問1私的独占の意義と不当な取引制限の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の私的独占及び不当な取引制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.私的独占とは、事業者が他の事業者の事業活動を排除し、又は支配することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。
- イ.不当な取引制限(いわゆるカルテル)として複数の事業者が共同して対価を決定する行為は、独占禁止法上は禁止されておらず、公正取引委員会の許可を受ければ自由に行うことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 他の事業者の事業活動の排除・支配 → 競争の実質的制限
独占禁止法第2条第5項「他の事業者の事業活動を排除し、又は支配することにより」一次資料を確認
独占禁止法第2条第5項「一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 事業者は私的独占・不当な取引制限をしてはならない
独占禁止法第3条「事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない」一次資料を確認
ひっかけ『公取委の許可を受ければカルテルも自由』という許可制は存在しない。3条が正面から禁じている。
解説私的独占とは、事業者が他の事業者の事業活動を排除し、又は支配することにより、公共の利益に反して一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう(独占禁止法2条5項)。アはこの定義どおりで正しい。一方、不当な取引制限(カルテル)は同3条で正面から禁止されており、公正取引委員会の許可を受ければ自由に対価を共同決定できる、という制度は存在しない。だからイの『許可を受ければ自由に行える』は誤り。この問いは許可制と取り違えさせようとしていますが、3条の禁止に例外的な事前許可枠は用意されていない。
補足カルテルが摘発されると、課徴金納付命令(独占禁止法7条の2)の対象になる。罰則だけでなく金銭的な不利益処分が課される。
問2不公正な取引方法の禁止と事業者団体の規制e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不公正な取引方法を用いることは、独占禁止法上は当然には禁止されておらず、景品表示法に違反しない限り自由に行うことができる。
- イ.事業者団体は、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる行為をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 事業者は不公正な取引方法を用いてはならない
独占禁止法第19条「事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 事業者団体は競争を実質的に制限する行為をしてはならない
独占禁止法第8条「事業者団体は、次の各号のいずれかに該当する行為をしてはならない」一次資料を確認
独占禁止法第8条第1号「一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」一次資料を確認
ひっかけ不公正な取引方法を景表法だけの話に押し込めると外す。禁じているのは独禁法19条そのもの。
解説不公正な取引方法は、独占禁止法19条が『事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない』と定めて当然に禁止している。景品表示法に違反しない限り自由、という切り分けは条文にないので、アは誤り。イは事業者団体に向けた8条1号の規律そのもので、団体が一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為は禁止される。よって正しい。アで主体は『事業者』、イで主体は『事業者団体』と入れ替わっている点が読み分けの勘所になる。
補足8条1号の主体は『事業者団体』。同種の競争制限でも、団体が主体なら8条、個々の事業者が主体なら3条と、適用条文が分かれる。
問3独占禁止法上の基本的な禁止行為e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の事業者に対する禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない。
- イ.事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 事業者は私的独占・不当な取引制限をしてはならない
独占禁止法第3条「事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 独占禁止法第3条の「事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない」に合致する。
独占禁止法第19条「事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない」一次資料を確認
ひっかけ3条と19条、どちらも条文どおりの正しい記述。条番号の対応さえ崩れていなければ両方が正になる。
解説アは独占禁止法3条(事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない)、イは19条(事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない)の条文そのままで、どちらも正しい。私的独占・不当な取引制限を扱うのが3条、不公正な取引方法を扱うのが19条という条番号の対応が、この問題で問われている全てになる。
補足3条と19条はいずれも『事業者』を名宛人とする禁止規定。8条が名宛人を『事業者団体』とするのと対になる。
問4私的独占・不当な取引制限の要件e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の私的独占及び不当な取引制限の要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.私的独占は、単独の事業者による行為に限られ、他の事業者と結合し、又は通謀して行われる場合は私的独占に含まれない。
- イ.不当な取引制限が成立するためには、当該行為が公共の利益に反して一定の取引分野における競争を実質的に制限することを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 単独でも結合・通謀でも私的独占は成立し得る
独占禁止法第2条第5項「単独に、又は他の事業者と結合し、若しくは通謀し」一次資料を確認
- イ.誤り
- 公共の利益に反する競争の実質的制限が必要 → 『要しない』は誤り
独占禁止法第2条第6項「公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」一次資料を確認
ひっかけアは『単独に限る』、イは『競争の実質的制限は不要』。どちらも条文の文言を1つ削って誤らせている。
解説私的独占は、単独によるか、他の事業者と結合し若しくは通謀して行うかを問わず成立し得る(独占禁止法2条5項)。『単独行為に限られる』としたアは、この『結合・通謀』の文言を切り落としているので誤り。イは、不当な取引制限の成立に『公共の利益に反して一定の取引分野における競争を実質的に制限すること』を要しないとするが、これはまさに2条6項が課す要件であって、要しないという結論は条文と逆になる。よってイも誤り。アは要件の入口(単独限定)を、イは要件の核(競争の実質的制限)を、それぞれ削って誤りに仕立てている。
補足『一定の取引分野における競争を実質的に制限すること』は、私的独占(2条5項)と不当な取引制限(2条6項)に共通して置かれた要件。
問5事業者団体の禁止行為と私的独占e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の事業者団体及び私的独占に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者団体は、構成事業者に不公正な取引方法に該当する行為をさせるようにしてはならない。
- イ.私的独占は、競争を実質的に制限する場合であっても、結果として価格を引き下げる効果がある限り、独占禁止法上は問題とならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 事業者団体は構成事業者に不公正な取引方法をさせてはならない
独占禁止法第8条「事業者団体は、次の各号のいずれかに該当する行為をしてはならない」一次資料を確認
独占禁止法第8条第5号「事業者に不公正な取引方法に該当する行為をさせるようにすること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 私的独占は3条で禁止 → 価格引下げで適法化されない
独占禁止法第3条「事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない」一次資料を確認
ひっかけ『価格が下がるなら私的独占も問題なし』は通らない。判断の起点は競争の実質的制限の有無。
解説事業者団体は、構成事業者に不公正な取引方法に該当する行為をさせるようにしてはならない(独占禁止法8条5号)。アはこの規律どおりで正しい。イは、私的独占でも価格を引き下げる効果があれば独禁法上問題にならないとするが、私的独占は3条で禁止されており、結果として価格が下がったからといって適法化される仕組みはない。よってイは誤り。判断の起点は競争の実質的制限の有無であって、価格が上がったか下がったかではない。
補足8条は団体自身の競争制限(1号)だけでなく、構成事業者に不公正な取引方法をさせる教唆型(5号)も禁じている。
問6取適法(旧下請法)の支払期日と受領拒否の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法。令和8年1月施行の改正で旧下請法から改称)上の委託事業者の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者は、製造委託等代金の支払期日を、中小受託事業者の給付を受領した日から起算して60日の期間内において、かつ、できる限り短い期間内において定めなければならない。
- イ.委託事業者は、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がない場合であっても、自由に中小受託事業者の給付の受領を拒むことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 給付を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内
取適法(旧下請法)第3条「委託事業者が中小受託事業者の給付を受領した日」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第3条「六十日の期間内において、かつ、できる限り短い期間内において、定められなければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 中小受託事業者の責めに帰すべき理由なき受領拒否は禁止
取適法(旧下請法)第5条第1項第1号「中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、中小受託事業者の給付の受領を拒むこと」一次資料を確認
ひっかけ受領を『自由に拒める』はない。中小受託側に落ち度がなければ受け取りを拒めない。
解説アは、製造委託等代金の支払期日を給付受領日から60日の期間内で、かつできる限り短い期間内に定めなければならないとする。取適法3条のとおりで正しい。イは、帰責理由がなくても委託事業者が自由に受領を拒めるとするが、取適法5条1項1号は中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに受領を拒むことを禁じるため誤り。60日の上限と受領拒否の禁止が論点。
補足令和8年1月から旧下請法が取適法に改称され、親事業者は委託事業者、下請事業者は中小受託事業者と呼び名が変わった。
問7取適法(旧下請法)の代金減額の禁止と買いたたきの禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の委託事業者の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者は、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、製造委託等代金の額を減ずる行為をしてはならない。
- イ.委託事業者は、中小受託事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い製造委託等代金の額を不当に定める行為(買いたたき)をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 中小受託事業者の責めに帰すべき理由なき代金減額は禁止
取適法(旧下請法)第5条第1項第3号「中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、製造委託等代金の額を減ずること」一次資料を確認
- イ.正しい
- 通常の対価に比し著しく低い代金を不当に定める買いたたきは禁止
取適法(旧下請法)第5条第1項第5号「通常支払われる対価に比し著しく低い製造委託等代金の額を不当に定めること」一次資料を確認
ひっかけ減額と買いたたきはどちらも禁止。片方だけ正解だと早合点して取りこぼさないこと。
解説アは、帰責理由がないのに代金額を減ずる行為の禁止で、取適法5条1項3号(減額の禁止)どおり正しい。イは、同種・類似の給付に通常支払われる対価に比べ著しく低い代金を不当に定める買いたたきの禁止で、取適法5条1項5号どおり正しい。減額も買いたたきも委託事業者の禁止行為にあたり、ア・イとも正となる。
補足減額は一度合意した代金を後から引き下げる行為、買いたたきは発注時点で相場より著しく低く決める行為で、禁止される局面が違う。
問8取適法(旧下請法)の支払遅延の禁止と書面等による明示義務e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者は、製造委託等代金をその支払期日の経過後になお支払わない行為も、特に禁止されていない。
- イ.委託事業者は、中小受託事業者に対し製造委託等をした場合は、直ちに、給付の内容、製造委託等代金の額、支払期日及び支払方法その他の事項を、書面又は電磁的方法により中小受託事業者に明示しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 支払期日経過後なお支払わない行為は禁止 → 『禁止なし』は誤り
取適法(旧下請法)第5条第1項第2号「製造委託等代金をその支払期日の経過後なお支払わないこと」一次資料を確認
- イ.正しい
- 製造委託等をしたら直ちに所定事項を書面・電磁的方法で明示
取適法(旧下請法)第4条「中小受託事業者の給付の内容、製造委託等代金の額、支払期日及び支払方法その他の事項を、書面又は電磁的方法」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第4条「明示しなければならない」一次資料を確認
ひっかけ『支払遅延は禁止されていない』はわざと逆を書いている。期日を過ぎた不払いそのものが禁止行為。
解説アは、支払期日経過後もなお代金を支払わない行為は特に禁止されていないとするが、取適法5条1項2号は支払期日経過後の不払い(支払遅延)を禁じるため誤り。イは、製造委託等をしたら直ちに給付内容・代金額・支払期日・支払方法その他の事項を書面又は電磁的方法で明示しなければならないとする義務で、取適法4条どおり正しい。
補足明示義務(4条)は紙の書面に限らず、電子メール等の電磁的方法でも果たせる。改正で電磁的方法による明示が正面から認められた。
問9取適法(旧下請法)の返品の禁止と報復措置の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の委託事業者の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者は、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がない場合であっても、給付を受領した後にその給付に係る物を中小受託事業者に引き取らせる(返品する)ことができる。
- イ.委託事業者は、中小受託事業者が違反事実を公正取引委員会等に知らせたことを理由として、取引の数量を減じ、又は取引を停止するなど不利益な取扱いをすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 帰責理由なく受領後に給付物を引き取らせる返品は禁止
取適法(旧下請法)第5条第1項第4号「中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、中小受託事業者の給付を受領した後、中小受託事業者にその給付に係る物を引き取らせること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 公取委等への通報を理由とする取引削減・停止等の報復は禁止
取適法(旧下請法)第5条第1項第7号「その事実を知らせたことを理由として、取引の数量を減じ、取引を停止し、その他不利益な取扱いをすること」一次資料を確認
ひっかけ返品も報復も『できる』と書いてあれば疑ってよい。中小受託側に落ち度がなければ返せず、通報を理由に締め上げることもできない。
解説アは、帰責理由がなくても受領後に給付物を引き取らせる(返品する)ことができるとするが、取適法5条1項4号は中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに受領後の返品をすることを禁じるため誤り。イは、違反事実を公正取引委員会等に知らせたことを理由に取引数量を減らし、又は取引を停止する不利益な取扱いができるとするが、取適法5条1項7号がこの報復措置を禁じるため誤り。ア・イとも誤。
補足報復措置の禁止は、不利益を恐れずに違反を申告できる環境を確保するためのもので、申告先には公正取引委員会のほか中小企業庁長官も含まれる。
問10取適法(旧下請法)の遅延利息と支払期日の上限e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者は、製造委託等代金を支払期日までに支払わなかったときは、中小受託事業者に対し、給付を受領した日から起算して60日を経過した日から支払をする日までの期間について、遅延利息を支払わなければならない。
- イ.製造委託等代金の支払期日は、中小受託事業者の給付を受領した日から起算して90日以内であれば、自由に定めることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 代金未払い → 給付受領日から60日経過後の期間に遅延利息
取適法(旧下請法)第6条第1項「中小受託事業者の給付を受領した日から起算して六十日を経過した日から支払をする日までの期間」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第6条第1項「遅延利息として支払わなければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 支払期日は受領日から60日以内 → 『90日以内』は誤り
取適法(旧下請法)第3条「六十日の期間内において、かつ、できる限り短い期間内において、定められなければならない」一次資料を確認
ひっかけ支払期日の上限を90日とすり替えてくる。正しくは受領日から60日以内。
解説アは、代金を支払期日までに支払わなかったとき、給付受領日から起算して60日を経過した日から支払日までの期間について遅延利息を支払わなければならないとする。取適法6条1項どおり正しい。イは、支払期日を受領日から90日以内なら自由に定められるとするが、取適法3条は60日の期間内かつできる限り短い期間内で定めるよう求めるため誤り。上限は90日ではなく60日。
補足支払期日の上限(3条)も遅延利息の起算(6条)もともに『受領日から60日』が基準で、遅延利息はこの60日を過ぎた分につき発生する。
問11不公正な取引方法(優越的地位の濫用)e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の不公正な取引方法(優越的地位の濫用)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に一定の行為をすることは、独占禁止法上の不公正な取引方法の一類型(優越的地位の濫用)として規定されている。
- イ.継続して取引する相手方に対し、自己のために金銭その他の経済上の利益を提供させる行為は、相手方の同意があれば、優越的地位の濫用には当たらず不公正な取引方法に該当しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 地位優越の利用+正常な商慣習に照らし不当 → 優越的地位の濫用(2条9項5号)
独占禁止法第2条第9項第5号「自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に」一次資料を確認
- イ.誤り
- 経済上の利益の提供強要も濫用類型 → 同意があれば不該当とする例外はない → 誤り
独占禁止法第2条第9項第5号「自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること」一次資料を確認
ひっかけ『相手方が同意していれば優越的地位の濫用にならない』という同意による免責は条文にない。
解説優越的地位の濫用は、自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に行われる一定の行為で、独占禁止法2条9項5号が不公正な取引方法の一類型として定めている。アはこの枠組みのとおりで正しい。一方、同号ロは『自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること』を濫用行為として挙げており、相手方の同意があれば免責される、という例外は規定されていない。優越的地位にある側からの要請は相手方が事実上断りにくいため、形式的な同意があっても、正常な商慣習に照らして不当であれば濫用に当たりうる。だから『同意があれば該当しない』とするイは誤り。
補足優越的地位の濫用は19条が禁止する不公正な取引方法に当たり、公正取引委員会による排除措置命令の対象となりうる。
問12不公正な取引方法(再販売価格の拘束)e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の不公正な取引方法(再販売価格の拘束)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.メーカーが、自己の供給する商品を購入する小売業者に対し、その商品の販売価格を定めてこれを維持させることは、正当な理由の有無にかかわらず、独占禁止法上当然に許される。
- イ.再販売価格の拘束には、取引の相手方の販売価格を直接拘束する場合だけでなく、その相手方をして、相手方から当該商品を購入する事業者の販売価格を維持させる場合も含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 正当な理由なく販売価格を拘束 → 不公正な取引方法 → 『当然に許される』は誤り
独占禁止法第2条第9項第4号「自己の供給する商品を購入する相手方に、正当な理由がないのに」一次資料を確認
独占禁止法第2条第9項第4号「その販売する当該商品の販売価格を定めてこれを維持させること」一次資料を確認
- イ.正しい
- 4号ロ=相手方をして次段階事業者の価格決定を拘束させる → 間接的拘束も含む → 正しい
独占禁止法第2条第9項第4号「相手方をして当該事業者の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束させること」一次資料を確認
ひっかけ『価格を維持させても正当な理由を問わず常にOK』ではない。原則は禁止で、例外的に正当な理由がある場合に許される。
解説再販売価格の拘束は、自己の供給する商品を購入する相手方に、正当な理由がないのに、その販売価格を定めて維持させる等の拘束条件を付けて供給する行為で、独占禁止法2条9項4号が不公正な取引方法とする。アは『正当な理由の有無にかかわらず当然に許される』とするが、条文は『正当な理由がないのに』拘束する行為を違法とするから、正当な理由がなければ違法で、アは誤り。イについて、同号は相手方の販売価格を直接拘束する場合(イ)だけでなく、相手方をして、その相手方から商品を購入する次段階の事業者の販売価格を維持させる場合(ロ)も再販売価格の拘束に含めている。したがってイは正しい。
補足正当な理由(ブランド間競争の促進など)が認められる例外的な場合にのみ拘束が許容されうるが、原則として再販売価格の拘束は不公正な取引方法として禁止される。
問13不公正な取引方法(不当廉売・差別対価)e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の不公正な取引方法(不当廉売・差別対価)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.正当な理由がないのに、商品をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給し、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがある行為であっても、独占禁止法上の不公正な取引方法に該当することはない。
- イ.地域又は相手方により差別的な対価をもって商品を継続して供給する行為は、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれの有無を問わず、当然に不公正な取引方法に該当する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 正当な理由がないのに、商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給することで、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるものは、不公正な取引方法に当たる(独占禁止法2条9項3号)。例えば、競合店をつぶすために、原価を大きく割る価格で長く売り続ける行為が考えられる。「該当することはない」とする点が誤りである。
独占禁止法第2条第9項第3号「商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給すること」一次資料を確認
独占禁止法第2条第9項第3号「他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの」一次資料を確認
- イ.誤り
- 地域又は相手方により差別的な対価をもって商品を継続して供給することが対象となるのは、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるものである(同項2号)。おそれの有無を問わず当然に該当するわけではない。例えば、価格差があっても、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがなければ、この規定の対象にならない。
独占禁止法第2条第9項第2号「地域又は相手方により差別的な対価をもつて」一次資料を確認
独占禁止法第2条第9項第2号「他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの」一次資料を確認
ひっかけ不当廉売も差別対価も、丸暗記の方向を一段ずらして問う。『該当しない』と『おそれを問わず当然該当』はどちらも条文の要件を外している。
解説不当廉売(2条9項3号)は、正当な理由がないのに、商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給し、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがある行為で、不公正な取引方法に当たる。アはこの行為が『該当することはない』とするので誤り。差別対価(2条9項2号)は、地域又は相手方により差別的な対価で継続供給する行為のうち『他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの』を不公正な取引方法とする。困難化のおそれが要件であり、イのように『おそれの有無を問わず当然に該当する』わけではないから、イも誤り。
補足両類型とも『他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれ』という競争への悪影響が要件で、単に価格が安いことや価格差があることだけで直ちに違法になるわけではない。
問14不公正な取引方法(共同の取引拒絶と公正取引委員会の指定)e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の不公正な取引方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.正当な理由がないのに、競争者と共同して、ある事業者に対し、供給を拒絶し、又は供給に係る商品若しくは役務の数量若しくは内容を制限することは、不公正な取引方法に該当する。
- イ.法律が個別に列挙する行為類型のほか、公正な競争を阻害するおそれがある行為のうち、公正取引委員会が指定するものも、不公正な取引方法に含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 競争者との共同+正当な理由なき供給拒絶 → 1号該当 → 正しい
独占禁止法第2条第9項第1号「正当な理由がないのに、競争者と共同して」一次資料を確認
独占禁止法第2条第9項第1号「ある事業者に対し、供給を拒絶し、又は供給に係る商品若しくは役務の数量若しくは内容を制限すること」一次資料を確認
- イ.正しい
- 6号=公取委指定の余地 → 列挙外でも指定で該当 → 正しい
独占禁止法第2条第9項第6号「公正な競争を阻害するおそれがあるもののうち、公正取引委員会が指定するもの」一次資料を確認
ひっかけ不公正な取引方法は法律の列挙だけで閉じていない。公正取引委員会の指定(一般指定)という受け皿がある。
解説共同の取引拒絶(2条9項1号)は、正当な理由がないのに、競争者と共同して、ある事業者への供給を拒絶し、又は供給する商品・役務の数量・内容を制限する行為で、不公正な取引方法に当たる。アは条文どおりで正しい。さらに同項6号は、各号に列挙された行為のほか、公正な競争を阻害するおそれがある行為のうち公正取引委員会が指定するものも不公正な取引方法に含めている。法定類型に当てはまらなくても、公正取引委員会の指定によって規制対象になりうるので、イも正しい。
補足6号に基づく公正取引委員会の指定には、すべての業種に適用される一般指定と、特定の事業分野に適用される特殊指定がある。
問15不当な取引制限に対する課徴金納付命令e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の不当な取引制限に対する課徴金納付命令に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者が、商品若しくは役務の対価に係る不当な取引制限をしたときは、公正取引委員会は、所定の手続に従い、当該事業者に対し、課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。
- イ.課徴金の額が百万円未満であるときであっても、公正取引委員会は、当該事業者に対し課徴金の納付を命じなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 対価カルテル等 → 7条の2第1項により課徴金納付命令(義務的)→ 正しい
独占禁止法第7条の2第1項「課徴金を国庫に納付することを命じなければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 額が百万円未満 → ただし書により命令不可 → 『命じなければならない』は誤り
独占禁止法第7条の2第1項「その額が百万円未満であるときは、その納付を命ずることができない」一次資料を確認
ひっかけ課徴金は『命じなければならない』が原則だが、少額(百万円未満)には例外がある。原則だけ覚えると例外で足をすくわれる。
解説対価に係る不当な取引制限(価格カルテル等)をした事業者に対しては、公正取引委員会は所定の手続に従い課徴金を国庫に納付することを命じなければならない(7条の2第1項)。これは裁量ではなく義務的な命令なので、アは正しい。もっとも、同項ただし書は、課徴金の額が百万円未満であるときはその納付を命ずることができないとしている。したがって、百万円未満でも必ず命じなければならないとするイは誤り。
補足課徴金の算定率は原則として売上額等の百分の十だが、一定の中小企業については百分の四に軽減される(7条の2)。
問16独占禁止法上の事業者団体e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の事業者団体に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者団体とは、事業者としての共通の利益を増進することを主たる目的とする二以上の事業者の結合体又はその連合体をいう。
- イ.事業者団体は、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 事業者団体は、単なる任意グループではなく、事業者としての共通利益を増進する目的を持つ二以上の事業者の結合体・連合体をいう。
独占禁止法第2条「事業者としての共通の利益を増進することを主たる目的とする二以上の事業者の結合体又はその連合体」一次資料を確認
- イ.誤り
- 事業者団体は、構成事業者間の調整を通じて競争制限を起こしやすい。そのため8条1号は、一定の取引分野における競争の実質的制限を禁止している。
独占禁止法第8条第1号「一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」一次資料を確認
ひっかけ事業者団体なら独禁法の外で自由に活動できる、と考えるとイを正しいと誤る。事業者団体による競争の実質的制限は禁止される。
解説事業者団体とは、事業者としての共通の利益を増進することを主たる目的とする、2以上の事業者の結合体またはその連合体をいう(独占禁止法2条2項)。アはこのとおりで正しい。事業者団体は、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為をしてはならないので(8条1号)、これを「することができる」とするイは誤り。
補足業界団体(事業者団体)による価格協定や参入制限も、個々の事業者による不当な取引制限と同じく独占禁止法の規制対象になる。8条は、競争の実質的制限のほか、構成事業者の数の制限や機能・活動の不当な制限なども禁じている。
問17排除措置命令e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の排除措置命令に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.私的独占又は不当な取引制限があるとき、公正取引委員会は差止め等の必要な措置を命ずることができる。
- イ.違反行為が既になくなっている場合には、公正取引委員会は一切の措置を命ずることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 排除措置命令
独占禁止法第7条「当該行為の差止め、事業の一部の譲渡その他」一次資料を確認
ひっかけ違反行為がもう終わっていれば措置は命じられない、と考えるとイを正しいと誤る。既往の違反にも特に必要なら命令できる。
解説私的独占または不当な取引制限があるときは、公正取引委員会は、その行為の差止めや事業の一部の譲渡など、違反を排除するために必要な措置を命ずることができる(排除措置命令。独占禁止法7条1項)。アはこのとおりで正しい。しかも、違反行為が既になくなっている場合であっても、特に必要があると認めるときは措置を命ずることができる(同条2項)。したがって「一切の措置を命ずることができない」とするイは誤り。
補足排除措置命令は違反状態を将来に向けて除くための行政処分で、これとは別に、一定の違反行為には課徴金納付命令(7条の2以下)による金銭的な負担が科される。
問18不公正な取引方法に対する措置e-Gov等の一次資料で確認済み
不公正な取引方法に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。
- イ.不公正な取引方法に対して、公正取引委員会が契約条項の削除等を命ずることはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 19条
独占禁止法第19条「事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 20条
独占禁止法第20条「契約条項の削除その他当該行為を排除するために必要な措置を命ずることができる」一次資料を確認
ひっかけ不公正な取引方法には契約条項の是正までは命じられない、と考えるとイを正しいと誤る。契約条項の削除などの排除措置を命じられる。
解説事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない(独占禁止法19条)。アはこのとおりで正しい。そして、不公正な取引方法があるときは、公正取引委員会は、契約条項の削除その他その行為を排除するために必要な措置を命ずることができる(20条)。したがって「契約条項の削除等を命ずることはできない」とするイは誤り。
補足不公正な取引方法には、共同の取引拒絶、差別対価、不当廉売、再販売価格の拘束、優越的地位の濫用などの類型があり、法定のものと公正取引委員会の指定によるものからなる(2条9項)。
問19取適法の支払期日e-Gov等の一次資料で確認済み
取適法上の代金支払期日に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造委託等代金の支払期日は、給付を受領した日から起算して60日の期間内で、できる限り短い期間内に定めなければならない。
- イ.支払期日が定められなかったときは、給付受領日から起算して60日を経過した日が支払期日とみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 委託事業者は、製造委託等代金の支払期日を、給付を受領した日から起算して60日の期間内で、できる限り短い期間内に定めなければならない(取適法3条1項)。60日以内であれば何日目でもよい、というわけではなく、できるだけ早い日に定める必要がある。
下請法第3条第1項「六十日の期間内において、かつ、できる限り短い期間内」一次資料を確認
- イ.誤り
- 製造委託等代金の支払期日が定められなかったときは、給付を受領した日が支払期日とみなされる(同条2項)。60日を経過した日ではない。例えば、4月1日に給付を受領した場合に支払期日を決めていなければ、4月1日が支払期日になる。「決めなければ60日後でよい」と考えると誤る。
下請法第3条第2項「製造委託等代金の支払期日が定められなかつたときは委託事業者が中小受託事業者の給付を受領した日」一次資料を確認
ひっかけ支払期日を決めなければ支払いは60日後でよい、と単純化するとイを取り違える。期日未定なら受領日そのものが支払期日になる。
解説委託事業者は、製造委託等代金の支払期日を、中小受託事業者の給付を受領した日から起算して60日の期間内で、かつできる限り短い期間内に定めなければならない(取適法3条1項)。アはこのとおりで正しい。一方、支払期日が定められなかったときは、給付を受領した日が支払期日とみなされる(同条2項)。したがって「60日を経過した日が支払期日とみなされる」とするイは誤り(受領日から60日を経過した日がみなし期日になるのは、60日を超える期日を定めた場合である)。
補足取適法は、2026年1月に下請法(下請代金支払遅延等防止法)が約20年ぶりの大改正で改称・拡充されたものである。親事業者は委託事業者、下請事業者は中小受託事業者と呼び方も変わった。
問20取適法の書類保存と遅延利息e-Gov等の一次資料で確認済み
取適法上の書類保存及び遅延利息に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者は、製造委託等をした場合、給付・代金支払等に関する書類又は電磁的記録を作成し、保存しなければならない。
- イ.支払期日までに代金を支払わなかった場合でも、委託事業者が遅延利息を支払う義務はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 取適法は、委託内容・給付内容・代金支払をあとから検証できるよう、委託事業者に書類または電磁的記録の作成保存を求めている。口頭管理だけでは足りない。
- イ.誤り
- 支払期日を過ぎても利息不要とすると、支払遅延を抑止できない。取適法6条1項は、遅れた場合の遅延利息支払義務を明示している。
下請法第6条第1項「遅延利息として支払わなければならない」一次資料を確認
ひっかけ支払が遅れても遅延利息までは要らない、と考えるとイを正しいと誤る。支払遅延には遅延利息の支払義務がある。
解説委託事業者は、製造委託等をした場合、給付や代金の支払等に関する書類または電磁的記録を作成し、保存しなければならない(取適法7条)。アはこのとおりで正しい。また、委託事業者が支払期日までに代金を支払わなかったときは、遅延利息を支払わなければならない(6条)。したがって「遅延利息を支払う義務はない」とするイは誤り。
補足作成した書類・電磁的記録は、原則として2年間保存しなければならない。遅延利息のほか、代金の減額、買いたたき、受領拒否、報復措置なども、委託事業者の禁止行為として定められている(5条)。
問21取適法の手形による支払と支払遅延e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の委託事業者の遵守事項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取適法上、製造委託等代金の支払について手形を交付することは、製造委託等代金を支払期日の経過後なお支払わないことに含まれる。
- イ.金銭及び手形以外の支払手段であっても、支払期日までに代金の額に相当する額の金銭と引き換えることが困難なものを使用することは、支払遅延の禁止には含まれない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 手形では期日に現金が手に入らない → 支払ったことにならない
取適法(旧下請法)第5条第1項第2号「製造委託等代金をその支払期日の経過後なお支払わないこと(当該製造委託等代金の支払について、手形を交付すること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 形を変えても、期日に現金にならなければ同じ → 含まれないとする点が誤り
取適法(旧下請法)第5条第1項第2号「金銭及び手形以外の支払手段であつて当該製造委託等代金の支払期日までに当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものを使用することを含む」一次資料を確認
ひっかけ取適法では『手形で払った』は『払った』にならない。期日に現金で受け取れるかが基準。
解説取適法(2026年1月1日施行、旧下請法)5条1項2号は、製造委託等代金を支払期日の経過後なお支払わないことを禁止する。括弧書きで、代金の支払について手形を交付すること、そして金銭・手形以外の支払手段であって支払期日までに代金相当額の金銭と引き換えることが困難なものを使うことも、これに含めている。期日に中小受託事業者が現金を手にできない払い方は、支払遅延と同じに扱われる。
補足支払期日を経過した場合の遅延利息(6条1項)とあわせて、支払の時期と方法の両面で中小受託事業者を守る仕組みになっている。
問22取適法の協議に応じない一方的な代金決定の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)5条2項に定める委託事業者の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.中小受託事業者の給付に関する費用の変動その他の事情が生じた場合において、中小受託事業者が代金の額に関する協議を求めたにもかかわらず協議に応じず、一方的に代金の額を決定することにより、中小受託事業者の利益を不当に害してはならない。
- イ.協議には応じた場合であっても、協議において中小受託事業者の求めた事項について必要な説明や情報の提供をせず、一方的に代金の額を決定することは、同号の対象となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 原材料費などが上がっても話し合わない → 中小受託事業者に負担を押し付ける
取適法(旧下請法)第5条第2項第4号「中小受託事業者が製造委託等代金の額に関する協議を求めたにもかかわらず、当該協議に応じず」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第5条第2項第4号「一方的に製造委託等代金の額を決定すること」一次資料を確認
- イ.正しい
- 席に着くだけでは足りない → 説明と情報の提供まで求められる
取適法(旧下請法)第5条第2項第4号「当該協議において中小受託事業者の求めた事項について必要な説明若しくは情報の提供をせず、一方的に製造委託等代金の額を決定すること」一次資料を確認
ひっかけ『協議に応じたからよい』ではない。説明・情報の提供をせずに一方的に決めれば同じく対象。
解説取適法5条2項は、委託事業者が一定の行為をすることによって中小受託事業者の利益を不当に害することを禁止する。その4号は、給付に関する費用の変動その他の事情が生じたとき、中小受託事業者が代金の額に関する協議を求めたのに、協議に応じない、又は協議で求められた事項について必要な説明や情報の提供をしないで、一方的に代金の額を決定することを掲げる。原材料費や人件費の上昇を代金に反映させる話し合いを、委託事業者が拒めないようにする規定である。
補足5条1項5号の買いたたき(通常支払われる対価に比べ著しく低い代金を不当に定めること)とは別の号で、話し合いの過程そのものを対象にしている。
問23取適法の役務提供委託・特定運送委託の適用除外e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)5条の委託事業者の禁止行為の適用範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.役務提供委託又は特定運送委託をした場合には、5条1項の禁止行為のうち、給付の受領拒否(1号)と、受領後に給付に係る物を引き取らせること(4号)は対象から除かれる。
- イ.役務提供委託又は特定運送委託をした場合でも、5条2項の禁止行為はすべて対象となり、除かれるものはない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 役務には受け取って返す『物』がない → 受領拒否・返品は当てはまらない
取適法(旧下請法)第5条第1項「役務提供委託又は特定運送委託をした場合にあつては、第一号及び第四号に掲げる行為を除く。」一次資料を確認
- イ.誤り
- 役務には自社から買わせる原材料が通常ない → 1号は除外。除かれるものはないとする点が誤り
取適法(旧下請法)第5条第2項「役務提供委託又は特定運送委託をした場合にあつては、第一号に掲げる行為を除く。」一次資料を確認
ひっかけ条文の柱書の括弧書きに注意。役務提供委託・特定運送委託では、1項は1号と4号、2項は1号が外れる。
解説取適法5条は、委託事業者が製造委託等をしたときにしてはならない行為を、1項(7号)と2項(4号)に分けて定める。どちらの柱書にも括弧書きの除外があり、役務提供委託又は特定運送委託をした場合は、1項では1号(受領拒否)と4号(受領後の返品)、2項では1号(自社から買わせた原材料等の対価を代金の支払期日より早く控除・支払わせること)が除かれる。いずれも物の受領や原材料の購入を前提にした行為で、役務の委託にはなじまないためである。
補足特定運送委託は、事業者が販売・製造・修理などの目的物である物品を、取引の相手方(その指定する者を含む)に運送する行為の委託として、取適法2条5項に定義されている。
問24取適法の購入・利用強制と経済上の利益の提供要請e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の委託事業者の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者は、給付の内容を均質にし又はその改善を図るため必要がある場合その他正当な理由がある場合を除き、自己の指定する物を強制して購入させ、又は役務を強制して利用させてはならない。
- イ.委託事業者が自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させることは、中小受託事業者が任意に応じた場合である限り、取適法上問題となることはない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 取引上の立場を使って自社商品を押し付ける → 禁止。品質の均質化など正当な理由は除く
取適法(旧下請法)第5条第1項第6号「正当な理由がある場合を除き、自己の指定する物を強制して購入させ、又は役務を強制して利用させること」一次資料を確認
- イ.誤り
- 協賛金や無償の作業を求める → 立場の弱い側は断りにくい → 『任意』でも問題になる
取適法(旧下請法)第5条第2項第2号「自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第5条第2項「中小受託事業者の利益を不当に害してはならない」一次資料を確認
ひっかけ購入・利用の強制は『正当な理由』があれば除外。経済上の利益の提供要請は『利益を不当に害する』かで判断。
解説取適法5条1項6号は、給付の内容を均質にし又はその改善を図るため必要がある場合その他正当な理由がある場合を除き、自己の指定する物を強制して購入させ、又は役務を強制して利用させることを禁止する。5条2項2号は、自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させることによって、中小受託事業者の利益を不当に害することを禁止する。協賛金の負担や無償での作業の要請などがこれに当たりうる。
補足5条1項の行為は『してはならない』と端的に禁止され、5条2項の行為は『中小受託事業者の利益を不当に害してはならない』という形で禁止されている。
問25取適法の勧告と独占禁止法の適用除外e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)に基づく公正取引委員会の勧告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.公正取引委員会は、5条の規定に違反する行為が既になくなっている場合には、違反委託事業者に対して勧告をすることはできない。
- イ.公正取引委員会が取適法に基づく勧告をした場合において、違反委託事業者が当該勧告に従ったときに限り、当該勧告に係る行為については、独占禁止法20条及び20条の6の規定は適用されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- やめただけでは被害の回復や再発防止にならない → 周知措置などを勧告
取適法(旧下請法)第10条第2項「第五条の規定に違反する行為が既になくなつている場合においても、特に必要があると認めるときは」一次資料を確認
- イ.正しい
- 勧告に従って是正した → 独禁法の排除措置命令・課徴金までは科さない
取適法(旧下請法)第11条「違反委託事業者が当該勧告に従つたときに限り、当該勧告に係る行為については、適用しない」一次資料を確認
ひっかけ勧告に『従ったときに限り』独禁法の適用がない。従わなければ独禁法の手続に進みうる。
解説公正取引委員会は、取適法5条に違反する行為があると認めるときは、違反委託事業者に、給付の受領、代金や減じた額・遅延利息の支払、返品した物の引取り、代金の引上げ、購入させた物の引取り、不利益な取扱いの停止など必要な措置をとるべきことを勧告する(10条1項)。違反行為が既になくなっていても、特に必要があれば、なくなった旨の周知措置などを勧告できる(同条2項)。勧告を受けた違反委託事業者がこれに従ったときに限り、その行為には独占禁止法20条(不公正な取引方法に対する排除措置)と20条の6(優越的地位の濫用に対する課徴金)は適用されない(11条)。
補足公正取引委員会・中小企業庁長官・事業を所管する大臣は、施行に関し必要があると認めるときは、委託事業者に指導及び助言をすることができる(8条)。
問26独占禁止法の差止請求の対象と要件e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法上の差止請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不公正な取引方法の禁止(19条)に違反する行為によって利益を侵害され又は侵害されるおそれがある者は、これにより著しい損害を生じ又は生ずるおそれがあるときは、侵害の停止又は予防を請求することができる。
- イ.差止請求は、私的独占や不当な取引制限の禁止(3条)に違反する行為についても認められている。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 公正取引委員会の手続を待たずに、被害者自ら行為を止められる
独占禁止法第24条「これにより著しい損害を生じ、又は生ずるおそれがあるときは」一次資料を確認
独占禁止法第24条「その侵害の停止又は予防を請求することができる」一次資料を確認
- イ.誤り
- 条文が対象を限定 → 私的独占・カルテルは対象外
独占禁止法第24条「第八条第五号又は第十九条の規定に違反する行為によつてその利益を侵害され」一次資料を確認
ひっかけ差止請求の対象は『不公正な取引方法』系(19条・事業者団体の8条5号)だけ。カルテル(3条)は含まれない。
解説独占禁止法24条は、8条5号(事業者団体が事業者に不公正な取引方法に該当する行為をさせるようにすること)又は19条(不公正な取引方法の禁止)に違反する行為によって利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者が、これにより著しい損害を生じ、又は生ずるおそれがあるときに、侵害する事業者・事業者団体に対して侵害の停止又は予防を請求できるとする。要件は『著しい損害』で、対象は条文に挙げられた違反に限られ、3条(私的独占・不当な取引制限)違反は含まれない。
補足損害賠償(25条)は3条・6条・19条違反の事業者と8条違反の事業者団体が対象で、差止請求とは対象の範囲が異なる。
問27独占禁止法の無過失損害賠償と請求の時期e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法25条に基づく損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.独占禁止法25条の損害賠償責任について、事業者及び事業者団体は、故意又は過失がなかったことを証明しても、その責任を免れることができない。
- イ.独占禁止法25条の損害賠償の請求権は、排除措置命令(排除措置命令がされなかった場合は納付命令)が確定した後でなければ裁判上主張することができず、その確定した日から3年を経過したときは時効によって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 故意・過失がないと証明しても免れない → 被害者の立証の負担が軽い
独占禁止法第25条第2項「事業者及び事業者団体は、故意又は過失がなかつたことを証明して、前項に規定する責任を免れることができない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 公正取引委員会の判断が先に固まる → それを前提に請求
独占禁止法第26条第1項「が確定した後でなければ、裁判上主張することができない」一次資料を確認
独占禁止法第26条第2項「同項の排除措置命令又は納付命令が確定した日から三年を経過したときは、時効によつて消滅する」一次資料を確認
ひっかけ25条の損害賠償は『無過失責任』だが、裁判で主張できるのは『命令の確定後』。この組み合わせが出題の定番。
解説独占禁止法25条は、3条・6条・19条に違反した事業者と8条に違反した事業者団体に、被害者に対する損害賠償責任を負わせ、故意・過失がなかったことを証明しても免れられないとする(無過失損害賠償責任)。ただし、この請求権は、排除措置命令(それがされなかった場合は課徴金の納付命令)が確定した後でなければ裁判上主張できず(26条1項)、確定した日から3年で時効によって消滅する(同条2項)。
補足6条違反の事業者は、国際的協定・契約で不当な取引制限をし、又は不公正な取引方法を自ら用いた者に限られる(25条1項括弧書き)。
問28独占禁止法の課徴金減免制度e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法の課徴金減免制度(7条の4)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.調査開始日前に、単独で、違反行為をした事業者のうち最初に公正取引委員会に違反行為に係る事実の報告及び資料の提出を行い、調査開始日以後は違反行為をしていない事業者に対しては、課徴金の納付は命じられない。
- イ.調査開始日前に二番目に事実の報告及び資料の提出を行った事業者も、最初の事業者と同じく、課徴金の全額が免除される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- カルテルを内部から崩す → 一番手の申告者に全額免除の誘因
独占禁止法第7条の4第1項「当該事業者に対し、課徴金の納付を命じないものとする」一次資料を確認
独占禁止法第7条の4第1項第1号「単独で、当該違反行為をした事業者のうち最初に公正取引委員会に当該違反行為に係る事実の報告及び資料の提出を行つた者」一次資料を確認
- イ.誤り
- 申告の順番で減免の幅が変わる → 一番手だけが全額免除
独占禁止法第7条の4第2項「当該事業者が第一号及び第五号に該当する者であるときは減算前課徴金額(前二条の規定により計算した課徴金の額をいう。以下この条及び次条において同じ。)に百分の二十を乗じて得た額を」一次資料を確認
独占禁止法第7条の4第2項第1号「当該違反行為をした事業者のうち二番目に公正取引委員会に当該違反行為に係る事実の報告及び資料の提出を行つた者」一次資料を確認
ひっかけ全額免除は『調査開始前・単独・一番目』だけ。二番目以降は割合での減額。
解説課徴金減免制度(リーニエンシー)は、不当な取引制限などで課徴金を納付すべき事業者が、自ら違反を公正取引委員会に申告したときに課徴金を減免する仕組みである。独占禁止法7条の4第1項は、調査開始日前に、単独で、違反した事業者のうち最初に事実の報告と資料の提出を行い、調査開始日以後は違反行為をしていない者には、課徴金の納付を命じないとする。2項は、調査開始日前の二番目の申告者には減算前課徴金額の20%、三番目には10%、四・五番目にも10%(既に把握されている事実を除く)、六番目以降には5%を減額するとし、順番によって減額の割合が下がる。
補足減免の要件には、調査開始日以後において当該違反行為をしていないことが含まれる(1項2号・2項5号)。
問29独占禁止法の株式取得の制限と事前届出e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法の企業結合規制のうち会社の株式取得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.会社は、他の会社の株式を取得し又は所有することにより一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合であっても、株式の取得自体は自由であり、取得後に問題となる行為をしない限り規制されない。
- イ.一定規模以上の株式取得会社が一定規模以上の他の会社の株式を一定割合を超えて取得しようとする場合は、株式を取得した後に公正取引委員会に報告すれば足り、事前に届け出る必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 結合そのものが競争を弱める → 取得の段階で規制
独占禁止法第10条第1項「一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、当該株式を取得し、又は所有してはならず」一次資料を確認
- イ.誤り
- 結合してからでは元に戻しにくい → 事前に審査
独占禁止法第10条第2項「あらかじめ当該株式の取得に関する計画を公正取引委員会に届け出なければならない」一次資料を確認
ひっかけ企業結合規制は『事前』が原則。競争を実質的に制限する取得は禁止、一定規模以上は事前届出。
解説独占禁止法10条1項は、会社が他の会社の株式を取得・所有することにより一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合や、不公正な取引方法により取得・所有する場合を禁止する。同条2項は、国内売上高合計額が政令で定める金額(200億円を下回らない範囲)を超える株式取得会社が、国内売上高の合計が政令で定める金額(50億円を下回らない範囲)を超える株式発行会社の株式を取得し、議決権の割合が政令で定める数値(20%を下回らない範囲)を超えることとなるときは、あらかじめ取得に関する計画を公正取引委員会に届け出なければならないとする。
補足国内売上高合計額は、その会社と、その会社が属する企業結合集団に属する他の会社等の国内売上高を合計した額である(10条2項)。
問30優越的地位の濫用に対する課徴金e-Gov等の一次資料で確認済み
優越的地位の濫用に対する課徴金(独占禁止法20条の6)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.優越的地位の濫用に対する課徴金は、違反行為期間における当該違反行為の相手方との間の売上額(購入額)に100分の10を乗じて得た額とされている。
- イ.優越的地位の濫用に対する課徴金は、継続してするものに限って対象となり、算定した額が100万円未満であるときは、その納付を命ずることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 10%とする点が誤り
独占禁止法第20条の6「百分の一を乗じて得た額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 一回限りの濫用は課徴金の対象外 → 排除措置命令などで対応
独占禁止法第20条の6「第二条第九項第五号に該当するものであつて、継続してするものに限る。」一次資料を確認
独占禁止法第20条の6ただし書「その額が百万円未満であるときは、その納付を命ずることができない」一次資料を確認
ひっかけ優越的地位の濫用の課徴金は『1%』『継続してするもの』『100万円未満は命じない』の3点セット。
解説独占禁止法20条の6は、事業者が19条に違反する行為のうち2条9項5号(優越的地位の濫用)に該当し、継続してするものをしたときに、公正取引委員会が、違反行為期間における違反行為の相手方との間の売上額(相手方から供給を受ける場合は購入額、相手方が複数なら合計額)に100分の1を乗じた額の課徴金の納付を命じなければならないとする。ただし、その額が100万円未満であるときは、納付を命ずることができない。
補足不公正な取引方法に該当する行為には、課徴金とは別に、差止めや契約条項の削除などの排除措置命令(20条)がある。
問31取適法の委託事業者の従業員数による基準e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の「委託事業者」の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.常時使用する従業員の数が300人を超える法人たる事業者が、常時使用する従業員の数が300人以下の個人又は法人たる事業者に対し製造委託等をする場合、その法人は委託事業者に当たりうる。
- イ.取適法上、委託事業者に当たるかどうかは資本金の額又は出資の総額だけで判断され、常時使用する従業員の数は考慮されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 資本金が小さくても規模の大きい事業者がある → 従業員数でも捕捉
取適法(旧下請法)第2条第7項第5号「常時使用する従業員の数が三百人を超える法人たる事業者」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第2条第7項第5号「常時使用する従業員の数が三百人以下の個人又は法人たる事業者に対し製造委託等をするもの」一次資料を確認
- イ.誤り
- 資本金だけとする点が誤り
取適法(旧下請法)第2条第7項第6号「常時使用する従業員の数が百人を超える法人たる事業者」一次資料を確認
ひっかけ取適法の適用範囲は『資本金』と『従業員数』の二本立て。従業員数は製造委託等が300人、情報成果物作成・役務提供委託が100人。
解説取適法2条7項は委託事業者を、資本金の額又は出資の総額による区分(1号:3億円超→3億円以下への製造委託等、2号:1千万円超3億円以下→1千万円以下、3号:5千万円超→5千万円以下への情報成果物作成委託・役務提供委託、4号:1千万円超5千万円以下→1千万円以下)と、常時使用する従業員の数による区分(5号:300人超の法人→300人以下への製造委託等、6号:100人超の法人→100人以下への情報成果物作成委託・役務提供委託)で定める。中小受託事業者(同条8項)はこれに対応する側である。
補足従業員数による区分は、資本金による区分(1号・2号など)に当たる場合には適用されないよう、各号に除外の定めが置かれている。
問32取適法の明示義務と電磁的方法の場合の書面交付e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)4条の明示義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造委託等をした時点でその内容が定められないことにつき正当な理由がある事項であっても、委託事業者は、製造委託等をした時点で直ちにその事項を明示しなければならない。
- イ.委託事業者が明示すべき事項を電磁的方法により明示した場合でも、中小受託事業者から当該事項を記載した書面の交付を求められたときは、原則として遅滞なくこれを交付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 決まっていないものは書けない → 決まり次第すぐ明示
取適法(旧下請法)第4条第1項ただし書「これらの事項のうちその内容が定められないことにつき正当な理由があるものについては、その明示を要しないものとし」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第4条第1項ただし書「当該事項の内容が定められた後直ちに、当該事項を書面又は電磁的方法により中小受託事業者に対し明示しなければならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 電子のやり取りに慣れていない中小受託事業者もいる → 書面で受け取る道を残す
取適法(旧下請法)第4条第2項「中小受託事業者から当該事項を記載した書面の交付を求められたときは、遅滞なく、公正取引委員会規則で定めるところにより、これを交付しなければならない」一次資料を確認
ひっかけ明示は『直ちに』が原則だが、正当な理由で未定の事項は『定まった後直ちに』。電磁的方法でも書面を求められたら交付。
解説取適法4条1項は、委託事業者が製造委託等をした場合、直ちに、給付の内容、代金の額、支払期日・支払方法などの事項を、書面又は電磁的方法により中小受託事業者に明示しなければならないとする。内容が定められないことにつき正当な理由がある事項は、その時点では明示を要しないが、定められた後直ちに明示しなければならない(同項ただし書)。電磁的方法で明示した場合でも、中小受託事業者から書面の交付を求められたら、保護に支障がない場合として規則で定める場合を除き、遅滞なく書面を交付しなければならない(同条2項)。
補足明示しなかった場合や書面を交付しなかった場合は、違反行為をした委託事業者の代表者等が50万円以下の罰金に処される(14条1号・2号)。
問33取適法の罰則と両罰規定e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)の罰則に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.委託事業者が明示すべき事項を明示しなかったときや、書類又は電磁的記録の作成・保存の義務に違反したときは、その違反行為をした委託事業者の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、50万円以下の罰金に処される。
- イ.取適法の罰則は違反行為をした個人だけに科され、その者が所属する法人に罰金刑が科されることはない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 手続の義務は罰則で担保される
取適法(旧下請法)第14条「その違反行為をした委託事業者の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、五十万円以下の罰金に処する」一次資料を確認
取適法(旧下請法)第14条第1号「第四条第一項の規定に違反して明示すべき事項を明示しなかつたとき」一次資料を確認
- イ.誤り
- 個人だけとする点が誤り
取適法(旧下請法)第16条「行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する」一次資料を確認
ひっかけ取適法の罰則の対象は『手続の義務』(明示・書面交付・書類保存・報告・検査)。代金減額などの禁止行為(5条)は罰則ではなく勧告で是正する。
解説取適法14条は、明示すべき事項を明示しなかったとき(4条1項違反)、書面を交付しなかったとき(4条2項違反)、書類・電磁的記録を作成・保存しなかったり虚偽のものを作成したりしたとき(7条違反)に、違反行為をした委託事業者の代表者・代理人・使用人その他の従業者を50万円以下の罰金に処する。15条は、報告をしない・虚偽の報告・検査の拒否等に50万円以下の罰金を定める。16条は両罰規定で、法人の業務に関して違反行為があれば、行為者のほか法人にも罰金刑を科する。
補足5条の禁止行為への対応は、公正取引委員会の勧告(10条)が中心である。
問34取適法の報告徴収と立入検査e-Gov等の一次資料で確認済み
中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の報告及び検査に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取適法に基づき委託事業者の事務所等に立ち入って帳簿書類その他の物件を検査させることができるのは公正取引委員会に限られ、中小企業庁長官にはその権限はない。
- イ.取適法に基づく立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 公正取引委員会に限るとする点が誤り
取適法(旧下請法)第12条第2項「中小企業庁長官は、中小受託事業者の利益を保護するため特に必要があると認めるときは」一次資料を確認
- イ.正しい
- 取引の公正のための検査 → 捜査に転用しない
取適法(旧下請法)第12条第5項「立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」一次資料を確認
ひっかけ報告徴収・立入検査は公正取引委員会、中小企業庁長官、事業を所管する大臣のそれぞれに権限がある(要件は異なる)。
解説取適法12条は、公正取引委員会(取引を公正にするため必要があると認めるとき、1項)、中小企業庁長官(中小受託事業者の利益を保護するため特に必要があると認めるとき、2項)、事業を所管する大臣(中小企業庁長官の調査に協力するため特に必要があると認めるとき、3項)に、委託事業者・中小受託事業者への報告徴収と、事務所等への立入検査の権限を与える。立ち入る職員は身分証明書を携帯・提示し(4項)、立入検査の権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない(5項)。
補足報告をしない・虚偽の報告をする・検査を拒むなどの行為には、50万円以下の罰金がある(15条)。
問35独占禁止法の刑事罰と法人への罰金e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法の刑事罰に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.3条の規定に違反して私的独占又は不当な取引制限をした者は、5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金に処され、その未遂罪も罰せられる。
- イ.法人の従業者等がその法人の業務に関して89条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても5億円以下の罰金刑が科される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 最も重い違反類型 → 個人にも刑事罰
独占禁止法第89条第1項「五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。一第三条の規定に違反して私的独占又は不当な取引制限をした者」一次資料を確認
独占禁止法第89条第2項「前項の未遂罪は、罰する」一次資料を確認
- イ.正しい
- 個人の罰金の上限より大幅に重い → 企業に抑止を効かせる
独占禁止法第95条第1項第1号「行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、当該各号に定める罰金刑を科する。一第八十九条五億円以下の罰金刑」一次資料を確認
ひっかけ個人は『5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金』、法人は『5億円以下の罰金』。数字の取り違えに注意。
解説独占禁止法89条1項は、3条に違反して私的独占又は不当な取引制限をした者と、8条1号に違反して一定の取引分野における競争を実質的に制限した者を、5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金に処し、2項で未遂罪も罰する。95条1項は両罰規定で、法人の代表者や従業者等がその法人の業務又は財産に関して89条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、法人に5億円以下の罰金刑を科する。
補足法人でない団体の代表者や従業者等が団体の業務又は財産に関して89条の違反行為をしたときも、その団体に5億円以下の罰金刑が科される(95条2項1号)。
問36独占禁止法の目的と合併の制限e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法の目的と合併の制限に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.独占禁止法は、事業者の利益の保護のみを目的とし、一般消費者の利益の確保は目的としていない。
- イ.会社は、合併によって一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、合併をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 1条
独占禁止法第1条「一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする」一次資料を確認
- イ.正しい
- 15条1項1号
独占禁止法第15条第1項第1号「当該合併によつて一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合」一次資料を確認
ひっかけ独占禁止法の目的は、公正かつ自由な競争の促進を通じた、一般消費者の利益の確保と国民経済の民主的で健全な発達の促進である。
解説独占禁止法は、公正かつ自由な競争を促進することにより、一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする(独占禁止法1条)。事業者の利益のみを目的とするアは誤り。会社は、合併によって一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、合併をしてはならない(15条1項1号)。イは正しい。
補足合併は、不公正な取引方法によるものである場合も禁止される(15条1項2号)。
問37合併の事前届出e-Gov等の一次資料で確認済み
合併の事前届出に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.会社は、合併をしようとする場合において、合併会社のうちいずれか一の会社に係る国内売上高合計額が政令で定める金額(二百億円を下回らない範囲内)を超え、かつ、他のいずれか一の会社に係る国内売上高合計額が政令で定める金額(五十億円を下回らない範囲内)を超えるときは、あらかじめ合併に関する計画を公正取引委員会に届け出なければならない。
- イ.合併をしようとするすべての会社が同一の企業結合集団に属する場合であっても、合併に関する計画の事前届出は必要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 15条2項
独占禁止法第15条第2項「いずれか一の会社に係る国内売上高合計額が二百億円を下回らない範囲内において政令で定める金額を超え、かつ、他のいずれか一の会社に係る国内売上高合計額が五十億円を下回らない範囲内において政令で定める金額を超えるときは」一次資料を確認
- イ.誤り
- 15条2項ただし書
独占禁止法第15条第2項ただし書「ただし、すべての合併会社が同一の企業結合集団に属する場合は、この限りでない」一次資料を確認
ひっかけ事前届出が必要かどうかは、売上高の基準と、同一の企業結合集団かどうかで決まる。
解説合併をしようとする会社は、合併会社のうちいずれか一の会社の国内売上高合計額が、二百億円を下回らない範囲内で政令で定める金額を超え、かつ、他のいずれか一の会社の国内売上高合計額が、五十億円を下回らない範囲内で政令で定める金額を超えるときは、あらかじめ計画を公正取引委員会に届け出なければならない(独占禁止法15条2項)。アは正しい。ただし、すべての合併会社が同一の企業結合集団に属する場合は届出が不要である(同項ただし書)。イは誤り。
補足届出の具体的な金額は政令で定められる。条文は「二百億円を下回らない範囲内」「五十億円を下回らない範囲内」で政令に委ねている。
問38事業譲受け等の制限e-Gov等の一次資料で確認済み
事業譲受け等の制限に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.会社は、他の会社の事業の全部又は重要部分の譲受けにより、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、その譲受けをしてはならない。
- イ.会社は、他の会社と事業上の損益全部を共通にする契約の締結により、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、その契約を締結してはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 16条1項1号
独占禁止法第16条第1項第1号「他の会社の事業の全部又は重要部分の譲受け」一次資料を確認
- イ.正しい
- 16条1項5号
独占禁止法第16条第1項第5号「他の会社と事業上の損益全部を共通にする契約の締結」一次資料を確認
ひっかけ規制の対象は事業の譲受けだけではなく、賃借、経営の受任、損益共通契約にも及ぶ。
解説会社は、他の会社の事業の全部または重要部分の譲受け、事業上の固定資産の譲受け、事業の賃借、経営の受任、事業上の損益全部を共通にする契約の締結によって、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合には、その行為をしてはならない(独占禁止法16条1項)。ア・イとも正しい。
補足16条1項は、不公正な取引方法によりこれらの行為をすることも禁止している。
問39取適法の指導・助言と中小企業庁長官の請求e-Gov等の一次資料で確認済み
取適法(旧下請法)における行政機関の権限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.公正取引委員会、中小企業庁長官又は製造委託等に関する取引に係る事業を所管する大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、委託事業者に対し、指導及び助言をすることができる。
- イ.中小企業庁長官は、委託事業者について5条の規定に違反する事実があると認めるときは、自ら委託事業者に対して違反行為の是正を勧告することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 公正取引委員会、中小企業庁長官又は製造委託等に関する取引に係る事業を所管する大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、委託事業者に対し、指導及び助言をすることができる(取適法8条)。
下請法(取適法)第8条「委託事業者に対し、指導及び助言をすることができる」一次資料を確認
- イ.誤り
- 中小企業庁長官は、委託事業者について5条の違反事実があるかどうかを調査し、あると認めるときは、公正取引委員会に対し、この法律の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる(取適法9条)。勧告(10条)をするのは公正取引委員会である。
下請法(取適法)第9条「公正取引委員会に対し、この法律の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる」一次資料を確認
ひっかけ中小企業の保護が目的の法律なので、中小企業庁長官が自ら勧告まで行える、と考えるとイを正しいとしやすい。中小企業庁長官は、違反の事実があると認めるときに、公正取引委員会に対し適当な措置を求める立場にある。
解説公正取引委員会、中小企業庁長官又は所管大臣は、必要があると認めるときは、委託事業者に対し指導及び助言をすることができる(取適法8条)。中小企業庁長官は、委託事業者について5条の違反事実があると認めるときは、公正取引委員会に対し、適当な措置をとるべきことを求めることができる(9条)。アは正しく、イは誤り。
補足公正取引委員会は、委託事業者が5条に違反しているときは、勧告をすることができる(10条)。
問40取適法の報告拒否等の罰金額と行政機関相互の情報提供e-Gov等の一次資料で確認済み
取適法(旧下請法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.報告をせず若しくは虚偽の報告をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、100万円以下の罰金に処せられる。
- イ.公正取引委員会、中小企業庁長官及び製造委託等に関する取引に係る事業を所管する大臣は、この法律の施行に必要な限度で、委託事業者又は中小受託事業者に関する一定の情報を相互に提供することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 12条1項から3項までの報告をせず、虚偽の報告をし、又は検査を拒み、妨げ、忌避した者は、50万円以下の罰金に処せられる(取適法15条)。金額は100万円ではなく50万円である。
- イ.正しい
- 公正取引委員会、中小企業庁長官及び所管大臣は、この法律の施行に必要な限度で、取引を公正にし又は中小受託事業者の利益を保護するため特に必要であると認められる情報を、相互に提供できる(取適法13条1項)。
下請法(取適法)第13条第1項「この法律の施行に必要な限度で、委託事業者又は中小受託事業者に関する情報であつて」一次資料を確認
ひっかけ罰則の金額は、独占禁止法や他の経済法の罰金額と混同しやすい。取適法で報告拒否・虚偽報告・検査拒否に科されるのは50万円以下の罰金である。イは、情報の提供が複数の行政機関の間で相互にできる点を押さえる。
解説12条1項から3項までの報告をせず、虚偽の報告をし、又は検査を拒み、妨げ、忌避した者は、50万円以下の罰金に処せられる(取適法15条)。公正取引委員会、中小企業庁長官及び所管大臣は、必要な限度で、委託事業者又は中小受託事業者に関する情報を相互に提供できる(13条1項)。アは誤り、イは正しい。
補足公正取引委員会は、必要な限度で、関係行政機関の長に対し、情報の提供その他必要な協力を求めることができる(13条2項)。
問41独占禁止法違反の報告(申告)と公正取引委員会の通知e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法違反の疑いがある事実の報告(申告)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.何人も、独占禁止法の規定に違反する事実があると思料するときは、公正取引委員会に対し、その事実を報告し、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
- イ.書面で具体的な事実を摘示して報告がされた事件について、公正取引委員会が適当な措置をとり、又は措置をとらないこととしたときは、速やかに、その旨を報告をした者に通知しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 何人も、独占禁止法の規定に違反する事実があると思料するときは、公正取引委員会に対し、その事実を報告し、適当な措置をとるべきことを求めることができる(独占禁止法45条1項)。被害を受けた者に限られない。
独占禁止法第45条第1項「何人も、この法律の規定に違反する事実があると思料するときは、公正取引委員会に対し、その事実を報告し、適当な措置をとるべきことを求めることができる」一次資料を確認
- イ.正しい
- 書面で具体的な事実を摘示してされた報告について、公正取引委員会が適当な措置をとり、又は措置をとらないこととしたときは、速やかに、その旨を報告した者に通知する必要がある(独占禁止法45条3項)。
独占禁止法第45条第3項「適当な措置をとり、又は措置をとらないこととしたときは、公正取引委員会は、速やかに、その旨を当該報告をした者に通知しなければならない」一次資料を確認
ひっかけ独占禁止法違反を報告できるのは、被害を受けた事業者に限られる、と考えるとアを誤りとしやすい。条文は「何人も」と定めている。イは、通知の義務が生ずるのが、書面で具体的な事実を摘示して報告した場合である点を押さえる。
解説何人も、独占禁止法の規定に違反する事実があると思料するときは、公正取引委員会に対し、その事実を報告し、適当な措置をとるべきことを求めることができる(独占禁止法45条1項)。報告があったときは、公正取引委員会は事件について必要な調査をしなければならない(同条2項)。書面で具体的な事実を摘示した報告について、措置をとり又はとらないこととしたときは、報告者にその旨を通知しなければならない(同条3項)。ア・イとも正しい。
補足公正取引委員会は、違反する事実などがあると思料するときは、職権をもって適当な措置をとることができる(45条4項)。
問42銀行業・保険業を営む会社の議決権保有の制限(5%と10%)e-Gov等の一次資料で確認済み
独占禁止法における銀行業又は保険業を営む会社の議決権の保有の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.銀行業を営む会社は、他の国内の会社の議決権を、その総株主の議決権の10%を超えて有することとなる場合には、原則として、その議決権を取得し、又は保有してはならない。
- イ.保険業を営む会社は、他の国内の会社の議決権を、その総株主の議決権の5%を超えて有することとなる場合には、原則として、その議決権を取得し、又は保有してはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 銀行業を営む会社は、他の国内の会社の議決権を総株主の議決権の5%を超えて取得し、又は保有してはならない(独占禁止法11条1項)。保険業を営む会社の基準は10%である。
独占禁止法第11条第1項「銀行業又は保険業を営む会社は、他の国内の会社の議決権をその総株主の議決権の百分の五」一次資料を確認
- イ.誤り
- 保険業を営む会社の他の国内の会社に対する議決権保有の上限は、総株主の議決権の10%である(独占禁止法11条1項)。銀行業を営む会社は5%である。
独占禁止法第11条第1項「(保険業を営む会社にあつては、百分の十」一次資料を確認
ひっかけ銀行業と保険業は同じ基準だと考えたり、数字を取り違えたりして、ア・イのどちらかを正しいとしやすい。基準は、銀行業が5%、保険業が10%である。
解説銀行業又は保険業を営む会社は、他の国内の会社の議決権を総株主の議決権の5%(保険業を営む会社は10%)を超えて有することとなる場合には、公正取引委員会の認可を受けた場合などを除き、その議決権を取得し、又は保有してはならない(独占禁止法11条1項)。ア・イとも誤り。
補足担保権の行使又は代物弁済の受領により取得する場合などは、11条1項の制限の例外とされている(同項各号)。