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特許法・第10

特許法(審査・査定・審判③)の問題(15問)

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この章で確認する論点

10章では、審査官による審査・拒絶の査定・拒絶理由の通知・特許査定・査定の方式を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1審査官による審査

特許出願の審査に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特許庁長官は、審査官に特許出願を審査させなければならない。
  • 審査官は、特許出願について拒絶の理由を発見しないときは、特許をすべき旨の査定をしなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
47条1項のとおり → 正しい

特許法第47条特許庁長官は、審査官に特許出願を審査させなければならないe-Gov原文

正しい
51条のとおり → 正しい

特許法第51条特許をすべき旨の査定をしなければならないe-Gov原文

ひっかけ特許出願の審査は『審査官』が行う。拒絶理由を発見しないときは『特許査定』をする(47条・51条)。

解説特許庁長官は、審査官に特許出願を審査させなければならない(47条1項)。審査官は、特許出願について拒絶の理由を発見しないときは特許をすべき旨の査定をしなければならない(51条)。審査官による審査と特許査定を押さえる。

補足実体審査は審査請求(48条の3)を経て審査官が行う。拒絶理由がなければ特許査定、あれば拒絶理由通知を経て拒絶査定となる。

2拒絶の査定

拒絶の査定及び特許査定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 審査官は、特許出願が所定の拒絶事由のいずれかに該当するときは、その特許出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
  • 審査官は、特許出願について拒絶の理由を発見しないときであっても、特許をすべき旨の査定をすることを要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
49条のとおり → 正しい

特許法第49条その特許出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならないe-Gov原文

誤り
拒絶理由を発見しないときは特許査定をすべき → 『査定を要しない』は誤り

特許法第51条特許をすべき旨の査定をしなければならないe-Gov原文

ひっかけ所定の拒絶事由に該当すれば『拒絶査定』、拒絶理由を発見しなければ『特許査定』をする(49条・51条)。

解説審査官は、補正が要件を満たさないとき、発明が新規性・進歩性等を欠くとき等の所定の拒絶事由のいずれかに該当するときは、拒絶をすべき旨の査定をしなければならない(49条)。一方、拒絶の理由を発見しないときは特許をすべき旨の査定をしなければならない(51条)。拒絶査定と特許査定を押さえる。

補足拒絶査定は法定の拒絶事由(49条各号)に限られる。査定は拒絶か特許かの二択であり、審査官の裁量による中間的な処分はない。

3拒絶理由の通知

拒絶理由の通知及び通常実施権の対抗力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、特許出願人に対し、拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
  • 通常実施権は、その発生後にその特許権若しくは専用実施権又はその特許権についての専用実施権を取得した者に対しても、その効力を有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
50条のとおり → 正しい

特許法第50条拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならないe-Gov原文

正しい
99条のとおり → 正しい

特許法第99条通常実施権は、その発生後にその特許権若しくは専用実施権又はその特許権についての専用実施権を取得した者に対しても、その効力を有するe-Gov原文

ひっかけ拒絶査定の前に『拒絶理由を通知し意見書提出の機会』を与える。通常実施権は登録なしで『当然対抗』(50条・99条)。

解説審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、出願人に拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えなければならない(50条)。また、通常実施権はその発生後に特許権等を取得した者に対してもその効力を有する(99条、当然対抗制度)。拒絶理由の通知と通常実施権の対抗力を押さえる。

補足拒絶理由通知は出願人に反論・補正の機会を保障する手続である。通常実施権は平成23年改正で登録なしに当然に対抗できることとなった。

4特許査定

特許査定及び拒絶の査定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 審査官は、特許出願について拒絶の理由を発見しないときは、特許をすべき旨の査定をしなければならない。
  • 審査官は、特許出願が所定の拒絶事由に該当するときであっても、拒絶をすべき旨の査定をすることを要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
51条のとおり → 正しい

特許法第51条審査官は、特許出願について拒絶の理由を発見しないときは、特許をすべき旨の査定をしなければならないe-Gov原文

誤り
拒絶事由に該当するときは拒絶査定をすべき → 『査定を要しない』は誤り

特許法第49条拒絶をすべき旨の査定をしなければならないe-Gov原文

ひっかけ拒絶理由を発見しなければ『特許査定』、拒絶事由に該当すれば『拒絶査定』をする(51条・49条)。

解説審査官は、特許出願について拒絶の理由を発見しないときは特許をすべき旨の査定をしなければならない(51条)。また、所定の拒絶事由に該当するときは拒絶をすべき旨の査定をしなければならない(49条)。特許査定と拒絶査定を押さえる。

補足査定は特許査定か拒絶査定の二択である。拒絶理由通知に対する意見書・補正により拒絶理由が解消されれば特許査定となる。

5査定の方式

査定の方式及び共有に係る特許権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 査定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならない。
  • 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
52条1項のとおり → 正しい

特許法第52条査定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならないe-Gov原文

正しい
73条1項のとおり → 正しい

特許法第73条他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができないe-Gov原文

ひっかけ査定は『文書をもって行い理由を付す』。共有特許権の持分の譲渡・質権設定には『他の共有者の同意』が必要(52条・73条1項)。

解説査定は、文書をもって行い、かつ理由を付さなければならない(52条1項。査定の謄本は出願人に送達される)。また、特許権が共有に係るときは、各共有者は他の共有者の同意を得なければ持分を譲渡し又は質権を設定することができない(73条1項)。査定の方式と共有特許権の持分の処分を押さえる。

補足査定は理由を付した文書で行われ、不服があれば拒絶査定不服審判(121条)で争える。共有特許権の持分処分は他の共有者の同意を要する。

6補正の却下(審査段階)

補正の却下及び拒絶理由の通知に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 所定の場合において、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面についてした補正が所定の規定に違反しているものと特許をすべき旨の査定の謄本の送達前に認められたときは、審査官は、決定をもつてその補正を却下しなければならない。
  • 審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときであっても、特許出願人に拒絶の理由を通知し、意見書を提出する機会を与える必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
53条1項のとおり → 正しい

特許法第53条審査官は、決定をもつてその補正を却下しなければならないe-Gov原文

誤り
意見書提出の機会を与えるべき → 『与える必要はない』は誤り

特許法第50条意見書を提出する機会を与えなければならないe-Gov原文

ひっかけ所定の補正の要件違反は審査官が『決定で却下』。拒絶査定の前に『意見書提出の機会』を与える(53条・50条)。

解説最後の拒絶理由通知後等の所定の場合に、明細書・特許請求の範囲・図面についてした補正が要件に違反していると特許査定の謄本送達前に認められたときは、審査官は決定をもってその補正を却下しなければならない(53条1項)。また、拒絶査定をしようとするときは拒絶理由を通知し意見書提出の機会を与えなければならない(50条)。補正の却下と拒絶理由の通知を押さえる。

補足補正の却下は決定(文書・理由付記)で行われる。最後の拒絶理由通知後の補正が新規事項追加等の要件に違反する場合に却下される。

7共有に係る特許権の持分の処分

共有に係る特許権の持分の処分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なくても、その持分を譲渡することができる。
  • 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
他の共有者の同意を得なければ持分を譲渡できない → 『同意を得なくても譲渡できる』は誤り

特許法第73条他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができないe-Gov原文

正しい
73条1項のとおり → 正しい

特許法第73条他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができないe-Gov原文

ひっかけ共有特許権の持分の譲渡・質権設定には『他の共有者の同意』が必要(73条1項)。

解説特許権が共有に係るときは、各共有者は他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができない(73条1項)。共有者の交替が他の共有者に影響するため同意を要する。共有特許権の持分の処分を押さえる。

補足民法の共有では持分の処分は自由だが、特許権の共有では持分の処分(譲渡・質権設定)に他の共有者の同意を要する特則がある。

8共有に係る特許権における実施・専用実施権の許諾

共有に係る特許権における実施及び専用実施権の許諾に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その特許発明の実施をすることができない。
  • 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その特許権について専用実施権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
別段の定がなければ同意なく実施できる → 『同意がなければ実施できない』は誤り

特許法第73条契約で別段の定をした場合を除き、他の共有者の同意を得ないでその特許発明の実施をすることができるe-Gov原文

正しい
73条3項のとおり → 正しい

特許法第73条他の共有者の同意を得なければ、その特許権について専用実施権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができないe-Gov原文

ひっかけ共有特許権は別段の定がなければ各共有者が『同意なく実施できる』。専用実施権設定・通常実施権許諾には『同意』が必要(73条2項・3項)。

解説特許権が共有に係るときは、各共有者は契約で別段の定をした場合を除き、他の共有者の同意を得ないでその特許発明の実施をすることができる(73条2項)。一方、専用実施権の設定や他人への通常実施権の許諾には他の共有者の同意を要する(73条3項)。共有特許権における実施と実施権の許諾を押さえる。

補足共有者は自己実施は自由(同意不要)だが、第三者に実施権を与える行為(専用実施権設定・通常実施権許諾)や持分処分には同意を要する。

9特許権等の放棄

特許権等の放棄に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特許権者は、専用実施権者又は質権者があるときであっても、これらの者の承諾を得ることなく、その特許権を放棄することができる。
  • 特許権者は、専用実施権者又は質権者があるときは、これらの者の承諾を得た場合に限り、その特許権を放棄することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
承諾を得た場合に限り放棄できる → 『承諾なく放棄できる』は誤り

特許法第97条これらの者の承諾を得た場合に限り、その特許権を放棄することができるe-Gov原文

正しい
97条1項のとおり → 正しい

特許法第97条これらの者の承諾を得た場合に限り、その特許権を放棄することができるe-Gov原文

ひっかけ専用実施権者・質権者があるときは、その『承諾を得た場合に限り』特許権を放棄できる(97条1項)。

解説特許権者は、専用実施権者又は質権者があるときは、これらの者の承諾を得た場合に限り、その特許権を放棄することができる(97条1項)。放棄により権利を失う利害関係人の保護のためである。特許権等の放棄を押さえる。

補足専用実施権者は質権者や所定の通常実施権者の承諾を得て放棄でき(97条2項)、通常実施権者は質権者の承諾を得て放棄できる(97条3項)。放棄は登録が効力要件である(98条)。

10登録の効果

登録の効果及び拒絶査定不服審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特許権の移転(相続その他の一般承継によるものを除く。)、信託による変更、放棄による消滅又は処分の制限は、登録しなければ、その効力を生じない。
  • 拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、その査定の謄本の送達があつた日から三月以内に拒絶査定不服審判を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
98条1項のとおり → 正しい

特許法第98条次に掲げる事項は、登録しなければ、その効力を生じないe-Gov原文

正しい
121条1項のとおり → 正しい

特許法第121条その査定の謄本の送達があつた日から三月以内に拒絶査定不服審判を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ特許権の移転(一般承継を除く)等は『登録が効力要件』。拒絶査定不服審判は査定謄本送達日から『3月以内』に請求(98条・121条)。

解説特許権の移転(一般承継を除く)・信託による変更・放棄による消滅・処分の制限、専用実施権の設定移転等、質権の設定移転等は、登録しなければ効力を生じない(98条1項)。また、拒絶査定を受けた者は不服があるときは査定謄本送達日から3月以内に拒絶査定不服審判を請求できる(121条1項)。登録の効果と拒絶査定不服審判を押さえる。

補足特許権の移転等は登録が効力発生要件である(相続等の一般承継を除く)。拒絶査定不服審判は3月の期間制限がある。

11通常実施権の対抗力

通常実施権の対抗力及び登録の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 通常実施権は、その発生後にその特許権若しくは専用実施権又はその特許権についての専用実施権を取得した者に対しても、その効力を有する。
  • 特許権の移転(相続その他の一般承継によるものを除く。)は、登録しなくても、その効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
99条のとおり → 正しい

特許法第99条その発生後にその特許権若しくは専用実施権又はその特許権についての専用実施権を取得した者に対しても、その効力を有するe-Gov原文

誤り
登録しなければ効力を生じない → 『登録しなくても効力を生ずる』は誤り

特許法第98条次に掲げる事項は、登録しなければ、その効力を生じないe-Gov原文

ひっかけ通常実施権は登録なしで『当然対抗』。特許権の移転(一般承継を除く)は『登録が効力要件』(99条・98条)。

解説通常実施権は、その発生後にその特許権等を取得した者に対してもその効力を有する(99条、当然対抗)。一方、特許権の移転(一般承継を除く)等は登録しなければ効力を生じない(98条1項)。通常実施権の対抗力と登録の効果を押さえる。

補足通常実施権は登録なしで当然に対抗できる(平成23年改正)。これに対し、特許権の移転・専用実施権の設定等は登録が効力発生要件である。

12拒絶査定不服審判の請求期間

拒絶査定不服審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があっても、拒絶査定不服審判を請求することはできない。
  • 拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、その査定の謄本の送達があつた日から三月以内に拒絶査定不服審判を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
拒絶査定不服審判を請求できる → 『請求することはできない』は誤り

特許法第121条拒絶査定不服審判を請求することができるe-Gov原文

正しい
121条1項のとおり → 正しい

特許法第121条その査定の謄本の送達があつた日から三月以内に拒絶査定不服審判を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ拒絶査定を受けた者は査定謄本送達日から『3月以内』に拒絶査定不服審判を請求できる(121条1項)。

解説拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、査定の謄本の送達があった日から3月以内に拒絶査定不服審判を請求することができる(121条1項)。責めに帰することができない理由で期間内に請求できないときは救済規定がある(同条2項)。拒絶査定不服審判を押さえる。

補足拒絶査定不服審判は査定に不服のある出願人が請求する審判で、3月の請求期間がある。審決に不服があれば審決取消訴訟(178条)で争える。

13共同審判

共同審判及び審査官による審査に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 同一の特許権について特許無効審判又は延長登録無効審判を請求する者が二人以上あるときであっても、これらの者は、共同して審判を請求することができない。
  • 特許出願の審査は、特許庁長官が自ら行うものとされ、審査官に審査させることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
共同して審判を請求できる → 『請求することができない』は誤り

特許法第132条これらの者は、共同して審判を請求することができるe-Gov原文

誤り
審査官に審査させなければならない → 『長官が自ら行い審査官に審査させない』は誤り

特許法第47条特許庁長官は、審査官に特許出願を審査させなければならないe-Gov原文

ひっかけ無効審判等を請求する者が複数なら『共同して請求できる』。審査は『審査官』が行う(132条・47条)。

解説同一の特許権について特許無効審判又は延長登録無効審判を請求する者が二人以上あるときは、共同して審判を請求することができる(132条1項)。共有に係る特許権について審判を請求するときは共有者全員が共同して請求しなければならない(同条3項)。また、審査は審査官が行う(47条1項)。共同審判と審査官による審査を押さえる。

補足無効審判は共同請求が任意だが、共有権利者が請求する場合は固有必要的共同訴訟類似で全員が共同して請求しなければならない(132条3項)。

14一事不再理

審決の効力(一事不再理)及び査定の方式に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特許無効審判又は延長登録無効審判の審決が確定した後であっても、当事者及び参加人は、同一の事実及び同一の証拠に基づいて、その審判を請求することができる。
  • 査定は、文書ではなく口頭で行うことができ、理由を付すことを要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
同一事実・同一証拠で請求できない → 『請求することができる』は誤り

特許法第167条同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができないe-Gov原文

誤り
査定は文書をもって行い理由を付す → 『口頭で行い理由を付すことを要しない』は誤り

特許法第52条査定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならないe-Gov原文

ひっかけ無効審判等の審決確定後は『同一事実・同一証拠』で再度請求できない(一事不再理)。査定は『文書・理由付記』(167条・52条)。

解説特許無効審判又は延長登録無効審判の審決が確定したときは、当事者及び参加人は同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができない(167条、一事不再理)。また、査定は文書をもって行い理由を付さなければならない(52条1項)。一事不再理と査定の方式を押さえる。

補足一事不再理は審決の蒸し返しを防ぐ。同一の事実・同一の証拠でなければ、別の証拠による無効審判の再請求は妨げられない。

15審決等に対する訴え

審決等に対する訴え及び拒絶理由の通知に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 取消決定又は審決に対する訴え等は、特許庁の所在地を管轄する地方裁判所の専属管轄とする。
  • 審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときであっても、特許出願人に意見書を提出する機会を与えることを要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
東京高等裁判所の専属管轄とする → 『地方裁判所の専属管轄』は誤り

特許法第178条東京高等裁判所の専属管轄とするe-Gov原文

誤り
意見書提出の機会を与えるべき → 『与えることを要しない』は誤り

特許法第50条意見書を提出する機会を与えなければならないe-Gov原文

ひっかけ審決等に対する訴えは『東京高等裁判所の専属管轄』。拒絶査定の前に『意見書提出の機会』を与える(178条・50条)。

解説取消決定又は審決に対する訴え及び審判の請求書等の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする(178条1項。審決等の謄本送達日から30日以内に提起する)。また、拒絶査定をしようとするときは拒絶理由を通知し意見書提出の機会を与えなければならない(50条)。審決取消訴訟と拒絶理由の通知を押さえる。

補足審決取消訴訟は知的財産の専門性から東京高等裁判所(知的財産高等裁判所)の専属管轄とされる。提起期間は審決謄本送達日から30日である。