問1商標登録出願の分割
商標登録出願の分割及び差止請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標登録出願人は、所定の要件を満たす場合に限り、二以上の商品又は役務を指定商品又は指定役務とする商標登録出願の一部を一又は二以上の新たな商標登録出願とすることができる。
- イ.商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 10条1項のとおり → 正しい
商標法第10条「商標登録出願の一部を一又は二以上の新たな商標登録出願とすることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 36条1項のとおり → 正しい
商標法第36条「商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ二以上の商品役務を指定する出願は『一部を新たな出願に分割』できる。商標権者等は『差止請求』できる(10条・36条)。
解説商標登録出願人は、出願が審査・審判・再審に係属している等の所定の場合に、二以上の商品又は役務を指定する商標登録出願の一部を新たな商標登録出願とすることができる(10条1項。分割出願はもとの出願時にしたものとみなされる)。また、商標権者・専用使用権者は侵害者・侵害のおそれがある者に対し差止請求できる(36条1項)。出願の分割と差止請求権を押さえる。
補足分割出願は遡及効により原出願時の出願として扱われる。差止請求は現実の侵害だけでなく侵害のおそれに対しても可能である。
問2防護標章登録出願の商標登録出願への変更
出願の変更及び出願の分割に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を商標登録出願に変更することができる。
- イ.商標登録出願人は、二以上の商品又は役務を指定する商標登録出願の一部を新たな商標登録出願とすることはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 12条1項のとおり → 正しい
商標法第12条「防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を商標登録出願に変更することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 出願の一部を新たな出願に分割できる → 『することはできない』は誤り
商標法第10条「商標登録出願の一部を一又は二以上の新たな商標登録出願とすることができる」e-Gov原文
ひっかけ防護標章登録出願は商標登録出願に『変更』できる。商標登録出願は一部を新たな出願に『分割』できる(12条・10条)。
解説防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を商標登録出願に変更することができる(12条1項。査定・審決確定後は変更不可)。また、商標登録出願人は所定の場合に出願の一部を新たな出願に分割できる(10条1項)。出願の変更と分割を押さえる。
補足出願の変更は出願の種類を変える(防護標章登録出願→商標登録出願)。分割は一つの出願を複数に分ける。いずれも遡及効を有する。
問3商標登録出願の出願公開
出願公開及び虚偽表示の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特許庁長官は、商標登録出願があつたときは、出願公開をしなければならない。
- イ.何人も、登録商標以外の商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 12条の2第1項のとおり → 正しい
商標法第12条の2「特許庁長官は、商標登録出願があつたときは、出願公開をしなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 74条のとおり → 正しい
商標法第74条「登録商標以外の商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為」e-Gov原文
ひっかけ商標登録出願があれば特許庁長官は『出願公開』をする。登録商標以外の商標への『商標登録表示等の付加は禁止』(12条の2・74条)。
解説特許庁長官は、商標登録出願があったときは出願公開をしなければならない(12条の2第1項)。また、何人も、登録商標以外の商標の使用に商標登録表示又は紛らわしい表示を付する行為等をしてはならない(74条、虚偽表示の禁止)。出願公開と虚偽表示の禁止を押さえる。
補足商標は出願後に出願公開され、設定登録前の使用に対し金銭的請求権が生じうる。虚偽の商標登録表示は需要者の誤認を招くため禁止される。
問4存続期間の更新登録の申請期間
存続期間の更新登録の申請期間及び出願公開に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権の存続期間の更新登録の申請は、商標権の存続期間の満了前六月から満了の日までの間にしなければならない。
- イ.特許庁長官は、商標登録出願があつたときであつても、出願公開をすることを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 20条2項のとおり → 正しい
商標法第20条「商標権の存続期間の満了前六月から満了の日までの間にしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 出願公開をしなければならない → 『要しない』は誤り
商標法第12条の2「商標登録出願があつたときは、出願公開をしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ更新登録の申請は『満了前6月から満了日まで』。商標登録出願があれば『出願公開』をする(20条・12条の2)。
解説商標権の存続期間の更新登録の申請は、存続期間の満了前6月から満了の日までの間にしなければならない(20条2項。申請できないときは経過後も所定期間内に申請可)。また、商標登録出願があったときは特許庁長官が出願公開をしなければならない(12条の2第1項)。更新登録の申請期間と出願公開を押さえる。
補足更新登録の申請は原則として満了前6月から満了日までだが、申請できないときは満了後の救済期間がある。商標権は更新により半永久的に存続しうる。
問5先使用による商標の使用をする権利
先使用による商標の使用をする権利及び取消審決確定の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果、その商標が需要者の間に広く認識されていた者は、先使用による商標の使用をする権利を有する。
- イ.商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その後消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 32条1項のとおり → 正しい
商標法第32条「他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果」e-Gov原文
- イ.正しい
- 54条1項のとおり → 正しい
商標法第54条「商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その後消滅する」e-Gov原文
ひっかけ出願前から不正競争目的なく使用し周知となった者は『先使用権』を有する。取消審決確定で商標権は『その後消滅』(32条・54条)。
解説他人の商標登録出願前から日本国内で不正競争の目的でなく使用し、その商標が需要者の間に広く認識されていた者は、継続してその商標の使用をする権利(先使用権)を有する(32条1項)。また、商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは商標権はその後消滅する(54条1項。不使用取消は請求登録日に遡及消滅)。先使用権と取消審決の効果を押さえる。
補足商標の先使用権は周知性が要件である(特許の先使用権より厳格)。取消審決の効果は将来効が原則だが、不使用取消(50条)は審判請求登録日に遡及消滅する(54条2項)。
問6無効審判の請求登録前の使用による商標の使用をする権利
無効審判の請求登録前の使用による商標の使用をする権利及び先使用権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所定の者が無効審判の請求の登録前に商標登録が無効事由に該当することを知らないで指定商品等についてその登録商標等の使用をし、その商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたときは、継続使用の権利を有する。
- イ.他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなく使用し、その商標が需要者の間に広く認識されていた者であつても、先使用による商標の使用をする権利を有しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 33条1項のとおり → 正しい
商標法第33条「その商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたとき」e-Gov原文
- イ.誤り
- 所定の要件を満たせば先使用権を有する → 『有しない』は誤り
商標法第32条「他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果」e-Gov原文
ひっかけ無効審判請求登録前の善意使用で周知となった者は『継続使用権』を有する。出願前からの周知使用者は『先使用権』を有する(33条・32条)。
解説無効審判の請求の登録前に商標登録が無効事由に該当することを知らないで使用し、その商標が需要者の間に広く認識されていた者は、継続使用の権利を有する(33条1項、中用権)。また、他人の出願前から不正競争目的なく使用し周知となった者は先使用権を有する(32条1項)。無効審判請求登録前の使用権と先使用権を押さえる。
補足33条は無効審判で登録が無効とされても、善意・周知の使用者を保護する中用権である。32条の先使用権(出願前から)と要件・基準時が異なる。
問7商標権等を目的とする質権
商標権等を目的とする質権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定めをしなくても、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用をすることができる。
- イ.商標権、専用使用権又は通常使用権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 別段の定めをした場合を除き使用できない → 『別段の定めなく使用できる』は誤り
商標法第34条「質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用をすることができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 34条1項のとおり → 正しい
商標法第34条「質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ商標権等の質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、登録商標を『使用できない』(34条1項)。
解説商標権・専用使用権・通常使用権を目的として質権を設定したときは、質権者は契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用をすることができない(34条1項)。質権は担保のための権利であり、原則として質権者自身は使用できない。質権を押さえる。
補足質権者は担保価値の把握者であって使用者ではないため、別段の定めがなければ登録商標を使用できない。物上代位や登録の効果も準用される(34条3項・4項)。
問8通常使用権を目的とする質権の対抗要件
通常使用権を目的とする質権の対抗要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.通常使用権を目的とする質権の設定は、登録しなくても、第三者に対抗することができる。
- イ.通常使用権を目的とする質権の設定、移転、変更、消滅又は処分の制限は、登録しなければ、第三者に対抗することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 登録しなければ第三者に対抗できない → 『登録しなくても対抗できる』は誤り
商標法第34条「登録しなければ、第三者に対抗することができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 34条2項のとおり → 正しい
商標法第34条「通常使用権を目的とする質権の設定、移転、変更、消滅又は処分の制限は、登録しなければ、第三者に対抗することができない」e-Gov原文
ひっかけ通常使用権を目的とする質権は『登録が対抗要件』(34条2項)。
解説通常使用権を目的とする質権の設定・移転・変更・消滅・処分の制限は、登録しなければ第三者に対抗することができない(34条2項)。通常使用権そのものは当然対抗(特許法99条準用)だが、それを目的とする質権の対抗には登録を要する。質権の対抗要件を押さえる。
補足通常使用権は当然対抗だが、通常使用権を目的とする質権は登録が対抗要件である点に注意する。
問9商標権の差止請求権
差止請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権を現に侵害する者に対して侵害の停止を請求できるが、侵害するおそれがある者に対して侵害の予防を請求することはできない。
- イ.商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 侵害するおそれがある者に予防を請求できる → 『請求できない』は誤り
商標法第36条「侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 36条1項のとおり → 正しい
商標法第36条「侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ侵害する者だけでなく『侵害するおそれがある者』に対しても侵害の停止又は予防を請求できる(36条1項)。
解説商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる(36条1項)。現実の侵害だけでなく侵害のおそれにも差止請求が及ぶ。差止請求権を押さえる。
補足差止請求は侵害のおそれの段階でも認められる予防的請求である。差止に際し廃棄・除却等の付帯請求もできる(36条2項)。
問10侵害の予防に必要な行為の請求
侵害の予防に必要な行為の請求及び使用権者の不正使用による取消審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権者又は専用使用権者は、差止請求をするに際し、侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
- イ.専用使用権者又は通常使用権者が、商品の品質若しくは役務の質の誤認又は他人の業務に係る商品若しくは役務と混同を生ずる商標の使用をしたときは、何人も、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 36条2項のとおり → 正しい
商標法第36条「侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 53条1項のとおり → 正しい
商標法第53条「何人も、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ差止請求に際し『廃棄・除却等の予防行為』も請求できる。使用権者の不正使用で誤認混同が生じたら『何人も取消審判』を請求できる(36条・53条)。
解説商標権者・専用使用権者は、差止請求に際し侵害組成物の廃棄・侵害供用設備の除却その他侵害予防に必要な行為を請求できる(36条2項)。また、専用使用権者・通常使用権者が品質誤認又は混同を生ずる商標の使用をしたときは、何人も商標登録の取消審判を請求できる(53条1項。商標権者が知らず相当の注意をしていたときを除く)。侵害予防の行為請求と使用権者の不正使用取消審判を押さえる。
補足53条の取消審判は使用権者の不正使用に対するもので、商標権者の監督責任を問う。請求人適格は何人もである。
問11損害の額の推定等
損害の額の推定等及び差止請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標権者又は専用使用権者が、故意又は過失により自己の商標権等を侵害した者に対し損害賠償を請求する場合において、侵害者が侵害の行為を組成した商品を譲渡したときは、所定の各号に掲げる額の合計額を、商標権者又は専用使用権者が受けた損害の額とすることができる。
- イ.商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権を侵害するおそれがある者に対しては、侵害の予防を請求することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 38条1項のとおり → 正しい
商標法第38条「次の各号に掲げる額の合計額を、商標権者又は専用使用権者が受けた損害の額とすることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 侵害のおそれがある者に予防を請求できる → 『請求できない』は誤り
商標法第36条「侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ侵害組成商品の譲渡から『損害額を算定』できる。侵害のおそれがある者にも『予防を請求』できる(38条・36条)。
解説商標権者・専用使用権者が侵害者に損害賠償を請求する場合に、侵害者が侵害組成商品を譲渡したときは、所定の各号の額の合計額を商標権者等が受けた損害の額とすることができる(38条1項)。また、侵害のおそれがある者に対しても差止(予防)を請求できる(36条1項)。損害額の算定と差止請求を押さえる。
補足38条は損害額の立証の困難を緩和する規定(譲渡数量・利益額・使用料相当額等による算定)である。損害賠償と差止は別個に請求できる。
問12使用権者の不正使用による商標登録の取消審判
使用権者の不正使用による商標登録の取消審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.専用使用権者又は通常使用権者が、商品の品質の誤認又は他人の業務に係る商品と混同を生ずる商標の使用をしたときであっても、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することはできない。
- イ.専用使用権者又は通常使用権者が、商品の品質の誤認又は他人の業務に係る商品と混同を生ずる商標の使用をしたときは、何人も、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 何人も取消審判を請求できる → 『請求することはできない』は誤り
商標法第53条「何人も、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 53条1項のとおり → 正しい
商標法第53条「何人も、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ使用権者が品質誤認・混同を生ずる商標の使用をしたら、『何人も取消審判』を請求できる(53条1項)。
解説専用使用権者又は通常使用権者が、品質の誤認又は他人の業務に係る商品・役務と混同を生ずる商標の使用をしたときは、何人も当該商標登録を取り消すことについて審判を請求できる(53条1項。ただし商標権者がその事実を知らず相当の注意をしていたときを除く)。使用権者の不正使用による取消審判を押さえる。
補足53条の取消審判は使用権者の不正使用に対する商標権者の監督責任を問う。商標権者が善意で相当の注意をしていたときは取り消されない。
問13商標登録の取消審決確定の効果
取消審決確定の効果及び更新登録の申請期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その商標登録の出願の時にさかのぼって消滅したものとみなされる。
- イ.商標権の存続期間の更新登録の申請は、商標権の存続期間の満了後であれば、いつでもすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 取消審決確定により商標権はその後消滅する → 『出願時に遡及消滅する』は誤り
商標法第54条「商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その後消滅する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 更新登録の申請は満了前6月から満了日までにする → 『満了後いつでもできる』は誤り
商標法第20条「商標権の存続期間の満了前六月から満了の日までの間にしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ取消審決確定で商標権は『その後消滅』(将来効・出願時遡及ではない)。更新の申請は『満了前6月から満了日まで』(20条・54条)。
解説商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権はその後消滅する(54条1項、将来効が原則)。ただし不使用取消(50条)の審決確定時は審判請求登録日に遡及消滅する(54条2項)。また、更新登録の申請は満了前6月から満了日までの間にする(20条2項)。取消審決の効果と更新登録の申請期間を押さえる。
補足取消審決は将来効が原則(無効審決の遡及効と区別)。例外的に不使用取消は審判請求登録日への遡及消滅である。
問14商標法の審決等に対する訴え
審決等に対する訴え及び侵害の予防に必要な行為の請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取消決定又は審決に対する訴え等は、特許庁の所在地を管轄する地方裁判所の専属管轄とする。
- イ.商標権者又は専用使用権者は、差止請求をするに際し、侵害の行為を組成した物の廃棄を請求することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 東京高等裁判所の専属管轄とする → 『地方裁判所の専属管轄』は誤り
- イ.誤り
- 侵害組成物の廃棄を請求できる → 『請求することはできない』は誤り
商標法第36条「侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ審決等に対する訴えは『東京高等裁判所の専属管轄』。差止に際し侵害組成物の『廃棄』も請求できる(63条・36条)。
解説取消決定又は審決に対する訴え及び所定の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする(63条1項)。また、商標権者・専用使用権者は差止請求に際し侵害組成物の廃棄・侵害供用設備の除却等を請求できる(36条2項)。審決取消訴訟と侵害予防の行為請求を押さえる。
補足審決取消訴訟は知的財産の専門性から東京高等裁判所(知的財産高等裁判所)の専属管轄である。特許法178条と同じ構造である。
問15虚偽表示の禁止
虚偽表示の禁止及び出願の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録商標以外の商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為は、何人も自由に行うことができる。
- イ.防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を商標登録出願に変更することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 登録商標以外の商標に登録表示等を付する行為は禁止 → 『自由に行うことができる』は誤り
商標法第74条「何人も、次に掲げる行為をしてはならない」e-Gov原文
商標法第74条「登録商標以外の商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為」e-Gov原文
- イ.誤り
- 防護標章登録出願を商標登録出願に変更できる → 『変更することができない』は誤り
商標法第12条「防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を商標登録出願に変更することができる」e-Gov原文
ひっかけ登録商標以外の商標への『商標登録表示等の付加は禁止』。防護標章登録出願は商標登録出願に『変更できる』(74条・12条)。
解説何人も、登録商標以外の商標の使用に商標登録表示又は紛らわしい表示を付する行為、指定商品・指定役務以外について登録商標の使用に登録表示等を付する行為等をしてはならない(74条、虚偽表示の禁止)。また、防護標章登録出願人はその出願を商標登録出願に変更できる(12条1項)。虚偽表示の禁止と出願の変更を押さえる。
補足虚偽の商標登録表示は需要者に登録商標であるとの誤認を生じさせるため禁止される。違反には罰則がある。