ホーム弁理士章別対策>第17
著作権法・第17

著作権法(著作隣接権・出版権・保護期間④)の問題(15問)

この章を解く(15問)→

この章で確認する論点

17章では、商業用レコードの二次使用・実演家の録音権及び録画権・実演家の放送権及び有線放送権・実演家の送信可能化権・レコード製作者の送信可能化権を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

著作権法を他資格と横断して確認する場合は、知的財産法を学べる資格と無料問題も使えます。

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1実演家の録音権及び録画権

著作隣接権及び保護期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有する。
  • 著作者の死後七十年等の期間の終期を計算するときは、著作者が死亡した日又は著作物が公表され若しくは創作された日のそれぞれ属する年の翌年から起算する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
91条1項のとおり → 正しい

著作権法第91条実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有するe-Gov原文

正しい
57条のとおり → 正しい

著作権法第57条著作者が死亡した日又は著作物が公表され若しくは創作された日のそれぞれ属する年の翌年から起算するe-Gov原文

ひっかけ実演家は『録音権及び録画権』を専有する。保護期間の終期は死亡・公表・創作の日の属する年の『翌年から起算』(91条・57条)。

解説実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有する(91条1項、録音権及び録画権)。著作隣接権の一つである。実演家の録音権及び録画権を押さえる。

補足著作隣接権には実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者の権利がある。実演家には録音録画権・放送権・送信可能化権等の財産権と実演家人格権がある。

2実演家の放送権及び有線放送権

実演家の放送権及び有線放送権並びに録音権及び録画権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有する。
  • 実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
92条1項のとおり → 正しい

著作権法第92条実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有するe-Gov原文

誤り
録音権及び録画権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第91条実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ実演家は『放送権及び有線放送権』を専有する。『録音権及び録画権』も専有する(92条・91条)。

解説実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有する(92条1項、放送権及び有線放送権)。ただし放送される実演を有線放送する場合や、許諾を得て録音録画されている実演の放送等には及ばない(同条2項)。実演家の放送権及び有線放送権を押さえる。

補足実演家の権利は、一度録音録画を許諾すると以後の利用に及ばなくなる場合がある(ワンチャンス主義)。放送への録音録画の許諾で放送権等が制限される。

3実演家の送信可能化権

実演家の送信可能化権及び出版権の存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 実演家は、その実演を送信可能化する権利を専有する。
  • 出版権の存続期間は設定行為で定めるところによるが、その定めがないときは、その設定後最初の出版行為等があつた日から三年を経過した日において消滅する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
92条の2第1項のとおり → 正しい

著作権法第92条の2実演家は、その実演を送信可能化する権利を専有するe-Gov原文

正しい
83条のとおり → 正しい

著作権法第83条その設定後最初の出版行為等があつた日から三年を経過した日において消滅するe-Gov原文

ひっかけ実演家は『送信可能化権』を専有する。出版権は定めがなければ最初の出版行為等から『3年』で消滅(92条の2・83条)。

解説実演家は、その実演を送信可能化する権利を専有する(92条の2第1項、送信可能化権)。インターネット送信のためサーバにアップロードする行為等が対象である。実演家の送信可能化権を押さえる。

補足送信可能化権は実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者のいずれにも認められる。インターネット配信に対応した著作隣接権である。

4商業用レコードの二次使用(実演家)

商業用レコードの二次使用(実演家)及び送信可能化権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送事業者等が、実演家の許諾を得て実演が録音されている商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合には、当該実演に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない。
  • 実演家は、その実演を送信可能化する権利を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
95条1項のとおり → 正しい

著作権法第95条第九十一条第一項に規定する権利を有する者の許諾を得て実演が録音されている商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合e-Gov原文

誤り
送信可能化権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第92条の2実演家は、その実演を送信可能化する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ実演が録音された商業用レコードを用いた放送等は、実演家に『二次使用料』を支払う。実演家は『送信可能化権』を専有(95条・92条の2)。

解説放送事業者等が、実演家の許諾を得て実演が録音されている商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行った場合には、当該実演に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない(95条1項)。商業用レコードの二次使用(実演家)を押さえる。

補足二次使用料請求権は実演家・レコード製作者に認められる報酬請求権で、指定団体を通じて行使される。放送等での商業用レコードの利用に対する対価である。

5レコード製作者の送信可能化権

レコード製作者の送信可能化権及び映画の著作物の保護期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を専有する。
  • 映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年(その著作物がその創作後七十年以内に公表されなかつたときは、その創作後七十年)を経過するまでの間、存続する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
96条の2のとおり → 正しい

著作権法第96条の2レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を専有するe-Gov原文

正しい
54条1項のとおり → 正しい

著作権法第54条映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年e-Gov原文

ひっかけレコード製作者は『送信可能化権』を専有する。映画の著作物の保護期間は『公表後70年』(未公表なら創作後70年)(96条の2・54条)。

解説レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を専有する(96条の2)。レコード製作者には複製権(96条)・送信可能化権(96条の2)・譲渡権・貸与権・二次使用料請求権がある。レコード製作者の送信可能化権を押さえる。

補足映画の著作物の保護期間は公表後70年で、他の著作物(著作者の死後70年)と起算点が異なる。映画は多数の関与者がいるため公表基準となっている。

6商業用レコードの二次使用(レコード製作者)

商業用レコードの二次使用(レコード製作者)及び送信可能化権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送事業者等が商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合には、そのレコードに係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならない。
  • レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
97条1項のとおり → 正しい

著作権法第97条放送事業者等は、商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合e-Gov原文

誤り
送信可能化権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第96条の2レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ商業用レコードを用いた放送等は、レコード製作者に『二次使用料』を支払う。レコード製作者は『送信可能化権』を専有(97条・96条の2)。

解説放送事業者等が商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行った場合には、そのレコードに係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならない(97条1項)。実演家(95条)と同様にレコード製作者にも二次使用料請求権が認められる。商業用レコードの二次使用(レコード製作者)を押さえる。

補足商業用レコードの放送等での二次使用に対し、実演家(95条)とレコード製作者(97条)の双方に二次使用料請求権がある。営利目的でない同時有線放送等は除かれる。

7放送事業者の再放送権及び有線放送権

放送事業者の再放送権及び有線放送権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送事業者は、その放送を受信してこれを再放送し、又は有線放送する権利を有しない。
  • 放送事業者は、その放送を受信してこれを再放送し、又は有線放送する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
再放送権及び有線放送権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第99条放送事業者は、その放送を受信してこれを再放送し、又は有線放送する権利を専有するe-Gov原文

正しい
99条1項のとおり → 正しい

著作権法第99条放送事業者は、その放送を受信してこれを再放送し、又は有線放送する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ放送事業者は『再放送権及び有線放送権』を専有する(99条1項)。

解説放送事業者は、その放送を受信してこれを再放送し、又は有線放送する権利を専有する(99条1項、再放送権及び有線放送権)。放送事業者には複製権・再放送権及び有線放送権・送信可能化権・テレビジョン放送の伝達権がある。放送事業者の再放送権及び有線放送権を押さえる。

補足放送事業者の著作隣接権は、放送という準創作的な行為を保護する。放送を受信しての再放送・有線放送・送信可能化・拡大伝達が権利の対象である。

8放送事業者のテレビジョン放送の伝達権

放送事業者のテレビジョン放送の伝達権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 放送事業者は、そのテレビジョン放送等を受信して、影像を拡大する特別の装置を用いてその放送を公に伝達する権利を有しない。
  • 放送事業者は、そのテレビジョン放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、影像を拡大する特別の装置を用いてその放送を公に伝達する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
伝達権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第100条その放送を公に伝達する権利を専有するe-Gov原文

正しい
100条のとおり → 正しい

著作権法第100条影像を拡大する特別の装置を用いてその放送を公に伝達する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ放送事業者は『影像を拡大する特別の装置』を用いてテレビジョン放送を公に伝達する権利を専有する(100条)。

解説放送事業者は、そのテレビジョン放送又はこれを受信して行う有線放送を受信して、影像を拡大する特別の装置を用いてその放送を公に伝達する権利を専有する(100条、テレビジョン放送の伝達権)。街頭の大型ディスプレイ等での伝達が対象である。放送事業者のテレビジョン放送の伝達権を押さえる。

補足テレビジョン放送の伝達権は、超大型テレビ等の特別の装置による公の伝達に限られる。通常の家庭用テレビでの視聴は対象外である。

9有線放送事業者の放送権及び再有線放送権

有線放送事業者の放送権及び再有線放送権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 有線放送事業者は、その有線放送を受信してこれを放送し、又は再有線放送する権利を有しない。
  • 有線放送事業者は、その有線放送を受信してこれを放送し、又は再有線放送する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
放送権及び再有線放送権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第100条の3有線放送事業者は、その有線放送を受信してこれを放送し、又は再有線放送する権利を専有するe-Gov原文

正しい
100条の3のとおり → 正しい

著作権法第100条の3有線放送事業者は、その有線放送を受信してこれを放送し、又は再有線放送する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ有線放送事業者は『放送権及び再有線放送権』を専有する(100条の3)。

解説有線放送事業者は、その有線放送を受信してこれを放送し、又は再有線放送する権利を専有する(100条の3、放送権及び再有線放送権)。有線放送事業者には複製権・放送権及び再有線放送権・送信可能化権・有線テレビジョン放送の伝達権がある。有線放送事業者の放送権及び再有線放送権を押さえる。

補足有線放送事業者の著作隣接権は放送事業者と同様の構成である。有線放送を受信しての放送・再有線放送・送信可能化・拡大伝達が対象である。

10出版権の設定

出版権の設定及び実演家の放送権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複製権又は公衆送信権を有する者(複製権等保有者)は、その著作物について、出版権を設定することができる。
  • 実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
79条1項のとおり → 正しい

著作権法第79条第二十一条又は第二十三条第一項に規定する権利を有する者e-Gov原文

正しい
92条1項のとおり → 正しい

著作権法第92条実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ『複製権等保有者』は著作物について出版権を『設定できる』。実演家は『放送権及び有線放送権』を専有(79条・92条)。

解説第21条(複製権)又は第23条第1項(公衆送信権)に規定する権利を有する者(複製権等保有者)は、その著作物について、文書・図画としての出版又は電子出版を引き受ける者に対し出版権を設定することができる(79条1項)。出版権の設定を押さえる。

補足出版権は複製権等保有者が設定する準物権的な権利で、平成26年改正で電子出版(インターネット送信)も対象に加えられた。登記により対抗できる(88条)。

11出版権の内容

出版権の内容及び出版権の設定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 出版権者は、設定行為で定めるところにより、その出版権の目的である著作物について、頒布の目的をもつて複製する権利等の全部又は一部を専有する。
  • 複製権等保有者は、その著作物について、出版権を設定することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
80条1項のとおり → 正しい

著作権法第80条出版権者は、設定行為で定めるところにより、その出版権の目的である著作物について、次に掲げる権利の全部又は一部を専有するe-Gov原文

誤り
出版権を設定できる → 『設定することができない』は誤り

著作権法第79条第二十一条又は第二十三条第一項に規定する権利を有する者e-Gov原文

ひっかけ出版権者は設定行為で定めるところにより複製権等の『全部又は一部を専有』する。複製権等保有者は出版権を『設定できる』(80条・79条)。

解説出版権者は、設定行為で定めるところにより、その出版権の目的である著作物について、頒布目的での複製権(紙媒体・電子出版)や公衆送信を行う権利等の全部又は一部を専有する(80条1項)。出版権の内容を押さえる。

補足出版権の内容は設定行為で定められ、紙媒体の出版(1号)と電子出版・インターネット送信(2号)に分かれる。専有する範囲は設定行為による。

12出版の義務

出版の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 出版権者は、その出版権の目的である著作物につき、設定行為に別段の定めがない場合であっても、出版の義務を負わない。
  • 出版権者は、所定の区分に応じ、その出版権の目的である著作物につき所定の義務を負う。ただし、設定行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
所定の義務を負う → 『別段の定めがなくても義務を負わない』は誤り

著作権法第81条その出版権の目的である著作物につき当該各号に定める義務を負うe-Gov原文

正しい
81条のとおり → 正しい

著作権法第81条その出版権の目的である著作物につき当該各号に定める義務を負うe-Gov原文

ひっかけ出版権者は所定の区分に応じ『出版の義務』を負う(設定行為に別段の定めがある場合を除く)(81条)。

解説出版権者は、所定の区分(紙媒体の出版権者・電子出版の出版権者)に応じ、その出版権の目的である著作物につき、原稿の引渡し等から6箇月以内の出版(複製・公衆送信)義務や継続出版義務を負う(81条本文。設定行為に別段の定めがあるときを除く)。出版の義務を押さえる。

補足出版権者は権利を持つだけでなく、原則として出版(複製・公衆送信)義務・継続出版義務を負う。義務違反があれば複製権等保有者は出版権を消滅させられる(84条)。

13出版権の存続期間

出版権の存続期間及び実演家の録音権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 出版権の存続期間は、設定行為に定めがないときは、その設定後最初の出版行為等があつた日から五年を経過した日において消滅する。
  • 実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
最初の出版行為等から3年で消滅 → 『五年を経過した日に消滅』は誤り

著作権法第83条その設定後最初の出版行為等があつた日から三年を経過した日において消滅するe-Gov原文

誤り
録音権及び録画権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第91条実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ出版権は定めがなければ最初の出版行為等から『3年』で消滅。実演家は『録音権及び録画権』を専有(83条・91条)。

解説出版権の存続期間は設定行為で定めるところによる(83条1項)。ただし設定行為に定めがないときは、その設定後最初の出版行為等があった日から3年を経過した日において消滅する(同条2項)。出版権の存続期間を押さえる。

補足出版権の存続期間は原則として当事者の設定行為で自由に定められ、定めがなければ3年で消滅する。著作権の保護期間(死後70年等)とは別である。

14映画の著作物の保護期間

映画の著作物の保護期間及び実演家の放送権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後五十年を経過するまでの間、存続する。
  • 実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
公表後70年 → 『公表後五十年』は誤り

著作権法第54条映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年e-Gov原文

誤り
放送権及び有線放送権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第92条実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ映画の著作物の保護期間は『公表後70年』(未公表なら創作後70年)。実演家は『放送権及び有線放送権』を専有(54条・92条)。

解説映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後70年(創作後70年以内に公表されなかったときは創作後70年)を経過するまでの間、存続する(54条1項)。映画の原著作物の著作権も映画の著作権とともに消滅する(同条2項)。映画の著作物の保護期間を押さえる。

補足著作物の保護期間は原則として著作者の死後70年だが、映画の著作物は公表後70年である。無名変名・団体名義の著作物も公表後70年である。

15著作権の保護期間の計算方法

保護期間の計算方法及びレコード製作者の送信可能化権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 著作者の死後七十年等の期間の終期を計算するときは、著作者が死亡した日又は著作物が公表され若しくは創作された日のそれぞれ属する年から起算する。
  • レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
属する年の翌年から起算する → 『属する年から起算する』は誤り

著作権法第57条著作者が死亡した日又は著作物が公表され若しくは創作された日のそれぞれ属する年の翌年から起算するe-Gov原文

誤り
送信可能化権を専有する → 『有しない』は誤り

著作権法第96条の2レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ保護期間の終期は死亡・公表・創作の日の属する年の『翌年から起算』(暦年主義)。レコード製作者は『送信可能化権』を専有(57条・96条の2)。

解説著作者の死後70年又は著作物の公表後70年・創作後70年の期間の終期を計算するときは、著作者が死亡した日又は著作物が公表・創作された日のそれぞれ属する年の翌年から起算する(57条、暦年主義)。保護期間の計算方法を押さえる。

補足保護期間は死亡・公表・創作の日の属する年の翌年1月1日から起算する(暦年主義)。計算を簡明にし、年末の権利が年途中で切れるのを防ぐ趣旨である。