問1変質又は損傷に係る輸入貨物の課税価格の決定
関税定率法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.課税価格を計算する場合において、輸入申告の時までに当該輸入貨物に変質又は損傷があつたと認められるときは、その変質又は損傷による減価に相当する額を控除して課税価格を計算する。
- イ.この法律の適用については、政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 4条の5のとおり → 正しい
関税定率法第4条の5「当該輸入貨物に変質又は損傷があつたと認められるときは」e-Gov原文
- イ.正しい
- 21条のとおり → 正しい
関税定率法第21条「この法律の適用については、政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす」e-Gov原文
ひっかけ輸入申告時までに変質・損傷があった貨物は『減価相当額を控除』して課税価格を計算。政令で定める本邦の地域は『外国とみなす』(4条の5・21条)。
解説課税価格を計算する場合において、輸入貨物に係る取引の状況等からみて輸入申告の時までに当該輸入貨物に変質又は損傷があったと認められるときは、その変質又は損傷がなかったものとした場合の課税価格からその変質又は損傷による減価に相当する額を控除して課税価格を計算する(4条の5)。変質又は損傷に係る輸入貨物の課税価格の決定を押さえる。
補足輸入貨物が輸入前に変質・損傷した場合、実際の状態に応じた価値で課税するため減価分が控除される。適正な課税を確保するための調整規定である。
問2航空運送貨物等に係る課税価格の決定の特例
航空運送貨物等に係る課税価格の決定の特例及び外国とみなす地域に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.課税価格を計算する場合において、当該輸入貨物が航空機により運送された貨物であるときは、無償の見本や災害の救助等のため緊急に輸入する貨物等一定の貨物については、課税価格の計算の特例が設けられている。
- イ.この法律の適用について、政令で定める本邦の地域が外国とみなされることはない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 4条の6のとおり → 正しい
関税定率法第4条の6「当該輸入貨物が航空機により運送された貨物であるときは」e-Gov原文
- イ.誤り
- 外国とみなす → 『外国とみなされることはない』は誤り
関税定率法第21条「政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす」e-Gov原文
ひっかけ航空運送貨物のうち『無償の見本』『緊急輸入貨物』等は、割高な航空運賃でなく通常の運賃等で課税価格を計算する特例(4条の6)。
解説課税価格を計算する場合において、当該輸入貨物が航空機により運送された貨物であるときは、無償の見本(課税価格が少額のもの)、災害の救助・公衆の衛生の保持等のため緊急に輸入する貨物等については、通常の運送方法による運賃・保険料により課税価格を計算する特例が設けられている(4条の6)。航空運送貨物等に係る課税価格の決定の特例を押さえる。
補足航空運賃は割高なため、少額の無償見本や緊急輸入貨物等について通常の運賃相当額で課税価格を計算する特例が設けられ、課税負担の適正化が図られている。
問3価格の換算に用いる外国為替相場
価格の換算に用いる外国為替相場及び入国者の輸入貨物に対する簡易税率に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.課税価格を計算する場合において、外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入申告の日における外国為替相場によるものとする。
- イ.本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は別送して輸入する貨物に対する関税の率は、関税に関する他の法律の規定にかかわらず、一定の簡易な税率による。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 4条の7のとおり → 正しい
関税定率法第4条の7「外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入申告の日」e-Gov原文
- イ.正しい
- 3条の2のとおり → 正しい
関税定率法第3条の2「本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する貨物に対する関税の率は」e-Gov原文
ひっかけ外国通貨表示価格の換算は『輸入申告の日』の外国為替相場による(輸入許可の日ではない)。入国者の携帯品・別送品は『簡易税率』(4条の7・3条の2)。
解説課税価格を計算する場合において、外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入申告の日における外国為替相場によるものとする(4条の7第1項)。価格の換算に用いる外国為替相場を押さえる。
補足換算に用いる外国為替相場は輸入申告の日のものであり、財務省令で定められる。日々変動する為替の基準時を明確にする規定である。
問4課税価格の計算に用いる資料等
課税価格の計算に用いる資料等及び航空運送貨物の課税価格の特例に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.課税価格を計算する場合において、当該計算の基礎となる額その他の事項は、合理的な根拠を示す資料により証明されるものでなければならず、かつ、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従つて算定されたものでなければならない。
- イ.輸入貨物が航空機により運送された貨物であつても、無償の見本や緊急に輸入する貨物について、課税価格の計算の特例はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 4条の8のとおり → 正しい
関税定率法第4条の8「合理的な根拠を示す資料により証明されるものでなければならず」e-Gov原文
- イ.誤り
- 課税価格の計算の特例がある → 『特例はない』は誤り
関税定率法第4条の6「当該輸入貨物が航空機により運送された貨物であるときは」e-Gov原文
ひっかけ課税価格の計算の基礎となる額等は『合理的な資料で証明』され、『一般に公正妥当と認められる会計の慣行』に従い算定される(4条の8)。
解説課税価格を計算する場合において、その計算の基礎となる額その他の事項は、合理的な根拠を示す資料により証明されるものでなければならず、かつ、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従って算定されたものでなければならない(4条の8)。課税価格の計算に用いる資料等を押さえる。
補足課税価格の計算は客観的・合理的な資料に基づき、公正妥当な会計慣行に従って行う。恣意的な課税価格の申告を防ぎ、適正な課税を確保する趣旨である。
問5報復関税等
報復関税等及び生活関連物資の減税又は免税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.世界貿易機関協定に基づいて本邦に与えられた利益を守り、又は世界貿易機関協定の目的を達成するため必要があると認められるときは、所定の国から輸出等される貨物に対して報復関税を課することができる。
- イ.輸入される米、もみ、大麦又は小麦について所定の要件に該当するときは、政令で定めるところにより、これらの貨物及び期間を指定し、その関税を軽減し、又は免除することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 6条のとおり → 正しい
関税定率法第6条「世界貿易機関協定の目的を達成するため必要があると認められるときは」e-Gov原文
- イ.正しい
- 12条のとおり → 正しい
関税定率法第12条「輸入される米、もみ、大麦又は小麦について次の各号のいずれかに該当するときは」e-Gov原文
ひっかけ『報復関税』は世界貿易機関協定に基づく利益侵害等に対抗して課す特殊関税。『生活関連物資(米麦等)』は物価安定等のため関税を軽減免除できる(6条・12条)。
解説世界貿易機関協定に基づいて直接・間接に本邦に与えられた利益を守り、又は同協定の目的を達成するため必要があると認められるときは、所定の国から輸出され又はその国を通過する貨物で輸入されるものには、政令で定めるところにより報復関税を課することができる(6条)。報復関税等を押さえる。
補足報復関税・相殺関税・不当廉売関税・緊急関税・便益関税は特殊関税と呼ばれ、通常の関税とは別に政策目的で課される。生活関連物資の減税免税は国民生活の安定を図る。
問6緊急関税等
緊急関税等及び報復関税等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.予想されなかつた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加があり、当該貨物の輸入がこれと同種の貨物等の生産に関する本邦の産業に重大な損害を与え、又は与えるおそれがある事実があるとき等は、政令で定めるところにより緊急関税を課すること等ができる。
- イ.世界貿易機関協定に基づいて本邦に与えられた利益を守る等のため必要があると認められる場合であつても、報復関税を課することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 報復関税を課しうる → 『課することはできない』は誤り
関税定率法第6条「世界貿易機関協定の目的を達成するため必要があると認められるときは」e-Gov原文
ひっかけ『緊急関税(セーフガード)』は予想外の輸入増加が本邦産業に重大な損害を与える等のとき課す。『報復関税』は世界貿易機関協定に基づき課しうる(9条・6条)。
解説外国における価格の低落その他予想されなかった事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加の事実があり、当該貨物の輸入がこれと同種の貨物等の生産に関する本邦の産業に重大な損害を与え又は与えるおそれがある事実があり、国民経済上緊急に必要があると認められるときは、政令で定めるところにより緊急関税を課すること等ができる(9条)。緊急関税等を押さえる。
補足緊急関税(セーフガード)は、輸入急増による国内産業への損害を防ぐため一時的に関税を引き上げる措置である。報復関税・相殺関税・不当廉売関税とともに特殊関税制度を構成する。
問7輸出貨物の製造用原料品の減税、免税又は戻し税等
輸出貨物の製造用原料品の減税、免税又は戻し税等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.輸出貨物の製造に使用される政令で定める原料品で輸入され、税関長の承認を受けた製造工場で製造されてその製品が輸出されるものについては、その関税を軽減し、免除し、又は払い戻すことはできない。
- イ.輸出貨物の製造に使用される政令で定める原料品で輸入され、税関長の承認を受けた製造工場で製造されてその製品が輸出されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を軽減し、若しくは免除し、又はその関税の全部若しくは一部の払いもどしをする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 軽減免除払戻しをする → 『できない』は誤り
関税定率法第19条「輸出貨物の製造に使用される原料品のうち政令で定めるもので輸入され、税関長の承認を受けた製造工場で当該製造がされてその製品が輸出されるものについては」e-Gov原文
- イ.正しい
- 19条のとおり → 正しい
関税定率法第19条「輸出貨物の製造に使用される原料品のうち政令で定めるもので輸入され、税関長の承認を受けた製造工場で当該製造がされてその製品が輸出されるものについては」e-Gov原文
ひっかけ『輸出貨物の製造用原料品』は税関長承認の製造工場で製造・輸出されると関税を『軽減・免除・払戻し』(加工貿易の促進)(19条)。
解説輸出貨物の製造に使用される原料品のうち政令で定めるもので輸入され、税関長の承認を受けた製造工場で当該製造がされてその製品が輸出されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を軽減し、若しくは免除し、又はその関税の全部若しくは一部の払いもどしをする(19条)。輸出貨物の製造用原料品の減税、免税又は戻し税等を押さえる。
補足輸出向け製品の製造原料の関税を軽減免除・戻し税することで、加工貿易(輸出産業)を支援する制度である。原則として製品の輸出が原料品の輸入許可の日から一定期間内に行われる必要がある。
問8課税原料品等による製品を輸出した場合の免税又は戻し税等
課税原料品等による製品を輸出した場合の免税又は戻し税等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保税工場又は総合保税地域において製造している製品につき外国から購入の申込みがあつた場合において、その申込みに係る納期内の製造が困難であるとき等は、原料品と同種の外国貨物により製品を製造して輸出しても、免税又は戻し税を受けることはできない。
- イ.保税工場又は総合保税地域において製造している製品につき外国から購入の申込みがあつた場合において、納期内の製造が困難であることにつき税関長の確認を受けて、原料品と同種の外国貨物により製品を製造して輸出したとき等は、免税又は戻し税を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 免税又は戻し税を受けられる → 『受けることはできない』は誤り
関税定率法第19条の2「保税工場又は総合保税地域において製造している製品につき外国から購入の申込みがあつた場合において」e-Gov原文
- イ.正しい
- 19条の2のとおり → 正しい
関税定率法第19条の2「保税工場又は総合保税地域において製造している製品につき外国から購入の申込みがあつた場合において」e-Gov原文
ひっかけ保税工場等で外国から急な購入申込みがあり納期内製造が困難なとき、税関長の確認を受けて同種外国貨物で製造・輸出すれば『免税・戻し税』を受けられる(19条の2)。
解説保税工場又は総合保税地域において製造している製品につき外国から購入の申込みがあった場合において、その申込みに係る納期内に当該保税工場等で使用している外国貨物である原料品により当該製品を製造して外国に向けて送り出すことが困難であることにつき税関長の確認を受けて、当該原料品と同種の外国貨物により製品を製造して輸出したとき等は、免税又は戻し税を受けることができる(19条の2)。課税原料品等による製品を輸出した場合の免税又は戻し税等を押さえる。
補足納期に間に合わせるため保税原料品の代わりに課税済み(内貨)の同種原料で製品を製造・輸出した場合に、実質的に保税加工と同様の効果を与えるための免税・戻し税制度である。
問9輸入時と同一状態で再輸出される場合の戻し税等
輸入時と同一状態で再輸出される場合の戻し税等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.関税を納付して輸入された貨物を、輸入の時の性質及び形状が変わつていない状態で本邦から輸出する場合であつても、その関税の払いもどしを受けることはできない。
- イ.関税を納付して輸入された貨物のうち、その輸入の際に所定の届出をしたものであつて、その輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを、その輸入の許可の日から原則として一年以内に本邦から輸出するときは、その関税の払いもどしを受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 戻し税を受けられる → 『受けることはできない』は誤り
関税定率法第19条の3「その輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを本邦から輸出するときは」e-Gov原文
ひっかけ関税を納付して輸入した貨物を『同一の性質・形状』のまま輸入許可日から『原則1年以内』に再輸出すると、関税の『払いもどし(戻し税)』を受けられる(19条の3)。
解説関税を納付して輸入された貨物のうち、その輸入の際にこの規定の適用を受けようとする旨を税関長に届け出たものであって、その輸入の時の性質及び形状が変わっていないものを、その輸入の許可の日から原則として1年以内に本邦から輸出するときは、その関税の払いもどしを受けることができる(19条の3)。輸入時と同一状態で再輸出される場合の戻し税等を押さえる。
補足見本・展示品・返品等、いったん輸入したが加工せず再輸出する貨物について、実質的に関税負担を生じさせないための戻し税制度である。輸入時の届出と同一状態・期間内の再輸出が要件である。
問10軽減税率適用貨物の用途外使用の制限等
軽減税率適用貨物の用途外使用の制限等及び変質損傷貨物の課税価格に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.別表において特定の用途に供するものであることを要件とする税率(軽減税率)の適用を受けようとする者は、政令で定める手続をしなければならない。
- イ.課税価格を計算する場合において、輸入申告の時までに当該輸入貨物に変質又は損傷があつたと認められるときは、その変質又は損傷による減価に相当する額を控除して課税価格を計算する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 20条の2のとおり → 正しい
関税定率法第20条の2「別表において特定の用途に供するものであることを要件とする税率が定められている貨物のうち政令で定めるもの」e-Gov原文
- イ.正しい
- 4条の5のとおり → 正しい
関税定率法第4条の5「当該輸入貨物に変質又は損傷があつたと認められるときは」e-Gov原文
ひっかけ特定用途を要件とする『軽減税率』の適用を受けるには政令で定める『手続』が必要。変質損傷貨物は『減価相当額を控除』(20条の2・4条の5)。
解説別表において特定の用途に供するものであることを要件とする税率が定められている貨物のうち政令で定めるものについて、当該特定の用途に供することを要件とする税率(軽減税率)の適用を受けようとする者は、政令で定める手続をしなければならない(20条の2第1項)。軽減税率適用貨物の用途外使用の制限等を押さえる。
補足特定用途を要件とする軽減税率の適用を受けた貨物は、その用途以外に使用・譲渡する場合には転用の制限(20条の3)を受け、原則として軽減された関税額との差額が徴収される。
問11関税の軽減、免除等を受けた物品の転用
関税の軽減、免除等を受けた物品の転用及び同一状態再輸出の戻し税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定用途免税等により関税の軽減若しくは免除又は軽減税率の適用を受けた貨物が、その軽減若しくは免除を受け、若しくは軽減税率の適用を受けた用途以外の用途に供され、又は当該用途以外の用途に供するため譲渡される場合には、原則としてその関税が徴収される。
- イ.関税を納付して輸入された貨物を輸入の時の性質及び形状が変わつていない状態で再輸出する場合であつても、その関税の払いもどしを受けることはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 20条の3のとおり → 正しい
関税定率法第20条の3「軽減税率の適用を受けた用途以外の用途に供され」e-Gov原文
- イ.誤り
- 戻し税を受けられる → 『受けることはできない』は誤り
関税定率法第19条の3「その輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを本邦から輸出するときは」e-Gov原文
ひっかけ特定用途免税等を受けた貨物を『用途以外に使用・譲渡』すると、原則としてその関税が『徴収』される(転用の制限)(20条の3)。
解説13条1項・15条1項・16条1項・17条1項・19条1項又は20条の2第1項の規定により関税の軽減若しくは免除又は軽減税率の適用を受けた貨物が、その軽減若しくは免除を受け、若しくは軽減税率の適用を受けた用途以外の用途に供され、又は当該用途以外の用途に供するため譲渡される場合には、原則としてその関税が直ちに徴収される(20条の3)。関税の軽減、免除等を受けた物品の転用を押さえる。
補足特定用途を条件に減免税・軽減税率の適用を受けた貨物を条件と異なる用途に使用・譲渡すると、減免された関税が徴収される。条件付き減免税の実効性を確保する規定である。
問12外国とみなす地域
外国とみなす地域に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.この法律の適用については、政令で定める本邦の地域が外国とみなされることはない。
- イ.この法律の適用については、政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 外国とみなす → 『外国とみなされることはない』は誤り
関税定率法第21条「政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす」e-Gov原文
- イ.正しい
- 21条のとおり → 正しい
関税定率法第21条「この法律の適用については、政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす」e-Gov原文
ひっかけこの法律の適用については、政令で定める本邦の地域は当分の間『外国とみなす』(21条)。
解説この法律の適用については、政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす(21条)。外国とみなす地域を押さえる。
補足政令で定める本邦の一定地域を外国とみなすことで、その地域との間の貨物の出入りに関税法令を適用する。沖縄の一部(自由貿易地域等)等が想定される特例的な規定である。
問13生活関連物資の減税又は免税
生活関連物資の減税又は免税及び課税価格の計算に用いる資料に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.輸入される米、もみ、大麦又は小麦については、いかなる場合もその関税を軽減し、又は免除することはできない。
- イ.課税価格の計算の基礎となる額その他の事項は、合理的な根拠を示す資料により証明されることを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 所定の要件で軽減免除できる → 『いかなる場合もできない』は誤り
関税定率法第12条「輸入される米、もみ、大麦又は小麦について次の各号のいずれかに該当するときは」e-Gov原文
- イ.誤り
- 合理的な資料により証明される → 『証明されることを要しない』は誤り
関税定率法第4条の8「合理的な根拠を示す資料により証明されるものでなければならず」e-Gov原文
ひっかけ米・もみ・大麦・小麦(生活関連物資)は所定の要件で関税を『軽減又は免除』できる。課税価格の基礎となる額は『合理的な資料で証明』(12条・4条の8)。
解説輸入される米、もみ、大麦又は小麦について、これらの貨物の課税価格に関税等を加算したものが本邦の同等品の価格を著しく超える等の要件のいずれかに該当するときは、政令で定めるところにより、これらの貨物及び期間を指定し、その関税を軽減し、又は免除することができる(12条)。生活関連物資の減税又は免税を押さえる。
補足生活関連物資(米麦等の主要食糧)の価格が高騰した場合等に、国民生活の安定のため関税を軽減免除できる。政策的な減免税制度の一つである。
問14入国者の輸入貨物に対する簡易税率
入国者の輸入貨物に対する簡易税率及び価格の換算に用いる外国為替相場に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入する貨物に対する関税の率は、関税に関する他の法律の規定にかかわらず、常に一般の輸入貨物と同じ税率による。
- イ.外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入の許可の日における外国為替相場によるものとする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 簡易税率による → 『常に一般の輸入貨物と同じ税率による』は誤り
関税定率法第3条の2「本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する貨物に対する関税の率は」e-Gov原文
- イ.誤り
- 輸入申告の日 → 『輸入の許可の日』は誤り
関税定率法第4条の7「外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入申告の日」e-Gov原文
ひっかけ入国者の携帯品・別送品には『簡易税率』(一般の税率と別)。外国為替相場は『輸入申告の日』(輸入許可の日ではない)(3条の2・4条の7)。
解説本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は別送して輸入する貨物に対する関税の率は、関税に関する他の法律の規定にかかわらず、政令で定める一定の簡易な税率(入国者の輸入貨物に対する簡易税率)による(3条の2)。入国者の輸入貨物に対する簡易税率を押さえる。
補足海外旅行者等の携帯品・別送品には、多数の品目を個別に分類する手間を省くため、品目をまとめた簡易な税率が適用される。一定額以下の場合の免税枠等もある。
問15不当廉売関税の課税の回避のための貨物に対して課する関税
不当廉売関税の課税の回避のための貨物に対して課する関税及び軽減税率適用貨物の手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不当廉売関税が課されている場合において、その課税を回避するために第三国から輸入される貨物等に対しては、関税を課することはできない。
- イ.別表において特定の用途に供することを要件とする軽減税率の適用を受けようとする者は、何らの手続をすることなく、その軽減税率の適用を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 関税を課しうる → 『課することはできない』は誤り
関税定率法第8条の2「前条第一項の規定により不当廉売関税が課されている場合において」e-Gov原文
- イ.誤り
- 政令で定める手続を要する → 『何らの手続をすることなく適用を受けられる』は誤り
関税定率法第20条の2「別表において特定の用途に供するものであることを要件とする税率が定められている貨物のうち政令で定めるもの」e-Gov原文
ひっかけ不当廉売関税の『課税回避のため第三国から迂回輸入される貨物等』にも関税を課しうる(迂回防止)(8条の2)。
解説不当廉売関税が課されている場合において、その課税を回避するために、指定貨物の正常価格より低い価格で第三国から輸出のために販売される貨物等に対しては、政令で定めるところにより、不当廉売関税に相当する関税を課することができる(8条の2)。不当廉売関税の課税の回避のための貨物に対して課する関税を押さえる。
補足不当廉売関税(ダンピング防止税)を第三国経由の輸入や軽微な加工により回避する行為を防ぐため、迂回貨物等にも関税を課す迂回防止措置が設けられている。