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著作権法・第13

著作権法(権利制限・著作隣接権・登録・侵害③)の問題(15問)

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この章で確認する論点

13章では、時事の事件の報道のための利用・公開の美術の著作物等の利用・著作物の出所の明示・著作者が存しなくなつた後における人格的利益の保護・著作物の利用の許諾を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1時事の事件の報道のための利用

時事の事件の報道のための利用及びレコード製作者の複製権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 写真、映画、放送その他の方法によつて時事の事件を報道する場合には、当該事件を構成し、又は当該事件の過程において見られ、若しくは聞かれる著作物は、報道の目的上正当な範囲内において、複製し、及び当該事件の報道に伴つて利用することができる。
  • レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
41条のとおり → 正しい

著作権法第41条報道の目的上正当な範囲内において、複製し、及び当該事件の報道に伴つて利用することができるe-Gov原文

正しい
96条のとおり → 正しい

著作権法第96条レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ時事の事件報道では事件を構成等する著作物を『正当な範囲で利用』できる。レコード製作者は『複製権を専有』(41条・96条)。

解説写真・映画・放送等により時事の事件を報道する場合には、当該事件を構成し又は過程で見られ・聞かれる著作物は、報道の目的上正当な範囲内で複製し報道に伴って利用できる(41条)。また、レコード製作者はそのレコードを複製する権利を専有する(96条)。時事の事件報道の利用とレコード製作者の複製権を押さえる。

補足時事報道のための利用は権利制限の一つで、報道の目的上正当な範囲に限られる。レコード製作者は著作隣接権者として複製権等を有する。

2公開の美術の著作物等の利用

公開の美術の著作物等の利用及び時事の事件の報道のための利用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • その原作品が屋外の場所に恒常的に設置されている美術の著作物又は建築の著作物は、所定の場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。
  • 時事の事件を報道する場合であつても、当該事件を構成する著作物を当該事件の報道に伴つて利用することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
46条のとおり → 正しい

著作権法第46条次に掲げる場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができるe-Gov原文

誤り
報道に伴つて利用することができる → 『利用することはできない』は誤り

著作権法第41条報道の目的上正当な範囲内において、複製し、及び当該事件の報道に伴つて利用することができるe-Gov原文

ひっかけ屋外設置の美術・建築の著作物は『原則自由に利用』できる。時事の事件報道では事件を構成等する著作物を『正当な範囲で利用』できる(46条・41条)。

解説原作品が屋外の場所に恒常的に設置されている美術の著作物又は建築の著作物は、彫刻の増製・建築の複製・屋外設置のための複製・専ら販売目的の複製等の所定の場合を除き、いずれの方法によるかを問わず利用できる(46条)。また、時事の事件報道では事件を構成等する著作物を正当な範囲で利用できる(41条)。公開の美術等の利用と時事報道の利用を押さえる。

補足屋外に恒常設置された美術・建築は公共空間にあるため原則自由利用だが、彫刻の増製や専ら販売目的の複製等は除外される。

3著作物の出所の明示

著作物の出所の明示及び共同著作物の著作者人格権の行使に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 所定の場合には、当該著作物の出所を、その複製又は利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならない。
  • 共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
48条1項のとおり → 正しい

著作権法第48条その複製又は利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならないe-Gov原文

正しい
64条1項のとおり → 正しい

著作権法第64条共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができないe-Gov原文

ひっかけ引用等では著作物の『出所を合理的な方法・程度で明示』。共同著作物の著作者人格権は『全員の合意』によらなければ行使できない(48条・64条)。

解説引用(32条)等の所定の場合には、当該著作物の出所を、複製・利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により明示しなければならない(48条1項)。また、共同著作物の著作者人格権は著作者全員の合意によらなければ行使できない(64条1項)。出所の明示と共同著作物の著作者人格権の行使を押さえる。

補足出所明示は権利制限により著作物を利用する際の義務である。共同著作物の著作者人格権は全員の合意を要するが、信義に反して合意成立を妨げることはできない。

4著作者が存しなくなつた後における人格的利益の保護

著作者が存しなくなつた後における人格的利益の保護及び出所の明示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなつた後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。
  • 著作物を引用して利用する場合等であつても、当該著作物の出所を明示する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
60条のとおり → 正しい

著作権法第60条著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならないe-Gov原文

誤り
出所を明示しなければならない → 『明示する必要はない』は誤り

著作権法第48条その複製又は利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならないe-Gov原文

ひっかけ著作者の死後も著作者人格権の侵害となるべき行為は『してはならない』。引用等では出所を『明示』する(60条・48条)。

解説著作物を公衆に提供・提示する者は、著作者が存しなくなった後においても、著作者が存していたならば著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない(60条。意を害しないと認められる場合を除く)。また、引用等の所定の場合は著作物の出所を明示しなければならない(48条1項)。死後の人格的利益の保護と出所の明示を押さえる。

補足著作者人格権は一身専属で相続されないが、著作者の死後もその人格的利益は保護され、遺族等が差止等を請求できる(116条)。

5著作物の利用の許諾

著作物の利用の許諾及び放送事業者の複製権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる。
  • 放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
63条1項のとおり → 正しい

著作権法第63条著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができるe-Gov原文

正しい
98条のとおり → 正しい

著作権法第98条放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ著作権者は他人に著作物の利用を『許諾』できる。放送事業者は放送を受信して『複製する権利を専有』(63条・98条)。

解説著作権者は、他人に対しその著作物の利用を許諾することができる(63条1項)。許諾を得た者は許諾に係る利用方法・条件の範囲内で利用できる(同条2項)。また、放送事業者はその放送等を受信して録音・録画等により複製する権利を専有する(98条)。利用の許諾と放送事業者の複製権を押さえる。

補足利用許諾により利用権が生じる。放送事業者は著作隣接権者として複製権・再放送権・送信可能化権等を有する。

6利用権の譲渡

利用権の譲渡及び著作物の利用の許諾に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 利用権は、著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができない。
  • 著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
63条3項のとおり → 正しい

著作権法第63条著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができないe-Gov原文

誤り
著作物の利用を許諾できる → 『許諾することができない』は誤り

著作権法第63条著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができるe-Gov原文

ひっかけ利用権は著作権者の承諾を得ない限り『譲渡できない』。著作権者は利用を『許諾できる』(63条3項・1項)。

解説利用権(許諾に係る著作物を利用できる権利)は、著作権者の承諾を得ない限り譲渡することができない(63条3項)。また、著作権者は他人に著作物の利用を許諾できる(63条1項)。利用権の譲渡と利用の許諾を押さえる。

補足利用権は許諾により生じる債権的な権利だが、譲渡には著作権者の承諾を要する。利用権は著作権を取得した第三者に対抗できる(63条の2、当然対抗)。

7利用権の対抗力

利用権の対抗力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 利用権は、当該利用権に係る著作物の著作権を取得した者その他の第三者に対抗することができない。
  • 利用権は、当該利用権に係る著作物の著作権を取得した者その他の第三者に対抗することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
第三者に対抗することができる → 『対抗することができない』は誤り

著作権法第63条の2利用権は、当該利用権に係る著作物の著作権を取得した者その他の第三者に対抗することができるe-Gov原文

正しい
63条の2のとおり → 正しい

著作権法第63条の2利用権は、当該利用権に係る著作物の著作権を取得した者その他の第三者に対抗することができるe-Gov原文

ひっかけ利用権は著作権を取得した者その他の第三者に『当然に対抗』できる(63条の2)。

解説利用権は、当該利用権に係る著作物の著作権を取得した者その他の第三者に対抗することができる(63条の2、当然対抗制度)。著作権が譲渡されても利用権者は新たな著作権者に利用権を主張できる。利用権の対抗力を押さえる。

補足令和2年改正により、利用権は登録等なしに当然に対抗できることとなった。特許の通常実施権の当然対抗(特許法99条)と同趣旨である。

8共同著作物の著作者人格権の行使

共同著作物の著作者人格権の行使に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共同著作物の著作者人格権は、各著作者が単独で行使することができる。
  • 共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
全員の合意によらなければ行使できない → 『各著作者が単独で行使できる』は誤り

著作権法第64条共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができないe-Gov原文

正しい
64条1項のとおり → 正しい

著作権法第64条共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ、行使することができないe-Gov原文

ひっかけ共同著作物の著作者人格権は『全員の合意』によらなければ行使できない(64条1項)。

解説共同著作物の著作者人格権は、著作者全員の合意によらなければ行使することができない(64条1項)。各著作者は信義に反して合意成立を妨げることができず(同条2項)、代表して行使する者を定めることもできる(同条3項)。共同著作物の著作者人格権の行使を押さえる。

補足共同著作物では著作者人格権・著作権ともに全員の合意・同意を要する(人格権64条、財産権65条)。単独行使はできない。

9実演家の氏名表示権

実演家の氏名表示権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演家は、その実演の公衆への提供又は提示に際し、実演家名を表示する権利を有しない。
  • 実演家は、その実演の公衆への提供又は提示に際し、その氏名若しくはその芸名その他氏名に代えて用いられるものを実演家名として表示し、又は実演家名を表示しないこととする権利を有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
実演家名を表示する権利を有する → 『有しない』は誤り

著作権法第90条の2実演家名として表示し、又は実演家名を表示しないこととする権利を有するe-Gov原文

正しい
90条の2第1項のとおり → 正しい

著作権法第90条の2実演家は、その実演の公衆への提供又は提示に際し、その氏名若しくはその芸名その他氏名に代えて用いられるものを実演家名として表示し、又は実演家名を表示しないこととする権利を有するe-Gov原文

ひっかけ実演家は『実演家名を表示し又は表示しないこととする権利(氏名表示権)』を有する(90条の2第1項)。

解説実演家は、その実演の公衆への提供・提示に際し、その氏名・芸名等を実演家名として表示し、又は実演家名を表示しないこととする権利を有する(90条の2第1項、実演家の氏名表示権)。実演家は実演家人格権(氏名表示権・同一性保持権)を有する。実演家の氏名表示権を押さえる。

補足実演家は著作者と同様に人格権(氏名表示権90条の2・同一性保持権90条の3)を有する。これらは実演家人格権と呼ばれ一身専属である。

10実演家の同一性保持権

実演家の同一性保持権及び差止請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演家は、その実演の同一性を保持する権利を有し、自己の名誉又は声望を害するその実演の変更、切除その他の改変を受けないものとする。
  • 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その権利を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
90条の3第1項のとおり → 正しい

著作権法第90条の3実演家は、その実演の同一性を保持する権利を有し、自己の名誉又は声望を害するその実演の変更、切除その他の改変を受けないものとするe-Gov原文

正しい
112条1項のとおり → 正しい

著作権法第112条侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ実演家は名誉声望を害する改変を受けない『同一性保持権』を有する。著作者等は侵害者等に『差止請求』できる(90条の3・112条)。

解説実演家は、その実演の同一性を保持する権利を有し、自己の名誉又は声望を害するその実演の変更・切除その他の改変を受けないものとする(90条の3第1項、実演家の同一性保持権)。また、著作者・著作権者・実演家・著作隣接権者等は侵害者・侵害のおそれがある者に差止請求できる(112条1項)。実演家の同一性保持権と差止請求権を押さえる。

補足実演家の同一性保持権は著作者のもの(20条)より範囲が狭く、自己の名誉・声望を害する改変に限られる。差止は侵害のおそれの段階でも可能である。

11レコード製作者の複製権

レコード製作者の複製権及び放送事業者の複製権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有する。
  • 放送事業者は、その放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は複製する権利を専有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
96条のとおり → 正しい

著作権法第96条レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有するe-Gov原文

誤り
複製する権利を専有する → 『専有しない』は誤り

著作権法第98条複製する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけレコード製作者も放送事業者も『複製する権利を専有』する(96条・98条)。

解説レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有する(96条)。また、放送事業者はその放送等を受信して録音・録画等により複製する権利を専有する(98条)。著作隣接権者(実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者)の権利を押さえる。

補足著作隣接権者はそれぞれ複製権等を有する。レコード製作者には送信可能化権・譲渡権・貸与権・二次使用料請求権等もある。

12放送事業者の複製権

放送事業者の複製権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を複製する権利を専有しない。
  • 放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
複製する権利を専有する → 『専有しない』は誤り

著作権法第98条複製する権利を専有するe-Gov原文

正しい
98条のとおり → 正しい

著作権法第98条放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ放送事業者は放送を受信して『録音・録画等により複製する権利を専有』する(98条)。

解説放送事業者は、その放送又はこれを受信して行う有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音・録画・写真その他類似の方法により複製する権利を専有する(98条)。放送事業者は著作隣接権者として複製権・再放送権・有線放送権・送信可能化権・テレビジョン放送の伝達権を有する。放送事業者の複製権を押さえる。

補足放送事業者の著作隣接権には、複製権(98条)のほか再放送権・有線放送権(99条)、送信可能化権(99条の2)等がある。

13著作物の実名の登録

著作物の実名の登録及び著作者の死後の人格的利益の保護に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 無名又は変名で公表された著作物の著作者は、現にその著作権を有する場合に限り、その著作物について実名の登録を受けることができる。
  • 著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなつた後は、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為を自由に行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
著作権を有するかどうかにかかわらず実名登録できる → 『有する場合に限る』は誤り

著作権法第75条現にその著作権を有するかどうかにかかわらず、その著作物についてその実名の登録を受けることができるe-Gov原文

誤り
死後も侵害となるべき行為をしてはならない → 『自由に行うことができる』は誤り

著作権法第60条著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならないe-Gov原文

ひっかけ無名変名著作物の著作者は『著作権の有無にかかわらず実名登録』できる。著作者の死後も侵害となるべき行為は『してはならない』(75条・60条)。

解説無名又は変名で公表された著作物の著作者は、現にその著作権を有するかどうかにかかわらず、その著作物について実名の登録を受けることができる(75条1項。実名登録された者は著作者と推定)。また、著作者の死後も著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない(60条)。実名の登録と死後の人格的利益の保護を押さえる。

補足実名登録により著作者と推定され、保護期間が公表後ではなく死後起算となる利益がある。著作権を譲渡した著作者も実名登録できる。

14著作権法の差止請求権

著作権法の差止請求権及びレコード製作者の複製権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者又は著作権者は、その権利を現に侵害する者に対しては侵害の停止を請求できるが、侵害するおそれがある者に対しては侵害の予防を請求することができない。
  • レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
侵害のおそれがある者に予防を請求できる → 『請求できない』は誤り

著作権法第112条侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができるe-Gov原文

誤り
レコードを複製する権利を専有する → 『専有しない』は誤り

著作権法第96条レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ著作者等は『侵害するおそれがある者』にも侵害の予防を請求できる。レコード製作者は『複製権を専有』(112条・96条)。

解説著作者・著作権者・出版権者・実演家・著作隣接権者は、その権利を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、侵害の停止又は予防を請求できる(112条1項)。差止に際し侵害組成物・侵害作成物・侵害供用機器の廃棄等を請求できる(同条2項)。また、レコード製作者は複製権を専有する(96条)。差止請求権とレコード製作者の複製権を押さえる。

補足差止請求は著作者人格権・著作権・著作隣接権等の侵害に対し、侵害のおそれの段階でも可能である。差止に際し廃棄等の付帯請求もできる。

15著作権法における侵害とみなす行為

著作権法における侵害とみなす行為及び実演家の同一性保持権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国内において頒布する目的をもつて、輸入の時において国内で作成したとしたならば著作権の侵害となるべき行為によつて作成された物を輸入する行為は、著作権を侵害する行為とはみなされない。
  • 実演家は、自己の名誉又は声望を害するその実演の変更、切除その他の改変を受けないとする同一性保持権を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
所定の輸入行為は侵害とみなされる → 『みなされない』は誤り

著作権法第113条次に掲げる行為は、当該著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為とみなすe-Gov原文

誤り
実演家は同一性保持権を有する → 『有しない』は誤り

著作権法第90条の3実演家は、その実演の同一性を保持する権利を有しe-Gov原文

ひっかけ所定の輸入・頒布行為等は著作権等を『侵害する行為とみなす』。実演家は『同一性保持権』を有する(113条・90条の3)。

解説国内頒布目的での所定の侵害作成物の輸入行為、侵害作成物を情を知って頒布する行為等は、著作者人格権・著作権・著作隣接権等を侵害する行為とみなされる(113条、みなし侵害)。また、実演家は名誉・声望を害する改変を受けない同一性保持権を有する(90条の3第1項)。みなし侵害と実演家の同一性保持権を押さえる。

補足みなし侵害(113条)は、直接侵害でなくても侵害品の輸入・頒布・所持等を侵害行為とみなして権利者を保護する。リーチサイト等への対応規定も含む。