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商標法・第7

商標法(出願・権利・審判②)の問題(15問)

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1一商標一出願

商標登録出願及び商標権の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならない。
  • 商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
6条1項のとおり → 正しい

商標法第6条商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならないe-Gov原文

正しい
25条のとおり → 正しい

商標法第25条商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ出願は『商品・役務を指定して商標ごと』に(一商標一出願)。商標権者は登録商標の使用を『専有』(6条・25条)。

解説商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならない(6条1項、一商標一出願)。一の出願で複数の商標を登録することはできないが、一の商標について複数の商品・役務を指定することはできる。商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する(25条)。出願の単位と商標権の専用権を押さえる。

補足指定する商品・役務は政令で定める区分に従う(6条2項)が、その区分は商品・役務の類似の範囲を定めるものではない(6条3項)。区分が同じでも非類似、区分が異なっても類似となることがある。

2商品及び役務の区分

商品及び役務の区分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商品及び役務の区分は、商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない。
  • 商標登録出願は、一の商標について、商品又は役務を指定することなくすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
6条3項のとおり → 正しい

商標法第6条前項の商品及び役務の区分は、商品又は役務の類似の範囲を定めるものではないe-Gov原文

誤り
出願は商品・役務を指定してする → 『指定することなくできる』は誤り

商標法第6条商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならないe-Gov原文

ひっかけ区分は『類似の範囲を定めるものではない』。出願には商品・役務の『指定』が必要(6条)。

解説商標登録出願は商品又は役務を指定してしなければならず(6条1項)、その指定は政令で定める区分に従う(6条2項)。もっとも、この区分は商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない(6条3項)。区分が同一でも商品・役務が非類似のことがあり、区分が異なっても類似のことがある。区分(手続上の分類)と類似(実体判断)を混同しないことが要点である。

補足商品・役務の類似は、出所混同のおそれの有無で実質的に判断される。区分はあくまで出願・登録の事務処理上の分類であり、権利範囲(類似範囲)を画するものではない。

3不登録事由(国旗・菊花紋章等)

商標登録を受けることができない商標及び拒絶査定に対する審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国旗、菊花紋章、勲章、褒章又は外国の国旗と同一又は類似の商標は、商標登録を受けることができない。
  • 拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、その査定の謄本の送達があった日から3月以内に審判を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
4条1項1号のとおり → 正しい

商標法第4条国旗、菊花紋章、勲章、褒章又は外国の国旗と同一又は類似の商標e-Gov原文

正しい
44条1項のとおり → 正しい

商標法第44条その査定の謄本の送達があつた日から三月以内に審判を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ国旗・菊花紋章等と同一類似の商標は登録不可。拒絶査定不服審判は『3月以内』(4条・44条)。

解説国旗・菊花紋章・勲章・褒章又は外国の国旗と同一又は類似の商標は、識別力の有無にかかわらず商標登録を受けることができない(4条1項1号、不登録事由)。公的な標章の権威を保護する趣旨である。また、拒絶査定を受けた者は、その査定の謄本の送達があった日から3月以内に拒絶査定不服審判を請求することができる(44条1項)。絶対的不登録事由と、不服申立ての期間(3月)を押さえる。

補足4条1項各号には、公益的な不登録事由(国旗・公的標章・公序良俗等)と、私益的な不登録事由(他人の周知・登録商標との混同等)がある。1号は公益的不登録事由の代表例である。

4不登録事由(他人の業務との混同)

商標登録を受けることができない商標及び商標権の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標は、商標登録を受けることができない。
  • 商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
4条1項15号のとおり → 正しい

商標法第4条他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標e-Gov原文

誤り
商標権者は登録商標の使用を専有する → 『専有しない』は誤り

商標法第25条商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ他人の業務と混同を生ずる商標は登録不可。商標権者は登録商標の使用を『専有』する(4条・25条)。

解説他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標は、商標登録を受けることができない(4条1項15号)。これは出所の混同を防ぎ、需要者と他人の業務上の信用を保護する私益的・公益的な不登録事由である。また、商標権者は指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する(25条、専用権)。登録阻却事由(混同)と、登録後の専用権を押さえる。

補足4条1項15号は、10号から14号までの個別の混同類型に当たらない混同を広く捕捉する補充的な規定である。商標権の専用権(25条)に対し、類似範囲には禁止権(37条)が及ぶ。

5設定の登録前の金銭的請求権

設定の登録前の金銭的請求権及び登録異議の申立てに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商標登録出願人は、出願後に出願の内容を記載した書面を提示して警告をしたときは、その警告後設定登録前に当該出願に係る商標を使用した者に対し、その使用により生じた業務上の損失に相当する額の金銭の支払を請求することができる。
  • 何人も、商標掲載公報の発行の日から2月以内に限り、特許庁長官に、登録異議の申立てをすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
13条の2第1項のとおり → 正しい

商標法第13条の2当該使用により生じた業務上の損失に相当する額の金銭の支払を請求することができるe-Gov原文

正しい
43条の2のとおり → 正しい

商標法第43条の2何人も、商標掲載公報の発行の日から二月以内に限り、特許庁長官に、商標登録が次の各号のいずれかに該当することを理由として登録異議の申立てをすることができるe-Gov原文

ひっかけ出願後の警告で『金銭的請求権』が生じる。登録異議は『何人も・公報発行日から2月以内』(13条の2・43条の2)。

解説商標登録出願人は、出願後に出願内容を記載した書面で警告をしたときは、警告後・設定登録前に出願に係る商標を使用した者に対し、その使用により生じた業務上の損失に相当する額の金銭の支払を請求することができる(13条の2第1項)。ただしこの請求権は設定登録後でなければ行使できない(同条2項)。また、何人も、商標掲載公報の発行の日から2月以内に限り、登録異議の申立てをすることができる(43条の2)。設定登録前後の救済と異議の期間を押さえる。

補足金銭的請求権(特許の補償金請求権に相当)は、出願段階の使用に対する補償である。登録異議は、誤って登録された商標を公衆の監視により是正する制度で、申立期間(2月)が短い点に注意する。

6補正の却下

補正の却下及び設定の登録前の金銭的請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 願書に記載した指定商品若しくは指定役務又は商標登録を受けようとする商標についてした補正がこれらの要旨を変更するものであるときは、審査官は、決定をもってその補正を却下しなければならない。
  • 商標登録出願人は、設定の登録前に出願に係る商標を使用した者に対しては、いかなる金銭の支払も請求することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
16条の2第1項のとおり → 正しい

商標法第16条の2願書に記載した指定商品若しくは指定役務又は商標登録を受けようとする商標についてした補正がこれらの要旨を変更するものであるときは、審査官は、決定をもつてその補正を却下しなければならないe-Gov原文

誤り
警告すれば金銭の支払を請求できる → 『いかなる金銭の支払も請求できない』は誤り

商標法第13条の2当該使用により生じた業務上の損失に相当する額の金銭の支払を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ要旨を変更する補正は『却下』される。出願後の警告で設定登録前の使用に金銭的請求権が生じる(16条の2・13条の2)。

解説願書に記載した指定商品・指定役務又は商標についてした補正が要旨を変更するものであるときは、審査官は決定をもってその補正を却下しなければならない(16条の2第1項)。出願の同一性を超える補正を制限する趣旨である。また、出願人は警告をすれば、設定登録前の出願商標の使用者に対し、業務上の損失に相当する額の金銭の支払を請求することができる(13条の2第1項)。要旨変更補正の扱いと、設定登録前の救済を押さえる。

補足要旨変更の補正を却下するのは、出願の内容を後から実質的に変えて先願の地位を不当に維持することを防ぐためである。却下決定に対しては補正却下決定不服審判で争うことができる(45条)。

7商標権の効力(専有)

商標権の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有せず、第三者も自由に登録商標を使用することができる。
  • 商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
商標権者は登録商標の使用を専有する → 『第三者も自由に使用できる』は誤り

商標法第25条商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有するe-Gov原文

正しい
25条のとおり → 正しい

商標法第25条商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有するe-Gov原文

ひっかけ商標権者は指定商品・役務について登録商標の使用を『専有』する(25条)。

解説商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する(25条、専用権)。ただし、その商標権について専用使用権を設定したときは、専用使用権者がその範囲で専有する(25条ただし書)。商標権の専用権は指定商品・役務について登録商標と同一の範囲に及び、これに類似する範囲には禁止権(37条)が及ぶ。専用権の範囲を押さえる。

補足商標権の効力は、専用権(同一範囲・25条)と禁止権(類似範囲・37条)に分かれる。専用権は自ら使用できる範囲、禁止権は他人の使用を排除できる範囲である。両者の違いを理解する。

8商標権の移転(分割移転)

商標権の移転に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商標権の移転は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときであっても、指定商品又は指定役務ごとに分割してすることはできない。
  • 商標権の移転は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとに分割してすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
指定商品・役務ごとに分割移転できる → 『分割してすることはできない』は誤り

商標法第24条の2商標権の移転は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとに分割してすることができるe-Gov原文

正しい
24条の2第1項のとおり → 正しい

商標法第24条の2商標権の移転は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとに分割してすることができるe-Gov原文

ひっかけ商標権は指定商品・指定役務が二以上あるとき『指定商品・役務ごとに分割移転』できる(24条の2第1項)。

解説商標権の移転は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとに分割してすることができる(24条の2第1項)。商標権は、業務上の信用を化体するものだが、営業とともにする必要はなく自由に移転でき、しかも指定商品・役務ごとの分割移転も認められる。特許権(業務と無関係に自由移転)と同様、商標権の移転は柔軟である点を押さえる。

補足商標権の自由・分割移転を認める一方で、同一・類似の商標が別人に帰属して出所混同を生ずる場合には、混同防止表示請求(24条の4)や不正使用取消審判(52条の2)で調整が図られる。

9地域団体商標に係る商標権の移転制限

地域団体商標に係る商標権の移転に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 地域団体商標に係る商標権は、自由に譲渡することができる。
  • 地域団体商標に係る商標権は、譲渡することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
地域団体商標に係る商標権は譲渡できない → 『自由に譲渡できる』は誤り

商標法第24条の2地域団体商標に係る商標権は、譲渡することができないe-Gov原文

正しい
24条の2第4項のとおり → 正しい

商標法第24条の2地域団体商標に係る商標権は、譲渡することができないe-Gov原文

ひっかけ通常の商標権は自由・分割移転できるが、『地域団体商標』に係る商標権は譲渡できない(24条の2)。

解説通常の商標権は指定商品・役務ごとに分割して自由に移転できる(24条の2第1項)。これに対し、地域団体商標に係る商標権は、譲渡することができない(24条の2第4項)。地域団体商標は、地域の事業協同組合等がその地域の名称と商品等を結びつけて登録するものであり、団体と地域に密着した信用を保護するため、譲渡が禁止される。商標権一般の移転の自由と、地域団体商標の例外を対比して押さえる。

補足地域団体商標は、構成員に使用させることを前提とする団体の権利であり、団体から切り離して譲渡することはなじまない。同様に、国・地方公共団体等の商標権にも移転制限がある(24条の2第2項・3項)。

10侵害とみなす行為

商標権侵害及び無効審判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 指定商品又は指定役務についての登録商標に類似する商標の使用は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす。
  • 商標登録が一定の無効理由に該当するときは、その商標登録を無効にすることについて審判を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
37条1号のとおり → 正しい

商標法第37条次に掲げる行為は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなすe-Gov原文

商標法第37条指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用e-Gov原文

正しい
46条1項のとおり → 正しい

商標法第46条商標登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その商標登録を無効にすることについて審判を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ登録商標に『類似』する商標の使用は侵害とみなす(禁止権)。無効理由があれば『無効審判』を請求できる(37条・46条)。

解説指定商品・役務についての登録商標に類似する商標の使用や、類似する商品・役務についての登録商標・類似商標の使用は、商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす(37条1号、禁止権)。同一範囲の専用権(25条)に加え、類似範囲に禁止権が及ぶ。また、商標登録が無効理由に該当するときは、無効審判を請求することができる(46条1項)。禁止権の範囲と、登録の無効を争う手続を押さえる。

補足37条は、類似範囲の使用のほか、侵害の予備的・幇助的行為(侵害品の所持・譲渡のための所持等)も侵害とみなす。みなし侵害は、専用権が及ばない類似範囲等にも商標権の保護を広げるものである。

11拒絶査定に対する審判

拒絶査定に対する審判及び補正の却下に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、その査定の謄本の送達があった日から3月以内に審判を請求することができる。
  • 願書に記載した指定商品等についてした補正が要旨を変更するものであっても、審査官は、その補正を却下することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
44条1項のとおり → 正しい

商標法第44条その査定の謄本の送達があつた日から三月以内に審判を請求することができるe-Gov原文

誤り
要旨変更の補正は却下しなければならない → 『却下できない』は誤り

商標法第16条の2補正がこれらの要旨を変更するものであるときは、審査官は、決定をもつてその補正を却下しなければならないe-Gov原文

ひっかけ拒絶査定不服審判は『3月以内』。要旨を変更する補正は審査官が『却下』する(44条・16条の2)。

解説拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定の謄本の送達があった日から3月以内に拒絶査定不服審判を請求することができる(44条1項)。また、指定商品等についてした補正が要旨を変更するものであるときは、審査官は決定をもってその補正を却下しなければならない(16条の2第1項)。不服申立ての期間(3月)と、要旨変更補正の却下を押さえる。

補足拒絶査定不服審判は、審査官の拒絶査定を審判官の合議体が見直す手続である。期間(3月)を徒過すると査定が確定するため、期間管理が弁理士実務上重要である。

12登録異議の申立て

登録異議の申立てに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 登録異議の申立ては、商標掲載公報の発行の日から2月以内に限り、利害関係を有する者のみがすることができる。
  • 何人も、商標掲載公報の発行の日から2月以内に限り、特許庁長官に、登録異議の申立てをすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
登録異議の申立ては何人もできる → 『利害関係人のみ』は誤り

商標法第43条の2何人も、商標掲載公報の発行の日から二月以内に限り、特許庁長官に、商標登録が次の各号のいずれかに該当することを理由として登録異議の申立てをすることができるe-Gov原文

正しい
43条の2のとおり → 正しい

商標法第43条の2何人も、商標掲載公報の発行の日から二月以内に限り、特許庁長官に、商標登録が次の各号のいずれかに該当することを理由として登録異議の申立てをすることができるe-Gov原文

ひっかけ登録異議の申立ては『何人も』、公報発行日から『2月以内』にできる(43条の2)。

解説何人も、商標掲載公報の発行の日から2月以内に限り、特許庁長官に、商標登録が無効理由等に該当することを理由として登録異議の申立てをすることができる(43条の2)。登録異議は、公衆の監視により誤った登録を早期に是正する公益的な制度であり、利害関係を要しない。申立人の範囲(何人も)と期間(2月)を、無効審判(利害関係人・期間の制限が異なる)と区別して押さえる。

補足登録異議(何人も・2月以内)と無効審判(原則利害関係人・除斥期間あり)は別制度である。異議は公衆による早期是正、無効審判は当事者間の紛争解決という性格の違いがある。

13商標登録の無効の審判

商標登録の無効の審判及び防護標章登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商標登録に無効理由があっても、何人も無効審判を請求することはできず、特許庁長官の職権によってのみ商標登録が無効とされる。
  • 自己の業務に係る登録商標が需要者の間に広く認識されている場合であっても、商標権者は防護標章登録を受けることができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
無効審判を請求できる → 『請求できず職権のみ』は誤り

商標法第46条商標登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その商標登録を無効にすることについて審判を請求することができるe-Gov原文

誤り
周知商標は防護標章登録を受けられる → 『受けることができない』は誤り

商標法第64条その登録商標と同一の標章についての防護標章登録を受けることができるe-Gov原文

ひっかけ無効理由があれば『無効審判』を請求できる。周知の登録商標は『防護標章登録』を受けられる(46条・64条)。

解説商標登録が無効理由に該当するときは、その商標登録を無効にすることについて無効審判を請求することができる(46条1項)。職権のみで無効とされるのではない。また、自己の登録商標が需要者の間に広く認識されている場合に、その登録商標に係る指定商品等以外の商品・役務について他人の使用により混同を生ずるおそれがあるときは、商標権者はその商標と同一の標章について防護標章登録を受けることができる(64条1項)。無効審判と、周知商標を非類似範囲まで保護する防護標章登録を押さえる。

補足防護標章登録は、周知・著名な登録商標について、本来は商標権が及ばない非類似の商品・役務にまで禁止権を拡張する制度である。要件は登録商標の周知性と混同のおそれである。

14不正使用による商標登録の取消審判

不正使用による商標登録の取消審判及び地域団体商標に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 商標権者が故意に登録商標に類似する商標を使用して商品の品質の誤認又は他人の業務に係る商品若しくは役務と混同を生ずるものをしたときであっても、その商標登録を取り消すことについて審判を請求することはできない。
  • 地域団体商標に係る商標権は、その事業とともにする場合に限り、譲渡することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
不正使用は何人も取消審判を請求できる → 『請求できない』は誤り

商標法第51条何人も、その商標登録を取り消すことについて審判を請求することができるe-Gov原文

誤り
地域団体商標に係る商標権は譲渡できない → 『事業とともにする場合に限り譲渡できる』は誤り

商標法第24条の2地域団体商標に係る商標権は、譲渡することができないe-Gov原文

ひっかけ商標権者の故意の不正使用は『何人も取消審判』を請求できる。地域団体商標に係る商標権は譲渡できない(51条・24条の2)。

解説商標権者が故意に登録商標に類似する商標の使用等であって、商品の品質・役務の質の誤認又は他人の業務との混同を生ずるものをしたときは、何人もその商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる(51条1項、不正使用取消審判)。商標権者自身の不正使用に対する制裁である。また、地域団体商標に係る商標権は譲渡することができない(24条の2第4項)。権利者の不正使用への取消しと、地域団体商標の移転禁止を押さえる。

補足不正使用取消審判で登録が取り消されると、その商標権者であった者は、審決確定の日から5年間、その商標等について商標登録を受けられない(51条2項)。制裁としての効果が伴う。

15防護標章登録

防護標章登録及び商標登録出願に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 防護標章登録を受けるには、その登録商標が需要者の間に広く認識されていることは、要件とされない。
  • 商標登録出願は、商標ごとにする必要はなく、複数の商標をまとめて一の出願ですることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
防護標章登録は登録商標の周知性が要件 → 『要件とされない』は誤り

商標法第64条自己の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている場合においてe-Gov原文

誤り
出願は商標ごとにする → 『複数の商標をまとめて一の出願でできる』は誤り

商標法第6条商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならないe-Gov原文

ひっかけ防護標章登録は登録商標の『周知性』が要件。出願は『商標ごと』にする(一商標一出願)(64条・6条)。

解説防護標章登録を受けるには、その登録商標が自己の業務に係る指定商品等を表示するものとして需要者の間に広く認識されている(周知である)ことが要件である(64条1項)。周知商標を、本来は商標権が及ばない非類似の商品・役務にまで混同防止のため保護する制度である。また、商標登録出願は商標ごとにしなければならない(6条1項、一商標一出願)。防護標章登録の周知性要件と、出願の単位を押さえる。

補足防護標章登録は周知・著名商標の保護を拡張する制度で、登録商標の存在を前提とする。一商標一出願(6条)の原則は、出願・審査・権利関係を明確にするための基本ルールである。

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