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独占禁止法・第3

企業間取引にかかわる法規制の問題(10問)

論点 6目安 約20組合せ 10
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この章で扱う論点6論点

取適法5私的独占の意義と不当な取引制限の禁止不公正な取引方法の禁止と事業者団体の規制独占禁止法上の基本的な禁止行為私的独占・不当な取引制限の要件事業者団体の禁止行為と私的独占

各選択肢に根拠条文(e-Gov法令データ照合済み)と、正誤の理由・覚え方のコツをつけています。

問題と解説を読む10

通読・復習用に、この章の全問題と解説を掲載しています。1問ずつ解きながら進めたい場合は「この章を解く」からどうぞ。

1私的独占の意義と不当な取引制限の禁止

独占禁止法上の私的独占及び不当な取引制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 私的独占とは、事業者が他の事業者の事業活動を排除し、又は支配することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。
  • 不当な取引制限(いわゆるカルテル)として複数の事業者が共同して対価を決定する行為は、独占禁止法上は禁止されておらず、公正取引委員会の許可を受ければ自由に行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
他の事業者の事業活動の排除・支配 → 競争の実質的制限(根拠:独占禁止法第2条第5項
誤り
事業者は私的独占・不当な取引制限をしてはならない(根拠:独占禁止法第3条

カルテルを『許可を受ければできる』と引っかけやすい

私的独占・不当な取引制限は3条で禁止。私的独占=排除型・支配型で競争を実質的に制限

2不公正な取引方法の禁止と事業者団体の規制

独占禁止法上の規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不公正な取引方法を用いることは、独占禁止法上は当然には禁止されておらず、景品表示法に違反しない限り自由に行うことができる。
  • 事業者団体は、一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる行為をしてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
事業者は不公正な取引方法を用いてはならない(根拠:独占禁止法第19条
正しい
事業者団体は競争を実質的に制限する行為をしてはならない(根拠:独占禁止法第8条

不公正な取引方法を『景表法だけの問題』と取り違えやすい

不公正な取引方法は独禁法19条で禁止。事業者団体の競争制限行為は8条で禁止

3独占禁止法上の基本的な禁止行為

独占禁止法上の事業者に対する禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない。
  • 事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
事業者は私的独占・不当な取引制限をしてはならない(根拠:独占禁止法第3条
正しい
事業者は不公正な取引方法を用いてはならない(根拠:独占禁止法第19条

3条(私的独占・不当な取引制限)と19条(不公正な取引方法)の条文を取り違えやすい

独禁法の三本柱=私的独占・不当な取引制限(3条)と不公正な取引方法(19条)

4私的独占・不当な取引制限の要件

独占禁止法上の私的独占及び不当な取引制限の要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 私的独占は、単独の事業者による行為に限られ、他の事業者と結合し、又は通謀して行われる場合は私的独占に含まれない。
  • 不当な取引制限が成立するためには、当該行為が公共の利益に反して一定の取引分野における競争を実質的に制限することを要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
単独でも結合・通謀でも私的独占は成立し得る(根拠:独占禁止法第2条第5項
誤り
公共の利益に反する競争の実質的制限が必要 → 『要しない』は誤り(根拠:独占禁止法第2条第6項

私的独占を『単独行為に限る』、競争の実質的制限を『要件でない』と引っかけやすい

私的独占は単独・結合・通謀を問わない。競争の実質的制限(公共の利益に反して)は共通の要件

5事業者団体の禁止行為と私的独占

独占禁止法上の事業者団体及び私的独占に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 事業者団体は、構成事業者に不公正な取引方法に該当する行為をさせるようにしてはならない。
  • 私的独占は、競争を実質的に制限する場合であっても、結果として価格を引き下げる効果がある限り、独占禁止法上は問題とならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
事業者団体は構成事業者に不公正な取引方法をさせてはならない(根拠:独占禁止法第8条
誤り
私的独占は3条で禁止 → 価格引下げで適法化されない(根拠:独占禁止法第3条

私的独占を『価格が下がるなら問題なし』と引っかけやすい

事業者団体規制は構成事業者への不公正な取引方法の教唆も含む。私的独占は価格効果を問わず禁止

6取適法(旧下請法)の支払期日と受領拒否の禁止

中小受託取引適正化法(取適法。令和8年1月施行の改正で旧下請法から改称)上の委託事業者の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 委託事業者は、製造委託等代金の支払期日を、中小受託事業者の給付を受領した日から起算して60日の期間内において、かつ、できる限り短い期間内において定めなければならない。
  • 委託事業者は、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がない場合であっても、自由に中小受託事業者の給付の受領を拒むことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
給付を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内(根拠:取適法(旧下請法)第3条
誤り
中小受託事業者の責めに帰すべき理由なき受領拒否は禁止(根拠:取適法(旧下請法)第5条第1項第1号

受領拒否を『自由にできる』と引っかけやすい

支払期日は給付受領日から60日以内(取適法3条)。帰責理由なき受領拒否は禁止(5条)

7取適法(旧下請法)の代金減額の禁止と買いたたきの禁止

中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の委託事業者の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 委託事業者は、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、製造委託等代金の額を減ずる行為をしてはならない。
  • 委託事業者は、中小受託事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い製造委託等代金の額を不当に定める行為(買いたたき)をしてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
中小受託事業者の責めに帰すべき理由なき代金減額は禁止(根拠:取適法(旧下請法)第5条第1項第3号
正しい
通常の対価に比し著しく低い代金を不当に定める買いたたきは禁止(根拠:取適法(旧下請法)第5条第1項第5号

減額・買いたたきのいずれかを見落としやすい

減額の禁止(5条1項3号)・買いたたきの禁止(5条1項5号)は委託事業者の代表的な禁止行為

8取適法(旧下請法)の支払遅延の禁止と書面等による明示義務

中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 委託事業者は、製造委託等代金をその支払期日の経過後になお支払わない行為も、特に禁止されていない。
  • 委託事業者は、中小受託事業者に対し製造委託等をした場合は、直ちに、給付の内容、製造委託等代金の額、支払期日及び支払方法その他の事項を、書面又は電磁的方法により中小受託事業者に明示しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
支払期日経過後なお支払わない行為は禁止 → 『禁止なし』は誤り(根拠:取適法(旧下請法)第5条第1項第2号
正しい
製造委託等をしたら直ちに所定事項を書面・電磁的方法で明示(根拠:取適法(旧下請法)第4条

支払遅延を『禁止されていない』と引っかけやすい

支払遅延の禁止(5条1項2号)と、給付内容・代金等の明示義務(4条)。明示は書面のほか電磁的方法も可

9取適法(旧下請法)の返品の禁止と報復措置の禁止

中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)上の委託事業者の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 委託事業者は、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がない場合であっても、給付を受領した後にその給付に係る物を中小受託事業者に引き取らせる(返品する)ことができる。
  • 委託事業者は、中小受託事業者が違反事実を公正取引委員会等に知らせたことを理由として、取引の数量を減じ、又は取引を停止するなど不利益な取扱いをすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
帰責理由なく受領後に給付物を引き取らせる返品は禁止(根拠:取適法(旧下請法)第5条第1項第4号
誤り
公取委等への通報を理由とする取引削減・停止等の報復は禁止(根拠:取適法(旧下請法)第5条第1項第7号

返品・報復措置を『できる』と引っかけやすい

帰責理由なき返品(5条1項4号)も、通報を理由とする報復措置(5条1項7号)も禁止

10取適法(旧下請法)の遅延利息と支払期日の上限

中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 委託事業者は、製造委託等代金を支払期日までに支払わなかったときは、中小受託事業者に対し、給付を受領した日から起算して60日を経過した日から支払をする日までの期間について、遅延利息を支払わなければならない。
  • 製造委託等代金の支払期日は、中小受託事業者の給付を受領した日から起算して90日以内であれば、自由に定めることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
代金未払い → 給付受領日から60日経過後の期間に遅延利息(根拠:取適法(旧下請法)第6条第1項
誤り
支払期日は受領日から60日以内 → 『90日以内』は誤り(根拠:取適法(旧下請法)第3条

支払期日の上限を『90日』と誤りやすい(正しくは60日)

支払期日は受領日から60日以内(3条)。支払遅延には受領日から60日経過後の遅延利息(6条)

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