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実用新案法・第15

実用新案法(無審査・技術評価・権利行使・存続期間②)の問題(15問)

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この章で確認する論点

15章では、考案の定義・考案の実施の定義・実用新案登録出願の願書添付書類・実用新案権の設定の登録・明細書等の訂正を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1考案の定義

実用新案法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • この法律で「考案」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作をいう。
  • 実用新案権者は、業として登録実用新案の実施をする権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
2条1項のとおり → 正しい

実用新案法第2条この法律で「考案」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作をいうe-Gov原文

正しい
16条のとおり → 正しい

実用新案法第16条実用新案権者は、業として登録実用新案の実施をする権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ考案は『自然法則を利用した技術的思想の創作』。実用新案権者は業として実施を『専有』(2条・16条)。

解説実用新案法で「考案」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作をいう(2条1項。特許の「発明」が「高度のもの」とされるのと異なり、高度性は要件でない)。また、実用新案権者は業として登録実用新案の実施をする権利を専有する(16条)。考案の定義と実用新案権の効力を押さえる。

補足考案は発明(特許法2条)と異なり「高度のもの」という限定がない。実用新案は物品の形状・構造・組合せに係る考案を保護する。

2考案の実施の定義

考案の実施の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • この法律で考案について「実施」とは、考案に係る物品を製造し、使用し、譲渡し、貸し渡し、輸出し、若しくは輸入し、又はその譲渡若しくは貸渡しの申出をする行為をいう。
  • この法律で「考案」とは、自然法則を利用したものであるか否かを問わず、すべての技術的なアイデアをいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
2条3項のとおり → 正しい

実用新案法第2条考案に係る物品を製造し、使用し、譲渡し、貸し渡し、輸出し、若しくは輸入しe-Gov原文

誤り
考案は自然法則を利用した技術的思想の創作 → 『自然法則を問わずすべての技術的アイデア』は誤り

実用新案法第2条この法律で「考案」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作をいうe-Gov原文

ひっかけ考案の『実施』は物品の製造・使用・譲渡・貸渡し・輸出入・申出。考案は『自然法則を利用した技術的思想の創作』(2条)。

解説実用新案法で考案についての「実施」とは、考案に係る物品を製造・使用・譲渡・貸渡し・輸出・輸入し、又はその譲渡・貸渡しの申出をする行為をいう(2条3項)。また、考案は自然法則を利用した技術的思想の創作である(2条1項)。考案の実施と考案の定義を押さえる。

補足実用新案の保護対象は物品に係る考案であり、実施も物品の製造・譲渡等に限られる(特許の方法の発明のような「使用」概念は物品に係る)。自然法則の利用が考案の要件である。

3実用新案登録出願の願書添付書類

実用新案登録出願の願書添付書類及び無効審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案登録出願の願書には、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面及び要約書を添付しなければならない。
  • 実用新案登録が所定の無効事由に該当するときは、その実用新案登録を無効にすることについて実用新案登録無効審判を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
5条2項のとおり → 正しい

実用新案法第5条願書には、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面及び要約書を添付しなければならないe-Gov原文

正しい
37条1項のとおり → 正しい

実用新案法第37条その実用新案登録を無効にすることについて実用新案登録無効審判を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ願書には『明細書・請求の範囲・図面・要約書』を添付(図面は必須)。無効事由に該当すれば『無効審判』を請求できる(5条・37条)。

解説実用新案登録出願の願書には、明細書・実用新案登録請求の範囲・図面・要約書を添付しなければならない(5条2項。特許と異なり図面は必須)。また、実用新案登録が所定の無効事由に該当するときは実用新案登録無効審判を請求できる(37条1項。請求項ごとに可)。願書添付書類と無効審判を押さえる。

補足実用新案は物品の形状等を保護するため図面が必須である(特許では図面は任意)。無審査登録のため、無効審判が事後的な権利の調整手段となる。

4実用新案権の設定の登録(無審査登録)

実用新案権の設定の登録及び願書添付書類に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権は設定の登録により発生し、実用新案登録出願があつたときは、その出願が放棄され、取り下げられ、又は却下された場合を除き、実用新案権の設定の登録をする。
  • 実用新案登録出願の願書には、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面及び要約書を添付する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
14条のとおり → 正しい

実用新案法第14条その実用新案登録出願が放棄され、取り下げられ、又は却下された場合を除き、実用新案権の設定の登録をするe-Gov原文

誤り
願書には所定の書類を添付しなければならない → 『添付する必要はない』は誤り

実用新案法第5条願書には、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面及び要約書を添付しなければならないe-Gov原文

ひっかけ実用新案権は『設定登録で発生』、所定の場合を除き登録(無審査登録主義)。願書には所定書類を『添付』(14条・5条)。

解説実用新案権は設定の登録により発生し、実用新案登録出願が放棄・取下げ・却下された場合を除き設定の登録をする(14条1項・2項、無審査登録主義)。実体審査を経ずに登録される。また、願書には明細書・実用新案登録請求の範囲・図面・要約書を添付する(5条2項)。無審査登録と願書添付書類を押さえる。

補足実用新案は新規性・進歩性等の実体審査をせずに方式・基礎的要件のみで登録される(無審査登録主義)。権利の有効性は技術評価書や無効審判で事後的に判断される。

5明細書等の訂正

明細書等の訂正及び通常実施権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権者は、所定の場合を除き、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正を一回に限りすることができる。
  • 実用新案権者は、その実用新案権について他人に通常実施権を許諾することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
14条の2第1項のとおり → 正しい

実用新案法第14条の2願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正を一回に限りすることができるe-Gov原文

正しい
19条1項のとおり → 正しい

実用新案法第19条実用新案権者は、その実用新案権について他人に通常実施権を許諾することができるe-Gov原文

ひっかけ実用新案権者は明細書等の訂正を『一回に限り』できる。他人に『通常実施権を許諾』できる(14条の2・19条)。

解説実用新案権者は、最初の実用新案技術評価書の謄本送達から2月経過後等の所定の場合を除き、願書に添付した明細書・実用新案登録請求の範囲・図面の訂正を一回に限りすることができる(14条の2第1項)。また、他人に通常実施権を許諾できる(19条1項)。明細書等の訂正と通常実施権を押さえる。

補足実用新案の訂正は原則一回に限られる(特許の訂正審判が回数制限のないのと異なる)。無審査登録のため権利範囲の自己訂正の機会が制限される。

6実用新案権の存続期間

実用新案権の存続期間及び明細書等の訂正に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権の存続期間は、実用新案登録出願の日から十年をもつて終了する。
  • 実用新案権者は、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正を、何回でも繰り返しすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
15条のとおり → 正しい

実用新案法第15条実用新案権の存続期間は、実用新案登録出願の日から十年をもつて終了するe-Gov原文

誤り
訂正は一回に限りできる → 『何回でも繰り返しできる』は誤り

実用新案法第14条の2願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正を一回に限りすることができるe-Gov原文

ひっかけ実用新案権の存続期間は『出願日から10年』。明細書等の訂正は『一回に限り』(15条・14条の2)。

解説実用新案権の存続期間は、実用新案登録出願の日から10年をもって終了する(15条。特許の20年より短い)。また、明細書等の訂正は一回に限りできる(14条の2第1項)。存続期間と訂正を押さえる。

補足実用新案権の存続期間は出願日から10年で、特許(20年)より短い。ライフサイクルの短い小発明(考案)の保護に対応している。

7実用新案技術評価書の提示

実用新案技術評価書の提示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権者は、その登録実用新案に係る実用新案技術評価書を提示して警告をする前であつても、侵害者等に対し、その実用新案権を行使することができる。
  • 実用新案権者又は専用実施権者は、その登録実用新案に係る実用新案技術評価書を提示して警告をした後でなければ、自己の実用新案権又は専用実施権の侵害者等に対し、その権利を行使することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
技術評価書を提示して警告をした後でなければ権利行使できない → 『提示前でも行使できる』は誤り

実用新案法第29条の2実用新案技術評価書を提示して警告をした後でなければ、自己の実用新案権又は専用実施権の侵害者等に対し、その権利を行使することができないe-Gov原文

正しい
29条の2のとおり → 正しい

実用新案法第29条の2実用新案技術評価書を提示して警告をした後でなければ、自己の実用新案権又は専用実施権の侵害者等に対し、その権利を行使することができないe-Gov原文

ひっかけ実用新案権の行使には『技術評価書を提示して警告』した後でなければならない(29条の2)。

解説実用新案権者又は専用実施権者は、その登録実用新案に係る実用新案技術評価書を提示して警告をした後でなければ、侵害者等に対しその権利を行使することができない(29条の2)。無審査登録のため、権利の有効性を担保する技術評価書の提示・警告が権利行使の前提とされる。技術評価書の提示を押さえる。

補足無審査登録の実用新案権は有効性が担保されないため、技術評価書(特許庁の有効性評価)の提示・警告が権利行使の前提となる。権利行使後に無効となれば損害賠償責任を負いうる(29条の3)。

8実用新案権者等の責任

実用新案権者等の責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権者が侵害者等に対しその権利を行使し又はその警告をした場合において、実用新案登録を無効にすべき旨の審決が確定したときであつても、相手方に与えた損害を賠償する責任を負わない。
  • 実用新案権者又は専用実施権者が侵害者等に対しその権利を行使し又はその警告をした場合において、実用新案登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、その権利の行使又はその警告により相手方に与えた損害を賠償する責めに任ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
相手方に与えた損害を賠償する責めに任ずる → 『賠償責任を負わない』は誤り

実用新案法第29条の3その権利の行使又はその警告により相手方に与えた損害を賠償する責めに任ずるe-Gov原文

正しい
29条の3のとおり → 正しい

実用新案法第29条の3その権利の行使又はその警告により相手方に与えた損害を賠償する責めに任ずるe-Gov原文

ひっかけ権利行使・警告の後に無効審決が確定すると、相手方に与えた損害を『賠償する責めに任ずる』(29条の3)。

解説実用新案権者又は専用実施権者が侵害者等に権利を行使し又は警告をした場合に、実用新案登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、その権利の行使・警告により相手方に与えた損害を賠償する責めに任ずる(29条の3。技術評価書の肯定的評価に基づき相当の注意をして行使した等の場合を除く)。実用新案権者等の責任を押さえる。

補足無審査登録ゆえ、無効な権利を行使すると相手方に損害賠償責任を負う(特許にはない特別の責任)。技術評価書の肯定的評価に基づき相当の注意をしていた場合は免責されうる。

9実用新案権の差止請求権

実用新案権の差止請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権者又は専用実施権者は、自己の実用新案権を現に侵害する者に対しては侵害の停止を請求できるが、侵害するおそれがある者に対しては侵害の予防を請求することができない。
  • 実用新案権者又は専用実施権者は、自己の実用新案権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
侵害のおそれがある者に予防を請求できる → 『請求できない』は誤り

実用新案法第27条実用新案権者又は専用実施権者は、自己の実用新案権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者e-Gov原文

実用新案法第27条その侵害の停止又は予防を請求することができるe-Gov原文

正しい
27条1項のとおり → 正しい

実用新案法第27条その侵害の停止又は予防を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ侵害する者だけでなく『侵害するおそれがある者』に対しても侵害の停止又は予防を請求できる(27条1項)。

解説実用新案権者又は専用実施権者は、自己の実用新案権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者(侵害者等)に対し、その侵害の停止又は予防を請求できる(27条1項)。ただし権利行使には技術評価書の提示・警告を要する(29条の2)。差止請求権を押さえる。

補足差止請求は特許と同様に侵害のおそれの段階でも可能だが、実用新案では技術評価書の提示・警告が権利行使の前提となる点に注意する。

10実用新案権の効力

実用新案権の効力及び侵害とみなす行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権者は、業として登録実用新案の実施をする権利を専有する。ただし、その実用新案権について専用実施権を設定したときは、専用実施権者が実施をする権利を専有する範囲については、この限りでない。
  • 業として、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為等は、当該実用新案権又は専用実施権を侵害するものとみなす。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
16条のとおり → 正しい

実用新案法第16条実用新案権者は、業として登録実用新案の実施をする権利を専有するe-Gov原文

正しい
28条のとおり → 正しい

実用新案法第28条次に掲げる行為は、当該実用新案権又は専用実施権を侵害するものとみなすe-Gov原文

ひっかけ実用新案権者は業として実施を『専有』(専用実施権設定の範囲を除く)。専用品の生産・譲渡等は『侵害とみなす』(16条・28条)。

解説実用新案権者は業として登録実用新案の実施をする権利を専有する(16条。専用実施権を設定した範囲では専用実施権者が専有)。また、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産・譲渡等をする行為等は実用新案権等を侵害するものとみなす(28条、間接侵害)。実用新案権の効力と間接侵害を押さえる。

補足実用新案権の効力構造は特許権と同様である。間接侵害(専用品型・多機能品型)も特許と同様に規定される。

11実用新案権侵害の損害の額の推定等

実用新案権侵害の損害の額の推定等及び差止請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権者又は専用実施権者が侵害者に損害賠償を請求する場合において、侵害者が侵害の行為を組成した物品を譲渡したときは、所定の各号に掲げる額の合計額を、実用新案権者又は専用実施権者が受けた損害の額とすることができる。
  • 実用新案権者又は専用実施権者は、自己の実用新案権を侵害するおそれがある者に対しては、侵害の予防を請求することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
29条1項のとおり → 正しい

実用新案法第29条次の各号に掲げる額の合計額を、実用新案権者又は専用実施権者が受けた損害の額とすることができるe-Gov原文

誤り
侵害のおそれがある者に予防を請求できる → 『請求できない』は誤り

実用新案法第27条その侵害の停止又は予防を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ侵害組成物品の譲渡から『損害額を算定』できる。侵害のおそれがある者にも『予防を請求』できる(29条・27条)。

解説実用新案権者・専用実施権者が侵害者に損害賠償を請求する場合に、侵害者が侵害組成物品を譲渡したときは、所定の額の合計額を損害の額とすることができる(29条1項)。また、侵害のおそれがある者にも差止(予防)を請求できる(27条1項)。損害額の算定と差止請求権を押さえる。

補足損害額の推定規定は特許・意匠・商標と同様で、立証の困難を緩和する。ただし権利行使には技術評価書の提示・警告を要する。

12実用新案権の侵害とみなす行為

実用新案権の侵害とみなす行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 業として、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産、譲渡等をする行為は、当該実用新案権を侵害するものとはみなされない。
  • 業として、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為は、当該実用新案権又は専用実施権を侵害するものとみなす。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
専用品の生産・譲渡等は侵害とみなされる → 『みなされない』は誤り

実用新案法第28条次に掲げる行為は、当該実用新案権又は専用実施権を侵害するものとみなすe-Gov原文

正しい
28条のとおり → 正しい

実用新案法第28条当該実用新案権又は専用実施権を侵害するものとみなすe-Gov原文

ひっかけ専用品(物品の製造にのみ用いる物)の生産・譲渡等は実用新案権等の『侵害とみなす』(間接侵害)(28条)。

解説業として、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産・譲渡等・輸入・譲渡等の申出をする行為等は、当該実用新案権又は専用実施権を侵害するものとみなす(28条、間接侵害。専用品型・多機能品型がある)。間接侵害を押さえる。

補足間接侵害は、直接侵害の予備的・幇助的行為を侵害とみなす規定である。専用品型(のみ品)と多機能品型(広く流通する物を除く・主観的要件付き)がある。

13実用新案技術評価の請求の通知

実用新案技術評価の請求の通知及び実用新案権の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 特許庁長官は、実用新案登録出願人又は実用新案権者でない者から実用新案技術評価の請求があつたときであつても、その旨を実用新案登録出願人又は実用新案権者に通知する必要はない。
  • 実用新案権者は、業として登録実用新案の実施をする権利を専有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
出願人・権利者に通知しなければならない → 『通知する必要はない』は誤り

実用新案法第13条その旨を実用新案登録出願人又は実用新案権者に通知しなければならないe-Gov原文

誤り
実施をする権利を専有する → 『専有しない』は誤り

実用新案法第16条実用新案権者は、業として登録実用新案の実施をする権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ第三者からの技術評価請求は出願人・権利者に『通知』する。実用新案権者は実施を『専有』(13条・16条)。

解説特許庁長官は、実用新案登録出願人又は実用新案権者でない者から実用新案技術評価の請求があったときは、その旨を出願人・権利者に通知しなければならない(13条2項)。また、実用新案権者は業として登録実用新案の実施を専有する(16条)。技術評価の請求の通知と実用新案権の効力を押さえる。

補足実用新案技術評価は何人も請求でき、第三者が請求した場合は権利者等に通知される。技術評価書は権利行使の前提となる(29条の2)。

14実用新案登録無効審判

実用新案登録無効審判及び存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案登録が所定の無効事由に該当するときであつても、その実用新案登録を無効にすることについて実用新案登録無効審判を請求することはできない。
  • 実用新案権の存続期間は、設定の登録の日から二十年をもつて終了する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
無効審判を請求できる → 『請求することはできない』は誤り

実用新案法第37条その実用新案登録を無効にすることについて実用新案登録無効審判を請求することができるe-Gov原文

誤り
存続期間は出願日から10年 → 『設定登録日から20年』は誤り

実用新案法第15条実用新案権の存続期間は、実用新案登録出願の日から十年をもつて終了するe-Gov原文

ひっかけ無効事由に該当すれば『無効審判』を請求できる。存続期間は『出願日から10年』(設定登録日から20年ではない)(37条・15条)。

解説実用新案登録が所定の無効事由に該当するときは、実用新案登録無効審判を請求できる(37条1項。請求項ごとに可)。無審査登録のため、無効審判が権利の有効性を事後的に争う手段となる。また、存続期間は実用新案登録出願の日から10年である(15条)。無効審判と存続期間を押さえる。

補足実用新案権の存続期間は出願日から10年(特許の20年より短い)。無審査登録のため、無効審判が権利の調整・是正の主要な手段となる。

15実用新案法における通常実施権

実用新案法における通常実施権及び明細書等の訂正に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実用新案権者は、その実用新案権について他人に通常実施権を許諾することができない。
  • 実用新案権者は、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正をすることが一切できない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
通常実施権を許諾できる → 『許諾することができない』は誤り

実用新案法第19条実用新案権者は、その実用新案権について他人に通常実施権を許諾することができるe-Gov原文

誤り
訂正を一回に限りできる → 『一切できない』は誤り

実用新案法第14条の2願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正を一回に限りすることができるe-Gov原文

ひっかけ実用新案権者は他人に『通常実施権を許諾』できる。明細書等の訂正は『一回に限り』できる(19条・14条の2)。

解説実用新案権者は、その実用新案権について他人に通常実施権を許諾できる(19条1項)。通常実施権の対抗(特許法99条準用)等が準用される。また、明細書等の訂正は一回に限りできる(14条の2第1項)。通常実施権と訂正を押さえる。

補足実用新案法は通常実施権の共有・放棄・対抗等を特許法の準用で定める(19条3項)。訂正は原則一回に限られる点が特許の訂正審判と異なる。