問1輸出の許可と輸入の承認
外国為替及び外国貿易法上の輸出の許可及び輸入の承認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.政令で定める特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
- イ.貨物を輸入しようとする者は、政令で定めるところにより、輸入の承認を受ける義務を課せられることがある。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 安全保障貿易管理の輸出許可
外国為替及び外国貿易法第48条「特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるところにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 輸入の承認制
外国為替及び外国貿易法第52条「貨物を輸入しようとする者は、政令で定めるところにより、輸入の承認を受ける義務を課せられることがある」e-Gov原文
ひっかけ特定貨物の輸出は経済産業大臣の許可。輸入は一定の場合に承認義務。
解説国際的な平和及び安全の維持を妨げると認められるものとして政令で定める特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない(48条1項)。また、一定の場合には、貨物を輸入しようとする者は、政令で定めるところにより輸入の承認を受ける義務を課せられることがある(52条)。
補足輸出の許可・役務取引の許可は安全保障貿易管理(大量破壊兵器等の不拡散)の中核で、リスト規制とキャッチオール規制からなる。
問2役務取引の許可と輸出許可の許可権者
外国為替及び外国貿易法上の役務取引及び輸出の許可の許可権者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.政令で定める特定の種類の貨物の設計・製造・使用に係る技術を特定国において提供することを目的とする取引を行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
- イ.特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、財務大臣の許可を受けなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 技術提供も輸出管理の対象
外国為替及び外国貿易法第25条「経済産業大臣の許可を受けなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 輸出許可は経済産業大臣が行う
外国為替及び外国貿易法第48条「特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるところにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない」e-Gov原文
ひっかけ役務取引・輸出の許可はいずれも経済産業大臣(財務大臣ではない)。
解説特定技術を特定国において提供することを目的とする取引(役務取引)を行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない(25条1項)。特定の地域を仕向地とする特定の貨物の輸出の許可も、経済産業大臣が行う(48条1項)。これらの輸出貿易管理は経済産業大臣の所管であり、財務大臣ではない。
補足外国為替・対外取引の所管は、輸出貿易管理・役務取引は経済産業大臣、為替・支払等は財務大臣(主務大臣)と分かれている。
問3輸入の承認と支払の許可
外国為替及び外国貿易法上の輸入の承認及び支払の許可に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.貨物の輸入については、いかなる場合も輸入の承認を受ける義務を課されることはない。
- イ.主務大臣は、我が国が締結した条約の誠実な履行のため必要があると認めるとき等は、本邦から外国へ向けた支払をしようとする者に対し、許可を受ける義務を課することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 輸入の承認義務が課される場合がある
外国為替及び外国貿易法第52条「輸入の承認を受ける義務を課せられることがある」e-Gov原文
- イ.正しい
- 支払規制は主務大臣が課す
外国為替及び外国貿易法第16条「許可を受ける義務を課することができる」e-Gov原文
ひっかけ輸入は一定の場合に承認義務。支払の許可義務は主務大臣が課す。
解説貨物を輸入しようとする者は、一定の場合には、政令で定めるところにより輸入の承認を受ける義務を課せられることがある(52条)。また、主務大臣は、国際約束の誠実な履行等のため必要があると認めるとき等は、本邦から外国へ向けた支払をしようとする者等に対し、許可を受ける義務を課することができる(16条1項)。
補足輸入の承認は、IQ品目(輸入割当品目)や特定の条約履行のための品目などについて課される。
問4平和及び安全の維持のための対応措置
外国為替及び外国貿易法上の我が国の平和及び安全の維持のための対応措置に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.我が国の平和及び安全の維持のための対応措置は、主務大臣が単独で講ずべきことを決定することができる。
- イ.政府は、対応措置を講じた場合であっても、国会の承認を求める必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 対応措置は閣議決定による
外国為替及び外国貿易法第10条「閣議において、対応措置」e-Gov原文
- イ.誤り
- 対応措置には国会の承認が必要
外国為替及び外国貿易法第10条「国会の承認を求めなければならない」e-Gov原文
ひっかけ対応措置は閣議決定。講じたら20日以内に国会の承認を求める。
解説我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、閣議において対応措置を講ずべきことを決定することができる(10条1項)。政府は、この対応措置を講じた場合には、原則として講じた日から20日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない(同2項)。
補足対応措置(経済制裁)は機動性が必要なため閣議決定で発動できるが、民主的統制のため事後に国会の承認を求める仕組みになっている。
問5許可等の条件
外国為替及び外国貿易法上の許可等の条件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.主務大臣は、この法律又はこの法律の規定に基づく命令の規定による許可又は承認に条件を付し、及びこれを変更することができる。
- イ.許可又は承認に付する条件は、許可又は承認に係る事項の確実な実施を図るため必要最小限のものでなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 許可等への条件付与・変更が可能
外国為替及び外国貿易法第67条「許可又は承認に条件を付し、及びこれを変更することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 条件は必要最小限に限られる
外国為替及び外国貿易法第67条「必要最小限のものでなければならない」e-Gov原文
ひっかけ主務大臣は許可・承認に条件を付せる。条件は必要最小限。
解説主務大臣は、外為法又はその命令の規定による許可又は承認に条件を付し、及びこれを変更することができる(67条1項)。その条件は、許可又は承認に係る事項の確実な実施を図るため必要最小限のものでなければならない(同2項)。
補足許可・承認の条件は、外為法の目的達成のために必要な最小限度にとどめるべきものとされている。
問6役務取引の許可と対応措置の終了
外国為替及び外国貿易法上の役務取引の許可及び対応措置の終了に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定技術を特定国において提供することを目的とする取引を行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受ける必要はない。
- イ.政府は、対応措置について国会の不承認の議決があったときは、速やかに当該対応措置を終了させなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 役務取引にも許可が必要
外国為替及び外国貿易法第25条「経済産業大臣の許可を受けなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 不承認なら対応措置は終了
外国為替及び外国貿易法第10条「当該対応措置を終了させなければならない」e-Gov原文
ひっかけ役務取引は経済産業大臣の許可。不承認議決で対応措置は終了。
解説特定技術を特定国において提供することを目的とする取引(役務取引)を行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない(25条1項)。また、政府は、対応措置について国会の不承認の議決があったときは、速やかに当該対応措置を終了させなければならない(10条3項)。
補足対応措置について国会の不承認の議決があれば、政府は速やかにこれを終了させなければならず、国会による事後統制が担保されている。
問7居住者及び非居住者の定義
外国為替及び外国貿易法(外為法)上の居住者及び非居住者の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.外為法上の「居住者」とは、本邦内に住所又は居所を有する自然人及び本邦内に主たる事務所を有する法人をいう。
- イ.非居住者の本邦内の支店は、法律上の代理権がない限り、居住者とはみなされない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 6条1項5号が居住者を定義する
外為法第6条「本邦内に住所又は居所を有する自然人及び本邦内に主たる事務所を有する法人をいう」e-Gov原文
- イ.誤り
- 6条1項5号が本邦内支店を居住者とみなす
外為法第6条「法律上代理権があると否とにかかわらず、その主たる事務所が外国にある場合においても居住者とみなす」e-Gov原文
ひっかけ外国法人の『本邦内支店』は居住者とみなす(代理権の有無を問わない)。
解説外為法では、取引の規制が居住者・非居住者の別によって異なるため、その区別が重要となる。居住者は本邦内に住所・居所を有する自然人及び本邦内に主たる事務所を有する法人をいい(6条1項5号)、非居住者はそれ以外をいう(同項6号)。外国法人の本邦内支店は、主たる事務所が外国にあっても居住者とみなされる。
補足居住者・非居住者の区別が明白でない場合は、財務大臣の定めるところによる(6条2項)。
問8貨物及び支払手段の定義
外為法上の用語の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.外為法上の「貨物」とは、貴金属、支払手段及び証券その他債権を化体する証書以外の動産をいう。
- イ.外為法上の「支払手段」には、銀行券・政府紙幣・硬貨のほか、小切手、為替手形、信用状が含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 6条1項15号が貨物を定義する
外為法第6条「貴金属、支払手段及び証券その他債権を化体する証書以外の動産をいう」e-Gov原文
ひっかけ外為法の『貨物』は貴金属・支払手段・証券を除く動産。
解説外為法では、規制対象を画するために用語が詳細に定義される。「貨物」は貴金属・支払手段・証券その他債権を化体する証書を除く動産であり(6条1項15号)、貴金属や支払手段はそれぞれ別個に定義・規制される。「支払手段」には現金(銀行券・硬貨)のほか小切手・為替手形・信用状などが含まれる(同項7号)。
補足支払手段や証券の輸出入については、貨物の輸出入とは別の規制が及ぶことがある。
問9支払等に係る許可義務
外為法上の支払等の規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.支払等については、いかなる場合であっても主務大臣の許可を受ける義務を課されることはない。
- イ.主務大臣は、我が国が締結した条約を誠実に履行するため必要があると認めるとき等は、本邦から外国へ向けた支払をしようとする者に対し、許可を受ける義務を課することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 16条1項が支払等への許可義務を認める
外為法第16条「支払又は支払等について、許可を受ける義務を課することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 16条1項が支払規制の発動事由を定める
外為法第16条「本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者」e-Gov原文
ひっかけ経済制裁等のため、外国向けの支払に『許可義務』を課せる(16条)。
解説外為法は、対外取引の自由を原則としつつ、条約等の国際約束の履行や国際平和への寄与(経済制裁)などの必要がある場合に、主務大臣が支払等について許可を受ける義務を課せるとする(16条1項)。これは資産凍結や送金規制など、経済制裁を実施する法的根拠となる。
補足経済制裁は、第10条1項の閣議決定に基づいて発動されることがある。
問10許可等を要する取引に係る支払の禁止
外為法上の取引に係る支払の規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.外為法又はその命令により取引・行為について許可・承認を受け又は届出をする義務が課されているときは、その許可・承認を受けないで、又は届出をしないで、当該取引・行為に係る支払等をしてはならない。
- イ.取引又は行為について許可・承認・届出の義務が課されている場合でも、その取引に係る支払自体は規制を受けず自由に行うことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 16条5項が許可前の支払を禁止する
外為法第16条「当該許可若しくは承認を受けないで、又は当該届出をしないで当該取引又は行為に係る支払等をしてはならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 16条5項が取引規制を支払にも及ぼす
外為法第16条「取引又は行為を行うことにつき許可若しくは承認を受け、又は届出をする義務が課されているときは」e-Gov原文
ひっかけ許可・届出を要する取引は、その『支払』も許可等を受けないとできない。
解説外為法では、取引・行為について許可・承認・届出の義務が課されている場合、その取引等に係る支払等も連動して規制される(16条5項)。すなわち、必要な許可等を受けないで支払等をすることは禁止される。取引規制と支払規制の両面から実効性を確保する仕組みである。
補足政令で定める少額の取引などは、規制の対象から除外されることがある。
問11輸出の許可と承認
外為法上の輸出の規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められる特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出には、財務大臣の許可が必要である。
- イ.特定の種類又は特定の地域を仕向地とする貨物の輸出について、外国貿易及び国民経済の健全な発展のため等に必要な範囲内で、輸出の承認を受ける義務を課されることがある。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 48条1項が輸出許可の許可権者を経済産業大臣とする
外為法第48条「経済産業大臣の許可を受けなければならない」e-Gov原文
ひっかけ輸出の許可・承認権者は『経済産業大臣』(財務大臣ではない)。
解説輸出規制には、安全保障の観点から特定地域向けの特定貨物の輸出に経済産業大臣の許可を要する『リスト規制』(48条1項)と、外国貿易・国民経済の健全な発展や条約履行等のために承認を要する規制(48条3項)がある。いずれも許可・承認権者は経済産業大臣である。
補足貨物の輸出規制とは別に、技術の提供(役務取引)についても経済産業大臣の許可を要する場合がある(25条)。
問12立入検査
外為法上の立入検査に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.外為法に基づく立入検査は、財務大臣のみが行うことができ、その他の主務大臣は行うことができない。
- イ.外為法に基づく立入検査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 68条1項が立入検査の主体を主務大臣とする
外為法第68条「主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において」e-Gov原文
- イ.誤り
- 68条3項が犯罪捜査目的での解釈を禁じる
外為法第68条「犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」e-Gov原文
ひっかけ外為法の立入検査は『主務大臣』が行い、『犯罪捜査のためではない』。
解説主務大臣は、外為法の施行に必要な限度で、職員に立入検査・質問をさせることができる(68条1項)。検査をする職員は身分証票を携帯・提示する(同条2項)。この権限は行政上の監督のためのものであり、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない(同条3項)。関税法や貸金業法など他の行政法規にも同様の規定がある。
補足外為法の主務大臣は、規制の内容に応じて財務大臣や経済産業大臣などが分担する。