問1納付すべき税額の確定の方式
国税についての納付すべき税額の確定の方式に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.申告納税方式とは、納付すべき税額が納税者のする申告により確定することを原則とする方式をいう。
- イ.賦課課税方式とは、納付すべき税額がもっぱら納税者のする申告により確定する方式をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 申告で確定するのが原則という定義どおり
国税通則法第16条「納付すべき税額が納税者のする申告により確定することを原則とし」e-Gov原文
- イ.誤り
- 「納税者の申告で確定」は誤り(処分で確定)
国税通則法第16条「もつぱら税務署長又は税関長の処分により確定する方式をいう」e-Gov原文
ひっかけ「もっぱら処分で確定」は賦課課税方式。申告納税方式は申告で確定が原則。
解説確定方式は2つ。申告納税方式は納税者の申告で確定するのが原則で、申告がない・計算が法令に従っていない等の場合に税務署長等の処分(更正・決定)で確定する。賦課課税方式は税務署長等の処分のみで確定する。所得税・法人税・相続税・消費税などの主要国税は申告納税方式である点を、確定の主体(納税者か行政か)で区別して押さえる。
補足申告納税方式でも、申告内容が法令に従っていない場合などは税務署長等の処分で確定する。
問2期限後申告と修正申告
申告納税方式による国税の申告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.修正申告書は、税務署長による更正があった後でなければ、提出することができない。
- イ.期限内申告書を提出すべきであった者は、決定があるまでは、その提出期限後においても納税申告書を税務署長に提出することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 「更正後でなければ」は誤り(更正前に提出)
国税通則法第19条「第二十四条(更正)の規定による更正があるまでは」e-Gov原文
- イ.正しい
- 決定前なら期限後でも提出可という定めどおり
国税通則法第18条「決定があるまでは、納税申告書を税務署長に提出することができる」e-Gov原文
ひっかけ期限後申告は「決定があるまで」、修正申告は「更正があるまで」。どちらも処分の前。
解説申告のやり直しは「更正・決定」という行政処分との前後関係で整理する。期限後申告は決定があるまで、修正申告は更正があるまで提出できる(いずれも処分の前に納税者側から出すもの)。逆に処分が先に行われると、その後は更正の請求など別のルートになる。「あるまでは=処分前」という時間軸を押さえる。
補足期限後申告書には、期限内申告書に記載すべき事項を記載する。
問3更正の請求
国税通則法上の更正の請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.更正の請求は、原則として、当該申告書に係る国税の法定申告期限から5年以内に限り、することができる。
- イ.更正の請求は、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等につき更正をすべき旨の請求をするものである。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- イ.正しい
- 請求先・内容ともに条文どおり
国税通則法第23条「更正をすべき旨の請求をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ更正の請求=減額を求める(過大だったとき)。修正申告=増額を直す(不足だったとき)。向きが逆。
解説更正の請求は、納付した税額が過大だった等の場合に、納税者から税務署長に対して減額の更正を求める手続。原則の期間は法定申告期限から5年以内(条文本文の数字)。修正申告が「増額方向(不足額があるとき等)」を納税者が直すのに対し、更正の請求は「減額方向(税額が過大等)」を求める点で向きが逆である点を対比して押さえる。
補足判決により事実が異なることが確定した場合など、後発的な事由による更正の請求は別に期間が定められている。
問4納税義務の成立と税額の確定(15条)
国税の納税義務の成立及び納付すべき税額の確定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.納税義務が成立する場合には、その成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税を除き、国税に関する法律の定める手続により、その国税についての納付すべき税額が確定される。
- イ.登録免許税は、納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税とされている。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 15条1項が成立と確定を区別して定める → 記述は条文どおり
国税通則法第15条「その成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税を除き、国税に関する法律の定める手続により」e-Gov原文
- イ.正しい
- 15条3項6号が登録免許税を明文で掲げる → 正しい
国税通則法第15条「納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税は」e-Gov原文
国税通則法第15条「六登録免許税」e-Gov原文
ひっかけ「納税義務の成立」と「税額の確定」は別の段階。成立しただけでは原則として税額は確定しない(15条1項)。
解説国税は『成立 → 確定 → 納付』の段階で動く。15条1項は、原則として成立とは別に確定の手続(申告納税方式なら申告、賦課課税方式なら処分)を要するとし、例外として成立と同時に確定する国税を3項で列挙する。3項に並ぶのは源泉徴収等による国税・自動車重量税・印紙税(特例適用分を除く)・登録免許税・延滞税及び利子税など、税額計算が定型的で申告や処分を待たずに金額が定まる類型である。確定方式(16条の申告納税方式/賦課課税方式)とこの『自動確定』類型を混同しないことが要点。
補足源泉徴収による所得税は15条2項2号で支払の時に納税義務が成立し、3項2号で成立と同時に確定する。成立時期(2項)と確定の要否(1項・3項)は別の条項で定められている。
問5定義(附帯税・法定申告期限・法定納期限)(2条)
国税通則法における用語の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.附帯税とは、国税のうち延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税をいう。
- イ.法定申告期限とは、国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 2条4号の定義どおり → 正しい
国税通則法第2条「国税のうち延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税をいう」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は納付すべき期限としており法定納期限の定義 → 誤り
国税通則法第2条「法定申告期限国税に関する法律の規定により納税申告書を提出すべき期限をいう」e-Gov原文
国税通則法第2条「法定納期限国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限」e-Gov原文
ひっかけ「申告」期限と「納期限」は別物。法定申告期限=出す期限、法定納期限=払う期限。
解説2条は通則法全体の用語の土台で、附帯税・法定申告期限・法定納期限はとくに頻出する。法定申告期限(7号)は納税申告書を『提出すべき』期限、法定納期限(8号)は国税を『納付すべき』期限で、両者は条文上はっきり書き分けられている。附帯税(4号)は本税に附帯して課される延滞税・利子税・各種加算税の総称で、本税の確定や納付の遅延に応じて発生する。期間制限や延滞税の起算で『どの期限か』を取り違えると結論がずれるため、定義段階で『提出』と『納付』を結び付けておく。
補足2条8号は法定納期限について、繰上請求・延納・納税の猶予に係る期限は『納付すべき期限』に含めないなどの調整も置いている。原則の納期限と猶予等による期限は別に扱われる。
問6期限内申告(17条)
申告納税方式による国税の期限内申告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.申告納税方式による国税の納税者は、納税申告書を法定納期限までに税務署長に提出しなければならない。
- イ.17条1項の規定により法定申告期限までに提出する納税申告書は、期限内申告書という。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 記述は法定納期限としており提出の基準期限を誤る → 誤り
国税通則法第17条「納税申告書を法定申告期限までに税務署長に提出しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 17条2項が期限内申告書を定義する → 正しい
国税通則法第17条「前項の規定により提出する納税申告書は、期限内申告書という」e-Gov原文
ひっかけ申告は『法定申告期限』が基準。法定納期限(払う期限)とすり替える肢に注意(17条1項)。
解説17条は申告納税方式の入口で、法定申告期限までに出した申告書を期限内申告書と呼ぶ(2項)。これに対し、期限を過ぎても決定があるまでに出すのが期限後申告書(18条)、いったん出した申告の不足等を直すのが修正申告書(19条)であり、申告書はこの三つの呼び名で整理される。期限内申告書を基準に、納付(35条1項は法定納期限までの納付を義務付ける)や加算税の有無が連動するため、『提出の期限=法定申告期限』『納付の期限=法定納期限』を分けて押さえる。
補足17条は提出の宛先を税務署長としているが、輸入品に係る申告消費税等のように税関長が処理する国税では、別の規定により税関長が宛先となる場面がある。
問7更正と決定の区別(24条・25条)
税務署長が行う更正及び決定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.更正とは、納税申告書の提出がない場合に、税務署長がその調査により当該国税の課税標準等及び税額等を確定する処分をいう。
- イ.決定とは、納税申告書の提出があった場合において、その記載した計算が国税に関する法律の規定に従っていないときに、税務署長がその調査により課税標準等を是正する処分をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 記述は『提出がない場合』としており決定の内容 → 更正としては誤り
国税通則法第24条「納税申告書の提出があつた場合において」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は『提出があった場合』としており更正の内容 → 決定としては誤り
国税通則法第25条「納税申告書を提出する義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかつた場合には」e-Gov原文
ひっかけ更正=申告あり/決定=申告なし。この対応を逆にして説明させるのが典型の入れ替え肢。
解説申告納税方式では、まず納税者の申告で税額が確定するのが原則(16条1項1号)。その申告がある場合に、内容が法令に従わない・調査と異なるときに是正するのが更正(24条)、申告すべき者が申告書を出さなかった場合に税務署長が税額を確定するのが決定(25条)である。さらに更正・決定の後に過大・過少と判明したときに改めて行うのが再更正(26条)で、『申告あり=更正/申告なし=決定/やり直し=再更正』という骨格で押さえる。25条には、決定により納付すべき税額等が生じないときはしないというただし書もある。
補足更正には税額を増やす増額更正と減らす減額更正の両方があり、24条は『調査したところと異なるとき』としてどちらも含む。決定は申告がない場面の処分である点が更正との根本的な違い。
問8決定のただし書と再更正(25条・26条)
決定及び再更正に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.決定は、決定により納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額が生じないときは、することができない。
- イ.税務署長は、更正又は決定をした後、その更正又は決定をした課税標準等又は税額等が過大又は過少であることを知ったときは、その調査により、これを更正することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 25条ただし書が明文で除外 → 正しい
国税通則法第25条「決定により納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額が生じないときは、この限りでない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 26条が再更正を認める → 正しい
国税通則法第26条「その更正又は決定をした課税標準等又は税額等が過大又は過少であることを知つたときは」e-Gov原文
ひっかけ決定にも『空振りならしない』というただし書がある(25条)。再更正は更正・決定の後のやり直し(26条)。
解説決定(25条)は申告がない場合の処分だが、ただし書で『納付すべき税額・還付金相当税額がいずれも生じないとき』は決定しないとして、意味のない処分を排除している。いったん行った更正・決定が後に過大・過少と判明したときは、26条の再更正で是正する。再更正は前二条(24条・25条)またはこの条による更正・決定を対象とし、何度でも是正の対象となりうる点が特徴で、これらに対する期間制限が70条で一律に画される。決定(申告なし)と再更正(やり直し)を、更正(申告ありの是正)と区別して体系で押さえる。
補足再更正(26条)は増額・減額のいずれの方向にも行われる。納税者側からの是正手段は更正の請求(23条)であり、税務署長側の職権是正(更正・再更正)とは別系統である。
問9申告納税方式による国税の納付(35条)
申告納税方式による国税の納付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.期限内申告書を提出した者は、当該申告書の提出により納付すべきものとして記載した税額に相当する国税を、その法定納期限までに国に納付しなければならない。
- イ.期限後申告書を提出した者は、その申告書に記載した納付すべき税額を、当該申告書の提出期限の翌日から起算して一月を経過する日までに国に納付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 35条1項が法定納期限までの納付を義務付ける → 正しい
国税通則法第35条「当該申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額に相当する国税をその法定納期限」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は更正・決定通知書の納期限(1月)を当てている → 誤り
国税通則法第35条「その期限後申告書又は修正申告書を提出した日」e-Gov原文
ひっかけ自分で出した申告(期限内・期限後・修正)はその提出時が納期限。税務署長の処分(更正・決定)の通知だけ翌日から一月。
解説申告納税方式の納付は『誰が税額を確定させたか』で納期限が分かれる。期限内申告書は法定納期限まで(35条1項)、納税者が自ら出す期限後申告書・修正申告書はその提出した日まで(同条2項1号)に納付する。これに対し、税務署長の処分である更正通知書・決定通知書に記載された税額は、通知書が発せられた日の翌日から起算して一月を経過する日が納期限(同項2号)となり、納税者に納付の準備期間が与えられる。『自分で確定させたら即/処分で確定させられたら一月』という対比で覚える。
補足賦課課税方式の加算税等に係る賦課決定通知書を受けた者も、通知書が発せられた日の翌日から起算して一月を経過する日までに納付する(35条3項)。処分による確定は一月という点で共通する。
問10納税の告知(36条)
納税の告知に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.税務署長は、申告納税方式による国税を徴収しようとするときは、納税の告知をしなければならない。
- イ.納税の告知は、税務署長が、納付すべき税額、納期限及び納付場所を記載した納税告知書を送達して行う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 36条1項は告知対象に申告納税方式の国税を掲げない → 誤り
- イ.正しい
- 36条2項が告知の方式を定める → 正しい
国税通則法第36条「納付すべき税額、納期限及び納付場所を記載した納税告知書を送達して行う」e-Gov原文
ひっかけ納税の告知は『賦課課税方式の国税・払われなかった源泉徴収等』が対象。申告納税方式の本税は告知ではなく自主納付が原則(36条)。
解説申告納税方式では税額は申告(又は更正・決定)で確定し、納付は納税者の自主納付が原則(35条)。これに対し、賦課課税方式の国税のように処分で税額が確定するものや、源泉徴収等による国税・自動車重量税・登録免許税で法定納期限までに納付されなかったものは、税務署長が納税の告知をして徴収手続に入る(36条1項)。告知は納付すべき税額・納期限・納付場所を記載した納税告知書の送達によって行う(同条2項)。『自主納付か、告知による徴収か』の入口を取り違えないことが要点。
補足36条1項は過少申告加算税・無申告加算税及び一定の重加算税を告知対象から除いている。これらは賦課決定通知書による別の手続で扱われる。
問11更正・決定等の期間制限(70条)
国税の更正、決定等の期間制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.更正又は決定は、その更正又は決定に係る国税の法定申告期限から三年を経過した日以後においては、することができない。
- イ.法人税に係る純損失等の金額を増加させ、又は減少させる更正は、その法定申告期限から五年を経過する日まで、することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 記述は原則を三年としている → 五年が原則なので誤り
国税通則法第70条「当該各号に定める期限又は日から五年」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は五年としている → 純損失等の更正は十年なので誤り
国税通則法第70条「同項第一号に定める期限から十年を経過する日まで」e-Gov原文
ひっかけ原則五年(70条1項)。例外で短い三年や長い十年・七年が並ぶので、どの場面の年数かを取り違えさせる。
解説70条は税務署長の更正・決定等がいつまでできるかを定める。原則は法定申告期限等から五年(1項)。例外として、課税標準申告書の提出を要する国税の一定の賦課決定は三年(1項括弧書き)、法人税の純損失等の金額を増減させる更正は十年(2項)、偽りその他不正の行為により税を免れた等の場合は七年(5項)と、場面ごとに年数が分かれる。出題は『どの処分・どの税目・どの事情か』を入れ替えて年数を誤らせるので、原則五年を軸に、純損失等の更正=十年、不正=七年という例外を結び付けて覚える。
補足更正の請求は法定申告期限から五年以内(法人税の純損失等に係る場合は十年以内)に限られる(23条1項)。納税者側の請求期間と税務署長側の更正等の期間制限は別条で定められ、年数の枠組みが対応している。
問12国税に関する処分についての不服申立て(75条)
国税に関する処分についての不服申立てに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.税務署長がした処分に不服がある者は、その処分をした税務署長に対する再調査の請求と、国税不服審判所長に対する審査請求のうち、いずれかを選択してすることができる。
- イ.国税庁長官がした処分に不服がある者は、国税庁長官に対する審査請求をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 75条1項1号が選択を認める → 正しい
国税通則法第75条「その処分に不服がある者の選択するいずれかの不服申立て」e-Gov原文
国税通則法第75条「その処分をした税務署長、国税局長又は税関長に対する再調査の請求」e-Gov原文
国税通則法第75条「国税不服審判所長に対する審査請求」e-Gov原文
- イ.正しい
- 75条1項2号が審査請求のみを定める → 正しい
国税通則法第75条「国税庁長官がした処分国税庁長官に対する審査請求」e-Gov原文
ひっかけ税務署長の処分は『再調査の請求か審査請求かを選べる』。国税庁長官の処分は審査請求のみ(75条)。
解説75条は不服申立ての入口を処分庁ごとに整理する。税務署長・国税局長・税関長の処分は、処分庁への再調査の請求と国税不服審判所長への審査請求のうち不服のある者が選択できる(1項1号)。国税庁長官の処分は国税庁長官への審査請求(1項2号)、それ以外の行政機関の長等の処分は国税不服審判所長への審査請求(1項3号)による。再調査の請求を経た後でなお不服があれば審査請求でき(3項)、三月を経過しても決定がない等の場合は決定を経ずに審査請求できる(4項)。『選択か審査請求一本か』を処分庁で分けて押さえる。
補足再調査の請求は、かつての異議申立てに相当する手続で、必ず経るべき前置ではない。納税者は再調査の請求を飛ばして直接審査請求を選ぶこともできる(75条1項1号の選択)。
問13不服申立ての前置(115条)
国税に関する処分の取消訴訟と不服申立ての前置に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.国税に関する法律に基づく処分で不服申立てをすることができるものの取消しを求める訴えは、原則として審査請求についての裁決を経た後でなければ、提起することができない。
- イ.審査請求がされた日の翌日から起算して一月を経過しても裁決がないときは、裁決を経ないで取消しの訴えを提起することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 115条1項が不服申立前置を定める → 正しい
国税通則法第115条「審査請求についての裁決を経た後でなければ、提起することができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は一月としている → 三月なので誤り
国税通則法第115条「審査請求がされた日の翌日から起算して三月を経過しても裁決がないとき」e-Gov原文
ひっかけ取消訴訟は『審査請求の裁決を経た後』が原則。裁決が出ない例外は『三月』経過(115条)。
解説国税の処分は、いきなり訴訟ではなく不服申立てを先に通すのが原則(115条1項、不服申立前置主義)。具体的には審査請求についての裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できない。ただし例外として、審査請求の日の翌日から三月を経過しても裁決がないとき(1号)、関連する他の更正決定等の取消しを求めるとき(2号)、裁決を経ることで著しい損害を避ける緊急の必要があるなど正当な理由があるとき(3号)は、裁決を経ずに出訴できる。75条の不服申立て(再調査の請求・審査請求)と、その先の訴訟をつなぐ規定として一体で押さえる。
補足再調査の請求は前置の必須段階ではない。115条が出訴の要件としているのは『審査請求についての裁決』であり、再調査の請求を経るかどうかは75条1項1号で納税者の選択に委ねられている。
問14書類の送達(12条)
国税に関する書類の送達に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.税務署長その他の行政機関の長等が発する書類は、その送達を受けるべき者に納税管理人があるときであっても、その送達を受けるべき者本人の住所又は居所に送達しなければならない。
- イ.交付送達は、送達すべき場所において送達を受けるべき者に出会わない場合には、その使用人その他の従業者又は同居の者で書類の受領について相当のわきまえのある者に書類を交付して行うことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 記述は本人の住所等への送達を要求 → 納税管理人がある場合の例外に反し誤り
国税通則法第12条「その送達を受けるべき者に納税管理人があるときは、その住所又は居所に送達する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 12条5項1号が補充送達を認める → 正しい
国税通則法第12条「その使用人その他の従業者又は同居の者で書類の受領について相当のわきまえのあるものに書類を交付すること」e-Gov原文
ひっかけ納税管理人がいれば送達先はその者の住所等。本人不在のときは補充送達・差置送達で対応する(12条)。
解説12条は処分の効力発生の前提となる送達を定める。原則は送達を受けるべき者の住所又は居所への送達だが、納税管理人があるときはその住所又は居所へ送達する(1項ただし書)。交付送達で本人に出会わないときは、相当のわきまえのある使用人・同居者等に交付する補充送達(5項1号)、受領を正当な理由なく拒んだ場合等は送達すべき場所に書類を差し置く差置送達(5項2号)で対応する。誰に・どこへ送達したかは処分の適法性に直結するため、原則の送達先と例外的な手段を区別して押さえる。
補足通常の取扱いによる郵便等で発送した書類は、通常到達すべきであつた時に送達があつたものと推定される(12条2項)。交付送達のほか郵便・信書便による送達も認められている。
問15郵便による送達と交付送達の方法(12条)
国税に関する書類の送達の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.通常の取扱いによる郵便によって書類を発送した場合には、その郵便物を発送した時に送達があったものとみなされる。
- イ.交付送達は、いかなる場合も、送達を受けるべき者に現実に出会った場所において書類を交付して行わなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 記述は『発送の時にみなす』としている → 到達すべき時の推定なので誤り
国税通則法第12条「通常到達すべきであつた時に送達があつたものと推定する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 記述は現実に出会った場所に限るとする → 例外(他の場所・補充・差置)を無視し誤り
国税通則法第12条「送達すべき場所において、その送達を受けるべき者に書類を交付して行なう」e-Gov原文
国税通則法第12条「その者に異議がないときは、その他の場所において交付することができる」e-Gov原文
ひっかけ郵便送達は『発送時にみなす』ではなく『到達すべき時に推定』。交付送達も出会った場所に限られない(12条)。
解説送達の効力時点と方法を正確に押さえる。郵便・信書便による送達は、通常到達すべきであった時に送達があったものと『推定』される(12条2項)。発送した時点で効力が生じる発信主義でも、到達を絶対的に確定させる『みなす』でもなく、反証の余地がある推定である点が要点。交付送達は送達すべき場所での交付を原則とし(4項本文)、相手に異議がなければその他の場所でも交付でき(4項ただし書)、本人に出会わない場合は補充送達・差置送達(5項)で補う。『推定か、みなすか』『原則の場所か、例外か』を分けて理解する。
補足12条3項は、行政機関の長が書類の名称・送達を受けるべき者の氏名・あて先・発送の年月日を確認するに足りる記録を作成して置くことを義務付けている。郵便送達の推定はこの記録によって支えられる。
問16期限内申告書の提出義務
期限内申告書の提出義務に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.納税者は、納付すべき税額があるときは、納税申告書を法定申告期限までに税務署長に提出しなければならない。
- イ.期限内申告書は、法定申告期限後に提出する納税申告書をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 期限内申告
国税通則法第17条「納税申告書を法定申告期限までに税務署長に提出しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 期限後ではない
国税通則法第17条「前項の規定により提出する納税申告書は、期限内申告書という」e-Gov原文
ひっかけ期限・主体・対象・例外の入れ替えに注意する。
解説期限内申告書の提出義務は、条文上の主体・期限・例外を一語ずつ確認する。税法は数字や提出先の入れ替えで誤答を作りやすいため、条文の効果までセットで押さえる。
補足条文引用はe-Gov法令APIで照合する。
問17修正申告と期限後申告の提出時期
修正申告と期限後申告の提出時期に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.修正申告書は、更正があるまでは提出することができる。
- イ.期限後申告書は、税務署長の決定があった後でも自由に提出できる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 19条
国税通則法第19条「第二十四条(更正)の規定による更正があるまでは」e-Gov原文
- イ.誤り
- 決定後ではない
国税通則法第18条「決定があるまでは、納税申告書を税務署長に提出することができる」e-Gov原文
ひっかけ期限・主体・対象・例外の入れ替えに注意する。
解説修正申告と期限後申告の提出時期は、条文上の主体・期限・例外を一語ずつ確認する。税法は数字や提出先の入れ替えで誤答を作りやすいため、条文の効果までセットで押さえる。
補足条文引用はe-Gov法令APIで照合する。
問18更正の請求期間
更正の請求期間に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.更正の請求は、原則として法定申告期限から五年内にする。
- イ.更正の請求は、納税者が任意に税額を減額できる手続であり、税務署長への請求は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 自己減額ではない
国税通則法第23条「更正をすべき旨の請求をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ期限・主体・対象・例外の入れ替えに注意する。
解説更正の請求期間は、条文上の主体・期限・例外を一語ずつ確認する。税法は数字や提出先の入れ替えで誤答を作りやすいため、条文の効果までセットで押さえる。
補足条文引用はe-Gov法令APIで照合する。
問19納税告知書の記載事項
納税告知書の記載事項に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.納税の告知は、納付すべき税額、納期限及び納付場所を記載した納税告知書を送達して行う。
- イ.賦課課税方式による国税では、納税の告知は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 納税告知
国税通則法第36条「納付すべき税額、納期限及び納付場所を記載した納税告知書を送達して行う」e-Gov原文
ひっかけ期限・主体・対象・例外の入れ替えに注意する。
解説納税告知書の記載事項は、条文上の主体・期限・例外を一語ずつ確認する。税法は数字や提出先の入れ替えで誤答を作りやすいため、条文の効果までセットで押さえる。
補足条文引用はe-Gov法令APIで照合する。
問20不服申立ての前置と例外
不服申立ての前置と例外に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.国税に関する処分の取消訴訟は、原則として審査請求についての裁決を経た後でなければ提起できない。
- イ.審査請求がされた日の翌日から三月を経過しても裁決がない場合でも、取消訴訟を提起することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 115条
国税通則法第115条「審査請求についての裁決を経た後でなければ、提起することができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 絶対前置ではない
国税通則法第115条「審査請求がされた日の翌日から起算して三月を経過しても裁決がないとき」e-Gov原文
ひっかけ期限・主体・対象・例外の入れ替えに注意する。
解説不服申立ての前置と例外は、条文上の主体・期限・例外を一語ずつ確認する。税法は数字や提出先の入れ替えで誤答を作りやすいため、条文の効果までセットで押さえる。
補足条文引用はe-Gov法令APIで照合する。