問1製造物責任法(製造物の定義)
製造物責任法(PL法)の対象に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造物責任法における「製造物」とは、製造又は加工された動産をいう。
- イ.欠陥のある建物(不動産)そのものも、製造物責任法上の「製造物」として、同法が直接適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- PL法2条1項の定義どおり → 正しい
製造物責任法第2条第1項「「製造物」とは、製造又は加工された動産をいう。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 製造物は動産に限られる → 不動産は対象外
製造物責任法第2条第1項「「製造物」とは、製造又は加工された動産をいう。」e-Gov原文
ひっかけPL法が拾うのは『製造・加工された動産』の欠陥。建物そのものは不動産なので、ここには入りません。
解説製造物責任法(PL法)の出発点は『製造物』の定義にある。2条1項は製造物を『製造又は加工された動産』と定め、工業製品・加工食品・家電などが対象になる。逆に、製造も加工もされていない未加工の農水産物や、土地・建物といった不動産そのものは含まれない。アはこの定義をそのまま述べたもので正しい。イは『建物(不動産)にもPL法が直接適用される』とするが、建物そのものは不動産で対象外だから誤り(建物に組み込まれた動産部品の欠陥が問題になる余地は別)。欠陥住宅の被害は、PL法ではなく請負契約上の責任などで処理される。
補足逆に、未加工の農水産物でも乾燥・加熱・味付け等の『加工』を経れば加工食品として製造物に含まれる。『製造又は加工された』動産かどうかが分かれ目になる(2条1項)。
問2製造物責任(無過失責任・拡大損害)
製造物責任法に基づく製造業者等の責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造業者等は、引き渡した製造物の欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
- イ.製造物の欠陥による損害が、その欠陥のある製造物自体についてのみ生じた場合(拡大損害が生じていない場合)には、製造物責任は生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 3条本文どおり欠陥を要件とする無過失責任 → 正しい
製造物責任法第3条「その引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 3条ただし書どおり拡大損害がなければ対象外 → 正しい
製造物責任法第3条ただし書「その損害が当該製造物についてのみ生じたときは、この限りでない。」e-Gov原文
ひっかけ製品が壊れただけ(拡大損害なし)はPL法の外。3条ただし書がそこを切り分けます。
解説3条は、製造業者等が、引き渡した製造物の欠陥により他人の生命・身体・財産を侵害したとき、生じた損害を賠償する責任を負うと定める。要件は製造業者の『過失』ではなく製造物の『欠陥』であり、被害者は落ち度の立証なしに、欠陥・損害・因果関係を示せば足りる(無過失責任)。これがアで、条文どおり正しい。もう一つの軸が責任の範囲で、損害がその欠陥製造物自体についてのみ生じたとき(買った製品が壊れただけ)は、同条ただし書によりPL責任は生じず、売買契約上の契約不適合責任などで処理される。イはこのただし書を述べたもので正しい。製品自体の損害だけでは足りず、人や他の財産への被害という拡大損害があって初めてPL法が動く。
補足この3条の損害賠償請求権は、損害と賠償義務者を知った時から3年(生命・身体の侵害なら5年)、引渡し時から10年で時効消滅する(5条)。
問3製造物責任法(免責事由)
製造物責任法の免責事由に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造業者等は、製造物の欠陥について自己に過失がなかったことを証明しさえすれば、当然に製造物責任を免れる。
- イ.製造業者等は、製造物を引き渡した時の科学又は技術に関する知見によっては、その欠陥があることを認識することができなかったことを証明したときは、賠償責任を免れる(開発危険の抗弁)。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 免責は4条各号の証明に限られる → 無過失証明では免れない
製造物責任法第4条「次の各号に掲げる事項を証明したときは、同条に規定する賠償の責めに任じない。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 4条1号の開発危険の抗弁どおり → 正しい
製造物責任法第4条第1号「当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと。」e-Gov原文
ひっかけ『気をつけていた=免責』は通りません。免責は4条が並べた事由を証明できたときだけです。
解説無過失責任である以上、製造業者が『注意を尽くした・過失はなかった』と証明しても、それだけでは責任を免れない。免責が認められるのは、4条が定める限定的な事由を製造業者が証明したときに限られる。代表が開発危険の抗弁(4条1号)で、製造物を引き渡した時点の科学・技術の知見によっても欠陥を認識できなかったことを証明すれば免責される。引渡し時点で誰にも予見不可能だった危険まで賠償させるのは酷だ、という趣旨である。アは『無過失の証明で当然免責』とするが、無過失責任の仕組み上それでは免責されないので誤り。イは開発危険の抗弁そのもので正しい。
補足4条の免責事由はもう一つあり、2号は、部品・原材料の製造業者が、欠陥が専ら完成品メーカーの設計指示によって生じ自らに過失がないことを証明した場合の抗弁を定める。
問4消費者契約法(不実告知による取消し)
消費者契約法に基づく取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者が勧誘に際して重要事項について事実と異なることを告げ(不実告知)、消費者がそれを事実と誤認して契約した場合でも、消費者は契約を取り消すことはできず、損害賠償を請求できるにとどまる。
- イ.消費者契約法の規定による消費者契約の意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 4条1項で取消しが認められる → 『取消し不可』は誤り
消費者契約法第4条第1項「これを取り消すことができる。」e-Gov原文
消費者契約法第4条第1項第1号「重要事項について事実と異なることを告げること。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 4条6項どおり → 正しい
消費者契約法第4条第6項「善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。」e-Gov原文
ひっかけだまされた契約は『賠償』ではなく、まず『取消し』で解く。これが消費者契約法の骨格です。
解説消費者契約法の中心は、意思表示の取消しにある。事業者が勧誘の際に重要事項について事実と異なることを告げ(不実告知)、消費者がそれを事実と誤認して契約した場合、消費者はその申込み・承諾の意思表示を取り消すことができる(4条1項1号)。断定的判断の提供や不利益事実の不告知、退去妨害などの困惑類型でも取消しが認められる。アは『取消しできず賠償のみ』とするが、4条1項に反し誤り。一方この取消しは無制限ではなく、善意でかつ過失がない第三者には対抗することができない(4条6項)。取消し前に現れた、事情を知らない第三者の取引の安全を守るためである。イは4条6項どおりで正しい。
補足取消権には期間の制限があり、追認できる時から1年、契約締結時から5年で時効消滅する(7条1項)。
問5消費者契約法(不当条項の無効)
消費者契約法による契約条項の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する消費者契約の条項であっても、消費者がその条項に合意していれば有効である。
- イ.民法等の任意規定に比べて消費者の利益を一方的に害する条項について、消費者契約法には、これを無効とする規定は設けられていない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 8条1項1号で無効 → 合意があっても無効
消費者契約法第8条第1項「次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。」e-Gov原文
消費者契約法第8条第1項第1号「事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し」e-Gov原文
- イ.誤り
- 10条が一方的不利益条項を無効としている → 記述は誤り
消費者契約法第10条「消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。」e-Gov原文
ひっかけ合意したから有効、とは限りません。8条と10条が、合意の力に歯止めをかけます。
解説消費者契約法は、消費者にとって不当な契約条項の効力を制限する。代表が、事業者の債務不履行による損害賠償責任の全部を免除する条項で、これは消費者がいったん合意していても無効になる(8条1項1号。一部免除でも故意・重過失によるものは無効)。アは『合意があれば有効』とするが、8条1項に反し誤り。さらに、個別の禁止条項に当たらなくても、任意規定の適用による場合に比べて消費者の権利を制限し義務を加重する条項で、信義則(民法1条2項)に反して消費者の利益を一方的に害するものは無効とする受け皿規定が置かれている(10条)。イは『一方的に害する条項を無効とする規定はない』とするが、10条が存在するため誤り。よって両方誤りで『アー誤、イー誤』。
補足解約金の定めも、解除に伴い事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える部分は無効になる(9条1項1号)。
問6特定商取引法(訪問販売のクーリング・オフ)
訪問販売におけるクーリング・オフに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.訪問販売で契約の申込みをした者は、法定の書面を受領した日から起算して8日を経過するまでは、書面又は電磁的記録により、その申込みの撤回又は契約の解除(クーリング・オフ)をすることができる。
- イ.クーリング・オフによる申込みの撤回等があった場合、販売業者は、その撤回等に伴う損害賠償又は違約金の支払を購入者に請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 特商法9条1項どおり8日間のクーリング・オフ → 正しい
特定商取引に関する法律第9条第1項「その売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回又はその売買契約若しくは役務提供契約の解除」e-Gov原文
特定商取引に関する法律第9条第1項「から起算して八日を経過した場合」e-Gov原文
- イ.誤り
- 9条3項で損害賠償・違約金の請求不可 → 記述は誤り
特定商取引に関する法律第9条第3項「その申込みの撤回等に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない。」e-Gov原文
ひっかけ一方的にやめても違約金は取られない。それがクーリング・オフの効果です。
解説特定商取引法のクーリング・オフは、訪問販売など不意打ち的でトラブルが起きやすい取引から消費者を守る。訪問販売では、消費者が法定の書面を受領した日から起算して8日を経過するまでは、書面又は電磁的記録により、申込みの撤回や契約の解除を無条件で行える(9条1項。法定書面が交付されないと8日の起算が始まらない)。アはこのとおりで正しい。そして撤回等があっても、販売業者はそれに伴う損害賠償や違約金の支払を消費者に請求できない(9条3項)。冷静に考え直す時間を消費者に保障する制度だからである。イは『撤回に伴う違約金を請求できる』とするが、9条3項に反し誤り。
補足既に商品が引き渡されていても、訪問販売ではその引取り・返還の費用は販売業者の負担となる(9条4項)。
問7製造物責任法(消滅時効)
製造物責任に基づく損害賠償請求権の期間制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造物責任に基づく損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。
- イ.製造物責任に基づく損害賠償請求権は、製造業者等が製造物を引き渡した時から20年を経過したときに時効によって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 5条1項1号どおり → 正しい
製造物責任法第5条第1項第1号「被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知った時から三年間行使しないとき。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 5条1項2号は引渡しから10年 → 20年は誤り
製造物責任法第5条第1項第2号「その製造業者等が当該製造物を引き渡した時から十年を経過したとき。」e-Gov原文
ひっかけPL法の客観的期間は引渡しから10年。20年は民法の不法行為の数字で、PL法には出てこない。
解説製造物責任に基づく損害賠償請求権は、二つの期間制限のどちらかに達すると時効で消滅する。被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知った時から3年(製造物責任法5条1項1号。人の生命又は身体を侵害した場合はこの期間が5年に延びる。同条2項)、又は製造業者等がその製造物を引き渡した時から10年を経過したとき(同項2号)である。後者の起算点は被害発生ではなく引渡しに置かれており、出回ってから長期間が経った製品の欠陥を無限に追及させない狙いがある。アは『知った時から3年』で1号どおりに正しい。イは引渡しからの期間を20年とするが、2号は10年なので誤り。20年は民法の不法行為(724条2号)の数字であって、PL法の客観的期間ではない。
補足10年の起算点は製造物を引き渡した時。ただし体内に蓄積して健康を害する物質や、潜伏期間を経て症状が現れる損害は、損害が生じた時から10年を数える(製造物責任法5条3項)。
問8消費者契約法(消費者・事業者の定義)
消費者契約法上の用語の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約法における「消費者」とは、個人(事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く。)をいう。
- イ.法人は、消費者契約法における「事業者」に含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- イ.正しい
- 2条2項の定義どおり → 正しい
消費者契約法第2条第2項「「事業者」とは、法人その他の団体」e-Gov原文
ひっかけ個人なら常に消費者ではない。事業のために契約する個人(個人事業主の仕入れ等)は消費者から外れる。
解説消費者契約法でいう『消費者』は個人を指すが、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合はそこから除かれる(消費者契約法2条1項)。一般の個人が私生活のためにする契約は保護対象になる一方、個人事業主が事業の仕入れのためにする契約などは消費者契約に当たらない。『事業者』は、法人その他の団体に加え、事業として又は事業のために契約の当事者となる個人をいう(同条2項)から、法人は当然に事業者である。アは2条1項の定義、イは2条2項に法人が含まれることのとおりで、いずれも正しい。同じ個人でも契約の目的によって消費者か事業者かが分かれるところに、この定義の特徴がある。
補足個人でも事業のために当事者となれば『事業者』側に立つ(2条2項)ので、消費者契約法の保護は及ばない。
問9消費者契約法(困惑による取消し)
消費者契約法に基づく困惑による取消しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約法では、事実と異なる説明(不実告知)による誤認の場合にしか取消しは認められず、消費者を困惑させる行為による取消しは認められていない。
- イ.事業者が、消費者がその住居からの退去を求めたにもかかわらず退去せず、これにより消費者が困惑して契約した場合、消費者はその意思表示を取り消すことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 4条3項で困惑類型でも取消し可 → 記述は誤り
消費者契約法第4条第3項「困惑し、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 4条3項1号の不退去類型どおり → 正しい
消費者契約法第4条第3項第1号「その住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないこと。」e-Gov原文
ひっかけ取消しは誤認だけではない。不退去・退去妨害といった困惑でも消費者は取り消せる(4条3項)。
解説消費者契約法の取消事由は、誤認類型と困惑類型に分かれる。誤認類型は不実告知・断定的判断の提供・不利益事実の不告知による誤認の場合(4条1項・2項)。困惑類型は、事業者の一定の行為で消費者が困惑して契約した場合で(4条3項)、代表が、退去を求められたのに居座る不退去(同項1号)と、消費者が帰る意思を示したのに帰さない退去妨害(同項2号)である。アは『誤認の場合にしか取消しは認められず困惑では認められない』とするが、4条3項が困惑類型の取消しを認めているため誤り。イは不退去の困惑類型そのもので、1号どおりに正しい。だまされた場合に限らず、強引な勧誘で困惑させられた場合も取消しの射程に入る。
補足不退去が4条3項1号、消費者を帰さない退去妨害が2号で、いずれも困惑類型の取消事由になる。
問10消費者契約法(損害賠償額の予定条項)
消費者契約における損害賠償額の予定条項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定する条項は、その額が平均的な損害の額を超える場合であっても、当事者が合意していれば全額が有効である。
- イ.消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項について、消費者契約法には、その額を制限する規定は存在しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 9条1号で平均的損害を超える部分は無効 → 全額有効は誤り
消費者契約法第9条第1号「平均的な損害の額を超えるもの」e-Gov原文
消費者契約法第9条「次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 9条が損害賠償額の予定を制限している → 記述は誤り
消費者契約法第9条「次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。」e-Gov原文
ひっかけ違約金は合意しても青天井ではない。平均的な損害の額を超える部分は無効になる(9条1号)。
解説消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項は、それらを合算した額が、当該事業者に同種の契約で生ずべき平均的な損害の額を超えるとき、その超える部分が無効になる(消費者契約法9条1号)。だから合意の有無にかかわらず、平均的な損害を超える違約金は全額が有効にはならない。アは『平均的損害を超えても合意があれば全額有効』とする点で9条1号に反し誤り。イは『額を制限する規定はない』とするが、まさに9条がその制限を置いているため誤り。両方誤りで『アー誤、イー誤』。違約金の上限は当事者の合意ではなく、平均的な損害の額という客観的な物差しで決まる。
補足支払遅滞の遅延損害金についても、年14.6パーセントを超える部分が無効とされる(9条2号)。
問11独占禁止法(私的独占・不当な取引制限の禁止)
独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)が禁止する行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者は、私的独占又は不当な取引制限(いわゆるカルテル)をしてはならない。
- イ.独占禁止法は私的独占と不当な取引制限を禁止しているが、不公正な取引方法については特に禁止する規定を置いていない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 独禁法3条どおり → 正しい
独占禁止法第3条「事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 独禁法19条が不公正な取引方法を禁止 → 規制対象外は誤り
独占禁止法第19条「事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない」e-Gov原文
ひっかけ独禁法の禁止行為は『3条の2類型』だけではありません。19条の不公正な取引方法を忘れると引っかかります。
解説独占禁止法が禁止する行為は、おおまかに『私的独占』『不当な取引制限(カルテル・入札談合など)』『不公正な取引方法』の3類型に整理できる。前2つは3条が『事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない』と定め、アはこれをそのまま述べたもので正しい。残る不公正な取引方法は別の条文、すなわち19条が『事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない』と定めている。イは『不公正な取引方法には禁止規定がない』とするが、19条という明確な禁止規定があるので誤り。3条と19条をセットで押さえると、独禁法の禁止行為の全体像がつかめる。
補足不公正な取引方法の具体的な中身(不当廉売・抱き合わせ販売・優越的地位の濫用など)は2条9項と公正取引委員会の指定で定まる。
問12独占禁止法(不公正な取引方法の禁止)
独占禁止法が定める不公正な取引方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。
- イ.独占禁止法は、私的独占や不当な取引制限とともに不公正な取引方法を禁止することなどにより、公正かつ自由な競争を促進することを目的の一つとしている。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 独禁法19条どおり → 正しい
独占禁止法第19条「事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 独禁法1条の目的規定どおり → 正しい
独占禁止法第1条「私的独占、不当な取引制限及び不公正な取引方法を禁止し」e-Gov原文
ひっかけ不公正な取引方法は19条が真正面から禁止しています。私的独占(3条)と別条である点に注意。
解説独占禁止法は、私的独占(3条)・不当な取引制限(3条)・不公正な取引方法(19条)という3類型を禁止する。アの『事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない』は19条の条文そのままで正しい。イは1条の目的規定で、これら3類型を禁止することなどにより公正かつ自由な競争を促進し、一般消費者の利益を確保することを目的とすると定めており正しい。つまり不公正な取引方法の禁止は、独禁法の目的を実現するための柱の一つとして位置づけられている。具体的な行為類型は2条9項と公正取引委員会の告示で示される。
補足不公正な取引方法の具体的な類型(不当廉売・抱き合わせ販売・優越的地位の濫用など)は2条9項と公正取引委員会の指定で定まる。
問13景品表示法(優良誤認表示)
景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)が禁止する優良誤認表示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.ある表示が優良誤認表示に当たるか否かは、商品の品質等が実際のものよりも著しく優良であると示す表示かどうかではなく、事業者に消費者をだます故意があったか否かによって判断される。
- イ.商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示は、優良誤認表示として景品表示法上禁止される場合がある。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 5条1号の基準は表示が著しく優良かどうか → 故意基準は誤り
景品表示法第5条第1号「実際のものよりも著しく優良であると示し」e-Gov原文
- イ.正しい
- 5条1号どおり優良誤認表示は禁止されうる → 正しい
ひっかけ優良誤認かどうかは『表示が実際より著しく優良か』で決まります。だます気があったかは問いません。
解説景品表示法5条は不当な表示を禁止し、その1号が優良誤認表示を定める。具体的には、商品・役務の品質や規格その他の内容について、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると示す表示などで、不当に顧客を誘引し一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあるものを禁じる。ポイントは判断基準で、事業者に『だます故意』があったかではなく、表示それ自体が実際より著しく優良かどうかで判断される。だからアは故意基準とする点で誤り、イは優良誤認表示の定義どおりで正しい。なお違反に対する措置命令には故意・過失は要件とされない。
補足価格その他の取引条件について実際より著しく有利と誤認させる表示は、もう一つの不当表示である有利誤認表示(5条2号)として禁止される。
問14景品表示法(有利誤認表示)
景品表示法が禁止する有利誤認表示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.有利誤認表示として問題となるのは商品の品質・規格などの内容に関する表示に限られ、価格その他の取引条件に関する表示は景品表示法の規制対象に含まれない。
- イ.景品表示法は、一般消費者が現実に誤認して商品を購入し損害が発生した場合に限り適用され、誤認されるおそれがあるだけでは不当表示に当たらない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 5条2号は価格その他の取引条件を対象とする → 対象外は誤り
景品表示法第5条第2号「商品又は役務の価格その他の取引条件について」e-Gov原文
- イ.誤り
- 5条は阻害の『おそれ』で足りる → 現実の損害要件は誤り
景品表示法第5条第2号「選択を阻害するおそれがあると認められるもの」e-Gov原文
ひっかけ有利誤認は『価格・取引条件』の表示が対象。さらに現実の損害は要りません。
解説景品表示法5条2号は有利誤認表示を禁止する。対象は商品・役務の『価格その他の取引条件』であり、実際のものや競争事業者のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示で、自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあるものをいう。アは『取引条件の表示は対象外』とするが、5条2号がまさに取引条件を対象としているので誤り。またイは『現実に誤認して損害が出た場合に限る』とするが、条文は阻害の『おそれ』があれば足りるとしており、現実の損害発生を要件としていないので誤り。価格を実際より安く見せる二重価格表示などが典型例である。
補足二重価格表示のように、実際より大幅に値引きされたかのように見せる価格表示は、有利誤認表示の典型例とされる。
問15景品表示法(措置命令・景品類の制限)
景品表示法に基づく行政上の規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.内閣総理大臣は、不当な表示の禁止に違反する行為があるときは、当該事業者に対し、その行為の差止めその他必要な事項を命ずることができる。
- イ.景品表示法には過大な景品類の提供を規制する規定はなく、同法が規制するのは不当な表示のみである。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 7条1項の措置命令どおり → 正しい
景品表示法第7条第1項「その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項」e-Gov原文
- イ.誤り
- 4条が景品類の制限・禁止を定める → 規定なしは誤り
景品表示法第4条「景品類の提供に関する事項を制限し、又は景品類の提供を禁止することができる」e-Gov原文
ひっかけ景表法の名前は『景品類』と『表示』の両方。表示だけの法律だと思うとイで転びます。
解説景品表示法は、その名称(不当景品類及び不当表示防止法)が示すとおり、『過大な景品類の提供』と『不当な表示』の両方を規制する。前者について4条は、内閣総理大臣が景品類の価額の最高額や提供方法などを制限し、又は景品類の提供を禁止できると定める。後者の表示規制(5条)に違反する行為があるときは、7条1項により、内閣総理大臣がその行為の差止めなど必要な事項を命ずる措置命令を出せる。アは7条の措置命令の説明として正しい。イは『景品類の規制規定はない』とするが、4条という明確な規定があるので誤り。表示規制だけでなく景品規制も柱である点を押さえたい。
補足措置命令は内閣総理大臣の権限とされるが、景品表示法の事務は消費者庁が所管し、運用上は消費者庁長官に委任されている。
問16製造物責任法上の製造物
製造物責任法上の製造物に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造物責任法上の製造物とは、製造又は加工された動産をいう。
- イ.製造物責任法上の製造物には、未加工の土地も当然に含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり
製造物責任法第2条第1項「製造又は加工された動産をいう」e-Gov原文
- イ.誤り
- 要件・効果のすり替え
製造物責任法第2条第1項「製造又は加工された動産をいう」e-Gov原文
ひっかけ何でも製造物責任の対象になる、と考えるとイを取り違える。対象は製造・加工された動産で、未加工の土地や農産物は含まない。
解説製造物責任法上の製造物とは、製造又は加工された動産をいう(製造物責任法2条1項)。アはこのとおりで正しい。イは未加工の土地も当然に含むとするが、製造物は『製造又は加工された動産』に限られ、不動産である土地は含まれないため誤り。人の手が加わって製造・加工された動産であることが要件で、未加工の農産物などは原則として対象外である。何が『製造物』に当たるかがPL法の適用の出発点になる。
補足製造物責任(PL責任)は、製造物の欠陥により生命・身体・財産に損害が生じた場合に、製造業者等が過失の有無を問わず負う無過失責任である(3条)。
問17製造物責任の免責事由
製造物責任の免責事由に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造業者等は、引渡時の科学又は技術の知見では欠陥を認識できなかったことを証明したとき、免責されることがある。
- イ.製造業者等は、欠陥を認識できなかったことを証明しても一切免責されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり
製造物責任法第4条第1号「科学又は技術に関する知見によっては」e-Gov原文
- イ.誤り
- 要件・効果のすり替え
製造物責任法第4条第1号「科学又は技術に関する知見によっては」e-Gov原文
ひっかけ製造物責任は無過失責任だから絶対に免責されない、と考えるとイを正しいと誤る。開発危険の抗弁による免責がある。
解説製造物責任は、製造物の欠陥によって生じた損害についての賠償責任である。もっとも製造業者等は、その製造物を引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては欠陥があることを認識できなかったことを証明したときは、責任を免れることがある(製造物責任法4条1号)。これを開発危険の抗弁という。アはこのとおりで正しい。イは証明しても一切免責されないとするが、4条1号が免責を認めているため誤り。当時の最高水準の知見でも避けられなかった欠陥まで責任を負わせない趣旨である。
補足開発危険の抗弁でいう「科学または技術に関する知見」は、引渡し時点で入手可能な世界最高水準の知識を指すとされ、証明のハードルは高い。ほかに、部品・原材料の製造業者が完成品メーカーの設計指示に従ったことによる欠陥について免責される抗弁もある(4条2号)。
問18消費者契約の定義
消費者契約の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.消費者契約とは、消費者と事業者との間で締結される契約をいう。
- イ.消費者契約とは、事業者同士の契約だけをいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり
消費者契約法第2条第3項「消費者と事業者との間で締結される契約をいう」e-Gov原文
- イ.誤り
- 要件・効果のすり替え
消費者契約法第2条第3項「消費者と事業者との間で締結される契約をいう」e-Gov原文
ひっかけ消費者契約は事業者どうしの契約、と取り違えるとイを正しいと誤る。消費者契約は消費者と事業者の間の契約。
解説消費者契約とは、消費者と事業者との間で締結される契約をいう(消費者契約法2条3項)。情報の質・量や交渉力に構造的な差がある両者の契約を対象に、消費者を保護するのが同法の趣旨である。アはこのとおりで正しい。イは事業者同士の契約だけをいうとするが、消費者契約はあくまで消費者と事業者との間の契約であり、事業者間の契約は含まれないため誤り。誰と誰の契約かという当事者の組み合わせが定義の中心である。
補足ここでの「消費者」は個人(事業として・事業のために契約する場合を除く)、「事業者」は法人その他の団体および事業として契約する個人をいう(2条1項・2項)。事業者間の契約や、個人が事業のためにする契約は消費者契約にあたらない。
問19景品類の制限及び禁止
景品類の制限及び禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.内閣総理大臣は、必要があると認めるとき、景品類の提供を禁止することができる。
- イ.内閣総理大臣は、景品類の提供を制限又は禁止することが一切できない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
ひっかけ景品は自由に付けられて規制されない、と考えるとイを正しいと誤る。内閣総理大臣は景品類の提供を制限・禁止できる。
解説景品表示法は、過大な景品類の提供や不当な表示を規制して、消費者が自主的・合理的に商品を選べるようにする法律である。内閣総理大臣は、一般消費者の利益を保護するため必要があると認めるときは、景品類の提供に関し制限し、又は禁止することができる(景品表示法4条)。アはこのとおりで正しい。イは制限・禁止が一切できないとするが、4条に反し誤り。景品競争が過熱すると価格や品質での競争がゆがむため規制が置かれている。
補足景品表示法は、過大な景品類による不当な顧客誘引を防ぐ「景品規制」(4条)と、不当な表示を防ぐ「表示規制」(5条)の二本柱からなる。
問20事業者団体の禁止行為
事業者団体の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者団体は、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為をしてはならない。
- イ.事業者団体は、構成事業者間の競争をどのように制限しても独占禁止法上問題にならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり
独占禁止法第8条第1号「一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」e-Gov原文
- イ.誤り
- 要件・効果のすり替え
独占禁止法第8条第1号「一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」e-Gov原文
ひっかけ事業者団体の活動は独禁法の外、と考えるとイを正しいと誤る。事業者団体が競争を実質的に制限する行為は禁止される。
解説独占禁止法は、事業者だけでなく事業者団体(業界団体など)の行為も規制する。事業者団体は、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為をしてはならない(独占禁止法8条1号)。アはこのとおりで正しい。イは構成事業者間の競争をどのように制限しても独占禁止法上問題にならないとするが、8条1号に反し誤り。団体を通じて価格や数量を取り決めれば、個々の事業者が直接行う場合と同様に競争がゆがむため規制されている。
補足独占禁止法8条は、このほか、構成事業者の数の制限(2号)、構成事業者の機能・活動の不当な制限(3号)、事業者に不公正な取引方法をさせること(5号)なども、事業者団体の禁止行為として定めている。
問21製造物責任(PL法)
製造物責任法(PL法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.製造業者等は、引き渡した製造物の欠陥により他人の生命・身体・財産を侵害したときは、過失がなくても、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
- イ.被害者が製造物責任を追及するには、製造業者に過失があったことを証明しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- PL法3条:無過失責任(欠陥責任)
製造物責任法第3条「製造業者等は、その…引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 過失責任ではなく欠陥責任
製造物責任法第3条「製造業者等は、その…引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。」e-Gov原文
ひっかけPL法は『過失』でなく『欠陥』で責任を問う無過失責任。
解説製造物責任法は、製造物の欠陥で人の生命・身体・財産が侵害された場合、製造業者等に過失がなくても損害賠償責任を負わせる(3条・無過失責任)。だからアは正しい。これは、複雑な製品の製造過程について被害者が過失を立証するのは困難なため、立証対象を『過失』から『欠陥』に転換したものである。被害者は欠陥・損害・因果関係を立証すれば足り、過失の立証は不要なので、イは誤り。結論はアー正、イー誤。
補足欠陥とは、製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう(製造物責任法2条2項)。
問22消費者契約法(不実告知による取消し)
消費者契約法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業者が勧誘の際に重要事項について事実と異なることを告げ(不実告知)、消費者がその内容を事実であると誤認して契約した場合、消費者はその契約の申込み又は承諾の意思表示を取り消すことができる。
- イ.不実告知による取消しが認められるには、告げた内容が客観的事実と異なれば足り、事業者に故意があったことまでは必要でない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 消契法4条1項1号
消費者契約法第4条第1項第1号「重要事項について事実と異なることを告げること」e-Gov原文
- イ.正しい
- 故意は要件でない
消費者契約法第4条第1項第1号「当該告げられた内容が事実であるとの誤認」e-Gov原文
ひっかけ不実告知の取消しに、事業者の『だますつもり(故意)』は要らない。
解説事業者が勧誘時に重要事項について事実と違うことを告げ、消費者がそれを真実と誤認して契約したときは、消費者はその契約を取り消せる(消費者契約法4条1項1号・不実告知)。だからアは正しい。そして民法の詐欺と違い、ここでは事業者の故意は要件でなく、告げた内容が客観的に事実と異なれば取消しが認められる。消費者保護のため要件が緩和されているからである。だからイも正しい。結論はアー正、イー正。
補足誤認による取消権は、追認できる時から1年(または6か月)・契約締結時から5年で時効消滅する(行使期間に注意)。