禁止の登記も抹消しなければならない(同3項)。
補足処分禁止の仮処分の債権者が本案で勝訴し所有権を取得する登記をする際、仮処分に後れる第三者の登記を排除できる仕組みである。
問27保全仮登記に基づく本登記の順位と建物滅失の登記
不動産登記法上の保全仮登記に基づく本登記及び建物の滅失の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保全仮登記に基づいて本登記をした場合、その本登記の順位は、本登記をした時の順位による。
- イ.建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 保全仮登記には順位保全効がある
不動産登記法第112条「当該本登記の順位は、当該保全仮登記の順位による」e-Gov原文
ひっかけ保全仮登記に基づく本登記の順位は保全仮登記の順位による。
解説保全仮登記に基づいて本登記をした場合、その本登記の順位は、保全仮登記の順位による(112条。順位保全効)。建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に建物の滅失の登記を申請しなければならない(57条)。
補足保全仮登記は仮処分の一類型で、後に本登記をすると保全仮登記の順位が本登記に保全される(順位保全効)。仮登記一般の順位保全効(106条)と同じ趣旨である。
問28建物の表示登記事項と敷地権
不動産登記法上の区分建物の表示に関する登記の登記事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.区分建物である建物の表示に関する登記の登記事項には、当該建物が属する一棟の建物の構造及び床面積が含まれる。
- イ.「敷地権」とは、区分建物の敷地利用権で、登記の有無を問わず、専有部分と分離して処分することができるものをいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 44条1項7号が一棟の建物の構造等を登記事項とする
不動産登記法第44条「当該建物又は附属建物が属する一棟の建物の構造及び床面積」e-Gov原文
- イ.誤り
- 44条1項9号が敷地権を分離処分できないものと定義する
不動産登記法第44条「区分所有者の有する専有部分と分離して処分することができないもの」e-Gov原文
ひっかけ敷地権は『登記された・分離処分できない』敷地利用権。
解説区分建物の表示に関する登記では、専有部分の所在・家屋番号・種類・構造・床面積等に加え、一棟の建物の所在・構造・床面積、敷地権の表示などが登記事項となる(44条1項)。「敷地権」とは、登記された敷地利用権で、区分所有法22条により専有部分と分離処分できないものをいう(同項9号)。分離処分できる敷地利用権は敷地権に当たらない。
補足建物が共用部分・団地共用部分であるときはその旨も登記事項となる(44条1項6号)。
問29敷地権である旨の登記
不動産登記法上の敷地権である旨の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、区分建物に関する敷地権について表題部に最初に登記をするときは、当該敷地権の目的である土地の登記記録について、職権で、その権利が敷地権である旨の登記をしなければならない。
- イ.敷地権である旨の登記は、敷地権の目的である土地の登記記録についてされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 46条が職権による敷地権である旨の登記を定める
不動産登記法第46条「職権で、当該登記記録中の所有権、地上権その他の権利が敷地権である旨の登記をしなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 46条が土地の登記記録への登記を定める
不動産登記法第46条「当該敷地権の目的である土地の登記記録について」e-Gov原文
ひっかけ敷地権である旨の登記は『登記官の職権』・『土地の登記記録』にされる。
解説区分建物の表題部に敷地権を最初に登記するとき、登記官は職権で、その敷地権の目的である土地の登記記録に、所有権・地上権等が敷地権である旨を登記する(46条)。これにより土地と建物の一体的処理が公示され、以後、土地の敷地権のみを単独で移転・担保設定する登記は原則できなくなる(73条2項)。
補足この登記がされると、区分建物についてされた所有権・担保権の登記が土地の敷地権についての登記としての効力をもつ(73条1項)。
問30区分建物の表題登記の申請方法
不動産登記法上の区分建物の表題登記の申請方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.一棟の建物が新築された場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、各区分建物ごとに別個に行うべきであり、当該一棟の建物に属する他の区分建物についての表題登記の申請と併せてすることはできない。
- イ.区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 48条1項が一括申請を求める
不動産登記法第48条「他の区分建物についての表題登記の申請と併せてしなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 48条2項が代位申請を認める
不動産登記法第48条「他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ区分建物の表題登記は『一括申請』。他人の分も『代位申請』できる。
解説一棟の建物が新築された場合や、表題登記がない建物に接続して区分建物が新築された場合における区分建物の表題登記は、一棟の建物に属する他の全ての区分建物の表題登記と併せて申請しなければならない(48条1項、一括申請)。各区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わって表題登記を代位申請できる(同条2項)。
補足表題登記がある建物(区分建物を除く)に接続して区分建物が新築された場合は、その建物の表題部変更登記の申請と併せて申請する(48条3項)。
問31敷地権付き区分建物に関する登記の効力
不動産登記法上の敷地権付き区分建物に関する登記の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.敷地権付き区分建物についての所有権に係る権利に関する登記は、敷地権である旨の登記をした土地の敷地権についてされた登記としての効力を有しない。
- イ.敷地権である旨の登記をした土地には、原則として、敷地権の移転の登記をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 73条1項が建物の登記の土地への一体的効力を定める
不動産登記法第73条「敷地権である旨の登記をした土地の敷地権についてされた登記としての効力を有する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 73条2項が土地の敷地権の単独処分登記を禁止する
不動産登記法第73条「敷地権の移転の登記又は敷地権を目的とする担保権に係る権利に関する登記をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ敷地権付き区分建物では、建物の登記が土地にも及び、土地・建物の単独処分登記は原則不可。
解説敷地権付き区分建物についてされた所有権・担保権の登記は、原則として土地の敷地権についての登記としての効力をもつ(73条1項、建物と土地の一体的処理)。その結果、①敷地権である旨の登記をした土地には敷地権のみの移転・担保設定の登記ができず(73条2項)、②区分建物にも建物のみの所有権移転・担保設定の登記ができない(同条3項)。土地と建物は一体としてのみ処分される。
補足敷地権が生じた後にその登記原因が生じたものなど、一定の例外では単独処分の登記ができる(73条各項ただし書)。
問32区分建物の所有権保存登記の特例
不動産登記法上の区分建物の所有権の保存の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、所有権の保存の登記を申請することができる。
- イ.この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときであっても、敷地権の登記名義人の承諾を得る必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 74条2項前段が区分建物の保存登記の特例を定める
不動産登記法第74条「区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 74条2項後段が敷地権登記名義人の承諾を要求する
不動産登記法第74条「当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない」e-Gov原文
ひっかけ区分建物は買主も直接保存登記できるが、敷地権付きなら敷地権登記名義人の承諾が必要。
解説所有権の保存の登記は、原則として表題部所有者・その相続人・確定判決で確認された者・収用による取得者しか申請できない(74条1項)。区分建物では、表題部所有者(分譲業者等)から所有権を取得した者(買主)も保存登記を申請できる(74条2項前段)。ただし敷地権付き区分建物のときは、敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない(同項後段)。
補足この特例により、分譲マンションでは中間の分譲業者名義を経ずに買主が直接所有権の保存登記を受けられる。
問33敷地権付き区分建物における建物のみの処分制限
不動産登記法上の敷地権付き区分建物における建物のみの処分の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.敷地権付き区分建物には、当該建物のみの所有権の移転を登記原因とする所有権の登記をすることができる。
- イ.敷地権付き区分建物には、原則として、当該建物のみを目的とする抵当権の設定の登記をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 73条3項が建物のみの処分登記を禁止する
不動産登記法第73条「当該建物のみの所有権の移転を登記原因とする所有権の登記又は当該建物のみを目的とする担保権に係る権利に関する登記をすることができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 73条3項が建物のみの担保権登記を禁止する
不動産登記法第73条「当該建物のみを目的とする担保権に係る権利に関する登記をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ敷地権付き区分建物は建物のみ・土地のみの処分登記が原則不可(一体処理)。
解説敷地権付き区分建物では、土地と建物が一体として処分されるため、当該建物のみの所有権移転を原因とする所有権の登記や、当該建物のみを目的とする担保権の登記は原則としてできない(73条3項)。同様に、土地の敷地権のみの移転・担保設定の登記もできない(同条2項)。ただし敷地権が生じる前に登記原因が生じた仮登記等は例外的に許される(同項ただし書)。
補足建物の敷地権が生じた後にその登記原因が生じたもの(分離処分禁止の場合を除く)等は、ただし書により登記できる(73条3項ただし書)。
問34登記がないことを主張することができない第三者
不動産登記法上の登記がないことを主張することができない第三者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.詐欺又は強迫によって登記の申請を妨げた第三者は、その登記がないことを主張することができない。
- イ.他人のために登記を申請する義務を負う第三者は、原則として、その登記がないことを主張することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 5条1項が登記を妨げた第三者を保護しない
不動産登記法第5条「詐欺又は強迫によって登記の申請を妨げた第三者は、その登記がないことを主張することができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 5条2項が登記申請義務を負う第三者を保護しない
不動産登記法第5条「他人のために登記を申請する義務を負う第三者は、その登記がないことを主張することができない」e-Gov原文
ひっかけ登記を妨げた者・登記申請義務を負う者は、登記の欠缺を主張できない。
解説民法177条の対抗要件の例外として、不動産登記法5条は背信的な第三者を保護しない。①詐欺・強迫によって登記の申請を妨げた第三者(5条1項)、②他人のために登記を申請する義務を負う第三者(同条2項本文)は、登記がないことを主張できない。ただし②は、その登記原因が自己の登記原因の後に生じたときは主張できる(同項ただし書)。
補足②は、自己の登記原因が先行する場合(先に権利を取得していた場合)には、なお登記の欠缺を主張できる。
問35共有物分割禁止の定めの登記
不動産登記法上の共有物分割禁止の定めの登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない。
- イ.共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記は、共有者の一人が単独で申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 65条が共有者全員の共同申請を求める
不動産登記法第65条「当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 65条が全員共同申請を要求し単独申請を認めない
不動産登記法第65条「共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ共有物分割禁止の変更登記は『共有者全員が共同申請』。一人では不可。
解説共有物分割禁止の定め(民法256条1項ただし書等)に係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない(65条)。共有者全員の利害に関わるため、一部の共有者による申請は認められない。
補足分割禁止の定めは、5年を超えない期間で設定できる(民法256条)。
問36権利の変更の登記又は更正の登記(付記登記)
不動産登記法上の権利の変更の登記又は更正の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.権利の変更の登記又は更正の登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、その承諾の有無にかかわらず、常に主登記によってしなければならない。
- イ.権利の変更の登記は、登記上の利害関係を有する第三者の承諾がある場合及び当該第三者がない場合に限り、付記登記によってすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 66条が付記登記による方法を認める
不動産登記法第66条「付記登記によってすることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 66条が付記登記の要件を定める
不動産登記法第66条「承諾がある場合及び当該第三者がない場合に限り、付記登記によってすることができる」e-Gov原文
ひっかけ利害関係人の『承諾あり』又は『利害関係人なし』なら付記登記。なければ主登記。
解説権利の変更の登記・更正の登記は、登記上の利害関係を有する第三者の承諾がある場合、又は当該第三者がない場合に限り、付記登記によってすることができる(66条)。承諾が得られない場合は、付記登記ではなく主登記によることになり、変更前の順位を保てない。
補足付記登記は主登記の順位を維持するが、主登記による変更登記は順位が後れる。
問37死亡又は解散による登記の抹消
不動産登記法上の死亡又は解散による登記の抹消に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.権利が人の死亡によって消滅する旨が登記されている場合において、当該権利がその死亡によって消滅したときは、登記権利者及び登記義務者が共同して当該権利に関する登記の抹消を申請しなければならない。
- イ.この抹消の申請は、登記義務者が所在不明である場合に限り認められる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 69条が登記権利者の単独申請を認める
不動産登記法第69条「登記権利者は、単独で当該権利に係る権利に関する登記の抹消を申請することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 69条は死亡・解散による消滅を単独申請の要件とする
不動産登記法第69条「当該権利がその死亡又は解散によって消滅したときは」e-Gov原文
ひっかけ死亡・解散で消滅した権利の抹消は『登記権利者が単独』で可。所在不明は不要。
解説権利が人の死亡又は法人の解散によって消滅する旨が登記されている場合(例えば存続期間中に死亡で消滅する権利)に、その権利が死亡・解散によって消滅したときは、登記権利者が単独で抹消を申請できる(69条=共同申請原則の例外)。登記義務者の所在不明を要件とする除権決定等による抹消(70条)とは区別する。
補足共同申請者の所在不明の場合は、公示催告・除権決定による抹消(70条)が用いられる。
問38相続等による所有権の移転の登記の申請
不動産登記法上の相続等による所有権の移転の登記の申請に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。
- イ.相続人に対する遺贈により所有権を取得した者については、所有権の移転の登記を申請する義務はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 76条の2第1項が相続登記の申請義務を定める
不動産登記法第76条の2「当該所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 76条の2第1項後段が相続人への遺贈にも義務を及ぼす
不動産登記法第76条の2「により所有権を取得した者も、同様とする」e-Gov原文
ひっかけ相続登記は『知った日から3年以内』が義務。相続人への遺贈も対象。
解説令和6年4月施行の相続登記の申請義務化により、所有権の登記名義人について相続が開始したときは、相続により所有権を取得した者(相続人に対する遺贈による取得者を含む)は、自己のために相続の開始と所有権の取得を知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない(76条の2)。遺産分割で相続分を超えて取得したときは、分割の日から3年以内の申請義務がある。
補足期間内に相続人申告登記(76条の3)をすれば、申請義務を履行したものとみなされる。
問39仮登記に基づく本登記
不動産登記法上の仮登記に基づく本登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合であっても、その第三者の承諾を要しないで申請することができる。
- イ.登記官は、所有権に関する仮登記に基づく本登記をするときは、職権で、登記上の利害関係を有する第三者の権利に関する登記を抹消しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 109条1項が第三者の承諾を本登記の要件とする
不動産登記法第109条「当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 109条2項が職権抹消を定める
不動産登記法第109条「職権で、同項の第三者の権利に関する登記を抹消しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ所有権の仮登記の本登記は『利害関係人の承諾』が必要。第三者の登記は職権抹消。
解説所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者があるときは、その第三者の承諾があるときに限り申請できる(109条1項)。本登記がされると仮登記の順位が保全され、登記官は職権で当該第三者の権利に関する登記を抹消する(同条2項)。所有権以外の権利の仮登記に基づく本登記では、この承諾は不要である。
補足所有権以外(抵当権等)の仮登記に基づく本登記では、利害関係人の承諾は要しない。
問40登記官による本人確認(不動産登記)
不動産登記法上の登記官による本人確認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、登記の申請があった場合に、申請人となるべき者以外の者が申請していると疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、申請の権限の有無を調査しなければならない。
- イ.登記官による本人確認の調査は、必ず当該登記官が自ら行わなければならず、他の登記所の登記官に嘱託することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 24条1項が登記官の本人確認調査を定める
不動産登記法第24条「当該申請人の申請の権限の有無を調査しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 24条2項が調査の嘱託を認める
不動産登記法第24条「他の登記所の登記官に同項の調査を嘱託することができる」e-Gov原文
ひっかけなりすましの疑いがあれば登記官は調査義務を負い、他登記所への嘱託も可。
解説登記官は、申請人になりすました虚偽の申請が疑われる相当の理由があるときは、出頭・質問・文書提示の求めなどにより申請権限の有無を調査しなければならない(24条1項)。申請人等が遠隔地に居住するとき等は、他の登記所の登記官に調査を嘱託できる(同条2項)。いわゆる地面師等による不正登記を防ぐための制度である。
補足却下すべきことが明らかな場合は、本人確認調査をせずに却下することになる(24条1項)。
問41地役権の登記の登記事項
不動産登記法上の地役権の登記の登記事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.承役地についてする地役権の登記においては、地役権者の氏名又は名称及び住所を登記することを要しない。
- イ.要役地に所有権の登記がないときは、承役地に地役権の設定の登記をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 80条2項が地役権者の登記を要しないとする
不動産登記法第80条「地役権者の氏名又は名称及び住所を登記することを要しない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 80条3項が要役地の所有権登記を前提とする
不動産登記法第80条「要役地に所有権の登記がないときは、承役地に地役権の設定の登記をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ承役地の地役権登記に『地役権者の氏名・住所は不要』。要役地の所有権登記が前提。
解説地役権は要役地に従たる権利として移転するため、承役地の地役権の登記では地役権者の氏名・住所を登記しない(80条2項)。要役地の権利関係を基準とするため、要役地に所有権の登記がなければ承役地に地役権設定登記はできない(同条3項)。承役地に地役権設定登記をしたときは、登記官が職権で要役地に所定事項を登記する(同条4項)。
補足承役地に地役権設定登記がされると、要役地の登記記録にも職権で地役権が登記される。
問42賃借権の登記の登記事項
不動産登記法上の賃借権の登記の登記事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃借権の登記の登記事項には、賃料は含まれない。
- イ.敷金があるときは、その旨が賃借権の登記の登記事項となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 81条1号が賃料を登記事項とする
不動産登記法第81条「賃借権の登記又は賃借物の転貸の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする」e-Gov原文
ひっかけ賃借権の登記では『賃料』は必要的登記事項。敷金は『あるときはその旨』。
解説賃借権の登記の登記事項は、登記の一般的事項(59条各号)のほか、賃料、存続期間又は賃料の支払時期の定め、譲渡・転貸を許す旨の定め、敷金があるときはその旨などである(81条)。賃料は必要的登記事項であり、定めがあれば登記される事項(存続期間等)と区別される。定期借地・定期借家である旨もその定めがあれば登記事項となる。
補足存続期間や賃料の支払時期は、その定めがあるときに登記される(81条2号)。
問43抵当権の登記の登記事項
不動産登記法上の抵当権の登記の登記事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当権の登記の登記事項には、利息に関する定めがあるときは、その定めが含まれる。
- イ.抵当権の登記においては、債権額や債務者は登記されるが、損害の賠償額の定めは登記事項とならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 88条1項1号が利息の定めを登記事項とする
不動産登記法第88条「利息に関する定めがあるときは、その定め」e-Gov原文
- イ.誤り
- 88条1項2号が損害賠償額の定めを登記事項とする
不動産登記法第88条「民法第三百七十五条第二項に規定する損害の賠償額の定めがあるときは、その定め」e-Gov原文
ひっかけ抵当権の登記では『利息』も『損害賠償額の定め』も登記事項(定めがあるとき)。
解説抵当権の登記の登記事項は、債権額・債務者(83条)のほか、利息に関する定め、損害の賠償額の定め(民法375条2項)、債権に付した条件、抵当証券発行の定めなどがある(いずれも定めがあるとき・88条1項)。根抵当権は、担保すべき債権の範囲及び極度額、元本確定期日の定めなどが登記事項となる(同条2項)。
補足利息の登記がないと、抵当権者は満期となった最後の2年分の利息等についても優先弁済を主張できない場合がある。
問44除権決定による登記の抹消
不動産登記法上の除権決定等による登記の抹消に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共同して登記の抹消を申請すべき者の所在が知れない場合には、登記権利者が単独で権利に関する登記の抹消を申請する方法はない。
- イ.先取特権・質権・抵当権について、被担保債権の弁済期から20年を経過し、かつその期間経過後に債権額等に相当する金銭が供託されたときは、登記権利者は単独でその抹消を申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 70条が公示催告・除権決定による抹消を定める
不動産登記法第70条「登記権利者は、共同して登記の抹消の申請をすべき者の所在が知れないためその者と共同して権利に関する登記の抹消を申請することができないときは」e-Gov原文
- イ.正しい
- 70条4項後段が休眠担保権の抹消を定める
不動産登記法第70条「被担保債権の弁済期から二十年を経過し、かつ、その期間を経過した後に当該被担保債権、その利息及び債務不履行により生じた損害の全額に相当する金銭が供託されたときも、同様とする」e-Gov原文
ひっかけ所在不明は『公示催告・除権決定』。休眠担保権は『弁済期から20年+供託』で単独抹消。
解説抹消登記に協力すべき登記義務者の所在が知れないときは、公示催告を申し立て、除権決定を得れば登記権利者が単独で抹消を申請できる(70条1項・3項)。また、先取特権・質権・抵当権については、被担保債権の弁済期から20年経過し、かつ債権額等を供託すれば、単独で抹消を申請できる(同条4項。休眠担保権の抹消の特則)。
補足存続期間が満了した地上権・賃借権等についても、所在不明とみなして抹消できる特則がある(70条2項)。
問45登記事項証明書の交付(不動産登記)
不動産登記法上の登記事項証明書の交付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記事項証明書の交付を請求できるのは、当該不動産について利害関係を有する者に限られる。
- イ.登記事項証明書の交付の請求は、必ず当該不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対してしなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 119条1項が何人も請求できるとする
不動産登記法第119条「何人も、登記官に対し、手数料を納付して、登記記録に記録されている事項の全部又は一部を証明した書面」e-Gov原文
- イ.誤り
- 119条5項が広域交付を認める
不動産登記法第119条「請求に係る不動産の所在地を管轄する登記所以外の登記所の登記官に対してもすることができる」e-Gov原文
ひっかけ登記事項証明書は『何人も』『管轄外の登記所でも』請求できる。
解説登記には公示機能があるため、登記事項証明書は何人も手数料を納付して交付を請求できる(119条1項)。また、登記事務がコンピュータ化されているため、その不動産を管轄する登記所以外の登記所でも交付請求ができる(同条5項)。手数料の納付は原則として収入印紙による(同条4項)。
補足DV被害者等の保護のため、住所に代わる事項を記載する措置が設けられている(119条6項)。