問1実用新案登録を受けることができない考案
実用新案法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある考案については、実用新案登録を受けることができない。
- イ.特許法の送達に関する規定は、実用新案法の規定による送達に準用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 4条のとおり → 正しい
実用新案法第4条「公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある考案については」e-Gov原文
- イ.正しい
- 55条のとおり → 正しい
実用新案法第55条「特許法第百八十九条から第百九十二条まで(送達)の規定は、この法律の規定による送達に準用する」e-Gov原文
ひっかけ公序良俗・公衆衛生を害するおそれがある考案は実用新案登録を『受けられない』。特許法の送達の規定は実用新案法に『準用』(4条・55条)。
解説公の秩序・善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある考案については、新規性・進歩性の要件(3条)を満たしても実用新案登録を受けることができない(4条、不登録事由)。特許法32条(不特許事由)に対応する。実用新案登録を受けることができない考案を押さえる。
補足無審査登録主義の実用新案でも、公序良俗違反の考案は基礎的要件の審査で補正命令の対象となる(6条の2第2号)。
問2実用新案登録出願の補正命令
実用新案登録出願の補正命令及び登録を受けられない考案に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特許庁長官は、実用新案登録出願が所定の要件に該当するときは、相当の期間を指定して、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面について補正をすべきことを命ずることができる。
- イ.公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある考案であつても、新規性・進歩性があれば実用新案登録を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 6条の2のとおり → 正しい
実用新案法第6条の2「実用新案登録請求の範囲又は図面について補正をすべきことを命ずることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 公序良俗等を害する考案は登録を受けられない → 『新規性進歩性があれば受けられる』は誤り
実用新案法第4条「公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある考案については」e-Gov原文
ひっかけ所定の基礎的要件違反のとき特許庁長官は『補正を命じうる』。公序良俗等を害する考案は登録を『受けられない』(6条の2・4条)。
解説特許庁長官は、実用新案登録出願に係る考案が物品の形状・構造・組合せに係るものでないとき、4条により登録できないものであるとき等の所定の基礎的要件に該当するときは、相当の期間を指定して明細書・実用新案登録請求の範囲・図面について補正を命ずることができる(6条の2)。実用新案登録出願の補正命令を押さえる。
補足無審査登録主義の実用新案では、実体審査に代えて方式・基礎的要件の審査(6条の2)が行われ、不備があれば補正命令が発せられる。
問3実用新案登録の先願
実用新案登録の先願及び質権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.同一の考案について異なつた日に二以上の実用新案登録出願があつたときは、最先の実用新案登録出願人のみがその考案について実用新案登録を受けることができ、同日に二以上の出願があつたときは、いずれも受けることができない。
- イ.実用新案権、専用実施権又は通常実施権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該登録実用新案の実施をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 7条のとおり → 正しい
実用新案法第7条「最先の実用新案登録出願人のみがその考案について実用新案登録を受けることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 25条1項のとおり → 正しい
実用新案法第25条「質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該登録実用新案の実施をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ先願主義:異日は『最先の出願人のみ』・同日は『いずれも登録不可』。質権者は別段の定がなければ登録実用新案を『実施できない』(7条・25条)。
解説同一の考案について異なった日に二以上の実用新案登録出願があったときは、最先の出願人のみが実用新案登録を受けられる(7条1項)。同日に二以上の出願があったときは、いずれも受けられない(同条2項。特許のような協議は無審査のため行われない)。実用新案登録の先願を押さえる。
補足実用新案は無審査登録主義のため、同日出願でも協議命令(特許39条4項)はなく、いずれも登録されない。実用新案と特許の間の先後願も調整される(7条3項)。
問4実用新案登録出願等に基づく優先権主張
実用新案登録出願等に基づく優先権主張及び補正命令に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.実用新案登録を受けようとする者は、所定の場合を除き、その実用新案登録出願に係る考案について、自己の先の出願に基づいて優先権を主張することができる。
- イ.特許庁長官は、実用新案登録出願が所定の基礎的要件に該当するときであつても、補正を命ずることはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 8条1項のとおり → 正しい
実用新案法第8条「実用新案登録を受けようとする者は、次に掲げる場合を除き、その実用新案登録出願に係る考案について」e-Gov原文
- イ.誤り
- 補正を命じうる → 『命ずることはできない』は誤り
実用新案法第6条の2「実用新案登録請求の範囲又は図面について補正をすべきことを命ずることができる」e-Gov原文
ひっかけ自己の先の出願に基づく『国内優先権』を主張できる。所定の基礎的要件違反のとき『補正を命じうる』(8条・6条の2)。
解説実用新案登録を受けようとする者は、所定の場合を除き、その実用新案登録出願に係る考案について、自己が実用新案登録又は特許を受ける権利を有する先の出願に最初に添付した明細書等に記載された考案に基づいて優先権を主張できる(8条1項、国内優先権)。実用新案登録出願等に基づく優先権主張を押さえる。
補足国内優先権により、先の出願を基礎として改良考案等を含めて出願でき、先の出願の内容については出願日の遡及効が認められる。
問5実用新案の他人の登録実用新案等との関係
他人の登録実用新案等との関係及び専用実施権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.実用新案権者等は、その登録実用新案がその実用新案登録出願の日前の出願に係る他人の登録実用新案、特許発明若しくは登録意匠等を利用するものであるとき、又は他人の意匠権若しくは商標権と抵触するときは、業としてその登録実用新案の実施をすることができない。
- イ.実用新案権者は、その実用新案権について専用実施権を設定することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 17条のとおり → 正しい
実用新案法第17条「業としてその登録実用新案の実施をすることができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 18条1項のとおり → 正しい
実用新案法第18条「実用新案権者は、その実用新案権について専用実施権を設定することができる」e-Gov原文
ひっかけ出願日前の他人の権利を『利用・抵触』するとき登録実用新案を実施できない。実用新案権者は『専用実施権』を設定できる(17条・18条)。
解説実用新案権者・専用実施権者・通常実施権者は、その登録実用新案が出願日前の出願に係る他人の登録実用新案・特許発明・登録意匠等を利用するものであるとき、又は出願日前の出願に係る他人の意匠権・商標権と抵触するときは、業としてその登録実用新案の実施をすることができない(17条、利用抵触)。他人の登録実用新案等との関係を押さえる。
補足後願の登録実用新案が先願の他人の権利を利用・抵触する場合、実施が制限される(17条)。特許法72条に対応する利用抵触の規定である。
問6実用新案の専用実施権
実用新案の専用実施権及び他人の登録実用新案等との関係に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.実用新案権者はその実用新案権について専用実施権を設定することができ、専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録実用新案の実施をする権利を専有する。
- イ.実用新案権者は、その登録実用新案がその実用新案登録出願の日前の出願に係る他人の特許発明を利用するものであるときであつても、業としてその登録実用新案の実施をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 18条のとおり → 正しい
実用新案法第18条「設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録実用新案の実施をする権利を専有する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 利用するとき実施できない → 『実施することができる』は誤り
実用新案法第17条「業としてその登録実用新案の実施をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ専用実施権者は設定行為で定めた範囲で登録実用新案の実施を『専有』する。出願日前の他人の特許発明を利用するとき『実施できない』(18条・17条)。
解説実用新案権者は、その実用新案権について専用実施権を設定することができる(18条1項)。専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において業としてその登録実用新案の実施をする権利を専有する(同条2項)。特許法の移転・放棄・登録の効果の規定が準用される(同条3項)。実用新案の専用実施権を押さえる。
補足専用実施権は登録が効力発生要件で、設定範囲内では実用新案権者も実施できなくなる。特許の専用実施権と同様の準物権的権利である。
問7実用新案の無効審判の請求登録前の実施による通常実施権
無効審判の請求登録前の実施による通常実施権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特許無効審判の請求の登録前に、特許が無効事由に該当することを知らないで日本国内において当該発明の実施である事業をしている者は、いかなる場合も通常実施権を有しない。
- イ.所定の者であつて、特許無効審判の請求の登録前に、特許が無効事由に該当することを知らないで日本国内において当該発明の実施である事業をしている者等は、その実施等をしている発明及び事業の範囲内で通常実施権を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 善意実施者は中用権を有する → 『いかなる場合も有しない』は誤り
実用新案法第20条「特許が同条第一項各号のいずれかに規定する要件に該当することを知らないで、日本国内において当該発明の実施である事業をしているもの又はその事業の準備をしているもの」e-Gov原文
- イ.正しい
- 20条1項のとおり → 正しい
実用新案法第20条「特許が同条第一項各号のいずれかに規定する要件に該当することを知らないで、日本国内において当該発明の実施である事業をしているもの又はその事業の準備をしているもの」e-Gov原文
ひっかけ無効審判の請求登録前の善意実施者は『中用権(通常実施権)』を有する(20条1項)。
解説所定の者であって、特許無効審判の請求の登録前に、特許が無効事由に該当することを知らないで日本国内において当該発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施・準備をしている発明及び事業の目的の範囲内で通常実施権を有する(20条1項、中用権類似の法定通常実施権)。無効審判の請求登録前の実施による通常実施権を押さえる。
補足実用新案登録が特許発明との重複等で問題となる場合の善意実施者を保護する規定である。特許法80条の中用権に対応する。
問8実用新案の不実施の場合の通常実施権の設定の裁定
不実施の場合の通常実施権の設定の裁定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録実用新案の実施が継続して三年以上日本国内において適当にされていないときであつても、その登録実用新案の実施をしようとする者は、実用新案権者等に通常実施権の許諾について協議を求めることができない。
- イ.登録実用新案の実施が継続して三年以上日本国内において適当にされていないときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、実用新案権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる(出願日から四年を経過していないときを除く)。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 3年以上不実施なら協議を求めうる → 『求めることができない』は誤り
実用新案法第21条「登録実用新案の実施が継続して三年以上日本国内において適当にされていないときは」e-Gov原文
- イ.正しい
- 21条1項のとおり → 正しい
実用新案法第21条「登録実用新案の実施が継続して三年以上日本国内において適当にされていないときは」e-Gov原文
ひっかけ登録実用新案が『3年以上』不実施のときは、実施希望者は通常実施権の協議を求めうる(出願日から4年経過が必要)(21条)。
解説登録実用新案の実施が継続して3年以上日本国内において適当にされていないときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、実用新案権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる(21条1項。ただし出願日から4年を経過していないときを除く)。協議不成立時は特許庁長官の裁定を請求できる。不実施の場合の通常実施権の設定の裁定を押さえる。
補足不実施裁定は、発明・考案の実施を促進するため、一定期間不実施の登録実用新案について第三者に通常実施権を設定させる制度である。特許法83条に対応する。
問9自己の登録実用新案の実施をするための通常実施権の設定の裁定
自己の登録実用新案の実施をするための通常実施権の設定の裁定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.実用新案権者は、その登録実用新案が第十七条の利用抵触に該当するときであつても、利用される他人に対し、その登録実用新案の実施をするための通常実施権の許諾について協議を求めることができない。
- イ.実用新案権者又は専用実施権者は、その登録実用新案が第十七条に規定する場合に該当するときは、同条の他人に対しその登録実用新案の実施をするための通常実施権又は特許権若しくは意匠権についての通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 17条の利用抵触時に協議を求めうる → 『求めることができない』は誤り
実用新案法第22条「実用新案権者又は専用実施権者は、その登録実用新案が第十七条に規定する場合に該当するときは」e-Gov原文
- イ.正しい
- 22条1項のとおり → 正しい
実用新案法第22条「実用新案権者又は専用実施権者は、その登録実用新案が第十七条に規定する場合に該当するときは」e-Gov原文
ひっかけ17条の利用抵触に該当するとき、実用新案権者等は利用される他人に通常実施権の協議を求めうる(22条)。
解説実用新案権者又は専用実施権者は、その登録実用新案が17条(利用抵触)に規定する場合に該当するときは、同条の他人に対しその登録実用新案の実施をするための通常実施権又は特許権・意匠権についての通常実施権の許諾について協議を求めることができる(22条1項)。協議不成立時は特許庁長官の裁定を請求できる。自己の登録実用新案の実施をするための通常実施権の設定の裁定を押さえる。
補足利用抵触により自己の登録実用新案を実施できない場合に、先願権利者に通常実施権の許諾を求めるクロスライセンス的な裁定制度である。特許法92条に対応する。
問10実用新案の公共の利益のための通常実施権の設定の裁定
公共の利益のための通常実施権の設定の裁定及び先願に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登録実用新案の実施が公共の利益のため特に必要であるときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、実用新案権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
- イ.同一の考案について異なつた日に二以上の実用新案登録出願があつたときは、最先の実用新案登録出願人のみがその考案について実用新案登録を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 23条1項のとおり → 正しい
実用新案法第23条「登録実用新案の実施が公共の利益のため特に必要であるときは」e-Gov原文
- イ.正しい
- 7条1項のとおり → 正しい
実用新案法第7条「最先の実用新案登録出願人のみがその考案について実用新案登録を受けることができる」e-Gov原文
ひっかけ登録実用新案の実施が『公共の利益のため特に必要』なときは、実施希望者は通常実施権の協議を求めうる(23条)。
解説登録実用新案の実施が公共の利益のため特に必要であるときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、実用新案権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる(23条1項)。協議不成立時は経済産業大臣の裁定を請求できる(同条2項)。公共の利益のための通常実施権の設定の裁定を押さえる。
補足公共の利益のための裁定は、不実施裁定(21条・特許庁長官)と異なり経済産業大臣が裁定する。特許法93条に対応する。
問11実用新案の通常実施権の移転等
実用新案の通常実施権の移転等及び無効審判の請求登録前の実施による通常実施権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.通常実施権は、所定の裁定による通常実施権を除き、実施の事業とともにする場合、実用新案権者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
- イ.特許無効審判の請求の登録前に、特許が無効事由に該当することを知らないで日本国内において当該発明の実施である事業をしている者であつても、通常実施権を有しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 24条1項のとおり → 正しい
実用新案法第24条「相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 善意実施者は中用権を有する → 『通常実施権を有しない』は誤り
実用新案法第20条「特許が同条第一項各号のいずれかに規定する要件に該当することを知らないで、日本国内において当該発明の実施である事業をしているもの又はその事業の準備をしているもの」e-Gov原文
ひっかけ通常実施権の移転は原則『事業とともに・承諾・一般承継』に限られる。無効審判請求登録前の善意実施者は『中用権』を有する(24条・20条)。
解説通常実施権は、所定の裁定による通常実施権を除き、実施の事業とともにする場合、実用新案権者(専用実施権についての通常実施権にあっては実用新案権者及び専用実施権者)の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる(24条1項)。実用新案の通常実施権の移転等を押さえる。
補足通常実施権の移転は原則制限され、事業とともにする場合・承諾・一般承継に限られる。裁定による通常実施権はさらに移転が制限される。特許法94条に対応する。
問12実用新案の質権
実用新案の質権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.実用新案権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定をしなくても、当該登録実用新案の実施をすることができる。
- イ.実用新案権、専用実施権又は通常実施権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該登録実用新案の実施をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 別段の定をした場合を除き実施できない → 『別段の定なく実施できる』は誤り
実用新案法第25条「質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該登録実用新案の実施をすることができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 25条1項のとおり → 正しい
実用新案法第25条「質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該登録実用新案の実施をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ実用新案権等の質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、登録実用新案を『実施できない』(25条)。
解説実用新案権・専用実施権・通常実施権を目的として質権を設定したときは、質権者は契約で別段の定をした場合を除き、当該登録実用新案の実施をすることができない(25条1項)。質権は担保のための権利であり、原則として質権者自身は実施できない。特許法95条に対応する。実用新案の質権を押さえる。
補足質権者は担保価値の把握者であって実施者ではない。物上代位(特許法96条準用)や登録の効果の規定が準用される(25条2項・3項)。
問13実用新案法における特許法の準用(効力が及ばない範囲)
実用新案法における特許法の準用及び登録を受けられない考案に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特許権の効力が及ばない範囲、特許発明の技術的範囲、先使用による通常実施権等に関する特許法の規定は、実用新案権には準用されない。
- イ.公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある考案であつても、実用新案登録を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 実用新案権に準用される → 『準用されない』は誤り
実用新案法第26条「特許法第六十九条第一項及び第二項、第七十条から第七十一条の二まで」e-Gov原文
- イ.誤り
- 登録を受けられない → 『受けることができる』は誤り
実用新案法第4条「公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある考案については」e-Gov原文
ひっかけ特許権の効力が及ばない範囲・技術的範囲・先使用等の特許法の規定は実用新案権に『準用』される。公序良俗等を害する考案は登録を『受けられない』(26条・4条)。
解説特許法69条1項・2項、70条から71条の2まで(特許権の効力が及ばない範囲・特許発明の技術的範囲)、73条(共有)、79条(先使用による通常実施権)等の規定は、実用新案権に準用する(26条)。実用新案法は多くの実体規定で特許法を準用する。実用新案法における特許法の準用を押さえる。
補足実用新案法は特許法を広く準用し、権利の効力・技術的範囲・先使用・共有等は特許法の規定によって規律される。
問14実用新案の対価の額についての訴え
対価の額についての訴え及び専用実施権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.裁定を受けた者は、その裁定で定める対価の額について不服があつても、訴えを提起してその額の増減を求めることができない。
- イ.実用新案権者は、その実用新案権について専用実施権を設定することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 訴えで増減を求めうる → 『求めることができない』は誤り
実用新案法第48条「その裁定で定める対価の額について不服があるときは、訴えを提起してその額の増減を求めることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 専用実施権を設定できる → 『設定することができない』は誤り
実用新案法第18条「実用新案権者は、その実用新案権について専用実施権を設定することができる」e-Gov原文
ひっかけ裁定を受けた者は対価の額の不服について『訴えで増減』を求めうる。実用新案権者は『専用実施権』を設定できる(48条・18条)。
解説不実施裁定(21条2項)・自己実施裁定(22条3項4項)・公共利益裁定(23条2項)を受けた者は、その裁定で定める対価の額について不服があるときは、訴えを提起してその額の増減を求めることができる(48条1項)。裁定自体でなく対価の額についての不服申立ての方法である。実用新案の対価の額についての訴えを押さえる。
補足裁定の対価の額に不服がある場合は、裁定取消訴訟でなく通常の民事訴訟(額の増減の訴え)で争う(48条)。特許法183条に対応する。
問15実用新案法における特許法の準用(送達)
特許法の送達の準用及び先願に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特許法の送達に関する規定は、実用新案法の規定による送達には準用されない。
- イ.同一の考案について同日に二以上の実用新案登録出願があつたときは、最先に願書を提出した実用新案登録出願人がその考案について実用新案登録を受けることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 送達の規定は準用される → 『準用されない』は誤り
実用新案法第55条「特許法第百八十九条から第百九十二条まで(送達)の規定は、この法律の規定による送達に準用する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 同日出願はいずれも登録を受けられない → 『最先に願書を提出した者が受けられる』は誤り
実用新案法第7条「同一の考案について同日に二以上の実用新案登録出願があつたときは、いずれも、その考案について実用新案登録を受けることができない」e-Gov原文
ひっかけ特許法の送達の規定は実用新案法に『準用』される。同日出願は『いずれも』登録を受けられない(同日は時刻の先後を問わない)(55条・7条)。
解説特許法189条から192条まで(送達)の規定は、実用新案法の規定による送達に準用する(55条2項)。また、証明等の請求(特許法186条)等の規定も準用される(同条1項)。実用新案法における特許法の準用を押さえる。
補足実用新案法は送達・証明請求等の手続規定も特許法を準用する。同日出願はいずれも登録されず、時刻の先後は問わない(7条2項)。